15.4 トラブル発生時に採取が必要な資料
トラブル発生時に採取が必要な資料を次に示します。
- <この節の構成>
- (1) PFM - Analysisのログ情報
- (2) OSのログ情報
- (3) オペレーション内容
- (4) 画面上のエラー情報
- (5) ユーザーダンプ(Windows Server 2008限定)
- (6) 問題レポートの採取(Windows Server 2008限定)
(1) PFM - Analysisのログ情報
資料採取ツールを実行して,ログファイルを採取します。PFM - Analysisの資料採取ツールでは,次のログファイルを採取します。
- 統合トレースログ
- hostsファイル
- servicesファイル
- ワトソン博士ログファイル(Windowsの場合,ただしWindows 2008は除く)
- 定義ファイル,ログファイル
- レジストリー情報(Windowsの場合)
- 環境変数情報
- 新修正パッチ適用ログファイル
- 新修正パッチ適用履歴ファイル(UNIXの場合)
- 監視定義情報一覧ファイル
表15-3 採取ツールで採取できるログファイル一覧
情報の種類 | デフォルトのファイル名 |
---|
統合トレースログ | - Windows(x86)の場合
- システムドライブ¥Program Files¥hitachi¥HNTRLib2¥spool¥hntr2n.log※
- Windows(x64)の場合
- システムドライブ¥Program Files (x86)¥hitachi¥HNTRLib2¥spool¥hntr2n.log※
- UNIXの場合
- /var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool/hntr2n.log※
|
hostsファイル | - Windowsの場合
- システムフォルダ¥system32¥drivers¥etc¥hosts
- UNIXの場合
- /etc/hosts
|
servicesファイル | - Windowsの場合
- システムフォルダ¥system32¥drivers¥etc¥services
- UNIXの場合
- /etc/services
|
ワトソン博士ログファイル(Windowsの場合,ただしWindows 2008は除く) | - Windows XPの場合
- システムドライブ¥Documents and Setting¥All Users¥Application Data¥Microsoft¥Dr Watson¥drwtsn32.log
- Windows 2003の場合
- システムドライブ¥Documents and Settings¥ユーザー名¥Local Settings¥Application Data¥Microsoft¥Dr Watson¥drwtsn32.log
|
定義ファイル,ログファイル | PFM - Analysis Managerの場合
- インストール先ディレクトリ¥manager¥db¥pamdb¥spool以下の全ファイル
- インストール先ディレクトリ¥manager¥db¥pamdb¥uxpldir以下の全ファイル
- インストール先ディレクトリ¥manager¥db¥pamdb¥tmp以下の全ファイル
- インストール先ディレクトリ¥manager¥db¥tmp¥pamdbinstall.out
- インストール先ディレクトリ¥manager¥db¥pamdb¥unsetup.err
- インストール先ディレクトリ¥manager¥db¥pamdb¥pdistup¥spool¥pdi_err.txt
- インストール先ディレクトリ¥manager¥db¥pamdb¥pdistup¥spool¥pdirst_err.txt
- インストール先ディレクトリ¥manager¥conf以下の全ファイル
- インストール先ディレクトリ¥manager¥log以下の全ファイル
PFM - Analysis Viewの場合
- インストール先ディレクトリ¥view¥conf以下の全ファイル
- インストール先ディレクトリ¥view¥log以下の全ファイル
- インストール先ディレクトリ¥view¥webtrans以下の全ファイル
PFM - Analysis Adaptorの場合(Windowsの場合)
- インストール先ディレクトリ¥adaptor¥conf以下の全ファイル
- インストール先ディレクトリ¥adaptor¥log以下の全ファイル
PFM - Analysis Adaptorの場合(UNIXの場合)
- /etc/opt/jp1pam/adaptor/conf以下の全ファイル
- /var/opt/jp1pam/adaptor/log以下の全ファイル
|
レジストリー情報(Windowsの場合) | HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥HITACHI |
環境変数情報 | - |
新修正パッチ適用ログファイル | PFM - Analysis Managerの場合
- インストール先ディレクトリ¥manager¥PATCHLOG.TXT
PFM - Analysis Viewの場合
- インストール先ディレクトリ¥view¥PATCHLOG.TXT
PFM - Analysis Adaptorの場合(Windowsの場合)
- インストール先ディレクトリ¥adaptor¥PATCHLOG.TXT
PFM - Analysis Adaptorの場合(UNIXの場合)
- /opt/jp1pam/adaptor/PATCHLOG.TXT
|
新修正パッチ適用履歴ファイル(UNIXの場合) | PFM - Analysis Adaptorの場合 - /opt/jp1pam/adaptor/patch_history
|
監視定義情報一覧ファイル | PFM - Analysis Managerの場合
- 次に示すコマンド実行結果の出力ファイル
pamdumpdef -c detail -t inst -s now pamdumpdef -c detail -t inst -s del pamdumpdef -c count -t inst -s all
