3.3.12 セットアップ情報の設定

[インストール・セットアップの設定]パネルの[セットアップ]ボタンをクリックすると,[スタートアップキット インストール・セットアップ情報の設定]ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスで,JP1/NETM/DM Clientのインストールコンポーネントやセットアップ情報を設定します。

この項では,セットアップ情報を設定する方法を説明します。

<この項の構成>
(1) セットアップ情報の設定手順
(2) 共通のセットアップ情報の設定
(3) クライアントのセットアップ情報の設定
(4) リモートコントロールエージェントのセットアップ情報の設定

(1) セットアップ情報の設定手順

セットアップ情報を設定する手順を次に示します。

  1. [インストールセットの作成・編集]ダイアログボックスの[インストール・セットアップの設定]パネルで,[セットアップ]ボタンをクリックする。
    [スタートアップキット インストール・セットアップ情報の設定]ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスから,セットアップ情報を設定します。

    図3-17 [スタートアップキット インストール・セットアップ情報の設定]ダイアログボックス

    [図データ]

  2. 「インストールコンポーネント」でインストールするコンポーネントを選択する。
    クライアントだけインストールするか,クライアントとリモートコントロールエージェントの両方をインストールするかを選択します。
    JP1/NETM/DM Client - BaseのインストールセットにJP1/NETM/DM Client - Remote Control Featureを追加した場合,「クライアント」は選択できません。また,JP1/NETM/DM Client Light Editionの場合,リモートコントロールエージェントはインストールできません。
  3. [共通項目]ボタンをクリックし,クライアントとリモートコントロールエージェントに共通のセットアップ情報を設定する。
    インストール先ディレクトリなどの情報を設定します。設定方法については,「(2) 共通のセットアップ情報の設定」を参照してください。共通項目の設定が完了すると,[スタートアップキット インストール・セットアップ情報の設定]ダイアログボックスに戻ります。
  4. [クライアント]または[リモートコントロールエージェント]ボタンをクリックし,セットアップ情報を設定する。
    それぞれのコンポーネントのセットアップ情報を設定します。詳細は,「(3) クライアントのセットアップ情報の設定」および「(4) リモートコントロールエージェントのセットアップ情報の設定」を参照してください。
    それぞれのセットアップ情報の設定が完了すると,[スタートアップキット インストール・セットアップ情報の設定]ダイアログボックスに戻ります。
  5. 必要なセットアップ情報をすべて設定したら,[終了]ボタンをクリックする。
    セットアップ情報の設定が終了します。

(2) 共通のセットアップ情報の設定

共通のセットアップ情報は,次に示す順序で設定します。

  1. インストールディレクトリの設定
  2. プログラムフォルダの設定

各設定について説明します。

(a) インストールディレクトリの設定

[スタートアップキット インストール・セットアップ情報の設定]ダイアログボックスで[共通項目]を選択すると,[インストールディレクトリの設定]ダイアログボックスが表示されます。ここでは,クライアントをインストールするディレクトリとオンラインヘルプのインストールの有無を設定します。

図3-18 [インストールディレクトリの設定]ダイアログボックス

[図データ]

インストール先のディレクトリ
JP1/NETM/DM Clientをインストールするディレクトリを設定します。半角英数字,半角かたかな,半角スペース,および次に示す半角記号で指定してください。
「_」「¥」「.」「:」「(」「)」
なお,ドライブに「デフォルト:」を選択した場合は,システムドライブが設定されます。
コンポーネント
オンラインヘルプをインストールするかどうかを選択します。

[次へ]ボタンをクリックすると,[プログラムフォルダの設定]ダイアログボックスが表示されます。

(b) プログラムフォルダの設定

JP1/NETM/DM Clientのアイコンを追加するプログラムフォルダについて設定します。

図3-19 [プログラムフォルダの設定]ダイアログボックス

[図データ]

プログラムフォルダ
JP1/NETM/DM Clientのアイコンを追加するプログラムフォルダを作成するかどうか指定します。作成する場合,プログラムフォルダ名も指定してください。ただし,プログラムフォルダには「¥」を使用したフォルダ名を指定しないでください。
プログラムフォルダを作成しない場合は,デフォルトの状態ではGUIインストールモードでのインストールができません。プログラムフォルダを作成しないでGUIインストールモードを実行したい場合は,「GUIモードインストーラの作成」を選択してください。この項目を選択すると,GUIインストールモードが使用できます。
なお,「GUIモードインストーラの作成」を選択した場合,プログラムフォルダを作成しなくても,[NETM_DM_Pスタートアップ]フォルダだけ作成できます。[NETM_DM_Pスタートアップ]フォルダを作成する場合は,クライアントの詳細情報項目の設定時に,[スタートアップ関連]パネルで「NETM_DM_Pスタートアップフォルダを作成する」を選択してください。

