4.2.4 パフォーマンスデータの要約

パフォーマンスデータは,レコードの種類によって,保存条件として設定できる条件およびレコードの要約方法が異なります。ここでは,各レコードに対して保存条件として設定できる条件および要約方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 要約レコード(PIレコード)
(2) 非要約レコード(PDレコードおよびPLレコード)

(1) 要約レコード(PIレコード)

PIレコードタイプのレコードが格納されるデータベースには,パフォーマンスデータが収集されるたびにデータが格納されていきます。このデータベースでは,パフォーマンスデータは,ある一定の時間(分,時,日,週,月,および年単位)で自動的に要約されます。数値が格納されるフィールドは,平均値または累積値などに要約されます。要約はパフォーマンスデータが収集されるたびにすべての単位のレコードで行われます。

PIレコードタイプの要約の例を次の図に示します。

図4-13 PIレコードタイプの要約の例

[図データ]

PIレコードタイプのレコードでは,要約される時間でデータが区分されます。区分が「分」「時」「日」「週」「月」のデータは,設定された保存期間を過ぎると削除されます。区分が「年」のデータは,削除されません。PIレコードタイプの区分について,次の表に示します。

表4-5 PIレコードタイプの区分

区分説明
分単位のレコード。1時間につき60レコードまで,1日につき1,440レコードまで,1週間につき10,080レコードまで,1月につき44,640レコードまで,1年につき527,040レコードまで格納される。設定された保存期間を過ぎた場合,レコードは削除される。
時単位のレコード。1日につき24レコードまで,1週間につき168レコードまで,1月につき744レコードまで,1年につき8,784レコードまで格納される。設定された保存期間を過ぎた場合,レコードは削除される。
日単位のレコード。1週間につき7レコードまで,1月につき31レコードまで,1年につき366レコードまで格納される。設定された保存期間を過ぎた場合,レコードは削除される。
週単位のレコード。1月につき5レコードまで,1年につき52レコードまで格納される。設定された保存期間を過ぎた場合,レコードは削除される。
月単位のレコード。1年につき12レコードまで格納される。設定された保存期間を過ぎた場合レコードは削除される。
年単位のレコード。1年につき1レコードが格納される。このレコードは削除されない。

(2) 非要約レコード(PDレコードおよびPLレコード)

PDレコードタイプおよびPLレコードタイプのレコードが格納されるデータベースでは,パフォーマンスデータの要約は行なわれません。PDレコードタイプおよびPLレコードタイプのレコードに対する保存条件の設定方法はStoreバージョンによって異なります。Storeバージョン1.0の場合,保存するレコード数を設定しますが,Storeバージョン2.0では,PIレコードタイプのレコードと同じく保存期間を日数で設定します。どちらの場合も,保存条件を外れたデータは自動的に削除されます。Storeバージョンについては「4.2.5 Storeデータベースの保存方式」を参照してください。