2.2.24 UNIX/PCカスタムジョブ定義情報の記述方法

UNIX/PCカスタムジョブ定義情報の記述方法を説明します。

UNIX/PCカスタムジョブ定義情報の形式,およびパラメーターを次に示します。

形式

[cty="カスタムジョブクラス名";]
[te="コマンドテキスト";]
[sc="スクリプトファイル名";]
[prm="パラメーター";]
[env="環境変数";]
[so="標準出力ファイル名";]
[se="標準エラー出力ファイル名";]
[etm=n;]
[fd=実行所要時間;]
[pr=n;]
[ex="ジョブ実行エージェントホスト名";]
[un="実行ユーザー名";]
[jd={nm|ab|cod|mdf|exf};]
[wth=n;]
[tho=n;]
[jdf="終了判定ファイル名";]
[ha={y|n};]
[eu={ent|def};]
[wkp="作業用パス名";]
[ev="環境変数ファイル名";]
[si="標準入力ファイル名";]
[soa={new|add};]
[sea={new|add};]
[ts1="転送元ファイル名1";]
[td1="転送先ファイル名1";]
[top1={sav|del};]
[ts2="転送元ファイル名2";]
[td2="転送先ファイル名2";]
[top2={sav|del};]
[ts3="転送元ファイル名3";]
[td3="転送先ファイル名3";]
[top3={sav|del};]
[ts4="転送元ファイル名4";]
[td4="転送先ファイル名4";]
[top4={sav|del};]