[完了]ボタンをクリックすると,共通のセットアップ情報の設定を完了し,[スタートアップキット インストール・セットアップ情報の設定]ダイアログボックスへ戻ります。

(3) クライアントのセットアップ情報の設定

クライアントのセットアップ情報は,[スタートアップキット インストール・セットアップ情報の設定]ダイアログボックスで,[クライアント]を選択して設定します。設定できる項目には,基本項目と詳細情報項目の2種類があります。基本項目は必ず設定してください。詳細情報項目はデフォルト値を変更する必要がなければ設定する必要はありません。基本項目の設定が終わった時点で,クライアントのセットアップ情報の設定を終了するか,続けて詳細情報項目を設定するかを選択します。

クライアントのセットアップ情報設定の流れを図3-20に示します。

図3-20 クライアントのセットアップ情報の設定

[図データ]

注※
08-00以前のバージョンでは,「AMT連携機能」をインストールするインストールセットは作成できません。「AMT連携機能」を使用する場合は,08-02以降のバージョンでインストールセットを作成してください。

詳細情報項目は,JP1/NETM/DM Clientのセットアップ項目の詳細情報項目とほぼ同じ内容です。詳細情報項目の設定内容については,使用するJP1/NETM/DM Clientのバージョンに対応したマニュアル「JP1/NETM/DM 構築ガイド(Windows(R)用)」または「JP1/NETM/DM システム構築」の,JP1/NETM/DM Clientのセットアップに関する記述を参照してください。

次に,基本項目の設定について説明します。

(a) サブコンポーネントの選択

[サブコンポーネントの選択]ダイアログボックスで,インストールするサブコンポーネントを選択します。JP1/NETM/DM Client - Baseのインストールセットを作成する場合,JP1/NETM/DM Client - Delivery Featureを追加したときだけ,「Visual Test 6.0による配布機能」を選択できます。また,Windows Server 2008およびWidows Vistaの場合は,「Visual Test 6.0による配布機能」を選択してもインストールされません。なお,08-00以前のバージョンでは,「AMT連携機能」を選択できません。

図3-21 [サブコンポーネントの選択]ダイアログボックス

[図データ]

(b) AMT連携機能の設定

[AMT連携機能の設定]ダイアログボックスで,「AMT連携機能」を使用するための情報を設定します。

図3-22 [AMT連携機能の設定]ダイアログボックス

[図データ]

AMT管理ユーザ
クライアントのAMTにアクセスするための情報を設定します。ユーザ名とパスワードは,配布管理システムでの設定と合わせる必要があります。
ユーザ名
クライアントのAMTにアクセスするためのユーザ名を,半角60文字以内で指定します。
パスワード
クライアントのAMTにアクセスするためのパスワードを,半角60文字以内で指定します。
(c) ワークディレクトリの設定

[ワークディレクトリの設定]ダイアログボックスで,クライアントの処理で使用するディレクトリを指定します。半角英数字,半角かたかな,半角スペース,および次に示す半角記号で指定してください。

「_」「¥」「.」「:」「(」「)」

なお,ドライブに「デフォルト:」を選択した場合は,システムドライブが設定されます。

図3-23 [ワークディレクトリの設定]ダイアログボックス

[図データ]

インストールワークディレクトリ
クライアントがパッケージをインストールするときに使用するディレクトリを設定します。
インストール失敗時のリストア用バックアップディレクトリ
リモートインストール失敗時に,バックアップを保存するディレクトリを設定します。
オプション
次に示す[オプションの変更]ダイアログボックスが表示され,日立プログラムプロダクトのインストールワークディレクトリ(NETMDMWKディレクトリ)のドライブを変更できます。ただし,上書きインストールするときは,ディレクトリを作成するドライブを変更できません。

