22.5.2 LPARの作成手順

LPARはLPAR作成ウィザードを使用して作成します。[LPAR作成ウィザード]の起動方法を次に示します。

  1. [HVM構成管理]ウィンドウでHVMを選択し,[設定]メニューから[LPAR作成]を選択する
    [LPAR作成ウィザード]の開始画面が表示されます。

    [図データ]

  2. 表示されている注意事項を確認し,[次へ]ボタンをクリックする
    [LPAR作成ウィザード]の操作対象画面が表示されます。
  3. 設定対象となるLPARのLPAR識別子およびLPAR名を設定する

    [図データ]

    設定する項目を次に示します。

    表22-11 [LPAR作成ウィザード]の操作対象画面での設定項目

    設定項目設定内容
    LPAR識別子作成するLPARのLPAR識別子を選択します。デフォルトでは,選択したHVM上で未作成状態のLPARのLPAR識別子の中で最小の値が表示されます。
    LPAR NameLPAR名を,先頭がa~zまたはA~Zで始まる,1~31バイトの半角文字列で指定します。指定できる文字は次のとおりです。
    0~9,a~z,A~Z,-,_
    [HVMの全LPAR状態]のリストボックスには,設定済み内容が表示されます。表示内容を確認して,LPAR識別子およびLPAR名が重複しないようにしてください。
  4. [次へ]ボタンをクリックする
    [LPAR作成ウィザード]のLogical Partition Configuration画面が表示されます。
  5. LPARの動作環境を設定する

    [図データ]

    設定する項目を次に示します。

    表22-12 [LPAR作成ウィザード]のLogical Partition Configuration画面での設定項目

    設定項目設定内容
    Memory作成するLPARに割り当てるメモリの量(メガバイト単位)を256の倍数で指定します。
    指定範囲は,256~[User Memory]に表示されているメモリ量です。
    Idle Detection論理プロセッサのアイドル検出機能の設定をします。アイドル検出機能を有効にする場合,ドロップダウンリストから[有効]を選択します。無効にする場合,ドロップダウンリストから[無効]を選択します。
    Auto Activation OrderHVM起動時,LPARを自動的にActivateするかどうかを設定します。LPARを自動的にActivateする場合,ドロップダウンリストからActivateする順番を選択します。LPARを自動的にActivateしない場合,ドロップダウンリストから[無効]を選択します。
    Auto ClearLPARの論理SELを自動的にクリアするかどうかを設定します。論理SELを自動的にクリアする場合,ドロップダウンリストから[有効]を選択します。無効にする場合,ドロップダウンリストから[無効]を選択します。
    [HVMの全LPAR状態]のリストボックスには,設定済み内容が表示されます。
  6. [次へ]ボタンをクリックする
    [LPAR作成ウィザード]のProcessor Configuration画面が表示されます。
  7. LPARに対する論理プロセッサの割り当てを設定する

    [図データ]

    設定する項目を次に示します。

    表22-13 [LPAR作成ウィザード]のProcessor Configuration画面での設定項目

    設定項目設定内容
    Dedicated Processors※1作成するLPARに割り当てる占有モードの論理プロセッサの数を整数で指定します。[Shared Processors]の指定が0の場合だけ設定できます。
    Shared Processors※1作成するLPARに割り当てる共有モードの論理プロセッサの数を整数で指定します。[Dedicated Processors]の指定が0の場合だけ設定できます。
    Service RatioLPARに割り当てる論理プロセッサが共有モードの場合,LPARが物理プロセッサを使用する時間の相対的な配分を1~999の整数で指定します。[Shared Processors]の指定が0以外の場合だけ設定できます。
    Processor CappingLPARに割り当てる論理プロセッサが共有モードの場合,プロセッサキャッピング機能を使用するかどうかを選択します。有効にする場合,ドロップダウンリストから[有効]を選択します。無効にする場合,ドロップダウンリストから[無効]を選択します。[Shared Processors]の指定が0以外の場合だけ設定できます。
    Logical Processor Number※2LPARに割り当てる論理プロセッサが占有モードの場合,割り当てる論理プロセッサの番号を選択します。[Dedicated Processors]の指定が0以外の場合だけ設定できます。
    Physical Processor Number※2LPARに割り当てる論理プロセッサが占有モードの場合,[Logical Processor Number]で指定した論理プロセッサに割り当てる物理プロセッサの番号を選択します。
    自動割り当てをする場合は[自動割り当て]を選択します。[Dedicated Processors]の指定が0以外の場合だけ設定できます。
    注※1
    この項目を変更すると,[Logical Processor Configuration]リストボックスの内容が初期化されます。
    注※2
    この項目は,[Logical Processor Configuration]のリストボックスに表示されている項目を選択して設定することもできます。

