ここでは,複数のスケジューラーデータベースを組み込みDBへ移行する方法について説明します。
(1) スケジューラーサービスごとに異なる組み込みDB環境を構築する
複数のスケジューラーサービスが定義されていて,スケジューラーサービスごとに異なる組み込みDB環境を構築する場合,次に示す領域を別に準備してください。
上記の領域のうち,アンロードログファイル作成ディレクトリについては,必要に応じて準備してください。
待機系の環境構築時は,データ領域およびシステムファイル領域は作成しません。データ領域およびシステムファイル領域は,実行系の環境構築時,共有ディスク上に作成します。
組み込みDB環境構築の際,使用するポート番号および組み込みDBセットアップ識別子が組み込みDB間で重複しないように指定する必要があります。そのため,ajsembdbbuildコマンド実行時には,ポート番号を指定するオプション(-p)および組み込みDBセットアップ識別子を指定するオプション(-id)に,異なる値を指定してください。
セットアップ例を次に示します。なお,この例は「5.4.2 組み込みDB環境の構築」で示した環境がすでに構築されていることを前提に記載します。
ajsembdbbuild -l
-d "q:¥EmbDB¥RDArea,r:¥EmbDB¥SYSArea1,s:¥EmbDB¥SYSArea2"
-ld u:¥ EmbDB¥WorkArea -br -bl t:¥EmbDB¥Unload_Log
-i c:¥win32app¥hitachi¥hirdb_e_JAB -p 22203
-id _JAB -f -mh logical_host -eh physical_host
ajsembdbbuildコマンドおよびajsembdbsetupコマンドの詳細については,「20. セットアップ時に使用するコマンド」を参照してください。
(2) 一つの組み込みDB環境に複数のスケジューラーデータベースを移行する
「5.4.3 組み込みDBへの移行」を参照してください。