サーバシャーシに挿入してあるサーバモジュールのHBAを交換した場合,BSM Plusは,新しく交換したHBAのWWNに対してホストグループ割り当ての自動登録および解除をしません。したがって,HBAを交換する場合は,Device Managerを利用してホストグループの割り当てを解除する必要があります。ホストグループの割り当てを解除する方法については,次のマニュアルを参照してください。
- JP1/HiCommand Device Manager Web Client ユーザーズガイド
- JP1/HiCommand Device Manager CLI ユーザーズガイド
- Hitachi Device Manager Software Web Client ユーザーズガイド
- Hitachi Device Manager Software CLI ユーザーズガイド
図19-16 HBAを交換する場合
![[図データ]](figure/sm151300.gif)
N+1/N+Mコールドスタンバイを構成している場合のHBAの交換手順を説明します。HBAの交換手順は,対象となるホストが現用系ホストの場合と,予備系ホストの場合に分けて説明します。
- <この項の構成>
- (1) 現用系ホストのHBAを交換する
- (2) 予備ホストのHBAを交換する
現用系ホストのHBAを交換する手順を説明します。
(a) サーバモジュールの電源をOFFにする
交換する予定のHBAのWWNにディスクを割り当てている場合は,該当するサーバモジュールの電源をOFFにします。
この手順はグループ属性がN+MコールドスタンバイのN+1グループに属し,ストレージ運用支援機能のホストグループ割り当てを実施していないサーバモジュールのHBAを交換するときは必要ありません。
(b) WWNの割り当てを解除する
交換する予定のHBAのWWNにディスクを割り当てている場合は,Device ManagerでWWNの割り当てを解除します。
この手順はグループ属性がN+MコールドスタンバイのN+1グループに属し,ストレージ運用支援機能のホストグループ割り当てを実施していないサーバモジュールのHBAを交換するときは必要ありません。
(c) N+1グループから対象ホストを削除する
HBAを交換する前に,N+1グループから対象となるホストを削除します。
- [ホスト管理]ウィンドウの[BSM Plus管理]メニューから[N+1コールドスタンバイ詳細設定]を選択する
[N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウが表示されます。
![[図データ]](figure/sm162400.gif)
- [モード選択]メニューから[更新モード]を選択する
ウィンドウのタイトルバーに[更新モード]が表示されます。
- 左ペインから対象となる現用系ホストを登録しているN+1グループ名称を右クリックし,[ホスト登録・変更]を選択する
[ホスト登録・変更]ダイアログボックスが表示されます。
![[図データ]](figure/sm161800.gif)
- 対象ホストを[現用系ホスト一覧]から[ホスト一覧]に移動する
[現用系ホスト一覧]の中から対象ホストを選択し,[←]ボタンをクリックして移動します。
- [OK]ボタンをクリックする
N+1グループから対象ホストが削除されます。
(d) 交換対象のホストグループ割り当て定義を削除する
ホストグループ割り当て定義ファイルから交換対象のホストグループ割り当て定義を削除し,BSM Plusにインポートします。
この手順はグループ属性がN+MコールドスタンバイのN+1グループに属し,ストレージ運用支援機能のホストグループ割り当てを実施していないサーバモジュールのHBAを交換するときは必要ありません。
- [ホスト管理]ウィンドウの[BSM Plus管理]メニューから[ディスク割当てリポジトリ]を選択する
[ディスク割当てリポジトリ]ウィンドウが表示されます。
![[図データ]](figure/sm163800.gif)
- 交換対象のHBAのWWNにディスク割り当てが定義されている場合には,ホストグループ割り当て定義ファイルからHBA交換予定のPCIスロットの定義を削除する
PCIスロットの定義を削除する例を次に示します。例では,サーバモジュールスロット3のPCIスロット0の定義を削除しています。
[定義削除前のホストグループ割り当て定義ファイル]
ARRAY.HDS9570V.65015686,SANRISE9570V@10.208.161.242,50.06.0E.80.00.43.D4.60,HSDOMAIN.HDS9570V.65015686.0.13,IPFWin-2,EBS#14 ,3,0,0,1
