形式
jpcctrl dump サービスID
[host=ホスト名]
[lhost=論理ホスト名]
開始日時
終了日時
エクスポートファイル名
データベースID
レコードID
[-localtime]
[proxy={y|n}]
[-direct]
[-alone]
機能
jpcctrl dumpコマンドは,Master StoreサービスまたはAgent Storeサービスのデータベースに格納されているデータをテキストファイルにエクスポートするコマンドです。エクスポートは,データベースごとに実行します。
このコマンドを実行すると,デフォルトでは,次のダンプディレクトリにエクスポートファイルが作成されます。
エクスポートファイル名は,エクスポートファイル名オプションで指定したファイル名で作成されます。
コマンドを実行できるホスト
実行権限
格納先ディレクトリ
引数
サービスID
Master StoreサービスまたはAgent StoreサービスのサービスID(2文字目が「S」)を指定します。1~258バイトで指定します。
ワイルドカード文字を使用して,複数のサービスIDを指定することもできます。この場合,あるサービスがエラーとなっても,残りのサービスに対して処理が続行されます。また,複数のサービスに対してエラーが発生した場合,最後に発生したエラーに対する戻り値が返されます。
host=ホスト名
Master StoreサービスまたはAgent Storeサービスが動作しているホスト名を指定します。特定のホストのデータをエクスポートする場合にこの引数を使用します。1~32バイトの半角英数字で指定します。空白文字は,指定できません。このオプションの指定を省略した場合,ローカルホストが仮定されます。
ワイルドカード文字を使用して,複数のホスト名を指定することもできます。
lhost=論理ホスト名
このコマンドを実行するホストを,物理ホスト環境ではなく論理ホスト環境とする場合にその論理ホスト名を指定します。1~32バイトの半角英数字で指定します。空白文字は,指定できません。指定を省略した場合,物理ホストが仮定されます。ワイルドカード文字は使用できません。
開始日時
エクスポートするデータの開始日時を指定します。「YYYY/MM/DD hh:mm」形式で指定します。各値の意味を次に示します。
指定できる日時の範囲は,GMTで「1970/01/01 00:00」から「2035/12/31 23:59」です。-localtimeオプションが指定されていない場合は,指定した値がそのままGMTとして扱われるため,指定できる日時の範囲は「1970/01/01 00:00」から「2035/12/31 23:59」となります。-localtimeオプションを指定している場合は,GMTでの日時が左記の範囲内である必要があります。例えばローカルタイムが日本の標準時(GMT+9)の場合,「1970/01/01 09:00」から「2036/01/01 08:59」となります。
開始日時には,終了日時よりも前の日時を指定してください。
終了日時
エクスポートするデータの終了日時を指定します。「YYYY/MM/DD hh:mm」形式で指定します。各値の意味を次に示します。
指定できる日時の範囲は,GMTで「1970/01/01 00:00」から「2035/12/31 23:59」です。-localtimeオプションが指定されていない場合は,指定した値がそのままGMTとして扱われるため,指定できる日時の範囲は「1970/01/01 00:00」から「2035/12/31 23:59」となります。-localtimeオプションを指定している場合では,GMT での日時が左記の範囲内である必要があります。例えばローカルタイムが日本の標準時(GMT+9)の場合,「1970/01/01 09:00」から「2036/01/01 08:59」となります。
終了日時には,開始日時よりもあとの日時を指定してください。
エクスポートファイル名
エクスポートファイル名を指定します。ディレクトリ名を除くファイル名を1~31バイトで指定します。半角英数字または半角記号で指定します。ただし,次の記号および空白文字は,指定できません。
/ ¥ : ; , * ? ' " < > |
次の記号を指定する場合,シェルまたはコマンドプロンプトで解析されるのを防ぐため," "で囲んで指定してください。
& ^ ( ) `
すでに同じ名前のファイルがある場合,上書きされます。
データベースID
データをエクスポートするデータベースのデータベースIDを指定します。指定できるデータベースIDを次に示します。
レコードID
エクスポートするレコードIDを指定します。1~8バイトの半角英数字で指定します。空白文字は,指定できません。ワイルドカード文字を使用して,複数のレコードIDを指定することもできます。
例えば,PFM - Agent for Platform(Windows)のProcessor Overview(PI_PCSR)レコードのデータをエクスポートする場合,「PCSR」と指定します。レコードIDについては,各PFM - Agentマニュアルの,レコードについて説明している章(レコード一覧)を参照してください。
指定したレコードIDがなかった場合,ファイルサイズが0のエクスポートファイルが作成され,コマンドは正常終了します。
-localtime
エクスポート開始日時と終了日時を,コマンドを実行したホストのタイムゾーンの日時に設定します。
指定を省略した場合,エクスポート開始日時と終了日時はGMTに設定されます。
proxy={y|n}
リモートホストのPFM - Agentと直接通信できない環境で,hostオプションにリモートホストを指定した場合,PFM - Managerを経由するかどうかを指定します。
