HP-UX EMS(Event Monitoring Service)はハードウェアやシステムリソースの状態を監視し,障害やしきい値を超える変化を通知する機能です。
HP-UX EMSには「EMS Hardware Monitors」と「EMS HA Monitors」の2種類があります。「EMS Hardware Monitors」はメモリやディスクデバイスなど,主にハードウェアを対象とした監視機能です。「EMS HA Monitors」は論理ボリューム管理サブシステムやファイルシステム空き領域など,主にシステムリソースを対象とした監視機能です。
HP-UX EMSのイベント通知先としてはシステムコンソール,システムログを始めとして,任意のファイル,任意のアプリケーションなどを選択できます。
HP-UX EMS連携機能は,「EMS Hardware Monitors」や「EMS HA Monitors」を利用しているときに,そのイベントをAgent(HP-UX)を介してマネージャサービスにアラートとして通知します。通知されたアラートはほかのアラートと同様にコンソールサービスで表示,管理できます。
図16-2 HP-UX EMS連携機能を使ったHP-UX EMSイベント通知
HP-UX EMS連携機能は,HP-UX EMSのイベントをアラート形式にして転送します。HP-UX EMS自体の設定(監視イベントの設定,しきい値,通知先など)はHP-UX上でHP-UX EMSの仕様に従って行います。また,HP-UX EMSイベントの種類や内容についてはHP-UX本体やHP-UX EMSの機能を理解した上で使用することが前提となります。