10.5.2 デプロイを実行する場合のシナリオ実行までの流れ

デプロイはDPMと連携して実行します。そのため,JP1/AJS2 - Scenario Operationでシナリオを作成する前に,DPMを自動実行させるためのシナリオをDPMに登録しておく必要があります。

シナリオテンプレート
deploy

デプロイを実行するシナリオには次の種類があります。

対象OSはWindowsとLinuxです。WindowsおよびLinuxのバージョンについては,マニュアル「JP1/ServerConductor/Deployment Manager」を参照してください。

デプロイを実行するシナリオの種類によってDPM側での準備が異なります。ここでは,デプロイを実行するシナリオに必要なDPM側の準備を含め,シナリオを実行するまでの流れについて,デプロイを実行するシナリオの種類ごとに説明します。

<この項の構成>
(1) OSクリアインストール(Windowsの場合)
(2) OSクリアインストール(Linuxの場合)
(3) サービスパック/ホットフィックス/Linuxパッチファイルの適用
(4) インストール後のサーバとアプリケーションの設定

(1) OSクリアインストール(Windowsの場合)

図10-4 デプロイを実行する場合のシナリオ実行までの流れ(OSクリアインストール(Windows))

[図データ]

  1. クリアインストールするOSのディスクイメージをDPMに登録する
  2. セットアップパラメータファイルを作成する
    セットアップパラメータファイルとは,OSのセットアップ時にサーバごとに設定する項目(ホスト名など)を記述したファイルです。セットアップパラメータファイルを作成しておくことで,各サーバにOSをインストールしたときと同じ内容で,自動的に項目が設定されます。
  3. OSクリアインストールのDPMシナリオを作成する
    登録したOSのディスクイメージのインストールおよびセットアップパラメータファイルを管理対象サーバに配布するDPMシナリオを作成します。
    ここまでで,DPMでの作業は完了です。
     
  4. シナリオテンプレートにシナリオ変数を定義して,シナリオを作成する
    JP1/AJS2 - Scenario Operationのコンソールで,シナリオテンプレートにシナリオ変数を定義して,シナリオを作成します。
  5. 作成したシナリオをJP1/AJS2 - Managerに登録する
    JP1/AJS2 - Scenario Operationで作成したシナリオは,シナリオを実行するソフトウェアであるJP1/AJS2 - Managerに登録します。
    これで,シナリオ実行までの準備は完了です。シナリオに定義されている時間やJP1イベントの発行を契機に,シナリオが実行されます。

 

(2) OSクリアインストール(Linuxの場合)

図10-5 デプロイを実行する場合のシナリオ実行までの流れ(OSクリアインストール(Linux))

[図データ]

  1. NFSサーバを構築する
  2. Linuxインストールカーネルを準備する
  3. LinuxインストールCDをコピーする
  4. セットアップパラメータファイルを作成する
    セットアップパラメータファイルとは,OSのセットアップ時にホストごとに設定する項目(ホスト名など)を記述したファイルです。セットアップパラメータファイルを作成しておくことで,各ホストにOSをインストールしたときと同じ内容で,自動的に項目が設定されます。
  5. OSクリアインストールのDPMシナリオを作成する
    登録したOSのディスクイメージのインストールおよびセットアップパラメータファイルを,管理対象サーバに配布するDPMシナリオを作成します。
    ここまでで,DPMでの作業は完了です。
     
  6. シナリオテンプレートにシナリオ変数を定義して,シナリオを作成する
    JP1/AJS2 - Scenario Operationのコンソールで,シナリオテンプレートにシナリオ変数を定義して,シナリオを作成します。
  7. 作成したシナリオをJP1/AJS2 - Managerに登録する。
    JP1/AJS2 - Scenario Operationで作成したシナリオは,シナリオを実行するソフトウェアであるJP1/AJS2 - Managerに登録します。
    これで,シナリオ実行までの準備は完了です。シナリオに定義されている時間やJP1イベントの発行を契機に,シナリオが実行されます。
     

(3) サービスパック/ホットフィックス/Linuxパッチファイルの適用

図10-6 デプロイを実行する場合のシナリオ実行までの流れ(サービスパック/ホットフィックス/Linuxパッチファイルの適用)

[図データ]

  1. サービスパック,ホットフィックス,またはLinuxパッチファイルのコピーを作成する
  2. サービスパック,ホットフィックス,またはLinuxパッチファイルを適用するDPMシナリオを作成する
    登録したサービスパック,ホットフィックス,またはLinuxパッチファイルを管理対象サーバに適用するDPMシナリオを作成します。
    ここまでで,DPMでの作業は完了です。
     
  3. シナリオテンプレートにシナリオ変数を定義して,シナリオを作成する
    JP1/AJS2 - Scenario Operationのコンソールで,シナリオテンプレートにシナリオ変数を定義して,シナリオを作成します。
  4. 作成したシナリオをJP1/AJS2 - Managerに登録する
    JP1/AJS2 - Scenario Operationで作成したシナリオは,シナリオを実行するソフトウェアであるJP1/AJS2 - Managerに登録します。
    これで,シナリオ実行までの準備は完了です。シナリオに定義されている時間やJP1イベントの発行を契機に,シナリオが実行されます。

 

(4) インストール後のサーバとアプリケーションの設定

図10-7 デプロイを実行する場合のシナリオ実行までの流れ(サーバとアプリケーションの設定)

[図データ]

  1. サーバとアプリケーションを設定するスクリプトファイルを作成する
  2. スクリプトファイルをDPMに登録する
    スクリプトファイルは,サービスパック/ホットフィックス/Linuxパッチファイルのコピーを作成するダイアログボックスで登録します。
  3. スクリプトファイルを実行するDPMシナリオを作成する
    登録したスクリプトファイルを管理対象サーバで実行させるDPMシナリオを作成します。
    ここまでで,DPMでの作業は完了です。
     
  4. シナリオテンプレートにシナリオ変数を定義して,シナリオを作成する
    JP1/AJS2 - Scenario Operationのコンソールで,シナリオテンプレートにシナリオ変数を定義して,シナリオを作成します。
  5. 作成したシナリオをJP1/AJS2 - Managerに登録する
    JP1/AJS2 - Scenario Operationで作成したシナリオは,シナリオを実行するソフトウェアであるJP1/AJS2 - Managerに登録します。
    これで,シナリオ実行までの準備は完了です。シナリオに定義されている時間やJP1イベントの発行を契機に,シナリオが実行されます。