14.2.2 マネージャー環境(JP1/AJS2 - Manager)で設定する内容

この項では,マネージャー環境(JP1/AJS2 - Manager)で設定するジョブ実行環境設定ファイル(Queue.conf)の内容について説明します。

各パラメーターの推奨値と設定が有効になる時期については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 5.3.2 ジョブ実行環境に関する環境設定について検討する」を参照してください。

<この項の構成>
(1) ジョブ実行環境設定ファイル(JP1/AJS2 - Manager)の環境設定パラメーター一覧
(2) ジョブ実行環境設定ファイル(JP1/AJS2 - Manager)の環境設定パラメーターの定義内容
(3) ジョブ実行環境のリソースを制限する場合の注意事項

(1) ジョブ実行環境設定ファイル(JP1/AJS2 - Manager)の環境設定パラメーター一覧

ジョブ実行環境設定ファイルで定義する環境設定パラメーターの一覧を次の表に示します。

表14-4 環境設定パラメーター一覧(Queue.conf・JP1/AJS2 - Manager

定義キー環境設定パラメーター定義内容
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQMANAGER¥Process]※1"WorkPath"=マネージャープロセス実行時のワークディレクトリ名
"IsHA"=マネージャープロセスのクラスタ環境設定の定義
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQMANAGER¥Database]※1"DatabasePath"=データベース格納ディレクトリ名
"PreserveTerm"=ジョブ情報の保存日数
"StandardTime"=ジョブ情報削除の基準時刻
"FlashOption"=データファイル更新モード
"DeleteFlashOption"=ジョブ情報削除処理非同期オプション
"PreserveMinute"=ジョブ情報保存日数0日指定時のジョブ情報の保存時間
"StartUpDelete"=JP1/AJS2サービス起動時のジョブ情報削除処理抑止オプション
"ColdStartMode"=JP1/AJS2サービスのコールドスタート時のデータベース初期化
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQMANAGER¥Queue]※1"MaximumQueue"=キューの最大定義数
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQMANAGER¥Job]※1"MaximumContentJob"=システム内の最大ジョブ数
"AlartContentJob"=システム内の警告ジョブ数
"ReceiveFileSizeStatus"=ファイルサイズが上限値に達したときの動作
"LimitReceiveFileSize"=ファイルサイズの上限値
"ReceiveFileOption"=ジョブ結果ファイルの二重受信防止の定義
"QueuingJobRecoveryTime"=キューイング中のジョブに対するエージェントの障害回復待ち時間
"ExecutingJobRecoveryTime"=実行中のジョブに対するエージェントの障害回復待ち時間
"MaximumExecJobLogOption"=ジョブ実行多重度到達を確認するメッセージを出力する設定
"MaximumExecJobLogInterval"=ジョブ実行多重度到達を確認するメッセージを出力する間隔
"PreventChangeJobOrder"=サブミットジョブの実行順序の入れ替わりを防止する設定
"EnumJobSaveMemory"=ジョブ情報列挙時にジョブ実行制御マネージャーのメモリー消費量を少なくする設定
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQMANAGER¥Network]※1"ConnectTimeout"=※2ジョブ実行制御マネージャーのTCP/IP通信接続タイムアウト値の定義
"CommunicateRetryCount"=※2ジョブ実行制御マネージャーのTCP/IP通信接続エラーのリトライ回数の定義
"CommunicateRetryInterval"=※2ジョブ実行制御マネージャーのTCP/IP通信接続エラーのリトライ間隔の定義
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQMANAGER¥Agent]※1"MaximumAgent"=エージェントの最大定義数
"ObserveInterval"=エージェント監視インターバル
"AutoCreate"=ジョブサブミット時のエージェント自動定義の制御フラグ
"AutoCreateExecJobs"=エージェント自動定義時のジョブの実行多重度
"AutoCreateMaxJobs"=エージェント自動定義時のジョブ数の最大値
"AutoCreateWarnJobs"=エージェント自動定義時のジョブ数の警告値
"AutoCreatePriority"=エージェント自動定義時のエージェント優先順位
"LeastRecentlyUsed"=ジョブを配信するエージェントホストの決定方式の定義
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQMANAGER¥Resource]※1"MaximumResource"=排他実行リソースの最大定義数
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQAGENT¥Process]※1"WorkPath"=エージェントプロセス実行時のワークディレクトリ名
"IsHA"=エージェントプロセスのクラスタ環境設定の定義
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQAGENT¥Job]※1"IsLimitCoreSize"=プロセスごとの最大コアファイルサイズの制限フラグ
"LimitCoreSize"=プロセスごとの最大コアファイルサイズ
"IsLimitDataSize"=プロセスごとの最大データセグメントサイズの制限フラグ
"LimitDataSize"=プロセスごとの最大データセグメントサイズ
"IsLimitFileSize"=プロセスごとの最大パーマネントファイルサイズの制限フラグ
"LimitFileSize"=プロセスごとの最大パーマネントファイルサイズ
"IsLimitMemorySize"=プロセスごとの最大メモリーサイズの制限フラグ
"LimitMemorySize"=プロセスごとの最大メモリーサイズ
"IsLimitStackSize"=プロセスごとの最大スタックセグメントサイズの制限フラグ
"LimitStackSize"=プロセスごとの最大スタックセグメントサイズ
"IsLimitCpuTime"=プロセスごとの最大CPU時間の制限フラグ
"LimitCpuTime"=プロセスごとの最大CPU時間
"IsLimitWorkSize"=プロセスごとの最大ワーキングセットサイズの制限フラグ
"LimitWorkSize"=プロセスごとの最大ワーキングセットサイズ
"IsLimitNoFile"=プロセスごとの最大ファイルディスクリプタ数の制限フラグ
"LimitNoFile"=プロセスごとの最大ファイルディスクリプタ数
"PipeComTimeout"=エージェントのパイプ通信タイムアウト値の定義
"AfterForkPipeTimeout"=ジョブプロセス実行準備完了通知時のタイムアウト値の定義
"IsCacheCmdSearchPath"=コマンド検索パスの値のキャッシング指定フラグ
"IsUseWorkPath"=ジョブ実行時のワーク(カレント)パスの変更フラグ
"IsSigchldDefault"=JP1/AJS2から起動される子プロセスを,SIGCHLDシグナルを受信する設定(SIG_DFL)に変更する定義
"FileAccessPermissionMode"=※3UNIXジョブ実行時のファイルのアクセス権限をチェックする方法の設定
"GetPasswd_RetryCount"=OSのパスワードファイルからユーザー情報の取得に失敗した場合にリトライする回数
"GetPasswd_RetryInterval"=OSのパスワードファイルからユーザー情報の取得に失敗した場合にリトライする間隔
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQAGENT¥Network]※1"NotfyJobStateInterval"=ジョブの結果ファイルの再送間隔
"NotfyJobStateCount"=ジョブの結果ファイルの再送回数
"ConnectTimeout"=※2ジョブ実行制御エージェントのTCP/IP通信接続タイムアウト値の定義
"CommunicateRetryCount"=※2ジョブ実行制御エージェントのTCP/IP通信接続エラーのリトライ回数の定義
"CommunicateRetryInterval"=※2ジョブ実行制御エージェントのTCP/IP通信接続エラーのリトライ間隔の定義
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQAGENT¥Variable]※1"変数名"=※4変数名に対応した実行プログラムの,そのホストでのインストールディレクトリ
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQCLIENT¥PathEnv]※1"All Users"=※5転送元ファイルの検索パス
"JP1ユーザー名"=※5転送元ファイルの検索パス
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQCLIENT¥Network]※1"ConnectTimeout"=※2ジョブ実行に使用するコマンドおよびスケジュール制御のTCP/IP通信接続タイムアウト値の定義
"CommunicateRetryCount"=※2ジョブ実行に使用するコマンドおよびスケジュール制御のTCP/IP通信接続エラーのリトライ回数の定義
"CommunicateRetryInterval"=※2ジョブ実行に使用するコマンドおよびスケジュール制御のTCP/IP通信接続エラーのリトライ間隔の定義
"CommunicateTimeout"=ジョブ実行制御のマネージャープロセスに対する通信タイムアウト時間
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQCLIENT¥Process]※1"MacroOptionReplaceMode"=マクロ変数の引き継ぎ情報がNULL文字列の場合の置き換え方法の設定
"IsHA"=ジョブ実行に使用するコマンドおよびスケジュール制御のクラスタ環境設定の定義
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQNOTIFY¥Network]※1"ConnectTimeout"=※2ジョブ実行制御状態通知プロセスのTCP/IP通信接続タイムアウト値の定義
"CommunicateRetryCount"=※2ジョブ実行制御状態通知プロセスのTCP/IP通信接続エラーのリトライ回数の定義
"CommunicateRetryInterval"=※2ジョブ実行制御状態通知プロセスのTCP/IP通信接続エラーのリトライ間隔の定義
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQNOTIFY¥Process]※1"IsHA"=ジョブ実行制御状態通知プロセスのクラスタ環境設定の定義
注※1
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
注※2
定義内容の詳細については,「16.17 TCP/IP通信接続エラーのリトライ間隔・回数の変更」を参照してください。
注※3
定義内容の詳細については,「16.32 ジョブ実行時のファイル権限チェックでアクセス制御リストやセカンダリーグループの設定を有効にする」を参照してください。
注※4
定義内容の詳細については,「16.1 ジョブ実行時のワークパスを変数として定義する」を参照してください。
注※5
定義内容の詳細については,「16.2 転送元ファイルの検索パスを定義する」を参照してください。

