6.1.3 インストール手順
Performance Managementのプログラムをインストールする順序とCD-ROMの提供媒体からプログラムをインストールする手順を説明します。また,PFM - Web Consoleのプログラムをインストールする手順も説明します。
- <この項の構成>
- (1) プログラムのインストール順序
- (2) Performance Managementプログラムのインストール方法
- (3) HP-UXの場合
- (4) Solarisの場合
- (5) AIXの場合
- (6) Linuxの場合
- (7) PFM - Web Consoleプログラムのインストール方法
(1) プログラムのインストール順序
ここでは,Performance Managementのプログラムをインストールする順序を説明します。
- 注意
- Performance Managementプログラムは,監視マネージャー,監視コンソールサーバ,および監視エージェントをどのような順序でインストールしてもかまいません。
(a) 監視マネージャーでのインストール順序
監視マネージャーには,PFM - Managerをインストールします。
![[図データ]](figure/zu106003.gif)
(b) 監視コンソールサーバでのインストール順序
監視コンソールサーバには,PFM - Web Consoleをインストールします。
![[図データ]](figure/zu106004.gif)
(c) 監視エージェントでのインストール順序
まず,PFM - Baseをインストールし,次にPFM - Agentをインストールします。PFM - BaseがインストールされていないホストにPFM - Agentをインストールすることはできません。
なお,PFM - Managerと同一ホストにPFM - Agentをインストールする場合は,PFM - Manager,PFM - Agentの順でインストールしてください。
![[図データ]](figure/zu106005.gif)
インストールの手順の詳細については,各PFM - Agentのマニュアルを参照してください。
(2) Performance Managementプログラムのインストール方法
Performance Managementプログラムをインストールするには,CD-ROMの提供媒体を使用する方法と,JP1/NETM/DMを使用してリモートインストールする方法があります。JP1/NETM/DMを使用する方法については,次のマニュアルを参照してください。
- 「JP1/NETM/DM Manager」
- 「JP1/NETM/DM SubManager(UNIX(R)用)」
- 「JP1/NETM/DM Client(UNIX(R)用)」
- 注意
- インストールを行うホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,すべて停止してください。なお,停止するサービスは物理ホスト上および論理ホスト上のすべてのサービスです。サービスの停止方法は,「7. Performance Managementの起動と停止」を参照してください。
CD-ROMの提供媒体を使用する場合のインストール手順をOSごとに示します。
(3) HP-UXの場合
- Performance Managementのプログラムをインストールするホストに,rootユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをrootユーザーに変更する。
- ローカルホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止する。
- Performance Managementのプログラムの媒体をセットする。
- mountコマンドを実行して,CD-ROM装置をマウントする。
例えば,CD-ROM装置を/cdromにマウントする場合,次のように指定してコマンドを実行します。
/usr/sbin/mount -F cdfs -r デバイススペシャルファイル名 /cdrom
なお,指定するコマンドは,使用する環境によって異なります。
- 次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動する。
HP-UX(PA-RISC)の場合
/cdrom/HPUX/SETUP /cdrom
HP-UX(IPF)の場合
/cdrom/IPFHPUX/SETUP /cdrom
Hitachi PP Installerが起動され,初期画面が表示されます。
- 初期画面で「I」を入力する。
インストールできるプログラムの一覧が表示されます。
- インストールしたいPerformance Managementのプログラムを選択する。
プログラムを選択するには,カーソルを移動させ,スペースバーで選択します。
- 「I」を入力する。
PFM - Baseの新規インストールの場合,接続先PFM - Managerの設定画面が表示されます。PFM - Baseの上書きインストールの場合,設定済みの接続先PFM - Managerの情報が引き継がれてプログラムがインストールされます。
また,PFM - Base以外のプログラムを選択した場合,選択したプログラムがインストールされます。
