15.1.4 データ構成の設計

Performance Managementを論理ホスト運用する場合は,共有ディスク上に非クラスタシステムで運用するときに必要なデータ量に加えて,共有ディスクに必要なデータ量を検討する必要があります。

クラスタシステムでは,フェールオーバー時に実行系ノードから待機系ノードへ引き継ぎができる「共有ディスク」を持ちます。また,実行系ノードおよび待機系ノードはそれぞれ「ローカルディスク」を持ちます。これらはそれぞれの物理ホスト固有のものであり,ほかのノードに引き継ぐことはできません。

Performance Managementでは,論理ホスト環境をセットアップすると,共有ディスク上に「環境ディレクトリ」が作成されます。この環境ディレクトリには,フェールオーバー時に引き継ぎが必要な定義ファイルや稼働監視データが格納されます。ローカルディスクには,Performance Managementを動作させるのに必要な実行ファイルやコマンドが格納されます。

論理ホスト運用のときのPerformance Managementのデータ構成を次の図に示します。

図15-8 論理ホスト運用のときのPerformance Managementのデータ構成

[図データ]

補足
定義情報やログファイルはローカルディスクに配置されるものもあります。

Performance Managementで論理ホスト運用する場合に必要なディスク容量の算出式については,「付録C.3 クラスタシステムで運用する場合のディスク占有量」を参照してください。