(2) ジョブ実行環境設定ファイル(JP1/AJS2 - Manager)の環境設定パラメーターの定義内容

環境設定パラメーターの定義内容の詳細を次に示します。

なお,環境設定パラメーターのデフォルトは,環境設定パラメーターを省略した場合の仮定値です。

また,詳細の記載がないパラメーターは保守用のパラメーターです。値は変更しないでください。

"WorkPath"="マネージャープロセス実行時のワークディレクトリ名"
ジョブ実行管理用のワークディレクトリの名称を180バイト以内で指定します。
ディレクトリ名はフルパスで指定します。
デフォルトは「/var/opt/jp1ajs2/tmp」です。
"IsHA"=dword:マネージャープロセスのクラスタ環境設定の定義
ジョブ実行制御マネージャープロセスのクラスタ環境設定の定義を指定します。このパラメーターは,クラスタ運用をやめる場合だけ設定してください。
00000000
クラスタ運用しない場合に指定します。
00000001
クラスタ運用する場合に指定します。クラスタシステム運用時のセットアップを実行すると,この値が自動的に設定されます。
デフォルトは「00000000(クラスタ運用しない)」です。
"DatabasePath"="データベース格納ディレクトリ名"
ジョブ実行環境情報やジョブ情報が書き込まれる,ISAMファイルを格納するディレクトリの名称を180バイト以内で指定します。
ディレクトリ名はフルパスで指定します。
デフォルトは「/var/opt/jp1ajs2/database/queue」です。
ここで指定したディレクトリに作成されたファイルに対してシンボリックリンクを作成しないでください。再編成を実施したときに,ファイルが再作成されるため,リンクが切れてしまいます。シンボリックリンクを作成したい場合は,ここで指定したディレクトリに対して作成してください。
ここで指定するディレクトリ先にNFSまたはネットワークドライブを使用しないでください。
"PreserveTerm"=dword:ジョブ情報の保存日数
ジョブの実行結果情報を何日前のものまで保存しておくのかを16進数で指定します。
0~3E7(10進数で0~999)(単位:日)の間で指定します。
ジョブ情報の保存日数は,ジョブ情報の件数が20万件を超えないように設定してください。例えば,1日当たりのジョブ件数が2万件の場合は,保存日数を10日以内に設定してください。
デフォルトは「dword:00000007」(7日)です。
このパラメーターは,JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「dword:00000001」が設定されます。
「dword:00000000」(0日)を指定した場合,実行結果情報はジョブの実行終了時に削除されます。
ジョブ情報の保存日数を0日とした場合の,保存時間の設定方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 8.1.7(2) ジョブ情報の保存日数を0日にした場合の効果およびジョブ情報の保存時間の設定」も参照してください。
なお,この指定で対象となるジョブにイベントジョブは含まれません。
注意事項
ジョブ情報保存日数は,ジョブ実行環境データベースに格納されたジョブ情報を保存する日数です。この指定で保存日数の値を小さくしても,スケジューラーデータベースが管理するジョブネットの世代保存数には影響しません。
また,ジョブ情報保存日数の値を小さく変更したあと,次のジョブ情報削除基準時刻またはJP1/AJS2サービス再起動時に,削除対象のジョブ情報が大量にあると,ジョブ情報の削除処理と競合してジョブの実行性能が低下したり,システムへの負荷が高くなったりすることがあります。
ジョブの実行数が少ない時間帯に変更したり,段階的に保存日数の値を小さくしたりするなど,設定の変更には十分に注意してください。
"StandardTime"=dword:ジョブ情報削除の基準時刻
ジョブ実行結果情報を削除する時刻を16進数で指定します。
時刻は,0:00~23:59の間で,0:00を基準とした相対時刻(単位:分)を指定します。例えば,1:00に設定する場合は,「dword:0000003c」(1:00=60分)と指定します。
デフォルトは「dword:00000000」(0:00)です。
ただし,JP1/AJS2サービス起動時にもジョブの実行結果情報が削除されます。その際,サービス起動時刻を基準時刻として,保存日数以前のジョブ実行結果情報が削除されます。その後は,この設定値の時刻にジョブの実行結果情報を削除するようになります。
なお,この指定で対象となるジョブにイベントジョブは含まれません。
"FlashOption"=dword:データファイル更新モード
ISAMファイルの更新時に,同期書き込みを許可するかどうかを指定します。
00000000
JP1/AJS2の処理とは同期を取らないで,OSのバッファーリングによってディスクに書き込みます。
00000001
ファイル更新時に,常に同期書き込みを実行します。この方法で書き込みを実行した場合,信頼性は向上しますが,性能は低下します。
デフォルトは「dword:00000001」(同期方式)です。
"DeleteFlashOption"=dword:ジョブ情報削除処理非同期オプション
ジョブ情報の削除処理について非同期で実行するかどうかを指定します。
0
ジョブ情報の削除を非同期で実行します。
1
ジョブ情報の削除を同期して実行します。
デフォルトは「1」です。
このパラメーターには,JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「0」が設定されます。
ジョブ情報の削除処理の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 8.1.7 ジョブ情報削除処理の注意事項」を参照してください。
"PreserveMinute"=dword:ジョブ情報保存日数0日指定時のジョブ情報の保存時間
ジョブ情報の保存日数を0日にした場合に,ジョブが終了してから削除するまでの保存時間を16進数で指定します。
0000000A~000005A0(10進数で10~1,440)(単位:分)の間で指定します。
デフォルトは「dword:0000000A」(10進数で10)です。
ジョブ情報の削除処理の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 8.1.7 ジョブ情報削除処理の注意事項」を参照してください。
"StartUpDelete"=dword:JP1/AJS2サービス起動時のジョブ情報削除処理抑止オプション
ジョブ情報の保存日数を1日以上設定している場合に,JP1/AJS2サービス起動時にジョブ情報の削除処理を抑止するかどうかを指定します。
0
JP1/AJS2サービス起動時に,ジョブ情報削除の基準時刻を基点として保存日数を超えているジョブ情報をジョブ情報削除処理で削除します。
JP1/AJS2サービス起動時,ジョブ情報削除の基準時刻からJP1/AJS2サービス起動時刻までの間に保存日数を超えたジョブ情報については削除しません。
前回のジョブ情報削除の基準時刻にJP1/AJS2サービスが停止していてジョブ情報削除処理が実施されなかった場合に,ジョブ情報削除の基準時刻を基点として保存日数を超えているジョブ情報が残っていることがあります。その場合は,JP1/AJS2サービス起動時に,これらのジョブ情報だけを削除します。
1
JP1/AJS2サービス起動時に,JP1/AJS2サービス起動時刻を基点として保存日数を超えているジョブ情報をジョブ情報削除処理で削除します。
JP1/AJS2サービス起動時,ジョブ情報削除の基準時刻からJP1/AJS2サービス起動時刻までの間に保存日数を超えたジョブ情報がある場合,これらのジョブ情報を削除します。
前回のジョブ情報削除の基準時刻にJP1/AJS2サービスが停止していてジョブ情報削除処理が実施されなかった場合に,ジョブ情報削除の基準時刻を基点として保存日数を超えているジョブ情報が残っていることがあります。その場合は,JP1/AJS2サービス起動時に,これらのジョブ情報も削除します。
