3.4.1 ユーザー管理方式の検討

システム管理者は,セキュリティポリシーに基づいたユーザーアカウントの管理方式および運用方式を検討します。ユーザーアカウントは,各担当者の業務内容に応じた適切な権限を設定するよう考慮します。

<この項の構成>
(1) ユーザーアカウントの管理方式の検討
(2) ユーザーアカウントの運用方式の検討

(1) ユーザーアカウントの管理方式の検討

Performance Managementでは,ユーザーアカウントの管理方式として,稼働監視システム内でユーザーアカウントを管理する方法と,統合管理システム(JP1/IM)でユーザーアカウントを一元管理する方法の二つから選択できます。

稼働監視システム内でユーザーアカウントを管理する方法(PFM認証モード)
ユーザーアカウントをPFM - Managerで管理する方法です。ユーザーアカウントはPFM - Web Consoleの画面で作成します。この方法は,Performance Managementシステムでの標準のユーザーアカウントの管理方式です。
なお,08-00より前のバージョンの監視コンソールであるPFM - Viewから,Performance Managementシステムに接続する場合はこの方式にする必要があります。
統合管理システムでユーザーアカウントを一元管理する方法(JP1認証モード)
統合管理システム(JP1/IM)でユーザーアカウントを一元管理する方法です。ユーザーアカウントは,統合管理システムの認証サーバであるJP1/BaseでJP1ユーザーとして作成します。すでにほかのJP1製品でJP1/Baseによる認証を行っている場合や,Performance Managementの連携機能を使ってJP1/IMと連携する場合などにこの方式にすると,複数のアカウントを管理する必要がありません。
JP1ユーザーでアカウントを管理する場合は,PFM - ManagerがインストールされているホストにJP1/Baseが必要になります。クラスタ環境で利用する場合は,PFM - ManagerとJP1/Baseの論理ホスト名を同じにする必要があります。

ユーザーアカウントの管理方法の違いを次の図に示します。

図3-7 ユーザーアカウントの管理方法の違い

[図データ]

(2) ユーザーアカウントの運用方式の検討

セキュリティを確保するために,システム管理者はユーザーアカウントに適切な権限を設定します。設定できるユーザーアカウントの権限は,「管理ユーザー権限」と「一般ユーザー権限」の2種類があります。

また,ユーザーアカウントにはパスワードを設定します。成り済ましを防ぐために,他人に推測されにくいパスワードを設定する必要があります。セキュリティ向上のため,使用していないアカウントは削除してください。また,パスワードは定期的に変更することをお勧めします。