2.4.2 インスタンス環境の更新の設定

インスタンス環境を更新したい場合は,インスタンス名を確認し,インスタンス情報を更新します。インスタンス情報の設定は,PFM - Agentホストで実施します。

更新する情報は,次の表であらかじめ確認してください。Microsoft SQL Serverのインスタンス情報の詳細については,Microsoft SQL Serverのマニュアルを参照してください。

表2-10 PFM - Agent for Microsoft SQL Serverのインスタンス情報

項目説明設定できる値デフォルト値
Microsoft SQL Serverのインスタンス名この値は更新できない。設定値だけが表示される。
SQL_HOSTこの値は更新できる。
監視対象となるMicrosoft SQL Serverが稼働しているホスト名を指定する。論理ホストの場合は,論理ホスト名。
前回の設定値。
SQL_USERこの値は更新できる。
Microsoft SQL Serverのユーザー名を指定する。
前回の設定値。
SQL_PASSWORDこの値は更新できる。
Microsoft SQL Serverのユーザー名に対応するパスワードを指定する。
前回の設定値。
SQL_ERRORLOGこの値は更新できる。
監視対象となるMicrosoft SQL Serverインスタンスのエラーログファイル名をフルパス名で指定する。
512バイト以内の半角文字列。
ただし,次の文字は指定できない。
  • 空白文字
  • タブ
  • 次の記号
    「/」「:」「,」「;」「*」「?」「"」「<」「>」「|」
前回の設定値。
STARTUP_PENDINGこの値は変更できる。
PFM - Agent for Microsoft SQL Serverの起動から通常処理に移行するときのペンディング時間を指定する。
0~3600(単位:秒)。
なお,0を指定した場合はペンディングが行われない。
前回の設定値。
LOG_PATHこの値は変更できる。
エージェントログの出力先フォルダ名をフルパスで指定する。
245バイト以内の半角文字列。
ただし,次の文字は指定できない。
  • タブ
  • 次の記号
    「/」「:」「,」「;」「*」「?」「"」「<」「>」「|」
前回の設定値。
LOG_SIZEこの値は変更できる。
エージェントログの1ファイルの最大サイズを指定する。
1~32(単位:メガバイト)。
ただし,推奨は16以上。
前回の設定値。
TIMEOUTこの値は変更できる。
データベースアクセス時のクエリータイムアウト時間を秒単位で指定する。
1~3600(単位:秒)。前回の設定値。
LOGIN_TIMEOUTこの値は変更できる。
データベースへの接続タイムアウト時間を秒単位で指定する。
1~3600(単位:秒)。前回の設定値。
DB_FREE_PERC_OPTIONこの値は変更できる。PD_DSレコードのFree %フィールドがマイナス値になる場合の動作を指定する。{Y|N}「Y」を指定した場合,DB_FREE_PERC_NUMBERで指定した値を設定する。「N」を指定した場合,Free %フィールドにマイナス値がそのまま設定される。前回の設定値。
DB_FREE_PERC_NUMBERこの値は変更できる。
PD_DSレコードのFree %フィールドがマイナス値になった場合に置き換える値を指定する。DB_FREE_PERC_OPTIONで「Y」を指定した場合のみ有効。
-1~999前回の設定値。
(凡例)
-:なし

インスタンス名を確認するには,jpcinslistコマンドを使用します。また,インスタンス環境を更新するには,jpcinssetupコマンドを使用します。コマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

インスタンス環境を更新する手順を次に示します。複数のインスタンス環境を更新する場合は,この手順を繰り返し実施します。

  1. インスタンス名を確認する。
    インスタンス環境で動作しているPFM - Agent for Microsoft SQL Serverを示すサービスキーを指定して,jpcinslistコマンドを実行します。
    例えば,PFM - Agent for Microsoft SQL Serverのインスタンス名を確認したい場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcinslist agtq

    設定されているインスタンス名がSQL1の場合,SQL1と表示されます。
  2. 更新したいインスタンス環境のPFM - Agent for Microsoft SQL Serverのサービスが起動されている場合は,停止する。
    jpcinssetupコマンド実行時に,更新したいインスタンス環境のサービスが起動されている場合は,確認メッセージが表示され,サービスを停止できます。サービスを停止した場合は,更新処理が続行されます。サービスを停止しなかった場合は,更新処理が中断されます。
  3. 更新したいインスタンス環境のPFM - Agent for Microsoft SQL Serverを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcinssetupコマンドを実行する。
    例えば,PFM - Agent for Microsoft SQL Serverのインスタンス名SQL1のインスタンス環境を更新する場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcinssetup agtq -inst SQL1

  4. Microsoft SQL Serverのインスタンス情報を更新する。
    表2-10に示した項目を,コマンドの指示に従って入力します。現在設定されている値が表示されます(ただしSQL_PASSWORDの値は表示されません)。表示された値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が更新されます。
  5. 更新したインスタンス環境のサービスを再起動する。
    サービスの起動方法および停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
注意
更新できない項目の値を変更したい場合は,インスタンス環境を削除したあと,再作成してください。

コマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。