2.3.1 詳細メトリックとサマライズメトリック
収集した稼働性能情報は,メトリックとしてPAMDBに格納されます。PAMDBでは,時間粒度が異なる2種類のメトリック(詳細メトリック,サマライズメトリック)を管理します。
- 詳細メトリック
- 時間粒度の細かいメトリックです。詳細メトリックの時間粒度は,1分,3分,5分,6分,10分,12分,15分,20分,30分,60分から選択できます。デフォルトは3分です。
- 採取ツールで稼働性能情報を収集する場合,採取ツールと詳細メトリックの時間粒度は同じ値です。そのため,採取ツールで採取したデータが,ほぼそのまま詳細メトリックになります。なお,採取ツールとPFM - Analysisの時間粒度にずれが生じた場合は,PFM - Analysisの時間粒度に補正されます。また,取得時刻もPFM - Analysisの時刻に補正されます。
- サマライズメトリック
- 時間粒度の粗いメトリックです。サマライズメトリックの時間粒度は,1時間,3時間,6時間,12時間,24時間から選択できます。デフォルトは1時間です。
- サマライズメトリックの時間粒度内の詳細メトリックを平均化した値が,サマライズメトリックになります。
詳細メトリックとサマライズメトリックの関係を,次の図に示します。
図2-3 詳細メトリックとサマライズメトリック
![[図データ]](figure/pa020301.gif)
- <この項の構成>
- (1) メトリック値の補正
- (2) メトリックの削除
(1) メトリック値の補正
採取ツールが収集した値が,論理的に有り得ない値である場合,正しい範囲の値に補正できます。補正方法には,次の2とおりがあります。
- 非マイナス補正
- 値がマイナスにならないように補正します。値が0以下の場合は0にします。
- %補正
- 値が0~100内になるように補正します。値が0以下の場合は0に,100以上の場合は100にします。なお,100以上の値が論理的に有り得るメトリックについては,%補正は使用しないでください。
(2) メトリックの削除
PAMDB内のメトリックは,指定した期間が経過すると自動的に削除されます。削除実行間隔が経過すると,PAMDB内のメトリックに保持期間を過ぎたものがないかチェックし,保持期間を過ぎたメトリックを削除します。自動削除の仕組みを,次の図に示します。
図2-4 メトリックの自動削除
![[図データ]](figure/pa020302.gif)
削除実行間隔,メトリックの保持期間は,PFM - Analysis Manager動作条件定義ファイル(pam.conf)で変更できます。詳細については,「11.2.1 PFM - Analysis Manager動作条件定義ファイル(pam.conf)」を参照してください。