「y」を指定すると,PFM - Managerを経由して対象となるStoreサービスのステータスを確認します。ファイアウォール環境など,Storeサービスとの間で直接通信ができない場合に指定してください。
「n」を指定すると,PFM - Managerを経由しないで対象となるStoreサービスのステータスを確認します。
-direct
Master Managerサービスを経由しないで,Master StoreサービスのデータベースまたはAgent Storeサービスのデータベースに対してエクスポート処理を実行します。このオプションを指定した場合,Name ServerサービスおよびMaster Managerサービスが起動している必要があります。また,コマンドを実行するホストと対象となるStoreサービスとの間で直接通信できる必要があります。
proxyオプションまたは-aloneオプションと同時に指定できません。
-alone
ローカルホスト上のMaster StoreサービスのデータベースまたはAgent Storeサービスのデータベースに対してエクスポート処理を実行します。別ホスト上のMaster StoreサービスのデータベースまたはAgent Storeサービスのデータベースに対してはエクスポート処理を実行できません。このオプションを指定した場合,PFM - Managerが動作していなくてもエクスポート処理が実行できます。
proxyオプション,-directオプション,またはhostオプションと同時に指定できません。
エクスポートファイルに出力される情報
エクスポートファイルには,次の情報が出力されます。
エクスポートファイルに出力されるPAデータベースのフィールドについて,次の表に示します。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
PA_NODE_NAME | イベントを発行したエージェントのサービスIDを示す。 |
PA_HOST_NAME | イベントを発行したエージェントのホスト名を示す。 |
PA_CURR_STATE | イベントの状態を示す。
|
PA_ALARM_NAME | アラーム名を示す。アラームイベントではない場合は,「n/a」となる。 |
PA_ALARM_TABLE_NAME | アラームテーブル名を示す。アラームイベントではない場合は,「n/a」となる。 |
PA_MESSAGE_TEXT | イベントのメッセージテキストを示す。 |
そのほかのフィールドについては,各PFM - Agentマニュアルの,レコードについて説明している章(各レコードのフィールド一覧)を参照してください。PFM - Agentのマニュアルでも説明されていないフィールドは,内部処理で使用されるフィールドです。
注意事項
戻り値
0 | 正常終了した。 |
1 | 引数の指定に誤りがある。 |
3 | 指定されたサービスのうち,一つ以上が起動していない。 |
7 | 指定されたサービスIDがAgent StoreサービスまたはMaster Storeサービスのものではない。 |
100 | Performance Managementの環境が不正である。 |
101 | Name Serverサービス,Master Managerサービス,Master Storeサービス,または操作対象サービスのどれかが起動していない。 |
102 | 指定された論理ホスト名はセットアップされていない。 |
104 | 指定されたMaster StoreサービスまたはAgent Storeサービスは,バックアップ中またはエクスポート中である。 |
200 | メモリーが不足している。 |
210 | ディスク容量が不足している。 |
211 | エクスポートファイルまたはディレクトリにアクセスできない。 |
220 | サービス構成情報ファイルに指定しているホスト名が不正である。 |
222 | 通信処理でエラーが発生した。 |
223 | 通信処理でタイムアウトが発生した。 |
255 | 予期しないエラーが発生した。 |
使用例 1
PFM - Agent for Platform(Windows)のホストhost02のProcessor Overview(PI_PCSR)レコードに格納されているデータのうち,2006年7月25日午前2時(GMT)から2006年7月26日午後2時59分(GMT)までのデータをファイル「pcsr.out」にエクスポートする場合のコマンド実行例を次に示します。
jpcctrl dump TS* host=host02 2006/07/25 02:00 2006/07/26 14:59 pcsr.out PI PCSR
使用例 2
論理環境を構築しているPFM - Agent for Oracle(Windows)のホストlhost02上でInstance(PD_PDI)レコードに格納されているデータのうち,2006年7月25日午前2時(GMT)から2006年7月26日午後2時59分(GMT)までのデータをファイル「pcsr.out」にエクスポートする場合の-aloneおよび-directコマンド実行例を次に示します。
jpcctrl dump OS* lhost=lhost02 2006/07/25 02:00 2006/07/26 14:59 pcsr.out PD PDI -alone
jpcctrl dump OS* lhost=lhost02 2006/07/25 02:00 2006/07/26 14:59 pcsr.out PD PDI -direct
出力例
エクスポートファイルには,次のようにプロダクト情報,フィールド名,およびデータが出力されます。
フィールド名およびデータの間は,「|」が区切り文字として挿入されます。
出力例を次に示します。