コントローラでは,呼び出したエージェントの画面に対し,基本的には,自マシンと同じように操作できます。例えば,文字の入力や,マウスでのクリック,ドラッグなどです。ただし,ショートカットキーを実行する場合など,一部で特別な操作が必要となる場合があります。ここでは,このような場合の操作方法について説明します。
リモートコントロールモードが共有の場合,エージェント側からもエージェントマシンを操作しています。両方から操作することによる問題は特にありませんが,エージェント側から[Ctrl]キーや[Alt]キーが押された状態でコントローラからキー入力をすると,別の機能が動作する場合があります。
エージェントマシンでの[Ctrl]キーおよび[Alt]キーの状態は,ステータスバーに次のアイコンで表示されています。アイコン中の矢印が下を向いているときは,エージェントで[Ctrl]キーまたは[Alt]キーが押されています。
エージェントで[Alt]キーが押されている場合のステータスバーの状態を,次の図に示します。
図4-14 エージェントで[Alt]キーが押されている場合のステータスバーの状態
このアイコンは,メニュー選択またはプロパティの設定で表示させるかどうかを選択できます。
[PrintScreen]などの機能キーや[Alt]+[Tab]などのショートカットキーは,キーボードから入力するとコントローラ自身に対して実行されてしまうため,呼び出したエージェントに対して実行することはできません。このようなキーの機能をエージェントマシンに実行させたい場合は,特殊キーを送信してください。
特殊キーとは,機能キーやショートカットキーを,エージェントに送信できるようにリモートコントロールマネージャに登録したものです。リモートコントロールマネージャがデフォルトで提供している特殊キーのほかに,ユーザが任意のキーを登録することもできます。登録された特殊キーは,[Remote Control]ウィンドウの「特殊キー入力バー」から実行できます。
特殊キーの登録方法および送信方法については,「4.2.2 特殊キーの登録と送信」を参照してください。
また,[プロパティ]ダイアログボックスの[ウィンドウ]パネルで「システムキー入力を送信する」をチェックすることで,エージェントでその機能を実行できるキーもあります。[ウィンドウ]パネルでの設定については,「3.3.4 [ウィンドウ]パネル」を参照してください。
エージェントに対して,キーボードから直接[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを入力することはできません。しかし,メニューで[ツール]-[Ctrl+Alt+Delキー送信]を選択することで,エージェントに[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーと同様の操作を実行できます。実行できる操作は,エージェントのOSによって次のように異なります。
コントローラからの指示で,エージェントをシャットダウンできます。また,コントローラとエージェントのバージョンが06-71以降で,エージェントのPCにパワーオフ機能が付いている場合は,シャットダウンしたあとにエージェントの電源を切ることもできます。手順を次に示します。
コントローラからの指示で,エージェントをリブートできます。リモートコントロールエージェントが自動起動するよう設定されている場合は,しばらく待ってリモートコントロールマネージャから接続を開始することで,リモートコントロールを続行できます。
エージェントをリブートし,再度接続する手順を次に示します。エージェント側で自動起動を設定する方法については,「3.4.1 起動に関するオプションの設定」を参照してください。
図4-15 [接続開始時間の設定]ダイアログボックス
リモートコントロール中にエージェントの文書上でカットまたはコピーしたデータは,エージェントマシンのクリップボードに格納されているため,そのままではコントローラ上の文書に貼り付けることはできません。同様に,コントローラでコピーしたデータをエージェントの文書に貼り付けることもできません。
このような場合は,エージェントのクリップボードとコントローラのクリップボードの間で,データを転送してください。ネットワークドライブを割り当てたりしなくても,異なるマシン上の文書間で,簡単にデータのカット&ペーストができます。また,プロパティの設定で,クリップボードのデータを自動的に転送させることもできます。
クリップボードのデータの転送方法については,「4.2.3 クリップボードのデータの転送」を参照してください。