3.12.2 エージェント設定メニューによる設定

エージェント設定メニューでは,エージェントサービスの通信に関する設定と,アラートに関する情報を設定します。エージェント設定メニューによる設定について,次に示します。

<この項の構成>
(1) エージェント設定メニュー
(2) 設定項目の入力規則
(3) エージェント設定メニューでの設定項目

(1) エージェント設定メニュー

-agentオプションを指定してsmheditコマンドを起動した場合や,メインメニューで1を選択した場合に,エージェント設定メニューが表示されます。

エージェント設定メニューの表示例は次のとおりです。

  #### JP1/ServerConductor/Agent ####
  #### Agent Configuration File ####
   1.CommandTimeout     [90]
   2.Keepalive   [False]
  .............以下省略.............

  Command(1-11/Menu/Quit)>

選択肢には,各設定項目の番号,Menu,Quitがあります。設定項目の数は,エージェントサービスやOSのバージョンによって異なります。

Menuを選択した場合は,エージェント設定メニューを表示します。

Quitを選択した場合は,メインメニューに戻ります。また,Quitを選択する前に設定項目の値を変更していた場合,変更後の値を設定ファイルに反映するかどうかを確認します。

設定項目の番号を選択した場合は,該当する設定項目の変更を開始します。設定項目の詳細については,「(3) エージェント設定メニューでの設定項目」を参照してください。

(2) 設定項目の入力規則

エージェント設定メニューの設定項目として入力できる値には,整数,論理値の2種類があります。それぞれの入力規則を次に示します。

整数
10進数のほか,8進数および16進数で設定できます。8進数の場合は先頭に0を,16進数の場合は先頭に0xを入力してください。改行だけを入力した場合は設定を変更しません。
論理値
TrueまたはFalseのどちらかを入力します。省略はできません。また,英字の大文字と小文字を区別しません。改行だけを入力した場合は設定を変更しません。

設定値には,半角かたかなおよびコントロールコードを含めないでください。

(3) エージェント設定メニューでの設定項目

エージェント設定メニューでの設定項目を次に示します。メニューに表示される設定項目は,エージェントサービスやOSのバージョンによって異なります。

表3-21 エージェント設定メニューでの設定項目(Linuxサーバ)

設定項目入力値※1デフォルト設定内容
CommandTimeout整数90エージェントサービスからマネージャサービスへの送信に対する返信が来るまでの待ち時間を秒単位で設定します。設定範囲は1~600秒です。
Keepalive※2論理値Falseエージェントサービスとマネージャサービス間でキープアライブするかどうかを設定します。
  • True:キープアライブします。
  • False:キープアライブしません。
KeepaliveInterval整数600キープアライブするときのキープアライブ間隔を秒単位で設定します。設定範囲は1~3,600です。
キープアライブ間隔を設定する場合,必ずCommandTimeoutで設定するコマンドタイムアウト値よりも大きな値を設定してください。
ShutdownDemand論理値Trueコンソールサービスからのシャットダウンを許可するかどうかを設定します。
  • True:許可します。
  • False:許可しません。
なお,SVPエージェントサービスを利用して強制電源OFFを実施する場合,この設定は無効になります。
InformationAlert論理値Falseインフォメーションアラート(サーバの状態変化を知らせるアラート)をコンソールサービスに通知するかどうかを設定します。
  • True:通知します。
  • False:通知しません。
なお,True,Falseのどちらの設定でも,サーバアラートログには発生したアラートの情報が記録されます。
CautionAlert論理値True注意アラート(エラーが発生する可能性があるレベルのアラート)をコンソールサービスに通知するかどうかを設定します。
  • True:通知します。
  • False:通知しません。
なお,True,Falseのどちらの設定でも,サーバアラートログには発生したアラートの情報が記録されます。
WarningAlert論理値True警告アラート(障害が発生する可能性があるレベルのアラート)をコンソールサービスに通知するかどうかを設定します。
  • True:通知します。
  • False:通知しません。
なお,True,Falseのどちらの設定でも,サーバアラートログには発生したアラートの情報が記録されます。
ObstacleAlert論理値True障害アラート(すぐに対処が必要なレベルのアラート)をコンソールサービスに通知するかどうかを設定します。
  • True:通知します。
  • False:通知しません。
なお,True,Falseのどちらの設定でも,サーバアラートログには発生したアラートの情報が記録されます。
AlertKeepDays整数30サーバアラートログのファイルを保存しておく日数を設定します。設定範囲は0~90です。0を設定すると,ユーザが削除しないかぎり,保存しておきます。
AlertCapacity整数1,024サーバアラートログの総容量がこの値を超えるとコンソールサービスに警告を通知します(アラートログは,一日ごとに一つのファイルとして保存されます)。設定範囲は0~1,048,576です。0を設定すると警告を通知しません。アラートログファイルは,/var/opt/hitachi/system_manager/logディレクトリに日付のファイル名(拡張子log)で保存されています(2004年12月1日のログファイルの場合は「20041201.log」という名称で保存されています)。
SyslogOutput論理値Falseコンソールサービスに通知するアラートをsyslogに出力するかどうかを設定します。
  • True:出力します。
  • False:出力しません。
出力されるアラートは,コンソールサービスに通知されるアラートだけです。
注※1
設定項目として入力できる値の種類を示します。それぞれの意味については,「(2) 設定項目の入力規則」を参照してください。
注※2
Keepaliveを設定するとコネクションが切断されないため,ダイヤルアップ回線など,接続時間に応じて課金される回線を使用している場合は,KeepaliveはFalseにしてください。
なお,KeepaliveをTrueにすると,エージェントサービスが停止するなど,エージェントサービスとマネージャサービスとの間の回線が切断した場合,管理コンソールに次のようなポップアップダイアログが表示されます。
「ホスト名(マネージャサービス名)への接続が切断されました」