はじめに

このマニュアルは,JP1/NETM/Audit - Managerを導入して内部統制の証跡記録を管理するシステムの,機能,システム構築方法,および運用方法について説明したものです。

以降,このマニュアルではJP1/NETM/Audit - Managerを導入して構築するシステムを監査証跡管理システムと呼びます。

対象読者

JP1/NETM/Audit - Managerを導入して,監査証跡管理システムを構築および運用する管理者の方や,監査証跡管理システムの監査ログ情報を基に,監査の報告用資料を作成する方を対象にしています。

なお,管理者の方が,次の知識をお持ちであることを前提にしています。

マニュアルの構成

このマニュアルは,次に示す編から構成されています。

第1編 概要・機能編
監査証跡管理システムの目的,特長,代表的な運用例の紹介,および運用サイクルについて説明しています。また,監査証跡管理システムの機能およびシステム構成について説明しています。
第2編 設計・構築編
監査証跡管理システムの導入から運用開始までの検討項目と作業内容について説明しています。また,監査証跡管理システムの構築方法(各プログラムのインストールとセットアップ,データベースの構築方法,およびクラスタシステムの構築方法)について説明しています。
第3編 運用編
監査証跡管理システムを運用する上で必要な監査ログ管理画面の操作方法,監査ログの管理方法,システム構成変更,およびデータベースのメンテナンスについて説明しています。
第4編 リファレンス編
JP1/NETM/Audit - Managerが提供するコマンド,定義ファイル,および出力するメッセージについて説明しています。また,監査証跡管理システムの運用中にトラブルが発生した場合の対処方法について説明しています。

関連マニュアル

このマニュアルの関連マニュアルを次に示します。必要に応じてお読みください。

GUI(正規化ルールエディタ)を使用した正規化ルールの定義方法について知りたい場合
JP1管理基盤(JP1/Base)の構築方法,運用方法,およびJP1/Baseが出力する監査ログについて知りたい場合
リモートインストール方法について知りたい場合
Collaborationが出力する監査ログについて知りたい場合
Cosminexusが出力する監査ログについて知りたい場合
HiRDBが出力する監査ログについて知りたい場合
JP1/AJS2が出力するログ情報について知りたい場合
JP1/NETM/CSCが出力する監査ログについて知りたい場合
JP1/NETM/DMが出力する監査ログについて知りたい場合
JP1/PFMが出力する監査ログについて知りたい場合
OpenTP1が出力する監査ログについて知りたい場合
EURについて知りたい場合

読書手順

このマニュアルは,利用目的に合わせて章を選択して読むことができます。利用目的別にお読みいただくことをお勧めします。

利用目的記述個所
監査証跡管理システムの概要について知りたい1章 概要
監査証跡管理システムの機能について知りたい2章 機能
監査証跡管理システムのシステム構成について知りたい3章 システム構成
監査証跡管理システムの導入から運用開始までの検討項目について知りたい4章 システム設計
監査証跡管理システムを構築したい5章 システム構築
6章 クラスタシステムの構築
監査証跡管理システムの運用方法を知りたい7章 監査ログ管理画面での運用
8章 監査ログのバックアップ運用
9章 システムの変更
10章 データベースのメンテナンス
監査ログ管理画面の各部の名称と使い方について知りたい11章 監査ログ管理画面
JP1/NETM/Audit - Managerで使用するコマンドについて知りたい12章 コマンド
JP1/NETM/Audit - Managerで使用する定義ファイルについて知りたい13章 定義ファイル
画面に出力されたメッセージの意味や,メッセージの対処方法を知りたい14章 メッセージ
トラブル発生時の対処方法を知りたい15章 トラブルシューティング
JP1/NETM/Audit - Managerで使用するファイルの一覧について知りたい付録A ファイル一覧
JP1/NETM/Audit - Managerの監査ログの出力情報について知りたい付録B JP1/NETM/Audit - Managerの監査ログの出力情報
JP1/NETM/Audit - Managerが対応しているプログラムの監査ログ一覧について知りたい付録C JP1/NETM/Audit - Managerが対応するプログラムの監査ログ一覧
正規化ルールファイルの作成例について知りたい付録D 正規化ルールファイルの作成例
前バージョンの変更内容について知りたい付録E 各バージョンの変更内容
監査証跡管理システムで使用する用語について知りたい付録F 用語解説

