2.4.2 運用管理エージェントの起動・停止

運用管理コンソールを使用するためには,運用管理エージェントを起動する必要があります。

注意事項
Linuxには運用管理エージェントはありません。
<この項の構成>
(1) 運用管理エージェントを起動する
(2) 運用管理エージェントを停止する

(1) 運用管理エージェント起動する

  1. スーパーユーザで,次のコマンドを実行する。

    jftsa Java_Path

    java起動コマンドを引数[Java_Path],または環境変数[JP1FTS_JAVA_PATH]に指定して実行してください。両方が指定された場合は,引数が優先されます。実行例を次に示します。Solarisの場合は,引数[Java_Path]および環境変数[JP1FTS_JAVA_PATH]の指定を省略できます。この場合,JP1/FTPに組み込みのJavaを使用します。
実行例

(HP-UX,AIXの場合)>/opt/jp1_fts/bin/jftsa /opt/java1.4/jre/bin/java

(Solarisの場合) >/usr/bin/jp1_fts/jftsa

注意事項
  • HP-UX,AIXの場合は,JRE version 1.4を使用してください。Solarisの場合でも,HP-UX,AIXの場合と同様にJRE version 1.4を使用できます。
  • このコマンドは運用管理エージェントをバックグラウンドに移すとすぐに戻ります。その後,運用管理エージェントのサービス準備ができた時点で開始メッセージを出力します。そのため,コマンドが戻ってからメッセージが出力されるまでに時間差があります。
自動起動方法(HP-UX,Solarisの場合)
システム開始時に,運用管理エージェントを自動起動するには,次の二つの方法があります。設定後,次のシステム開始時から有効になります。
  • /etc/opt/jp1_fts/startup(Solarisの場合は,/usr/lib/jp1_fts/scripts/startup)をテキストエディターなどで開き,注釈(:#)を削除して保存します。
  • /etc/opt/jp1_fts/startup.model(Solarisの場合は,/usr/lib/jp1_fts/scripts/startup.model)を参考にして,カスタマイズしたシェルを/etc/opt/jp1_fts/startup(Solarisの場合は,/usr/lib/jp1_fts/scripts/startup)と置き換えます。
    シェルの中の定義で,次の太字部分には,使用している環境にあるjavaをフルパスで指定してください。
    HP-UXの場合:set JAVA_PATH /opt/java1.4/jre/bin/java
自動起動方法(AIXの場合)
システム開始時に,運用管理エージェントを自動起動するには,次の設定をします。設定後,次のシステム開始時から有効になります。
1. 起動コマンドの作成
次のどちらかの方法で起動コマンドを作成します。
  • /etc/opt/jp1_fts/startupをテキストエディターなどで開き,注釈(:#)を削除して保存します。
  • /etc/opt/jp1_fts/startup.modelを参考にして,カスタマイズしたシェルを/etc/opt/jp1_fts/startupと置き換えます。
2. 自動起動の設定
mkitabコマンドを使用して,自動起動の設定をします。

# mkitab "jp1_fts:2:wait:/etc/opt/jp1_fts/startup"

JP1シリーズを使用する場合は,自動起動の順序が正しく設定されるように,最初にJP1/Baseを設定し,そのあと,JP1シリーズを順次設定します。JP1/IM,JP1/AJS2を使用の場合は,そのあとにJP1/FTPの起動コマンドを登録してください。
JP1/Base,JP1/IM,JP1/AJS2,JP1/FTPの順に自動起動を設定する場合,次のように指定してコマンドを実行します。

# mkitab -i hntr2mon "jp1base:2:wait:/etc/opt/jp1base/jbs_start"
# mkitab -i jp1base "jp1cons:2:wait:/etc/opt/jp1cons/jco_start"
# mkitab -i jp1cons "jp1ajs2:2:wait:/etc/opt/jp1ajs2/jajs_start"
# mkitab -i jp1ajs2 "jp1_fts:2:wait:/etc/opt/jp1_fts/startup"

設定後,lsitabコマンドを使用して,設定内容を確認してください。
次のように指定してコマンドを実行します。

# lsitab -a

<出力例>

init:2:initdefault:
brc::sysinit:/sbin/rc.boot 3 >/dev/console 2>&1 # Phase 3 of system boot
           :
hntr2mon:2:once:/opt/hitachi/HNTRLib2/etc/D002start
jp1base:2:wait:/etc/opt/jp1base/jbs_start
jp1cons:2:wait:/etc/opt/jp1cons/jco_start
jp1ajs2:2:wait:/etc/opt/jp1ajs2/jajs_start
jp1_fts:2:wait:/etc/opt/jp1_fts/startup

シェルの中の定義で,次の太字部分には,使用している環境にあるjavaをフルパスで指定するようにしてください。

set JAVA_PATH=/opt/java1.4/jre/bin/java

注意事項
JP1 Version 6またはJP1 Version 7から,バージョンアップまたはリビジョンアップして使用する場合で,すでに自動起動を設定しているときには,/etc/rc.tcpipの次に示す行を削除してください。
test -x /etc/opt/jp1_fts/startup && /etc/opt/jp1_fts/startup
削除後,上記の自動起動を設定してください。

(2) 運用管理エージェント停止する

  1. スーパーユーザでftsastopコマンドを実行する。
    ftsastopコマンドについては,「6. コマンド」の「ftsastop-運用管理エージェントの停止-」を参照してください。
自動停止方法(HP-UX,Solarisの場合)
インストール後は,システム終了時に運用管理エージェントを自動停止するように設定されます。終了処理を変更したい場合は,/etc/opt/jp1_fts/stop.model(Solarisの場合は,/usr/lib/jp1_fts/scripts/stop.model)を参考にして作成したシェルを/etc/opt/jp1_fts/stop(Solarisの場合は,/usr/lib/jp1_fts/scripts/stop)と置き換えてください。
自動停止方法(AIXの場合)
システム停止時に運用管理エージェントを自動停止する場合には,/etc/rc.shutdownに次の記述を追加してください。なお,JP1/FTPデーモンの自動停止で追加済みの場合は不要です。
記述例

if [ -x /etc/opt/jp1_fts/stop ]
then
   /etc/opt/jp1_fts/stop
fi

/etc/rc.shutdownファイルがない場合は作成してください。その際,/etc/rc.shutdownファイルの属性を次の手順で設定してください。

chmod 550 /etc/rc.shutdown
chown root /etc/rc.shutdown
chgrp shutdown /etc/rc.shutdown

なお,JP1シリーズを使用する場合は,JP1/Base,およびJP1/AJS2の停止処理の前にこの停止処理が動作するようにしてください。
上記以外の独自の終了をしたい場合は,/etc/opt/jp1_fts/stop.modelを参考にして作成したシェルを/etc/opt/jp1_fts/stopと置き換えてください。