4.3.9 ファイル転送オプションの設定
[ファイル転送]ウィンドウでの操作を効率の良いものにするためには,[ファイル転送オプション]ダイアログボックスでオプションを設定することをお勧めします。[ファイル転送オプション]ダイアログボックスは,メニューで[その他]-[オプション]を選択すると表示されます。オプションを設定したあと,[保存]ボタンをクリックすると設定した値をデフォルト値として保存します。[保存しないで更新]ボタンをクリックすると,設定した値をリモートコントロールマネージャが起動している間だけ有効にします。
[ファイル転送オプション]ダイアログボックスとその設定項目を次に示します。
- <この項の構成>
- (1) [表示]パネル
- (2) [転送]パネル
- (3) [ファイル]パネル
- (4) [ログ情報]パネル
(1) [表示]パネル
[表示]パネルでは,[ファイル転送]ウィンドウの表示に関するオプションを設定します。
図4-33 [表示]パネル
![[図データ]](figure/rm042700.gif)
- ファイルの種類の指定
- [ファイル転送]ウィンドウに表示するファイルを制限する場合に設定します。文字数の上限は半角225文字分で,使用できる文字の種類に制限はありません。ただし,ワイルドカードとして使用できる文字は「*」(アスタリスク)だけです。
- デフォルトは「*.*」です(すべてのファイルを表示します)。
- アイコン
- ドキュメントファイルをアプリケーションのアイコンで表示する
- リストビューに表示されるファイルをアプリケーションのアイコンで表示するか,またはファイル転送固有のアイコンで表示するかを設定します。デフォルトでは,チェックボックスはオンとなっています(アプリケーションのアイコンで表示します)。
- 状況ダイアログボックス
- ファイル転送時に表示される[ファイル転送状況]ダイアログボックス,およびファイルの削除時に表示される[ファイル削除状況]ダイアログボックスを自動的に消去するかどうかを設定します。デフォルトでは両方ともチェックされています(ダイアログボックスが自動的に消えます)。
- 転送完了後に状況ダイアログボックスを消去する
- ファイルの転送が完了したあとに,自動で状況ダイアログボックスを消去させる場合にチェックします。
- 削除完了後に状況ダイアログボックスを消去する
- ファイルの削除が完了したあとに,自動で状況ダイアログボックスを消去させる場合にチェックします。
- ファイル一覧リスト
- ファイル一覧リストが空のときは自動的に閉じる
- [ファイル一覧リスト]ウィンドウから開いたファイルがすべて削除(コントローラからエージェントのファイルが削除)された場合,自動で[ファイル一覧リスト]ウィンドウを閉じたいときに,チェックボックスをオンにします。チェックボックスをオフにした場合は,[ファイル一覧リスト]ウィンドウは開いたままとなります。デフォルトではオンとなっています。
(2) [転送]パネル
[転送]パネルでは,ファイルの転送方法に関するオプションを設定します。
図4-34 [転送]パネル
![[図データ]](figure/rm042800.gif)
- データ転送関連
- データの圧縮について設定します。このオプションは,[Remote Control]ウィンドウから表示する[プロパティ]ダイアログボックスの[ファイル転送]パネルでも設定できます。設定が異なる場合は,最後に保存した側が有効になります。
- 転送データを圧縮する
- すべての転送ファイルを圧縮する場合にチェックボックスをオンにします。デフォルトではオンとなっています。データを圧縮することで,ファイル転送時間を短縮できます。転送データの圧縮率の目安を次の表に示します。
表4-3 転送データの圧縮率
転送データの種類 | 圧縮率 |
---|
100メガバイトのテキストデータ | 約1% |
145メガバイトのプログラムデータ(Microsoft Office 95の場合) | 約47% |
- 転送データを暗号化する
- ファイル転送時のデータを暗号化する場合にチェックボックスをオンにします。ただし,バージョンが06-51より前のエージェントとのファイル転送では,暗号化機能は使用できません。
- 暗号化されない場合に警告メッセージを表示する
エージェントで暗号化できない(エージェントのバージョンが06-51より前である)ときに警告メッセージを表示させる場合にチェックボックスをオンにします。チェックボックスをオンにすると,ファイル転送接続時およびファイル転送実行時に暗号化できないことを知らせる警告メッセージが表示されます。
- 一時フォルダ
- エージェント内およびエージェントからエージェントへのファイル転送時に,一時的にファイルを保管するフォルダを設定します。
- 転送先フォルダ
- カスタム転送でのデフォルトの転送先となるフォルダを設定します。デフォルトは設定されていません。
(3) [ファイル]パネル
[ファイル]パネルでは,エージェントのファイルを開いたとき,および閉じたときの動作について設定します。
図4-35 [ファイル]パネル
![[図データ]](figure/rm042900.gif)
- エージェント側のファイルを開く
