20.1.2 N+1コールドスタンバイとN+Mコールドスタンバイ

N+1/N+Mコールドスタンバイ機能は,現用系サーバモジュールに対して,1台の予備系サーバモジュールを用意するN+1コールドスタンバイと,複数の予備系サーバモジュールを用意するN+Mコールドスタンバイという二つの方式があります。それぞれの方式の前提条件を,次の表に示します。

表20-2 N+1/N+Mコールドスタンバイの前提条件

前提条件N+1コールドスタンバイN+Mコールドスタンバイ
対応バージョンBSM Plus 07-50以降BSM Plus 07-60以降
対応ハードウェアマニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。
対応プラットフォームHP-UXWindows,Linux
対応サーバシャーシBS1000BS2000
BS1000
BS320

N+1コールドスタンバイとN+Mコールドスタンバイでは,サーバモジュールを切り替えるときの動作が異なります。ここでは,N+1コールドスタンバイおよびN+Mコールドスタンバイの切り替え時の動作について説明します。

<この項の構成>
(1) N+1コールドスタンバイでのサーバモジュールの切り替え
(2) N+Mコールドスタンバイでのサーバモジュールの切り替え

(1) N+1コールドスタンバイでのサーバモジュールの切り替え

N+1コールドスタンバイは,サーバモジュール障害が発生したときに,現用系サーバモジュールのすべてのホストグループに割り当てられたWWNを,予備系サーバモジュールのWWNに切り替えます。BSM Plusは,このディスクの割り当て変更を,Device Managerを利用して行います。N+1コールドスタンバイのディスク割り当て変更イメージを次の図に示します。

図20-3 N+1コールドスタンバイのディスク割り当て変更イメージ

[図データ]

(2) N+Mコールドスタンバイでのサーバモジュールの切り替え

BSM Plusのバージョン07-60以降では,サーバモジュールを切り替える方式として,従来のN+1コールドスタンバイに加え,N+Mコールドスタンバイを利用できます。

N+Mコールドスタンバイは,ハードウェアのSVPと連携してサーバモジュールを切り替えます。この方式では,現用系サーバモジュールのHBAのWWNと予備系サーバモジュールのHBAのWWNを交換することで,N+Mコールドスタンバイを実現します。これにより,WWNを意識したストレージ管理や各種ソフトウェア機能が,N+Mコールドスタンバイ切り替え後も人手を介さないで機能します。

また,現用系サーバモジュールに設定されているHBA-BIOSやシステムBIOS/EFIの設定を,予備系サーバモジュールに切り替えるときに,そのまま引き継ぎます。このため,運用前に予備系サーバモジュールのHBA-BIOSやシステムBIOS/EFIの設定を,現用系サーバモジュールの設定と同じにする操作が不要となります。切り替え時に予備系サーバモジュールに遷移される情報については,マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。

N+Mコールドスタンバイの切り替え時の動作を次の図に示します。

図20-4 N+Mコールドスタンバイの切り替え時の動作

[図データ]