2.7.1 データのインポート

任意のプログラムで収集した稼働性能情報を,PAMDBにインポートして,PFM - Analysisで分析できます。メトリック値の補正や危険度の判定など,採取ツールで収集したメトリックと同じように扱えます。

ここでは,PFM - Analysisでインポートできるファイル形式について説明します。インポート手順については,「6.5 データのインポート」を参照してください。

<この項の構成>
(1) インポートできるファイル形式
(2) インポートデータの時間粒度

(1) インポートできるファイル形式

PFM - Analysisは,デフォルトでは「,(コンマ)」で区切られたCSV形式のテキストデータをインポートします。インポートできるファイルの条件を,次に示します。

インポートできるファイルの条件
  • 少なくとも,日時を示す列および一つ以上の稼働性能情報を示す列があること。
  • ヘッダーがある場合は,ファイルの先頭にあること(ヘッダーはなくてもよい)。
  • ファイルのヘッダー以下には,区切り文字で区切られたデータがあること。なお,区切り文字は,「,(コンマ)」,「;(セミコロン)」,「スペース」,「タブ」,「|(ストローク)」の中から指定できる。
  • 日時形式が,PFM - Analysisで読み込める形式であること。
    PFM - Analysisで読み込める日時の形式については,「11.2.10 インポート定義ファイル」を参照のこと。

(a) インスタンスが複数あるメトリックのインポート

インスタンスが複数あるメトリックの場合は,同時刻に取得したインスタンスの値を同じ行に出力している形式と,異なる行に出力している形式のどちらでもインポートできます。それぞれの出力例を次に示します。

図2-12 インスタンスが複数あるメトリックをインポートする場合のファイル出力例

[図データ]

複数のインスタンスの情報を同じ行に出力する場合は,同じインスタンスの値が同じ列に出力されていることが必要です。また,複数のインスタンスの情報を異なる行に出力する場合は,インスタンス識別子の列が必要です。

インスタンスが複数ある場合のメトリックについては,「5.5.6 複数のインスタンスがあるメトリックの運用方法」を参照してください。

(2) インポートデータの時間粒度

時間粒度とは,稼働性能情報を収集する間隔のことです。インポートするデータの時間粒度は,PFM - Analysisの時間粒度と同じ値にすることをお勧めします。インポートするデータの時間粒度が異なる場合は,インポート時に自動的にPFM - Analysisの時間粒度に補正されます。

なお,インポートデータの時間粒度がPFM - Analysisの粒度よりも大きい場合,PFM - Analysisの時間粒度に変換したときにメトリックの値が不足します。この不足分を一つ前の時刻の値で補うこともできます。