13.7.1 クラスタ環境でのPFM - Analysis Managerの上書きインストール

クラスタ環境でPFM - Analysis Managerを上書きインストールする場合は,次の手順で実行することをお勧めします。なお,ここでは現用系でPFM - Analysis Managerが稼働していることを前提として説明します。予備系サーバでPFM - Analysis Managerが稼働している場合は,クラスタソフトで現用系サーバに系を切り替えてください。

<この項の構成>
(1) バージョン08-00以前から上書きする場合
(2) バージョン08-01以降から上書きする場合
(3) 同一バージョンを上書きする場合

(1) バージョン08-00以前から上書きする場合

  1. 現用系サーバでpamdbls.batコマンドを実行し,アンロードデータ格納先に必要なディスクの空き容量を確保する。
    PFM - Analysis Managerのバージョンアップでは,バックアップの取得のほか,PAMDBに格納されているデータを一度アンロード(退避)するため,そのデータを格納するためのディスク空き容量が必要です。「付録J.1(1)(a) アンロードデータ格納先のディスク空き容量の確保」を参照し,アンロードデータ格納先に必要なディスク容量を見積もってください。
  2. 現用系サーバで,HiRDB/ClusterService _JP0のリソース以外のJP1/PA - Managerのリソースをオフラインにする。
  3. 現用系サーバで,JP1/PA - Managerのバックアップを取得する。
    JP1/PA - Managerの構成情報およびPAMDBのバックアップを取得してください。バックアップについては,「3.4.1 バックアップ」を参照してください。
  4. 現用系サーバで,pamdbstop.batコマンドを実行し,PAMDBを正常停止する。
    pamdbstop.batコマンドを実行後,イベントビューアに出力される「KFPS01850-I」メッセージを参照し,終了モード(「mode=」の部分)が「NORMAL」であることを確認してください。
  5. 現用系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,HiRDB/ClusterService _JP0のリソースをオフラインにする。
  6. 現用系サーバで,HiRDB/EmbeddedEdition _JP0サービスを停止する。
  7. 共有ディスクを切り替える。
    クラスタアドミニストレータによって,[グループの移動]を選択し,共有ディスクを現用系から予備系に切り替えてください。
  8. 予備系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,HiRDB/ClusterService _JP0のリソースをオンラインにする。
  9. 予備系サーバでpamdbstop.batコマンドを実行し,PAMDBを正常停止する。
  10. 予備系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,HiRDB/ClusterService _JP0のリソースをオフラインにする。
  11. 予備系サーバで,HiRDB/EmbeddedEdition _JP0サービスを停止する。
  12. 共有ディスクを切り替える。
    クラスタアドミニストレータによって,[グループの移動]を選択し,共有ディスクを予備系から現用系に切り替えてください。
  13. 現用系サーバにPFM - Analysis Managerを上書きインストールする。
  14. 現用系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオンラインにする。
  15. 現用系サーバで,PAMDBに格納されているデータをアンロードする。
    現用系サーバで,pamdbunld.batコマンドを実行し,PAMDBに格納されているデータをアンロードします。pamdbunld.batコマンドの詳細については,「10. コマンド」の「pamdbunld.bat(PAMDBに格納されているデータをアンロードする)」を参照してください。
  16. 現用系サーバで,pamdbstop.batコマンドを実行し,PAMDBを正常停止する。
  17. 現用系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオフラインにする。
  18. 共有ディスクを切り替える。
    クラスタアドミニストレータによって,[グループの移動]を選択し,共有ディスクを現用系から予備系に切り替えてください。
  19. 予備系サーバにPFM - Analysis Managerを上書きインストールする。
  20. 予備系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオンラインにする。
  21. 予備系サーバで,pamdbunsetupコマンドを実行し,PAMDBをアンセットアップする。
  22. 共有ディスクを切り替える。
    クラスタアドミニストレータによって,[グループの移動]を選択し,共有ディスクを予備系から現用系に切り替えてください。
  23. 現用系サーバで,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソース以外のPFM - Analysis Managerのリソースがオフラインになっていることを確認する。
  24. 現用系サーバで,pamdbunsetupコマンドを実行し,PAMDBをアンセットアップする。
  25. 現用系サーバで,pamdbsetupコマンドを実行し,PAMDBをセットアップする。
  26. 現用系サーバで,PAMDBへデータロードする。
    現用系サーバで,pamdbload.batコマンドを実行し,アンロードしたデータをPAMDBにデータロードしてください。pamdbload.batコマンドの詳細については,「10. コマンド」の「pamdbload.bat(PAMDBにデータをロードする)」を参照してください。
  27. PAMDBへのテンプレート定義の登録を行う。
    現用系サーバで,PAMDBのテンプレート定義を最新の状態にするため,pamloadtmplコマンドを-tオプション(テンプレート定義ファイル登録オプション)付きで実行してください。pamloadtmplコマンドの詳細については,「10. コマンド」の「pamloadtmpl(テンプレート定義,採取ツール定義を登録する)」を参照してください。
  28. 現用系サーバでpamdbstop.batコマンドを実行し,PAMDBを正常停止する。
  29. 現用系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオフラインにする。
  30. 共有ディスクを切り替える。
    クラスタアドミニストレータによって,[グループの移動]を選択し,共有ディスクを現用系から予備系に切り替えてください。
  31. 予備系サーバで,pamdbsetupコマンドを実行し,PAMDBをセットアップする。
  32. 共有ディスクを切り替える。
    クラスタアドミニストレータによって,[グループの移動]を選択し,共有ディスクを予備系から現用系に切り替えてください。
  33. 現用系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオンラインにする。
  34. 現用系サーバで,backup.batコマンドを実行し,PAMDBのバックアップを取得する。
注意事項
  • バージョン08-00以前からの上書きインストールの際に,共有ディスク上のPAMDBの管理領域がバージョンアップされます。そのため,手順(13)で,現用系にPFM - Analysis Managerを上書きインストールした後は,予備系への上書きインストールが完了するまで,予備系でPAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオンラインにしないでください。また,現用系から系を切り替える際には,必ずPAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオフラインにした上で行ってください。予備系への上書きインストールを行う前にPAM - PAMDB Cluster Serviceをオンラインにした場合,予備系でのPAMDBの起動に失敗します。
  • 手順(31)で予備系のPAMDBをセットアップする際には,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースがオフラインの状態で,pamdbsetupコマンドを実行してください。また,PAM - PAMDBサービスに関しても本手順では動作させる必要はありません。

