7.4.1 データベースを新規作成する

JP1/NETM/DM Managerを新規にインストールしたあとは,データベースを作成する必要があります。

ここでは,データベースを新規に作成する手順と,運用規模ごとに想定されるデータ件数の目安について説明します。

<この項の構成>
(1) データベースの作成手順
(2) 運用規模ごとのデータ量の目安

(1) データベースの作成手順

Embedded RDBのデータベースを新規に作成する手順を次に示します。

データベース領域のパスは,半角英数字,半角スペース,および次に示す記号を使用して,実在するディレクトリを指定してください。

「:」,「.」,「¥」,「#」,「@」,「(」,「)」,「「」,「」」

  1. [Welcome]ダイアログボックスで「データベースを新規作成する」を選択して,[次へ]ボタンをクリックする。
    [データベースの認証情報]ダイアログボックスが表示されます。
  2. [データベースの認証情報]ダイアログボックスで管理者ユーザIDとパスワードを指定して,[次へ]ボタンをクリックする。
    [クラスタシステム環境の設定]ダイアログボックスが表示されます。

    図7-5 [クラスタシステム環境の設定]ダイアログボックス

    [図データ]

    JP1/NETM/DM Managerをクラスタシステム環境で使用する場合,「クラスタシステム環境で使用する」チェックボックスをオンにします。JP1/NETM/DM Managerをクラスタシステム環境で使用する場合の設定については,「付録C JP1/NETM/DMのクラスタシステムの構築」を参照してください。
    ここでは,通常のネットワーク環境で,JP1/NETM/DM Managerで使用するデータベースを作成する場合について説明します。
  3. [次へ]ボタンをクリックする。
    [運用規模の設定]ダイアログボックスが表示されます。

    図7-6 [運用規模の設定]ダイアログボックス

    [図データ]

    JP1/NETM/DM Managerを使用する環境に応じて,運用規模を選択してください。選択した運用規模に合わせて,データベースの領域サイズのデフォルト値が設定されます。データベースの領域サイズは,以降のダイアログボックスで変更できます。
    ここでは,特に支障がないかぎり,「大規模」を選択することをお勧めします。クライアントの稼働状況を監視する場合は,必ず「大規模」を選択してください。運用規模ごとに想定されるデータ件数の目安については,「(2) 運用規模ごとのデータ量の目安」を参照してください。
  4. [次へ]ボタンをクリックする。
    [管理データベースの設定]ダイアログボックスが表示されます。

    図7-7 [管理データベースの設定]ダイアログボックス

    [図データ]

    管理データベース領域
    作業表領域を含むJP1/NETM/DM Managerのデータベースを格納するディレクトリのパスを,半角46文字以内で指定します。
    クラスタシステム環境で使用する場合,作業表領域を除く管理データベース領域のファイル(フェールオーバー発生時に引継ぎが必要なデータ)を格納する,共有ディスクのパスを指定します。
    管理データベース領域のサイズは,4,270メガバイトで固定です。作業表領域のサイズは,「作業表領域」の「サイズ」欄で指定します。
    作業表領域
    作業表領域のサイズを50~1,048,575メガバイトで指定します。
    作業表領域のサイズのデフォルト値は,[運用規模の設定]ダイアログボックスで選択した運用規模によって異なります。選択した項目ごとの,データベース領域ファイルのサイズのデフォルト値を次の表に示します。
    選択した運用規模作業表領域のデフォルト値(メガバイト)
    大規模22,852
    中規模6,855
    小規模1,142
    なお,「パス」欄は,クラスタシステム環境で使用する場合に活性化します。作業表領域のファイル(フェールオーバー発生時に引継ぎが不要なデータ)を格納する,ローカルディスクのパスを,半角46文字以内で指定します。
    自動増分を行う
    「自動増分を行う」チェックボックスをオンにすると,作業表領域の使用容量が「サイズ」欄に入力した値を超える場合,自動で作業表領域が増えるようになります。
    運用に伴い,見積もりで算出した作業表領域のサイズが指定した値を超える可能性のある場合は,チェックボックスをオンにしてください。デフォルトは,チェックボックスがオンです。
    なお,作業表領域はディスクに空きがあれば最大1,048,575メガバイトまで増分します。
    クラスタシステム環境で使用する場合,「自動増分を行う」チェックボックスは,実行系と待機系で同じ設定にしてください。
  5. [管理データベースの設定]ダイアログボックスの項目を設定して,[次へ]ボタンをクリックする。
    [データベースの詳細設定]ダイアログボックスが表示されます。

    図7-8 [データベースの詳細設定]ダイアログボックス

    [図データ]

    このダイアログボックスでは,データベース領域ファイルのパスおよびサイズを設定できます。
    データベース領域ファイルのパスは,それぞれ半角104文字以内で指定してください。ただし,OSが64ビット版のWindows Server 2008またはWindows Server 2003 (x64)の場合,%Systemroot%¥system32ディレクトリ下のパスは指定できません。
    データベース領域ファイルのサイズのデフォルト値は,[運用規模の設定]ダイアログボックスで選択した運用規模によって異なります。選択した運用規模ごとの,データベース領域ファイルのサイズのデフォルト値,最小値,および最大値を次の表に示します。

