8.3.2 インフォパッケージまたはプロセスチェーン制御機能に関するトラブル

インフォパッケージまたはプロセスチェーン制御機能を使用しているときに発生したトラブルについて説明します。

<この項の構成>
(1) SAP BWシステムとの接続に関するトラブル
(2) インフォパッケージ制御時のトラブル
(3) プロセスチェーン制御時のトラブル

(1) SAP BWシステムとの接続に関するトラブル

SAP BWシステムとの接続で発生したトラブルについて説明します。

なお,発生したトラブルが以下のどの原因にも該当しない場合には,SAP社が提供するRFC APIの問題が考えられます。KAJM2802-EメッセージにRFC APIのエラーの詳細が出力された場合は,この情報を採取の上,SAP BWシステムの管理者に連絡してください。

(a) SAP BWシステムに接続できません。または,SAP BWシステムとの通信中にエラーが発生します。

次の原因が考えられます。

(b) SAP BWシステムにログオンできません。

次の原因が考えられます。

(2) インフォパッケージ制御時のトラブル

インフォパッケージ制御時に発生したトラブルについて説明します。

なお,発生したトラブルが以下のどの原因にも該当しない場合には,SAP社が提供する外部管理インターフェースの問題が考えられます。KAJM0812-Eメッセージが出力された場合は,外部管理インターフェースの問題が考えられますので,このメッセージに出力された,エラーが発生した外部管理インターフェースの関数名と例外コードの情報を採取の上,SAP BWシステムの管理者に連絡してください。

(a) SAP BWシステムのインフォパッケージを開始できません。

次の原因が考えられます。

(b) インフォパッケージの終了監視が失敗します。

このメッセージより先に表示されるKAJM0813-Eメッセージに「依頼XXXを生成できませんでした」のメッセージが出力される場合は,データロード依頼の登録監視でタイムアウトが発生しています。データロード依頼の登録監視時間(環境設定ファイルのCommandセクションのRequestMonitorTimeキー)の値が妥当かどうかを見直してください。

(c) 開始したインフォパッケージがSAP BWシステム上で異常終了します。

次の原因が考えられます。

(d) インフォパッケージの後続ジョブが異常終了します。

JP1/AJS2 for EAPでは,インフォパッケージのデータロード後に実行される,QMアクション(ロードしたデータの有効化処理)やインフォパッケージの後続処理(重複依頼の削除など)の終了は監視できません。これらの処理と後続ジョブとの間でリソースの競合が発生した場合には,後続ジョブが異常終了することがあります。

この場合には,QMアクションやインフォパッケージの後続処理の終了後に,インフォパッケージを実行するジョブが終了するように設定する必要があります。そのためには,jbwipstaコマンドの-qmwait_timeオプションに,インフォパッケージが正常終了してからそのインフォパッケージを実行するジョブが終了するまでの時間(待ち時間)を設定してください。

(e) JP1/AJS2 for EAPの作業ディレクトリにdev_rfc.trcまたはdev_rfcという名称のファイルが作成されています。

SAP BWシステム用のカスタムジョブの実行中,またはJP1/AJS2 for EAPのコマンドの実行中にエラーが発生した場合,JP1/AJS2 for EAPの作業ディレクトリにRFCトレースファイル(dev_rfc.trcまたはdev_rfcという名称のファイル)が作成されます。RFCトレースファイルには,SAP BWシステムとの通信トレース情報(エラーとなった情報)が記録されています。

なお,重大なエラーが発生した場合にだけ,RFCトレースファイルが必要です。重大なエラーが発生していない場合には,RFCトレースファイルを定期的に削除することをお勧めします。

(3) プロセスチェーン制御時のトラブル

プロセスチェーン制御時に発生したトラブルについて説明します。

なお,発生したトラブルが以下のどの原因にも該当しない場合には,SAP社が提供する外部管理インターフェースの問題が考えられます。KAJM0812-Eメッセージが出力された場合は,外部管理インターフェースの問題が考えられますので,このメッセージに出力された,エラーが発生した外部管理インターフェースの関数名と例外コードの情報を採取の上,SAP BWシステムの管理者に連絡してください。

(a) SAP BWシステムのプロセスチェーンを開始できません。

次の原因が考えられます。

(b) 開始したプロセスチェーンがSAP BWシステム上で異常終了します。

次の原因が考えられます。

なお,JP1/AJS2から実行したプロセスチェーンが異常終了した場合は,次のどちらかの方法でジョブのリカバリーをしてください。

(c) JP1/AJS2 for EAPの作業ディレクトリにdev_rfc.trcまたはdev_rfcという名称のファイルが作成されています。

SAP BWシステム用のカスタムジョブの実行中,またはJP1/AJS2 for EAPのコマンドの実行中にエラーが発生した場合,JP1/AJS2 for EAPの作業ディレクトリにRFCトレースファイル(dev_rfc.trcまたはdev_rfcという名称のファイル)が作成されます。RFCトレースファイルには,SAP BWシステムとの通信トレース情報(エラーとなった情報)が記録されています。

なお,重大なエラーが発生した場合にだけ,RFCトレースファイルが必要です。重大なエラーが発生していない場合には,RFCトレースファイルを定期的に削除することをお勧めします。