2
JP1/AJS2サービス起動時のジョブ情報削除処理を抑止します。
ただし,ジョブ情報削除の基準時刻にJP1/AJS2サービスを停止する運用の場合,JP1/AJS2サービス起動時にジョブ情報削除処理が実行されないとジョブ情報が削除されなくなるため,ジョブ実行環境データベースのディスク占有量が増加します。そのため,運用される環境を十分検討した上で使用してください。
デフォルトは「1」です。
このパラメーターは,JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「0」が設定されます。
ジョブ情報の削除処理の詳細については「16.23.3 JP1/AJS2起動時にジョブ情報削除処理を抑止する設定」,またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 8.1.7 ジョブ情報削除処理の注意事項」を参照してください。
"ColdStartMode"="{clear|noclear}"
JP1/AJS2サービスのコールドスタート時に,ジョブ実行環境データベースのジョブ情報を初期化するかどうかを指定します。
clear
JP1/AJS2サービスのコールドスタート時に,ジョブ実行環境データベースのジョブ情報を初期化します。ただし,自動起動しない設定のスケジューラーサービスが存在する場合は初期化しません。
noclear
JP1/AJS2サービスのコールドスタート時に,ジョブ実行環境データベースのジョブ情報を初期化しません。06-71以前の初期化しない動作にあわせたい場合に指定します。
デフォルトは「clear」です。
"MaximumQueue"=dword:キューの最大定義数
キューを定義できる最大数を16進数で指定します。
1~2000(10進数で1~8,192)の間で指定します。
デフォルトは「dword:00000096」(10進数で150)です。
JP1/AJS2 サービス起動時に,ここで設定した値分のキュー情報領域がメモリーに確保されます。
注意
1台のマネージャーで使用できるキューの最大数は,エージェントで使用するデフォルトキューの数を含みます。MaximumAgentパラメーターに指定するエージェントの最大定義数がデフォルトキューの最大値となるので,MaximumQueueパラメーターには,MaximumAgentパラメーターに指定する値よりも大きい値を指定してください。
ここで指定するキューの最大定義数と,1台のマネージャーで使用できるキューの最大数は次のような関係です。
MaximumQueueパラメーターに指定する値(MaximumAgentパラメーターに指定する値よりも大きい値)=1台のマネージャーで使用できるキューの最大数
ただし,Windowsホストでキューの最大定義数を指定する場合,[マネージャー環境設定]ダイアログボックスの[ジョブ実行環境]タブの[キューの最大定義数]では,デフォルトキューの数を除いた値を指定してください。
キューの最大定義数の指定方法は,Windowsホストの場合とUNIXホストの場合とで異なるので,注意してください。
"MaximumContentJob"=dword:システム内の最大ジョブ数
システム内の作業領域上に保持できる最大ジョブ数を16進数で指定します。
1~14000(10進数で1~81,920)の間で指定します。
デフォルトは「dword:000007D0」(10進数で2,000)です。
JP1/AJS2サービス起動時に,ここで設定した値分のジョブ情報領域がメモリーに確保されます。運用時のキューイングジョブのピーク数を十分に補える値を設定してください。
なお,この指定で対象となるジョブにイベントジョブは含まれません。
"AlartContentJob"=dword:システム内の警告ジョブ数
システム内に保持されている作業領域上のジョブ情報領域の使用状況によって,警告メッセージを出力するためのしきい値を16進数で指定します。
1~14000(10進数で1~81,920)の間で指定します。
デフォルトは「dword:00000640」(10進数で1,600)です。
なお,この指定で対象となるジョブにイベントジョブは含まれません。
"ReceiveFileSizeStatus"=dword:ファイルサイズが上限値に達したときの動作
ファイル受信サイズが上限値に達したときの動作を指定します。
0
すべてのファイルデータを受信します。
1
ファイル受信サイズの上限値をチェックし,上限値に達したときはファイルの受信処理を中止してジョブの状態を異常検出終了に変更します。
2
ファイル受信サイズの上限値をチェックし,上限値に達したときはファイルの受信処理を中止してジョブの状態を警告検出終了に変更します。
3
ファイル受信サイズの上限値をチェックし,上限値に達したときはファイルの受信処理を中止して実際の終了状態を引き継ぎます。
デフォルトは「0」です。
詳細については,「16.13 ファイル受信制限をするための設定」を参照してください。
"LimitReceiveFileSize"=dword:ファイルサイズの上限値
ファイル受信サイズの上限値を16進数で指定します。
指定できる範囲は80000~40000000(10進数で524,288~1,073,741,824)(単位:バイト)です。デフォルトは「dword:00500000」(10進数で5,242,880)です。詳細については,「16.13 ファイル受信制限をするための設定」を参照してください。
"ReceiveFileOption"=dword:ジョブ結果ファイルの二重受信防止の定義
ジョブ結果ファイルの二重受信防止を行うかどうかを指定します。
0
ジョブ結果ファイルの二重受信を防止しません。
1
ジョブ結果ファイルの二重受信を防止します。
デフォルトは「0」です。
詳細については,「16.16 ジョブ結果ファイルの二重受信防止の設定」を参照してください。
"QueuingJobRecoveryTime"=dword:キューイング中のジョブに対するエージェントの障害回復待ち時間
キューイング中のジョブに対するエージェントの障害回復待ち時間を16進数で指定します。指定できる範囲は0000001E~00000E10(10進数で30~3600)(単位:秒)です。デフォルトは「dword:00000258」(10進数で600)で10分です。詳細については,「16.22 エージェントの障害回復待ち時間を短縮する設定方法」を参照してください。
"ExecutingJobRecoveryTime"=dword:実行中のジョブに対するエージェントの障害回復待ち時間
実行中のジョブに対するエージェントの障害回復待ち時間を16進数で指定します。指定できる範囲は0000001E~00000E10(10進数で30~3600)(単位:秒)です。デフォルトは「dword:00000258」(10進数で600)で10分です。詳細については,「16.22 エージェントの障害回復待ち時間を短縮する設定方法」を参照してください。
"MaximumExecJobLogOption"=dword:ジョブ実行多重度到達を確認するメッセージを出力する設定
ジョブ実行多重度到達を確認するメッセージを出力するかどうかを指定します。
0
ジョブ実行多重度到達を確認するメッセージを出力しません。
1
ジョブ実行多重度到達を確認するメッセージを出力します。
デフォルトは「0」です。
詳細については,「16.25 ジョブ実行多重度到達を確認するメッセージを出力する設定」を参照してください。
"MaximumExecJobLogInterval"=dword:ジョブ実行多重度到達を確認するメッセージを出力する間隔
ジョブ実行多重度到達を確認するメッセージを出力する間隔を16進数で指定します。指定できる範囲は0000003C~00015180(10進数で60~86400)(単位:秒)です。デフォルトは「dword:00000258」(10進数で600)で10分です。詳細については,「16.25 ジョブ実行多重度到達を確認するメッセージを出力する設定」を参照してください。
"PreventChangeJobOrder"=dword:サブミットジョブの実行順序の入れ替わりを防止する設定
