15.4.1 更新/変更インストール

クラスタシステムで運用している管理サーバ上のBSMの更新インストールまたは変更インストールをする場合の作業の流れを,次の図に示します。

図15-5 更新インストールまたは変更インストールをする場合の作業の流れ(クラスタシステムの場合)

[図データ]

クラスタシステムで運用している管理サーバ上のBSMの更新インストールまたは変更インストールをする手順を次に示します。

<この項の構成>
(1) 実行系サーバでのクラスタアドミニストレータまたはフェールオーバークラスタ管理の操作(共有ディスクのオンライン)
(2) 実行系サーバでの更新/変更インストール
(3) 待機系サーバでの更新/変更インストール
(4) 実行系サーバでのクラスタアドミニストレータまたはフェールオーバークラスタ管理の操作(汎用サービスのオンライン)

(1) 実行系サーバでのクラスタアドミニストレータまたはフェールオーバークラスタ管理の操作(共有ディスクのオンライン)

実行系サーバのクラスタアドミニストレータから,共有ディスクをオンラインにします。手順を次に示します。

  1. 実行系サーバのマシンにログインする
  2. クラスタアドミニストレータを起動する
  3. マネージャサービスが登録されているクラスタグループを選択し,物理ディスクリソースについて次のことを確認する
    • 物理ディスクリソースの所有者が実行系のノードになっていること
      この例では,BSMグループを選択し,BSM_共有ディスクの所有者がNODE01-CLSになっていることを確認します。
    • 物理ディスクリソースがオンラインになっていること
      この例では,BSM_共有ディスクがオンラインになっていることを確認します。オフラインになっている場合は,オンラインにします。

      [図データ]

Windows Server 2008の場合

Windows Server 2008の場合は,次の手順に従って共有ディスクの所有者を確認し,共有ディスクをオンラインにしてください。

  1. 実行系サーバのマシンにログインする
  2. フェールオーバークラスタ管理を起動する
  3. クラスタの下の「サービスとアプリケーション」からクラスタ名を選択する
    この例では,「BSM2008.test.local」の下の「サービスとアプリケーション」から,「BladeServerManager」を選択します。
  4. 右ペインで次のことを確認する
    • 現在の所有者が実行系のノード(この例ではNode1-CLS)になっている
    • 共有ディスク(この例ではクラスタディスク2)がオンラインになっている
      オフラインになっている場合は,オンラインにします。

(2) 実行系サーバでの更新/変更インストール

実行系サーバのBSMの更新インストールまたは変更インストールを実施します。インストール手順の詳細については,「3.2.1 BSMのインストール」を参照してください。手順を次に示します。

  1. BSMの更新インストールまたは変更インストールを実施する
    表示されるダイアログボックスの指示に従ってインストールを進めます。
  2. [運用方法の選択]画面で,[使用する]ラジオボタンをONにする
  3. [クラスタ構成の選択]画面で,[実行系(アクティブ系)サーバとしてインストールする]ラジオボタンをONにする
  4. 変更インストールの場合,[共有データフォルダの指定]画面で,共有データフォルダを設定して[次へ]ボタンをクリックする
    共有データフォルダの変更が不要な場合は,設定を変更しないで[次へ]ボタンをクリックしてください。
  5. 変更インストールの場合,[カスタムセットアップ]画面でインストールするサービスを選択する
    必要に応じて,ほかのサービスを選択してインストールします。
    注意
    クラスタシステムに対応しているのは,マネージャサービスだけです。マネージャサービス以外のサービスは,クラスタシステムには対応していません。
    また,マネージャサービス以外のサービスをインストールした場合,待機系サーバにも同じサービスをインストールする必要があります。ここで選択したサービス名を控えておくことをお勧めします。
  6. [インストール]ボタンをクリックする
    インストールが開始されます。
    変更インストールの場合,インストールの最後に,環境設定ユティリティが自動起動されます。
  7. マネージャサービス以外のサービスをインストールした場合は,インストールした各サービスの環境を設定する
    [カスタムセットアップ]画面で選択した各サービスの環境を設定してください。各サービスの環境の設定方法については,3.8節以降を参照してください。
  8. 各サービスの環境を設定したら,[OK]ボタンをクリックする
  9. [セットアップ完了]画面で[完了]ボタンをクリックする
    マシンの再起動を促すメッセージが表示されたら,メッセージに従ってマシンを再起動してください。

(3) 待機系サーバでの更新/変更インストール

待機系サーバのBSMの更新インストールまたは変更インストールを実施します。インストール手順の詳細については,「3.2.1 BSMのインストール」を参照してください。手順を次に示します。

  1. 待機系サーバのマシンにログインする
  2. BSMの更新インストールまたは変更インストールを実施する
    表示されるダイアログボックスの指示に従ってインストールを進めます。
  3. [運用方法の選択]画面で,[使用する]ラジオボタンをONにする
  4. [クラスタ構成の選択]画面で,[待機系(パッシブ系)サーバとしてインストールする]ラジオボタンをONにする
  5. 変更インストールの場合,[カスタムセットアップ]画面でインストールするサービスを選択する
    実行系サーバでマネージャサービス以外のサービスをインストールした場合,待機系サーバでも同じサービスをインストールしてください。
  6. [インストール]ボタンをクリックする
    インストールが開始されます。
    変更インストールの場合,インストールの最後に,環境設定ユティリティが自動起動されます。
  7. マネージャサービス以外のサービスをインストールした場合は,インストールした各サービスの環境を設定する
    [カスタムセットアップ]画面で選択した各サービスの環境を設定してください。各サービスの環境の設定方法については,3.8節以降を参照してください。
  8. 各サービスの環境を設定したら,[OK]ボタンをクリックする
    環境設定ユティリティが終了し,[セットアップ完了]画面が表示されます。
  9. [セットアップ完了]画面で[完了]ボタンをクリックする
    マシンの再起動を促すメッセージが表示されたら,メッセージに従ってマシンを再起動してください。

(4) 実行系サーバでのクラスタアドミニストレータまたはフェールオーバークラスタ管理の操作(汎用サービスのオンライン)

実行系サーバのクラスタアドミニストレータから,汎用サービスをオンラインにします。手順を次に示します。

  1. 実行系サーバのマシンにログインする
  2. クラスタアドミニストレータを起動する
  3. マネージャサービスが登録されているグループを選択し,汎用サービスリソースの所有者が実行系のノードになっていることを確認する
  4. 汎用サービスリソースを選択し,[ファイル]メニューから[オンラインにする]を選択する
    この例では,BSMグループのBladeServerManagerを選択し,オンラインにします。

    [図データ]

Windows Server 2008の場合

Windows Server 2008の場合は,次の手順に従って汎用サービスの所有者を確認し,汎用サービスをオンラインにしてください。

  1. 実行系サーバのマシンにログインする
  2. フェールオーバークラスタ管理を起動する
  3. クラスタの下の「サービスとアプリケーション」からクラスタ名を選択する
    この例では,「BSM2008.test.local」の下の「サービスとアプリケーション」から,「BladeServerManager」を選択します。
  4. 右ペインで次のことを確認する
    • 現在の所有者が実行系のノード(この例ではNode1-CLS)になっている
    • 汎用サービスリソース(この例ではSM_MgrSvc)がオンラインになっている
      オフラインになっている場合は,オンラインにします。