3.2.4 ワークグループ情報収集の設定

ワークグループ情報を収集するためのユーザーレコードの設定,確認,および削除方法を説明します。

<この項の構成>
(1) ユーザーレコードを設定する
(2) ユーザーレコードの設定を確認する
(3) ユーザーレコードの設定を変更する
(4) ユーザーレコードの設定を削除する
(5) アラーム運用例

(1) ユーザーレコードを設定する

ワークグループ情報を収集するためのユーザーレコードの設定方法を示します。

  1. Windowsの[スタート]メニューから収集データ追加ユーティリティを起動する。
  2. ツリーエリアからログインしているホストのAgent Storeを選択し,リストエリアでAgent Collectorアイコンをクリックして,[プロパティ]で[PI_WGRPレコードの追加・確認・削除]を選択する。
    [PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスが表示されます。

    図3-5 [PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックス

    [図データ]

  3. [PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスの[追加]ボタンをクリックする。
    [PI_WGRPレコードの追加]ダイアログボックスが表示されます。

    図3-6 [PI_WGRPレコードの追加]ダイアログボックス

    [図データ]

  4. パラメーターを入力する。
    [ワークグループ名][プログラム名][ユーザー名]および[グループ名]を入力します。
    各パラメーター共通の入力規則
    • 大文字小文字は区別しません。空白は文字として扱います。
    • すべてのパラメーターで次の文字を含む文字列を指定できません。
      ¥ / : * ? " < > |
    • [プログラム名][ユーザー名]および[グループ名]の各パラメーターの指定には,ワイルドカード(「*」および「?」)を使用できます。
    • [プログラム名][ユーザー名]および[グループ名]の各パラメーターで,一つのパラメーターに複数の値を指定する場合は,それぞれの名前を「|」で区切ってください。
    各パラメーター設定の詳細を次に示します。

    表3-1 各パラメーター設定の詳細

    パラメーター指定する情報情報が保存されるフィールド入力規則
    ワークグループ名情報を収集するワークグループ名を指定する。Workgroup(WORKGROUP_NAME)
    • 使用できる文字は,半角英数字,ハイフン(-),アンダーバー(_)だけ。
    • 35バイト以内。
    • 既存のワークグループ名は指定できない。
    • 「Other」は指定できない。
    プログラム名実行されるプログラム名を指定する。Programs(PROGRAMS)※1
    • 1,023バイト以内。
    • Process Detail(PD)レコードのProgram(INSTANCE)フィールドに格納される値を指定する。※2
    • 何も入力しない場合,この項目で検索はしない。
    ユーザー名[プログラム名]で指定されたプログラムを実行するユーザーのユーザー名を指定する。Users(USERS)※1
    • 1,023バイト以内。
    • Process Detail(PD)レコードのUser(USER_NAME)フィールドの値を指定する。※3
    • 何も入力しない場合,この項目で検索はしない。
    グループ名[プログラム名]で指定されたプログラムを実行するユーザーの属するグループ名を指定する。Groups(GROUPS)※1
    • 1,023バイト以内。
    • Process Detail(PD)レコードのGroup(GROUP_NAME)フィールドの値を指定する。※4
    注※1
    Process Detail(PD)レコードの各フィールドに保存される情報は,35バイトまでです。35バイトを超えた場合,保存される最後の文字は「>」となります。
    注※2
    Process Detail(PD)レコードのProgram(INSTANCE)フィールドの値が「_Total」で,かつPID(ID_PROCESS)フィールドの値が「0」のレコードは,全体の合計や平均を表すデータのため,収集されません。
    注※3
    プロセスのセキュリティIDに対応するユーザー名が見つからない場合は「NONE_MAPPED」が,プロセスIDから実行ユーザー名が取得できない場合は「Unknown」が格納されます。
    注※4
    グループ名は,ドメイン名またはローカルシステムによってあらかじめ定義された名前です。プロセスのセキュリティIDに対応するグループ名が見つからない場合は「NONE_MAPPED」が,プロセスIDから実行グループ名が取得できない場合は「Unknown」が格納されます。
  5. [OK]ボタンをクリックしてワークグループ情報を登録する。
    パラメーターの入力に誤りがある場合は,エラーメッセージが表示されます。表示されるエラーの詳細を参考にして,入力をし直してください。
  6. ワークグループ情報を,さらにユーザーレコードに追加する場合は,手順3から手順5を繰り返す。
  7. 目的に応じて,[プログラム名・ユーザー名・グループ名,すべての条件に一致(AND)],または[プログラム名・ユーザー名・グループ名,どれかの条件に一致(OR)]を選択する。
    注意
    [プログラム名・ユーザー名・グループ名,すべての条件に一致(AND)],または[プログラム名・ユーザー名・グループ名,どれかの条件に一致(OR)]で設定した内容は,[ワークグループ情報]に表示されているすべてのワークグループに適用されます。各ワークグループに対して個々に設定することはできません。
  8. [終了]ボタンをクリックする。
    ユーザーレコードの設定が保存され,[PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスが閉じます。
    注意
    • Process Detail(PD)レコードおよびWorkgroup Summary(PI_WGRP)レコードについては「5. レコード」を参照してください。
    • Windowsのユーザー名,グループ名については,Windowsのヘルプを参照してください。