サブミットジョブの実行順序の入れ替わりを防止するかを指定します。
0
サブミットジョブの実行順序の入れ替わりを防止しません。
1
サブミットジョブの実行順序の入れ替わりを防止します。
デフォルトは「0」です。
詳細については,「16.27 サブミットジョブの実行順序の入れ替わりを防止する設定」を参照してください。
"EnumJobSaveMemory"=dword:ジョブ情報列挙時にジョブ実行制御マネージャーのメモリー消費量を少なくする設定
ジョブ情報列挙時にジョブ実行制御マネージャーのメモリー消費量を少なくするかを指定します。
0
ジョブ情報列挙時に,ジョブ実行制御マネージャーが列挙数に応じてメモリーを消費する場合に指定します。
1
ジョブ情報列挙時に,ジョブ実行制御マネージャーのメモリー消費量を少なくする場合に指定します。
デフォルトは「0」です。
詳細については,「16.28 ジョブ情報列挙時にジョブ実行制御マネージャー(jpqman)のメモリー消費量を少なくする設定」を参照してください。
"MaximumAgent"=dword:エージェントの最大定義数
定義をしているJP1/AJS2 - Managerから,ジョブを実行するエージェントの最大数を16進数で指定します。
1~400(10進数で1~1,024)の間で指定します。
デフォルトは「dword:00000032」(10進数で50)です。
JP1/AJS2サービス起動時に,ここで設定した値分のエージェント情報領域がメモリーに確保されます。
ここで指定した数を超えてジョブ実行エージェントと接続しようとした場合,接続できなくなります。
"ObserveInterval"=dword:エージェント監視インターバル
ジョブ実行先のエージェントを監視する間隔を16進数で指定します。
3C~15180(10進数で60~86,400)(単位:秒)の間で指定します。
デフォルトは「dword:0000012C」(10進数で300)です。
"AutoCreate"=dword:ジョブサブミット時のエージェント自動定義の制御フラグ
ジョブをサブミットしたときにエージェントを自動定義するかどうかを指定します。
0
ジョブをサブミットしたときにエージェントを自動定義しません。
1
ジョブをサブミットしたときにエージェントを自動定義します。
デフォルトは「0」です。
「1」を指定した場合,このパラメーターが指定されたマネージャーホストを使用するすべてのジョブのサブミットに対して,エージェントの自動定義機能が有効になります。
この機能を使用できるのは,ジョブネットに定義されたPCジョブ,UNIXジョブ,アクションジョブ,jpqjobsubコマンドに定義されたサブミットジョブを実行するときです。QUEUEジョブ,イベントジョブは対象外です。
エージェントは,ジョブのサブミット時に作成されます。例えジョブの実行に失敗しても,エージェントは作成されたままとなります。いったん作成されたエージェントは,JP1/AJS2再起動後も有効です。
作成されるエージェントのデフォルトキューの属性は次のとおりです。
  • ジョブの実行多重度:24時間,実行多重度は5
  • 最大ジョブ数:100
  • 最大警告数:80
  • キュー受付口状態:open
  • キュー取出口状態:open
  • 接続エージェント:自エージェントホスト
  • エージェントの優先順位:1
なお,デフォルトキューの属性は,あらかじめ構成定義情報でカスタマイズできます。次に示す環境設定パラメーターを定義すると,エージェント自動定義機能を使用して作成されるすべてのエージェント属性値に対して有効になります。
  • "AutoCreateExecJobs"=
  • "AutoCreateMaxJobs"=
  • "AutoCreateWarnJobs"=
  • "AutoCreatePriority"=
また,デフォルトキューの属性は,jpqagtalt,jpqquealt,jpqqueopen,jpqqueclose,jpqagtlinkおよびjpqagtunlinkコマンドでも変更できます。
コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1. コマンド」を参照してください。
注意
この機能は,既存のエージェント(ジョブ実行環境)に障害が発生したため,緊急に代替エージェント作成し,ジョブを実行しなければならなくなった場合など,やむを得ない場合にだけ使用してください。通常の運用では,エージェントはジョブ実行前に作成しておいてください。運用途中でエージェントを追加する必要が生じた場合は,jpqimportコマンドやjpqagtaddコマンドを使用してエージェントを追加してください。
"AutoCreateExecJobs"=dword:エージェント自動定義時のジョブの実行多重度
エージェント自動定義時に作成されるエージェントのジョブ実行多重度を16進数で指定します。
1~00000400(10進数で1~1,024)の間で指定します。
デフォルトは「dword:00000005」(10進数で5)です。
ここで指定した多重度は24時間共通の設定となります。30分単位で設定したい場合は,jpqagtaltコマンドを使用して変更してください。
"AutoCreateMaxJobs"=dword:エージェント自動定義時のジョブ数の最大値
エージェント自動定義時に作成されるデフォルトキューのジョブの最大数を16進数で指定します。
1~FFFFFFFF(10進数で1~4,294,967,295)の間で指定します。
デフォルトは「dword:00000064」(10進数で100)です。
"AutoCreateWarnJobs"=dword:エージェント自動定義時のジョブ数の警告値
エージェント自動定義時に作成されるデフォルトキューのジョブの警告数を16進数で指定します。
1~FFFFFFFF(10進数で1~4,294,967,295)の間で指定します。
デフォルトは「dword:00000050」(10進数で80)です。
"AutoCreatePriority"=dword:エージェント自動定義時のエージェント優先順位
エージェント自動定義時に作成されるデフォルトキューのエージェント優先順位を16進数で指定します。
1~00000010(10進数で1~16)の間で指定します。
デフォルトは「dword:00000001」(10進数で1)です。
"LeastRecentlyUsed"=dword:ジョブを配信するエージェントホストの決定方式
ジョブを配信するエージェントホストの決定方式を指定します。
0
複数の接続エージェントが同じ優先順位で,さらにエージェント使用率が同じであった場合に,エージェントIDが大きいものをジョブの配信先エージェントホストに決定します。
1
複数の接続エージェントが同じ優先順位で,さらにエージェント使用率が同じであった場合に,ジョブを最後に配信してから最も未使用時間が長いエージェントホストをジョブの配信先エージェントホストに決定します。
デフォルトは「0」です。
詳細については,「16.18 ジョブを配信するエージェントホストの決定方式の設定」を参照してください。
"MaximumResource"=dword:排他実行リソースの最大定義数
ジョブの同時実行を抑止するために使用する排他実行リソースの最大数を16進数で指定します。
1~2000(10進数で1~8,192)の間で指定します。
デフォルトは「dword:00000032」(10進数で50)です。
JP1/AJS2サービス起動時に,ここで設定した値分の排他実行リソース情報領域がメモリーに確保されます。
なお,この指定で対象となるジョブにイベントジョブは含まれません。
排他実行リソースは,ジョブネットに定義したジョブでは使用できません。一方,jpqjobsubコマンドに定義したサブミットジョブでは使用できます。
コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1. コマンド」を参照してください。
"WorkPath"="エージェントプロセス実行時のワークディレクトリ名"
このホストでジョブを実行する場合のワークディレクトリの名称を180バイト以内で指定します。
ディレクトリ名はフルパスで指定します。
