Performance Managementでは,監視エージェントで収集した稼働監視データを蓄積するためのデータベースを用意しています。これをStoreデータベースと呼びます。Storeデータベースには保存方式の違いによって,バージョン1.0とバージョン2.0があり,それぞれStoreバージョン1.0,Storeバージョン2.0と呼びます。利用するバージョンによって,機能,保守,使用リソースの面から特長が異なるため,稼働監視システムを構築する場合は,Storeデータベースの保存方式を検討する必要があります。Storeバージョン1.0とStoreバージョン2.0の特長を次の表に示します。
表3-1 Storeバージョン1.0とStoreバージョン2.0の特長
分類 | 項目 | Storeバージョン1.0の特長 | Storeバージョン2.0の特長 |
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機能性 | 蓄積可能なパフォーマンスデータ量 | 各エージェント(インスタンス)のレコードタイプ(PI・PD・PL)ごとに2GBを上限とする | 各エージェント(インスタンス)のレコードごとに1日当たり2GBを上限とする |
保存期間の設定 |
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PIレコードの保存期間の最大値 | 分・時・日・週・月レコードは最長1年。年レコードは制限なし | 分・時レコードは最長1年,日・週・月レコードは最長10年。年レコードは制限なし | |
過去データの参照 | 保存条件から外れた期間のデータはバックアップデータが存在しても参照できない | 期間に関係なくバックアップデータをインポートすることで参照できる | |
保守性 | バックアップ | データベース全体のバックアップ(フルバックアップ)だけ可能 | データベース全体または実行日からの相対日で期間を指定して部分バックアップが可能(前回との差分だけバックアップが可能) |
データベース再編成 | 定期的に無効領域を削除するためにデータベースの再編成が必要 | データベース再編成は不要 | |
使用リソース | 作成されるファイル数 | 少ない(詳細については,各PFM - Agentのマニュアルの付録を参照のこと) | 多い(詳細については,各PFM - Agentのマニュアルの付録を参照のこと) |
同時にオープンできるファイルの数 | 少ない(詳細については,各PFM - Agentのマニュアルの付録を参照のこと) | 多い(詳細については,各PFM - Agentのマニュアルの付録を参照のこと) |
上記の特長から,推奨する運用例について説明します。