JP1/NETM/DM Clientがすでにインストールされているクライアントマシンに,上書きインストールすることを許可するかどうかを設定します。
すでにインストールされているJP1/NETM/DM Clientの設定を引き継いでインストールしたり,新たに設定したセットアップ情報を反映してインストールしたりするようにインストールセットを作成できます。また,上書きインストール時に,[インストールセットの作成・編集]ダイアログボックスのパネルで設定した処理を有効にするかどうかも設定できます。この設定は,[上書きインストール]パネルを使用します。
上書きインストールする場合の注意事項を次に示します。
- 上書きインストールを実施する前に,次に示す二つのレジストリをバックアップしてください。
HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥HITACHI¥NETM/DM/P
HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥HITACHI¥JP1/RemoteControlAgent
- バージョンが07-00以前のJP1/NETM/DM Administrator Kitで作成したインストールセットは,上書きインストールに対応していません。上書きインストールを設定する場合は,インストールセットを編集してください。インストールセットの編集方法については,「3.2.3 インストールセットの編集」を参照してください。
- インストールセットで設定したインストールコンポーネントと,すでにインストールされているインストールコンポーネントで,一致するものが上書きインストールされます。インストールセットで設定したインストールコンポーネントで,インストールされていないものは,新規にインストールされます。
- [インストール媒体]パネルの「追加製品」リストで,選択していないオプション製品がすでにインストールされているとき,オプション製品はアンインストールされないで,そのままの状態で残ります。
[インストール媒体]パネルの詳細については,「3.3.2(1) [インストール媒体]パネル」を参照してください。
- 自動インストールするPCにすでにJP1/NETM/DM Clientがインストールされている場合,次の点に注意してください。
- JP1/NETM/DM Clientは,既存のインストールディレクトリにインストールされ,変更はできません。
JP1/NETM/DM Clientのインストールディレクトリの設定については,「3.3.12(2)(a) インストールディレクトリの設定」を参照してください。
- JP1/NETM/DM Clientのアイコンを追加するプログラムフォルダには,既存のプログラムフォルダが設定され,変更はできません。また,プログラムフォルダが作成されていない場合も新たに作成することはできません。
プログラムフォルダの設定については,「3.3.12(2)(b) プログラムフォルダの設定」を参照してください。
- インストールワークディレクトリおよびインストール失敗時のリストア用バックアップディレクトリには,既存のディレクトリが設定され,変更はできません。
ワークディレクトリの設定については,「3.3.12(3)(c) ワークディレクトリの設定」を参照してください。
- クライアントのセットアップ情報の設定で,サブコンポーネントを選択するとき,次の点に注意してください。
- [サブコンポーネントの選択]ダイアログボックスで,選択したサブコンポーネントがすでにインストールされているときは,上書きインストールされます。インストールされていないときは,新規にインストールされます。
- [サブコンポーネントの選択]ダイアログボックスで,選択していないサブコンポーネントがすでにインストールされているとき,06-72以降のサブコンポーネントは,アンインストールされます。06-71以前のサブコンポーネントは,そのままの状態で残ります。
- 05-12以前のバージョンからバージョンアップするとき,「パッケージセットアップマネージャ」および「付加機能」の二つのサブコンポーネントは,[サブコンポーネントの選択]ダイアログボックスで,チェックを外すとそのままの状態で残ります。
サブコンポーネントの選択の詳細については「3.3.12(3)(a) サブコンポーネントの選択」を参照してください。
- 自動インストールするPCに次の製品がインストールされていた場合,JP1/NETM/DM Client - Base(クライアント)を上書きインストールすると,JP1/NETM/DM Client - Base(クライアント)の機能だけが使用できます。インストールセットにオプション製品が追加されていた場合は,オプション製品の機能も使用できます。
- JP1/NETM/DM Client(クライアント)
- JP1/NETM/DM Client(バージョン07-53以前)
- JP1/NETM/DM Client Light Edition
- <この項の構成>
- (1) [上書きインストール]パネル
- (2) [上書きインストール]パネルの構成要素