ARRAY.HDS9570V.65015686,SANRISE9570V@10.208.161.242,50.06.0E.80.00.43.D4.60,HSDOMAIN.HDS9570V.65015686.0.11,IPFWin-1,EBS#14 ,4,0,0,1 |
[定義削除後のホストグループ割り当て定義ファイル]
ARRAY.HDS9570V.65015686,SANRISE9570V@10.208.161.242,50.06.0E.80.00.43.D4.60,HSDOMAIN.HDS9570V.65015686.0.11,IPFWin-1,EBS#14 ,4,0,0,1 |
- [ホスト管理]ウィンドウでマネージャサービスを選択し,[設定]-[マネージャサービス設定]を選択する
[マネージャサービス設定]ダイアログボックスが表示されます。
![[図データ]](figure/sm150500.gif)
- [ストレージ設定]タブを選択する
- [ホストグループ自動割り当て設定]の[ホストグループ割り当て定義ファイルのパス]テキストボックスに,ホストグループ割り当て定義ファイルのパスを入力する
- [インポート]ボタンをクリックする
ホストグループ割り当て定義ファイルがインポートされます。
- [ディスク割当てリポジトリ]ウィンドウで,ホストグループ割り当て定義が正しく削除されているかを確認する
(e) HBAを交換する
ここまでの作業が終わったら,HBAを交換します。
(f) 交換したHBAのWWNをSVPに登録する
HBAを交換したら,新しいWWNをSVPに登録する必要があります。SVPのWWNコマンドを使用して,新しいWWNを登録してください。すでに新しいWWNが登録されている場合は,この作業は必要ありません。
(g) サーバシャーシを再登録する
WWNの登録後に,サーバシャーシを再登録します。
- [ホスト管理]ウィンドウでマネージャサービスを選択し,[接続管理]-[登録]を選択する
[ホスト登録]ダイアログボックスが表示されます。
![[図データ]](figure/sm110100.gif)
- [登録するホストのIPアドレス/ホスト名]テキストボックスにSVPのIPアドレスを入力し,[種別]から「サーバシャーシ/HVM(BS1000/BS320)」または「サーバシャーシ/HVM(BS2000)」を選択する
- [OK]ボタンをクリックする
サーバシャーシが登録されます。なお,[ホスト管理]ウィンドウに表示されているサーバシャーシの削除は不要です。
(h) ホストグループ割り当て定義ファイルを再インポートする
ホストグループ割り当て定義ファイルの定義をHBA交換前の状態に戻し,BSM Plusに再インポートします。
この手順はグループ属性がN+MコールドスタンバイのN+1グループに属し,ストレージ運用支援機能のホストグループ割り当てを実施していないサーバモジュールのHBAを交換するときは必要ありません。
- [ホスト管理]ウィンドウの[BSM Plus管理]メニューから[ディスク割当てリポジトリ]を選択する
[ディスク割当てリポジトリ]ウィンドウが表示されます。
- ホストグループ割り当て定義ファイルを交換前の状態に戻す
HBA交換前に削除したPCIスロットの定義を追加します。
PCIスロットの定義を追加する例を次に示します。例では,サーバモジュールスロット3のPCIスロット0の定義を追加しています。
[定義追加前のホストグループ割り当て定義ファイル]
ARRAY.HDS9570V.65015686,SANRISE9570V@10.208.161.242,50.06.0E.80.00.43.D4.60,HSDOMAIN.HDS9570V.65015686.0.11,IPFWin-1,EBS#14 ,4,0,0,1 |
[定義追加後のホストグループ割り当て定義ファイル]
ARRAY.HDS9570V.65015686,SANRISE9570V@10.208.161.242,50.06.0E.80.00.43.D4.60,HSDOMAIN.HDS9570V.65015686.0.13,IPFWin-2,EBS#14 ,3,0,0,1
ARRAY.HDS9570V.65015686,SANRISE9570V@10.208.161.242,50.06.0E.80.00.43.D4.60,HSDOMAIN.HDS9570V.65015686.0.11,IPFWin-1,EBS#14 ,4,0,0,1 |
- [ホスト管理]ウィンドウでマネージャサービスを選択し,[設定]-[マネージャサービス設定]を選択する
[マネージャサービス設定]ダイアログボックスが表示されます。
- [ストレージ設定]タブを選択する
- [ホストグループ自動割り当て設定]の[ホストグループ割り当て定義ファイルのパス]テキストボックスに,ホストグループ割り当て定義ファイルのパスを入力する