このマニュアルでの表記

このマニュアルでは,製品名称を,略称を使って表記しています。正式名称と,このマニュアルでの表記を次の表に示します。

このマニュアルでの表記正式名称
Adobe ReaderAdobe(R) Reader(R) 6.0(日本語版)以降またはAcrobat(R) Reader 4.05(日本語版)以降
AIXAIX 5L V5.2/V5.3
CollaborationGroupmax CollaborationGroupmax Collaboration Portal 07-50以降
Groupmax Collaboration Web Client - Forum/File Sharing 07-50以降
Groupmax Collaboration Web Client - Mail/Schedule 07-50以降
uCosminexus CollaborationuCosminexus Collaboration Portal 06-50以降
uCosminexus Collaboration Portal - Forum/File Sharing 06-50以降
CosminexusuCosminexus Application Server Enterprise
uCosminexus Application Server Standard
uCosminexus Client
uCosminexus Service Platform
uCosminexus Web Redirector
EUREUR Print Service - Portable Document Format report 05-06以降
EUR Print Service 05-06以降
EUR Professional Edition 05-06以降
HACMPHigh Availability Cluster Multi-Processing
HiRDBHiRDB/Parallel Server Plus Version 8 08-04以降
HiRDB/Parallel Server Plus Version 8(64) 08-04以降
HiRDB/Parallel Server Version 8 08-04以降
HiRDB/Parallel Server Version 8(64) 08-04以降
HiRDB/Single Server Plus Version 8 08-04以降
HiRDB/Single Server Plus Version 8(64) 08-04以降
HiRDB/Single Server Version 8 08-04以降
HiRDB/Single Server Version 8(64) 08-04以降
Hitachi Storage Command SuiteHitachi Device Manager Software 6.0またはJP1/HiCommand Device Manager 5.6以降
Hitachi Dynamic Link Manager Software 6.0
Hitachi Provisioning Manager Software 6.0またはJP1/HiCommand Provisioning Manager 5.6以降
Hitachi Replication Manager Software 6.0またはJP1/HiCommand Replication Monitor 5.6以降
Hitachi Tiered Storage Manager Software 6.0またはJP1/Tiered Storage Manager 5.7以降
JP1/HiCommand Global Link Availability Manager 5.6以降
HP-UXHP-UX (IPF)HP-UX 11i V2/11i V3 (IPF)
HP-UX (PA-RISC)HP-UX 11i/11i V2 (PA-RISC)
Internet ExplorerInternet Explorer(R) 6 SP1以降
JP1/AJS2JP1/AJS2 - ManagerJP1/Automatic Job Management System 2 - Manager
JP1/AJS2 - SOJP1/Automatic Job Management System 2 - Scenario Operation Manager
JP1/Automatic Job Management System 2 - Scenario Operation View
JP1/AJS2 - ViewJP1/Automatic Job Management System 2 - View
JP1/NETM/AuditJP1/NETM/Audit - Manager
JP1/NETM/CSCJP1/NETM/CSC - AgentJP1/NETM/Client Security Control - Agent
JP1/NETM/CSC - ManagerJP1/NETM/Client Security Control - Manager
JP1/NETM/CSC - Manager Remote OptionJP1/NETM/Client Security Control - Manager Remote Option
JP1/NETM/DMJP1/NETM/DM ClientJP1/NETM/DM Client
JP1/NETM/DM ManagerJP1/NETM/DM Client - Base
JP1/NETM/DM Manager
JP1/PFMJP1/PFM - BaseJP1/Performance Management - Base
JP1/PFM - ManagerJP1/Performance Management - Manager
LinuxLinux AS 4 (AMD64 & Intel EM64T)Red Hat Enterprise Linux(R) AS 4 (AMD64 & Intel EM64T)
Linux AS 4 (IPF)またはLinux (IPF)Red Hat Enterprise Linux(R) AS 4 (IPF)
Linux AS 4 (x86)Red Hat Enterprise Linux(R) AS 4 (x86)
Linux ES 4 (AMD64 & Intel EM64T)Red Hat Enterprise Linux(R) ES 4 (AMD64 & Intel EM64T)
Linux ES 4 (x86)Red Hat Enterprise Linux(R) ES 4 (x86)
Microsoft Internet Information ServicesまたはIISMicrosoft(R) Internet Information Services 6.0
MSCSMicrosoft(R) Cluster Service
MSFCMicrosoft(R) Failover Cluster
OracleOracle 9i
Oracle 10g
SolarisSolaris 9/10
Windows 2000Microsoft(R) Windows(R) 2000 Advanced Server Operating System
Microsoft(R) Windows(R) 2000 Professional Operating System
Microsoft(R) Windows(R) 2000 Server Operating System
Windows Server 2003Windows Server 2003Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Datacenter Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Enterprise Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Standard Edition
Windows Server 2003 (x64)Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Datacenter x64 Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Enterprise x64 Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Standard x64 Edition
Windows Server 2003 R2Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Enterprise Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Standard Edition
Windows Server 2003 R2 (x64)Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Enterprise x64 Edition
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2, Standard x64 Edition
Windows Server 2003 (IPF)Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Datacenter Edition for Itanium-based Systems
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003, Enterprise Edition for Itanium-based Systems
Windows Server 2008Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Enterprise
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 Standard
Windows XPMicrosoft(R) Windows(R) XP Professional Operating System
注※
OSによる機能差がない場合,Windows Server 2008,Windows Server 2003,Windows XP,Windows 2000を総称してWindowsと表記します。

