20.2.4 予備系サーバモジュールの適用条件

N+1コールドスタンバイ機能を利用するには,現用系サーバモジュールに対して,予備系サーバモジュールが,次の表に示す条件をすべて満たしている必要があります。

条件の一部については,予備系サーバモジュール設定時にBSM Plusによって自動チェックされます。自動チェックの結果,条件に一致しない場合はエラーダイアログが表示されます。自動チェックされない条件については,条件を満たしていることを事前に確認してください。

表20-5 予備系サーバモジュールの条件

項目適用可能な条件自動チェックの有無
モデル名現用系サーバモジュールと一致している。無し
サーバシャーシサーバシャーシ種別が現用系サーバモジュールと一致している。※1有り
アーキテクチャ現用系サーバモジュールと一致している。
例えば,IA32は,予備系サーバモジュールとしてIA32サーバモジュールだけが適用できる。
有り
CPU名,Way数,周波数現用系サーバモジュールと一致している。無し
メモリ容量現用系サーバモジュールと一致している。無し
ローカルディスクの搭載数,接続形態,容量現用系サーバモジュールと一致している。無し
搭載I/O数現用系サーバモジュールが搭載しているNICおよびHBAの搭載数・搭載スロット位置・搭載ポート数と一致している。無し
ネットワークの接続形態現用系サーバモジュールが搭載している全NICポートが,接続先のネットワークスイッチに接続されている。無し
SANの接続形態現用系サーバモジュールにHBAが搭載されている場合,搭載されている全HBAポートが,接続先のストレージサブシステムのポートに接続されている。また,同一のゾーンに所属している。無し
SANの接続インタフェースSANの接続インタフェースが現用系サーバモジュールと一致している。※2有り(現用系と異なる場合は予備登録時にKASM 51516-Eのエラーが出力され,予備登録できない)
搭載I/O構成現用系サーバモジュールが搭載しているI/Oモジュールの構成(サーバシャーシのモデル,I/OモジュールのTYPE,アダプタ,接続機器など)と一致している。無し
注※1
BS2000に搭載しているサーバモジュール,BS1000に搭載しているサーバモジュール,BS320に搭載しているサーバモジュールの混在はできません。
注※2
SANの接続インタフェース(Fibre Channel/SAS/iSCSI)が異なるサーバモジュールの混在はできません。

また,予備系サーバモジュールに対しては,次に示す設定をしておく必要があります。

表20-6 予備系サーバモジュールに対する事前設定項目

設定項目設定内容
SMP構成設定現用系サーバモジュールがSMP構成されている場合は,現用系サーバモジュールのSMP構成と一致するように予備系サーバモジュールを構成してください。
システムBIOS/EFI設定現用系サーバモジュールのシステムBIOSまたはEFIのブートプライオリティと一致するように設定してください。
EFIにブートデバイスパスを設定するには,予備系サーバモジュールにブートデバイスを接続します。EFIにブートデバイスパスを設定するには,「20.7.1 N+1/N+Mコールドスタンバイ機能の適用手順」を参照してください。
現用系サーバモジュールのブートデバイスパスを変更した場合(OSの再インストール操作など)は,予備系サーバモジュールのEFIブートデバイスも再設定してください。
HBA-BIOS設定現用系サーバモジュールのHBA-BIOSと一致するように設定してください。設定項目は次の三つです。
  • ブートプライオリティ
  • ブートディスクが存在するストレージサブシステムの接続先ポートWWN(すべてのサーバモジュールを,同じストレージサブシステムのポートに接続することで一致します)
  • ブートディスクのLUN(Device Managerの設定によってLUN0をブートディスクとして固定します)

設定項目のうち,N+Mコールドスタンバイを利用する場合は,「システムBIOS/EFI設定」および「HBA-BIOS設定」は不要となります。