20.11.1 共通の注意事項
- N+1/N+Mコールドスタンバイの対象となるディスクは,SANブート環境を利用していなければなりません。このため,IA32サーバモジュールでローカルディスク(内蔵)をブートディスクとして構成しているような場合は,N+1/N+Mコールドスタンバイ機能を適用できません。
- 予備系サーバモジュールに対して,手動でディスクを割り当てないでください。
- N+1グループに登録されている予備系サーバモジュールに対して,手動で電源をONにしないでください。ONにした場合は警告を表示します。07-55以前のバージョンのマネージャサービスを使用している場合で,警告を解除するには,予備系サーバモジュールの登録を解除してください。再度予備系サーバモジュールを登録する場合は,別のサーバモジュールを登録するか,または予備系サーバモジュールの電源をOFFにしてください。07-60以降のバージョンのマネージャサービスを使用している場合は,予備系サーバモジュールの電源をOFFにするだけで,自動的に警告が解除されます。
- N+1グループに登録されている予備系サーバモジュールに対して,パーティション構成を変更しないでください。パーティションを変更した場合は警告を表示します。07-55以前のバージョンのマネージャサービスを使用している場合で,警告を解除するには,予備系サーバモジュールの登録を解除してください。再度予備系サーバモジュールを登録する場合は,別のサーバモジュールを登録するか,またはパーティション構成を元の構成に戻してください。07-60以降のバージョンのマネージャサービスを使用している場合は,予備系サーバモジュールのパーティション構成を元の構成に戻すことで,自動的に警告が解除されます。
- N+1/N+Mコールドスタンバイの手動切り替えを実行した場合,切り替え後,予備系サーバモジュールの電源を一度ONにしてください。電源をONにする場合,SVPコンソールから電源ONコマンドを実行するかまたはハードウェア装置のスイッチで電源をONにしてください。そのあと,管理コンソール画面で予備系サーバモジュールの電源がONになったことを確認してください。
- 手動でN+1/N+Mコールドスタンバイの復帰を実行した場合,復帰後,復帰した現用系サーバモジュールの電源を一度ONにしてください。そのあと,管理コンソール画面で現用系サーバモジュールの電源がONになったことを確認してください。
- OSがLinuxの場合,NICのインタフェースがダウンしたときに「実際のMACアドレスと一致していない」というエラーメッセージが出ることがありますが,動作には問題ありません。
- N+1/N+Mコールドスタンバイによる切り替えを実行すると,NICのMACアドレスが変わるため,MACアドレスに依存する処理を行うアプリケーションは正常に動作しないおそれがあります。
- 現用系サーバモジュールで電源制御スケジュールによる運用を行う場合,切り替えた予備系サーバモジュールにはスケジュールデータ設定を引き継ぐことができません。スケジュールデータを再設定してください。
- N+1/N+Mコールドスタンバイの手動での切り替えを実行した場合,または,N+1/N+Mコールドスタンバイの手動での復帰を実行した場合,N+1/N+Mコールドスタンバイの切り替えが完了しても,ホストのエージェントサービスの起動が完了するまでは,ホスト管理画面に表示されるホストのパーティション番号に,古い情報(切り替える前の情報)が表示されます。
手動でN+1/N+Mコールドスタンバイの切り替えを実行したあとは,該当するホストの管理を正常にするために,必ず電源をONにしてください。
- N+1/N+Mコールドスタンバイ機能の無効の設定を行っている場合,予備系サーバモジュールへの切り替え,現用系に復帰,予備系の解除を実行できません。ただし,無効の設定を行っている場合でもN+1グループの作成と削除,N+1グループのホストの登録と削除,N+1グループ名の変更,N+1グループの予備プールの登録と削除を操作できます。
- N+1/N+Mコールドスタンバイの自動切り替え中に,N+1/N+Mコールドスタンバイの手動切り替え実行はできません。
- N+1/N+Mコールドスタンバイ機能を使用して予備系サーバモジュールへ切り替えたあと,[N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウに表示される現用系ホストの状態が「エラー検知」と表示された場合,予備系サーバモジュールの運用には影響ありません。現用系ホストの「エラー検知」の状態を取り除くためには,メンテナンス完了を実施します。メンテナンス完了については,「20.10.5 メンテナンス完了」を参照してください。
- N+1/N+Mコールドスタンバイ機能を使用して予備系サーバモジュールへ切り替えたあと,[N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウに表示される予備系サーバモジュールの状態が「サーバモジュール障害」または「コールドスタンバイ警告」と表示された場合,予備系サーバモジュールでの運用を継続できないおそれがあります。
「サーバモジュール障害」と表示された場合は,予備系サーバモジュールの障害を取り除いたあと,メンテナンス完了を実施します。メンテナンス完了については,「20.10.5 メンテナンス完了」を参照してください。
「コールドスタンバイ警告」と表示された場合は,予備系サーバモジュールのハードウェア状態を確認し,元の状態に戻してください。
予備系サーバモジュールに切り替えたあとで,予備系サーバモジュールが「コールドスタンバイ警告」と表示された場合は,サーバモジュールが抜去されているか,N+1グループ登録時のサーバモジュールタイプと異なるタイプのサーバモジュールが挿入されている可能性があります。
