PFM - Analysisでは,監視対象をオブジェクトとして登録し,オブジェクトごとに稼働性能情報を収集します。オブジェクトごとの稼働性能情報をメトリックといいます。ここでは,オブジェクトとメトリックについて説明します。
(1) オブジェクト
PFM - Analysisで監視する対象をオブジェクトといいます。PFM - Analysisでは,インターネットサービスやサーバ,ネットワーク機器,アプリケーションなど監視する対象をオブジェクトとして監視システムに登録します。
PFM - Analysisで監視できるオブジェクトには,次のようなものがあります。
表2-1 オブジェクトの分類
オブジェクトレイヤー | オブジェクトカテゴリー | オブジェクトタイプ |
---|---|---|
サービス | インターネットサービス | HTTP,HTTPS,SMTP,DNSなど |
ホスト | 一般サーバ | Windows,HP-UX,AIX,Linuxなど |
ファイアウォール | Firewall-1,NetScreenなど | |
ロードバランサー | Server Iron,CSSなど | |
キャッシュサーバ | CacheFlow,WebMaxなど | |
SSLアクセラレーター | NetStructure | |
ルーター | Router | |
アプリケーション | Webサーバ | Hitachi Web Server,IISなど |
APサーバ | WebLogic,Cosminexusなど | |
DBサーバ | Oracle,SQL Server,HiRDBなど | |
ERP | SAP_R/3 | |
OLTP | OpenTP1 | |
ジョブ管理サーバ | JP1/AJS2 | |
グループウェア | Domino |
表にあるように,オブジェクトは次の三つに大きく分けられます。
サービス,ホスト,アプリケーションの三つに分けたオブジェクトの分類をオブジェクトレイヤーといい,PFM - Analysisの監視システムには,このレイヤー単位でオブジェクトを登録します。
各レイヤーをさらに機能別に分けた分類をオブジェクトカテゴリー,サービスの種類別やシステム機器の種類別,アプリケーションの製品別に分けた分類をオブジェクトタイプといい,監視システムへの登録時に各オブジェクトに設定します。
PFM - Analysisが標準でサポートするオブジェクトの詳細については,「付録C PFM - Analysisがサポートする監視対象」を参照してください。
(2) メトリック
各オブジェクトの監視項目,または収集したデータをメトリックといいます。PFM - Analysisでシステムの稼働性能を評価するための指標となります。PFM - Analysisで収集するメトリックの詳細については,「付録D PFM - Analysisで収集するメトリック」を参照してください。なお,メトリックには,収集する時間の間隔によって詳細メトリックとサマライズメトリックの2種類があります。詳細については,「2.3.1 詳細メトリックとサマライズメトリック」を参照してください。