監視するリソースごとに,ソリューションセット,およびソリューションセット以外の定義例について説明します。定義例の見方を次に示します。
(1) データベース
ソリューションセット,およびソリューションセット以外の定義例について説明します。
(a) ソリューションセット
表1-8 データベースに関連するソリューションセットのアラーム
ソリューションセットのアラーム | 使用レコード | 使用フィールド | 異常条件 | 警告条件 | 値の見方 |
---|---|---|---|---|---|
DbCacheEntries Usage | PI_PI | DbCache Entries Usage | > 80 | > 65 | データベースキャッシュの使用率(%)が継続して高い場合,もしくはピーク時にキャッシュを使い切っている場合,ディスクアクセスが発生し,パフォーマンスが低下するおそれがある。 この場合,データベースキャッシュの値を大きくするなどの対策が必要となる。 |
アラームの設定内容については,「6. ソリューションセット」を参照してください。
表1-9 データベースに関連するソリューションセットのレポート
レポート名 | 表示する情報 |
---|---|
DataDirectory Drive Usage Trend (Multi-Agent) | 最近1か月間の複数システムのデータディレクトリの使用率(日単位)。 |
DbCache Usage Status | 現在のデータベースキャッシュ使用率(分単位)。 |
Database Cache Detail | 現在のデータベースキャッシュ詳細情報(分単位)。 |
DbCache Usage Status Summary | 最近1時間のデータベースキャッシュ使用率の要約(分単位)。 |
Database Access Status - Top 10 Databases | アクセスが多かったデータベースの上位10個。※ |
Database Note Count Status - Top 10 Database | 文書数の多いデータベースの上位10個。 |
Database Size Status - Top 10 Databases | サイズの大きいデータベースの上位10個。 |
レポートの設定内容については「6. ソリューションセット」を参照してください。
(b) ソリューションセット以外の定義例
表1-10 データディレクトリの使用率を監視する定義例
項目 | 内容 | |||
---|---|---|---|---|
全般 | プロダクト | Domino(3.0) | ||
アラームテーブル名 | Alarm Example | |||
アラーム名 | DataDirectory Usage | |||
メッセージテキスト | %CVS1 | |||
□値の存在を監視するアラーム | □チェックしない | |||
高度な設定 | □ アラームを有効にする | ■チェックする | ||
□ 常にアラーム通知する | □チェックしない | |||
□ すべてのデータを評価する | □チェックしない | |||
監視時刻範囲 □ 常に監視する | ■チェックする | |||
開始 | - | |||
終了 | - | |||
発生頻度 □ 発生頻度を満たした時にアラーム通知する | □チェックしない | |||
[ 1 ]回しきい値超過/[ 1 ]インターバル中 | ||||
アラーム条件式 | レコード | PI_PI | ||
フィールド | 異常条件: Disk Datadir Drive Usage > "90" | |||
条件 | ||||
異常値 | ||||
警告値 | 警告条件: Disk Datadir Drive Usage > "80" | |||
実行するアクション | 任意で設定してください | 異常 | 警告 | 正常 |
Eメール | □ | □ | □ | |
コマンド | □ | □ | □ | |
SNMP | □ | □ | □ | |
表示するレポート | [ ] | PI_PIの履歴レポートを指定する。 |
(2) ユーザー
ソリューションセットの定義例について説明します。
(a) ソリューションセット
表1-11 ユーザーに関連するソリューションセットのアラーム
ソリューションセットアラーム | 使用レコード | 使用フィールド | 異常条件 | 警告条件 | 値の見方 |
Login Users | PI_PI | Users | > 300 | > 240 | Lotus Dominoが許容しているユーザー数以上のアクセスが同時に発生すると,急激なパフォーマンス低下の原因となるおそれがある。 この場合,1サーバ当たりのアクセスユーザー数を調整するため,サーバを分割するなどの対策が必要となる。 |
アラームの設定内容については,「6. ソリューションセット」を参照してください。
表1-12 ユーザーに関連するソリューションセットのレポート
レポート名 | 表示する情報 |
---|---|
Login Users Status Trend (Multi-Agent) | 最近1か月間の複数システムのログインユーザー数(日単位)。 |
Login Users Status (Multi-Agent) | 最近24時間の複数システムのログインユーザー数(時単位)。 |
Login Users Status | 現在のログインユーザー数(分単位)。 |
Login Users Status Summary | 最近1時間のログインユーザー数(分単位)。 |