図3-24 [オプションの変更]ダイアログボックス

[図データ]
「日立PPインストールワークディレクトリ作成ドライブ」でディレクトリを作成するドライブを選択してください。ネットワークドライブは指定しないでください。ネットワークドライブを指定した場合,動作は保証されません。
また,日立プログラムプロダクトをインストールしたあと,そのディレクトリを削除するかどうかを選択できます。ディレクトリを削除する場合は,「日立PPインストール時に作成・削除する」をチェックしてください。「日立PPインストール時に作成・削除する」を設定する場合の注意事項を次に示します。
  • Windows NTで「日立PPインストール時に作成・削除する」を設定する場合,作成したドライブの「読み取り」,「書き込み」,および「削除」のアクセス権が必要です。これらのアクセス権が設定されていないと日立プログラムプロダクトのインストールが失敗します。
  • 「日立PPインストール時に作成・削除する」を設定した場合でも,インストール後にNETMDMWKディレクトリが残る場合があります。その場合,PCの再起動時,またはポーリング時に削除されます。
(d) 複数の上位システムの設定

[複数の上位システムの設定]ダイアログボックスで,複数の上位システムへのポーリングや実行要求送信による接続先の自動設定についての設定をします。

図3-25 [複数の上位システムの設定]ダイアログボックス

[図データ]

実行要求を送信した上位システムを接続先に自動設定する
接続先として,ジョブの実行要求元の上位システムを自動的に設定したい場合に選択します。このチェックボックスをオンにすると,接続先に設定された上位システム以外のシステムからジョブの実行要求を受信した場合,クライアントの接続先をジョブの実行要求元の上位システムに自動的に切り替えます。
この設定をしておくと,クライアントのセットアップ情報を設定し直したり,上位接続先情報ファイルを作成したりしなくても,上位システムからのジョブの実行要求に応じてクライアントの接続先が自動的に変更されます。
なお,このチェックボックスをオンにした場合,次のオプションは使用できません。
  • このダイアログボックスの「複数の上位システムへポーリングする」チェックボックス
  • [インストールセットの作成・編集]ダイアログボックスの[接続先]パネルの「インストール後も自動に指定する」チェックボックス
複数の上位システムへポーリングする
[インストールセットの作成・編集]ダイアログボックスの[接続先]パネルで設定した上位システムに加えて,ほかの上位システムへもポーリングする場合に選択します。「複数の上位システムへポーリングする」を選択した場合,[上位システムの設定]ボタンをクリックしてほかの上位システムを設定してください。[接続先]パネルで設定した上位システムを含めて,8個まで設定できます。また,あとで詳細情報項目の設定時に,[詳細情報の設定]ダイアログボックスの「クライアント常駐・ポーリング」パネルで上位システムへのポーリング形態を設定してください。
[上位システムの設定]ボタン
「複数の上位システムへポーリングする」を選択すると活性化します。このボタンをクリックすると,[上位システムの設定]ダイアログボックスが表示されます。[上位システムの設定]ダイアログボックスについては,「(e) 上位システムの設定」を参照してください。
(e) 上位システムの設定

複数の上位システムへポーリングする場合,[上位システムの設定]ダイアログボックスで上位システムの製品種別,ホスト名(またはIPアドレス),ポーリングの優先順位を設定します。

図3-26 [上位システムの設定]ダイアログボックス

[図データ]

[追加]ボタン
接続先の上位システムを追加します。上位システムは8個まで設定できます。[上位システムの追加・変更]ダイアログボックスで,追加する上位システムの製品種別,ホスト名またはIPアドレスを設定してください。
[変更]ボタン
選択されている上位システムの情報を変更します。[上位システムの追加・変更]ダイアログボックスが表示されるので,製品種別,ホスト名またはIPアドレスを変更してください。
[削除]ボタン
上位システム一覧の中から選択されている上位システムを削除します。
[上へ移動]ボタン
選択されている上位システムの優先順位を一つ上げます。
[下へ移動]ボタン
選択されている上位システムの優先順位を一つ下げます。

なお,設定できるのは,優先順位が2位以降の上位システムだけです。優先順位が1位の上位システムは,[インストールセットの作成・編集]ダイアログボックスの[接続先]パネルでの設定によって決定されます。優先順位が1位の欄には,常に「-」(ハイフン)が表示されます。

(f) ネットワーク環境の設定

[ネットワーク環境の設定]ダイアログボックスで,クライアントが動作するネットワーク環境が,LAN,WAN,またはダイヤルアップ接続のどれであるかを選択します。デフォルトは「LAN」です。このダイアログボックスの設定内容は,JP1/NETM/DM Clientのインストールの[ネットワーク環境の設定]ダイアログボックスと同じです。

図3-27 [ネットワーク環境の設定]ダイアログボックス

[図データ]

