5.3.1 コントローラへの接続

エージェントからコントローラに接続要求を出すには,まず,リクエスタウィザードを利用して,接続方法を設定します。次に,リクエスタウィザードによって作成されたアイコンをダブルクリックして,コントローラに接続要求を出します。

リクエスタウィザードで接続方法を設定する手順は,LAN接続する場合,ダイヤルアップ接続する場合,および設定ファイルをインポートして設定する場合によって異なります。

リクエスタウィザードでの設定方法を次に示します。

<この項の構成>
(1) リクエスタウィザードの起動
(2) 接続方法の選択または設定ファイルのインポート
(3) ダイヤルアップ接続先の設定
(4) ダイヤルアップユーザの設定
(5) リクエスト先の設定
(6) リクエスト時間の設定
(7) 通知メッセージの設定
(8) 設定完了または設定情報のエクスポート

(1) リクエスタウィザードの起動

[JP1_Remote Control Agent]または[JP1/NETM/DM]の各プログラムフォルダの[リクエスタウィザード]を選択すると,リクエスタウィザードが起動し,[リモートコントロール リクエスタウィザード]ダイアログボックスが表示されます。

(2) 接続方法の選択または設定ファイルのインポート

コントローラとの接続方法を選択します。または,作成済みの設定ファイルをインポートします。

図5-5 [リモートコントロール リクエスタウィザード]ダイアログボックス(接続方法の選択または設定ファイルのインポート)

[図データ]

ローカルエリアネットワーク(LAN)を使って接続する
電話回線およびモデムを利用しないで,直接接続する場合にチェックボックスをオンにしてください。デフォルトではオンになっています。
このチェックボックスをオンにしてから[次へ]ボタンをクリックすると,リクエスト先を設定するダイアログボックスが表示されますので,「(5) リクエスト先の設定」へ進んでください。
電話回線とモデムを使って接続する
ダイヤルアップ接続する場合にチェックボックスをオンにします。デフォルトではオフになっています。この項目は,ダイヤルアップ環境がインストールされていない場合は非活性となります。
このチェックボックスをオンにしてから[次へ]ボタンをクリックすると,ダイヤルアップ接続を設定するダイアログボックスが表示されますので,「(3) ダイヤルアップ接続先の設定」へ進んでください。
インポート
あらかじめ作成された設定ファイルをインポートするときに,このボタンをクリックします。
このボタンをクリックすると,[設定情報のインポート]ダイアログボックスが表示されます。

図5-6 [設定情報のインポート]ダイアログボックス

[図データ]
設定ファイルを選択して,[開く]ボタンをクリックすると,インポート処理が開始します。インポートが完了すると,リクエスタウィザードの完了画面が表示されますので,「(8) 設定完了または設定情報のエクスポート」へ進んでください。
なお,設定ファイルをインポートする場合,コントローラとの接続方法は,画面の選択状態に関係なく,設定ファイルでの設定に従います。

(3) ダイヤルアップ接続先の設定

ダイヤルアップ接続先を設定します。

図5-7 [リモートコントロール リクエスタウィザード]ダイアログボックス(ダイヤルアップ接続先の設定)

[図データ]

接続先一覧
現在使用中の電話帳に登録されている全エントリが表示されます。どれか一つを接続先として選択してください。接続先を指定していない場合,[次へ]が非活性となります。
追加
新しい接続先を追加します。
編集
「接続先一覧」で選択した接続先の設定を編集します。
削除
「接続先一覧」で選択した接続先を削除します。

[次へ]ボタンをクリックすると,ダイヤルアップユーザを設定するダイアログボックスが表示されます。

(4) ダイヤルアップユーザの設定

ダイヤルアップ接続時のユーザ名,パスワード,およびドメイン名を設定します。

図5-8 [リモートコントロール リクエスタウィザード]ダイアログボックス(ダイヤルアップユーザの設定)

[図データ]

