3.4.3 インスタンス環境の更新の設定

インスタンス環境を更新する手順を次に示します。

複数のインスタンス環境を更新する場合は,この手順を繰り返し実施します。

インスタンス名を確認するには,jpcinslistコマンドを使用します。また,インスタンス環境を更新するには,jpcinssetupコマンドを使用します。

  1. インスタンス名を確認する。
    インスタンス環境で動作しているPFM - Agent for Enterprise Applicationsを示すサービスキーを指定して,jpcinslistコマンドを実行します。
    例えば,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス名を確認したい場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcinslist agtm

    設定されているインスタンス名がo246bci_SD5_00の場合,o246bci_SD5_00と表示されます。
  2. 更新する情報を確認する。
    インスタンス環境で更新できる情報を,次に示します。

    表3-11 PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス情報

    項目説明設定できる値デフォルト値
    SID監視対象となるSAPシステムID8バイト以内の半角文字列前回の設定値
    SERVER監視対象となるSAPインスタンス名(トランザクションコードSM51で確認できる,ダイアログサービスを持つSAPインスタンス名)20バイト以内の半角文字列前回の設定値
    ASHOST接続先アプリケーションサーバのホスト名(トランザクションコードSM51で確認できるSAPローカルホスト名)100バイト以内の半角文字列前回の設定値
    SYSNRSAPシステムのシステム番号を指定する。2バイト以内の半角数字前回の設定値
    CLIENTSAPユーザーが属するクライアント名(接続先ダイアログインスタンスに割り当てられているシステム番号)3バイト以内の半角数字前回の設定値
    USERSAPユーザー名12バイト以内の半角文字列前回の設定値
    EXTPWDSAPシステムへの接続に,拡張パスワードを使用するかどうかを指定する。YまたはNで指定する。
    • Y:拡張パスワードを使用する。
    • N:拡張パスワードを使用しない。
    前回の設定値
    PASSWDSAPユーザーのパスワード
    • 拡張パスワードを使用する場合:8バイト以内の半角文字列
    • 拡張パスワードを使用しない場合:40バイト以内の半角文字列
    前回の設定値(値は表示されません)
    DELAYCONNECTSAPシステムにいつ接続するかを指定する。YまたはNで指定する。
    • Y:パフォーマンスデータ収集時にSAPシステムに接続する。
      この場合,Agent Collectorサービスは,接続時のSAPシステムの稼働状況に関係なく起動される。
    • N:Agent Collectorサービス起動時にSAPシステムに接続する。
      この場合,Agent Collectorサービスは,接続時にSAPシステムが停止していると起動されない。
    前回の設定値
    注※
    SAPユーザー名およびパスワードについては,「3.1.4(3) PFM - Agent for Enterprise Applicationsで使用するSAPユーザーの作成」を参照してください。
  3. 更新したいインスタンス環境のPFM - Agent for Enterprise Applicationsのサービスが起動されている場合は,停止する。
    jpcinssetupコマンド実行時に,更新したいインスタンス環境のサービスが起動されている場合は,確認メッセージが表示され,サービスを停止できます。サービスを停止した場合は,更新処理が続行されます。サービスを停止しなかった場合は,更新処理が中断されます。
  4. 更新したいインスタンス環境のPFM - Agent for Enterprise Applicationsを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcinssetupコマンドを実行する。
    例えば,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス名o246bci_SD5_00のインスタンス環境を更新する場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcinssetup agtm -inst o246bci_SD5_00

  5. SAP R/3のインスタンス情報を更新する。
    表3-11に示した項目を,コマンドの指示に従って入力します。現在設定されている値が表示されます(ただしPASSWDの値は表示されません)。表示された値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が更新されます。
  6. 更新したインスタンス環境のサービスを再起動する。
    サービスの起動方法および停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド」の,サービスの起動と停止について説明している章を参照してください。コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。