22.6.4 クローニング時の注意事項
- N+Mコールドスタンバイの切り替え直後にクローニングを実行しないでください。切り替えが完了し,ホストが起動する前にクローニングを実行すると,正しい情報でクローニングできません。
N+Mコールドスタンバイの切り替え後にクローニングを実行する場合,[HVM構成管理]ウィンドウで,クローニング対象のサーバシャーシおよびパーティションが,切り替え後のサーバシャーシIDおよびパーティション番号になっているかを確認してから実行してください。
- クローニング実行中またはファイルのエクスポート/インポート中にN+Mコールドスタンバイの自動切り替えが発生すると,クローニングまたはファイルのエクスポート/インポートが完了するまで,切り替え開始が数十秒待たされます。
- クローニングしたときに,すでに同じHVM識別子を持つHVMが[ホスト管理]ウィンドウに登録されていた場合,既存のHVMの情報があとから登録されたHVMの情報に上書きされてしまいます。この場合,次の対処をしてください。
- [ホスト管理]ウィンドウに表示されているHVMがクローニング後のHVMの場合
1. [HVM設定]ダイアログボックスから,HVM識別子を変更する
2. [ホスト管理]ウィンドウの[接続管理]メニューから[登録]を選択し,クローニング前にあったHVMを再登録する
- [ホスト管理]ウィンドウに表示されているHVMがクローニング前のHVMの場合
1. HVMスクリーンから,クローニング後のHVMのHVM識別子を変更する
- クローニングによってHVMを作成した場合,クローニング先のHVMの設定情報は次のように変更されます。そのほかの変更されない設定項目と合わせて内容を確認したあとで使用してください。
- HVM識別子
- HVM識別子は,HVM_nnnnnnnnnnnn(nnnnnnnnnnnn:HVM IPアドレスの10進表記)となります。必要に応じて変更してください。
- VNIC System No
- 初期値0に戻るため,再設定してください。
- 複数のHVMを使用する場合,HVMごとに異なる値を設定してください。設定値が重複すると,仮想NICが重複するため,通信できなくなります。詳細については,マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。
- Time Zone
- クローニング先へ引き継がれます。必要に応じて変更してください。
- 仮想NICのMACアドレス
- [Default]で設定されている場合,クローニング先のハードウェアの仕様に従い,新しい設定値が割り当てられます。[Default]以外で設定している場合,クローニング先へ引き継がれます。必要に応じて変更してください。
- LPARのWWPNおよびWWNN
- クローニング先のハードウェアの仕様に従い,新しい設定値が割り当てられます。必要に応じて変更してください。
なお,クローニング元とクローニング先のハードウェアの仕様(メモリ容量やPCIデバイスなど)に差異がある場合,クローニング先で同じようにLPARが起動しないことがあります。ハードウェアの仕様については,マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。
- クローニング機能をサポートしていないバージョンのHVMシステムからクローニング機能をサポートしたバージョンのHVMシステムへバージョンアップした環境で,クローニングを実行すると失敗することがあります。この場合,クローニング元およびクローニング先でHVMの設定を保存してからクローニングを再度実行してください。
- クローニング先に指定するサーバシャーシは,クローニング元のサーバシャーシと同一の機種にしてください。機種の異なるサーバシャーシにクローニングを実行した場合,クローニング先のHVMが起動しなくなるおそれがあります。
誤って機種の異なるサーバシャーシにクローニングを実行してしまった場合は,バックアップファイルからリストアを実行してください。