13.1.2 JP1/AJS2 - Managerのセットアップ

この項では,JP1/AJS2 - Managerのセットアップについて説明します。JP1/AJS2 - Managerのセットアップには,スーパーユーザーの実行権限が必要です。

JP1/Baseのセットアップが完了したら,JP1/AJS2 - Managerをセットアップします。JP1/AJS2を起動するユーザーのumaskには,JP1/AJS2のコマンドを実行するすべてのユーザーから参照・更新できるumaskを設定してください。

なお,ここでは,JP1/AJS2を動作させるために,基本となるセットアップ方法を説明します。業務に合わせて設定を変更したい場合は,必要に応じて次に示す個所を参照してください。

設定または変更したい内容参照個所
スケジューラーサービス環境の設定手順および設定内容14.1節
ジョブ実行環境の設定手順および設定内容14.2節
イベント起動の設定手順および設定内容14.3節
キューレスジョブ実行環境の設定14.4節
JP1/AJS2 Console環境の設定手順および設定内容14.5節
スケジューラーサービスの多重起動の設定14.7.1
JP1/AJS2サービスの自動起動および自動終了の設定14.7.2
ISAMファイル自動再編成機能の設定14.7.3
JP1/AJS2 - Managerの運用方法をサブミットジョブの登録や操作に限定するときの設定14.7.7
実行登録中にルートジョブネットの下位定義を編集する場合に必要なサスペンド機能の設定変更14.7.8
JP1/AJS2定義内容の事前チェック機能の設定14.7.11
ジョブネットコネクタで異なるスケジューラーサービス間のルートジョブネットの実行順序を制御するための設定14.7.12
スケジューラーデータベースに組み込みDBを使用する場合の設定15章
ジョブ実行時のワークパスを変数として定義する16.1節
転送元ファイルの検索パスを定義する16.2節
JP1ユーザー仮定機能16.3節
エージェントのパイプ通信タイムアウト値の変更16.4節
ジョブプロセス実行準備完了通知時のタイムアウト値の設定16.5節
イベントジョブのログサイズ設定の変更16.6節
イベント順序保証オプションの設定16.7節
ファイル監視ジョブの状態引き継ぎオプションの設定16.8節
「"(ダブルクォーテーションマーク)」を含むデータをイベントジョブの引き継ぎ情報に使用するための設定16.9節
ファイル受信制限をするための設定16.13節
ジョブの結果ファイルの再送間隔・再送回数の変更16.15節
ジョブ結果ファイルの二重受信防止の設定16.16節
TCP/IP通信接続エラーのリトライ間隔・回数の変更16.17節
ジョブを配信するエージェントホストの決定方式の設定16.18節
マクロ変数の展開失敗時の動作の設定16.19節
マクロ変数の引き継ぎ情報がNULL文字列の場合の置き換え方法の設定16.20節
ラージファイル(2ギガバイト以上のファイル)を監視するための設定16.21節
JP1/AJS2のサービスが停止してもイベントジョブの実行を継続させる設定16.30
ログ情報の採取17章
クラスタシステムのセットアップ18章
<この項の構成>
(1) セットアップの手順

(1) セットアップの手順

JP1/AJS2 - Managerのセットアップの手順を次に示します。

なお,新規で07-00以降のJP1/BaseとJP1/AJS2 - Managerをインストールした場合,手順1のjp1ajs2_setupコマンドは自動的に実行されるので,手順2からセットアップを実施してください。インストール時のセットアップ処理で問題が発生した場合だけ,補助的にjp1ajs2_setupコマンドを使用して,セットアップしてください。

  1. jp1ajs2_setupコマンドを実行する。
    ジョブ実行環境が設定されます。このコマンドを実行すると,JP1/AJS2の構成定義情報(jbssetcnfコマンドで実行できます)およびジョブ実行環境情報(jpqimportコマンドで実行できます)が設定され,JP1/AJS2のポート番号が/etc/servicesファイルに追加されます。設定しようとしたポート番号がすでに/etc/servicesファイルに設定されている場合,次のメッセージが表示されます。

    Service(サービス名称) port ポート番号/tcp already used.

    このメッセージは,/etc/servicesファイルのコメント中に該当ポート番号が指定されている場合にも表示されます。使用済みのポート番号と重複しないポート番号を登録したあと,jp1ajs2_setupコマンドを再実行してください。
  2. システムおよびユーザー環境をセットアップする。
    システムおよびユーザー環境のセットアップについては,「13.4 システムおよびユーザー環境で必要なセットアップ」を参照してください。
  3. 必要に応じて,JP1/AJS2サービスの自動起動・終了を設定する。
    JP1/AJS2サービスの自動起動・終了方法の設定については,「14.7.2 JP1/AJS2サービスの自動起動および自動終了の設定」を参照してください。
  4. 必要に応じて,ISAMファイル自動再編成機能を有効にする。
    ISAMファイルの自動再編成機能を有効にすると,JP1/AJS2サービスの起動時にISAMファイルを自動的に再編成できます。設定方法については,「14.7.3 ISAMファイル自動再編成機能の設定」を参照してください。
  5. 必要に応じて,共有メモリーのセグメント数を増加させないように設定する。
    共有メモリーのセグメント数を増加させない設定については,「13.5.1 ジョブ実行制御で使用する共有メモリーについて」を参照してください。
  6. 07-50と同様のオプションで運用する場合, 07-50互換オプションを適用する。
    次の手順に従ってください。
    • ajs2_0750.conf.modelをajs2_0750.confにコピーする。
    • ajs2_0750.confを必要に応じて編集する。
    • jbssetcnfコマンドを実行する。
    (例)
    jbssetcnf ajs2_0750.conf

これでセットアップは終了です。