6.2.10 [ジョブオプション]パネル

ジョブの保留機能や,ジョブ実行時のクライアント制御などを使用するかどうかを設定します。

図6-11 [ジョブオプション]パネル

[図データ]

<この項の構成>
(1) ジョブ保留機能
(2) 運用管理者からのシャットダウンまたは再起動許可
(3) ダイナミックインベントリを通知する
(4) 接続先以外の定期実行ジョブを抑止する
(5) ジョブのインストール/収集待ち通知を抑止する
(6) 日立プログラムプロダクトを[アプリケーションの追加と削除]ソフトウェアとしても扱う

(1) ジョブ保留機能

ジョブの保留機能について設定します。ジョブの保留機能の詳細については,マニュアル「導入・設計ガイド」の「2.13.1(2)(a) ジョブの保留とキャンセル機能を使用する」を参照してください。なお,JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)のクライアント機能のセットアップでは,表示されるだけで設定はできません。

ジョブを保留する
ジョブの保留機能を使用するかどうかを選択します。デフォルトはチェックボックスがオフです。
ダイアログ表示時間
ジョブの保留・キャンセル機能を使用する場合に,[ジョブの保留・キャンセル]ダイアログボックスの表示時間を設定します。ダイアログボックス上には,実行までの残り秒数が表示されます。
ダイアログボックスに対し,ユーザからの操作がまったくないままこの表示時間が経過して,残り秒数が0になると,表示された動作を自動的に実行して,ダイアログボックスが閉じます。
0~1,800秒で設定します。デフォルトは180秒です。0秒を設定すると,ユーザが操作するまでダイアログボックスが表示されたままとなります。

(2) 運用管理者からのシャットダウンまたは再起動許可

運用管理者は,クライアント制御によってジョブ実行後にコンピュータをシャットダウンするように,ジョブに指定できます。また,パッケージのインストール後にコンピュータを自動的に再起動させるように,パッケージに指定できます。

この項目では,ジョブ実行後のシャットダウンがジョブに指定されていた場合にクライアント側でシャットダウンを許可するか,およびパッケージにインストール後の再起動が指定されていた場合にクライアント側で再起動を許可するかを設定します。また,シャットダウンや再起動を許可する場合の確認ダイアログの動作も設定します。

なお,この項目は,JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)のクライアント機能のセットアップでは設定できません(デフォルトはオフになります)。

運用管理者の指示でコンピュータをシャットダウンまたは再起動する
運用管理者が,ジョブ実行後のシャットダウンやパッケージインストール後の再起動を指定した場合に,指示に従ってシャットダウンや再起動をするかを設定します。デフォルトはチェックボックスがオンです。
運用管理者が無人のPCをクライアント制御によって起動し,ジョブを実行する場合は,指示に従ってシャットダウンするようにチェックボックスをオンにします。常時起動しているPCの場合には,チェックボックスをオフにしてください。
また,運用管理者の指示に従って,パッケージのインストール後にコンピュータを自動的に再起動したい場合は,チェックボックスをオンにしてください。
なお,「運用管理者の指示でコンピュータをシャットダウンまたは再起動する」チェックボックスを選択した場合,シャットダウンまたは再起動の前に確認ダイアログボックスが表示されます。
確認ダイアログの表示時間
「運用管理者の指示でコンピュータをシャットダウンまたは再起動する」をオンにした場合,シャットダウンまたは再起動の前に表示される確認ダイアログボックスの表示時間を指定します。クライアントで確認ダイアログボックスを表示してからここで指定した時間を過ぎた場合,シャットダウンまたは再起動を開始します。1~60分で指定します。デフォルトは3分です。「無制限」を指定した場合は,ユーザの入力があるまでシャットダウンまたは再起動は開始されません。また,クライアントのパッケージセットアップマネージャからジョブを実行した場合は,ここで表示時間を指定しても,ユーザの入力があるまでシャットダウンまたは再起動は開始されません。

クライアント制御によるコンピュータのシャットダウンについては,マニュアル「導入・設計ガイド」の「6.3.3 シャットダウン時の注意事項」を参照してください。また,コンピュータの自動的な再起動については,マニュアル「運用ガイド1」の「2.2.8 [オプション]パネル」を参照してください。

(3) ダイナミックインベントリを通知する

インストールを実行したことで変化する,自システムのハードディスクの空き容量などの情報を,インストール結果とともに上位システムへ通知するかどうかを指定します。ダイナミックインベントリの通知をすると,1回のインストール指示ごとに500バイト程度の通信量が増加します。デフォルトはチェックボックスがオフです。

(4) 接続先以外の定期実行ジョブを抑止する

「システム情報の取得」,「ソフトウェア情報の取得」,および「ユーザインベントリ情報の取得」ジョブのうち,「毎日実行」,「毎週実行」または「毎月実行」のようにクライアントでの定期的な実行を設定されたジョブを定期実行ジョブと呼びます。

