3.1.1 インストールとセットアップの前に

PFM - Agent for JP1/AJS2をインストールおよびセットアップする前に確認しておくことを説明します。

<この項の構成>
(1) 前提OS
(2) ネットワークの環境設定
(3) インストールに必要なOSユーザー権限について
(4) 前提プログラム
(5) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて
(6) 注意事項

(1) 前提OS

PFM - Agent for JP1/AJS2が動作するOSを次に示します。

(2) ネットワークの環境設定

Performance Managementが動作するためのネットワーク環境について説明します。

(a) IPアドレスの設定

PFM - Agentのホストは,ホスト名でIPアドレスが解決できる環境を設定してください。IPアドレスが解決できない環境では,PFM - Agentは起動できません。

監視ホスト名(Performance Managementシステムのホスト名として使用する名前)には,実ホスト名またはエイリアス名を使用できます。

監視ホスト名の設定については,マニュアル「JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド」のPerformance Managementシステムでのホスト名の設定を説明している章を参照してください。

ホスト名と,IPアドレスの設定は,次の方法のどれかで行ってください。

注意
  • Performance Managementは,DNS環境でも運用できますが,FQDN(Fully Qualified Domain Name)形式のホスト名には対応していません。Windowsの場合はhostnameコマンド,UNIXの場合はuname -nコマンドで確認できるホスト名からドメイン名を除いたものを使用してください。
  • 複数のLAN環境で使用する場合は,jpchostsファイルでIPアドレスを設定してください。詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

(b) ポート番号の設定

Performance Managementプログラムのサービスは,デフォルトで次の表に示すポート番号が割り当てられています。また,ファイアウォール環境で,Performance Managementを使用するときは,ポート番号を固定してください。ポート番号の固定の手順は,マニュアル「JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

表3-1 デフォルトのポート番号とPerformance Managementプログラムのサービス(UNIXの場合)

サービス説明サービス名パラメーターポート番号備考
サービス構成情報管理機能Name Serverjp1pcnsvr22285PFM - ManagerのName Serverサービスで使用されるポート番号。Performance Managementのすべてのホストで設定される。
NNM連携機能NNM Object Managerjp1pcovsvr22292PFM - ManagerおよびPFM - BaseのNNM連携機能で,マップマネージャとオブジェクトマネージャの間の通信で使用されるポート番号。PFM - Baseがインストールされているホストで設定される。
サービス状態管理機能Status Serverjp1pcstatsvr22350PFM - ManagerおよびPFM - BaseのStatus Serverサービスで使用されるポート番号。
PFM - Baseがインストールされているホストで設定される。

これらのPFM - Agentが使用するポート番号で通信できるように,ネットワークを設定してください。

(3) インストールに必要なOSユーザー権限について

PFM - Agent for JP1/AJS2をインストールするときは,必ず,スーパーユーザー権限を持つアカウントで実行してください。

(4) 前提プログラム

ここでは,PFM - Agent for JP1/AJS2をインストールする場合に必要な前提プログラムを説明します。プログラムの構成図を次に示します。

図3-1 プログラムの構成図

[図データ]

(a) 監視対象プログラム

PFM - Agent for JP1/AJS2の監視対象プログラムを次に示します。監視対象プログラムは,PFM - Agent for JP1/AJS2 08-00とPFM - Agent for JP1/AJS2 08-01以降で異なります。

PFM - Agent for JP1/AJS2 08-00の場合
  • JP1/AJS2 - Manager 08-00以降
PFM - Agent for JP1/AJS2 08-01以降の場合
  • Solaris9,AIX 5L V5.2,HP-UX11iのとき
    JP1/AJS2 - Manager 07-00以降
  • AIX 5L V5.3,HP-UX 11i V2(PA-RISC),HP-UX 11i V2(IPF)のとき
    JP1/AJS2 - Manager 07-10以降
  • Solaris10のとき
    JP1/AJS2 - Manager 07-50以降

これらの監視対象プログラムは,PFM - Agent for JP1/AJS2と同一ホストにインストールする必要があります。

(b) Performance Managementプログラム

監視エージェントには,PFM - AgentとPFM - Baseをインストールします。PFM - BaseはPFM - Agentの前提プログラムです。同一ホストに複数のPFM - Agentをインストールする場合でも,PFM - Baseは一つだけでかまいません。

ただし,PFM - ManagerとPFM - Agentを同一ホストにインストールする場合,PFM - Baseは不要です。

また,PFM - Agent for JP1/AJS2を使ってJP1/AJS2の稼働監視をするためには,PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleが必要です。

(5) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて

クラスタシステムでのインストールとセットアップは,前提となるネットワーク環境やプログラム構成が,通常の構成のセットアップとは異なります。また,実行系ノードと待機系ノードでの作業が必要になります。詳細については,「4. クラスタシステムでの運用」を参照してください。

(6) 注意事項

ここでは,Performance Managementをインストールおよびセットアップするときの注意事項を説明します。

(a) 同一ホストにPerformance Managementプログラムを複数インストール,セットアップするときの注意事項

Performance Managementは,同一ホストにPFM - Manager,PFM - Web Console,およびPFM - Agentをインストールすることもできます。その場合の注意事項を次に示します。

ポイント
システムの性能や信頼性を向上させるため,PFM - Manager,PFM - Web Console,およびPFM - Agentはそれぞれ別のホストで運用することをお勧めします。

(b) バージョンアップの注意事項

古いバージョンのPFM - Agentからバージョンアップする場合の注意事項を次に示します。

(c) その他の注意事項