IDへクライアントを登録させる方法には次の4種類があります。なお,オフラインマシンはIDに登録できません。
クライアントは,メニューの[IDへの登録]を選択して表示される[IDへの登録]ダイアログボックスを使用して,IDへ登録します。
IDへの登録は,ID管理中継と接続されている状態で処理します。しかし,ID管理中継と接続されていない状態でも,IDへの登録やIDからの登録解除を待ち状態にすることができます。ID管理中継と接続できる状態になってからあとにログオンした時,または[IDへの登録]メニューを選択した時に,実際の登録や登録解除をID管理中継に通知します。そのため,プレインストールやシステム構築の準備段階でもIDへの登録ができます。また,クライアントがリモートインストールなどを実行している最中は,ID管理中継とは別機能で接続している状態です。この場合も,ID管理中継と接続されていないときと同じように扱われます。
クライアントでのIDへの登録方法については,マニュアル「運用ガイド1」の「11.2.1 IDへの登録」を参照してください。
バージョン05-20以降のJP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)で構成されたシステムでは,配布管理システム上で,ファイルを使ってクライアントをIDに登録できます。新規導入時などに,大量のクライアントをIDに登録する必要がある場合などに便利です。ファイルには,複数クライアントのID登録情報を設定しておきます。このようなファイルをIDファイルと呼びます。ファイルを使ってクライアントをIDに登録する方法を次に示します。
IDファイルでは,一つのホストごとに,ホスト名,ホスト識別子,ID名称,ID管理中継名称などを設定します。
ファイルはテキスト形式で,1カラム目に「'」(シングルクォーテーション)または「#」を付けると,その行はコメントと見なされます。
ホスト名 HID=ホスト識別子,MAC=MACアドレス,ID=ID名称,MASTER=ID管理中継名称
作成したIDファイルを使ってクライアントをIDに登録するには,配布管理システムの[あて先]ウィンドウで,メニューの[ファイル]-[ファイルからID登録]を選択し,作成したIDファイルを選択します。
なお,バージョンが05-20より前のJP1/NETM/DM ManagerまたはJP1/NETM/DM SubManagerで構成されたシステムでは,ファイルからのID登録を実行しても,クライアントがIDに登録されません。[あて先]ウィンドウに「登録中」のクライアントが残るので,削除してください。また,[ジョブ実行状況]ウィンドウの[IDグループの編集]フォルダ下のID名称のフォルダに,「エントリの追加」というジョブが残るので,削除してください。
配布管理システムに設定したIDと,IDに登録されているホストの情報をファイルに出力するには,[あて先]ウィンドウで,[ファイル]-[IDホストをファイルへ保存]を選択します。なお,この操作は,[最新の情報に更新]を実行したあと,行ってください。自動反映によって画面の状態と内部データの不一致が発生した場合,正しい情報が出力されないことがあります。
IDの情報のファイルへの出力例を次に示します。
図8-18 IDの情報のファイルへの出力例
JP1/NETM/DM SubManagerをインストールしたPCをID管理中継として使用している場合,[あて先]ウィンドウで,自システムに接続しているクライアントをIDへ登録できます。IDへ登録するクライアントが多数ある場合,ID管理中継側で一括して登録できるため,クライアント側で登録する手間が省けます。
ID管理中継でクライアントをIDに登録する場合,クライアントの接続先が,自システム(ID管理中継)であることを確認してください。
クライアントをIDに登録するには,メニューを使用する方法とドラッグ&ドロップで操作する方法とがあります。
図8-19 [IDへホストを追加]ダイアログボックス
IDの自動メンテナンスを使用して,一定の条件に一致したクライアントを自動的にIDに登録できます。
IDの自動メンテナンスを使用してクライアントをIDに登録する方法については,「9.4 IDの自動メンテナンス」を参照してください。