6.1.1 インストールとセットアップの前に

Performance Managementをインストールおよびセットアップする前に確認しておくことを説明します。

<この項の構成>
(1) 前提OS
(2) ネットワーク環境の設定
(3) インストールに必要なOSユーザー権限について
(4) 前提プログラム
(5) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて
(6) 注意事項

(1) 前提OS

Performance Managementプログラムが動作するOSを次の表に示します。

表6-1 前提OS(UNIXの場合)

OS名PFM - ManagerPFM - Web ConsolePFM - Base
HP-UX
HP-UX(IPF)
Solaris
AIX
Linux
Linux(IPF)
(凡例)
○:動作する
-:動作しない

PFM - Agentの前提OSは,PFM - Agentによって異なります。PFM - Agentの前提OSの詳細については,各PFM - Agentのマニュアルを参照してください。

(2) ネットワーク環境の設定

Performance Managementが動作するためのネットワーク環境について説明します。

(a) IPアドレスの設定

Performance Managementシステムのすべてのホストは,ホスト名でIPアドレスが解決できる環境を設定してください。IPアドレスが解決できない環境では,Performance Managementをインストールできません。

監視ホスト名(Performance Managementシステムのホスト名として使用する名前)には,実ホスト名またはエイリアス名を使用できます。

監視ホスト名の設定については,「6.3.3 Performance Managementシステムでのホスト名の設定」を参照してください。

ホスト名とIPアドレスの設定は,次の方法のどれかで行ってください。

注意
  • Performance Managementは,DNS環境でも運用できますが,FQDN(Fully Qualified Domain Name)形式のホスト名には対応していません。監視ホスト名には,ドメイン名を除いたものを使用してください。
  • 複数のLAN環境で使用する場合は,jpchostsファイルでIPアドレスを設定してください。詳細については,「6.3.1 ネットワーク構成の変更」を参照してください。
  • Performance Managementは,DHCPによる動的なIPアドレスが割り振られているホスト上で運用することはできません。Performance Managementを導入するすべてのホストに,固定のIPアドレスを設定する必要があります。

(b) ポート番号の設定

Performance Managementプログラムのサービスは,デフォルトで次の表に示すポート番号が割り当てられています。これ以外のサービスまたはプログラムに対しては,サービスを起動するたびに,そのときシステムで使用されていないポート番号が自動的に割り当てられます。また,ファイアウォール環境で,Performance Managementを使用するときは,ポート番号を固定してください。ポート番号の固定の手順は,「6.3.1 (1) (b) ポート番号を設定する」を参照してください。

表6-2 デフォルトのポート番号とPerformance Managementプログラムのサービス(UNIXの場合)

サービス説明サービス名パラメーターポート番号備考
サービス構成情報管理機能Name Serverjp1pcnsvr22285PFM - ManagerのName Serverサービスで使用されるポート番号。Performance Managementのすべてのホストで設定される。
NNM連携機能NNM Object Managerjp1pcovsvr22292PFM - ManagerおよびPFM - BaseのNNM連携機能で,マップマネージャーとオブジェクトマネージャーの間の通信で使用されるポート番号。PFM - ManagerまたはPFM - Baseがインストールされているホストで設定される。
サービス状態管理機能Status Serverjp1pcstatsvr22350PFM - ManagerおよびPFM - BaseのStatus Serverサービスで使用されるポート番号。PFM - ManagerまたはPFM - Baseがインストールされているホストで設定される。
監視コンソール通信機能View Serverjp1pcvsvr22286PFM - ManagerのView Serverサービスで使用されるポート番号。PFM - Managerホストで設定される。

これらのPerformance Managementが使用するポート番号で通信できるように,ネットワークを設定してください。

(3) インストールに必要なOSユーザー権限について

Performance Managementプログラムをインストールするときは,必ず,rootユーザーで実行してください。

(4) 前提プログラム

ここでは,Performance Managementをインストールする場合に必要な前提プログラムを説明します。前提プログラムの構成図を次に示します。

図6-1 プログラムの構成図

[図データ]

注意

(a) 監視マネージャーの前提プログラム

監視マネージャーには,PFM - Managerが必要です。また,JP1ユーザーによる統合認証を行うためには,JP1/Baseが必要です。詳細については,JP1/Baseのマニュアルおよび「8. ユーザーアカウントの管理」を参照してください。

(b) 監視コンソールサーバの前提プログラム

監視コンソールサーバには,PFM - Web Consoleが必要です。

なお,監視コンソールとして,バージョン07-00以降のPFM - Viewも使用できます。詳細については,「付録G バージョン互換」を参照してください。

(c) 監視エージェントの前提プログラム

監視エージェントには,PFM - AgentとPFM - Baseをインストールします。PFM - BaseはPFM - Agentの前提プログラムであるため,PFM - Base,PFM - Agentの順にインストールしてください。

ただし,PFM - ManagerとPFM - Agentを同一ホストにインストールする場合,PFM - Baseは不要です。この場合,PFM - Agentの前提プログラムはPFM - Managerになるため,PFM - Manager,PFM - Agentの順にインストールしてください。

また,PFM - Agentをインストールするホストには,監視対象プログラムであるOS,データベースサーバ,またはアプリケーションプログラムなどが必要です。

監視対象プログラムは,PFM - Agentごとに異なります。各PFM - Agentの監視対象プログラムについては,各PFM - Agentのマニュアルを参照してください。

(d) 監視コンソールの前提プログラム

Performance Managementで収集した稼働監視データを確認したり,Performance Managementの設定を変更したりするためには,監視コンソールにブラウザーが必要です。

Performance Managementの前提となるブラウザーを次に示します。

OSおよびPFM - Web Consoleのバージョンによってサポートするブラウザーが異なります。詳細については,「6.1.6 監視コンソールのブラウザーの設定手順」を参照してください。

(5) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて

クラスタシステムでのインストールとセットアップは,前提となるネットワーク環境やプログラム構成が,通常の構成のセットアップとは異なります。また,実行系ノードと待機系ノードでの作業が必要になります。詳細については,「15. クラスタシステムでの構築と運用」を参照してください。

(6) 注意事項

ここでは,Performance Managementをインストールおよびセットアップするときの注意事項を説明します。

(a) 同一ホストにPerformance Managementプログラムを複数インストール,セットアップするときの注意事項

Performance Managementは,同一ホストにPFM - Manager,PFM - Web Console,およびPFM - Agentをインストールすることもできます。その場合の注意事項を次に示します。

補足
システムの性能や信頼性を向上させるため,PFM - Manager,PFM - Web Console,およびPFM - Agentはそれぞれ別のホストで運用することをお勧めします。

(b) バージョンアップの注意事項

古いバージョンのPerformance Managementプログラムから,バージョンアップする場合の注意事項を次に示します。

なお,07-00以降からのバージョンアップについての詳細は,「付録E 移行手順と移行時の注意事項」を参照してください。

(c) 他システムとの連携するときの注意事項

(d) PFM - Web Consoleの注意事項

(e) その他の注意事項