7.3.1 スケールアウトの流れ

ここでは,二つのサーバモジュールで構成されている二つのパーティションおよび四つのサーバモジュールで構成されている一つのパーティションを,二つのサーバモジュールで構成される四つのパーティションにスケールアウトする例を示します。

夜間は四つのサーバモジュールで構成されている一つのパーティションで,より高い処理能力を維持する必要があったが,日中は並列処理を多く実行できるように,パーティション構成を変更する。

スケールアウトの例を次の図に示します。

図7-2 スケールアウトの例

[図データ]

スケールアウト前のパーティション構成(夜間)
パーティション0:スロット0,スロット1
パーティション2:スロット2,スロット3
パーティション4:スロット4,スロット5,スロット6,スロット7
スケールアウト後のパーティション構成(日中)
パーティション0:スロット0,スロット1
パーティション2:スロット2,スロット3
パーティション4:スロット4,スロット5
パーティション6:スロット6,スロット7

スケールアウトの流れを次の図に示します。

図7-3 スケールアウトの流れ

[図データ]

説明
説明の番号は,図中の番号と対応しています。また,説明中のコマンドについては,「11. 運用コマンド」を参照してください。
  1. パーティション4の電源をOFFにする
    jscmstopos(stop_os)コマンドでパーティション4の電源をOFFにします。
  2. パーティション4の電源の状態を取得し,電源がOFFになっていることを確認する
    jscmstate(state)コマンドで電源の状態を取得し,パーティション4の電源がOFFになっていることを確認します。
  3. パーティション4を削除する
    jscmsmpコマンドの-delオプションでパーティション4を削除します。
  4. パーティションの詳細情報を取得し,パーティション4が削除されていることを確認する
    jscmsmpコマンドの-getオプションでパーティション4詳細情報を取得し,パーティション4が削除されていることを確認します。
  5. パーティション4を作成する
    jscmsmpコマンドの-newオプションでスロット4,スロット5を指定し,パーティション4を作成します。
  6. パーティションの詳細情報を取得し,パーティション4が作成されていることを確認する
    jscmsmpコマンドの-getオプションでパーティション4が作成されていることを確認します。
  7. パーティション4が作成されたあと,パーティション4の電源をONにする
    jscmstartserver(start_server)コマンドでパーティション4の電源をONします。
  8. パーティション4のAgentの状態を取得し,Agentが起動されていることを確認する
    jscmstate(state)コマンドでパーティション4のAgentの状態を取得し,パーティション4のAgentが起動されていることを確認します。
  9. パーティション6を作成し,パーティション6のAgentが起動されていることを確認する
    スロット6,スロット7を指定し,手順5~8と同じ要領でパーティション6を作成,パーティション6のAgentが起動されていることを確認します。
  10. 業務を開始する

ここまでで作業は完了です。

注意事項
パーティションを作成したあとにパーティションの電源をONにする場合は,電源をONにするパーティションのサーバ情報をあらかじめBSMに登録しておいてください。