N+1/N+Mコールドスタンバイ機能は,現用系サーバモジュールに対して,1台の予備系サーバモジュールを用意するN+1コールドスタンバイと,複数の予備系サーバモジュールを用意するN+Mコールドスタンバイという二つの方式があります。それぞれの方式の前提条件を,次の表に示します。
表20-2 N+1/N+Mコールドスタンバイの前提条件
前提条件 | N+1コールドスタンバイ | N+Mコールドスタンバイ |
---|---|---|
対応バージョン | BSM Plus 07-50以降 | BSM Plus 07-60以降 |
対応ハードウェア | マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。 | マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。 |
対応プラットフォーム | HP-UX | Windows,Linux |
対応サーバシャーシ | BS1000 | BS2000 BS1000 BS320 |
N+1コールドスタンバイとN+Mコールドスタンバイでは,サーバモジュールを切り替えるときの動作が異なります。ここでは,N+1コールドスタンバイおよびN+Mコールドスタンバイの切り替え時の動作について説明します。
N+1コールドスタンバイは,サーバモジュール障害が発生したときに,現用系サーバモジュールのすべてのホストグループに割り当てられたWWNを,予備系サーバモジュールのWWNに切り替えます。BSM Plusは,このディスクの割り当て変更を,Device Managerを利用して行います。N+1コールドスタンバイのディスク割り当て変更イメージを次の図に示します。
図20-3 N+1コールドスタンバイのディスク割り当て変更イメージ
BSM Plusのバージョン07-60以降では,サーバモジュールを切り替える方式として,従来のN+1コールドスタンバイに加え,N+Mコールドスタンバイを利用できます。
N+Mコールドスタンバイは,ハードウェアのSVPと連携してサーバモジュールを切り替えます。この方式では,現用系サーバモジュールのHBAのWWNと予備系サーバモジュールのHBAのWWNを交換することで,N+Mコールドスタンバイを実現します。これにより,WWNを意識したストレージ管理や各種ソフトウェア機能が,N+Mコールドスタンバイ切り替え後も人手を介さないで機能します。
また,現用系サーバモジュールに設定されているHBA-BIOSやシステムBIOS/EFIの設定を,予備系サーバモジュールに切り替えるときに,そのまま引き継ぎます。このため,運用前に予備系サーバモジュールのHBA-BIOSやシステムBIOS/EFIの設定を,現用系サーバモジュールの設定と同じにする操作が不要となります。切り替え時に予備系サーバモジュールに遷移される情報については,マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照してください。
N+Mコールドスタンバイの切り替え時の動作を次の図に示します。
図20-4 N+Mコールドスタンバイの切り替え時の動作