- [インポート]ボタンをクリックする
ホストグループ割り当て定義ファイルがインポートされます。
- [ディスク割当てリポジトリ]ウィンドウで,ホストグループ割り当て定義が正しく追加されているかを確認する
(i) HBA BIOSなどを設定する
HBA BIOSなどを設定し,SANブートできる状態にします。設定が完了したあとに,実際に起動して正常に動作するかを確認します。
(j) N+1グループを再設定する
HBA交換前にN+1グループから削除した対象ホストを,N+1グループに再登録します。
- [ホスト管理]ウィンドウの[BSM Plus管理]メニューから[N+1コールドスタンバイ詳細設定]を選択する
[N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウが表示されます。
- [モード選択]メニューから[更新モード]を選択する
ウィンドウのタイトルバーに[更新モード]が表示されます。
- 左ペインから対象となる現用系ホストを登録しているN+1グループ名称を右クリックし,[ホスト登録・変更]を選択する
[ホスト登録・変更]ダイアログボックスが表示されます。
- 対象ホストを[ホスト一覧]から[現用系ホスト一覧]に移動する
[ホスト一覧]の中から対象ホストを選択し,[→]ボタンをクリックして移動します。
- [OK]ボタンをクリックする
N+1グループから対象ホストが追加されます。
HBA交換前に予備ホストを削除した場合には,再度予備プールに登録する必要があります。
予備ホストのHBAを交換する手順を説明します。
(a) N+1グループから対象ホストを削除する
HBAを交換する前に,N+1グループから対象となるホストを削除します。
- [ホスト管理]ウィンドウの[BSM Plus管理]メニューから[N+1コールドスタンバイ詳細設定]を選択する
[N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウが表示されます。
![[図データ]](figure/sm162400.gif)
- [モード選択]メニューから[更新モード]を選択する
ウィンドウのタイトルバーに[更新モード]が表示されます。
- 左ペインから対象となる現用系ホストを登録しているN+1グループ名称を右クリックし,[予備登録・変更]を選択する
[予備登録・変更]ダイアログボックスが表示されます。
![[図データ]](figure/sm163900.gif)
[予備系サーバモジュールの選択]に表示されるSlotの数は,サーバシャーシのタイプによって異なります。
- [予備系サーバモジュールの選択]から対象サーバモジュールのチェックボックスからチェックを外す
- [OK]ボタンをクリックする
N+1グループから対象ホストが削除されます。
(b) HBAを交換する
ここまでの作業が終わったら,HBAを交換します。
(c) サーバシャーシを再登録する
HBAを交換したあとに,サーバシャーシを再登録します。
- [ホスト管理]ウィンドウでマネージャサービスを選択し,[接続管理]-[登録]を選択する
[ホスト登録]ダイアログボックスが表示されます。
![[図データ]](figure/sm110100.gif)
- [登録するホストのIPアドレス/ホスト名]テキストボックスからSVPのIPアドレスを入力し,[種別]から「サーバシャーシ/HVM(BS1000/BS320)」または「サーバシャーシ/HVM(BS2000)」を選択する
- [OK]ボタンをクリックする
サーバシャーシが登録されます。なお,[ホスト管理]ウィンドウに表示されているサーバシャーシの削除は不要です。
(d) HBA BIOSなどを設定する
HBA BIOSなどを設定し,SANブートできる状態にします。
(e) N+1グループを再設定する
HBA交換前にN+1グループから削除した対象ホストを,N+1グループに再登録します。
- [ホスト管理]ウィンドウの[BSM Plus管理]メニューから[N+1コールドスタンバイ詳細設定]を選択する
[N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウが表示されます。
- [モード選択]メニューから[更新モード]を選択する
ウィンドウのタイトルバーに[更新モード]が表示されます。
- 左ペインから対象となる現用系ホストを登録しているN+1グループ名称を右クリックし,[予備登録・変更]を選択する
[予備登録・変更]ダイアログボックスが表示されます。
- [予備系サーバモジュールの選択]から対象サーバモジュールのチェックボックスをチェックする
- [OK]ボタンをクリックする
N+1グループに対象ホストが追加されます。