ユーザ名
ダイヤルアップで使用するユーザ名を設定します。ユーザ名は必ず設定してください。
パスワード
ダイヤルアップで使用するパスワードを設定します。
ドメイン
ダイヤルアップで使用するドメイン名を設定します。

[次へ]ボタンをクリックすると,リクエスト先を設定するダイアログボックスが表示されます。

(5) リクエスト先の設定

コントローラのアドレスおよびポート番号を設定します。

図5-9 [リモートコントロール リクエスタウィザード]ダイアログボックス(リクエスト先の設定)

[図データ]

アドレス
接続要求先となるコントローラのアドレスを,ホスト名またはIPアドレスで設定します。アドレスは必ず設定してください。
アドレスは260個まで履歴管理されますので,ドロップダウンリストから過去に設定したアドレスを選択することもできます。
ポート番号
接続要求先となるコントローラのポート番号を,0~65535で設定してください。デフォルトでは30006が設定されています。
設定値は260個まで履歴管理されますので,ドロップダウンリストから過去に設定したポート番号を選択することもできます。
複数のマネージャにリクエストする
複数のリモートコントロールマネージャ(コントローラ)に同時に接続要求する場合は,チェックボックスをオンにしてください。また,[設定]ボタンをクリックし,表示された[設定]ダイアログボックスで,リクエスト先とする複数のマネージャを設定してください。[設定]ダイアログボックスについては,「(a) 複数のマネージャにリクエストするための設定」を参照してください。

[次へ]ボタンをクリックすると,リクエスト時間を設定するダイアログボックスが表示されます。ポート番号の値が設定範囲を超えていると,エラーメッセージが表示されます。ポート番号を再設定してから[次へ]ボタンをクリックしてください。

(a) 複数のマネージャにリクエストするための設定

複数のコントローラに同時に接続要求を出す場合,[設定]ダイアログボックスで,接続したい複数のコントローラと,リクエストの優先順位を設定します。

図5-10 [設定]ダイアログボックス

[図データ]

一覧
設定済みのコントローラのアドレス,ポート番号,およびコメントの一覧が表示されます。
追加
接続要求するコントローラを追加します。ボタンをクリックすると,[アドレスとポート番号の設定]ダイアログボックスが表示されます。

図5-11 [アドレスとポート番号の設定]ダイアログボックス

[図データ]
追加するコントローラのアドレス,ポート番号,およびコメントを設定します。アドレスおよびポート番号は,必ず指定してください。
アドレス
接続要求先となるコントローラのアドレスを,ホスト名またはIPアドレスで設定します。アドレスは,260文字まで設定できます。ただし,スペースを含めることはできません。
ポート番号
接続要求先となるコントローラのポート番号を,0~65535で設定します。
コメント
接続要求先となるコントローラについて,コメントを設定します。
編集
[一覧]で選択した接続要求先の設定を編集します。
削除
[一覧]で選択した接続要求先を削除します。
上に移動
[一覧]で選択した接続要求先を一つ上に移動します。
下に移動
[一覧]で選択した接続要求先を一つ下に移動します。
ランダムな順序でリクエストする
設定した複数の接続要求先にランダムな順序で接続要求する場合に,チェックボックスをオンにします。チェックボックスがオフの場合は,[一覧]に表示されている順序で上から順に接続要求されます。デフォルトでは,オンになっています。

(6) リクエスト時間の設定

リクエスト時間,および接続要求の自動キャンセルについて設定します。

図5-12 [リモートコントロール リクエスタウィザード]ダイアログボックス(リクエスト時間および接続要求の自動キャンセルの設定)

[図データ]

リクエスト時間
コントローラに接続要求を出してから一定時間応答がない場合,自動的に接続要求をキャンセルするように設定できます。接続要求をキャンセルするまでの時間は,0~9,999秒で設定します。0を設定した場合は,接続要求はキャンセルされません(応答があるまで接続要求が出されたままとなります)。デフォルトでは0が設定されています。
リクエストの応答を排他する
接続要求に最初に応答したリモートコントロールマネージャと接続(リモートコントロールを開始)したときに,ほかのすべての接続要求が自動的にキャンセルされるように設定する場合,オンにします。デフォルトでは,オンになっています。

