システム管理者は,稼働監視システムをどのようなネットワーク構成で構築するかを検討します。
(1) Performance ManagementをLAN環境で使用する例
Performance Managementでは,複数のLANボードを持つホストにPFM - Manager,PFM - Web Console,またはPFM - Agentをインストールし,そのホストから複数のLANに接続してPerformance Managementを運用するシステム構成に対応しています。
例えば,PFM - ManagerおよびPFM - Agentのそれぞれで複数のLANボードを持ち,複数のIP経路がある場合で,一部の経路ではネットワークに接続できないときは,接続IP経路を切り替えることができます。接続IP経路の切り替えができるシステム構成例を次の図に示します。
図3-5 接続IP経路の切り替えができるシステム構成例
複数のLANに接続されたネットワーク環境で運用する場合,IPアドレスを設定する必要があります。IPアドレスの設定方法については,「5. インストールとセットアップ(Windowsの場合)」または「6. インストールとセットアップ(UNIXの場合)」を参照してください。
(2) Performance ManagementをWAN環境で使用する例
Performance Managementでは,ファイアウォールを挟んでPFM - Manager,PFM - Web Console,またはPFM - Agentを配置できます。
Performance Managementは,1対1のアドレス変換をする静的NAT(Basic NAT)に対応しています。また,Performance Managementが使用するポート番号は,環境に合わせて任意な番号に変更できます。
Performance ManagementをWAN環境で使用する例を次の図に示します。
図3-6 Performance ManagementをWAN環境で使用する例
ポート番号の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録に記載されている,ポート番号一覧を参照してください。
(3) Performance Managementを同名のホストが複数ある環境で使用する例
Performance Managementでは,複数のドメインにまたがる場合など,同じホスト名を持つホストが複数ある環境でも使用できます。このような環境では,各ホストにエイリアス名を付与して,ホスト名が重複しないようにします。
Performance Managementでは,ホスト名として,実ホスト名を使用するか,エイリアス名を使用するかを選択できます。ホスト名としてどちらを使用するかの設定については,Windowsの場合は「5.3.3 Performance Managementシステムでのホスト名の設定」を,UNIXの場合は「6.3.3 Performance Managementシステムでのホスト名の設定」を参照してください。