ラック管理とは,ラックマネージャと呼ばれるGUIを利用して,ラックおよびラックを構成する各機器を管理する機能です。
ラック管理は,BSMのコンソールサービスでBSM Plusがインストールされているマネージャサービスに接続している場合に使用できます。
ラックマネージャを利用したラック管理の構成を次の図に示します。
図21-1 ラック管理の構成
![[図データ]](figure/sm170100.gif)
ラックマネージャでは,ネットワーク部やブレードサーバ部などのラック内の機器構成をそのままのイメージで表示できます。ラックマネージャを利用することで,各機器の配置状況や空き容量などを容易に把握できます。また,障害発生時にSNMP Trapを受信してアラートを表示したり,障害部位を表示したりできます。
障害発生時に発行されるSNMP TrapはSNMPを介して受信します。SNMP受信の管理対象機器は次のとおりです。
- ブレードサーバ部(モデル:BS2000(拡張モジュール))
- ストレージ部(モデル選択なし,9500V,Hitachi WMS/AMS,BR50/150,BR20,Hitachi SMS100)
- ネットワーク部
- ファイバチャネルスイッチ
- ロードバランシングサーバ
- 無停電電源装置
- 周辺機器(上記以外のSNMP対応機器)
ブレードサーバ部とサーバは,アラートによる障害監視を行っているため,SNMPによる障害監視の必要はありません。ただし,BS2000の拡張モジュールの障害監視をする場合は,SNMPによる障害監視が必要となります。
SNMP Trapを受信するには,SNMPを利用するための次の準備が前提になります。
- ラックに配置する各機器で,SNMPエージェントを利用できるようにする。
SNMPエージェントの機能がない場合は,各機器に対応したSNMPエージェント機能のあるソフトウェアをインストールする。
- 各SNMPエージェントに,BSM Plusがインストールされているマネージャサービスに送信するように設定し,SNMPエージェントを起動する。
マネージャサービスが複数IPアドレス構成時の場合には,SNMPエージェントのSNMP Trap送信先として,マネージャサービスの環境設定ユティリティで[複数IPアドレス構成時に使用するIPアドレス]に指定されたIPアドレスを指定する必要はありません。
- ラックマネージャを利用するマシン(BSM Plusがインストールされているマシン)上で,Windows添付のSNMP Trap Serviceをインストールする。
- 注意
- BSM Plusがインストールされているマネージャサービスを起動すると,SNMP Trap Serviceも一緒に起動されます。
- BSM Plusがインストールされているマネージャサービスを起動後に,SNMP Trap Serviceを停止(再起動も含む)した場合は,SNMP Trapを受信できなくなるため,BSM Plusがインストールされているマネージャサービスを再起動してください。
- ラック管理では,SNMP v1およびSNMP v2cにだけ対応しています。