ajsstatus
形式
ajsstatus
[-F サービス名]
[-h ホスト名]
[-v]
機能
スケジューラーサービスの現在の運用環境,またはJP1/AJS2 - Managerに接続しているJP1/AJS2 - Viewの接続情報を標準出力ファイルに出力します。出力形式については,後述の「出力例1」,および「出力例2」を参照してください。
実行権限
なし
ただし,-hオプションで他ホストに対してajsstatusコマンドを実行する場合,次に示すどちらかの設定が必要です。
- コマンドを実行するOSユーザー名が,実行先ホストのJP1ユーザーにマッピングされているOSユーザー名である
- 環境変数JP1_USERNAMEに実行先ホストのJP1ユーザーを指定している
引数
-F サービス名
処理対象とする,スケジューラーサービスのサービス名を指定します。
指定できる文字数は,1~30(単位:バイト)です。
省略した場合,デフォルトサービス名が仮定されます。
-h ホスト名
他ホストのスケジューラーサービスの現在の運用環境を出力したい場合に,操作対象のスケジューラーサービスがあるホスト名を指定します。
指定できる文字数は,1~255(単位:バイト)です。
省略した場合,カレントホスト名(使用しているJP1/AJS2 - Managerホスト名)が仮定されます。
-v
JP1/AJS2 - Managerに接続しているJP1/AJS2 - Viewの接続情報を出力します。
このオプションが指定された場合,スケジューラーサービスの運用環境は出力されません。また,このオプションと同時に-Fが指定された場合,-Fオプションは意味を持ちません。また,出力情報はJP1/AJS2 Monitorサービス(Windows)またはajsinetd(UNIX)が起動されていない場合は,出力されません。
戻り値
使用例1
スケジューラーサービスの現在の運用環境を,標準出力ファイルに出力します。
ajsstatus
使用例2
JP1/AJS2 - Managerに接続しているJP1/AJS2 - Viewの接続情報を,標準出力ファイルに出力します。
ajsstatus -v
出力例1
スケジューラーサービスの現在の運用環境の出力例,出力項目の制限,および出力項目の説明を次に示します。
出力例
![[図データ]](figure/zuo01120.gif)
出力項目の制限
- スケジューラーサービスが終了している場合,(4),(5),(16),(17)は表示されません。
- ISAMを使ってデータベースを作成している場合だけ,(7)が表示されます。
- 次の場合,(16),(17)は表示されません。
- (15)のスケジューラーログファイルのサイズが0の場合。
- 環境設定時に,すべての履歴情報を出力しないように定義した場合(具体的には,UNIXの場合,スケジューラーサービス環境設定ファイル(Schedule.conf)のLOGSIZEパラメーターに0を指定した場合。Windowsの場合,[マネージャー環境設定]ダイアログボックスの[スケジューラーログの設定]タブで[スケジューラーログファイルのサイズ]に0を指定した場合)。
出力項目の説明
- (1) サービス名
- スケジューラーサービスのサービス名を示します。
- (2) AJS状態
- JP1/AJS2による運用が開始しているか(スケジューラーサービスが起動しているか)を示します。
- 運用中:JP1/AJS2による運用が開始している
- 停止:JP1/AJS2による運用が停止している
- メンテナンス中:JP1/AJS2による運用が停止している
- (3) 抑止機能
- JP1/AJS2の機能のうち,抑止状態を示します。
- ジョブ実行:ジョブの実行を抑止する
- なし:ジョブの実行を抑止しない
- (4) AJS開始日時
- JP1/AJS2の運用が開始された日時(スケジューラーサービスが起動した日時)を示します。
- (5) 終了制限
- ajsstopコマンドを使ってJP1/AJS2による運用を終了したこと示します。
- スケジュール:スケジュール制限による終了監視中である
- ジョブネット:ジョブネット制限による終了監視中である
- ジョブ:ジョブ制限による終了監視中である
- なし:ajsstopコマンドが実行されていない
- 強制停止:強制停止中である
- 停止:停止中である
- 制限解除:終了制限が解除された状態である
- (6) データベースの種類
- データベースの種類を示します。
- ISAM:ISAMファイルに情報を格納する
- EmbedDB:組み込みDBに情報を格納する
- (7) データベースファイル格納ディレクトリ
- ISAMファイルおよびユニットロックファイルを格納するディレクトリ名を示します。
- (8) テーブル・ファイル名称
- ISAMの場合,各情報を格納するファイル名(ファイルのベース名)を示します。
- 組み込みDBの場合,各情報を格納するテーブル名を示します。
- (9) マネージャ文字コード種別
- データベースに情報を格納する際に使用する文字コード種別を示します。
- SJIS:シフトJIS文字コードを使用する
- EUC:日本語EUC文字コードを使用する
- UTF-8:UTF-8文字コードを使用する
- C:7ビットASCII文字コードを使用する
