jajs_start(UNIX限定)
形式
jajs_start
機能
システム起動時に,JP1/AJS2を自動起動します。
このコマンドが実行する処理の流れを次に示します。
- ajsqlagtdプロセスが起動していない場合,ajsqlagtdプロセスを起動します。
- ajsqlftpdプロセスが起動していない場合,ajsqlftpdプロセスを起動します。※
- jajs_spmdコマンドを実行し,JP1/AJS2を起動します。
- ajsinetdプロセスが起動していない場合,ajsinetdプロセスを起動します。※
- ajschkmandプロセスが起動していない場合,ajschkmandプロセスを起動します。※
- ajschkagtdプロセスが起動していない場合は,ajschkagtdプロセスを起動します。
- jajs_spmd_statusコマンドを実行し,JP1/AJS2の起動を確認します。60秒間jajs_spmd_statusコマンドをリトライし,JP1/AJS2の起動状態を確認したあと,コマンドを終了します。
- jajs_spmd_statusコマンドを実行し,JP1/AJS2のプロセスの状態を表示します。
- 注※
- ajsqlftpdプロセス,ajsinetdプロセス,およびajschkmandプロセスはJP1/AJS2 - Managerにしか存在しないため,JP1/AJS2 - Agentでの設定は不要です。
JP1/AJS2のインストール直後は,自動起動の定義がコメント化されているため,自動起動は無効になっています。必要に応じて,自動起動が有効になるようにカスタマイズしてください。カスタマイズの詳細は,後述の「補足事項」を参照してください。また,JP1/AJS2の自動起動の設定については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 14.7.2 JP1/AJS2サービスの自動起動および自動終了の設定」も参照してください。
実行権限
スーパーユーザー権限
注意事項
- このコマンドはUNIXだけで実行できます。Windowsでは実行できません。
- このコマンドを,jajs_spmd,またはjajs_start.clusterコマンドと同時に実行しないでください。JP1/AJS2が正しく起動しないおそれがあります。
- 環境変数JP1_HOSTNAMEが設定されていない環境でこのコマンドを実行してください。環境変数JP1_HOSTNAMEが設定されている環境でこのコマンドを実行すると,物理ホストではなく環境変数JP1_HOSTNAMEに設定した論理ホストのJP1/AJS2を起動しようとします。物理ホストのJP1/AJS2を起動する場合は,補足事項を参照して環境変数JP1_HOSTNAMEを削除してください。このコマンドは論理ホストに対応していません。
- このコマンドをリモートシェルコマンドで実行する場合は,標準入力,標準出力,および標準エラー出力を切断(標準入力,標準出力,および標準エラー出力に/dev/nullを割り当てる)しておいてください。切断しないでコマンドを実行した場合,JP1/AJS2サービスの起動が完了しても,リモートシェルコマンドが終了しないおそれがあります。
戻り値
補足事項
- このコマンドは,/etc/opt/jp1ajs2下に格納されています。
- JP1/AJS2の自動起動を有効にする手順,およびJP1/AJS2の起動を確認したあとコマンドを終了する手順を次に示します。
- 次に示すファイル(自動起動用シェルスクリプト)をviなどのエディターで開く。
/etc/opt/jp1ajs2/jajs_start
- ファイルの記述(下線で示した2か所)を削除する。
:
: # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd >/dev/null 2>/dev/null
if [ -x /etc/opt/jp1ajs2/ajsinetd_startstop ] ; then
:
### JP1/AJS2 Monitor service started ###
: # /etc/opt/jp1ajs2/ajsinetd_startstop start >/dev/null 2>/dev/null
fi
fi
:
- JP1/AJS2の起動を確認したあとコマンドを終了するには,ファイルの記述(下線で示した1か所)を削除する。
:
###Service start confirmation processing###
: # WAIT_READY=YES
:
- 注意事項
- 削除する前に,内容を確認してください。
- なお,「: # WAIT_READY=YES」のコメントを削除すると,JP1/AJS2のサービスの起動を確認します。JP1/AJS2のサービスの起動確認は60秒間実行されますが,ISAMファイル自動再編成機能の設定をした場合には,サービスが完全に起動しない状態で処理を終了することがあります。この場合は,見積もりできないため,実測によって「MAX_RETRY=6」の部分を変更する必要があります。
- (例)
- JP1/AJS2のサービスの起動確認を140秒間に変更する場合
- JP1/AJS2のサービスの起動確認一回につき,10秒掛かるため,JP1/AJS2のサービスの起動確認を140秒間実行するには,「MAX_RETRY=6」を「MAX_RETRY=14」に変更する。
- また,JP1/AJS2のプロセスの状態を表示したい場合は,「: # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status」および「: # WAIT_READY=YES」のコメントを削除してください。このコメントを削除すると,JP1/AJS2のプロセスの状態として,jajs_spmd_statusコマンドの結果が標準出力に出力されます。出力例を次に示します。
- JP1/AJS2 - Managerの場合
KAVB3690-I Processing to report the status of JP1_AJS2 has started.
Display the running processes
process name process ID
jpqmon 41616
jpomanager 22804
jpoagent 46380
ajsmasterd 44274
KAVB3691-I All the processes have started.
- JP1/AJS2 - Agentの場合
KAVB3690-I Processing to report the status of JP1_AJS2 has started.
Display the running processes
process name process ID
jpqmon 17651
jpoagent 17660
KAVB3691-I All the processes have started.