クラスタシステムにPFM - Web Consoleをインストールおよびセットアップする方法について説明します。
(1) インストールとセットアップの前に
PFM - Web Consoleをインストールおよびセットアップする場合の注意事項を次に示します。
(2) インストールとセットアップの流れ
論理ホスト運用するPFM - Web Consoleのインストールおよびセットアップの流れについて説明します。
図15-11 論理ホスト運用するPFM - Web Consoleのインストールおよびセットアップの流れ
次に,インストールの手順,セットアップの手順,およびクラスタソフトの設定手順について説明します。
手順中のは実行系ノードで行う項目を,
は待機系ノードで行う項目を示します。また,
は使用する環境によって必要になるセットアップ項目,またはデフォルトの設定を変更する場合のオプションのセットアップ項目を示します。
(3) インストール手順
実行系ノードおよび待機系ノードに,PFM - Web Consoleを新規インストールします。インストール手順は非クラスタシステムの場合と同じです。
インストール手順については,「5.1.3 インストール手順」を参照してください。
(4) セットアップ手順
PFM - Web Consoleを論理ホスト運用する場合,実行系ノードと待機系ノードで環境構成を同じにする必要があります。
PFM - Web Consoleの各セットアップについて,説明します。
(a) PFM - Agent情報の追加セットアップ
クラスタシステムでPFM - Agentを一元管理するために,実行系ノードおよび待機系ノードのPFM - Web ConsoleにPFM - Agentのエージェント情報を登録します。
PFM - Managerのバージョンが08-50以降の場合,PFM - Agentの登録は自動で行われるため,PFM - Agent情報の追加セットアップは不要です。ただし,PFM - Managerより後でリリースされたPFM - Agentについては手動で登録する必要があります。PFM - ManagerおよびPFM - Agentのリリース時期についてはリリースノートを参照してください。
PFM - Web Consoleのエージェント情報の追加セットアップは,「図15-11 論理ホスト運用するPFM - Web Consoleのインストールおよびセットアップの流れ」で示す流れで行います。
PFM - Web Consoleにエージェント情報を登録する手順を次に示します。
jpcwagtsetup
(b) 接続先PFM - Managerの設定
PFM - Web Consoleが接続するPFM - ManagerホストのIPアドレスまたはホスト名を,待機系ノードで,初期設定ファイル(config.xml)に設定します。接続するPFM - Managerがクラスタシステムで運用されている場合は,論理IPアドレスまたは論理ホスト名を設定してください。
手順を次に示します。
<param name="host" value="IPアドレスまたはホスト名"/>
<vsa>
<vserver-connection>
<param name="host" value="10.210.24.56"/>
<!-- The host computer name to which PFM View Server uses.
Specifiable values: 1024 to 65535
Default : 22286
-->
<param name="port" value="22286"/>
</vserver-connection>
(c) PFM - Web Consoleの論理ホストの設定
PFM - Web Consoleホストの論理IPアドレスまたは論理ホスト名を,待機系ノードで,初期設定ファイル(config.xml)に設定します。
手順を次に示します。
<param name="ownHost" value="論理IPアドレスまたは論理ホスト名"/>
<vsa>
<vserver-connection>
<param name="host" value="10.210.24.56"/>
<!-- The host computer name to which PFM View Server uses.
Specifiable values: 1024 to 65535
Default : 22286
-->
<param name="port" value="22286"/>
<param name="ownHost" value="10.210.26.18"/>
</vserver-connection>
(d) ブックマーク定義情報の格納先の設定
ブックマークの定義情報を格納するフォルダを,待機系ノードで,初期設定ファイル(config.xml)に設定します。格納先のフォルダは,フェールオーバー時にブックマークの定義情報を引き継がせるため,共有ディスク上のフォルダを指定します。
設定する手順を次に示します。
</format>
<bookmark>
<!-- The directory where bookmark repository is stored. Default : <install directory>¥bookmarks -->
<param name="bookmarkRepository" value="環境ディレクトリ¥jp1pcWebCon¥common¥bookmarks"/>
</bookmark>
</vsa>
(e) 初期設定ファイルの実行系ノードへのコピー
(b),(c)および(d)で編集した初期設定ファイル(config.xml)を,実行系ノードにコピーします。
実行系ノードの次の場所にコピーしてください。
インストール先フォルダ¥conf
(f) 共有ディスクのオンライン
実行系ノードで共有ディスクがオンラインになっていることを確認します。共有ディスクがオンラインになっていない場合は,クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャーの操作などで,共有ディスクをオンラインにしてください。
(g) PFM - Agent情報の追加セットアップの実行
実行系ノードで(a)でコピーしたセットアップファイルを使い,PFM - Agentのエージェント情報を追加セットアップします。
手順を次に示します。
jpcwagtsetup
(5) クラスタソフトの設定手順
クラスタソフトにPFM - Web Consoleを設定します。実行系ノードと待機系ノードでそれぞれに設定します。
手順を次に示します。
(a) クラスタソフトでのPFM - Web Consoleの登録
PFM - Web Consoleを論理ホスト環境で運用する場合は,クラスタソフトに登録して,クラスタソフトからの制御でPFM - Web Consoleを起動したり停止したりするように環境設定します。
PFM - Web Consoleをクラスタソフトに登録するときの設定内容を,WindowsのMSCSに登録する項目を例として説明します。PFM - Web Consoleの場合,次の表のサービスを,PFM - Managerと同じクラスタグループに追加登録します。
表15-3 クラスタソフトに登録するPFM - Web Consoleのサービス
番号 | 名前 | サービス名 | 依存関係 | 起動パラメータ |
---|---|---|---|---|
1 | PFM - Web Console | PFM-WebConsole | IPアドレスリソース 物理ディスクリソース※ | --ntservice (ハイフンは二つ必要です) |
2 | PFM - Web Service | PFM-WebService | #1-1のクラスタリソース(PFM - Web Console) | --ntservice (ハイフンは二つ必要です) |
注※ (4)の(d)で設定した論理ホスト環境ディレクトリが存在する共有ディスクドライブ。
MSCSの場合は,これらのサービスをMSCSのリソースとして登録します。各リソースの設定は次のようにします。下記では,MSCSの設定項目を「[ ]」で囲んで示しています。
(b) クラスタソフトからの起動と停止の確認
クラスタソフトからの操作で,PFM - Web Consoleの起動および停止を各ノードで実行し,正常に動作することを確認してください。