23.3.6 管理コンソールからの電源制御

LPAR上で稼働しているサーバおよびHVMに対して,管理コンソールから電源を制御できます。次にそれぞれの場合について説明します。

<この項の構成>
(1) LPAR上で稼働しているサーバの場合
(2) HVMの場合

(1) LPAR上で稼働しているサーバの場合

LPAR上で稼働しているサーバは,物理サーバと同様に管理コンソールから電源を制御できます。物理サーバの場合の電源制御については,「10. 電源制御」を参照してください。

なお,LPARのActivateおよびDeactivateは,[HVM構成管理]ウィンドウからも実施できます。[HVM構成管理]ウィンドウからLPARをActivateまたはDeactivateする方法については,「22.7 LPARの操作」を参照してください。

LPAR上で稼働しているサーバの電源を管理コンソールから制御する場合,そのLPARを管理しているHVMをあらかじめ起動しておいてください。

LPAR上で稼働しているサーバの場合,電源制御スケジュールを設定する[スケジュール管理]ダイアログボックスの「ハードウェアの現在時刻」には,サーバモジュールに設定されている時刻が表示されます。

図23-3 [スケジュール管理]ダイアログボックス

[図データ]

なお,LPAR上で稼働しているサーバに対して電源制御スケジュールを設定する場合,次のように設定してください。設定順序を誤ると正常に電源を制御できません。

電源ONスケジュールを設定する場合,HVMの電源がONになってからLPAR上で稼働しているサーバの電源がONになるようにスケジュールを設定してください。

電源OFFスケジュールを設定する場合,LPAR上で稼働しているサーバの電源がOFFになってからHVMの電源がOFFになるようにスケジュールを設定してください。

(2) HVMの場合

HVMの場合,電源ON,電源OFF,強制電源OFFおよびスケジュールによる電源制御ができます。ただし,サーバシャーシをマネージャサービスに登録しておく必要があります。次にそれぞれの機能について説明します。

(a) 電源ON

HVMに対して電源ONの操作をすると,そのHVMがあるサーバモジュールの電源がONになります。また,Auto Activation Orderの設定が有効であれば,HVMが管理しているLPARがActivateされます。

(b) 電源OFF

HVMに対して電源OFFの操作をする前に,そのHVMが管理しているLPARをDeactivateにしておく必要があります。LPARが一つでもActivateになっている場合は,HVMに対して電源OFFができません。

なお,HVMに対して電源OFFの操作をすると,そのHVMがあるサーバモジュールの電源もOFFになります。

注意
ファームウェアのバージョンによっては,電源OFFの操作ができないことがあります。ファームウェアのバージョンの確認方法については,マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。
(c) 強制電源OFF

HVMに対して強制電源OFFの操作をする場合,そのHVMが管理しているLPARがActivateになっていても,強制的にDeactivateされます。

なお,HVMに対して強制電源OFFの操作をすると,そのHVMがあるサーバモジュールの電源もOFFになります。

注意
HVMに対して強制電源OFFを実施すると,エージェントサービスがインストールされているかどうかにかかわらず,すべてのLPARが強制的にDeactivateされます。HVMに対して強制電源OFFを実施する場合は,あらかじめエージェントサービスがインストールされていないLPARがないかどうか確認してください。LPAR構成の確認方法については,マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。
(d) スケジュールによる電源制御

HVMに対してスケジュールを設定して電源ONの操作をすると,そのHVMがあるサーバモジュールの電源がONになります。また,Auto Activation Orderの設定が有効であれば,HVMが管理しているLPARがActivateされます。

HVMに対してスケジュールを設定して電源OFFを実施すると,エージェントサービスがインストールされているLPARがDeactivateされたあと,HVMの電源がOFFになります。

ただし,次の条件に該当するLPARが存在していた場合,そのLPARはDeactivateされないため,HVMの電源OFFもされません。

また,それ以降はDeactivateのLPARがActivateできなくなります。その場合は,[ホスト管理]ウィンドウでHVMを強制電源OFFしたあとで,再起動を実施してLPARをActivateしてください。

HVMに対してスケジュールを設定して電源OFFを実施する場合は,あらかじめエージェントサービスがインストールされていないLPARがないかどうか確認してください。LPAR構成の確認方法については,マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。

なお,HVMに対して電源制御スケジュールを設定する場合,次のように設定してください。設定順序を誤ると正常に電源を制御できません。

電源ONスケジュールを設定する場合,HVMの電源がONになってからLPAR上で稼働しているサーバの電源がONになるようにスケジュールを設定してください。

電源OFFスケジュールを設定する場合,LPAR上で稼働しているサーバの電源がOFFになってからHVMの電源がOFFになるようにスケジュールを設定してください。

(e) 電源制御の方式

管理対象サーバの種類によって,電源制御の方式が異なります。管理対象サーバごとの電源制御方式と[ホスト管理]ウィンドウでの表示を次の表に示します。

表23-3 電源制御方式と[ホスト管理]ウィンドウでの表示

管理対象サーバの種類電源制御方式[ホスト管理]ウィンドウの[電源制御]欄の表示
BS1000BMCSVP(BMC)
BS2000SVPSVP(BMC)
(凡例)
BMC:マネージャからBMCに対して電源制御命令を送信し,電源制御を実行
SVP:マネージャからSVPを経由してBMCに対して電源制御命令を送信し,電源制御を実行