14.4.2 パフォーマンスデータのバックアップとリストア
パフォーマンスデータをjpcctrl backupおよびjpcrestoコマンドを使用して,バックアップおよびリストアする方法について説明します。
- <この項の構成>
- (1) パフォーマンスデータをバックアップする
- (2) パフォーマンスデータをリストアする
(1) パフォーマンスデータをバックアップする
パフォーマンスデータをバックアップする手順を次に示します。
- PFM - Managerホストにログインする。
- jpcctrl listコマンドを実行して,サービスの起動を確認する。
Name Serverサービス,Master Managerサービスおよびバックアップしたいパフォーマンスデータを管理しているAgent Storeサービスが起動されているか確認します。
jpcctrl listコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
- jpcctrl backupコマンドを実行する。
非クラスタシステムで運用している場合
例えば,ホストhost02のPFM - Agent for OracleのStoreデータベースにあるパフォーマンスデータをバックアップしたいとき,次のようにコマンドを実行します。
jpcctrl backup OS* host=host02
コマンドを実行すると,デフォルトではPFM - Agentホストのディレクトリに,次の名称でバックアップファイルが作成されます。
- Windowsの場合
インストール先フォルダ¥xxxx※1¥store¥インスタンス名※2¥backup¥世代番号※3¥データベースID※4.DB
- UNIXの場合
/opt/jp1pc/xxxx※1/store/インスタンス名※2/backup/世代番号※3/データベースID※4.DB
論理ホスト運用している場合
例えば,論理ホストjp1-ha2のPFM - Agent for OracleのStoreデータベースにあるパフォーマンスデータをバックアップしたいとき,次のようにコマンドを実行します。
jpcctrl backup OS* lhost=jp1-ha2
コマンドを実行すると,デフォルトでは共有ディスクのディレクトリに,次の名称でバックアップファイルが作成されます。
- Windowsの場合
環境ディレクトリ¥jp1pc¥xxxx※1¥store¥インスタンス名※2¥backup¥世代番号※3¥データベースID※4.DB
- UNIXの場合
環境ディレクトリ/opt/jp1pc/xxxx※1/store/インスタンス名※2/backup/世代番号※3/データベースID※4.DB
- 注※1
- 「xxxx」は,各PFM - Agentのサービスキーを示します。各PFM - Agentのサービスキーについては,各PFM - Agentマニュアルの,付録に記載されている識別子一覧を参照してください。
- 注※2
- PFM - Agentがインスタンス環境の場合に作成されます。
- 注※3
- 世代番号は,「01」から順に割り振られます。世代番号の最大値は,jpcsto.iniファイルのBackup Saveで指定した値です。世代番号のデフォルトの最大値は,「05」です。
- 注※4
- データベースIDを次に示します。
- PI:PIレコードタイプのレコードのデータベース
- PD:PDレコードタイプのレコードのデータベース
- PL:PLレコードタイプのレコードのデータベース
なお,パフォーマンスデータのバックアップをPFM - Agentがインストールされているホストで実行することもできます。PFM - Agentがインストールされているホストで実行するには,jpcctrl backupコマンドで-aloneオプションまたは-directオプションを指定します。
jpcctrl backupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
(2) パフォーマンスデータをリストアする
パフォーマンスデータをリストアする手順を次に示します。
- バックアップファイルが格納されているPFM - Agentホストにログインする。
- jpcstopコマンドを実行して,PFM - Agentのサービスを停止する。
PFM - Agentのサービスの停止方法については,「7.3 サービスの停止」を参照してください。jpcstopコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
- バックアップファイルの格納場所を確認する。
- jpcrestoコマンドを実行する。
非クラスタシステムで運用している場合
例えば,「インストール先フォルダ¥agto¥store¥oracleA¥backup¥01」内にあるPFM - Agent for Oracleの中のインスタンス「oracleA」のパフォーマンスデータをリストアしたいとき,次のようにコマンドを実行します。
jpcresto agto "インストール先フォルダ¥agto¥store¥oracleA¥backup¥01" inst=oracleA
論理ホスト運用している場合
例えば,論理ホストjp1-ha2の「環境ディレクトリ¥jp1pc¥agto¥store¥oracleA¥backup¥01」内にあるPFM - Agent for Oracleのインスタンス「oracleA」のパフォーマンスデータをリストアしたいとき,次のようにコマンドを実行します。「agto」は,PFM - Agentのサービスキーを示します。
jpcresto agto "インストール先フォルダ¥agto¥store¥oracleA¥backup¥01" lhost=jp1-ha2 inst=oracleA
jpcrestoコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。PFM - Agentのサービスキーについては,各PFM - Agentマニュアルの,付録に記載されている識別子一覧を参照してください。
- jpcstartコマンドを実行して,PFM - Agentのサービスを起動する。
PFM - Agentのサービスの起動方法については,「7.2 サービスの起動」を参照してください。
jpcstartコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
- 注意1
- リストアすると,サービス起動時にデータベースのインデックスが再構築されるため,再起動に時間が掛かる場合があります。
- 注意2
- バックアップファイルのStoreバージョンと,リストア先のStoreバージョンが異なる場合,Storeデータベースのリストアはできません。リストア先のStoreバージョンが2.0の場合は,Storeバージョン2.0の設定で取得したバックアップデータだけをリストアできます。また,リストア先のStoreバージョンが1.0の場合は,Storeバージョン1.0の設定で取得したバックアップデータだけをリストアできます。