3.3.4 クライアントの接続先の設定

JP1/NETM/DM Clientをインストールする場合,JP1/NETM/DM Clientの上位接続先を設定する必要があります。上位接続先には,JP1/NETM/DM Manager,JP1/NETM/DM Client(中継システム),JP1/NETM/DM Client - Base(中継システム),またはバージョン07-53以前のJP1/NETM/DM SubManagerがインストールされたマシンを設定します。

JP1/NETM/DM Administrator Kitでは,インストールセットを作成する際に,JP1/NETM/DM Clientの上位接続先をあらかじめ設定することで,クライアントツール実行時に上位接続先の設定を自動化できます。上位接続先の設定は,[接続先]パネルを使用します。

<この項の構成>
(1) [接続先]パネル
(2) [接続先]パネルの構成要素

(1) [接続先]パネル

[接続先]パネルを図3-8に示します。

図3-8 [接続先]パネル

[図データ]

(2) [接続先]パネルの構成要素

[接続先]パネルの構成要素を次に示します。

(a) 「接続先を指定する」ラジオボタン

「接続先を指定する」ラジオボタンは,次のどちらかの場合に選択します。

デフォルトではオンになっています。

「JP1/NETM/DM Manager」ラジオボタン
「JP1/NETM/DM Client(中継システム)またはJP1/NETM/DM SubManager」ラジオボタン
上位接続先マシンにインストールされている製品を選択します。JP1/NETM/DM Managerがインストールされている場合は,「JP1/NETM/DM Manager」ラジオボタンを選択します。JP1/NETM/DM Client(中継システム),JP1/NETM/DM Client - Base(中継システム),またはバージョン07-53以前のJP1/NETM/DM SubManagerがインストールされている場合は,「JP1/NETM/DM Client(中継システム)またはJP1/NETM/DM SubManager」ラジオボタンを選択します。デフォルトでは「JP1/NETM/DM Manager」ラジオボタンがオンになっています。
「ホスト名又はIPアドレス」テキストボックス
上位接続先マシンのホスト名またはIPアドレスを指定します。「接続先を指定する」ラジオボタンがオンになっているときは必ず値を指定してください。指定できる文字は,半角で64文字(全角で32文字)以内です。作成中のインストールセットを使用してJP1/NETM/DM Clientをインストールしたすべてのクライアントは,ここで設定した上位接続先に接続します。
上位接続先をインストール後に設定する場合は,「?」または「*」を指定します。「?」は,JP1/NETM/DM Clientのバージョンが07-00以降のインストールセット作成時に指定できます。「?」および「*」の説明については,マニュアル「JP1/NETM/DM 構築ガイド(Windows(R)用)」を参照してください。
(b) 「自動に指定する」ラジオボタン

上位接続先が決まっていて,クライアントマシンによって上位接続先が異なる場合に選択します。デフォルトではオフになっています。

「自動に指定する」ラジオボタンを選択した場合,JP1/NETM/DM Clientのインストール時に,クライアントマシンのIPアドレスに合わせて適切な上位接続先が自動的に設定されます。例えば,IPアドレス「172.32.22.1」から「172.32.22.255」までのクライアントマシンの上位接続先が東京支部のマシン,IPアドレス「173.32.22.1」から「173.32.22.255」までのクライアントマシンの上位接続先が名古屋支部のマシン,という場合に利用できます。クライアントマシンのIPアドレスの範囲と対応する上位接続先は,「ファイル」テキストボックスまたは[接続先の自動設定]ダイアログボックスで定義します。

(c) 「ファイル」テキストボックス

作成済みインストールセットがあり,そのインストールセットで定義した上位接続先情報を利用する場合に指定します。[参照]ボタンを利用して,上位接続先情報が反映されたdmhost.txt上位接続先情報ファイル)を指定してください。指定できるパスの文字は,半角で255文字(全角で127文字)以内です。インストールセットで定義した上位接続先情報が反映されていないファイルは指定できません。

上位接続先情報ファイルは,これ以前のインストールセット作成時に,「自動に指定する」ラジオボタンを選択してIPアドレスの範囲ごとに上位接続先を設定した場合,そのインストールセット中に作成されています。上位接続先情報ファイルの格納先は,次のとおりです。

