16.28 ジョブ情報列挙時にジョブ実行制御マネージャー(jpqman)のメモリー消費量を少なくする設定

ジョブ実行マネージャー(jpqman)では,ジョブ情報列挙時に,列挙数に応じてメモリーを消費しているため,列挙数が増加すると統合トレースログにKAVU4280-Eのメッセージを出力して次の関数またはコマンドが失敗する場合があります。この場合,ジョブ情報列挙時にジョブ実行制御マネージャーのメモリー消費量を少なくする設定を行うことで回避できる場合があります。

注※
関数機能を使用できるのは,Version 7i以前の環境でプログラムを作成している場合です。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 9.10 関数機能を使用している場合の注意事項」を参照してください。

ジョブ情報列挙時にジョブ実行制御マネージャーのメモリー消費量を少なくするための設定手順を次に示します。

<この節の構成>
(1) 定義手順
(2) 定義パラメーター一覧
(3) 定義内容

(1) 定義手順

  1. JP1/AJS2のサービスを停止する。
    次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。

    # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status

  2. viなどのエディターで,「(2) 定義パラメーター一覧」の定義パラメーターを記述した設定ファイルを作成する。
    設定ファイルのファイル名は任意です。
  3. ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。

    jbssetcnf 設定ファイル名

    jbssetcnfコマンドのパスは,「/opt/jp1base/bin/jbssetcnf」です。
    jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
  4. JP1/AJS2を再起動する。
    設定ファイルに記述した内容が反映されます。

(2) 定義パラメーター一覧

表16-34 ジョブ情報列挙時にジョブ実行制御マネージャーのメモリー消費量を少なくする設定の定義パラメーター

定義キー環境設定パラメーター定義内容
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQMANAGER¥Job]"EnumJobSaveMemory"=ジョブ情報列挙時にジョブ実行制御マネージャーのメモリー消費量を少なくする設定
注※
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定してください。

(3) 定義内容

"EnumJobSaveMemory"=dword: 00000000|00000001
ジョブ情報列挙時にジョブ実行制御マネージャーのメモリー消費量を少なくするかを指定します。
0
ジョブ情報列挙時に,ジョブ実行制御マネージャーが列挙数に応じてメモリーを消費する場合に指定します。
1
ジョブ情報列挙時に,ジョブ実行制御マネージャーのメモリー消費量を少なくする場合に指定します。
デフォルトは「0」です。
注意事項
ジョブ情報列挙時のメモリー消費量の見積もりは,次のとおりです。
  • 0を設定した場合
    メモリー消費量は,ジョブ1件当たり最大で約100キロバイトです。
  • 1を設定した場合
    メモリー消費量は,ジョブの列挙数にかかわらず,最大で約60メガバイトです。