レポートの設定内容については「6. ソリューションセット」を参照してください。
(3) メール
ソリューションセット,およびソリューションセット以外の定義例について説明します。
(a) ソリューションセット
表1-13 メールに関連するソリューションセットのアラーム
ソリューションセットアラーム | 使用レコード | 使用フィールド | 異常条件 | 警告条件 | 値の見方 |
---|---|---|---|---|---|
Mail Dead Custom | PI_PI | Mail Dead UserCustom | >= 5 | >= 1 | 配信不能状態となったメールがメールボックス内に発生しているおそれがある。 ネットワーク設定,接続文書の見直し,無効なユーザー設定が残っていないか確認するなどの対策が必要となる。 |
Mail Waiting Custom | PI_PI | Mail Waiting UserCustom | >= 5 | >= 1 | 配信されるべきメールがキューの中に滞留し,メール配信が行われなくなっているおそれがある。 ネットワーク設定,接続文書の見直し,無効なユーザー設定が残っていないか確認するなどの対策が必要となる。ウィルスチェックソフトなどの不具合で発生することもあるため,ウィルスチェックソフト動作の確認も必要。 |
デッドメール,滞留メールになったと判定するまでの時間(分)は,PFM - Agent for Dominoのプロパティ「Minutes for remaining mail」「Minutes for dead mail」の設定に従います。値を変更したい場合は,PFM - Web ConsoleからPFM - Agent for Dominoのプロパティ値を変更してください。
アラームの設定内容については,「6. ソリューションセット」を参照してください。
表1-14 メールに関連するソリューションセットのレポート
レポート名 | 表示する情報 |
---|---|
Mail Delivery Status Trend (Multi-Agent) | 最近1か月間の複数システムのメール配信数(日単位)。 |
Dead Mail Status (Multi-Agent) | 最近24時間の複数システムのデッドメール発生数(時単位)。 |
Waiting Mail Status (Multi-Agent) | 最近24時間の複数システムの滞留メール発生数(時単位)。 |
Mail Delivery Status | 現在のメール配信数(分単位)。 |
Mail Deliveries Detail | 現在のメール配信数詳細情報(分単位)。 |
Dead Mail Status Summary | 最近1時間のデッドメール発生数(分単位)。 |
Waiting Mail Status Summary | 最近1時間の滞留メール発生数(分単位)。 |
Expired Mail Status - Top 10 Databases | 期間超過しているメール文書が多いデータベースの上位10個。※1 ※2 |
Mail Database Size Status - Top 10 Databases | メールデータベースの中でサイズの大きいデータベースの上位10個。※3 |
レポートの設定内容については「6. ソリューションセット」を参照してください。
(b) ソリューションセット以外の定義例
表1-15 配信エラーとなったメール数を監視する定義例
項目 | 内容 | |||
---|---|---|---|---|
全般 | プロダクト | Domino(3.0) | ||
アラームテーブル名 | Alarm Example | |||
アラーム名 | Mail Total Failures | |||
メッセージテキスト | Mail Total Failures is %CVS1 | |||
□ 値の存在を監視するアラーム | □チェックしない | |||
高度な設定 | □ アラームを有効にする | ■チェックする | ||
□ 常にアラーム通知する | □チェックしない | |||
□ すべてのデータを評価する | □チェックしない | |||
監視時刻範囲 □ 常に監視する | ■チェックする | |||
開始 | - | |||
終了 | - | |||
発生頻度 □ 発生頻度を満たした時にアラーム通知する | □チェックしない | |||
[ 1 ]回しきい値超過/[ 1 ]インターバル中 | ||||
アラーム条件式 | レコード | PI_PIML | ||
フィールド | 異常条件: TotFailures < "10"※1 | |||
条件 | ||||
異常値 | ||||
警告値 | 警告条件: TotFailures < "5"※1 | |||
実行するアクション | 任意で設定してください | 異常 | 警告 | 正常 |
Eメール | □ | □ | □ | |
コマンド | □ | □ | □ | |
SNMP | □ | □ | □ | |
表示するレポート | [ ] | PI_PIMLの履歴レポートを指定する。※2 |
(4) メモリー
ソリューションセット,およびソリューションセット以外の定義例について説明します。
(a) ソリューションセット
表1-16 メモリーに関連するソリューションセットのアラーム
ソリューションセットアラーム | 使用レコード | 使用フィールド | 異常条件 | 警告条件 | 値の見方 |
---|---|---|---|---|---|
