5.5.1 Microsoft Internet Information Servicesをセットアップする

監査ログ管理サーバで,Microsoft Internet Information Servicesをセットアップします。

Microsoft Internet Information Servicesをセットアップすることによって,監査ログ管理画面から,検索結果や集計結果の出力ファイルおよび監査ログのバックアップファイルがダウンロードできるようになります。

なお,Microsoft Internet Information Servicesの各種タイムアウトの設定については,必要に応じて適切に設定してください。このほかのMicrosoft Internet Information Servicesのセットアップについては,Windowsのマニュアルを参照し,必要に応じて実施してください。

<この項の構成>
(1) バックアップファイルの格納先フォルダの設定
(2) アプリケーションプールのプロパティ設定変更
(3) ダウンロードファイルの最大サイズの設定

(1) バックアップファイルの格納先フォルダの設定

監査ログ管理サーバに,バックアップファイルの格納先フォルダを作成し,そのフォルダへリンクさせる仮想ディレクトリを設定します。この設定によって,監査ログ管理画面から監査ログのバックアップファイルをダウンロードできるようになります。

なお,仮想ディレクトリは,IISマネージャで設定します。仮想ディレクトリは,JP1/NETM/Audit - Managerのインストール時に自動的に作成される仮想ディレクトリ「jp1netmaudit」の配下に「backupdata」という名称で追加します。

仮想ディレクトリの設定手順を次に示します。

  1. 監査ログ管理サーバ上に,バックアップファイルの格納先として使用するフォルダを作成する。
    任意のフォルダ名を設定してください。
  2. コントロールパネルの「管理ツール」から「インターネット インフォメーション サービス」を開く。
    IISマネージャが起動します。
  3. IISマネージャの左フレームで,[サーバ名]-[Webサイト]-[既定のWebサイト]にある[jp1netmaudit]を右クリックし,[新規作成]-[仮想ディレクトリ]を選択する。
    仮想ディレクトリの作成ウィザードが表示されます。
  4. 仮想ディレクトリの作成ウィザードで,作成する仮想ディレクトリを設定する。
    ウィザードの各画面で次のように設定します。
    • エイリアス
      エイリアス名として,「backupdata」を指定してください。
    • パス名
      コンテンツの場所として,手順1で作成したフォルダのパスを指定してください。
    • アクセス許可
      この仮想ディレクトリへのアクセスは許可しません。すべてのチェックを外してください。

なお,監査ログ管理サーバ上で監査ログのバックアップを取得するときは,ここで作成したフォルダを指定してください。

(2) アプリケーションプールのプロパティ設定変更

アプリケーションプールのプロパティ設定を変更します。

設定の変更手順を次に示します。

  1. コントロールパネルの「管理ツール」から「インターネット インフォメーション サービス」を開く。
    IISマネージャが起動します。
  2. IISマネージャの左フレームの[サーバ名]にある[アプリケーションプール]を右クリックし,[プロパティ]を選択する。
    [アプリケーションプールのプロパティ]ダイアログが表示されます。
  3. [リサイクル]タブおよび[状態]タブに表示されるすべてのチェックボックスのチェックを外す。
    [パフォーマンス]タブに表示される「カーネル内要求キューを制限する」チェックボックス以外のチェックボックスのチェックを外す。

(3) ダウンロードファイルの最大サイズの設定

監査ログ管理画面からファイルをダウンロードするときの最大サイズを設定します。

なお,この設定は,監査ログ管理画面からダウンロードするファイルのサイズが大きくなる場合に必要な設定です。

設定手順を次に示します。

  1. コントロールパネルの「管理ツール」から「サービス」を開いて,IIS Admin Serviceのサービスを停止する。
  2. コマンドプロンプトで,カレントディレクトリを「システムドライブ¥Inetpub¥AdminScripts」に移動する。
  3. 次に示すコマンドを実行する。

    cscript.exe△adsutil.vbs△set△W3SVC/AspBufferingLimit△最大サイズ

    最大サイズ」には,ダウンロード時の最大バッファサイズを指定します。
    次に示すダウンロードするファイルより十分大きいサイズを指定してください。
    • 検索結果,集計結果,および統計結果の出力ファイル(CSV形式ファイルまたはPDFファイル)
    • 監査ログのバックアップファイル
    最大サイズは,1GB以上の値を設定することをお勧めします。設定できる値は,4,294,967,295バイト以内の整数です。デフォルト値は4,194,304バイト(4MB)です。
    なお,それぞれのファイルのサイズは,検索,集計,統計,またはバックアップ時の指定内容によって異なります。
  4. コントロールパネルの「管理ツール」から「サービス」を開いて,World Wide Web Publishing Serviceのサービスを再起動する。