パラメーター
cty="カスタムジョブクラス名";
カスタムジョブクラス名を定義します。
指定できる文字数は,1~16(単位:バイト)です。
クラス名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
JP1/AJS2で標準提供されているカスタムジョブを利用する場合に定義するクラス名を次の表に示します。
連携するプログラム名クラス名
JP1/FTPJP1FTP
JP1/AJS2 for Enterprise ApplicationsJP1AMR3
JP1/AJS2 for Enterprise ApplicationsJP1AMR3BW
JP1/AJS2 for Oracle E-Business SuiteJP1AMOAP
HITACHI JOB ENTRY - CLIENTMFMFJOB
JP1/OJE for VOS3VOS3JOB
JP1/OJE for VOS1VOS1JOB
JP1/OJE for VOS1VOS1NET
JP1/OJE for VOSKVOSKJOB
JP1/OJE for VOSKVOSKNET
HITSENSER Data Mart ServerDMSV
Cosminexus ManagerCOSMNGSV
Cosminexus ManagerCOSMNGAP
te="コマンドテキスト";
コマンドテキストを定義します。
指定できる文字数は,1~1,023(単位:バイト)です。
コマンドテキスト中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
sc="スクリプトファイル名";
UNIXジョブの場合,スクリプトファイル名をフルパスで定義します。PCジョブの場合,実行ファイル名をフルパスで定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
ファイル名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
prm="パラメーター";
実行ファイルに対するパラメーターを定義します。
指定できる文字数は,1~1,023(単位:バイト)です。
パラメーター中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
env="環境変数";
環境変数を定義します。
指定できる文字数は,1~20,479(単位:バイト)です。
環境変数中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
環境変数を定義する際の注意事項については,「付録A 環境変数および環境変数ファイルを定義する場合の注意事項」を参照してください。
so="標準出力ファイル名";
標準出力ファイル名をフルパスで定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
ファイル名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
se="標準エラー出力ファイル名";
標準エラー出力ファイル名をフルパスで定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
ファイル名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
etm=n;
実行打ち切り時間を,実行開始時刻からの相対分で定義します。
指定できる値は,1~1,440(単位:分)です。
fd=実行所要時間;
終了遅延監視するジョブの実行所要時間を定義します。
指定できる値は,10進数の値で1~1,440(単位:分)です。
pr=n;
ジョブの実行優先順位を定義します。
指定できる値は,1~5です。実行優先順位がいちばん低いのが1,いちばん高いのが5です。省略した場合,上位ジョブネットの定義に依存します。このパラメーターを省略し,かつ,最上位までのすべての上位ジョブネットに対してpr,またはniパラメーターを指定しなかった場合,ジョブの実行優先順位として1が仮定されます。
ex="ジョブ実行エージェントホスト名";
ジョブを実行するJP1/AJS2 - Agentホスト名を定義します。
指定できる文字数は,1~255(単位:バイト)です。
un="実行ユーザー名";
JP1/AJS2 - Agentホストでジョブを実行する場合の,ジョブを実行するユーザー名を定義します。
指定できる文字数は,1~63(単位:バイト)です。ユーザー名中に空白文字は指定できません。
ユーザー名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
jd={nm|ab|cod|mdf|exf};
終了判定種別を定義します。省略した場合,codが仮定されます。
  • nm:すべて正常終了とします。
  • ab:すべて異常終了とします。
  • cod:終了コードが指定値以下の場合に,正常終了とします。
  • mdf:ファイルが更新されている場合に,正常終了とします。
  • exf:ファイルが作成されている場合に,正常終了とします。
wth=n;
警告終了のしきい値を定義します。
指定できる値は,0~2,147,483,647です。
tho=n;
異常終了のしきい値を定義します。
指定できる値は,0~2,147,483,647です。省略した場合,0が仮定されます。
jdf="終了判定ファイル名";
終了判定ファイル名をフルパスで定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
ファイル名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
ha={y|n};
ジョブの実行を保留するかを定義します。省略した場合,nが仮定されます。
  • y:保留します。
  • n:保留しません。
eu={ent|def};
ジョブ実行時のJP1ユーザーを定義します。省略した場合,entが仮定されます。
  • ent:ジョブネットを登録したJP1ユーザーをジョブ実行時のJP1ユーザーとします。
  • def:ジョブを所有するJP1ユーザーをジョブ実行時のJP1ユーザーとします。
wkp="作業用パス名";
作業用パス名をフルパス名で定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
作業用パス名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
ev="環境変数ファイル名";
エージェントホスト上の環境変数ファイル名を定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。ファイル名は,絶対パスまたは相対パスで指定します。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時の作業用パスからの相対パスになります。
ファイル名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
環境変数を定義する際の注意事項については,「付録A 環境変数および環境変数ファイルを定義する場合の注意事項」を参照してください。
si="標準入力ファイル名";
ジョブを実行するエージェントホスト上の標準入力ファイル名を定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。ファイル名は,絶対パスまたは相対パスで指定します。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時の作業用パスからの相対パスになります。
ファイル名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
soa={new|add};
標準出力ファイル名の追加書きオプションを定義します。省略した場合,newが仮定されます。soパラメーターで標準出力ファイル名を指定しなかった場合,このパラメーターは無効になります。
PCカスタムジョブには指定できません。
  • new:ファイルを新規に作成します。
  • add:既存のファイルに情報を追加します。
sea={new|add};
標準エラー出力ファイル名の追加書きオプションを定義します。省略した場合,newが仮定されます。seパラメーターで標準エラー出力ファイル名を指定しなかった場合,このパラメーターは無効になります。
PCカスタムジョブには指定できません。
  • new:ファイルを新規に作成します。
  • add:既存のファイルに情報を追加します。
ts1="転送元ファイル名1";
転送元ファイル名をフルパス名で定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
ファイル名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
td1="転送先ファイル名1";
エージェントホストに転送する転送先ファイル名を定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
省略した場合,$JP1AJS2_JPQTEMPxx$変数が仮定されます(xxは,転送ファイルの番号で,01~04の値)。
sc,prmパラメーターにこの変数を指定すると,転送先ファイル名を意識しないでジョブを実行できます。
ファイル名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
top1={sav|del};
転送先ファイルの自動削除オプションを定義します。
  • sav:ファイルを保存します。
  • del:ファイルを削除します。
転送元ファイル名および転送先ファイル名を指定し,このパラメーターを省略した場合,savが仮定されます。
転送元ファイル名を指定し,転送先ファイル名およびこのパラメーターを省略した場合,delが仮定されます。
PCカスタムジョブには指定できません。
ts2="転送元ファイル名2";
転送元ファイル名をフルパス名で定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
ファイル名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
td2="転送先ファイル名2";
エージェントホストに転送する転送先ファイル名を定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
省略した場合,$JP1AJS2_JPQTEMPxx$変数が仮定されます(xxは,転送ファイルの番号で,01~04の値)。
sc,prmパラメーターにこの変数を指定すると,転送先ファイル名を意識しないでジョブを実行できます。
ファイル名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
top2={sav|del};
転送先ファイルの自動削除オプションを定義します。
  • sav:ファイルを保存します。
  • del:ファイルを削除します。
転送元ファイル名および転送先ファイル名を指定し,このパラメーターを省略した場合,savが仮定されます。
転送元ファイル名を指定し,転送先ファイル名およびこのパラメーターを省略した場合,delが仮定されます。
PCカスタムジョブには指定できません。
ts3="転送元ファイル名3";
転送元ファイル名をフルパス名で定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
ファイル名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
td3="転送先ファイル名3";
エージェントホストに転送する転送先ファイル名を定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
省略した場合,$JP1AJS2_JPQTEMPxx$変数が仮定されます(xxは,転送ファイルの番号で,01~04の値)。
sc,prmパラメーターにこの変数を指定すると,転送先ファイル名を意識しないでジョブを実行できます。
ファイル名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
top3={sav|del};
転送先ファイルの自動削除オプションを定義します。
  • sav:ファイルを保存します。
  • del:ファイルを削除します。
転送元ファイル名および転送先ファイル名を指定し,このパラメーターを省略した場合,savが仮定されます。
転送元ファイル名を指定し,転送先ファイル名およびこのパラメーターを省略した場合,delが仮定されます。
PCカスタムジョブには指定できません。
ts4="転送元ファイル名4";
転送元ファイル名をフルパス名で定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
ファイル名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
td4="転送先ファイル名4";
エージェントホストに転送する転送先ファイル名を定義します。
指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。
省略した場合,$JP1AJS2_JPQTEMPxx$変数が仮定されます(xxは,転送ファイルの番号で,01~04の値)。
sc,prmパラメーターにこの変数を指定すると,転送先ファイル名を意識しないでジョブを実行できます。
ファイル名中に,「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
PCカスタムジョブには指定できません。
top4={sav|del};
転送先ファイルの自動削除オプションを定義します。
  • sav:ファイルを保存します。
  • del:ファイルを削除します。
転送元ファイル名および転送先ファイル名を指定し,このパラメーターを省略した場合,savが仮定されます。
転送元ファイル名を指定し,転送先ファイル名およびこのパラメーターを省略した場合,delが仮定されます。
PCカスタムジョブには指定できません。