Mem Alloc Kbytes | PI_PI | Mem Alloc Kbytes | > 256000 (KB) | > 128000 (KB) | Lotus Dominoの使用するメモリー数が高くなり,メモリー不足になっているおそれがある。 この場合,物理メモリーを増強する,Lotus Domino上で起動するサーバタスク数を減らす,Lotus Dominoのサーバを複数のマシンに分割するなどの対策が必要となる。 |
アラームの設定内容については,「6. ソリューションセット」を参照してください。
表1-17 メモリーに関連するソリューションセットのレポート
レポート名 | 表示する情報 |
---|---|
Domino Memory Status Trend (Multi-Agent) | 最近1か月間の複数システムのメモリー使用量(日単位)。 |
Domino Memory Status | 現在のメモリー使用量(分単位)。 |
Domino Memory Status Summary | 最近1時間のメモリー使用量(分単位)。 |
レポートの設定内容については「6. ソリューションセット」を参照してください。
(b) ソリューションセット以外の定義例
表1-18 メモリーの空き容量を監視する定義例
項目 | 内容 | |||
---|---|---|---|---|
全般 | プロダクト | Domino(3.0) | ||
アラームテーブル名 | Alarm Example | |||
アラーム名 | Mem Free Kbytes | |||
メッセージテキスト | Mem Free Kbytes is %CVS1 | |||
□ 値の存在を監視するアラーム | □チェックしない | |||
高度な設定 | □ アラームを有効にする | ■チェックする | ||
□ 常にアラーム通知する | □チェックしない | |||
□ すべてのデータを評価する | □チェックしない | |||
監視時刻範囲 □ 常に監視する | ■チェックする | |||
開始 | - | |||
終了 | - | |||
発生頻度 □ 発生頻度を満たした時にアラーム通知する | ■チェックする | |||
[ 3 ]回しきい値超過/[ 5 ]インターバル中 | ||||
アラーム条件式 | レコード | PI_PI | ||
フィールド | 異常条件: Mem Free Kbytes < "物理メモリーの10%+仮想メモリー容量程度を設定する"※ | |||
条件 | ||||
異常値 | ||||
警告値 | 警告条件: Mem Free Kbytes < "物理メモリーの30%+仮想メモリー容量程度を設定する"※ | |||
実行するアクション | 任意で設定してください | 異常 | 警告 | 正常 |
Eメール | □ | □ | □ | |
コマンド | □ | □ | □ | |
SNMP | □ | □ | □ | |
表示するレポート | [ ] | Reports/Domino/Troubleshooting/Recent Past/Domino Memory Status Summary |
(5) 複製
ソリューションセット,およびソリューションセット以外の定義例について説明します。
(a) ソリューションセット
表1-19 複製に関連するソリューションセットのアラーム
ソリューションセットアラーム | 使用レコード | 使用フィールド | 異常条件 | 警告条件 | 値の見方 |
---|---|---|---|---|---|
Repl Cluster Failed | PI_PI | Repl Cluster Failed | > 3 | > 1 | Lotus Dominoのクラスタ間でデータベースの複製に失敗しているおそれがある。 この場合,ネットワーク設定,接続文書,複製の設定に関する見直しなどの対策が必要となる。 |
アラームの設定内容については,「6. ソリューションセット」を参照してください。
表1-20 複製に関連するソリューションセットのレポート
レポート名 | 表示する情報 |
---|---|
Replication Status Trend (Multi-Agent) | 最近1か月間の複数システムの複製数,およびエラー数(日単位)。 |
Replication Status | 現在の複製数,およびエラー数(分単位)。 |
Cluster Replication Detail | 現在の複製詳細情報(分単位)。 |
Replication Status Summary | 最近1時間の複製数,およびエラー数(分単位)。 |
レポートの設定内容については「6. ソリューションセット」を参照してください。
(b) ソリューションセット以外の定義例
表1-21 複製のエラーを監視する定義例
項目 | 内容 | |||
---|---|---|---|---|
全般 | プロダクト | Domino(3.0) | ||
アラームテーブル名 | Alarm Example | |||
アラーム名 | Repl Failed | |||
メッセージテキスト | Repl Failed is %CVS1 | |||
□ 値の存在を監視するアラーム | □チェックしない | |||
高度な設定 | □ アラームを有効にする | ■チェックする | ||
□ 常にアラーム通知する | □チェックしない | |||
□ すべてのデータを評価する | □チェックしない | |||
監視時刻範囲 □ 常に監視する | ■チェックする | |||
開始 | - | |||
終了 | - | |||
発生頻度 □ 発生頻度を満たした時にアラーム通知する | □チェックしない | |||
