1.3.1 ファイルの種類

JP1/Scriptで扱うファイルを表1-2に示します。

なお,ファイルの容量の計算方法については,「1.3.2 ファイルの容量」を,トレースファイルの出力形式については,「付録A.1 トレースファイルの出力形式」を参照してください。

表1-2 JP1/Scriptで扱うファイルの種類

ファイルの種別ファイル名ファイルの拡張子ファイルの形式ファイルの内容
実行ファイルスクリプトファイル.SPTテキスト形式スクリプト文を保存するファイルです。ファイルの拡張子には小文字を指定できます。大文字と小文字を混在させることもできます。
実行環境ファイル.SPVバイナリ形式一つのスクリプトファイルを実行するときの環境が設定されたファイルです。
ファイル名は,拡張子以外の部分をスクリプトファイル名と同じ名前にしてください。
トレースファイル解析トレースファイル.SPAテキスト形式スクリプト文の構文解析の結果が保存されたファイルです。
ファイル名は,拡張子以外の部分がスクリプトファイル名と同じになります。
実行トレースファイル.SPXテキスト形式スクリプト文のコマンドの実行結果が保存されたファイルです。
ファイル名は,拡張子以外の部分がスクリプトファイル名と同じになります。
ユーザトレースファイル.TXTテキスト形式Messageコマンドによって出力されたトレースが保存されたファイルです。
ファイル名はユーザが任意に指定できます。
その他のファイルトレース管理ファイル※1.SPBバイナリ形式トレースファイルを管理するファイルです。
ファイル名は,/opt/jp1script/data/SPTLOGDBで固定です。
グローバル変数ファイル.SPGバイナリ形式スクリプトの実行時に設定されたグローバル変数が保存されたファイルです。
ファイル名は,/opt/jp1script/data/SPTGVで固定です。
予約語ルールファイル.SPRバイナリ形式スクリプトファイルを解析,または実行するために必要となる予約語に関する規則を格納したファイルです。
ファイル名は,Vervvrrで固定です。vvはJP1/Scriptのバージョンを表し,rrはJP1/Scriptのリビジョンを表します。
ワークファイル.TMPバイナリ形式JP1/Script内部で利用するワークファイルです。
システム環境ファイル.cfテキスト形式スクリプトの実行環境を設定するファイルです。ファイル名は/opt/jp1script/conf/jp1scriptで固定です。
実行環境構文ファイル.SPUテキスト形式Script実行環境ファイルコンバータで利用するファイルです。ファイルの拡張子には小文字を指定できます。また,大文字と小文字を混在させることもできます。実行環境ファイルに設定する内容が文字列で設定されています。
ファイル名はユーザが任意に指定できます。
システム情報ファイル.LOGテキスト形式実行時のマシン環境や実行環境を格納するファイルです。ファイルは/opt/jp1script/log/sptenvディレクトリに作成されて,ファイル名はSPTENVnn.LOGになります(nnは01~50)。

注※1 トレース管理ファイルは,以下のトレースファイルのファイル名,およびトレースファイルの書き出し位置などを管理しているファイルです。

次の条件の場合,トレース管理ファイルで管理するトレースファイルが増えるためトレース管理ファイルの容量が増えます。

ファイル名の異なるスクリプトを実行した場合,そのスクリプトファイルの解析トレースファイル,および実行トレースファイルを管理するため,容量が増えます。同じスクリプトファイルを複数回実行する場合は,トレース管理ファイルに出力されている情報を使用しますので容量が増えることはありません。

MessageコマンドでTarget引数に「Target_File」を指定して新規のファイルに出力する場合,容量が増えます。

MessageコマンドのOutputName引数に指定したファイルが,すでにMessageコマンドでTarget引数に「Target_File」を指定して出力済のファイルの場合,トレース管理ファイルに出力されている情報を使用しますので容量が増えることはありません。

MessageコマンドでTarget引数に「Target_File」を指定して,ユニークなファイル名称を持ったユーザトレースファイルを大量に作成する場合,大量に作成されたファイル名,およびトレースファイルの書き出し位置等を管理するための情報が増えるため,トレース管理ファイルの容量が増えてしまいます。トレース管理ファイルの容量が増えると,以下の現象が発生します。

ユニークなファイル名称を持ったユーザトレースファイルを大量に作成する場合は,TextOpen/TextWrite/TextCloseコマンドを使用して,トレースファイルを作成してください。TextOpen/TextWrite/TextCloseコマンドで作成するファイルは,トレース管理ファイルの管理対象外のファイルになるため,トレース管理ファイルの容量が増えることはありません。