PFM - Analysis Managerのバージョンアップ時のインストールとセットアップの手順を次に示します。
(1) バージョンアップの前準備
PFM - Analysis Managerをバージョンアップするには,PAMDBに格納されているデータを,一度アンロード(退避)し,再セットアップしたPAMDBにデータロード(格納)する必要があります。前準備の作業は次のとおりです。
次にそれぞれの手順について説明します。
(a) アンロードデータ格納先のディスク空き容量の確保
PAMDBのデータをアンロードする際には,アンロードデータ格納先のディスクに十分な空き容量が必要です。次に示す見積もり式からアンロードデータ格納先に必要な空き容量求め,そのディスク容量を確保してください。なお,見積もり式から求めた必要となる空き容量と実際にアンロードしたデータの容量が一致しない場合がありますが,見積もり式から算出した空き容量がディスクにあれば,ディスク容量不足にはなりません。見積もり式は,目安としてご利用ください。PAMDBの再編成直後の場合,見積もり式から算出した空き容量は,より正確な値になります。
必要な空き容量を見積もるには,pamdbls.batコマンドを実行します。コンソールの出力結果のうち,RDDATA10のSEGMENTの個所を参照して,「未使用セグメント数」「全セグメント数」を次に示す式に代入し,必要になるディスク容量の目安を見積もってください。
アンロードデータ格納先のディスクに必要となる空き容量の目安(バイト)=(B - A) × 10 × 4096 + 1024
pamdbls.batコマンドについては,「10. コマンド」の「pamdbls.bat(PAMDBの空き容量を確認する)」を参照してください。
(b) バックアップを取得する
バージョンアップ時の何らかのトラブルに備えて,PFM - Analysis Managerの設定情報およびPAMDBのバックアップを取得します。バックアップについては,「3.4.1 バックアップ」を参照してください。
(c) PAMDBを停止する
PAM - PAMDBサービス※を停止して,PAMDBを正常停止します。バージョンアップする場合,PAMDBが正常終了している必要があります。サービスの停止を行った後,PAMDBが正常に終了しているかを確認してください。サービスを停止すると,イベントログに「KFPS01850-I」メッセージが出力されます。このメッセージを参照し,終了モード(「mode=」の後続部分)が「NORMAL」であることを確認してください。なお,PAMDBが正常に終了していなかった場合は,PAM - PAMDBサービス※を再度起動してから停止の操作を行ってください。
注※ PAM - PAMDBサービスのサービス表示名は,07-10以前のPFM - Analysis Managerの場合「HiRDB/EmbeddedEdition _JP0」で表示されます。08-00以降のPAM - PAMDBサービスのサービス表示名は「PAM - PAMDB」と表示されます。
(2) PFM - Analysis Managerのインストール
インストール方法は新規インストール時と同じです。インストール方法については,「3.2.1 インストール」を参照してください。
(3) PAMDBに格納されているデータのアンロード
PAMDBに格納されているデータをアンロードします。08-00以前からバージョンアップする場合には,この作業が必要です。
データをアンロードするには,pamdbunld.batコマンドを実行します。pamdbunld.batコマンドについては,「10. コマンド」の「pamdbunld.bat(PAMDBに格納されているデータをアンロードする)」を参照してください。
(4) PAMDBのアンセットアップ
PAMDBをアンセットアップします。08-00以前からバージョンアップする場合には,この作業が必要です。
アンセットアップするには,pamdbunsetupコマンドを実行します。pamdbunsetupコマンドについては,「10. コマンド」の「pamdbunsetup(PAMDBをアンセットアップする)」を参照してください。
(5) PAMDBのセットアップ
PAMDBをセットアップします。08-00以前からバージョンアップする場合には,この作業が必要です。
セットアップするには,pamdbsetupコマンドを実行します。pamdbsetupコマンドについては,「10. コマンド」の「pamdbsetup(PAMDBをセットアップする)」を参照してください。
なお,PAMDBのセットアップを開始する前に,「4.2.4 PAMDBの運用に関する注意事項」を参照してください。
(6) PAMDBへのデータロード
アンロードしたデータをPAMDBにデータロードします。08-00以前からバージョンアップする場合には,この作業が必要です。
データロードするには,pamdbload.batコマンドを実行します。pamdbload.batコマンドについては,「10. コマンド」の「pamdbload.bat(PAMDBにデータをロードする)」を参照してください。
(7) テンプレート定義のPAMDB登録
PAMDBのテンプレート定義を最新の状態にするため,pamloadtmplコマンドを -tオプション(テンプレート定義ファイル登録オプション)付きで実行します。なお,pamloadtmplコマンドについては,「10. コマンド」の「pamloadtmpl(テンプレート定義,採取ツール定義を登録する)」を参照してください。
(8) PAMDBのバックアップ
万一システム障害が発生した場合でもPAMDBの内容を復元できるように,セットアップ完了後には,PAMDBのバックアップを取得しておくことをお勧めします。バックアップするには,backup.batコマンドを実行します。backup.batコマンドについては,「10. コマンド」の「backup.bat(PAMDBをバックアップする)」を参照してください。