(2) バージョン08-01以降から上書きする場合

  1. 現用系サーバで,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソース以外のPFM - Analysis Managerのリソースをオフラインにする。
  2. 現用系サーバでPFM - Analysis Managerのバックアップを取得する。
    PFM - Analysis Managerの構成情報およびPAMDBのバックアップを取得してください。バックアップの詳細については,「3.4.1 バックアップ」を参照してください。
  3. 現用系サーバでpamdbstop.batコマンドを実行し,PAMDBを正常停止する。
    pamdbstop.batコマンドの実行後,イベントビューアに出力される「KFPS01850-I」メッセージを参照し,終了モード(「mode=」の後続部分)が「NORMAL」であることを確認してください。
  4. 現用系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオフラインにする。
  5. 現用系サーバで,PAM - PAMDBサービスを停止する。
  6. 共有ディスクを切り替える。
    クラスタアドミニストレータによって,[グループの移動]を選択し,共有ディスクを現用系から予備系に切り替えてください。
  7. 予備系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオンラインにする。
  8. 予備系サーバで,pamdbstop.batコマンドを実行し,PAMDBを正常停止する。
  9. 予備系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオフラインにする。
  10. 予備系サーバで,PAM - PAMDBサービスを停止する。
  11. 予備系サーバにPFM - Analysis Managerを上書きインストールする。
  12. 共有ディスクを切り替える。
    クラスタアドミニストレータによって,[グループの移動]を選択し,共有ディスクを予備系から現用系に切り替えてください。
  13. 現用系サーバにPFM - Analysis Managerを上書きインストールする。
  14. 現用系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオンラインにする。
  15. PAMDBへのテンプレート定義の登録を行う。
    現用系サーバで,PAMDBのテンプレート定義を最新の状態にするため,pamloadtmplコマンドを-tオプション(テンプレート定義ファイル登録オプション)付きで実行してください。pamloadtmplコマンドの詳細については,「10. コマンド」の「pamloadtmpl(テンプレート定義,採取ツール定義を登録する)」を参照してください。
  16. 現用系サーバで,backup.batコマンドを実行し,PAMDBのバックアップを取得する。

(3) 同一バージョンを上書きする場合

  1. 現用系サーバで,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソース以外のPFM - Analysis Managerのリソースをオフラインにする。
  2. 現用系サーバで,PFM - Analysis Managerのバックアップを取得する。
    PFM - Analysis Managerの構成情報およびPAMDBのバックアップを取得してください。バックアップについては,「3.4.1 バックアップ」を参照してください。
  3. 現用系サーバで,pamdbstop.batコマンドを実行し,PAMDBを正常停止する。
    pamdbstop.batコマンドを実行後,イベントビューアに出力される「KFPS01850-I」メッセージを参照し,終了モード(「mode=」の部分)が「NORMAL」であることを確認してください。
  4. 現用系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオフラインにする。
  5. 現用系サーバで,PAM - PAMDBサービスを停止する。
  6. 共有ディスクを切り替える。
    クラスタアドミニストレータによって,[グループの移動]を選択し,共有ディスクを現用系から予備系に切り替えてください。
  7. 予備系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオンラインにする。
  8. 予備系サーバでpamdbstop.batコマンドを実行し,PAMDBを正常停止する。
  9. 予備系サーバで,クラスタアドミニストレータによって,PAM - PAMDB Cluster Serviceのリソースをオフラインにする。
  10. 予備系サーバで,PAM - PAMDBサービスを停止する。
  11. 予備系サーバにPFM - Analysis Managerを上書きインストールする。
  12. 共有ディスクを切り替える。
    クラスタアドミニストレータによって,[グループの移動]を選択し,共有ディスクを予備系から現用系に切り替えてください。
  13. 現用系サーバにPFM - Analysis Managerを上書きインストールする。