4.2.2 パフォーマンスデータの収集機能

パフォーマンスデータを収集する機能について説明します。

<この項の構成>
(1) パフォーマンスデータ収集の処理の流れ
(2) パフォーマンスデータのライフサイクル

(1) パフォーマンスデータ収集の処理の流れ

パフォーマンスデータを収集するときのPerformance Managementの処理の流れについて次の図に示します。

図4-6 パフォーマンスデータを収集するときの処理の流れ

[図データ]

  1. パフォーマンスデータの収集
    パフォーマンスデータは,Agent Collectorサービスによって収集され,レコードの形式で管理されます。
  2. パフォーマンスデータの格納
    (a) リアルタイムデータの場合
    収集されたパフォーマンスデータは,Storeデータベースに格納されないで,リアルタイムレポートの表示に使用されます。
    (b) 履歴データの場合
    収集されたパフォーマンスデータは,Agent StoreサービスによってStoreデータベースに格納されます。これらのデータは,履歴レポートの表示,およびODBCドライバーを使用したSQLクエリーの実行に使用されます。

(2) パフォーマンスデータのライフサイクル

PFM - Agentは,次に示すタイミングでパフォーマンスデータを収集します。

今回収集したパフォーマンスデータが,前回収集したパフォーマンスデータと同じ監視対象から取得したデータであるとPFM - Agentが判断した場合,実際には異なる監視対象から取得したデータであっても,PFM - Agentは同じレコードの同じフィールドのデータとして扱います。例を次に示します。

一貫性に関する例
PFM - Agent for Platform(Windows)のProcess Detail(PD)レコードの場合,同じ監視対象のパフォーマンスデータかどうかを,プロセス名とプロセスIDで判断します。
PFM - Agent for Platform(Windows)は,前回取得したパフォーマンスデータとプロセス名とプロセスIDが同じであれば,今回取得したパフォーマンスデータも同じプロセスのデータであると認識します。収集のインターバル中にプロセスがいったん消滅して再生成された場合でも,プロセス名とプロセスIDが同じであれば,PFM - Agentは同じプロセスのパフォーマンスデータとして認識します。この場合,パフォーマンスデータの一貫性は失われます。

図4-7 パフォーマンスデータの一貫性についての例

[図データ]
ポイント
パフォーマンスデータの一貫性が保たれる期間のことを,パフォーマンスデータの「ライフタイム」と呼びます。リアルタイムデータの更新間隔や履歴データの収集間隔を設定するときは,パフォーマンスデータのライフタイムを考慮してください。