- エージェント側にあるファイルを開く場合に,そのファイルを保存するコントローラ側のフォルダを指定します。フォルダ名は半角260文字以内で指定してください。このとき,「/」「*」「?」「"」「<」「>」「|」の文字は使用できません。
- 開いたファイルをファイル一覧リストで確認する
- エージェントで開いたファイルを一覧表示する場合,チェックボックスをオンにします。オンにした場合,ファイルを開くと同時に[ファイル一覧リスト]ウィンドウが表示されます。デフォルトではオンになっています。
- エージェント側のファイルを閉じたとき
- ファイルを閉じた時の動作を指定します。
- コントローラ側のファイルを削除する
- コントローラ側に保管したファイルを削除する場合にチェックボックスをオンにします。デフォルトではオンとなっています。チェックボックスをオフにした場合,ファイルを閉じたときにコントローラにファイルが保存されたままとなります。
- 削除するとき状況ダイアログボックスを表示する
コントローラに保存したファイルを削除する場合,[ファイル削除状況]ダイアログボックスを表示するときにチェックボックスをオンにします。チェックボックスをオフにした場合,ファイルの削除時に[ファイル削除状況]ダイアログボックスは表示されません。デフォルトではオンとなっています。
- 元の場所へ転送する
- コントローラ側に保管したファイルをエージェントに戻す場合にチェックボックスをオンにします。デフォルトではオンとなっています。転送方法は,次の2種類から選択できます。
- 編集したファイルだけ転送する
コントローラ側で編集したファイルだけを転送します。デフォルトでオンになっています。
- 全てのファイルを転送する
コントローラ側に保管したファイルをすべてエージェントに戻します。
- ファイルを閉じた時の動作は,これら2種類のオプションの組み合わせによって異なります。オプションの組み合わせによる動作の違いを次の表に示します。
表4-4 オプションの組み合わせによるファイルを閉じたあとの動作の違い
転送 | 削除 | ファイルを閉じた時の動作 |
---|
○ | ○ | ファイルを転送する。転送後はコントローラのファイルを削除する。 |
○ | × | ファイルを転送する。転送後もコントローラにファイルは残る。 |
× | ○ | ファイルを転送しないで,コントローラのファイルを削除する。 |
× | × | ファイルを転送しない。コントローラにファイルは残る。 |
- (凡例)
- ○:チェックボックスがオンとなっている
- ×:チェックボックスがオフとなっている
(4) [ログ情報]パネル
[ログ情報]パネルでは,[ファイル転送]ウィンドウ上でのファイル操作のログ(ファイルアクセスのログ)の出力について設定します。
なお,出力されるログの詳細については,「付録L.2 ファイルアクセスのログ」を参照してください。
図4-36 [ログ情報]パネル
![[図データ]](figure/rm042950.gif)
- ログを出力する
- [ファイル転送]ウィンドウでのファイルアクセスのログを出力する場合にチェックボックスをオンにします。デフォルトではオフとなっています。
- 全ての情報を出力する
- 「出力する情報を選択する」で選択できるすべてのログを出力します。デフォルトでは選択されています。
- 出力する情報を選択する
- 任意に選択した情報だけを,ファイルアクセスのログとして出力したい場合に選択します。ファイルアクセスのログは,次の中から選択したものが出力されます。デフォルトは,「接続/切断」,「ファイルの転送」,および「ファイルの削除」がオンとなっています。
- 接続/切断
- ファイルの転送
- ファイルの削除
- フォルダの作成
- 名前の変更
- 属性の変更
- なお,一つも選択しない場合は,ファイルアクセスのログは出力されません。
- ログの出力レベル
- ファイルアクセスのログに出力する情報を設定します。デフォルトは,どちらのチェックボックスもオフとなっています。
- 警告情報を出力しない
チェックボックスをオンにすると,ログに「警告」の情報が出力されません。
- エラー情報を出力しない
チェックボックスをオンにすると,ログに「エラー」の情報が出力されません。
- ログ出力環境
- 出力されるファイルアクセスのログの形式と情報量について設定します。
- 出力形式
- ログの出力形式を選択します。選択できる項目を次に示します。デフォルトは,「CSV形式」です。
出力形式 | 内容 |
---|
CSV形式 | コンマ区切りの形式で出力されます。 |
TSV形式 | タブ区切りの形式で出力されます。 |
ユーザ任意の形式 | 「区切り文字」テキストボックスに入力した,任意の半角英数字または記号1文字で区切った形式で出力されます。 「区切り文字」のデフォルトは「;」(セミコロン)です。 |
- ログの出力行数
- ログの出力行数を0~9,999行で指定します。デフォルトは500行です。0を指定した場合は,ログを出力しません。
- ログの世代数
- ログの世代数を0~99で指定します。ここで指定した値がログファイル名の後ろ2文字となり,世代番号を表します。デフォルトは0(ログを世代管理しない)です。