クライアントが動作するネットワーク環境を選択してください。選択したネットワーク環境に応じて,詳細情報項目の設定時に表示される[詳細情報の設定]ダイアログボックスで,ポーリング関連のデフォルト値が最適化されます。

「LAN」を選択すると,定期的にポーリングを実行します。デフォルト値は,「30分ごと」です。「WAN」を選択すると,システム起動時だけポーリングを実行します。「ダイヤルアップ接続」を選択すると,ポーリングはしません。

デフォルト値は,[詳細情報の設定]ダイアログボックスで変更できます。

ネットワーク環境に「ダイヤルアップ接続」を選択しなかった場合は,[次へ]ボタンをクリックすると[基本項目の設定完了]ダイアログボックスが表示されます。

ネットワーク環境に「ダイヤルアップ接続」を選択した場合,[次へ]ボタンをクリックすると,[ダイヤルアップ接続の設定]ダイアログボックスに進みます。

(g) ダイヤルアップの設定

[ダイヤルアップの設定]ダイアログボックスで,ダイヤルアップ接続を使用する場合に必要なユーザ名,パスワード,およびドメインを設定します。設定内容は,JP1/NETM/DM Clientのインストールの[ダイヤルアップ接続の設定]ダイアログボックスと同じです。

図3-28 [ダイヤルアップの設定]ダイアログボックス

[図データ]

[次へ]ボタンをクリックすると,[基本項目の設定完了]ダイアログボックスが表示されます。

(h) 基本項目の設定完了

基本項目の設定が完了すると,[基本項目の設定完了]ダイアログボックスが表示されます。続けて詳細情報項目を設定するか,クライアントのセットアップ情報の設定を完了するかを選択してください。

図3-29 [基本項目の設定完了]ダイアログボックス

[図データ]

[詳細情報の設定]ボタンをクリックすると,詳細情報項目を設定するための[詳細情報の設定]ダイアログボックスが表示されます。詳細情報項目は,JP1/NETM/DM Clientのセットアップ項目とほぼ同じです。ただし,[接続先]パネルと[ダイヤルアップ]パネルは表示されません。

また,Windows Server 2008およびWindows Vistaの場合,次の詳細情報項目は設定しても無視されます。

詳細情報項目の設定内容については,使用するJP1/NETM/DM Clientのバージョンに対応したマニュアル「JP1/NETM/DM 構築ガイド(Windows(R)用)」または「JP1/NETM/DM システム構築」の,JP1/NETM/DM Clientのセットアップに関する記述を参照してください。

(4) リモートコントロールエージェントのセットアップ情報の設定

リモートコントロールエージェントのセットアップ情報は,[スタートアップキット インストール・セットアップ情報の設定]ダイアログボックスで,[リモートコントロールエージェント]を選択して設定します。

[リモートコントロールエージェント]を選択すると,[リモートコントロールエージェント-セットアップ]ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスで,[次へ]ボタンをクリックして画面を先に進めながら,次に示す情報を設定します。

  1. サブコンポーネントの選択
  2. 起動に関するオプションの設定
  3. 接続に関するオプションの設定
  4. 許可マネージャの設定
  5. 認証情報の設定
  6. ログに関する情報の設定
  7. ファイル転送の設定
  8. 使用するメモリの設定
  9. セットアップパスワードの設定

認証情報の設定で,許可ユーザにWindowsの認証機能を指定したユーザだけを設定した場合,Windows MeまたはWindows 98のOSに適用しないでください。適用した場合,すべてのユーザからの接続を拒否します。リモートコントロールエージェントの認証情報の設定方法については,マニュアル「JP1/NETM/Remote Control」を参照してください。

設定が終わったら,[完了]ボタンをクリックしてセットアップ情報の設定を終了してください。

サブコンポーネントの選択以外は,リモートコントロールエージェントの動作環境の設定内容と同じです。詳細については,マニュアル「JP1/NETM/Remote Control」を参照してください。

次に,サブコンポーネントの選択について説明します。

(a) サブコンポーネントの選択

次に示すダイアログボックスで,インストールするサブコンポーネントを選択します。[スタートアップキット インストール・セットアップ情報の設定]ダイアログボックスで[リモートコントロールエージェント]を選択すると,このダイアログボックスから表示されます。

図3-30 [リモートコントロールエージェント-セットアップ]ダイアログボックス

[図データ]

「チャット」が選択できます。デフォルトでは選択された状態です。

以降,[次へ]ボタンをクリックして,リモートコントロールエージェントのセットアップ情報の設定を進めてください。