4.3 クラスタシステム運用時の注意事項
(1) 論理IPアドレスを変更または削除する場合の注意事項
論理IPアドレスを変更または削除する場合の注意事項について説明します。
- Control Managerのサービスとコマンドを実行中に,論理IPアドレスを変更しないでください。論理IPアドレスを変更する場合は,次の手順で実行してください。
- クラスタアドミニストレータを使用して変更したい論理IPアドレスのリソースをオフラインにする
依存関係が結ばれているリソースがすべてオフラインになります。なお,オフラインにしたリソースが汎用サービスの場合は,そのサービスが停止されます。
- 論理IPアドレスを変更する
- 1.でオフラインになったリソースをオンラインにする
- Control Managerのサービスとコマンドを実行中に,論理IPアドレスを削除しないでください。
- 論理IPアドレスを削除する場合は,Control Managerサービスとコマンドが終了したあとに実施してください。
(2) DPM,JP1/IM - CMおよびJP1/AJS2 - Scenario Operationと連携する場合の注意事項
Control Managerと連携する製品を使用する場合の注意事項について説明します。
- DPM連携時
- dpmcnfinfoコマンドで登録するDPMのIPアドレスは,クラスタシステムが構成されているサーバのIPアドレスを指定してください。
- JP1/IM - CM連携時
- JP1/IM - CMからサーバ情報を収集する場合は,jcmgetinfoコマンドで指定するControl Managerのホスト名に物理ホスト名を指定してください。
- JP1/IM - CMのLink & Launch定義ファイルで設定するURLは,クラスタシステムが構成されているサーバの論理ホスト名を指定してください。
- JP1/AJS2 - Scenario Operation連携時
- JP1/AJS2 - Scenario Operationからシナリオ実行する場合の実行ホスト名は,クラスタシステムが構成されているサーバの論理ホスト名を指定してください。
(3) フェイルオーバーまたはフェイルバック実行時に,BSMのサーバ情報が更新された場合の対処方法
クラスタシステムを運用中にMSCSによってフェイルオーバーまたはフェイルバックが実行された場合,Control Managerのサービスが一時的に停止されます。このときに,BSMのサーバ情報が更新されるとControl Managerのサービスが停止されているため,サーバ情報が更新されたことをBSMからControl Managerに通知されなくなります。したがって,Control ManagerとBSMのサーバ情報が一致しなくなります。この場合は,Control Managerのサービスが起動されたあと,BSMとサーバ情報が一致しているかどうか確認してください。Control ManagerとBSMでサーバ情報が一致していない場合は,手動でサーバ情報を更新してください。
手動でサーバ情報を更新する方法を次に示します。
- Agentがインストールされているサーバ情報が一致しない場合
- Agentを起動してControl Managerのサーバ情報を更新してください。
- AgentがインストールされていないBladeServerの情報が一致しない場合
- サーバ情報が一致しないサーバモジュールを抜き差ししてControl Managerのサーバ情報を更新してください。
(4) フェイルオーバーまたはフェイルバック実行後に引き継がれない処理と対処方法
Control Managerでは,次の処理を実行している間にフェイルオーバーまたはフェイルバックが実行された場合,実行中の処理は引き継がれません。
- DPMシナリオ
- N+1コールドスタンバイ
- jscmdetachdiskコマンド
- jscmattachdiskコマンド
フェイルオーバーまたはフェイルバックの処理が完了したあとに,実行中の処理の状態を確認してください。
- DPMシナリオを実行していた場合
- DPMシナリオを実行中にフェイルオーバーまたはフェイルバックが実行された場合,フェイルオーバーまたはフェイルバックが完了したあと,DPMからシナリオの実行状態および管理対象サーバの状態を確認してください。
- N+1コールドスタンバイを実行していた場合
- 管理対象サーバがN+1コールドスタンバイを実行中にフェイルオーバーまたはフェイルバックが実行された場合,BSMからN+1コールドスタンバイの実行状態を確認してください。また,フェイルオーバーまたはフェイルバックが完了したあと,N+1コールドスタンバイを実行した管理対象サーバのサーバ情報がControl ManagerとBSMで一致しているかどうか確認してください。
- jscmdetachdiskコマンドを実行していた場合
- jscmdetachdiskコマンドを実行中にフェイルオーバーまたはフェイルバックが実行された場合,次の手順で対処してください。
- jscmattachdiskコマンドを実行する
コマンドの実行中にエラーが表示される場合がありますが,そのまま続行してください。
なお,BSM Plus 08-00/B以降,08-10/A以降と連携している場合は,1.の手順を省略できます。
- jscmdetachdiskコマンドを実行する
jscmdetachdiskコマンドが正常に終了したことを確認してください。
- jscmattachdiskコマンドを実行していた場合
- jscmattachdiskコマンドを実行中にフェイルオーバーまたはフェイルバックが実行された場合,次の手順で対処してください。
- jscmdetachdiskコマンドを実行する
コマンドの実行中にエラーが表示される場合がありますが,そのまま続行してください。
なお,BSM Plus 08-00/B以降,08-10/A以降と連携している場合は,1.の手順を省略できます。
- jscmattachdiskコマンドを実行する
jscmattachdiskコマンドが正常に終了したことを確認してください。