形式
ajsbackup
[-F サービス名]
[-b 退避情報ディレクトリ名]
[-R]
[-E|-L]
[-T]
[{-G|-N|-J}]
[{-i|-e|-f}]
[{-m|-a}]
-n 退避ボックス名
ジョブネットワーク要素名...
機能
ジョブネットワーク要素を退避ファイルの形式に変換し,退避ボックスに格納します。
このコマンドを実行すると,一つの退避ファイルが指定した退避ボックスに作成されます。退避ファイル名には,0001~1024の未使用の値が,値の小さい方から順次設定されます。
環境設定パラメーター"AJSPRINTNETSCHPRF"によって,上位ジョブネットのスケジュールに依存する指定があり,かつスケジュールルールを持つネストジョブネットのユニット定義情報を出力する場合に,次のどちらかの出力方法を指定できます。
環境設定パラメーター"AJSPRINTNETSCHPRF"の設定方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 4. 環境設定」(Windowsの場合),または「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 14. 環境設定」(UNIXの場合)を参照してください。
実行権限
次に示すJP1権限レベルのどれかを与えられたユーザー
このコマンドは,Administrators権限(Windowsの場合),またはスーパーユーザー権限(UNIXの場合)を持つユーザーが使用することをお勧めします。
引数
-F サービス名
処理対象とする,スケジューラーサービスのサービス名を指定します。
指定できる文字数は,1~30(単位:バイト)です。
-b 退避情報ディレクトリ名
環境設定時に指定した退避情報ディレクトリ※と異なるディレクトリを使用する場合に,ディレクトリ名をフルパスで指定します。
指定できる文字数は,1~255(単位:バイト)です。
省略した場合,環境設定時に指定した退避情報ディレクトリ名※が仮定されます。
-R
指定したジョブグループ,またはジョブネットに含まれるすべてのジョブネットワーク要素を階層ごとに繰り返して退避します(詳細は,後述の「補足事項」を参照してください)。
このオプションは,-Tオプションと同時に指定することをお勧めします。-Tオプションと同時に指定すると,ジョブネットワーク要素を階層単位でまとめて退避できるため,退避情報全体のサイズを抑えられます。また,-E,-L,-G,-N,-Jオプションと同時に指定した場合,各オプションの指定内容に従ってジョブネットワーク要素を退避します。
-E
実行登録済みのジョブネットに含まれるジョブネットおよびジョブを退避します。
このオプションを,-T,-N,-Jオプションと同時に指定した場合,各オプションの指定内容に従ってジョブネットワーク要素を退避します。
-L
実行登録していないジョブネットに含まれるジョブネットとジョブを退避します。
このオプションを,-T,-N,-Jオプションと同時に指定した場合,各オプションの指定内容に従ってジョブネットワーク要素を退避します。なお,-Gオプションと同時には指定できません。
-T
ルートジョブネットおよびリカバリージョブネットを退避します。
このオプションを-Lオプションと同時に指定した場合,-Lオプションの指定内容に従ってジョブネットワーク要素を退避します。なお,-G,-Jオプションと同時には指定できません。
-G
ジョブグループを退避します。
このオプションは,-L,-Tオプションと同時には指定できません。
-N
ジョブネットおよびリカバリージョブネットを退避します。
このオプションを-Lオプションと同時に指定した場合,-Lオプションの指定内容に従ってジョブネットワーク要素を退避します。
-J
ジョブ(リカバリージョブ,QUEUEジョブ,リカバリーQUEUEジョブ,ORジョブ,イベントジョブなど)を退避します。
このオプションは,-Tオプションと同時には指定できません。
-i
退避先に,これから退避するジョブネットワーク要素と同一名称のジョブネットワーク要素がある場合,メッセージおよび了解を求めるプロンプトを表示します。
-e
退避先に,これから退避するジョブネットワーク要素と同一名称のジョブネットワーク要素がある場合,エラーとします(情報は更新されません)。
-f
退避先に,これから退避するジョブネットワーク要素と同一名称のジョブネットワーク要素がある場合でも,強制的に退避します(情報は更新されます)。
-m
退避ボックスを新規に作成したあと,ジョブネットワーク要素を退避します。
退避ボックスがすでに作成されている場合,コマンドは異常終了します。
-a
退避ボックスに退避ファイルを追加します。
退避ボックスが作成されていない場合,コマンドは異常終了します。
-n 退避ボックス名
退避ボックス名を指定します。
指定できる文字数は,1~50(単位:バイト)です。
退避ボックスの名称は,OSのファイルシステムに依存します。OSがWindowsの場合,退避ボックス名の大文字・小文字は区別されません。OSがUNIXの場合,退避ボックス名の大文字・小文字は区別されます。
ジョブネットワーク要素名
退避するジョブネットワーク要素名を指定します。
指定できる文字数は,1~930(単位:バイト)です。
ジョブネットワーク要素名は複数指定できます。-R,-E,-L,-T,-G,-N,-Jオプションと同時に指定すると,各オプションの指定内容に従ってジョブネットワーク要素を退避します。
なお,ジョブネットワーク要素名に,論理ホスト名および実行IDは指定できません。
注意事項
戻り値
0 | 正常終了。 |
4~124で4の倍数値 | 異常終了。 |
補足事項
ジョブネットワーク要素を階層ごとに繰り返して退避する場合について,例を挙げて説明します。
使用例
ジョブグループ(/資材部/出庫管理)に含まれるすべてのジョブネットワーク要素を,新規に作成する退避ボックス(BOX1)に退避します。
ajsbackup -RTmn BOX1 /資材部/出庫管理