付録D.2 HiRDBデータベース移行ツールを使用したHiRDBデータベースの移行手順

JP1/AJS2データベースで組み込みDBを使用できるようにするための移行手順を次に示します。

なお,移行元のHiRDBで,スケジューラーサービスが運用できることを確認してください。また,HiRDBのサービスは,停止しないでください。

  1. JP1/AJS2 - Managerをバージョンアップする。
    JP1/AJS2 - Managerのバージョンアップについては,「2.2 JP1/AJS2シリーズプログラムのインストール」(Windowsの場合),または「12.2 JP1/AJS2シリーズプログラムのインストール」(UNIXの場合)を参照してください。
  2. 組み込みDBをインストールする。
    組み込みDBのインストールについては,「2.3 組み込みDBのインストール」(Windowsの場合),または「12.3 組み込みDBのインストール」(UNIXの場合)を参照してください。
  3. JP1/AJS2 - Managerホストで,論理ホストを含め,すべてのJP1/AJS2サービス,JP1/AJS2 Monitorサービスが停止していることを確認し,起動している場合はサービスを停止する。
    また,JP1/AJS2 Consoleを使用している場合は,JP1/AJS2 Console Agentサービスが停止していることを確認し,起動している場合はサービスを停止します。
  4. 組み込みDBサーバを構築するために,組み込みDBセットアップコマンド(ajsembdbbuildコマンド)を実行する。
    組み込みDBセットアップコマンドについては,「20. セットアップ時に使用するコマンド ajsembdbbuild」を参照してください。
    JP1/AJS2が提供しているHiRDB簡易セットアップスクリプトで環境を構築し,RDエリアの拡張を行っている場合は,ajsembdbbuildコマンドを実行して組み込みDBサーバを構築したあと,ajsembdbaddareaコマンドを実行して,領域を拡張してください。HiRDB簡易セットアップスクリプトを使用していない場合は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 4.3 データベース領域を見積もる」を参照し,必要な容量を拡張してください。領域を拡張しない場合,ajshirdbportコマンド実行中に,組み込みDBの容量不足でエラーとなるおそれがあります。
  5. HiRDBデータベース移行ツール(ajshirdbportコマンド)を実行する。
    データベース移行ツールで指定するオプションとHiRDBで指定している設定との対応は次のとおりです。
    -p 組み込みDB通信ポート
    HiRDBのシステム共通定義(pdsys)のパラメーター「pd_name_port」,環境変数PDPORT,JP1/AJS2の構成定義RDBPORTパラメーターに設定されている値に相当します。
    -tp テーブル名プリフィックス
    JP1/AJS2の構成定義TABLENAMEPREFIXに設定されている値に相当します。
     
    その他のHiRDBの設定,JP1/AJS2の構成定義については,「付録D.3(2) HiRDBから組み込みDBに移行した場合に変更される設定」を参照してください。

 

これでHiRDBから組み込みDBへの移行は終了です。

必要に応じて,HiRDBに設定したJP1/AJS2のテーブル,インデクス,およびRDエリアなどを削除してください。

JP1/AJS2で作成するテーブル名およびインデクス名は次のとおりです。

表D-1 JP1/AJS2で作成するテーブル名称

項番テーブルプリフィックステーブル固定名称テーブルポストフィックス
1TABLENAMEPREFIXの値UNITTABLENAMEPOSTFIXの値
2ARROW
3BODY
4SCH
5CAL
6STAT
7ENTRY
8GEN
9PERF

 

表D-2 JP1/AJS2で作成するインデクス名称

項番テーブルプリフィックスインデクス固定名称テーブルポストフィックス
1TABLENAMEPREFIXの値UNITINDEX1TABLENAMEPOSTFIXの値
2UNITINDEX2
3ARROWINDEX1
4BODYINDEX1
5SCHINDEX1
6CALINDEX1
7STATINDEX1
8ENTRYINDEX1
9GENINDEX1
10PERFINDEX1
11PERFINDEX2

テーブルおよびインデクスの命名規則は,次のとおりです。

テーブル名
TABLENAMEPREFIXの値+テーブル固定名称+TABLENAMEPOSTFIXの値
インデクス名
TABLENAMEPREFIXの値+インデクス固定名称+TABLENAMEPOSTFIXの値

テーブル,インデクスの削除については,HiRDBのマニュアルを参照してください。

HiRDBセットアップツールでRDエリアを作成した場合,次の名称のRDエリアが作成されます。

RDエリアの削除については,HiRDBのマニュアルを参照してください。

 

スケジューラーサービスのデータベースに指定していたHiRDBが不要である場合は,HiRDBのアンインストールを行ってください。また,HiRDB/Run Timeが不要である場合は,HiRDB/Run Timeのアンインストールを行ってください。

HiRDBおよびHiRDB/Run Timeのアンインストール方法については,HiRDBのマニュアルを参照してください。