ajsevget(Windows限定)
形式
ajsevget
ajsevgetスクリプトファイル名
機能
JP1イベントを受信します。
このコマンドは,JP1 Version 5以前からの移行時に使用してください。JP1 Version 5のajsevgetコマンドの機能の範囲だけで動作します。新たにJP1イベントを受信したい場合は,イベントサービスの機能拡張に対応したJP1イベント受信監視ジョブを使用してください。
実行権限
なし
引数
ajsevgetスクリプトファイル名
JP1イベントの受信に関する情報(受信したいJP1イベントのイベントID,受信したイベントの格納先など)が定義されている,ajsevgetスクリプトファイル名を指定します。
指定できる文字数は,1~255(単位:バイト)です。
ajsevgetスクリプトファイルの記述方法については,後述の「補足事項」を参照してください。
注意事項
- このコマンドはWindowsだけで実行できます。UNIXでは実行できません。また,このコマンドは,Windows Server 2003(IPF),Windows Server 2008,およびWindows Server 2008(IPF)では提供していません。
- JP1/Baseイベントサービスを起動する前に,JP1/Baseのイベントサーバ設定ファイルの設定をしてください。設定の必要な項目は次のとおりです。
- users:JP1イベントを取得できるユーザー名を指定します。「*」は指定できません。
- buffnum:保存しておくSESイベント数を指定します。必ず128以上の値を設定してください。
- eventids:取得できるイベントIDを指定します。「*」は指定できません。
- コマンドを実行するユーザーに対して,ajsevgetスクリプトファイルのアクセス権に「読み取り」以上を与えてください。
- 受信したJP1イベントの情報をファイルに出力する場合は,出力先ファイルまたは出力先フォルダのアクセス権に「変更」以上を設定してください。
- このコマンドは,クラスタシステムには対応していません。
- このコマンドは,複数LAN接続には対応していません。
戻り値
0 | 正常終了。 |
1 | JP1/Baseイベントサービスが起動していない。 |
3 | メモリーが不足している。 |
5 | イベントIDの指定が不適切である。 |
6 | 入出力エラーが発生した。 |
8 | JP1/Baseのイベント機能に対する設定が不適切である。 |
9 | ajses.dllが所定のフォルダにない。 |
10 | 引数の指定が不適切である。 |
11 | 同じ引数を複数指定している。 |
12 | スクリプトファイルの記述内容が不適切である。 |
13 | スクリプトファイルが見付からなかった。 |
14 | スクリプトファイルにアクセスできない。 |
15 | イベント受信時にタイムアウトが発生した。 |
16 | データ入出力ファイルが見付からなかった。 |
17 | データ入出力ファイルにアクセスできない。 |
18 | これ以上,イベント受信コマンドは実行できない。 |
19 | スケジューラーサービスが停止した。 |
99 | システムエラーが発生した。 |
補足事項
- 受信したJP1イベントの情報の出力先として指定したファイルが作成されていない場合は,ファイルを新規に作成します。すでに作成されている場合は,既存のファイルの末尾に情報を追加します。
- ajsevgetスクリプトファイルで,「GETNUM」「TIMEOUT」の両方を無制限にした場合で,コマンド実行中にコマンドを終了する場合は,[Ctrl]キーを押しながら[C]キーを押すか,またはWindowsの[タスクマネージャ]を使ってコマンドを終了してください。なお,これらの方法でコマンドを終了すると,システムの資源が解放されないことがあります。
- このコマンドは,一つのシステムにつき20個まで同時に実行できます。
- ajsevgetスクリプトファイルの記述方法を説明します。必要に応じて,「ajsevgetスクリプトファイルの記述例」の説明も参照してください。
ajsevgetスクリプトファイルは,テキスト形式のファイルです。「キーワード=指定値(改行)」の形式で指定します。キーワードの指定方法を次に示します。
- EVID
- 受信したいJP1イベントのイベントIDを指定します。
- 指定できる値は,0~1FFF,および7FFF8000~7FFFFFFFです。イベントIDを複数指定する場合は,イベントID間を「;(セミコロン)」で区切ります。JP1/Baseのイベントサーバ設定ファイルに設定されているすべてのイベントを受信したい場合は「ALL」と指定します。
- GETNUM
- JP1イベントの受信回数を指定します。
- 指定できる値は,1~100(単位:回)です。省略した場合,1が仮定されます。受信回数を無制限にしたい場合は「INFINITE」と指定します。
- TIMEOUT
- JP1イベントの受信待ち時間を指定します。
- 指定できる値は,1~1,440(単位:分)です。省略した場合,待ち時間は無制限になります。
- COMOUT
- 受信したJP1イベントの,イベント共通情報の出力先を指定します。
- 標準出力ファイルに出力したい場合:STDOUT
- 標準エラー出力ファイルに出力したい場合:STDERR
- 任意のファイルに出力したい場合:FILE(ファイル名)-DELIMIT(区切り記号)
この場合,共通情報の出力後,区切り記号がテキスト形式で出力されます。
ファイル名に指定できる文字数は,1~255(単位:バイト)です。
区切り記号に指定できる文字数の制限はありません。
- INFOUT
- 受信したJP1イベントの,イベント詳細情報の出力先を指定します。
- 標準出力ファイルに出力したい場合:STDOUT
- 標準エラー出力ファイルに出力したい場合:STDERR
- 任意のファイルに出力したい場合:
- FILE(ファイル名)-DELIMIT(区切り記号)
- この場合,詳細情報の出力後,区切り記号(16進数)がバイナリー形式で出力されます。
- FILE(ファイル名)-DELIMIT("区切り記号")
- この場合,詳細情報の出力後,区切り記号がテキスト形式で出力されます。
- ファイル名に指定できる文字数は,1~255(単位:バイト)です。
- 区切り記号に指定できる文字数の制限はありません。
- MSGOUT
- 受信したJP1イベントの,イベントメッセージ情報の出力先を指定します。
- 標準出力ファイルに出力したい場合:STDOUT
- 標準エラー出力ファイルに出力したい場合:STDERR
- 任意のファイルに出力したい場合:FILE(ファイル名)-DELIMIT("区切り記号")
この場合,イベントメッセージ情報の出力後,区切り記号がテキスト形式で出力されます。
- ファイル名に指定できる文字数は,1~255(単位:バイト)です。
- 区切り記号に指定できる文字数の制限はありません。
ajsevgetスクリプトファイルの記述例
JP1イベントの受信条件と,ajsevgetスクリプトファイルの記述内容を示します。
- JP1イベントの受信条件
- 受信したいJP1イベントのイベントID:111,222,333
- 受信回数:3回
- 1回の受信の最大待ち時間:60分
- イベントの共通情報の出力先:標準出力ファイル
- イベントの詳細情報の出力先:任意のファイル(C:¥users¥user01¥evinf.dat)。区切り記号は「0xFFFF(16進コード)」を使用する。
- イベントのメッセージの出力先:任意のファイル(C:¥users¥user02¥evmsg.txt)。区切り記号は「"/*FFFF*/"」を使用する。
- ajsevgetスクリプトファイルの記述内容
EVID=111;222;333
GETNUM=3
TIMEOUT=60
COMOUT=STDOUT
INFOUT=FILE(C:¥users¥user01¥evinf.dat)-DELIMIT(FFFF)
MSGOUT=FILE(C:¥users¥user02¥evmsg.txt)-DELIMIT("/*FFFF*/")
使用例
ajsevgetスクリプトファイル「script.txt」を指定してJP1イベントを受信します。
ajsevget script.txt