20.4.1 N+Mコールドスタンバイでのサーバモジュールの割り当て

N+Mコールドスタンバイは,一つのN+1グループに対する予備プールに,複数の予備系サーバモジュールを登録できます。複数の予備系サーバモジュールを準備することで,N+1コールドスタンバイよりも,現用系サーバモジュールの障害に対する信頼性,可用性を高められます。

N+Mコールドスタンバイの構成例を次の図に示します。

図20-9 N+Mコールドスタンバイの構成例

[図データ]

構成例に示すように,4台の現用系サーバモジュールに対して2台の予備系サーバモジュールを準備して,複数の現用系サーバモジュールの障害に備えることができます。

N+1グループに現用系サーバモジュールを登録したあとは,随時,予備プールへの予備系サーバモジュールの登録ができます。したがって,現用系サーバモジュールの障害によって,予備プールに準備される予備系サーバモジュールが不足した場合,不足したあとで予備プールにサーバモジュールを追加できます。これによって,N+1グループの現用系サーバモジュールの構成を変更しないで,ほかの現用系サーバモジュールの障害に対応できます。

N+Mコールドスタンバイは,SMPで構成された現用系ホストに対しても適用できます。SMP構成時にN+Mコールドスタンバイを適用したときの構成例を,次の図に示します。

図20-10 N+Mコールドスタンバイの構成例(SMP構成時)

[図データ]

構成例に示したように,SMP構成内で障害が発生したときに,同じ構成を持つ予備系サーバモジュールに切り替えられます。

予備系サーバモジュールを割り当てるときは,現用系サーバモジュールと同じ仕様のサーバモジュールを使用する必要があります。また,切り替え後のパーティションの構成を意識して,連続した構成となるように予備系サーバモジュールを割り当てておく必要があります。