20.10.4 予備系サーバモジュールへの自動切り替え中止

予備系サーバモジュールへの自動切り替えを中止する方法を次に示します。

<この項の構成>
(1) ユーザ操作による自動切り替えの中止
(2) 自動切り替えの自動中止

(1) ユーザ操作による自動切り替えの中止

自動切り替えの運用を実施している場合,障害発生から1時間経過しないと切り替えが開始されないことがあります。ダンプの採取など,障害発生時に必要な作業が1時間以内に終了し,すぐに切り替えを開始したい場合は,自動切り替えを中止し,手動で切り替えができます。

注意
次に示す場合,切り替えを中止できません。
  • 手動で切り替えを実行した場合
  • 現用系から予備系へ切り替えたあとの運用を[復帰・解除実行]ダイアログボックスで変更している場合
  • 自動切り替えで,切り替え待ち時間を経過している場合
  • 自動切り替えで,切り替え開始までの時間が1分未満の場合

自動切り替えを中止する方法を次に示します。

  1. [ホスト管理]ウィンドウで,自動切り替えを中止したい現用系ホストを管理しているマネージャを選択する
  2. [BSM Plus管理]メニューから[N+1コールドスタンバイ詳細設定]を選択する
    [N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウが表示されます。
  3. 自動切り替えを中止したい現用系ホストをクリックする
  4. [設定]メニューから[自動切り替え中止]を選択する
    確認のダイアログボックスが表示されます。
  5. メッセージの内容を確認し,[OK]ボタンをクリックする

正常に自動切り替えが中止されると,[N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウに表示される現用系ホストの状態は[正常]になります。また,予備系サーバモジュールの状態は[コールドスタンバイ中]になります。

(2) 自動切り替えの自動中止

ウォッチドッグタイムアウトのアラート(アラートID 0x1470)の発生後,自動切り替えを開始するまでの間に,その現用系ホストでエージェントサービスが起動した場合,自動切り替えの実行は自動的に中止されます。

この機能はN+1コールドスタンバイ構成またはN+Mコールドスタンバイ構成で使用できます。

注意
  • N+1コールドスタンバイの冗長化構成を構築している場合,エージェントサービスの起動による自動切り替えの中止を適用できません。
    エージェントサービスの起動と自動切り替えの実行が同時に発生した場合,マネージャサービス間の管理情報に不一致が発生するおそれがあります。
  • 管理対象サーバがHP-UXの場合,エージェントサービスの起動による自動切り替えの中止を適用できません。
  • ウォッチドッグタイムアウトのアラート(アラートID 0x1470)が発生した場合,即時に切り替えを実行しないように自動切り替えの待ち時間が設定されている必要があります。
    自動切り替えの待ち時間が経過するまでにエージェントサービスの起動が完了できるように,自動切り替えアラート定義ファイルN1Alert.datの設定内容を確認し,十分な検討を実施してください。
  • ウォッチドッグタイムアウトのアラート(アラートID 0x1470)の発生後,エージェントサービスの起動よりも早く即時切り替えの自動切り替え対象のアラートを受信した場合は,自動切り替え待ち時間経過後に切り替えを実行します。アラートの受信後にエージェントサービスが起動しても自動切り替えを中止しません。
    また,ウォッチドッグタイムアウトのアラート(アラートID 0x1470)の発生後,エージェントサービスの起動より早く即時切り替えの自動切り替え対象でないアラートを受信した場合は,アラートの受信後でもエージェントサービスの起動によって自動切り替えを中止します。
  • エージェントサービスの起動による自動切り替えの中止を適用し,エージェントサービス起動後に再度障害が発生して自動切り替えと切り替えの中止を繰り返す現象が発生する場合は,手動で予備サーバモジュールへの切り替えを実施してください。
  • 次に示す場合,エージェントサービスの起動による自動切り替えの中止は実行されません。
    ・手動で切り替えを実行した場合
    ・現用系から予備系へ切り替えた後の運用を[復帰・解除実行]ダイアログボックスで変更している場合
    ・自動切り替え待ち時間の経過後に現用系ホストでエージェントサービスが起動した場合
    ・「(1) ユーザ操作による自動切り替えの中止」の手順で,ユーザ操作によって自動切り替えを中止した場合

現用系ホストでエージェントサービスの再起動による自動切り替えの中止を有効にする方法を次に示します。

  1. [ホスト管理]ウィンドウで,現用系ホストでエージェントサービスの起動による自動切り替えの中止を有効にしたいマネージャを選択する
  2. [設定]メニューから[マネージャサービス設定]を選択する
    [マネージャサービス設定]ダイアログボックスが表示されます。
  3. [N+1設定]タブを選択する
  4. [現用ホストでエージェントサービスが起動]チェックボックスをONにする
    N+1コールドスタンバイが有効で,障害時の自動切り替え実行を適用している場合にチェックボックスをONにできます。
  5. [OK]ボタンをクリックする

正常に自動切り替えが中止されると,[N+1コールドスタンバイ詳細設定]ウィンドウに表示される現用系ホストの状態は[正常]になります。また,予備系サーバモジュールの状態は[コールドスタンバイ中]になります。