- 接続先PFM - Managerの設定画面が表示された場合,接続先PFM - Managerのホスト名を入力する。
インストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,後から設定することもできます。設定しなかった場合,インストール時にはエージェントホストの物理ホスト名が設定されます。インストール後,接続先PFM - Managerを変更してください。接続先PFM - Managerの変更については,「6.3.2 接続先PFM - Managerの変更」を参照してください。
- インストールが正常終了したら,「Q」を入力する。
Hitachi PP Installerの初期画面に戻ります。
(4) Solarisの場合
- Performance Managementのプログラムをインストールするホストに,rootユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをrootユーザーに変更する。
- ローカルホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止する。
- Performance Managementのプログラムの媒体をセットする。
- 次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動する。※
/cdrom/cdrom/SOLARIS/SETUP /cdrom/cdrom
Hitachi PP Installerが起動され,初期画面が表示されます。
なお,指定するコマンドは,使用する環境によって異なります。
- 初期画面で「I」を入力する。
インストールできるプログラムの一覧が表示されます。
- インストールしたいPerformance Managementのプログラムを選択する。
プログラムを選択するには,カーソルを移動させ,スペースバーで選択します。
- 「I」を入力する。
PFM - Baseの新規インストールの場合,接続先PFM - Managerの設定画面が表示されます。この画面が表示されるのは,08-00以前のバージョンのPFM - Agentがインストールされていないホストに,初めてPFM - Baseをインストールするときだけです。08-00以前のバージョンのPFM - AgentがインストールされているホストにPFM - Baseをインストールする場合や,PFM - Baseを上書きインストールする場合は,設定済みの接続先PFM - Managerの情報が引き継がれます。
また,PFM - Base以外のプログラムを選択した場合,選択したプログラムがインストールされます。
- 接続先PFM - Managerの設定画面が表示された場合,接続先PFM - Managerのホスト名を入力する。
インストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,後から設定することもできます。設定しなかった場合,インストール時にはエージェントホストの物理ホスト名が設定されます。インストール後,接続先PFM - Managerを変更してください。接続先PFM - Managerの変更については,「6.3.2 接続先PFM - Managerの変更」を参照してください。
- インストールが正常終了したら,「Q」を入力する。
Hitachi PP Installerの初期画面に戻ります。
- 注※
- 自動マウント機能を解除している環境では,Hitachi PP Installerを起動する前に,/usr/sbin/mountコマンドを次のように指定してCD-ROM装置をマウントしてください。
- /usr/sbin/mount -F cdfs -r デバイススペシャルファイル名 /cdrom/cdrom
- なお,指定するコマンドは,使用する環境によって異なります。
(5) AIXの場合
- Performance Managementのプログラムをインストールするホストに,rootユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをrootユーザーに変更する。
- ローカルホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスを停止する。
- Performance Managementのプログラムの媒体をセットする。
- mountコマンドを実行して,CD-ROM装置をマウントする。
例えば,CD-ROM装置を/cdromにマウントする場合,次のように指定してコマンドを実行します。
/usr/sbin/mount -r -v cdrfs /dev/cd0 /cdrom
- 次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動する。
/cdrom/AIX/SETUP /cdrom
Hitachi PP Installerが起動され,初期画面が表示されます。
- 初期画面で「I」を入力する。
インストールできるプログラムの一覧が表示されます。
- インストールしたいPerformance Managementのプログラムを選択する。
プログラムを選択するには,カーソルを移動させ,スペースバーで選択します。