この定期実行ジョブは,そのジョブが実行された接続先へ定期的に実行結果を通知します。そのため,移動などによってクライアントが接続先と通信できない環境になっても実行結果を通知しようとします。このような場合,このチェックボックスをオンにすると変更後の接続先以外への定期実行ジョブの実行を抑止でき,不要な通信を止めることができます。

デフォルトはチェックボックスがオンです。

このオプションを設定しても抑止されないで実行される定期実行ジョブを,製品種別や設定条件別に示します。

製品種別と設定条件抑止対象外の定期実行ジョブ
クライアント複数の上位システムへのポーリングなし変更後の接続先のジョブ
あり変更後の接続先,かつ複数の上位システムのジョブ
中継システム変更後の接続先,かつ中継システム自身のジョブ
中継マネージャ変更後の接続先,かつ中継マネージャ自身のジョブ

なお,このオプション使用時の注意事項を次に示します。

(5) ジョブのインストール/収集待ち通知を抑止する

クライアントにジョブが配布されたとき,ジョブの実行状態が「インストール/収集待ち」であることを上位システムに通知することがあります。通知された上位システムは,[ジョブ実行状況]ウィンドウでこのジョブの実行状態を「インストール/収集待ち」に変更します。通常,ジョブの配布完了後,インストールや収集の完了(またはエラー)を上位システムに通知するまでに間があるため,通知ごとに[ジョブ実行状況]ウィンドウの表示が変わります。

しかし,「インストール/収集待ち」の通知の直後に「完了」または「エラー」の通知をする場合もあります。このような場合,このチェックボックスをオンにすると「インストール/収集待ち」の通知をしません。「インストール/収集待ち」の通知をしないと,通知1回につき170バイト(IDジョブの場合340バイト)の通信量が削減できるため,ネットワークの負荷を軽減できます。また,上位システムでのジョブ実行状態の更新処理も削減できます。デフォルトはチェックボックスがオフです。

「インストール/収集待ち」の通知を抑止できるジョブの種類は,次のとおりです。

これらのジョブの実行時に次表の「ジョブの指定」をした場合で,かつ「抑止する条件」をすべて満たしたとき「インストール/収集待ち」の通知が抑止されます。抑止する条件は,ジョブの指定の組み合わせによって異なります。

ジョブの指定抑止する条件
「インストール日時」「システム起動時インストール」「GUIインストールモード」
1××
  • ジョブの配布が完了した時点で指定日時が経過した。
××
  • クライアントで「起動時ポーリングのタイミング」に「システム起動前」を設定した。
  • 起動時ポーリング時にジョブが配布された。
×
  • クライアントで「起動時ポーリングのタイミング」に「システム起動前」を設定した。
  • 起動時ポーリング時にジョブが配布された。
  • ジョブの配布が完了した時点で指定日時が経過した。
××2
  • ジョブの配布が完了した時点でクライアントがログオン済み。
×2
  • ジョブの配布が完了した時点で指定日時が経過した。
  • ジョブの配布が完了した時点でクライアントがログオン済み。
×2
  • クライアントで「起動時ポーリングのタイミング」に「システム起動前」を設定した。
  • 起動時ポーリング時にジョブが配布された。
  • ジョブの配布が完了した時点でクライアントがログオン済み。
2
  • クライアントで「起動時ポーリングのタイミング」に「システム起動前」を設定した。
  • 起動時ポーリング時にジョブが配布された。
  • ジョブの配布が完了した時点で指定日時が経過した。
  • ジョブの配布が完了した時点でクライアントがログオン済み。

(凡例)○:指定する ×:指定しない

注※1
「リモートコレクト」ジョブおよび「中継までのリモートコレクト」ジョブは抑止の対象外です。
注※2
「パッケージのインストール」ジョブの場合だけ抑止の対象になります。

(6) 日立プログラムプロダクトを[アプリケーションの追加と削除]ソフトウェアとしても扱う

日立プログラムプロダクトのソフトウェア情報は,種別が「日立プログラムプロダクト」のインストールパッケージとして上位システムに通知されます。そのため,「アプリケーションの追加と削除のソフトウェアを検索」が指定された「ソフトウェア情報の取得」ジョブを受信しても,日立プログラムプロダクトの情報は通知されません。

チェックボックスをオンにすると,[コンロトールパネル]の[アプリケーションの追加と削除]または[プログラムの追加と削除]に登録されている日立プログラムプロダクトの情報が,「アプリケーションの追加/削除」のインストールパッケージとして通知されるようになります。これによって,[コンロトールパネル]の[アプリケーションの追加と削除]または[プログラムの追加と削除]に登録されているソフトウェア情報を,日立プログラムプロダクトを含めて一括して取得できるようになります。デフォルトはチェックボックスがオフです。

なお,チェックボックスをオンにした場合,次の操作は実行しないでください。日立プログラムプロダクトの情報が「日立プログラムプロダクト」としても通知されるようになり,上位システムで管理するソフトウェア情報が重複してしまいます。

JP1/NETM/Asset Information Managerと連携している場合,インストールパッケージ情報が重複すると,JP1/NETM/Asset Information Manager上で情報を正しく管理できなくなるおそれがあります。