13.7.2 クラスタ環境でのPFM - Analysis Adaptorの上書きインストール

クラスタ環境では,採取ツールとしてJP1/SSOを使用するか,PFMを使用するかで,PFM - Analysis Adaptorの上書きインストールの手順が異なります。また,JP1/SSOを採取ツールとして使用していた場合,NNMおよびJP1/SSOのデータ共有方式によっても手順が異なります。

<この項の構成>
(1) JP1/SSOを採取ツールとして使用し,かつ,NNMおよびJP1/SSOの運用方式が非データ共有方式およびバックアップ・リストア・データ共有方式の場合
(2) JP1/SSOを採取ツールとして使用し,かつ,NNMおよびJP1/SSOの運用方式が直接データ共有方式の場合
(3) PFMを採取ツールとして使用する場合

(1) JP1/SSOを採取ツールとして使用し,かつ,NNMおよびJP1/SSOの運用方式が非データ共有方式およびバックアップ・リストア・データ共有方式の場合

クラスタ環境でPFM - Analysis Adaptorをバージョンアップまたは上書きインストールする場合は,次の手順で実行することをお勧めします。なお,ここでは現用系でNNM,JP1/SSO,およびPFM - Analysis Adaptorが稼働していることを前提として説明します。また,JP1/DSSOは使用していない場合を例とします。

なお,上書きインストール手順はWindows,UNIXで共通です。

  1. 予備系サーバにPFM - Analysis Adaptorを上書きインストールする。
  2. 予備系サーバでPFM - Analysis Adaptorをセットアップする。
    予備系サーバでpaassosetupコマンドを実行します。なお,PFM - Analysisが標準で提供しているリソースカテゴリーは上書きされるため,PFM - Analysisが標準で提供しているリソースカテゴリーに対してユーザー拡張を実行していた場合は,paassosetupコマンドの実行後に再度ユーザー拡張を実行する必要があります。
  3. クラスタシステムを操作し,アクティブなホストを切り替える。
    現用系サーバのNNM,JP1/SSO,PFM - Analysis AdaptorのSSOアダプターが停止し,予備系サーバのNNM,JP1/SSO,PFM - Analysis AdaptorのSSOアダプターが動作します。
  4. 現用系サーバにPFM - Analysis Adaptorを上書きインストールする。
  5. 現用系サーバでPFM - Analysis Adaptorをセットアップする。
    現用系サーバでpaassosetupコマンドを実行します。なお,PFM - Analysisが標準で提供しているリソースカテゴリーは上書きされるため,PFM - Analysisが標準で提供しているリソースカテゴリーに対してユーザー拡張を実行していた場合は,paassosetupコマンドの実行後に再度ユーザー拡張を実行する必要があります。
  6. クラスタシステムを操作し,アクティブなホストを切り替える。
    予備系サーバのNNM,JP1/SSO,PFM - Analysis AdaptorのSSOアダプターが停止し,現用系サーバのNNM,JP1/SSO,PFM - Analysis AdaptorのSSOアダプターが動作します。

(2) JP1/SSOを採取ツールとして使用し,かつ,NNMおよびJP1/SSOの運用方式が直接データ共有方式の場合

クラスタ環境でPFM - Analysis Adaptorをバージョンアップまたは上書きインストールする場合は,次の手順で実行することをお勧めします。なお,ここでは現用系でNNM,JP1/SSO,およびPFM - Analysis Adaptorが稼働していることを前提として説明します。また,JP1/DSSOは使用していない場合を例とします。

なお,上書きインストール手順はWindows,UNIXで異なります。

Windowsの場合
  1. PFM - Analysis AdaptorのSSOアダプター,NNM Cluster Managerのリソースをオフラインにする。
  2. 現用系サーバにPFM - Analysis Adaptorを上書きインストールする。
  3. 現用系サーバでPFM - Analysis Adaptorをセットアップする。
    現用系サーバでpaassosetupコマンドを実行します。なお,PFM - Analysisが標準で提供しているリソースカテゴリーは上書きされるため,PFM - Analysisが標準で提供しているリソースカテゴリーに対してユーザー拡張を実行していた場合は,paassosetupコマンドの実行後に再度ユーザー拡張を実行する必要があります。
  4. クラスタシステムを操作し,アクティブなホストを切り替える。
  5. 予備系サーバにPFM - Analysis Adaptorを上書きインストールする。
  6. 予備系サーバでPFM - Analysis Adaptorをセットアップする。
    予備系サーバでpaassosetupコマンドを実行します。なお,PFM - Analysisが標準で提供しているリソースカテゴリーは上書きされるため,PFM - Analysisが標準で提供しているリソースカテゴリーに対してユーザー拡張を実行していた場合は,paassosetupコマンドの実行後に再度ユーザー拡張を実行する必要があります。
  7. クラスタシステムを操作し,アクティブなホストを切り替える。
  8. 現用系サーバでPFM - Analysis AdaptorのSSOアダプター,NNM Cluster Managerのリソースをオンラインにする。
UNIXの場合
  1. 現用系サーバでNNM制御スクリプトの監視処理一時中断用ファイルを作成する。
    実行例 touch /tmp/maint_NNM
  2. 現用系サーバでPFM - Analysis AdaptorのSSOアダプターを停止する。
  3. 現用系サーバでJP1/SSOのデーモンプロセスを停止する。
    実行例 /opt/OV/bin/ovstop ssocollectd
  4. 現用系サーバにPFM - Analysis Adaptorを上書きインストールする。
  5. 現用系サーバでPFM - Analysis Adaptorをセットアップする。
    現用系サーバでpaassosetupコマンドを実行します。なお,PFM - Analysis Adaptorが標準で提供しているリソースカテゴリーは上書きされるため,PFM - Analysis Adaptorが標準で提供しているリソースカテゴリーに対してユーザー拡張を実行していた場合は,paassosetupコマンドの実行後に再度ユーザー拡張をする必要があります。
  6. 現用系サーバでJP1/SSOのデーモンプロセスを起動する。
    実行例 /opt/OV/bin/ovstart -c
  7. 現用系サーバでPFM - Analysis AdaptorのSSOアダプターを開始する。
  8. 現用系サーバでNNM制御スクリプトの監視処理一時中断用ファイルを削除する。
    実行例 rm /tmp/maint_NNM
  9. クラスタシステムを操作し,アクティブなホストを切り替える。
    現用系サーバのNNM,JP1/SSO,PFM - Analysis AdaptorのSSOアダプターが停止し,予備系サーバのNNM,JP1/SSO,PFM - Analysis AdaptorのSSOアダプターが動作します。
  10. 予備系サーバで手順1~手順8と同じ操作を行う。

(3) PFMを採取ツールとして使用する場合

クラスタ環境でPFM - Analysis Adaptorをバージョンアップまたは上書きインストールする場合は,次の手順で実行することをお勧めします。

なお,上書きインストール手順はWindows,UNIXで共通です。

  1. 予備系にPFM - Analysis Adaptorを上書きインストールする。
  2. クラスタシステムを操作してアクティブなホストを切り替える。
    現用系のPFM,PFM - Analysis AdaptorのPFMアダプターが停止し,予備系のPFM,PFM - Analysis AdaptorのPFMアダプターが動作します。
  3. 現用系にPFM - Analysis Adaptorを上書きインストールする。
  4. クラスタシステムを操作してアクティブなホストを切り替える。
    予備系のPFM,PFM - Analysis AdaptorのPFMアダプターが停止し,現用系のPFM,PFM - Analysis AdaptorのPFMアダプターが動作します。