付録J.4 バージョンアップに関する注意事項

ここでは,PFM - Analysisをバージョンアップする際の注意事項について説明します。

<この項の構成>
(1) バージョンアップ前のPAMDBのバックアップについて
(2) バージョンアップ完了後のPAMDBのバックアップについて
(3) アンロードデータ格納先,およびデータロード時の作業用ディレクトリについて
(4) バージョンアップ時のPAMDBの領域サイズの変更について
(5) ソース名がHiRDBEmbeddedEdition_JP0のメッセージについて(08-00より前からバージョンアップした場合)
(6) 不要インスタンスの再設定について(07-00からバージョンアップした場合)
(7) backup.bat,recovery.bat,reorganization.batについて

(1) バージョンアップ前のPAMDBのバックアップについて

万一,バージョンアップにトラブルが発生した場合でも,PAMDBの内容を作業前に戻せるように,バージョンアップ作業前にはPAMDBのバックアップを取得してください。

(2) バージョンアップ完了後のPAMDBのバックアップについて

08-01より前のバージョンで取得したPAMDBのバックアップファイルを使用してPAMDBをリカバリーしないでください。誤ってリカバリーした場合,PFM - Analysis Managerの各サービスが起動できなくなったり,起動できた場合でも極端な性能劣化が発生したりする可能性があります。

万一,システム障害が発生した場合でも,バージョンアップ後のPAMDBを復元できるように,バージョンアップ作業の完了後にはPAMDBのバックアップを取得してください。

(3) アンロードデータ格納先,およびデータロード時の作業用ディレクトリについて

アンロードデータの格納先を指定するpamdbunld.bat,pamdbload.batのUNLD_DIR_PAMDB,およびデータロード時の作業用ディレクトリを指定するpamdbload.batのWORK_DIR_PAMDB には,NTFS上のディレクトリ名を指定してください。FAT,FAT32上のディレクトリ名を指定した場合,ご使用の環境によってはファイルシステムの制限によって,データのアンロード,データロードに失敗する場合があります。

(4) バージョンアップ時のPAMDBの領域サイズの変更について

バージョンアップは,バージョンアップ前のPAMDBの領域サイズと同じサイズ,またはより大きなサイズでセットアップされた環境に対して実行できます。例えば,PAMDBの領域サイズがMの環境で取得したアンロードデータを,PAMDBの領域サイズをM,またはLでセットアップされた環境にデータロードできます。PAMDBの領域サイズを既存のサイズより大きくしたい場合には,PAMDBのセットアップ前にpamdbsetup.confのdatabase_scaleの値を変更してください。なお,pamdbsetup.confについては,「11.2.5 PAMDBセットアップ定義ファイル(pamdbsetup.conf)」を参照してください。

次の表にバージョンアップ前のPAMDB領域サイズとバージョンアップ後のPAMDB領域サイズの変更可否を示します。

表J-1 バージョンアップ時のPAMDBの領域サイズ変更可否

バージョンアップのPAMDBの領域サイズ(database_scaleキーの値)バージョンアップ時のPAMDBの領域サイズ変更可否
SMLLL
S
M×
L××
LL×××

(凡例)○:変更できる ×:変更できない


(5) ソース名がHiRDBEmbeddedEdition_JP0のメッセージについて(08-00より前からバージョンアップした場合)

PFM - Analysis Managerの上書きインストール後,PAMDBがイベントログに出力するメッセージのソース名は,「PA-Manager(PAMDB)」に変更されます。バージョンアップ以前にイベントログに出力されたソース名がHiRDBEmbeddedEdition_JP0のメッセージは,アンインストールした状態の表示になります。

(6) 不要インスタンスの再設定について(07-00からバージョンアップした場合)

PFM - Analysis AdaptorをJP1/PA - Adaptor 07-00からバージョンアップした場合で,メトリック「ディスク使用率」の不要インスタンスを定義している場合は,不要インスタンスの再設定が必要になります。08-00以降のPFM - Analysis Adaptorでは,ディスク使用率のインスタンスインデックスは,Windowsの場合ディスクのドライブ名(C:¥など),UNIXの場合ディスクのマウントポイント名(/optなど)になるため,不要インスタンスインデックスもそれらの値で指定するようにしてください。

(7) backup.bat,recovery.bat,reorganization.batについて

backup.bat,recovery.bat,およびreorganization.batは,PAMDBの再セットアップによって再作成されます。これらのバッチファイルをカスタマイズしていた場合には,バージョンアップ後,再度環境に合わせてカスタマイズする必要があります。