付録A.1 システム構成
一つのPFM - Managerに接続できるPFM - Web ConsoleおよびPFM - Agentの数は,使用するシステム構成やネットワーク環境によって異なります。一つのPFM - Managerに接続できるPFM - Web ConsoleおよびPFM - Agentの数の目安を次に示します。
- <この項の構成>
- (1) 接続できるPFM - Web Console数
- (2) 接続できるPFM - Agent数
- (3) PFM - Web Consoleが接続できるPFM - Agent数
(1) 接続できるPFM - Web Console数
一つのPFM - Managerに接続できるPFM - Web Consoleの最大数は,20です。
(2) 接続できるPFM - Agent数
一つのPFM - Managerに接続できるPFM - Agentの最大数は,Performance Managementシステム内で発行されるアラームイベント数によって異なります。
PFM - Agentから発行されるアラームイベントの発行頻度が高くなったり,多数のPFM - Agentから同時にアラームイベントが発行されたりすると,PFM - Managerのアラームイベント処理に遅延が発生することがあります。そのため,一つのPFM - Managerでアラームイベントを効率的に処理できるPFM - Agentの数を算出する必要があります。
次の式で算出される値を目安として,Performance Managementシステムを構築してください。X1およびX2の算出結果のうち,小さい方の値が,一つのPFM - Managerに接続できるPFM - Agentの最大数となります。
![[図データ]](figure/zu199001.gif)
- (凡例)
- A:一つのPFM - Agentの1時間当たりの発行イベント数(単位:回/時間)
- B:一つのPFM - ManagerホストのCPUクロック数(単位:MHz)
CPUモデルの違いによって,算出結果に誤差が生じることがあります。また,Performance Management以外のプログラムが原因となるシステム性能の負荷は考慮していません。算出されるPFM - Agentの数は目安となっていますので,運用を始める前にシステムの動作を検証してください。算出式を求めた際に使用した測定環境を次に示します。
測定マシン:EP8000 610 model 6E1(POWER3-II 450MHz)
- 注意
- 一つのホスト上で複数のサービスのセットを起動できるアプリケーションプログラムを,一つのPFM - Agentで監視する場合,1インスタンスを一つとして数えます。
- マルチプロセッサマシンを使用する場合,算出式に代入するCPUクロック数を加算しないでください。例えば,450MHz*2CPUの環境であっても,算出式に代入するCPUクロック数は,450としてください。
- 算出式に代入する一つのPFM - Agentの1時間当たりの発行アラームイベント数は,必ず0より大きい値を指定してください。
- 算出式で求めたPFM - Agentの数を超えるシステムを構築する場合,拠点ごとにPFM - Managerを設置し,PFM - Agentを分散して運用してください。その際,PFM - Web Consoleを各拠点のPFM - Managerに接続して運用してください。
- PFM - Agentから発行されるアラームイベントの発行頻度が高くなったり,多数のPFM - Agentから同時にアラームイベントが発行されたりすると, PFM - Managerのアラームイベント処理に遅延が発生することがあります。その場合も,拠点ごとにPFM - Managerを設置し,PFM - Agentを分散させて管理するようにしてください。
- アラームのアクションを設定する際,PFM - Web Consoleのブラウザーの[新規アラーム > アクション定義]画面の[コマンド]フィールドの[アクションハンドラ]に「LOCAL」以外を選択すると,PFM - Managerに負荷が集中することがあります。大規模システムで,アラームを契機としてアクションを実行させる場合は,PFM - Managerホストへの負荷集中を防止するために,[新規アラーム > アクション定義]画面の[コマンド]フィールドの[アクションハンドラ]に「LOCAL」を選択するようにしてください。
- アラームを設定する際,PFM - Web Consoleのブラウザーの[新規アラーム > 基本情報]画面の[高度な設定]エリアで,[常にアラームを通知する]や[すべてのデータを評価する]を選択すると,アラームイベントの発行頻度が高くなります。大規模システムでこれらを選択する場合は,[発生頻度]で設定するインターバル値を高く設定することで,システムに負荷を掛けないようにしてください。
- 多数のPFM - Agentを起動している状態で,PFM - Managerを起動すると,PFM - Managerの起動に時間が掛かることがあります。その場合は,PFM - Managerを起動してから,各PFM - Agentを起動するようにしてください。
- 算出例
- PFM - ManagerホストのCPUクロック数が750MHzの場合の,PFM - Managerに接続できるPFM - Agentの数の算出例を次の表に示します。
表A-1 一つのPFM - Managerに接続できるPFM - Agent数(PFM - ManagerホストのCPUクロック数が750MHzの場合)
アラームイベント発生頻度(回/時間)※ | X1の値 | X2の値 | 接続できるPFM - Agent数 |
---|
60 | 68 | 472 | 68 |
30 | 119 | 472 | 119 |
20 | 163 | 472 | 163 |
10 | 267 | 472 | 267 |
5 | 422 | 472 | 422 |
4 | 486 | 472 | 472 |
3 | 579 | 472 | 472 |
- 注※
- 一つのPFM - Agentの1時間当たりの発行アラームイベント数を示します。
(3) PFM - Web Consoleが接続できるPFM - Agent数
一つのPFM - Managerに接続できるPFM - Agentの最大数になります。