9.4.6 ディスク複製によるOSインストールの流れ

ディスク複製によるOSインストールの流れを次に示します。

対象OS
  • Windows
  • Linux
WindowsおよびLinuxのバージョンについては,マニュアル「JP1/ServerConductor/Deployment Manager」を参照してください。

なお,対象OSがWindowsの場合とLinuxの場合で手順が異なりますので,分けて説明します。

<この項の構成>
(1) Windowsの場合
(2) Linuxの場合

(1) Windowsの場合

Windowsのディスク複製によるOSインストールは,次の流れで実行します。手順1~7の操作の詳細については,マニュアル「JP1/ServerConductor/Deployment Manager」を参照してください。

図9-9 ディスク複製によるOSインストールの流れ(Windowsの場合)

[図データ]

  1. 複製元のサーバにOSをインストール,サービスパック/ホットフィックスの適用,およびサーバとアプリケーションの設定をして,複製のモデルとなるサーバを完成させる
  2. バックアップのDPMシナリオを実行して,複製元のサーバのディスクイメージをバックアップする
    このあとの手順6でも複製元サーバをバックアップしますが,ここでは手順5のMicrosoft Sysprepの実行中にエラーが発生し,サーバの情報が削除されてしまった場合の復旧用としてバックアップしておきます。
  3. 複製元のサーバのディスク複製用情報ファイルを作成する
    ディスク複製用情報ファイルとは,ホスト名,Administratorのパスワード,ドメインの情報などのセットアップ情報を保存したものです。複製元のサーバは,手順5でMicrosoft Sysprepを実行すると,手順6で再セットアップされます。再セットアップを正常に実行させるために,ディスク複製用情報ファイルを作成しておきます。
  4. ディスク複製の準備をする
    複製元のサーバでDPMのCD-ROMを起動し,ディスクイメージの複製に必要なモジュールをダウンロードしたり,複製元のサーバにインストールされているOSのMicrosoft Sysprepをダウンロードしたりします。
  5. ダウンロードしておいたMicrosoft Sysprepを複製元のサーバで実行する
    複製元のサーバは,Microsoft Sysprepを実行したあとシャットダウンします。
  6. バックアップのDPMシナリオを実行して,複製元のサーバのディスクイメージをバックアップする
    バックアップ終了後,自動的にサーバが再起動し,複製元のサーバの再セットアップが開始されます。
  7. リストアのDPMシナリオを作成する
    複製先のサーバのセットアップパラメータファイル,ディスク複製用情報ファイル,およびリストアのDPMシナリオを作成します。
    ここまでで,DPMでの作業は完了です。
     
  8. 作成したリストアのDPMシナリオをControl Managerで実行する

 

(2) Linuxの場合

Linuxのディスク複製によるOSインストールは,次の流れで実行します。手順1~6の操作の詳細については,マニュアル「JP1/ServerConductor/Deployment Manager」を参照してください。

図9-10 ディスク複製によるOSインストールの流れ(Linuxの場合)

[図データ]

  1. 複製元のサーバを構築する
    複製元のサーバにOSをインストールし,各種ドライバのインストールやRPMのアップデートを実行して,複製のモデルとなるサーバを完成させます。
  2. バックアップのDPMシナリオを実行して,複製元のサーバのディスクイメージをバックアップする
    ここでは,手順5で複製元のサーバを再セットアップする際に必要となるディスクイメージをバックアップしておきます。
  3. 複製元のサーバのディスク複製用情報ファイルを作成する
    ディスク複製用情報ファイルとは,ホスト名,ドメインの情報などのセットアップ情報を保存したものです。複製元のサーバは,手順5で再起動すると個別設定情報の適用ツールが実行されます。個別設定情報の適用ツールを正常に実行させるために,ディスク複製用情報ファイルを作成しておきます。
  4. ディスク複製の準備をする
    複製元サーバで,DPMが提供しているLinuxRepSetUpを実行します。
  5. バックアップのDPMシナリオを実行して,複製元のサーバのディスクイメージをバックアップする
    バックアップ終了後,自動的にサーバが再起動し,個別設定情報の適用ツールが実行されます。手順3で作成したディスク複製用情報ファイルを基に,個別設定情報を設定してください。
  6. リストアのDPMシナリオを作成する
    複製先のサーバのセットアップパラメータファイル,ディスク複製用情報ファイル,およびリストアのDPMシナリオを作成します。
    ここまでで,DPMでの作業は完了です。
     
  7. 作成したリストアのDPMシナリオをControl Managerで実行する

 

注意事項
  • ディスク複製によるOSインストールをControl Managerから実行すると,複製先のサーバのディスク複製用情報ファイルがControl Managerで設定した情報に上書きされます。ディスク複製によるOSインストールのDPMシナリオを,Control ManagerおよびDPMの両方で実行する環境で,DPMからディスク複製によるリストアを実行するときには,ディスク複製用情報ファイルの内容を確認してから実行するようにしてください。
  • Control Managerからディスク複製によるOSインストールを実行する場合,セットアップパラメータファイル,およびディスク複製用情報ファイルを必ず作成しておく必要があります。またバックアップ元のサーバとリストア先のサーバが異なる場合,バックアップ元,およびリストア先の各サーバについてセットアップパラメータファイル,およびディスク複製用情報ファイルを作成しておく必要があります。