5.2.4 [中継システムカスタマイズオプション]パネル

自システムを配布管理システムまたは中継システムとして使用する場合の,CPU,メモリ,ネットワークなどに関するチューニング項目を設定します。チューニングの考え方については,マニュアル「導入・設計ガイド」の「6.1.7(2) 同時に接続するホストの台数の調整」を参照してください。

図5-5 [中継システムカスタマイズオプション]パネル

[図データ]

このパネル独自の項目について次に説明します。これ以外の設定値については,JP1/NETM/DM Managerのサーバのセットアップ項目である「サーバカスタマイズオプション」と同じです。「4.2.4 [サーバカスタマイズオプション]パネル」を参照してください。

同時に接続できるクライアント数
同時に接続するクライアントの数を絞り込むことができます。具体的には,この値はsocketコネクションの数となります。socketコネクションの確立から解放までの間,カウントアップされています。設定する値は,次の計算式に従って算出してください。
同時に接続できるクライアント数=
直接接続するシステム数+接続するパッケージャ数×2
最小値は4,最大値は9,999,デフォルトは50です。
ネットワークのトラフィックが高くなり,パケットの衝突が多いときには,この指定値を小さくしてクライアントの同時接続数を減らすことで,トラフィックを下げることができます。
指定した値を超えるクライアントからの接続は拒否されますが,接続数に空きができると,再度,実行要求が送信されます。
中継/クライアントの同時実行要求数
ジョブを実行するときに,同時に処理する下位システムの数を指定します。具体的には,配布管理システムが,下位システムに対して起動電文を一度に送信する数,つまり,一度にジョブを実行するクライアントの数となります。ここで指定した値よりも多くのクライアントに対してジョブを実行すると,この指定値に応じて分割しジョブを実行します。
最小値は0,最大値は9,999,デフォルトは20です。0を指定すると下位システムへ起動電文を送信しなくなり,上位システム主導のジョブの実行や,クライアント制御を利用したあて先の起動ができなくなります。配布するファイルの容量が大きい(10メガバイト以上)と,少数のクライアントの接続でもLANの負荷が高くなることがありますので,ネットワークの性能に合わせた値を指定してください。「中継/クライアントの同時実行要求数×パッケージサイズ」が,ネットワーク上に一度に流れるデータ量となります。
この値は,「同時に接続できるクライアント数」以下としてください。また,下位システムとの接続で回線交換網を経由している場合,契約している回線数以上の数を指定しても意味がないので注意してください。
管理ファイルのキャッシュ上限サイズ
上位システムまたは中継システムから実行されたジョブの情報(管理ファイル)を,中継システムのメモリ上にキャッシュする上限サイズを指定します。最小値は0,最大値は1000000(1ギガバイト),デフォルトは100000(100メガバイト)です。0を指定すると,管理ファイルのキャッシュ機能を利用しません。
管理ファイルは,ジョブが作成されてから削除されるまでメモリ上にキャッシュされます。上限サイズを超える管理ファイルが発生すると,ジョブ処理のスループットが低下します。ジョブ処理のスループットの低下を回避するために,管理ファイルのキャッシュの上限サイズは運用規模に応じて適切な値を指定することをお勧めします。指定する値の目安は,次の計算式の各項目の見積もり値を基に算出してください。
管理ファイルのキャッシュサイズ(キロバイト)=
中継システムに保管されている,上位システムまたはその中継システムから実行されたジョブ数
×各ジョブのあて先数
×各ジョブのパッケージ数(リモートインストールのジョブの場合)
×1キロバイト
管理ファイルの増加によって上限サイズを超える場合は,最も参照頻度の低い管理ファイルを削除してから,新しい管理ファイルをキャッシュします。
下位クライアントの資源情報を記録する
下位システムからジョブを実行したときに通知されるシステム情報,およびインストールパッケージ情報を記録するかどうかを選択します。デフォルトはチェックボックスがオンです。
システム情報
下位システムからジョブを実行したときに通知されるシステム情報を記録したい場合に選択します。デフォルトはチェックボックスがオンです。
インストールパッケージ情報
下位システムからジョブを実行したときに通知されるインストールパッケージ情報を記録したい場合に選択します。デフォルトはチェックボックスがオンです。
IDジョブのクライアントの実行結果を記録する
正常終了したIDジョブのクライアントの実行結果を記録するかどうかを選択します。エラーとなったIDジョブは,チェックボックスの状態に関係なく記録されます。中継システムでIDジョブの実行結果を確認するには,IDを管理している中継システムでクライアントの実行結果を管理しておく必要があります。各クライアントの結果は,IDジョブが無効状態,またはIDジョブをキャンセルした場合に削除されます。デフォルトはチェックボックスがオフです。