このマニュアルで使用する英略語

このマニュアルで使用する英略語を,次の表に示します。

英略語正式名称
CSVComma Separated Value
DBDatabase
FTPFile Transfer Protocol
GUIGraphical User Interface
IPInternet Protocol
IPFItanium (R) Processor Family
IPv4Internet Protocol Version 4
IPv6Internet Protocol Version 6
ITInformation Technology
LANLocal Area Network
LDAPLightweight Directory Access Protocol
OSOperating System
PDFPortable Document Format
TCP/IPTransmission Control Protocol/Internet Protocol
URLUniform Resource Locator
WWWWorld Wide Web

このマニュアルで使用する記号

このマニュアルで使用する記号を,次のように定義します。

記号意味
[ ]この記号で囲まれている項目は,ダイアログ,ボタン,メニュー,またはキーボードのキーであることを示します。
[ ]-[ ]メニューを連続して選択することを示します。
(例) [プログラム]-[JP1_NETM_Audit]
「 」画面中に表示されている項目を示します。

 △

半角の空白を示します。

太字

太字で示している項目は,重要な用語または任意に指定する項目を示します。

 

定義ファイルで使用する,改行コードを示します。

このマニュアルで使用する日時の表記

このマニュアルで使用する日時の表記を,次のように定義します。

記号意味
YYYY-MM年-月(YYYY:年,MM:月)を示します。
YYYY/MM/DD
YYYY-MM-DD
YYYYMMDD
年/月/日,年-月-日,または年月日(YYYY:年,MM:月,DD:日)を示します。
YYYY-MM-DD△hh:mm:ss年-月-日 時:分:秒(YYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時,mm:分,ss:秒)を示します。
YYYY/MM/DD△hh:mm:ss.ttt
YYYY-MM-DD△hh:mm:ss.ttt
YYYYMMDDhhmmss.ttt
年/月/日 時:分:秒.ミリ秒,年-月-日 時:分:秒.ミリ秒,または年月日時分秒.ミリ秒(YYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時,mm:分,ss:秒,ttt:ミリ秒)を示します。

コマンドの文法で使用する記号

コマンドの説明で使用する記号を,次のように定義します。

記号意味
[ ]この記号で囲まれている項目は省略できることを示します。
{ }この記号で囲まれている複数の項目のうちから一つを選択することを示します。
項目の区切りは|で示します。
(例) {A|B}
 AまたはBのどちらかを指定することを示します。

 △

半角の空白を示します。

太字

太字で示している項目は,任意に指定する項目を示します。

(例)admdbexport△-o△バックアップ先フォルダ△[-y]

 「admdbexport△-o△C:¥temp¥csvbackup」のように,バックアップ先フォルダの部分には,任意のバックアップ先のフォルダパスを指定することを示します。

このマニュアルで使用する構文要素

このマニュアルで使用する構文要素(ユーザの指定値の範囲)の種類を,次のように定義します。

種類定義
数字0~9
英字A~Z a~z
英数字A~Z a~z 0~9
記号! " # $ % & ' ( ) * + , - . / :
; < = > @ [ ] ^ _ { } ? ¥ ~
スペース

注 すべて半角で指定してください。


フォルダパスの表記

このマニュアルでは,インストール先フォルダのパスを次のように表記しています。

製品名インストール先フォルダの表記デフォルトのインストール先フォルダ
JP1/NETM/Audit - ManagerJP1/NETM/Audit - Managerのインストール先フォルダ
  • Windows Server 2003またはWindows Server 2003 R2の場合
    システムドライブ¥Program Files¥HITACHI¥jp1netmaudit¥manager
  • Windows Server 2003 (x64)またはWindows Server 2003 R2 (x64)の場合
    システムドライブ¥Program Files(x86)¥HITACHI¥jp1netmaudit¥manager
注※
製品をデフォルトのままインストールした場合のインストール先フォルダを示しています。

また,このマニュアルでは,仮想ディレクトリのパスを次のように表記しています。

製品名仮想ディレクトリの表記デフォルトの仮想ディレクトリ
JP1/NETM/Audit - ManagerJP1/NETM/Audit - Managerの仮想ディレクトリJP1/NETM/Audit - Managerのインストール先フォルダ¥wwwroot

図中で使用する記号

このマニュアルの図中で使用する記号を,次のように定義します。

[図データ]

常用漢字以外の漢字の使用について

このマニュアルでは,常用漢字を使用することを基本としていますが,次に示す用語については,常用漢字以外の漢字を使用しています。

宛先(あてさき) 個所(かしょ) 汎用(はんよう) 必須(ひっす) 閉塞(へいそく)

KB(キロバイト)などの単位表記について

1KB(キロバイト),1MB(メガバイト),1GB(ギガバイト),1TB(テラバイト)はそれぞれ1,024バイト,1,0242バイト,1,0243バイト,1,0244バイトです。