(1) HAクラスタシステムでのJP1/AJS2の構成
JP1/AJS2をHAクラスタシステムで運用すると,障害発生時にフェールオーバーでき,可用性が向上します。
JP1/AJS2をHAクラスタシステムで運用する場合,一般的には,実行系ノードと待機系ノードの両方で同じJP1/AJS2 - Managerが実行できる環境を構築し,JP1/AJS2 - Managerのデータ(データファイル,構成ファイル,ログファイルなど)一式を共有ディスクに格納した構成にします。なお,HAクラスタシステム上でJP1/AJS2を運用する場合,一般的にはクラスタソフトからJP1/AJS2 - Managerを制御するためのソリューション製品を使用します。また,クラスタシステムでのJP1/AJS2の構成や運用方法については,システムによって異なる場合があります。
(2) HAクラスタシステムでのPFM - Agent for JP1/AJS2の構成
PFM - Agent for JP1/AJS2は,HAクラスタシステムで運用でき,クラスタ構成のJP1/AJS2を監視できます。HAクラスタシステムでPFM - Agent for JP1/AJS2を運用する場合は,次の図のような構成で運用します。
図4-1 HAクラスタシステムでのPFM - Agent for JP1/AJS2の構成例
図4-1に示すように,PFM - Agent for JP1/AJS2はクラスタ構成のJP1/AJS2と同じ論理ホスト環境で動作し,JP1/AJS2を監視します。障害発生時はJP1/AJS2のフェールオーバーに連動してPFM - Agent for JP1/AJS2もフェールオーバーし,監視を継続できます。
また,共有ディスクに定義情報やパフォーマンス情報を格納し,フェールオーバー時に引き継ぎます。一つの論理ホストに複数のPerformance Managementのプログラムがある場合は,それぞれが同じ共有ディレクトリを使います。
一つのノードでPFM - Agent for JP1/AJS2を複数実行できます。クラスタ構成のJP1/AJS2が複数ある構成(アクティブ・アクティブ構成)の場合,それぞれの論理ホスト環境で,PFM - Agent for JP1/AJS2を実行してください。それぞれのPFM - Agent for JP1/AJS2は独立して動作し,別々にフェールオーバーできます。
また,PFM -Agent for JP1/AJS2 は物理ホストと論理ホストのJP1/AJS2を同時に監視できます。それぞれのホスト環境で,PFM -Agent for JP1/AJS2を実行してください。それぞれのPFM -Agent for JP1/AJS2は独立して動作します。