- 「I」を入力する。
PFM - Baseの新規インストールの場合,接続先PFM - Managerの設定画面が表示されます。
PFM - Baseの上書きインストールでは,設定済みの接続先PFM - Managerの情報が引き継がれてプログラムがインストールされます。
また,PFM - Base以外のプログラムを選択した場合,選択したプログラムがインストールされます。
- 接続先PFM - Managerの設定画面が表示された場合,接続先PFM - Managerのホスト名を入力する。
インストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,後から設定することもできます。設定しなかった場合,インストール時にはエージェントホストの物理ホスト名が設定されます。インストール後,接続先PFM - Managerを変更してください。接続先PFM - Managerの変更については,「6.3.2 接続先PFM - Managerの変更」を参照してください。
- インストールが正常終了したら,「Q」を入力する。
Hitachi PP Installerの初期画面に戻ります。
(6) Linuxの場合
- Performance Managementのプログラムをインストールするホストに,rootユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをrootユーザーに変更する。
- ローカルホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止する。
- Performance Managementのプログラムの媒体をセットする。
- 次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動する。
/mnt/cdrom/linux/setup /mnt/cdrom
- 注
- 上記下線部には,使用するCD-ROMのマウントディレクトリ名を指定してください。
Hitachi PP Installerが起動され,初期画面が表示されます。
なお,指定するコマンドは,使用する環境によって異なります。
- 初期画面で「I」を入力する。
インストールできるプログラムの一覧が表示されます。
- インストールしたいPerformance Managementのプログラムを選択する。
プログラムを選択するには,カーソルを移動させ,スペースバーで選択します。
- 「I」を入力する。
PFM - Baseの新規インストールの場合,接続先PFM - Managerの設定画面が表示されます。
PFM - Baseの上書きインストールでは,設定済みの接続先PFM - Managerの情報が引き継がれてプログラムがインストールされます。
また,PFM - Base以外のプログラムを選択した場合,選択したプログラムがインストールされます。
- 接続先PFM - Managerの設定画面が表示された場合,接続先PFM - Managerのホスト名を入力する。
インストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,後から設定することもできます。設定しなかった場合,インストール時にはエージェントホストの物理ホスト名が設定されます。インストール後,接続先PFM - Managerを変更してください。接続先PFM - Managerの変更については,「6.3.2 接続先PFM - Managerの変更」を参照してください。
- インストールが正常終了したら,「Q」を入力する。
Hitachi PP Installerの初期画面に戻ります。
- 注意
- インストール先ディレクトリがシンボリックリンクである場合,シンボリックリンク設定が解除されてしまいます。インストール前に以下のインストールディレクトリが実ディレクトリであることを確認してください。
- /opt/jp1pc/*
(7) PFM - Web Consoleプログラムのインストール方法
PFM - Web Consoleプログラムのインストールは,CD-ROMの提供媒体に格納された日立PPインストーラを使用します。
(a) ログイン
日立PPインストーラによるPFM - Web Consoleのインストールは,rootユーザー以外では実行できません。作業対象のホストにrootユーザーでログインしてください。
(b) 日立PPインストーラの起動
日立PPインストーラは提供媒体に格納されています。実行時は,次の点に注意してください。
- デバイススペシャルファイル名やCD-ROMのマウントディレクトリは,OS,ハードウェア構成およびシステム環境によって異なりますので,マニュアルおよびご使用環境などを確認してから実行してください。
- 日立PPインストーラ実行時の言語種別と実行するターミナルの言語を一致させておいてください。
- 日立PPインストーラ実行時はncursesパッケージ(32ビット版)を使用します。次のコマンドを実行しncursesパッケージがインストールされていることを確認してください。
#rpm -q --qf '%{NAME}-%{ARCH}¥n' ncurses |