|
- 注※
- nには1~4までの数字が入ります。
資料採取ツールを実行する前に,「3.3.5 ログ情報の採取設定」を参照して,資料採取ツールをセットアップしてください。
資料採取ツールの実行例を,プログラムごとに示します。
- PFM - Analysis Managerの場合
インストール先ディレクトリ¥manager¥usertools¥pamlog.bat[資料格納ディレクトリ]
- PFM - Analysis Adaptorの場合
- Windowsの場合
インストール先ディレクトリ¥adaptor¥usertools¥paalog.bat[資料格納ディレクトリ]
- UNIXの場合
/opt/jp1pam/adaptor/usertools/paalog.sh[-f 出力ファイル名]
- PFM - Analysis Viewの場合
インストール先ディレクトリ¥view¥usertools¥pavlog.bat[資料格納ディレクトリ]
- 注意事項
- 資料格納ディレクトリおよび出力ファイルはフルパスで指定してください。なお,パスには「Program Files」など,スペースを含むディレクトリは指定しないでください。
(2) OSのログ情報
Windowsイベントログまたはsyslogを採取します。また,coreファイルが出力されている場合は,coreファイルも採取します。なお,PFM - Analysisは,デフォルトではWindowsイベントログやsyslogにログを出力しません。ログを出力させる設定については,「3.3.5 ログ情報の採取設定」を参照してください。採取手順を次に示します。
(a) Windowsイベントログの採取手順
Windows 2003の場合は[イベントビューア]ウィンドウ-[アプリケーションログ]の内容をエクスポートしてください。
Windows 2008の場合は[イベントビューア]ウィンドウ-[Windows ログ]-[アプリケーションログ]の内容をエクスポートしてください。
詳細情報は,個々のログウィンドウの内容をクリップボードにコピーしたあと,テキストファイルなどに貼り付けて採取してください。
(b) syslogの採取手順
次に示すディレクトリから採取してください。
- HP-UXの場合
- /var/adm/syslog/syslog.log
- Solarisの場合
- /var/adm/messages
(c) coreファイルの採取手順
次に示すディレクトリにcoreファイルが出力されている場合は採取してください。
- /opt/jp1pam以下の任意のディレクトリ
- ユーザーのホームディレクトリ
- コマンドを実行したカレントディレクトリ
(3) オペレーション内容
トラブル発生時のオペレーション内容を確認し,記録しておいてください。確認が必要な情報を次に示します。
- オペレーション内容の詳細
- 発生時刻
- 再現性
- マシン構成(各OSのバージョン,ホスト名,システム構成)
(4) 画面上のエラー情報
画面にエラーが表示された場合は,その情報も採取します。次に示すハードコピーを採取してください。
- エラーダイアログボックスのハードコピー
- 操作画面のハードコピー(アプリケーションエラーの場合)
- [コマンドプロンプト]ウィンドウのハードコピー(コマンド実行時にトラブルが発生した場合)
[コマンドプロンプト]のハードコピーを採取する場合は,[プロパティ]で次の設定をしてください。
- [オプション]タブ:[簡易編集モード]をチェックする。
- [レイアウト]タブ:[画面バッファのサイズ]の[高さ]に「500」を指定する。
(5) ユーザーダンプ(Windows Server 2008限定)
Windows Server 2008でJP1/PAMのプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合は,図15-1のようなダイアログボックスが表示されている状態で,次の手順でユーザーダンプを採取します。
図15-1 アプリケーションエラーダイアログボックス
![[図データ]](figure/pa150401.gif)
- ユーザーダンプ採取手順
- タスクマネージャを起動する。
タスクマネージャは次のどちらかの手順で起動してください。
- タスクバーの空いている場所で右クリックをして「タスクマネージャ」を選択
- [Ctrl]+[Shift]+[Esc]キーを押してタスクマネージャを起動
- [プロセス]タブをクリックする。
- アプリケーションエラーで停止したJP1/PAMのプロセス名を右クリックし,「ダンプファイルの生成」を選択する。
- ユーザーダンプの出力先パスを示すダイアログボックス(図15-2)が表示されるので,表示された場所からダンプファイルを採取する。
図15-2 ダンプのプロセス
![[図データ]](figure/pa150402.gif)
- 注意事項
- エラーダイアログボックスを閉じてしまうと正常なダンプは取得されないため,ユーザーダンプを採取できなくなります。
(6) 問題レポートの採取(Windows Server 2008限定)
Windows Server 2008でJP1/PAMのプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合,次の手順で問題レポートを採取してください。
- [問題のレポートと解決策]を開く。
[問題のレポートと解決策]を次のどちらかの手順で起動してください。
- [コントロールパネル]-[問題のレポートと解決策]をクリックする。
- [ファイル名を指定して実行]のテキストボックスに「wercon」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。
- [問題とレポートと解決策]画面の[タスク]で,[問題の履歴の表示]をクリックする。
問題の履歴が表示されます。
- 該当する問題をダブルクリックする。
問題レポートの詳細が表示されます。
- 「クリップボードにコピー」を選択する。
- コピーした内容を,テキストファイルにコピーして保存する。