- (10) ジョブエラー情報ディレクトリ
- ジョブエラー情報ディレクトリ名を示します。
- (11) 退避情報ディレクトリ
- 退避情報ディレクトリ名を示します。
- (12) AJS開始・終了メッセージの出力
- JP1/AJS2の運用開始・終了メッセージを,UNIXの場合はsyslogファイルに,Windowsの場合はイベントログに出力するかを示します。
- 出力しない:メッセージを出力しない
- すべて出力する:すべてのメッセージを出力する
- (13) ジョブネット開始・終了メッセージの出力
- ジョブネットの開始・終了メッセージを,UNIXの場合はsyslogファイルに,Windowsの場合はイベントログに出力するかを示します。
- 出力しない:メッセージを出力しない
- 異常終了時出力する:ジョブネット異常終了メッセージだけを出力する
- 警告終了時出力する:ジョブネット警告終了メッセージだけを出力する
- 保留時出力する:ジョブネット保留通知メッセージだけを出力する
- 開始遅延時出力する:ジョブネット開始遅延通知メッセージだけを出力する
- 終了遅延時出力する:ジョブネット終了遅延通知メッセージだけを出力する
- 起動条件監視開始・終了時出力する:ジョブネット起動条件監視開始・終了通知メッセージだけを出力する
- 繰り越し未実行時出力する:ジョブネット繰り越し未実行通知メッセージだけを出力する
- ジョブネットコネクタ接続エラー時出力する:ジョブネットコネクタと接続先のジョブネットとの接続に関するエラーメッセージだけを出力する
- すべて出力する:すべてのメッセージ(ジョブネット開始,正常終了,異常終了,警告終了,保留通知,開始遅延通知,終了遅延通知,起動条件監視開始・終了通知,繰り越し未実行通知,およびジョブネットコネクタ接続エラー)を出力する
- (14) ジョブ開始・終了メッセージの出力
- ジョブの開始・終了メッセージを,UNIXの場合はsyslogファイルに,Windowsの場合はイベントログに出力するかを示します。
- 出力しない:メッセージを出力しない
- 異常終了時出力する:ジョブ異常終了メッセージだけを出力する
- 警告終了時出力する:ジョブ警告終了メッセージだけを出力する
- 保留時出力する:ジョブ保留通知メッセージだけを出力する
- 終了遅延時出力する:ジョブ終了遅延通知メッセージだけを出力する
- すべて出力する:すべてのメッセージ(ジョブ開始,正常終了,異常終了,警告終了,および終了遅延)を出力する
- (15) スケジューラーログファイルのサイズ
- スケジューラーログファイルのサイズ(単位:キロバイト)を示します。
- (16) 使用中のスケジューラーログファイル名
- スケジューラーサービスが使用しているスケジューラーログファイル名を示します。
- (17) 交代用のスケジューラーログファイル名
- 履歴情報を指定したサイズまでファイルに出力した場合に,次に使用するスケジューラーログファイル名を示します。
- (18) AJS開始・終了履歴の出力
- JP1/AJS2の運用を開始したとき,および終了したときに履歴情報を出力するかを示します。
- 出力しない:履歴を出力しない
- すべて出力する:すべての履歴を出力する
- (19) ジョブネット開始・終了履歴の出力
- ジョブネットの実行を開始したとき,および終了したときに履歴情報を出力するかを示します。
- 出力しない:履歴を出力しない
- 異常終了時出力する:ジョブネットの異常終了履歴を出力する
- 警告終了時出力する:ジョブネットの警告終了履歴を出力する
- 保留時出力する:ジョブネットの保留通知履歴を出力する
- 開始遅延時出力する:ジョブネット開始遅延通知履歴だけを出力する
- 終了遅延時出力する:ジョブネット終了遅延通知履歴だけを出力する
- 起動条件監視開始・終了時出力する:ジョブネット起動条件監視開始・終了通知履歴だけを出力する
- 繰り越し未実行時出力する:ジョブネット繰り越し未実行通知履歴だけを出力する
- すべて出力する:すべての履歴(ジョブネット起動,異常終了,警告終了,保留通知,開始遅延通知,終了遅延通知,起動条件監視開始・終了通知,繰り越し未実行通知,および全登録解除)を出力する
- (20) ジョブ開始・終了履歴の出力
- ジョブの実行を開始したとき,および終了したときに履歴情報を出力するかを示します。
- 出力しない:履歴を出力しない
- 異常終了時出力する:ジョブの異常終了履歴を出力する
- 警告終了時出力する:ジョブの警告終了履歴を出力する
- 保留時出力する:ジョブの保留通知履歴を出力する
- 終了遅延時出力する:ジョブの終了遅延通知履歴だけを出力する
- すべて出力する:すべての履歴(ジョブ起動,異常終了,警告終了,および終了遅延)を出力する
- (21) 操作履歴の出力
- 操作履歴情報を出力するかを示します。
- 出力しない:履歴を出力しない
- ALTER:ajsalterコマンドでの操作履歴を出力する
- STOP:ajsstopコマンドでの操作履歴を出力する
- ENTRY:ジョブネットの実行登録の操作履歴を出力する
- LEAVE:ジョブネットの実行登録解除の操作履歴を出力する
- PLAN:ジョブネットのスケジュール一時変更の操作履歴を出力する
