3.16.1 管理対象がBladeSymphony(Windowsサーバ)の場合のBMCの設定

管理対象がBladeSymphony(Windowsサーバ)の場合,BMCの設定は,BladeSymphony添付のマニュアルに従って設定します。ただし,障害監視についてだけは,BMC環境設定ユティリティを使用して,設定します。

障害監視を設定するには,BladeSymphonyで次の手順でBMC環境設定ユティリティを実行してください。

注意
Windows Server 2008の場合,BMC環境設定ユティリティを起動すると[ユーザーアカウント制御]ダイアログボックスが表示されることがあります。このダイアログボックスが表示されたら,[許可]ボタンをクリックして処理を続行してください。
  1. [スタート]メニューから[プログラム]-[ServerConductor]-[Server Manager]-[BMC環境設定ユティリティ]を選択する
    BMC環境設定ユティリティが起動されます。

    [図データ]

  2. 次に示す情報を設定する

    表3-35 BMC環境設定ユティリティで設定する情報

    設定項目デフォルト設定内容
    障害監視をする※1障害監視をする
    (チェックされている)
    ウォッチドッグタイマを設定します。
    障害監視の仕組みについては,「7.10 ウォッチドッグタイマによる障害監視をする」を参照してください。
    監視周期5分ウォッチドッグタイマの監視間隔を分単位で設定します。設定範囲は3~60です。
    ウォッチドッグタイマの監視は,ここで設定した監視周期の1/2の間隔で実行されます。サーバハングアップなどが発生すると設定時間経過後に障害が検出され,マネージャサービスにアラートID 0x1470が通知されます。
    障害発生時処理何もしないサーバハングアップ,OSダウンによって,ウォッチドッグタイマのタイムアウトが発生した場合,自動的にどのように処理するかを設定します。
    ここでは,次のどれかを設定します。
    • 何もしない
      ウォッチドッグタイマのタイムアウトが発生しても,何も処理しません。
    • リセット
      サーバのRESETボタンを押したときと同じ処理をするときに設定します。なお,障害の状態によっては,正常にリセットできない場合があります。
    • 電源OFF
      ウォッチドッグタイマのタイムアウトが発生したときに電源をOFFにします。
    • 電源OFF→電源ON※1
      ウォッチドッグタイマのタイムアウトが発生したときに電源をOFFにして,すぐONにします。
    • NMI発行※2
      ウォッチドッグタイマのタイムアウトが発生したときにNMIを発生させます。この設定をする場合の注意事項については,「NMIを発生させる場合の注意事項」を参照してください。
      なお,NMI受信後のサーバ(OS)の動作は,OSの設定に従います。ただし,N+1/N+Mコールドスタンバイ機能を使用し,自動切り替えの自動中止の設定をしていない場合は,再起動されないように設定してください。自動切り替え中止の設定については,「20.10.4 予備系サーバモジュールへの自動切り替え中止」を参照してください。
    電源OFF監視監視しない
    (「監視する」を選択した場合のデフォルトタイムアウト時間:10分)
    次のどれかの処理の電源OFFに失敗したときに,電源OFFの処理を一定時間(タイムアウト時間)内でリトライするかどうかを設定します。
    リトライする場合は,このチェックボックスをONにします。時間設定範囲は10~60分です。
    リブート監視監視しない
    (「監視する」を選択した場合のデフォルトタイムアウト時間:10分)
    次のどちらかの処理のリブートに失敗したときに,リブートの処理を一定時間(タイムアウト時間)内でリトライするかどうかを設定します。
    リトライする場合は,このチェックボックスをONにします。時間設定範囲は10~60分です。
    注※1
    N+1/N+Mコールドスタンバイ機能を使用し,現用系ホストでエージェントサービス起動による自動切り替えの中止を適用していない場合,BMC環境設定ユティリティで[障害監視をする]チェックボックスをONにしたときは,[障害発生時処理]で[電源OFF→電源ON]を選択しないでください。
    アラート0x1470での自動切り替えが適用されている場合,切り替え実行後に,障害が発生した現用系サーバモジュールで電源ONが発生するため,現用系サーバモジュールと予備系サーバモジュールの両方で電源ONが実行されてしまいます。
    注※2
    [障害発生時処理]で[NMI発行]を選択する場合は,あらかじめメモリダンプを取得するように設定してください。Windows Server 2003での設定例を次に示します。
    1. Windowsの[コントロールパネル]から[システム]を選択する
    2. [システムのプロパティ]ダイアログボックスで[詳細設定]タブを選択する
    3. [起動と回復]の[設定]ボタンをクリックする
    4. [デバッグ情報の書き込み]で取得するダンプの種類を選択する
    [なし]以外を選択してください。
    5. ダンプファイルの出力先を設定する
    6. [OK]ボタンをクリックする
    メモリダンプの取得設定方法については,マニュアル「BladeSymphonyソフトウェアガイド」,OSのヘルプまたはOSのドキュメントなどを参照してください。

    注意
    NMIを発生させる場合の注意事項
    NMI発生機能は,通常の運用ケースでは使用しないでください。
    NMI発生機能は,OSの不具合などでOSがハングアップした場合にダンプを出力させることを目的としています。この機能とは別に,OSには,メモリアクセス違反などの要因で発生したカーネルパニックまたはSTOPエラーを解析するために,自らメモリダンプを出力する仕組みが備わっています。NMI発生機能を有効にした場合,OSによって自動的にダンプが出力されている最中にNMIが発生すると,ダンプ出力が中断されてしまうことがあります。その結果,OSでメモリアクセス違反などの要因で発生したカーネルパニックまたはSTOPエラーによって処理が続行できなくなった場合の原因の究明が困難になることがあります。
    OSのハングアップが頻繁に発生しており,NMI発生によるダンプからOSのハングアップの原因を調査したい場合だけ設定してください。
    また,アラートID 0x1470をN+1/N+Mコールドスタンバイの自動切り替え対象アラートとして設定している場合,自動切り替え待ち時間にはダンプを採取するのに十分な時間を設定してください。N+1/N+Mコールドスタンバイの自動切り替え対象アラートについては,「20.3.3 自動切り替えの対象となるアラートの設定」を参照してください。
    なお,IA32サーバモジュールでNMIが発生した場合,アラートID 0x1413が通知されます。