[次へ]ボタンをクリックすると通知メッセージを設定するダイアログボックスが表示されます。

(7) 通知メッセージの設定

コントローラに通知するメッセージを設定します。

図5-13 [リモートコントロール リクエスタウィザード]ダイアログボックス(通知メッセージの設定)

[図データ]

メッセージ
接続要求時にコントローラに通知するメッセージを,半角で260文字(全角で130文字)以内で入力します。
リクエスト時にメッセージを入力する
コントローラに接続要求したとき,そのつどコントローラへのメッセージを入力したい場合に,チェックボックスをオンにします。デフォルトではオフになっています。
このチェックボックスをオンにすると,デスクトップ上の[リモートコントロールリクエスタ]アイコンをクリックしたときに[メッセージの入力]ダイアログが表示され,メッセージを入力できます。
[メッセージの入力]ダイアログボックスについては,「(a) リクエスト時のメッセージの入力」を参照してください。

[次へ]ボタンをクリックすると,リクエスタウィザードの完了画面が表示されます。

(a) リクエスト時のメッセージの入力

「リクエスト時にメッセージを入力する」を選択した場合,デスクトップ上で[リモートコントロールリクエスタ]アイコンをクリックすると,[メッセージの入力]ダイアログボックスが表示されます。

図5-14 [メッセージの入力]ダイアログボックス

[図データ]

メッセージ
コントローラへ通知するメッセージを,半角で260文字(全角で130文字)以内で入力します。デフォルトでは,リクエスタウィザードの「メッセージ」で設定した内容が表示されています。

(8) 設定完了または設定情報のエクスポート

リクエスタウィザードでの設定が完了すると,次のダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスから,接続要求の実行,ショートカットの作成,または設定情報のエクスポートの操作ができます。実行したい操作を選択してください。

図5-15 [リモートコントロール リクエスタウィザード]ダイアログボックス(設定完了または設定情報のエクスポート)

[図データ]

すぐにリクエストするには,ここを選択してください。
リクエスタウィザードで設定を完了したあと,すぐに接続要求する場合は,チェックボックスをオンにしてください。デフォルトではオンになっています。
デスクトップにショートカットを作成するには,ここを選択してください。デスクトップの[リモートコントロール リクエスタ]アイコンをダブルクリックすると,いつでもリクエストできます。
リクエスタウィザードで設定を完了したあと,設定した内容をデスクトップにショートカットとして作成する場合,チェックボックスをオンにします。デフォルトではオフになっています。
ショートカットは[リモートコントロールリクエスタ]アイコン[図データ])として作成されます。この[リモートコントロールリクエスタ]アイコンをダブルクリックすると,リクエスタウィザードで設定した内容でコントローラに接続要求を出します。
エクスポート
今まで設定した内容をファイルにエクスポートするときに,このボタンをクリックします。
[エクスポート]ボタンをクリックすると,[設定情報のエクスポート]ダイアログボックスが表示されます。

図5-16 [設定情報のエクスポート]ダイアログボックス

[図データ]
設定情報を保存する場所,ファイル名,およびファイルの種類を指定します。
次回起動時は,前回指定したディレクトリがデフォルトのディレクトリになります。
[保存]ボタンをクリックすると,指定したファイルに設定情報がエクスポートされます。
エクスポートが完了すると,リクエスタウィザードの完了画面に戻ります。

リクエスタウィザードの完了画面で[完了]ボタンをクリックすると,完了画面での設定内容に応じて,接続要求を出したり,ショートカットを作成したりします。

接続要求が正しく実行された(コントローラに接続できた)場合は,リクエスタウィザードが終了します。接続要求をキャンセルした場合,および接続要求が正しく実行されなかった場合は,リクエスタウィザードは終了しません。