N+1コールドスタンバイ機能を利用するには,現用系サーバモジュールに対して,予備系サーバモジュールが,次の表に示す条件をすべて満たしている必要があります。
条件の一部については,予備系サーバモジュール設定時にBSM Plusによって自動チェックされます。自動チェックの結果,条件に一致しない場合はエラーダイアログが表示されます。自動チェックされない条件については,条件を満たしていることを事前に確認してください。
表20-5 予備系サーバモジュールの条件
項目 | 適用可能な条件 | 自動チェックの有無 |
---|---|---|
モデル名 | 現用系サーバモジュールと一致している。 | 無し |
サーバシャーシ | サーバシャーシ種別が現用系サーバモジュールと一致している。※1 | 有り |
アーキテクチャ | 現用系サーバモジュールと一致している。 例えば,IA32は,予備系サーバモジュールとしてIA32サーバモジュールだけが適用できる。 | 有り |
CPU名,Way数,周波数 | 現用系サーバモジュールと一致している。 | 無し |
メモリ容量 | 現用系サーバモジュールと一致している。 | 無し |
ローカルディスクの搭載数,接続形態,容量 | 現用系サーバモジュールと一致している。 | 無し |
搭載I/O数 | 現用系サーバモジュールが搭載しているNICおよびHBAの搭載数・搭載スロット位置・搭載ポート数と一致している。 | 無し |
ネットワークの接続形態 | 現用系サーバモジュールが搭載している全NICポートが,接続先のネットワークスイッチに接続されている。 | 無し |
SANの接続形態 | 現用系サーバモジュールにHBAが搭載されている場合,搭載されている全HBAポートが,接続先のストレージサブシステムのポートに接続されている。また,同一のゾーンに所属している。 | 無し |
SANの接続インタフェース | SANの接続インタフェースが現用系サーバモジュールと一致している。※2 | 有り(現用系と異なる場合は予備登録時にKASM 51516-Eのエラーが出力され,予備登録できない) |
搭載I/O構成 | 現用系サーバモジュールが搭載しているI/Oモジュールの構成(サーバシャーシのモデル,I/OモジュールのTYPE,アダプタ,接続機器など)と一致している。 | 無し |
また,予備系サーバモジュールに対しては,次に示す設定をしておく必要があります。
表20-6 予備系サーバモジュールに対する事前設定項目
設定項目 | 設定内容 |
---|---|
SMP構成設定 | 現用系サーバモジュールがSMP構成されている場合は,現用系サーバモジュールのSMP構成と一致するように予備系サーバモジュールを構成してください。 |
システムBIOS/EFI設定 | 現用系サーバモジュールのシステムBIOSまたはEFIのブートプライオリティと一致するように設定してください。 EFIにブートデバイスパスを設定するには,予備系サーバモジュールにブートデバイスを接続します。EFIにブートデバイスパスを設定するには,「20.7.1 N+1/N+Mコールドスタンバイ機能の適用手順」を参照してください。 現用系サーバモジュールのブートデバイスパスを変更した場合(OSの再インストール操作など)は,予備系サーバモジュールのEFIブートデバイスも再設定してください。 |
HBA-BIOS設定 | 現用系サーバモジュールのHBA-BIOSと一致するように設定してください。設定項目は次の三つです。
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設定項目のうち,N+Mコールドスタンバイを利用する場合は,「システムBIOS/EFI設定」および「HBA-BIOS設定」は不要となります。