(2) ユーザーレコードの設定を確認する

ワークグループ情報を収集するためのユーザーレコードの設定内容を確認する方法を示します。

[PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスで,ユーザーレコードに格納されるパフォーマンスデータの設定を確認する方法を示します。

  1. Windowsの[スタート]メニューから収集データ追加ユーティリティを起動する。
  2. ツリーエリアからログインしているホストのAgent Storeを選択し,リストエリアでAgent Collectorアイコンをクリックして,[プロパティ]で[PI_WGRPレコードの追加・確認・削除]を選択する。
    [PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスが表示されます。
    ワークグループ情報の詳細を確認してください。
  3. 確認が終わったら,[終了]ボタンをクリックする。
    ユーザーレコードの設定が保存され,[PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスが閉じます。

(3) ユーザーレコードの設定を変更する

ワークグループ情報を収集するためのユーザーレコードの設定内容を変更する方法を示します。

  1. Windowsの[スタート]メニューから収集データ追加ユーティリティを起動する。
  2. ツリーエリアからログインしているホストのAgent Storeを選択し,リストエリアでAgent Collectorアイコンをクリックして,[プロパティ]で[PI_WGRPレコードの追加・確認・削除]を選択する。
    [PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスが表示されます。
  3. [PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスの[ワークグループ情報]から,確認したいワークグループ情報を選択し,[変更]ボタンをクリックする。
    [PI_WGRPレコードの変更]ダイアログボックスが表示されます。

    図3-7 [PI_WGRPレコードの変更]ダイアログボックス

    [図データ]

  4. 変更したいパラメーターの値を編集する。
    パラメーターの設定についての注意事項は「(1) ユーザーレコードを設定する」を参照してください。
    ただし,[ワークグループ名]は,変更できません。
  5. [OK]ボタンをクリックする。
    パラメーターを変更した場合,パラメーターの入力に誤りがあるときは,エラーメッセージが表示されます。表示されるエラーの詳細を参考にして,入力をし直してください。
  6. ほかのワークグループ情報の設定を変更する場合は,手順3から手順5を繰り返す。
  7. 必要な場合は,[プログラム名・ユーザー名・グループ名,すべての条件に一致(AND)],または[プログラム名・ユーザー名・グループ名,どれかの条件に一致(OR)]を変更する。
    注意
    [プログラム名・ユーザー名・グループ名,すべての条件に一致(AND)],または[プログラム名・ユーザー名・グループ名,どれかの条件に一致(OR)]で設定した内容は,[ワークグループ情報]に表示されているすべてのワークグループに適用されます。各ワークグループに対して個々に設定することはできません。
  8. 変更が終わったら,[終了]ボタンをクリックする。
    ユーザーレコードの設定が保存され,[PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスが閉じます。

(4) ユーザーレコードの設定を削除する

ワークグループ情報を収集するためのユーザーレコードの設定を削除する方法を示します。

  1. Windowsの[スタート]メニューから収集データ追加ユーティリティを起動する。
  2. ツリーエリアからログインしているホストのAgent Storeを選択し,リストエリアでAgent Collectorアイコンをクリックして,[プロパティ]で[PI_WGRPレコードの追加・確認・削除]を選択する。
    [PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスが表示されます。
  3. [PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスの[ワークグループ情報]から,削除したいワークグループ情報を選択し,[削除]ボタンをクリックする。
    削除確認のメッセージが表示されます。
  4. [OK]ボタンをクリックする。
    ワークグループ情報が削除されます。
  5. ほかのワークグループ情報を削除する場合は,手順3と手順4を繰り返す。
  6. 操作が終わったら[終了]ボタンをクリックする。
    ユーザーレコードの設定が保存され,[PI_WGRPレコード設定]ダイアログボックスが閉じます。

(5) アラーム運用例

ワークグループ情報を収集する機能を用いたアラームの設定例について説明します。ここでは,同じプロセス名で複数起動しているプロセスを監視し,プロセスの起動状況がn個以下になった場合にアラームを発行するときの設定内容について説明します。

ユーザーレコードの設定およびアラーム条件の設定内容を次に示します。

ユーザーレコードの設定
ワークグループ名:ワークグループ名
プログラム名:監視したいプログラム名(Process Detail(PD)レコードのProgram(INSTANCE)フィールドに格納される値を指定します)
アラームに設定する条件
Workgroup Summary(PI_WGRP)レコードに対して,次の条件を異常と検知するアラームを定義します。
workgroup=ワークグループ名
AND Process Count<=n
注意
nはプロセス数を示します。