ここでは,環境設定で設定する項目について説明します。実際の設定手順は「7.4.3 環境の定義」で説明します。
(1) 共有ディスクへの共有ファイルの作成
実行系・待機系の切り替え時に情報を共有するために,共有ディスク上にディレクトリやファイルを作成します。共有するファイルの種類,およびファイルを格納するディレクトリを次の表に示します。
共有ファイルの種別 | 共有ディレクトリ |
---|---|
リモート電源連携定義ファイル | 共有ディレクトリ名/jp1_aom/rpw/ |
システム情報ファイル | 共有ディレクトリ名/jp1_aom/sys/ |
ログファイル | 共有ディレクトリ名/jp1_aom/log/ |
ディレクトリは,論理ホストごとに割り当ててください。論理ホストが異なる場合は,必ず別のディレクトリを割り当ててください。論理ホストごとに割り当てたディレクトリの下位に,共有するディレクトリ,ファイルを作成します。
共有ディスクのディレクトリ構成例を次に示します。
/shdsk/node0/jp1_aom/rpw/
/shdsk/node0/jp1_aom/sys/
/shdsk/node0/jp1_aom/log/
(2) 共通定義情報の設定
JP1/Power Monitor,JP1/Base,JP1/AJS2,およびJP1/IM - Managerは,論理ホストごとの情報を共通定義情報としてローカルディスク上に持っています。同じ論理ホストの共通定義情報は,各サーバで同じ内容にしておく必要があります。
(3) JP1/AJS2と連携するための設定
JP1/AJS2とJP1/Power Monitorを同じ論理ホスト上で運用する場合は,JP1/AJS2のリモート電源制御ジョブからの要求を同じ論理ホスト上のJP1/Power Monitorが受け取れるように設定します。
jpw_def_set -eyコマンドを実行することで,JP1/AJS2のリモート電源制御ジョブからの要求を同じ論理ホスト上のJP1/Power Monitorが受け取れるようになります。なお,jpw_def_set -enを実行すると,JP1/AJS2のリモート電源制御ジョブからの要求は,実行系の物理ホスト上のJP1/Power Monitorが受け取ります。これは,06-01以前のJP1/Power Monitorの動作と同じ動作です。JP1/Power Monitorをインストールした直後の設定(jpw_def_setコマンドを実行していない状態)では,06-01以前と同じ動作をするようになっています。jpw_def_setコマンドの詳細については,「15. コマンド」の「jpw_def_set」を参照してください。