デフォルトは「/var/opt/jp1ajs2/tmp」です。
"IsHA"=dword:エージェントプロセスのクラスタ環境設定の定義
ジョブ実行制御エージェントプロセスのクラスタ環境設定の定義を指定します。このパラメーターは,クラスタ運用をやめる場合だけ設定してください。
00000000
クラスタ運用しない場合に指定します。
00000001
クラスタ運用する場合に指定します。クラスタシステム運用時のセットアップを実行すると,この値が自動的に設定されます。
デフォルトは「00000000(クラスタ運用しない)」です。
"IsLimitCoreSize"=dword:プロセスごとの最大コアファイルサイズの制限フラグ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとのコアファイルサイズを制限するかどうかを指定します。
0
ジョブのプロセスごとのコアファイルサイズを制限しません。
1
ジョブのプロセスごとのコアファイルサイズを制限します。
デフォルトは「0」です。
"LimitCoreSize"=dword:プロセスごとの最大コアファイルサイズ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとの最大コアファイルサイズを16進数で指定します。
0~0x7FFFFFFF(10進数で0~2,147,483,647)(単位:バイト)の間で指定します。
デフォルトは「dword:0x7FFFFFFF」(10進数で2,147,483,647)です。
このパラメーターで指定した値は,最大コアファイルサイズの制限として「"IsLimitCoreSize"=dword:1」を指定した場合に有効になります。
注意
0~0x7FFFFFFFという指定範囲は,論理上の指定範囲です。実際の指定範囲は,OSのシステムコールsetrlimit()の設定範囲に依存します。
「dword:0x7FFFFFFF」を指定した場合,システムに設定されている上限値が上限になります。
また,「dword:0x7FFFFFFF」より小さくても,その値がシステムの上限値よりも大きい場合は,システムの上限値が上限になります。
設定に失敗した場合はメッセージが出力され,制限値は変更されません。
"IsLimitDataSize"=dword:プロセスごとの最大データセグメントサイズの制限フラグ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとのデータセグメントサイズを制限するかどうかを指定します。
0
ジョブのプロセスごとのデータセグメントサイズを制限しません。
1
ジョブのプロセスごとのデータセグメントサイズを制限します。
デフォルトは「0」です。
"LimitDataSize"=dword:プロセスごとの最大データセグメントサイズ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとの最大データセグメントサイズを16進数で指定します。
0~0x7FFFFFFF(10進数で0~2,147,483,647)(単位:バイト)の間で指定します。
デフォルトは「dword:0x7FFFFFFF」(10進数で2,147,483,647)です。
このパラメーターで指定した値は,最大データセグメントサイズの制限として「"IsLimitDataSize"=dword:1」を指定した場合に有効になります。
注意
0~0x7FFFFFFFという指定範囲は,論理上の指定範囲です。実際の指定範囲は,OSのシステムコールsetrlimit()の設定範囲に依存します。
「dword:0x7FFFFFFF」を指定した場合,システムに設定されている上限値が上限になります。
また,「dword:0x7FFFFFFF」より小さくても,その値がシステムの上限値よりも大きい場合は,システムの上限値が上限になります。
設定に失敗した場合はメッセージが出力され,制限値は変更されません。
"IsLimitFileSize"=dword:プロセスごとの最大パーマネントファイルサイズの制限フラグ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとのパーマネントファイルサイズを制限するかどうかを指定します。
0
ジョブのプロセスごとのパーマネントファイルサイズを制限しません。
1
ジョブのプロセスごとのパーマネントファイルサイズを制限します。
デフォルトは「0」です。
"LimitFileSize"=dword:プロセスごとの最大パーマネントファイルサイズ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとの最大パーマネントファイルサイズを16進数で指定します。
0~0x7FFFFFFF(10進数で0~2,147,483,647)(単位:バイト)の間で指定します。
デフォルトは「dword:0x7FFFFFFF」(10進数で2,147,483,647)です。
このパラメーターで指定した値は,最大パーマネントファイルサイズの制限として「"IsLimitFileSize"=dword:1」を指定した場合に有効になります。
注意
0~0x7FFFFFFFという指定範囲は,論理上の指定範囲です。実際の指定範囲は,OSのシステムコールsetrlimit()の設定範囲に依存します。
「dword:0x7FFFFFFF」を指定した場合,システムに設定されている上限値が上限になります。
また,「dword:0x7FFFFFFF」より小さくても,その値がシステムの上限値よりも大きい場合は,システムの上限値が上限になります。
設定に失敗した場合はメッセージが出力され,制限値は変更されません。
"IsLimitMemorySize"=dword:プロセスごとの最大メモリーサイズの制限フラグ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとのメモリーサイズ(物理メモリーとスワップとの合計サイズ)を制限するかどうかを指定します。
0
ジョブのプロセスごとのメモリーサイズを制限しません。
1
ジョブのプロセスごとのメモリーサイズを制限します。
デフォルトは「0」です。
"LimitMemorySize"=dword:プロセスごとの最大メモリーサイズ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとの最大メモリーサイズ(物理メモリーとスワップとの合計サイズ)を16進数で指定します。
0~0x7FFFFFFF(10進数で0~2,147,483,647)(単位:バイト)の間で指定します。
デフォルトは「dword:0x7FFFFFFF」(10進数で2,147,483,647)です。
このパラメーターで指定した値は,最大メモリーサイズの制限として「"IsLimitMemorySize"=dword:1」を指定した場合に有効になります。
注意
0~0x7FFFFFFFという指定範囲は,論理上の指定範囲です。実際の指定範囲は,OSのシステムコールsetrlimit()の設定範囲に依存します。
「dword:0x7FFFFFFF」を指定した場合,システムに設定されている上限値が上限になります。
また,「dword:0x7FFFFFFF」より小さくても,その値がシステムの上限値よりも大きい場合は,システムの上限値が上限になります。
設定に失敗した場合はメッセージが出力され,制限値は変更されません。
"IsLimitStackSize"=dword:プロセスごとの最大スタックセグメントサイズの制限フラグ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとのスタックセグメントサイズを制限するかどうかを指定します。
0
ジョブのプロセスごとのスタックセグメントサイズを制限しません。
1
ジョブのプロセスごとのスタックセグメントサイズを制限します。
デフォルトは「0」です。
"LimitStackSize"=dword:プロセスごとの最大スタックセグメントサイズ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとの最大スタックセグメントサイズを16進数で指定します。