- INTRPT:ジョブネットの実行中断の操作履歴を出力する
- RERUN:ジョブネットの再実行の操作履歴を出力する
- KILL:ジョブの強制終了の操作履歴を出力する
- CHANGE:ジョブネットワーク要素の定義内容変更の操作履歴を出力する
- CALENDAR:カレンダー情報の変更の操作履歴を出力する
- DELETE:ジョブネットワーク要素の削除の操作履歴を出力する
- RESTORE:ジョブネットワーク要素の回復の操作履歴を出力する
- DEFINE:ジョブネットワーク要素の定義の操作履歴を出力する
- COPY:ジョブネットワーク要素の複写,および移動の操作履歴を出力する
- CHGST:ジョブの状態変更の操作履歴を出力する
- SUSPEND:ジョブネットのサスペンド・サスペンド解除の操作履歴を出力する
- IMPORT:ジョブネットワーク要素のインポートの操作履歴を出力する
- START:ajsstartコマンドでの操作履歴を出力する
- すべて出力する:すべての履歴を出力する
- (22) ルートジョブネットのスケジュール
- ルートジョブネットのスケジュール定義時に使用している時間制を示します。
- 24時間:スケジュールを24時間制で定義している
- 48時間:スケジュールを48時間制で定義している
- (23) サスペンド機能
- サスペンド機能の有効・無効を示します。
- 有効:サスペンド機能が有効である
- 無効:サスペンド機能が無効である
- (24) 参照履歴の出力
- 参照履歴情報を出力するかを示します。
- 出力しない:すべての参照履歴を出力しない
- BACKUP:ジョブネットワーク要素の退避の参照履歴を出力する
- EXPORT:ジョブネットワーク要素のエクスポートの参照履歴を出力する
- NAME:ジョブネットワーク要素の名称出力の参照履歴を出力する
- PRINT:ジョブネットワーク要素の定義内容出力の参照履歴を出力する
- SCHEDULE:ジョブネットの予定情報出力の参照履歴を出力する
- SHOW:ジョブネットワーク要素の状態出力の参照履歴を出力する
- すべて出力する:すべての履歴を出力する
出力例2
JP1/AJS2 - Managerに接続しているJP1/AJS2 - Viewの接続情報の出力例,出力項目の制限,および出力項目の説明を次に示します。
出力例
![[図データ]](figure/zuo01125.gif)
出力項目の制限
- JP1/AJS2 - View接続情報が存在しない場合,またはJP1/AJS2 Monitorサービス(Windows)またはajsinetd(UNIX)が起動されていない場合,(1)~(6)の見出し行と(7)のメッセージだけ出力されます。
出力項目の説明
- (1) 接続先スケジューラーサービス
- 接続しているスケジューラーサービス名を出力します。接続処理中のためサービス名が取得できない場合,サービス名に「***」が出力されます。
- (2) JP1ユーザー
- JP1/AJS2 - ViewにログインしているJP1ユーザー名が出力されます。
- (3) プロセスID
- JP1/AJS2 - Viewの接続を管理している,ajsmonsvrのプロセスIDが出力されます。同一行の出力項目は,このプロセスに対する情報となります。出力情報が存在する範囲は,JP1/AJS2 - Viewのログイン完了時から,ログオフまでの間です。また,別ホストからJP1/AJS2 - Managerのコマンドをリモート実行した場合に発生するajsmonsvrプロセスの情報は出力されません。
- (4) 接続開始日時
- JP1/AJS2 - Viewの接続を開始した日時が次に示す形式で出力されます。
- YYYY/MM/DD hh:mm:ss
- 出力フォーマットは,日本語環境と英語環境で共通です。各項目の出力けた数が足りない場合は,前にゼロを付けて出力されます。
- (例)2006年4月9日 10時2分5秒の場合
- 2006/04/09 10:02:05
- (5) 接続元IPアドレス
- JP1/AJS2 - Viewから,JP1/AJS2 - Managerに接続しているホストのIPアドレスが次に示す形式で出力されます。
- xxx.xxx.xxx.xxx
- 各項目の出力けた数が足りない場合は,詰めて出力されます。
- (例)133.108.132.1の場合
- 133.108.132.1
- (6) 接続元ホスト
- IPアドレスをホスト名称に変換して出力されます。IPアドレスからホスト名に変換できない場合,IPアドレスがそのまま出力されます。JP1/AJS2 - Viewの接続元のIPアドレスからホスト名を逆引きしてホスト名が出力されます。
- JP1/AJS2 - Viewマシン自体のホスト名とは異なる場合があります。DNS環境の場合,ドメイン名が付加されFQDN形式で表示します。IPアドレスにエイリアスホスト名があり複数のホスト名が設定されている場合は,正ホスト名が表示されます。
- (7) メッセージ
- JP1/AJS2 Monitorサービス(Windows)またはajsinetd(UNIX)が起動されていない場合,KAVS0828-Iメッセージが出力されます。
- その他の場合は,情報がすべて出力されたあと,KAVS0827-I メッセージが出力されます。