付録J.1 PFM - Analysis Managerのバージョンアップ

PFM - Analysis Managerのバージョンアップ時のインストールとセットアップの手順を次に示します。

<この項の構成>
(1) バージョンアップの前準備
(2) PFM - Analysis Managerのインストール
(3) PAMDBに格納されているデータのアンロード
(4) PAMDBのアンセットアップ
(5) PAMDBのセットアップ
(6) PAMDBへのデータロード
(7) テンプレート定義のPAMDB登録
(8) PAMDBのバックアップ

(1) バージョンアップの前準備

PFM - Analysis Managerをバージョンアップするには,PAMDBに格納されているデータを,一度アンロード(退避)し,再セットアップしたPAMDBにデータロード(格納)する必要があります。前準備の作業は次のとおりです。

  1. アンロードデータ格納先のディスク空き容量の確保
  2. バックアップの取得
  3. PAMDBの停止

次にそれぞれの手順について説明します。

(a) アンロードデータ格納先のディスク空き容量の確保

PAMDBのデータをアンロードする際には,アンロードデータ格納先のディスクに十分な空き容量が必要です。次に示す見積もり式からアンロードデータ格納先に必要な空き容量求め,そのディスク容量を確保してください。なお,見積もり式から求めた必要となる空き容量と実際にアンロードしたデータの容量が一致しない場合がありますが,見積もり式から算出した空き容量がディスクにあれば,ディスク容量不足にはなりません。見積もり式は,目安としてご利用ください。PAMDBの再編成直後の場合,見積もり式から算出した空き容量は,より正確な値になります。

必要な空き容量を見積もるには,pamdbls.batコマンドを実行します。コンソールの出力結果のうち,RDDATA10のSEGMENTの個所を参照して,「未使用セグメント数」「全セグメント数」を次に示す式に代入し,必要になるディスク容量の目安を見積もってください。

アンロードデータ格納先のディスクに必要となる空き容量の目安(バイト)=(B - A) × 10 × 4096 + 1024

(凡例)
A:RDDATA10の未使用セグメント数
B:RDDATA10の全セグメント数

pamdbls.batコマンドについては,「10. コマンド」の「pamdbls.bat(PAMDBの空き容量を確認する)」を参照してください。

(b) バックアップを取得する

バージョンアップ時の何らかのトラブルに備えて,PFM - Analysis Managerの設定情報およびPAMDBのバックアップを取得します。バックアップについては,「3.4.1 バックアップ」を参照してください。

(c) PAMDBを停止する

PAM - PAMDBサービスを停止して,PAMDBを正常停止します。バージョンアップする場合,PAMDBが正常終了している必要があります。サービスの停止を行った後,PAMDBが正常に終了しているかを確認してください。サービスを停止すると,イベントログに「KFPS01850-I」メッセージが出力されます。このメッセージを参照し,終了モード(「mode=」の後続部分)が「NORMAL」であることを確認してください。なお,PAMDBが正常に終了していなかった場合は,PAM - PAMDBサービスを再度起動してから停止の操作を行ってください。

注※ PAM - PAMDBサービスのサービス表示名は,07-10以前のPFM - Analysis Managerの場合「HiRDB/EmbeddedEdition _JP0」で表示されます。08-00以降のPAM - PAMDBサービスのサービス表示名は「PAM - PAMDB」と表示されます。

(2) PFM - Analysis Managerのインストール

インストール方法は新規インストール時と同じです。インストール方法については,「3.2.1 インストール」を参照してください。

(3) PAMDBに格納されているデータのアンロード

PAMDBに格納されているデータをアンロードします。08-00以前からバージョンアップする場合には,この作業が必要です。

データをアンロードするには,pamdbunld.batコマンドを実行します。pamdbunld.batコマンドについては,「10. コマンド」の「pamdbunld.bat(PAMDBに格納されているデータをアンロードする)」を参照してください。

(4) PAMDBのアンセットアップ

PAMDBをアンセットアップします。08-00以前からバージョンアップする場合には,この作業が必要です。

アンセットアップするには,pamdbunsetupコマンドを実行します。pamdbunsetupコマンドについては,「10. コマンド」の「pamdbunsetup(PAMDBをアンセットアップする)」を参照してください。

(5) PAMDBのセットアップ

PAMDBをセットアップします。08-00以前からバージョンアップする場合には,この作業が必要です。

セットアップするには,pamdbsetupコマンドを実行します。pamdbsetupコマンドについては,「10. コマンド」の「pamdbsetup(PAMDBをセットアップする)」を参照してください。

なお,PAMDBのセットアップを開始する前に,「4.2.4 PAMDBの運用に関する注意事項」を参照してください。

(6) PAMDBへのデータロード

アンロードしたデータをPAMDBにデータロードします。08-00以前からバージョンアップする場合には,この作業が必要です。

データロードするには,pamdbload.batコマンドを実行します。pamdbload.batコマンドについては,「10. コマンド」の「pamdbload.bat(PAMDBにデータをロードする)」を参照してください。

(7) テンプレート定義のPAMDB登録

PAMDBのテンプレート定義を最新の状態にするため,pamloadtmplコマンドを -tオプション(テンプレート定義ファイル登録オプション)付きで実行します。なお,pamloadtmplコマンドについては,「10. コマンド」の「pamloadtmpl(テンプレート定義,採取ツール定義を登録する)」を参照してください。

(8) PAMDBのバックアップ

万一システム障害が発生した場合でもPAMDBの内容を復元できるように,セットアップ完了後には,PAMDBのバックアップを取得しておくことをお勧めします。バックアップするには,backup.batコマンドを実行します。backup.batコマンドについては,「10. コマンド」の「backup.bat(PAMDBをバックアップする)」を参照してください。