0~0x7FFFFFFF(10進数で0~2,147,483,647)(単位:バイト)の間で指定します。
デフォルトは「dword:0x7FFFFFFF」(10進数で2,147,483,647)です。
このパラメーターで指定した値は,最大スタックセグメントサイズの制限として「"IsLimitStackSize"=dword:1」を指定した場合に有効になります。
注意
0~0x7FFFFFFFという指定範囲は,論理上の指定範囲です。実際の指定範囲は,OSのシステムコールsetrlimit()の設定範囲に依存します。
「dword:0x7FFFFFFF」を指定した場合,システムに設定されている上限値が上限になります。
また,「dword:0x7FFFFFFF」より小さくても,その値がシステムの上限値よりも大きい場合は,システムの上限値が上限になります。
設定に失敗した場合はメッセージが出力され,制限値は変更されません。
"IsLimitCpuTime"=dword:プロセスごとの最大CPU時間の制限フラグ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとのCPU時間を制限するかどうかを指定します。
0
ジョブのプロセスごとのCPU時間を制限しません。
1
ジョブのプロセスごとのCPU時間を制限します。
デフォルトは「0」です。
"LimitCpuTime"=dword:プロセスごとの最大CPU時間
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとの最大CPU時間を16進数で指定します。
0~0x7FFFFFFF(10進数で0~2,147,483,647)(単位:秒)の間で指定します。
デフォルトは「dword:0x7FFFFFFF」(10進数で2,147,483,647)です。
このパラメーターで指定した値は,最大CPU時間の制限として「"IsLimitCpuTime"=dword:1」を指定した場合に有効になります。
注意
0~0x7FFFFFFFという指定範囲は,論理上の指定範囲です。実際の指定範囲は,OSのシステムコールsetrlimit()の設定範囲に依存します。
「dword:0x7FFFFFFF」を指定した場合,システムに設定されている上限値が上限になります。
また,「dword:0x7FFFFFFF」より小さくても,その値がシステムの上限値よりも大きい場合は,システムの上限値が上限になります。
設定に失敗した場合はメッセージが出力され,制限値は変更されません。
"IsLimitWorkSize"=dword:プロセスごとの最大ワーキングセットサイズの制限フラグ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとのワーキングセットサイズ(プロセスが使用する物理メモリーのサイズ)を制限するかどうかを指定します。
0
ジョブのプロセスごとのワーキングセットサイズを制限しません。
1
ジョブのプロセスごとのワーキングセットサイズを制限します。
デフォルトは「0」です。
注意
Solarisを使用している場合,このフラグは指定しないでください。JP1/AJS2が起動できなくなるおそれがあります。
"LimitWorkSize"=dword:プロセスごとの最大ワーキングセットサイズ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとの最大ワーキングセットサイズ(プロセスが使用する物理メモリーのサイズ)を16進数で指定します。
0~0x7FFFFFFF(10進数で0~2,147,483,647)(単位:バイト)の間で指定します。
デフォルトは「dword:0x7FFFFFFF」(10進数で2,147,483,647)です。
このパラメーターで指定した値は,最大ワーキングセットサイズの制限として「"IsLimitWorkSize"=dword:1」を指定した場合に有効になります。
注意
0~0x7FFFFFFFという指定範囲は,論理上の指定範囲です。実際の指定範囲は,OSのシステムコールsetrlimit()の設定範囲に依存します。
「dword:0x7FFFFFFF」を指定した場合,システムに設定されている上限値が上限になります。
また,「dword:0x7FFFFFFF」より小さくても,その値がシステムの上限値よりも大きい場合は,システムの上限値が上限になります。
設定に失敗した場合はメッセージが出力され,制限値は変更されません。
"IsLimitNoFile"=dword:プロセスごとの最大ファイルディスクリプタ数の制限フラグ
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとのファイルディスクリプタ数を制限するかどうかを指定します。
0
ジョブのプロセスごとのファイルディスクリプタ数を制限しません。
1
ジョブのプロセスごとのファイルディスクリプタを制限します。
デフォルトは「0」です。
"LimitNoFile"=dword:プロセスごとの最大ファイルディスクリプタ数
JP1/AJS2から実行するジョブのプロセスごとの最大ファイルディスクリプタ数を16進数で指定します。
0~0x7FFFFFFF(10進数で0~2,147,483,647)の間で指定します。
デフォルトは「dword:0x7FFFFFFF」(10進数で2,147,483,647)です。
このパラメーターで指定した値は,最大ファイルディスクリプタ数の制限として「"IsLimitNoFile"=dword:1」を指定した場合に有効になります。
注意
0~0x7FFFFFFFという指定範囲は,論理上の指定範囲です。実際の指定範囲は,OSのシステムコールsetrlimit()の設定範囲に依存します。
「dword:0x7FFFFFFF」を指定した場合,システムに設定されている上限値が上限になります。
また,「dword:0x7FFFFFFF」より小さくても,その値がシステムの上限値よりも大きい場合は,システムの上限値が上限になります。
設定に失敗した場合はメッセージが出力され,制限値は変更されません。
"PipeComTimeout"=dword:エージェントのパイプ通信タイムアウト値
パイプ通信タイムアウト時間(単位:秒)を16進数で指定します。
指定できる範囲は0x0000012C~0x7FFFFFFF(10進数で300~2,147,483,647)です。
デフォルトは「dword:0000012C」(10進数で300)です。
詳細については,「16.4 エージェントのパイプ通信タイムアウト値の変更」を参照してください。
"AfterForkPipeTimeout"=dword:ジョブプロセス実行準備完了通知時のタイムアウト値
ジョブプロセス実行準備完了通知のタイムアウト時間(単位:秒)を16進数で指定します。指定できる範囲は0x00000384~0x00015180(10進数で900~86,400)です。
最大値の0x00015180(10進数で86,400秒)は1日の秒数です。デフォルトは「dword:00000384」(10進数で900)です。詳細については,「16.5 ジョブプロセス実行準備完了通知時のタイムアウト値の設定」を参照してください。
"IsCacheCmdSearchPath"=dword:コマンド検索パスの値のキャッシング指定フラグ
ジョブ起動時に使用するコマンド検索パスの値をキャッシングするかどうかを指定します。
0
コマンド検索パスの値をキャッシングしません。
1
コマンド検索パスの値をキャッシングします。
デフォルトは「1」です。
「0」または「1」のどちらかではない値を指定した場合は,「1」が指定された場合と同じ動作になります。
キャッシングする場合,検索パスの取得処理に時間が掛からないため,ジョブ起動時の性能が改善されます。ただし,キャッシングしていると,パスを変更したときに直ちに変更が反映されません。キャッシングする設定でコマンド検索パスを変更した場合は,5分以上経過してからジョブを起動することをお勧めします。
なお,06-71以前のバージョンの動作に合わせたい場合は,「dword:00000000」を指定してください。
補足事項