    [Logical Processor Number]または[Physical Processor Number]を設定した場合,[変更]ボタンをクリックし,[Logical Processor Configuration]のリストボックスの表示内容が,設定した内容に変更されたことを確認してください。
    なお,[HVMの全LPAR状態]のリストボックスには,設定済み内容が表示されます。
  8. [次へ]ボタンをクリックする
    [LPAR作成ウィザード]のPCI Device Assignment画面が表示されます。
  9. LPARに対するPCIデバイスの割り当てを設定する

    [図データ]

    設定する項目を次に示します。

    表22-14 [LPAR作成ウィザード]のPCI Device Assignment画面での設定項目

    設定項目設定内容
    PCI Device Number作成するLPARに割り当てるPCIデバイスの番号を指定します。
    PCI Device Assignment作成するLPARに対するPCIデバイスの割り当て状態を選択します。PCIデバイスをLPARに割り当てる場合,ドロップダウンリストから[割り当て状態]を選択します。PCIデバイスをLPARに割り当てない場合,ドロップダウンリストから[未割り当て状態]を選択します。
    情報取得時の設定内容が[割り当て状態]または[未割り当て状態]の場合に設定を変更できます。
    注※
    この項目は,[PCI Device Assignment一覧]のリストボックスに表示されている項目を選択して設定することもできます。

    設定後,[変更]ボタンをクリックし,[PCI Device Assignment一覧]のリストボックスの表示内容が,設定した内容に変更されたことを確認してください。
    なお,[HVMの全LPAR状態]のリストボックスには,設定済み内容が表示されます。
  10. [次へ]ボタンをクリックする
    [LPAR作成ウィザード]のShared FC Assignment画面が表示されます。
  11. LPARに対する共有FCの割り当てを設定する

    [図データ]

    設定する項目を次に示します。

    表22-15 [LPAR作成ウィザード]のShared FC Assignment画面での設定項目

    設定項目設定内容
    Shared FC Number作成するLPARに割り当てる共有FCの番号を選択します。
    vfcWWNID[Shared FC Number]で選択した共有FCに割り当てるvfcWWN-IDを選択します。共有FCを割り当てない場合は[未割り当て状態]を選択します。
    注※
    この項目は,[Shared FC Assignment一覧]のリストボックスに表示されている項目を選択して設定することもできます。

    設定後,[変更]ボタンをクリックし,[Shared FC Assignment一覧]のリストボックスの表示内容が,設定した内容に変更されたことを確認してください。
    [PCI Device Assignment一覧]には,[LPAR作成ウィザード]のPCI Device Assignment画面で設定した内容が表示されます。なお,Shared FC Assignment画面の[PCI Device Assignment一覧]には,Device TypeがFC(Fibre Channel)のものだけが表示されます。
  12. [次へ]ボタンをクリックする
    [LPAR作成ウィザード]のVNIC Assignment画面が表示されます。
  13. LPARに対する仮想NICの割り当てを設定する

    [図データ]