- N+1/N+Mコールドスタンバイ機能で,N+1グループに現用ホストを登録したあと,または予備系サーバモジュールを登録したあとで,現用ホストの構成,または予備系サーバモジュールの構成を変更しないでください(サーバモジュールの抜去,パーティションの構成)。構成変更した場合は,元の構成に戻したあと,切り替えの再確認を実施してください。
- N+1グループに登録されている予備系サーバモジュールをサーバシャーシから抜去しないでください。サーバモジュールを抜去した場合は警告を表示します。07-55以前のバージョンのマネージャサービスを使用している場合で,警告を解除するには,予備系サーバモジュールの登録を解除してください。再度予備系サーバモジュールを登録する場合は,別のサーバモジュールを登録するか,または予備系サーバモジュールを挿入してから登録してください。07-60以降のバージョンのマネージャサービスを使用している場合は,予備系サーバモジュールを元の位置に挿入することで,自動的に警告が解除されます。
- N+1グループに現用ホストと予備系サーバモジュールが登録されている場合に,サーバシャーシの電源をOFFにしたあとにONにすると,現用ホストの状態がエラー検知,予備系サーバモジュールの状態がコールドスタンバイ警告を表示します。07-55以前のバージョンのマネージャサービスを使用した場合で,現用ホストのエラー検知と予備系サーバモジュールの警告を解除するには,予備系サーバモジュールの登録を解除したあと,現用ホストの登録を解除してください。再度現用ホストの登録,および予備系サーバモジュールを登録する場合は,各サーバモジュールの初期化が完了してから,予備登録をしてください。サーバモジュールの状態は,サーバシャーシインベントリで確認します。パーティション情報ステータスが「Configuration validate」と表示されると初期化が完了したことを示します。07-60以降のバージョンのマネージャサービスを使用している場合は,各サーバモジュールの初期化が完了すると,自動的にエラー検知,および警告が解除されます。
- 次に示す場合に電源投入に失敗したときは,手動で電源を投入してください。
- 手動切り替え実行時に[切り替え時に電源をONにする]チェックボックスをONにして切り替えを実行した場合
- 復帰実行時に[現用系に復帰する際,電源をONにする]チェックボックスをONにして復帰を実行した場合
- 自動切り替えで切り替えを実行した場合
- N+1/N+Mコールドスタンバイ機能を使用し,現用系ホストでエージェントサービス起動による自動切り替えの中止を適用していない場合,次の点に注意してください。
- Windowsの場合,BMC環境設定ユティリティで[障害監視をする]チェックボックスをONにしたときは,[障害発生時処理]で[電源OFF→電源ON]を選択しないでください。
- Linuxの場合,障害監視設定メニューでErrorWatchingをEnabledにしたときは,ProcessAtErrorで3を選択しないでください。
アラート0x1470での自動切り替えが適用されている場合,切り替え実行後に,障害が発生した現用系サーバモジュールで電源ONが発生するため,現用系サーバモジュールと予備系サーバモジュールの両方で電源ONが実行されてしまいます。
- サーバシャーシIDを変更した場合,そのサーバシャーシに属する現用系サーバと予備系サーバモジュールをすべてN+1グループまたはN+Mグループから削除し,再登録する必要があります。再登録しない場合,サーバシャーシが正しく認識されないため,切り替えに失敗します。サーバシャーシIDを変更した場合の手順については,「25.5 管理対象ホスト,HVM,またはサーバシャーシの設定を変更する場合の注意事項」を参照してください。
- N+1グループに登録されているホストからAgentをアンインストールする場合,Agentをアンインストールする前のホストの情報を,コンソールサービスで表示されるウィンドウから削除したあとで,アンインストールを実施してください。ホストの情報をコンソールサービスで表示されるウィンドウから削除する手順については,「25.5(2) ホスト,HVM,またはサーバシャーシの削除および再登録手順」を参照してください。
- [N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウを開いた状態でマネージャサービスとの接続が切断されたあと,コンソールサービスを終了しないでマネージャサービスに再ログインした場合,[N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウは最新の状態で表示されません。この場合,[F5]キーを押して表示を最新の状態に更新してください。
- N+1/N+Mコールドスタンバイの切り替えまたは復帰操作中に,マネージャサービスの停止または再起動はしないでください。停止または再起動をすると,マネージャサービスがN+1/N+Mコールドスタンバイの状態を正しく認識できなくなるため,そのあとの動作は保証できません。
- Windowsサーバの場合,ハードウェア構成が変更になるとWindowsのライセンスを管理する目的で,Windowsからライセンス認証の再実行が要求されます。そのため,N+1/N+Mコールドスタンバイの切り替えまたは復帰操作時に,Windowsライセンス認証の再実行を要求されることがあります。この場合は,再度Windowsライセンス認証を実行してください。Windowsライセンス認証については,OSのヘルプまたはOSのドキュメントを参照してください。
- BladeSymphonyを管理サーバとして利用する場合,管理サーバをN+1/N+Mコールドスタンバイの現用サーバに登録しないでください。サーバ管理が中断し,管理サーバを対象としたN+1/N+Mコールドスタンバイの切り替えが失敗します。