JP1/NETM/DM Clientがすでにインストールされているクライアントマシンに上書きインストールする場合,[上書きインストール]パネルで「JP1/NETM/DM Clientを上書きインストールする」チェックボックスをオンにします。デフォルトではオフになっています。新規でインストールする場合は,インストールセットのすべてのセットアップ情報が,JP1/NETM/DM Clientの設定情報に反映されます。
「JP1/NETM/DM Clientを上書きインストールする」チェックボックスをオンにした場合に設定できる,[上書きインストール]パネルの構成要素を次に示します。
(a) 「既存のセットアップ情報を引き継ぐ」ラジオボタン
複数の上位システムの設定やネットワーク環境の設定など,すでにインストールされているJP1/NETM/DM Clientのセットアップ情報を引き継ぐ場合に選択します。デフォルトでは選択されています。ただし,このラジオボタンを選択しても,[インストール・セットアップの設定]パネルの「アプリケーションの追加と削除にアンインストール情報を表示」チェックボックスで設定できる,JP1/NETM/DM Clientの表示に関する設定は引き継がれません。
セットアップ情報の詳細については,「3.3.12 セットアップ情報の設定」を参照してください。バージョン07-53以前のJP1/NETM/DM Clientを使用する場合は,各バージョンに対応するマニュアル「JP1/NETM/DM システム構築」の,JP1/NETM/DM Clientの自動インストールに関する記述を参照してください。
(b) 「インストールセットのセットアップ情報を反映する」ラジオボタン
複数の上位システムの設定やネットワーク環境の設定など,[インストール・セットアップの設定]パネルで設定するセットアップ情報を,JP1/NETM/DM Clientのセットアップ情報に反映する場合に選択します。ただし,このラジオボタンを選択しても,[インストール・セットアップの設定]パネルの「インストール先ディレクトリを隠しファイルとする」チェックボックスで設定できる,JP1/NETM/DM Clientのインストールディレクトリの隠しファイルに関する設定は反映されません。
セットアップ情報の詳細については,「3.3.12 セットアップ情報の設定」を参照してください。バージョン07-53以前のJP1/NETM/DM Clientを使用する場合は,各バージョンに対応するマニュアル「JP1/NETM/DM システム構築」の,JP1/NETM/DM Clientの自動インストールに関する記述を参照してください。
(c) パネルの設定項目
JP1/NETM/DM Clientをインストールする際に実行する処理を選択します。[インストールセットの作成・編集]ダイアログボックスのパネルで設定する,次に示す処理を実行できます。なお,デフォルトでは,選択項目のチェックボックスがすべてオンになっていますので,必要に応じて実行しない項目のチェックボックスをオフにしてください。
- 接続先を変更する
- JP1/NETM/DM Clientのインストール時に,設定した上位接続先を適用します。上位接続先を変更しない場合は,チェックボックスをオフにしてください。接続先の設定方法については,「3.3.4 クライアントの接続先の設定」を参照してください。
- [インストールセットの作成・編集]ダイアログボックスの[接続先]パネルでの設定に加えて,複数の上位システムを設定する場合は,[インストール・セットアップの設定]パネルの[セットアップ]ボタンから実施してください。
- ユーザ情報取得項目一覧ファイルを上書きする
- JP1/NETM/DM Clientのインストール時に,ユーザ情報取得項目一覧ファイルを上書きして,ユーザインベントリを取得します。ユーザインベントリを取得しない場合は,チェックボックスをオフにしてください。取得するユーザインベントリ項目の登録方法については,「3.3.6 取得するユーザインベントリ項目および登録先IDの設定」を参照してください。
- IDへの登録を行う
- JP1/NETM/DM Clientのインストール後に,設定したIDにJP1/NETM/DM Clientを登録します。ID名に追加・変更がない場合は,チェックボックスをオフにしてください。登録するIDの設定方法については,「3.3.6 取得するユーザインベントリ項目および登録先IDの設定」を参照してください。
- 「コピーファイル」をコピーする
- JP1/NETM/DM Clientのインストール時に,設定したプログラムやファイルをクライアントマシンに展開します。クライアントマシンに展開したいプログラムやファイルが特にない場合は,チェックボックスをオフにしてください。展開するファイルの設定方法については,「3.3.7 インストール時に同時に展開するファイルの設定」を参照してください。
- 「実行ファイル」を実行する
- JP1/NETM/DM Clientのインストール後に,設定したプログラムを自動実行します。クライアントマシンで実行したいプログラムが特にない場合は,チェックボックスをオフにしてください。自動実行するプログラムの設定方法については,「3.3.8 インストール後に実行するプログラムの設定」を参照してください。