    表7-1 運用規模ごとのデータベース領域ファイルサイズのデフォルト値,最小値,および最大値

    データベース領域ファイルデフォルト値(メガバイト)最小値(メガバイト)最大値(メガバイト)
    大規模中規模小規模
    常駐表ファイル5,0601,455241501,048,575
    索引ファイル22,87040467501,048,575
    ジョブ関連バイナリオブジェクトファイル13,4204,2329512501,048,575
    資産情報関連バイナリオブジェクトファイル1311311311001,048,575
    ソフトウェア稼働監視履歴ファイル43,4545050501,048,575
    更新プログラム管理ファイル3,2003,2003,2001201,048,575
    一時表ファイル17,4381,7958656801,048,575
    各データベース領域ファイルの,詳細な容量の計算方法については,マニュアル「導入・設計ガイド」の「5.4 データベース容量の見積もり」を参照してください。
    なお,ソフトウェアの稼働監視機能で[操作ログ一覧]ウィンドウを使用しない場合,ソフトウェア稼働監視履歴ファイルは使用されないため,小さいサイズを指定することをお勧めします。例えば,50メガバイト(最小値)です。
  6. [データベースの詳細設定]ダイアログボックスの項目を設定して,[次へ]ボタンをクリックする。
    [データベース作成の実行]ダイアログボックスが表示されます。

    図7-9 [データベース作成の実行]ダイアログボックス

    [図データ]

  7. [作成]ボタンをクリックする。
    データベースが作成されます。

(2) 運用規模ごとのデータ量の目安

[運用規模の設定]ダイアログボックスで運用規模を選択する目安として,各運用規模で想定されるデータの件数を次の表に示します。データベースマネージャに設定されるデータベースの領域ファイルのデフォルト値は,ここで示すデータの件数を基に算出されます。

表7-2 運用規模ごとに想定されるデータの件数(データベース領域)

項番項目想定されるデータの件数
大規模中規模小規模
1キャビネット数555
2リモートコレクト関連のジョブ数222
3ジョブ当たりの平均クライアント数10,0003,000500
4リモートインストール関連のジョブ数202020
5ジョブ当たりの平均パッケージ数111
6リモートインストール関連のジョブ以外のジョブ数888
7ID管理中継で管理されている,リモートインストール関連のIDジョブ数202020
8ID当たりの平均クライアント数5,0001,500250
9リモートインストール関連のジョブ以外のIDジョブ数888
10ID数101010
11ID当たりの平均管理中継数1030
12ID当たりの平均クライアント登録数5,0001,500250
13クライアント数10,0003,000500
14ソフトウェアインベントリの検索によって取得するファイル数の平均値100100100
15取得するシステム情報数の平均値100100100
16ジョブ定義数555555
17フォルダ数555
18リモートコレクト関連のジョブ定義数333
19リモートインストール関連のジョブ定義数202020
20「ソフトウェア情報の取得」ジョブ定義数444
21「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブ定義数111
22ジョブ数555555
23ID管理中継で管理されているIDジョブ数250750
24IDジョブで指定されているID数の合計252525
25ソフトウェア検索リスト項目数200200200
26Cm2連携使用時の場合,システム構成にあるホスト数000
27あて先グループ数100305
28パッケージ数404040
29スケジュール指定して実行したジョブ数555
30リモートインストール関連以外のジョブ数888
31ユーザインベントリ項目数202020
32取得するソフトウェア情報数の平均値200200200
33全あて先ジョブ数111
34全あて先ジョブで指定した中継マネージャ数の合計300
35レジストリ情報取得対象ホスト数10,0003,000500
36取得するレジストリ項目数101010
37作成したレジストリ取得項目数101010
38システム構成にあるホスト数10,0003,000500
39ソフトウェアインベントリ辞書で管理するファイル数100100100
40ライセンス管理するファイル数101010
41ソフトウェアインベントリ辞書で削除管理するファイル数101010
42Microsoft Office製品取得対象クライアント数10,0003,000500
43管理するMicrosoft Office製品数555
44ウィルス対策製品取得対象クライアント数10,0003,000500
45管理するウィルス対策製品数555
46あて先自動メンテナンスのポリシー数222
47ID自動メンテナンスのポリシー数222
48システム構成情報の削除履歴数100305
49JP1/NETM/DM未導入ホスト数100305
50ホスト探索の条件設定数555
51ホスト探索設定で設定したコミュニティ数555
52ホスト探索で見つかったホスト数10,0003,000500
53「メッセージの通知」ジョブのジョブ定義数101010
54ソフトウェア稼働監視ポリシー数100
55監視対象のプログラム数1000
56稼働時間取得対象のプログラム数1000
57ソフトウェア稼働監視の許可情報数1000
58ソフトウェア稼働監視結果の起動抑止情報数1000
59「ソフトウェア稼働情報の制御」ジョブ定義数200
60稼働監視ポリシーで設定したフィルタリングの条件数1000
61ソフトウェア稼働監視の対象となるクライアントの台数10,00000
621クライアント当たりの1日に取得する稼働情報量1,50000
63稼働情報の保存日数500
64パッチ情報数789789789
65ダウンロード済みのパッチ数100100100
66インストールスクリプト数101010
67あて先グループに属するクライアント数10,0003,000500
68IDに属するクライアント数10,0003,000500
69起動抑止履歴のあるクライアント数10,0003,000500
70稼働情報(抑止履歴および操作履歴)の総数500,00000