    設定する項目を次に示します。

    表22-16 [LPAR作成ウィザード]のVNIC Assignment画面での設定項目

    設定項目設定内容
    VNIC Number※1LPARへの仮想NICの割り当てを変更する仮想NICの番号を選択します。
    VNIC Assignment※1[VNIC Number]で選択した仮想NICに対する割り当て状態をネットワークセグメントの識別子で選択します。同一LPARに対して同じネットワークセグメントは一つだけ割り当てできます。
    HVMの仕様によって,同一の物理NICのネットワークセグメントをすべて割り当てる必要がある場合があります。詳細については,マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。
    • 1a~6b:物理NICに関連づけられたネットワークセグメント
      数値部分は物理NICに割り当てられた共有NIC番号を示します。aまたはbは物理デバイスがA系かB系かを示します。
    • Va~Vd:LPAR間でだけ通信できるネットワークセグメント
    • 未割り当て状態:仮想NICが割り当てられていない
      この項目の設定を変更すると,[MACアドレス],[Tag],[VLAN ID]の設定が初期化されます。未割り当て状態の場合,[MACアドレス]~[VLAN ID]は設定できません。
    MACアドレス※1※2仮想NICのMACアドレスを,xx.xx.xx.xx.xx.xxの形式で指定します。MACアドレスは「00.00.00.00.00.00」~「FF.FF.FF.FF.FF.FF」の範囲で指定します。また,自動的に割り当てられるMACアドレスを使用する場合は,「Default」と指定します。
    HVMの仕様によって,自動的に割り当てられるMACアドレスの範囲内の値は設定できない場合があります。詳細については,マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。
    Tag※1仮想NICのVLANモードを選択します。この項目の設定を変更すると,[VLAN ID]の設定が初期化されます。
    • Tagged:仮想NICのVLANモードがTaggedの場合
    • Untagged:仮想NICのVLANモードがUntaggedの場合
    • Undefined:仮想NICのVLANモードが未定義の場合
      Undefinedに設定する場合,VLAN IDは設定できなくなります。
    VLAN ID※1[Tag]が「Tagged」または「Untagged」の場合,仮想NICに割り当てるVLANのVLAN IDを,1~4094の整数で指定します。
    [Tag]が「Tagged」の場合,複数のVLAN IDを半角のコンマで区切って指定できます。また,「ALL」と指定して,すべてのVLAN IDを指定することもできます。「ALL」は半角大文字で指定してください。
    [Tag]が「Untagged」の場合,VLAN IDは1個だけ指定できます。
    注※1
    この項目は,[VNIC Assignment一覧]のリストボックスに表示されている項目を選択して設定することもできます。
    注※2
    MACアドレスに「Default」以外を指定した場合,[HVM設定]ダイアログボックスで仮想NICシステム番号を変更しても,仮想NICのMACアドレスは自動的に変更されません。そのため,仮想NICのMACアドレスには「Default」を指定し,その後も変更しないことをお勧めします。

    設定後,[変更]ボタンをクリックし,[VNIC Assignment一覧]のリストボックスの表示内容が,設定した内容に変更されたことを確認してください。
    [PCI Device Assignment一覧]には,[LPAR作成ウィザード]のPCI Device Assignment画面で設定した内容が表示されます。なお,VNIC Assignment画面の[PCI Device Assignment一覧]には,Device TypeがNIC(Network Interface Card)のものだけが表示されます。
  14. [次へ]ボタンをクリックする
    [LPAR作成ウィザード]の最終確認画面が表示されます。

    [図データ]