ncursesパッケージがインストールされている場合は「ncurses-i386」と表示されます。ncursesパッケージがインストールされていない場合は「package ncurses is not installed」と表示されます。ncursesパッケージがインストールされていない場合は,必要に応じて関連パッケージも含めてncursesパッケージをインストールしたあと,日立PPインストーラを起動してください。
なお,64ビットマシン環境に製品をインストールする場合も32ビット版のncursesパッケージをインストールしてください。
(c) CD-ROMファイルシステムのマウント
次のコマンドを入力して,CD-ROMファイルシステムをマウントします。
mount -r -o mode=0544 /dev/cdrom /mnt/cdrom |
- 注
- 上記下線部のデバイススペシャルファイル名およびCD-ROMファイルシステムのマウントディレクトリ名は,環境によって異なりますので注意してください。
(d) CD-ROMセットアッププログラムの起動
次のコマンドを入力すると,CD-ROMセットアッププログラムが日立PPインストーラと常駐プロセス自動起動プログラムがハードディスク上にインストールされ,日立PPインストーラが自動的に起動されます。
/mnt/cdrom/LINUX/setup /mnt/cdrom |
- 注
- 上記下線部には,使用するCD-ROMのマウントディレクトリ名を指定してください。
CD-ROMのディレクトリ名やファイル名は,ハードウェア環境などによって記述した内容と見え方が異なることがあります。lsコマンドで確認のうえ,表示されたファイル名をそのまま入力してください。
(e) プログラムのインストール
提供媒体を指定して,日立PPインストーラまたはCD-ROMセットアッププログラムを起動します。PFM - Web Consoleの提供媒体を媒体装置にセットしておいてください。
メインメニューで[I]を選択すると,次に示すプログラムインストール画面が表示されます。
PP-NO. VR PP-NAME <@>001 PP型名 バージョン番号 JP1/PFM - Web Console : : F) Forward B) Backward J) Down K) Up Space) Select/Unselect I) Install Q) Quit |
インストールするプログラムにカーソルを移動させ,スペースキーで選択します。選択したプログラムの左側には,「<@>」が表示されます。このとき,複数のプログラムを選択することもできます。続いて[I]を入力すると最下行に次のメッセージが表示されます。
Install PP? (y: install, n: cancel)==> |
ここで,[y]または[Y]を選択するとインストールが開始されます。[y]または[Y]以外を選択すると,インストールが中止されプログラムインストール画面に制御が戻ります。[Q]を入力すると,メインメニューに戻ります。
(f) プログラム一覧の表示
メインメニューで[L]を選択すると,次に示すプログラム一覧表示画面が表示されます。これは,そのホストにインストールされているプログラムの一覧です。
PP-NO. VR Install date PP-NAME 001 PP型名 バージョン番号 YYYY/MM/DD hh:mm JP1/PFM - Web Console : : F) Forward B) Backward Q) Quit P) Print to /tmp/hitachi_PPLIST ==> |
- 注
- 上記下線部のInstall dateには,プログラムをインストールした時刻が表示されます。
[P]を選択すると,インストール済みプログラム一覧が“/tmp/hitachi_PPLIST”に出力されます。[Q]を選択するとメインメニューに戻ります。
(g) 日立PPインストーラでインストールするときの注意事項
日立PPインストーラでインストールするときの注意事項を次に示します。
- 一時的なワークディレクトリから製品ディレクトリへコピー処理を行うため,インストール時に必要なディスク容量は,製品ディスク容量の2倍分必要となります。
- インストール先ディレクトリは固定(/opt/jp1pcwebcon)です。変更できません。
- 上書きインストールを実行する場合は,PFM - Web Consoleのすべてのサービスを停止してください。
- 「Install failed」と表示され,日立PPインストーラを使ったインストールが失敗した場合は,/etc/.hitachi/.hitachi.logファイルを採取してシステム管理者に連絡してください。
/etc/.hitachi/.hitachi.logファイルは,次に日立PPインストーラを起動すると上書きされます。必要に応じてバックアップを採取してください。
- インストールディレクトリにリンクを張ってPFM - Web Consoleをインストールした場合,リンク先にインストール製品と同名のファイル,またはディレクトリが存在するときは,上書きされます。
- /opt/jp1pc/setupディレクトリにPFM - Agentのセットアップファイルが存在する場合,インストーラの終わりに新規PFM - Agentの追加セットアップコマンドであるjpcwagtsetupコマンドが実行されます。