15.5.1 PFM - Agentの追加

システムへのサーバの追加や新しいアプリケーションの追加をするとき,それらのパフォーマンスを監視するために,PFM - Agentを追加する場合があります。

これまでPerformance Managementシステムで使用していなかった新しいプロダクトIDのPFM - Agentを追加する場合,PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleに,エージェント情報の追加セットアップが必要になります。

プロダクトIDについては,各PFM - Agentのマニュアルを参照してください。

ポイント
エージェント情報とは,PFM - ManagerやPFM - Web Consoleが,PFM - Agentを管理したり表示したりするための情報です。
注意
  • PFM - Agentを追加する前に,PFM - ManagerおよびそのノードのPerformance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止してください。サービスの停止方法については,「7. Performance Managementの起動と停止」を参照してください。
  • 論理ホスト運用のPFM - Managerの場合も,作業中は停止する必要があります。Performance Managementプログラムのサービスが完全に停止していない状態で,PFM - Agentを追加するためのjpcagtsetupコマンドまたはjpcwagtsetupコマンドを実行した場合,エラーが発生することがあります。その場合は,サービスが完全に停止したことを確認したあと,再度jpcagtsetupコマンドまたはjpcwagtsetupコマンドを実行してください。

論理ホスト環境のPerformance ManagementシステムにPFM - Agentを追加する流れを次に示します。

図15-21 論理ホスト環境のPerformance ManagementシステムにPFM - Agentを追加する流れ

[図データ]

手順を次に示します。

<この項の構成>
(1) PFM - BaseとPFM - Agentをインストールする
(2) PFM - ManagerにPFM - Agent情報を追加セットアップする
(3) PFM - Web ConsoleにPFM - Agentを追加セットアップする
(4) 追加したPFM - Agentを確認する

(1) PFM - BaseとPFM - Agentをインストールする

新しくPerformance Managementでパフォーマンス監視をするホストに,PFM - BaseおよびPFM - Agentをインストールします。

インストール方法については,「6.1.3 インストール手順」を参照してください。

(2) PFM - ManagerにPFM - Agent情報を追加セットアップする

クラスタシステムで論理ホスト運用をしているPFM - Managerに,PFM - Agentのエージェント情報を追加セットアップする流れを説明します。

PFM - Managerのバージョンが08-50以降の場合,PFM - Agentの登録は自動で行われるため,PFM - Agent情報の追加セットアップは不要です。ただし,PFM - Managerより後でリリースされたPFM - Agentについては手動で登録する必要があります。PFM - ManagerおよびPFM - Agentのリリース時期についてはリリースノートを参照してください。

エージェント情報の追加セットアップは,まず待機系ノードから行います。待機系のノードの追加セットアップが完了すると,次に実行系ノードのセットアップを行います。

図15-22 PFM - AgentをPFM - Managerに追加セットアップする流れ

[図データ]

注意
  • PFM - Managerと同一のホストにPFM - Agentを追加する場合は,追加セットアップは必要ありません。
  • バージョンが異なる同じプロダクトIDのPFM - Agentを,異なるホストにインストールする場合,古いバージョン,新しいバージョンの順でPFM - Agentをセットアップしてください。

PFM - Agentのエージェント情報を追加セットアップする手順を説明します。

[図データ]は実行系ノードで行う手順を,[図データ]は待機系ノードで行う手順を示します。

  1. セットアップファイルをコピーする。[図データ] [図データ]
    PFM - Agentのセットアップファイルを,PFM - Managerの実行系ノードおよび待機系ノードにコピーします。
    詳細については,「6.1.4 (2) PFM - Agentの登録」を参照してください。
  2. 待機系ノードでセットアップコマンドを実行する。[図データ]
    待機系ノードで,jpcagtsetupコマンドを実行し,新規エージェントを追加セットアップします。
    次のようにコマンドを実行します。

    jpcagtsetup agtx

    「agtx」は,各PFM - Agentのサービスキーを示します。
    例えば,PFM - Agent for Oracleをセットアップするときは次のようにコマンドを実行します。

    jpcagtsetup agto

    jpcagtsetupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
  3. 実行系ノードで共有ディスクを確認する。[図データ]
    実行系ノードで,共有ディスクがマウントされているかどうかを確認します。追加セットアップでは,共有ディスク上にエージェント情報を書き込みます。クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャーの操作などで,共有ディスクがマウントされているか確認してください。
  4. 実行系ノードでサービスを停止する。[図データ]
    実行系ノードで,Performance Managementのプログラムおよびサービスを停止します。プログラムおよびサービスの停止はクラスタソフトから行ってください。
  5. 実行系ノードでセットアップコマンドを実行する。[図データ]
    待機系と同様にして,実行系ノードで,jpcagtsetupコマンドを実行し,新規エージェントを追加セットアップします。

    jpcagtsetup agtx

    「agtx」は,各PFM - Agentのサービスキーを示します。
    例えば,PFM - Agent for Oracleをセットアップするときは次のようにコマンドを実行します。

    jpcagtsetup agto

    jpcagtsetupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
  6. 実行系ノードでサービスを起動する。[図データ]
    実行系ノードで,停止させていたPerformance Managementのプログラムおよびサービスを起動します。

(3) PFM - Web ConsoleにPFM - Agentを追加セットアップする

クラスタシステムで論理ホスト運用をしているPFM - Web Consoleに,PFM - Agentのエージェント情報を追加セットアップします。

PFM - Managerのバージョンが08-50以降の場合,PFM - Agentの登録は自動で行われるため,PFM - Agent情報の追加セットアップは不要です。ただし,PFM - Managerより後でリリースされたPFM - Agentについては手動で登録する必要があります。PFM - ManagerおよびPFM - Agentのリリース時期についてはリリースノートを参照してください。

追加セットアップする手順については,「15.2.3 (4) (a) PFM - Agent情報の追加セットアップ」を参照してください。

(4) 追加したPFM - Agentを確認する

追加セットアップしたPFM - Agentを確認します。

手順を次に示します。

  1. PFM - Agentのノードでサービスを起動する。
    新しく追加したPFM - AgentのノードでPerformance Managementのプログラムおよびサービスを起動します。
  2. PFM - Agentが正しく追加されているか確認する。
    jpcctrl listコマンドを実行して,PFM - Managerに正しく接続されていることを確認します。
    次のようにコマンドを実行します。

    jpcctrl list "*"

    jpcctrl listコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。