2.2.1 JP1/ESPによる稼働性能情報の収集

<この項の構成>
(1) 採取する稼働性能情報
(2) メトリックの回収契機
(3) 監視条件の設定方法

(1) 採取する稼働性能情報

JP1/ESPでは,HTTP(S),SMTP,POP3,IMAP4,DNS,DHCP,FTP,TCPといったプロトコルによって実現されているサービスの応答時間などを計測します。また,JP1/ESPのユーザー定義サービス機能やWebトランザクション監視機能を使用することによって,ユーザー固有のサービスやトランザクションについても計測できます。PFM - Analysisでは,これらをサービスオブジェクトとして監視します。なお,JP1/ESPが収集するメトリックの詳細については,「付録D.2 JP1/ESPで収集するメトリックの詳細」を参照してください。

(2) メトリックの回収契機

JP1/ESPは,PFM - Analysisで定義した詳細メトリックの時間粒度を計測間隔としてメトリックを収集します。PFM - Analysisは,JP1/ESPが収集したメトリックを逐次的に回収します。

(3) 監視条件の設定方法

Definerで監視システムの構成を定義すると,JP1/ESP側にも監視条件が自動的に設定されるため,JP1/ESPでの設定は不要です。ただし,JP1/ESPのユーザー定義サービスやWebトランザクションをオブジェクトとして登録する場合は,次の操作が必要になります。

ユーザー定義サービスを監視する場合
JP1/ESPのユーザー定義サービスをPFM - Analysisの監視対象としてオブジェクト登録する場合は,Definerでのオブジェクト作成時に,JP1/ESP側で設定したユーザー定義サービスIDを設定する必要があります。なお,JP1/ESPのコマンド登録ファイルをPFM - Analysisに転送しておくと,Definerにファイルの内容が読み込まれるため,手入力に比べて設定する際の負担や入力ミスが軽減されます。操作方法については,「5.4.1 JP1/ESP(ユーザー定義サービス)の監視条件設定」を参照してください。また,JP1/ESPのユーザー定義サービスやコマンド登録ファイルについては,マニュアル「JP1/Extensible Service Probe」を参照してください。
Webトランザクションを監視する場合
WebトランザクションをPFM - Analysis側で定義した場合は,次のディレクトリに格納されたWebトランザクションファイルをJP1/ESP側の所定のディレクトリにコピーする必要があります。
インストール先ディレクトリ¥view¥webtrans配下
JP1/ESP側のWebトランザクションファイルを格納するディレクトリについては,マニュアル「JP1/Extensible Service Probe」を参照してください。
なお,Webトランザクション監視の詳細については,「7. Webトランザクションの監視」を参照してください。