[ 1 ]回しきい値超過/[ 1 ]インターバル中 | ||||
アラーム条件式 | レコード | PI_PI | ||
フィールド | 異常条件: Repl Failed > "3"※ | |||
条件 | ||||
異常値 | ||||
警告値 | 警告条件: Repl Failed > "1"※ | |||
実行するアクション | 任意で設定してください | 異常 | 警告 | 正常 |
Eメール | □ | □ | □ | |
コマンド | □ | □ | □ | |
SNMP | □ | □ | □ | |
表示するレポート | [ ] | PI_PIの履歴レポートを表示する。 |
(6) ヘルスチェック
ソリューションセット,およびソリューションセット以外の定義例について説明します。
(a) ソリューションセット
表1-22 ヘルスチェックに関連するソリューションセットのレポート
レポート名 | 表示する情報 |
---|---|
Health Check Status (4.0) | 現在のサーバタスク稼働状況(分単位)。 |
レポートの設定内容については「6. ソリューションセット」を参照してください。
(b) ソリューションセット以外の定義例
表1-23 サーバタスク稼働状況を監視する定義例
項目 | 内容 | |||
---|---|---|---|---|
全般 | プロダクト | Domino(4.0) | ||
アラームテーブル名 | Alarm Example | |||
アラーム名 | Server Task Down | |||
メッセージテキスト | %CVS1 is down | |||
□値の存在を監視するアラーム | □チェックしない | |||
高度な設定 | □ アラームを有効にする | ■チェックする | ||
□ 常にアラーム通知する | □チェックしない | |||
□ すべてのデータを評価する | □チェックしない | |||
監視時刻範囲 □ 常に監視する | ■チェックする | |||
開始 | - | |||
終了 | - | |||
発生頻度 □ 発生頻度を満たした時にアラーム通知する | ■チェックする ※1 | |||
[ 3 ]回しきい値超過/[ 3 ]インターバル中 | ||||
アラーム条件式 | レコード | PI_PIHC | ||
フィールド | 異常条件: Check Name <> "dummy"※2 ※3 ※4 ※5 AND ResponseTime < "0" | |||
条件 | ||||
異常値 | ||||
警告値 | 警告条件: Check Name <> "dummy"※2 ※3 ※4 ※5 AND ResponseTime < "0" | |||
実行するアクション | 任意で設定してください | 異常 | 警告 | 正常 |
Eメール | □ | □ | □ | |
コマンド | □ | □ | □ | |
SNMP | □ | □ | □ | |
表示するレポート | [ ] | PI_PIHCの履歴レポートを指定する。※6 |
表1-24 サーバタスクダウンを自動復旧するアラームアクション定義例
項目 | 内容 | |||
---|---|---|---|---|
実行するアクション | 異常 | 警告 | 正常 | |
Eメール | □ | □ | □ | |
コマンド | ■ | ■ | □ | |
SNMP | □ | □ | □ | |
コマンド定義 | コマンド名 | "c:¥program files¥hitachi¥jp1pc¥agtl¥agent¥notesrestart.exe" ※1 | ||
アクションハンドラ | LOCAL | |||
コマンド引数 | "c:¥lotus¥domino 300 600"※2 |
(7) Notesログ監視
ソリューションセット,およびソリューションセット以外の定義例について説明します。
(a) ソリューションセット
(b) ソリューションセット以外の定義例
表1-25 Notesログに特定のメッセージが出力されたことを監視する定義例
項目 | 内容 | |||
---|---|---|---|---|
全般 | プロダクト | Domino(4.0) | ||
アラームテーブル名 | Alarm Example | |||
アラーム名 | Error Message Output | |||
メッセージテキスト | %CVS1 | |||
□値の存在を監視するアラーム | ■チェックする※1 ※2 | |||
高度な設定 | □ アラームを有効にする | ■チェックする | ||
□ 常にアラーム通知する | □チェックしない | |||
□ すべてのデータを評価する | □チェックしない | |||
監視時刻範囲 □ 常に監視する | ■チェックする | |||
開始 | - | |||
終了 | - | |||
発生頻度 □ 発生頻度を満たした時にアラーム通知する | □チェックしない | |||
[ 1 ]回しきい値超過/[ 1 ]インターバル中 | ||||
アラーム条件式 | レコード | PL_PLNL※3 | ||
フィールド | Message Text | |||
値 | [ERROR]※4 | |||
実行するアクション | 任意で設定してください | 異常 | 警告 | 正常 |
Eメール | □ | □ | □ | |
コマンド | □ | □ | □ | |
SNMP | □ | □ | □ | |
表示するレポート | [ ] | PL_PLNLの履歴レポートを指定する。※5 |