レコード名は,レコードIDで表記しています。フィールド名は,PFM - View名で表記しています。正式なレコード名,フィールド名については,「7. レコード」を参照してください。
フィールドの説明は概要だけを記載しています。フィールドの詳細な説明については,「7. レコード」を参照してください。
(1) データベース
(a) 概要
Lotus Dominoはファイル形式のデータベースを採用しています。このため,一度に多数のデータベースにアクセスが発生すると,データベースキャッシュなどが不足したり,データベースの肥大化によりディスク容量を圧迫したりします。これらの問題に対応するために,ディスクキャッシュの使用率やデータディレクトリの使用率を監視します。
関連するレコードとフィールドを次の表に示します。
表1-1 データベースに関連するレコードとフィールド
使用レコード | 使用フィールド | 値の見方(例) |
---|---|---|
PI_PI | DbCache Entries Usage | データベースキャッシュ使用率。この値が常に高い数値を示している,もしくはピーク時に不足している場合,データベースキャッシュの値を増やすなどの対策が必要となる。 |
DbCache OvercrowdRejects | データベースキャッシュを超えるアクセスがあり,アクセス拒否となったリクエストの回数。この値が0でない場合は,データベースキャッシュの値を増やす,もしくはデータベースをほかのサーバに分割するなどの対策が必要となる。 | |
Disk Datadir Drive Usage | データディレクトリのあるディスクの使用率。ディスク容量不足になると様々な問題が発生するため,ディスクの増強やデータベースをほかのサーバに移動させるなどの対策が必要となる。 |
(b) 監視方法
(2) ユーザー
(a) 概要
Lotus Dominoにログインしているユーザー数が多くなるにつれて,全体的なパフォーマンスは低下していきます。このため,ログインユーザー数を監視することにより,サーバを分けるなどの対策をする目安となります。
関連するレコードとフィールドを次の表に示します。
表1-2 ユーザーに関連するレコードとフィールド
使用レコード | 使用フィールド | 値の見方(例) |
---|---|---|
PI_PI | Users | ログインユーザー数。ピークを特定したり,サーバを分けるなどの対策をする目安となる。 |
(b) 監視方法
(3) メール
(a) 概要
Lotus Dominoはメールサーバとして使用されることが多いため,メールに関連した様々な問題が起きるおそれがあります。デッドメールや滞留メールの発生,配信エラーの発生などを監視することで,問題への早急な対策ができるようになります。
関連するレコードとフィールドを次の表に示します。
表1-3 メールに関連するレコードとフィールド
使用レコード | 使用フィールド | 値の見方(例) |
---|---|---|
PI_PI | Mail Dead UserCustom | 配信先にも配信元にも送信できなくなったメール数。値が0でない場合,メールシステム上に問題がある。ネットワーク設定や接続文書の設定,ユーザー定義などに問題がないか見直す必要がある。 |
Mail Waiting UserCustom | なんらかの理由によりメールキューに留まってしまっているメール数。そのメール以降にメールキューに投入された正常なメールも配信されなくなってしまうおそれがあるため,早急に対策する必要がある。 | |
PI_PIML | TotFailures | 配信エラーとなったメール数。システム上の設定に問題があるおそれがあるため,見直しをする必要がある。 |
PI_PIMK | Expired Mails | 各メールデータベースに存在する期間(ユーザー指定可)を超過したメールの数。不必要にディスク容量を圧迫しているデータベースを特定する手助けとなる。 |
(b) 監視方法
(4) メモリー
(a) 概要
Lotus Dominoにおいて,メモリー使用量を監視することは重要です。メモリーが不足すると様々な問題が発生し,システムに多大な影響があります。また長期的に使用量を監視することで,メモリー増強などのプランニングの目安にもなります。
関連するレコードとフィールドを次の表に示します。
表1-4 メモリーに関連するレコードとフィールド
使用レコード | 使用フィールド | 値の見方(例) |
---|---|---|
PI_PI | Mem Alloc Kbytes | Lotus Dominoが確保しているメモリー数。慢性的に増加傾向にある場合,システム再起動などの対策が必要となる。 |
Mem Free Kbytes | Lotus Dominoが動作しているマシンのメモリー空き容量。慢性的にメモリーが不足している場合,メモリー増強などの対策が必要となる。 |
(b) 監視方法
(5) 複製
(a) 概要
Lotus Dominoには複製機能があります。主にほかのLotus Dominoのサーバとの情報共有のために使用されますが,クラスタリングやバックアップにも使用されるため,正常に複製されているか監視することは重要です。複製のエラーを監視することで早期に対策できるようになります。
関連するレコードとフィールドを次の表に示します。
表1-5 複製に関連するレコードとフィールド
使用レコード | 使用フィールド | 値の見方(例) |
---|---|---|
PI_PI | Repl Cluster Failed | クラスタ間の複製が失敗した数※。ネットワーク設定,接続文書の設定,権限不足やディスク容量不足など様々な原因が考えられるため,見直しが必要となる。 |
Repl Failed | ローカル複製,ほかのLotus Dominoサーバとの複製が失敗した数※。ネットワーク設定,接続文書の設定,権限不足やディスク容量不足など様々な原因が考えられるため,見直しが必要となる。 |
(b) 監視方法
(6) ヘルスチェック
(a) 概要
Lotus Dominoを運用中に,特定のサーバタスクなどがダウンする状況が発生する場合があります。このサーバタスクの稼働状態を監視して,ダウン時にアラーム通知することで早急な対応をする手助けになります。
関連するレコードとフィールドを次の表に示します。
表1-6 ヘルスチェックに関連するレコードとフィールド
使用レコード | 使用フィールド | 値の見方(例) |
---|---|---|
PI_PIHC | Check Name | 監視対象にしているサーバタスクの識別子(HTTP,SMTP,POP3など)。 |
ResponseTime | アクセスにかかった時間(ミリ秒単位)。(-1)が格納された場合,そのサーバタスクがダウンしていることを示す。 |
(b) 監視方法
(7) Notesログ監視
(a) 概要
Lotus Dominoの動作は,随時Notesログに記録されます。このNotesログは通常運用でも膨大な量になり,手動で確認するのは大変な作業です。Notesログ監視機能は,あらかじめ特定の検索文字列を指定することでNotesログをフィルタリングし,メッセージの発生をアラーム通知することができます。これにより早急に対応できます。
関連するレコードとフィールドを次の表に示します。
表1-7 Notesログに関連するレコード
使用レコード | 使用フィールド | 値の見方(例) |
---|---|---|
PL_PLNL | Message Text | 検索条件で指定したメッセージがNotesログに出力されている。メッセージ内容に対応する対策が必要となる。 |
(b) 監視方法