    [LPAR作成ウィザード]の最終確認画面での表示内容を次に示します。

    表22-17 [LPAR作成ウィザード]の最終確認画面での表示内容

    表示項目意味
    LPAR識別子LPARを識別するIDが表示されます。
    LPAR NameLPAR名が表示されます。
    StatusLPARの状態が表示されます。
    • Deactivated:電源OFF状態
    MemoryLPARに割り当てられたメモリ容量がメガバイト単位で表示されます。
    Idle Detection論理プロセッサのIdle状態を検出する機能を使用できるかどうかが表示されます。
    • 有効:使用できる
    • 無効:使用できない
    Auto Activation OrderHVM起動時のLPARの自動起動順序が1~99で表示されます。Auto Activation Orderが設定されていない場合,「無効」が表示されます。
    Auto Clear論理SELの自動クリア機能を使用できるかどうかが表示されます。
    • 有効:使用できる
    • 無効:使用できない
    Dedicated ProcessorsLPARに割り当てられた占有プロセッサの数が表示されます。
    Shared ProcessorsLPARに割り当てられた共有プロセッサの数が表示されます。
    Service RatioLPAR間の共有プロセッサの使用時間配分が表示されます。占有プロセッサの場合,「---」が表示されます。
    Processor Cappingプロセッサキャッピング機能を使用できるかどうかが表示されます。
    • 有効:使用できる
    • 無効:使用できない
    LProc#
    (#はLogical Processor番号)
    占有論理プロセッサに割り当てられた物理プロセッサ番号が表示されます。複数の場合はコンマ区切りで表示されます。
    PCI# Type
    (#はPCIデバイス番号)
    PCIデバイスの種別が表示されます。
    • Reserved:予約
    • NIC:Network Interface Card
    • SCSI:SCSI Controller
    • FC:Fibre Channel
    • USB:USB Controller
    • Undefined:未定義
    • Unknown:不明
    PCI# Scheduling Mode
    (#はPCIデバイス番号)
    PCIデバイスのスケジューリングモードが表示されます。
    • Dedicated:占有モード
    • Shared:共有モード
    • Exclusive:排他共有機能USB
    • Undefined:未定義
    • Unknown:不明
    SFC# Slot Number
    (#は共有FC番号)
    共有FCが実装されているPCIスロット番号が表示されます。
    SFC# Port Number
    (#は共有FC番号)
    ポート番号が表示されます。
    SFC# Port Status
    (#は共有FC番号)
    ポートの状態が表示されます。
    • Available:正常に使用できる状態
    • LinkDown:ケーブルが接続されていないため使用できない状態
    • ConfigCheck:構成上の問題のため使用できない状態
    • ErrorCheck:回復できない障害のため使用できない状態
    • Undefined:未定義
    • Unknown:不明
    SFC# Bus Number
    (#は共有FC番号)
    PCIバス番号が表示されます。
    SFC# Device Number
    (#は共有FC番号)
    PCIデバイス番号が表示されます。
    SFC# Function Number
    (#は共有FC番号)
    PCIファンクション番号が表示されます。
    SFC# vfcWWNID
    (#は共有FC番号)
    割り当てFCが共有モードの場合,設定されているvfcWWN-IDが表示されます。
    SFC# WWPN
    (#は共有FC番号)
    共用FCに割り当てられたWWPNが表示されます。
    SFC# WWNN
    (#は共有FC番号)
    共用FCに割り当てられたWWNNが表示されます。
    VNIC# Assignment
    (#は仮想NIC番号)
    各LPARに対する仮想NICの割り当て状態がネットワークセグメントの識別子で表示されます。
    • 1a~6b:物理NICに関連づけられたネットワークセグメント
      数値部分は物理NICに割り当てられた共有NIC番号を示します。aまたはbは物理デバイスがA系かB系かを示します。
    • Va~Vd:LPAR間でだけ通信できるネットワークセグメント
    VNIC# MACAddr
    (#は仮想NIC番号)
    仮想NICのMACアドレスが表示されます。
    VNIC# Tag
    (#は仮想NIC番号)
    仮想NICのVLANモードが表示されます。
    • Tagged:Taggedポートに定義されている
    • Untagged:Untaggedポートに定義されている
    • Undefined:未定義
    • Unknown:不明
    VNIC# VLANID
    (#は仮想NIC番号)
    VLANのタグモードがTaggedまたはUntaggedの場合,LPARに割り当てられているVLANのIDが1~4094の数値で表示されます。複数定義がある場合,コンマ区切り表示されます。
    すべてのVLANが割り当てられている場合,「ALL」が表示されます。
    VNIC# SNIC Number
    (#は仮想NIC番号)
    共有NICの場合,共有NIC番号が1~6の数値で表示されます。
    LPAR間でだけ通信できるネットワークセグメントの場合,「VNIC」が表示されます。
    注※
    該当する設定が存在しない場合は表示されません。

  15. 表示内容を確認し,[完了]ボタンをクリックする