コマンド検索パスは,実行OSユーザーのログインスクリプトに設定されている環境変数PATHです。
"IsUseWorkPath"=dword:ジョブ実行時のワークパスの変更フラグ
ジョブ実行時のワークパスをJP1/AJS2のエージェントプロセス実行時のワークディレクトリにするかどうかを指定します。
0
ジョブ実行時のワークパスをエージェントプロセス実行時のワークディレクトリにしません(設定を無効にする)。
1
ジョブ実行時のワークパスをエージェントプロセス実行時のワークディレクトリにします。
デフォルトは「0」です。
補足事項
UNIXで実行するジョブの場合,ワークパス名の指定(jpqjobsubコマンドでは-wオプションの作業用パス名)を省略すると,実行ユーザーのホームディレクトリが仮定されます。ホームディレクトリが未定義の場合は,「/」(ルート)が仮定されます。
ジョブの実行時,ワークパスにはJPQ_EXECで始まる名称のファイルが一時ファイルとして作成されます(それ以外のファイルは作成されません)。ワークパス名の指定を省略していてジョブが異常終了した場合は,ジョブ実行ユーザーのホームディレクトリにこれらのファイルが残ってしまいます。ジョブ実行ユーザーのホームディレクトリにこれらのファイルが残らないようにするには,ジョブ実行時のワークパスをJP1/AJS2のエージェントプロセス実行時のワークディレクトリに変更する必要があります。
"IsSigchldDefault"=dword:JP1/AJS2から起動される子プロセスを,SIGCHLDシグナルを受信する設定(SIG_DFL)に変更する定義
SIGCHLDシグナルを受信するデフォルト(SIG_DFL)で実行するかどうかを指定します。
0
SIGCHLDシグナルを無視します。
1
SIGCHLDシグナルを受信するデフォルト(SIG_DFL)で実行します。
デフォルトは「0」です。
このパラメーターには,JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「1」が設定されます。
詳細については,「16.26 JP1/AJS2から起動される子プロセスを,SIGCHLDシグナルを受信する設定(SIG_DFL)に変更する方法」を参照してください。
"FileAccessPermissionMode"=dword:UNIXジョブ実行時のファイルのアクセス権限をチェックする方法の設定
UNIXジョブ実行時の,次に示すファイルのアクセス権限についてチェックする方法を指定します。
  • スクリプトファイル
  • 環境変数ファイル
  • 標準入力ファイル
  • 標準出力ファイル
  • 標準エラー出力ファイル
  • 転送先ファイル
0
各ファイルのアクセス権限について,ファイルパーミッションの設定に基づいてチェックします。アクセス制御リストやセカンダリーグループの設定に基づくチェックは行いません。
1
スクリプトファイルのアクセス権限について,ファイルパーミッション,アクセス制御リスト,およびセカンダリーグループの設定に基づいてチェックします。
スクリプトファイル以外のファイルのアクセス権限については,ファイルパーミッションに基づくチェックだけ行います。
2
各ファイルのアクセス権限について,ファイルパーミッション,アクセス制御リスト,およびセカンダリーグループの設定に基づいてチェックします。
デフォルトは「0」です。
詳細については,「16.32 ジョブ実行時のファイル権限チェックでアクセス制御リストやセカンダリーグループの設定を有効にする」を参照してください。
"GetPasswd_RetryCount"= dword:OSのパスワードファイルからユーザー情報の取得に失敗した場合にリトライする回数
OSのパスワードファイルからユーザー情報の取得に失敗した場合にリトライする回数を16進数で指定します。
0~0x000000A(10進数で0~10)の間で指定します。
デフォルトは「dword:00000002」(10進数で2)です。
「0」を指定した場合は,リトライしません。
通常,この値は変更する必要はありません。詳細については,「16.37 ユーザー情報取得時のリトライを変更する設定」を参照してください。
"GetPasswd_RetryInterval"= dword:OSのパスワードファイルからユーザー情報の取得に失敗した場合にリトライする間隔
OSのパスワードファイルからユーザー情報の取得に失敗した場合にリトライする間隔(単位:ミリ秒)を16進数で指定します。
0~0x0002710(10進数で0~10,000)の間で指定します。
デフォルトは「dword:000003E8」(10進数で1,000)です。
「0」を指定した場合は,すぐにリトライします。
通常,この値は変更する必要はありません。詳細については,「16.37 ユーザー情報取得時のリトライを変更する設定」を参照してください。
"NotfyJobStateInterval"=dword:ジョブの結果ファイルの再送間隔
ジョブの結果ファイルの再送間隔(単位:秒)を16進数で指定します。0~0x00015180(10進数で0~86,400)の間で指定します。最大値の0x00015180(10 進数で86,400 秒)は1日の秒数です。デフォルトは「dword:0000012C」(10進数で300)で5分です。結果ファイルの再送を行わないようにするには0を指定してください。詳細については,「16.15 ジョブの結果ファイルの再送間隔・再送回数の変更」を参照してください。
"NotfyJobStateCount"=dword:ジョブの結果ファイルの再送回数
ジョブの結果ファイルの再送回数を16進数で指定します。1~0x00000800(10進数で1~2,048)の間で指定します。デフォルトは「dword:00000120」(10進数で288)で288回です(デフォルトでは5分間隔で24時間再送します)。詳細については,「16.15 ジョブの結果ファイルの再送間隔・再送回数の変更」を参照してください。
"CommunicateTimeout"=dword:設定値
通信タイムアウト時間を16進数で指定します(単位:ミリ秒)。
指定できる範囲は000927c0~0036EE80(10進数で600000~3600000)です。
デフォルトは「000927c0(10進数で600000(10分))」です。
詳細については,「16.29 ジョブ実行制御のマネージャープロセスに対する通信タイムアウト時間の変更」を参照してください。
"MacroOptionReplaceMode"=dword:マクロ変数の引き継ぎ情報がNULL文字列の場合の置き換え方法の設定
前後に文字列がないマクロ変数の引き継ぎ情報がNULL文字列の場合に,マクロ変数名をNULL文字列に置き換えるかどうかを指定します。
0
マクロ変数名をNULL文字列に置き換えないで,指定されたマクロ変数名をそのままの文字列として使用します。
1
マクロ変数名をNULL文字列に置き換えます。
デフォルトは「0」です。
詳細については,「16.20 マクロ変数の引き継ぎ情報がNULL文字列の場合の置き換え方法の設定」を参照してください。
"IsHA"=dword:ジョブ実行に使用するコマンドおよびスケジュール制御のクラスタ環境設定の定義
ジョブ実行に使用するコマンドおよびスケジュール制御のクラスタ環境設定の定義を指定します。このパラメーターは,クラスタ運用をやめる場合だけ設定してください。
00000000
クラスタ運用しない場合に指定します。
00000001
クラスタ運用する場合に指定します。クラスタシステム運用時のセットアップを実行すると,この値が自動的に設定されます。
デフォルトは「00000000(クラスタ運用しない)」です。
"IsHA"=dword:ジョブ実行制御状態通知プロセスのクラスタ環境設定の定義
ジョブ実行制御状態通知プロセスのクラスタ環境設定の定義を指定します。このパラメーターは,クラスタ運用をやめる場合だけ設定してください。
00000000
クラスタ運用しない場合に指定します。
00000001
クラスタ運用する場合に指定します。クラスタシステム運用時のセットアップを実行すると,この値が自動的に設定されます。
デフォルトは「00000000(クラスタ運用しない)」です。

