JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス
形式
ajsstop
[-F サービス名]
[-s|-n|-j|-k|-c|-r]
[-f]
[-w]
機能
JP1/AJS2のスケジューラーサービスを終了します。
スケジューラーサービスを終了する必要がある場合を次に示します。
- スケジューラーサービスの運用を計画的に終了する場合
- データベースを回復する場合
- 環境設定パラメーターを変更する場合
また,このコマンドで要求したスケジュール制限,ジョブネット制限を解除して,元の運用に戻します。
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
引数
-F サービス名
処理対象とする,スケジューラーサービスのサービス名を指定します。
指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。
このオプションを省略した場合,デフォルトサービス名が仮定されます。
-s
このコマンドを投入した日に実行が予定されているジョブネットの実行がすべて終了したあと,スケジューラーサービスを終了します(これを「スケジュール制限」と呼びます)。
実行登録されているジョブネットが,基準時刻が設定されたジョブグループに属している場合の,スケジューラーサービスを終了する例を次に示します。なお,例中の○印は実行されるジョブネット,×印は実行されないジョブネットを示します。
- (例1)
- ジョブグループA:
- 基準時刻 9:00
- スケジューラーサービス開始時刻 9:00
- ジョブネット実行予定時刻 12:00,7:00
- コマンド投入時刻 10:00
- (例2)
- ジョブグループA:
- 基準時刻 10:00
- スケジューラーサービス開始時刻 10:00
- ジョブネット実行予定時刻 12:00,7:00
- コマンド投入時刻 9:00
- (例3)
- ジョブグループA:
- 基準時刻 9:00
- スケジューラーサービス開始時刻 9:00
- ジョブネット実行予定時刻 12:00,7:00
- ジョブグループB:
- 基準時刻 11:00
- スケジューラーサービス開始時刻 11:00
- ジョブネット実行予定時刻 13:00,9:00
- コマンド投入時刻 10:00
- (例4)
- ジョブグループA:
- 基準時刻 9:00
- スケジューラーサービス開始時刻 9:00
- ジョブネット実行予定時刻 12:00,7:00
- ジョブグループB:
- 基準時刻 10:00
- スケジューラーサービス開始時刻 10:00
- ジョブネット実行予定時刻 13:00,8:00
- コマンド投入時刻 11:00
実行日の振り替えによって,ジョブネットの実行日がコマンドを投入した日に振り替えられた場合,ジョブネットは,コマンド投入日に実行されるジョブネットとして処理されます。
-n
コマンドを投入したときに実行中のジョブネットがすべて終了したあと,スケジューラーサービスを終了します(これを「ジョブネット制限」と呼びます)。
-j
コマンドを投入したときに実行中のジョブおよび実行中状態※のジョブネットコネクタがすべて終了したあと,スケジューラーサービスを終了します(これを「ジョブ制限」と呼びます)。
- 注※
- 実行中状態とは,次の状態のどれかを指します。
- 実行中
- 警告検出実行中
- 異常検出実行中
-k
コマンドを投入した時点で,スケジューラーサービスを終了します。なお,スケジューラーサービス終了時に実行中のジョブはすべて強制終了します。
-c
コマンドを投入した時点で,スケジューラーサービスを終了します。ただし,停止時に実行中のジョブは実行を継続します。
このオプションは,システムを緊急停止させたい場合に,短時間のうちにすべてのプロセスを強制終了させることによって,スケジューラーサービスプロセスの強制終了を回避するときに指定します。
-r
スケジュール制限(-sオプション),またはジョブネット制限(-nオプション)を解除して,元の運用に戻します。
-f
スケジューラーサービスが起動中に,このオプションを指定してコマンド入力した場合,停止要求を受け付けます。
このオプションは,-s,-n,-j,-rオプションと同時には指定できません。
このオプションは,-c,または-kオプションを同時に指定する必要があります。
スケジューラーサービスの起動中に,このオプションを指定しないで実行した場合,エラーとなります。
-w
スケジューラーサービスが完全に停止するのを待って,コマンドを終了します。また,-rオプションと同時に指定した場合は,スケジュール制限またはジョブネット制限を完全に解除するのを待って,コマンドを終了します。
注意事項
- スケジューラーサービスが起動していない場合,このコマンドは異常終了します。
- ジョブ制限は解除できません(スケジュール制限,およびジョブネット制限は,それぞれ-rオプションで解除できます)。
- 制限処理が終了したあと,スケジューラーサービスの終了処理が開始します。終了処理開始後は,制限解除できません。現在の状態は,ajsstatusコマンドで確認できます。
- スケジューラーサービスを確実に停止させたい場合は,-wオプションを必ず指定してください(-wオプションを省略した場合,ajsstopコマンドはスケジューラーサービスに停止要求を出したあと,すぐに終了します。そのため,スケジューラーサービスの停止処理が完了する前に,次のコマンドの実行が開始してしまう場合があります)。
- ジョブネットコネクタを使ってルートジョブネットの実行順序を制御している場合,接続先のジョブネットの状態によってはジョブネットコネクタが実行中状態※になるため,ジョブネットコネクタを含むルートジョブネットが実行中状態のままとなって,サービスを制限停止できません。この場合は,-kオプションまたは-cオプションで停止するか,または実行中状態のジョブネットコネクタを状態変更して終了させてください。
注※ 実行中状態とは,次の状態のどれかを指します。
- 実行中
- 警告検出実行中
- 異常検出実行中
- ジョブネットコネクタを使ってルートジョブネットの実行順序を制御している場合,-jオプションを指定したときに接続先のジョブネット配下に先行終了待ちのユニットがあるとジョブネットコネクタを含むルートジョブネットが実行中のままとなって,サービスを停止できません。この場合は,-kオプションまたは-cオプションで停止してください。
- Windows Server 2008のホストでこのコマンドを実行する際には,コマンドプロンプトを管理者として起動する必要があります。コマンドプロンプトを起動する際は,Windowsの[スタート]メニューの[コマンドプロンプト]を右クリックし,ショートカットメニューから[管理者として実行]を選択してください。UAC機能が無効の場合は,コマンドプロンプトを管理者として起動する必要はありません。
戻り値
0 正常終了。 4〜124で4の倍数値 異常終了。
使用例
現在実行中のジョブネットが終了してから,スケジューラーサービスを終了します。
ajsstop -n
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