24.3.3 障害管理

仮想化プラットフォームのサーバに対して使用できる障害管理機能の一覧を次に示します。

表24-2 仮想化プラットフォームのサーバに対して使用できる障害管理機能の一覧

項番機能分類機能使用可否
BladeSymphonyHA8000
1共通※1通知アラート※2
2[ホスト管理]ウィンドウ
3ラック管理
4障害管理機能アラート情報の表示通知アラート
5サーバアラートログ××
6BIOSポストログ
7SVPログ※2
8HVMログ
9マネージャアラートログ
10アラート通知のフィルタリングサーバ××
11SVP×
12未通知アラートの通知
13アラート発生時のサーバ動作の設定××
14アラートアクションサービスの設定
15JP1/IMへの通知
16SNMPマネージャへの通知××
17e-mailの通知
18アラートのログファイルへの記録サーバアラートログ××
19SVPログ
20イベントログ××
21syslog××
(凡例)
○:使用できる
×:使用できない
-:該当しない
注※1
障害管理機能に関係する部分だけが対象となります。
注※2
SVPボード 環境設定ツールを使用して必要な設定をしていることが前提となります。

以降で詳細を説明します。

<この項の構成>
(1) 通知アラート
(2) [ホスト管理]ウィンドウ
(3) ラック管理
(4) アラート情報の表示
(5) 未通知アラートの通知
(6) アラートアクションサービスの設定
(7) JP1/IMへの通知
(8) e-mailの通知
(9) アラートのログファイルへの記録

(1) 通知アラート

VMホストから,次のアラートが通知されます。

VMゲストからは,アラートは通知されません。

注意
  • BladeSymphonyの場合,SVPアラート(直接通知)は,SVPが搭載されサーバシャーシが登録されていることが前提となります。
  • HA8000の場合,SVPアラート(直接通知)はSVPが搭載され,SVPボード 環境設定ツールを使用して必要な設定をしていることが前提となります。
  • [ホスト管理]ウィンドウのアイコンが非活性の状態でアラートを受信しても障害表示にはなりません。
  • 通信障害などによってマネージャサービスとSVP間でSVPアラート(直接通知)を受信できなかった場合は,次のようになります。
    BladeSymphonyの場合は,通知の失敗が検知され,再送条件を満たした場合にアラートが再送されます。
    HA8000の場合は,アラートは再送されません。
  • マネージャサービスが未対応のアラートをSVPから受信した場合は,次のようになります。
    ・[通知アラート]ウィンドウの「アラートレベル」に「取得不可」と表示される。
    ・JP1/IMへ通知されない。
    ・E-mail通知されない。
    ・アラートアクションサービスは動作しない。

(2) [ホスト管理]ウィンドウ

[ホスト管理]ウィンドウに表示される情報のうち,仮想化プラットフォームの障害管理機能に関係する内容について説明します。

(アラート通知あり)のアイコンの表示
SVPアラート(直接通知)が発生した場合は,障害が発生したVMホストに(アラート通知あり)のアイコンが表示されます。BladeSymphonyの場合は,サーバモジュール固有のアラートが発生した場合に(アラート通知あり)のアイコンが表示されます。
障害表示の解除
(アラート通知あり)のアイコンは,[通知アラート]ウィンドウで通知アラートをすべて確認した場合に,解除されます。
SVPアドレスの変更による影響(HA8000の場合)
SVPアドレスを変更した場合も,変更前に発生したアラートは表示されます。
N+Mコールドスタンバイ切り替え時の表示
VMホストで切り替えが発生した場合は,切り替え後のサーバ(シャーシID,パーティションID)に対応するアラート(警告レベル以上)によって障害表示されるようになります。切り替え前のVMホストで発生したアラートの情報ではありません。
Agentホストの場合,従来のAgent経由のアラートに加えて,サーバモジュール固有のSVPアラートも検知できるようになります。

(3) ラック管理

仮想化プラットフォームでは,SVPアラート(直接通知)が発生した場合,[ラックマネージャ]ウィンドウのブレードサーバ部またはサーバに対して(アラート通知あり)のアイコンが表示されます。

Agentホストと共存している場合の管理対象
ラックマネージャにVMホストを登録した状態で,VMホストと同一管理対象サーバ上にAgentやAdvanced Agentをインストールした場合,ラックマネージャの管理対象はAgentホストに変更されます。[ラックマネージャ]ウィンドウを開いている場合は,[F5]キーを押すと,Agentホストに変更された最新の状態が表示されます。この場合,これまでの障害表示内容はリセットされます。VMホストで取得していた障害情報は引き継がれません。
Agentホストが登録されている場合は,登録の順序に関係なく,常にAgentホストが管理対象となります。
なお,Agentホストと共存している場合,VMホストは削除できるようになります。

(4) アラート情報の表示

アラート情報の表示について,アラートの種類ごとに説明します。

(a) 通知アラート

VMホストの場合,SVPアラート(直接通知)のアラートが[通知アラート]ウィンドウに表示されます。

Agentホストと共存している場合のアラート表示
  • AgentホストとVMホストが共存している場合も,アラート1件に対して1件の表示となり,AgentホストおよびVMホストでそれぞれ1件ずつ表示されることはありません。
  • SVPアラート(直接通知)を受信した場合,AgentホストとVMホストの両方のアイコンが(アラート通知あり)の状態に変わります。[通知アラート]ウィンドウでアラートを確認すると,両方のアイコンは(正常)の状態に変わります。
  • 同じ管理対象サーバのAgentホストとVMホストが[ホスト管理]ウィンドウに登録されている場合,エージェントサービスでアラートが発生したときは,Agentホストのアイコンだけが(アラート通知あり)の状態に変わります。VMホストのアイコンは変わりません。
(b) SVPログ

BladeSymphonyの場合,従来どおりSVPログを表示できます。

HA8000の場合,SVPボード 環境設定ツールを使用して必要な設定をしている場合にSVPログを表示できます。

VMホストとAgentホストで検出できるアラート情報が異なります。検出できるアラート情報の詳細については,コンソールサービスのインストール先のhelpフォルダに格納されている「Invent.xls」を参照してください。

VMホストで検出できないアラート情報がSVPログにある場合,アラートレベルは「取得不可」と表示されます。

VMホストがAgentホストと共存すると,Agentホストが検出できるアラート情報については,共存前に「取得不可」と表示されていたアラートレベルが正しく表示されるようになります。

(c) マネージャアラートログ

従来どおりマネージャアラートログを表示できます。

(5) 未通知アラートの通知

7.4 未通知アラートを通知する」で説明している未通知アラートの機能を使用できます。対象となるアラートはSVPアラート(直接通知)だけです。

(6) アラートアクションサービスの設定

従来どおりアラートアクションサービスを設定できます。

(7) JP1/IMへの通知

従来どおりJP1/IMへ通知できます。

(8) e-mailの通知

従来どおりe-mailで通知できます。

(9) アラートのログファイルへの記録

SVPログを出力できます。