(3) ジョブ実行環境のリソースを制限する場合の注意事項

ジョブ実行制御から実行するジョブのリソースを制限する場合,環境設定パラメーターに指定する値によっては,ジョブが正常に実行できなくなることがあるため,注意が必要です。例えば,スタックセグメントサイズの上限を0に設定すると,ジョブが実行できなくなる場合があります。

このため,余裕のある制限値を指定するか,または制限を設けないでください。制限を設ける場合は,事前にpsコマンドを実行し,セグメントサイズやCPU時間などを計測してから,指定する値を決定してください。

ただし,制限を設けない場合でも,リソースに対する制限がまったくなくなるわけではありません。この場合,JP1/AJS2が明示的に制限値を設定しないだけであり,システムのデフォルトの制限値(JP1/AJS2起動時の制限値)が有効になります。

なお,環境設定パラメーターの中にはOSによって制限をしていないものもあります。

デフォルトの制限値を超える値を指定した場合は,ジョブ実行ユーザーに適切な権限(スーパーユーザー権限)が必要です。ジョブ実行ユーザーに適切な権限(スーパーユーザー権限)がないときは,ジョブ実行時にリソース制限に失敗し,統合トレースログに警告メッセージKAVU3587-Wが出力されます。この場合,ジョブはデフォルトの制限値で実行されます。

なお,リソースの制限は,ジョブプロセスが生成した子プロセスにも反映されます(ただし,子プロセス側で独自に制限する場合は除きます)。

また,AIXおよびLinuxの場合,ジョブの実行ユーザーに対して,/etc/security/limits(Linuxの場合は/etc/security/limits.conf)でリソースの制限値の定義をしても,ジョブ実行時に値は有効になりません。JP1/AJS2起動時のユーザー(root)に対してリソース制限値を定義してください。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 8.1.18 UNIXジョブ実行時のリソース制限値についての注意事項」を参照してください。