<インストールセット格納ディレクトリ>¥<インストールセット名ディレクトリ>¥Disk0

上位接続先情報ファイルを使用することで,次回以降,インストールセットを作成する場合に,作成済みインストールセットの上位接続先情報を同様に設定できます。

ファイルを指定したあとに[入力・編集]ボタンをクリックすると,[接続先の自動設定]ダイアログボックスが表示され,設定された上位接続先情報を確認・編集できます。

(d) [入力・編集]ボタン

[入力・編集]ボタンをクリックすると,クライアントマシンのIPアドレスの範囲と上位接続先を定義する[接続先の自動設定]ダイアログボックスが表示されます。

図3-9 [接続先の自動設定]ダイアログボックス

[図データ]

このダイアログボックスを使用して,クライアントマシンの上位接続先を定義します。定義した内容は,インストールセット中の上位接続先情報ファイルに保存されます。このダイアログボックスの構成要素を次に示します。

「JP1/NETM/DM Manager」ラジオボタン
「JP1/NETM/DM Client(中継システム)またはJP1/NETM/DM SubManager」ラジオボタン
上位接続先にインストールされた製品を選択します。
「ホスト名又はIPアドレス」テキストボックス
上位接続先のホスト名またはIPアドレスを指定します。指定できる文字は,半角で64文字以内です。
「IPアドレス:範囲指定(開始)」テキストボックス
「ホスト名又はIPアドレス」テキストボックスで指定したホストを上位接続先とするクライアントマシンの中で,値がいちばん小さいIPアドレスを持つクライアントマシンのIPアドレスを指定します。
「IPアドレス:範囲指定(終端)」テキストボックス
「ホスト名又はIPアドレス」テキストボックスで指定したホストを上位接続先とするクライアントマシンの中で,値がいちばん大きいIPアドレスを持つクライアントマシンのIPアドレスを指定します。
「コメントの入力」テキストボックス
上位接続先およびクライアントマシンのIPアドレスの指定範囲がわかるようにコメントを入力します。必要でなければ,入力しなくてもかまいません。入力できる文字は,半角で128文字(全角で64文字)以内です。
[追加]ボタン
「設定情報」で設定した情報を「接続先一覧」リストに追加します。
[変更]ボタン
設定済み接続先情報を変更する場合に使用します。「接続先一覧」リストの接続先を選択してください。「設定情報」に選択した接続先情報が表示されます。表示された接続先情報を変更して[変更]ボタンをクリックすると,選択した接続先情報が「設定情報」で設定した接続先情報に変更されます。
[削除]ボタン
設定済み接続先情報を削除する場合に使用します。「接続先一覧」リストの接続先を選択して[削除]ボタンをクリックしてください。[削除]ボタンをクリックすると,選択した接続先情報が削除されます。
「接続先一覧」リスト
接続先の名称と製品種別,クライアントマシンのIPアドレスの範囲とコメントが表示されます。このリストの接続先を選択すると,その情報は「設定情報」に表示されます。
(e) 「インストール後も自動に指定する」チェックボックス

「自動に指定する」ラジオボタンをオンにした場合に指定できます。デフォルトではオフになっています。このチェックボックスをオンにすると,JP1/NETM/DM Clientのインストール後にクライアントマシンのIPアドレスが変わった場合,接続先を自動的に再設定するようになります。IPアドレスの変更後,クライアントマシンの再起動時に上位接続先情報に従って接続先が再設定されます。クライアントマシンを移動しても自動的に接続先が変更できるので便利です。

なお,インストールセットを使用してJP1/NETM/DM Clientをインストールしたあとに,クライアントマシンの上位接続先情報を変更することもできます。詳細については,使用するJP1/NETM/DM Clientのバージョンに対応したマニュアル「JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)」または「JP1/NETM/DM システム構築」の,クライアントの接続先の自動変更に関する記述を参照してください。

(f) 「JP1/NETM/DM Clientインストール時に入力」ラジオボタン

上位接続先が未定で,インストール時にクライアントのユーザに上位接続先を入力させたい場合に選択します。オンにすると,クライアントツール実行時に上位接続先を指定する画面が表示されます。デフォルトではオフになっています。