1.4 導入の効果
JP1/AJS2 - Definition Assistantを利用することによって,JP1/AJS2を使用したシステムの導入および運用管理の各場面で,期待できる効果を次に示します。
- <この節の構成>
- (1) 業務設計・システム構築時の開発工数の削減
- (2) 運用時の管理工数の削減
(1) 業務設計・システム構築時の開発工数の削減
- 大量のジョブネットやジョブを一括してエクスポートできます。そのため,一つ一つユニットを定義する手間を減らせます。
- 定義情報管理テンプレート自体をジョブ定義書兼パラメーターシートとして使用できます。ジョブ定義書兼パラメーターシートとは,業務設計時に設計した,ユニット定義情報(各ユニットの階層や実行順序の前後関係,実行するファイル,ユニット名称,コメント,スケジューリング情報など)を明確化して管理するための書類です。この書類は開発・保守グループの担当者が作成します。作成・承認されたこの書類を基にして,システム構築時に共通運用グループの担当者がユニットを構築します。そのため,業務設計・システム構築時の作業用としてだけのジョブ定義書兼パラメーターシートを作成する手間を減らせます。
- 定義情報管理テンプレートから直接ユニットをエクスポートできます。そのため,ジョブ定義書兼パラメーターシートを見ながら,JP1/AJS2 - Viewやコマンドを使ってユニットを定義する手間を減らせます。
- エラーチェック機能で定義内容をチェックできます。そのため,定義ミスを少なくできます。また,エラー個所が明確になるため,エラー個所を特定する時間を減らすことができます。
- JP1/AJS2 - Definition Assistantの導入前と導入後のシステム構築時の定義作業
- JP1/AJS2のシステム構築時の代表的な作業である,ユニットの定義作業のイメージを次の図に示します。
図1-4 JP1/AJS2 - Definition Assistantの導入前と導入後のユニットの定義作業
![[図データ]](figure/zue01040.gif)
(2) 運用時の管理工数の削減
- 定義情報を一覧表形式で取得および管理でき,内容の確認が一度にできます。
- ユニットの作成,変更,削除が一括してできます。そのため,ユニットを一つ一つ編集する手間を減らせます。
- ユニットの作成,変更,削除の操作結果が,実行結果ファイルとして自動保存されます。変更履歴を別の書類として作成・管理することなく,実行結果ファイルを利用することで変更履歴を管理できます。
- サーバの移行時(テスト機から本番機への移行)など,定義情報を最初から定義し直さないで移行することができます。
- JP1/AJS2 - Definition Assistantの導入前と導入後のシステム運用時の作業
- JP1/AJS2のシステム運用時の代表的な作業である,定義の変更作業とサーバの移行作業のイメージを紹介します。
- 定義変更時の作業のイメージを次の図に示します。
図1-5 JP1/AJS2 - Definition Assistantの導入前と導入後の定義変更時の作業
![[図データ]](figure/zue01050.gif)
- サーバ移行時の作業のイメージを次の図に示します。
図1-6 JP1/AJS2 - Definition Assistantの導入前と導入後のサーバ移行時の作業
![[図データ]](figure/zue01060.gif)
このように,JP1/AJS2 - Definition Assistantは,JP1/AJS2 - Viewだけで作業する場合に比べて,システム構築や運用管理の作業時間を減らすことができます。