ajsembdbvrupd

形式

Windowsの場合

ajsembdbvrupd
     [-mh 論理ホスト名]
     [-F スケジューラーサービス名]
     [-id セットアップ識別子]
     -i 組み込みDB運用ディレクトリ

UNIXの場合

ajsembdbvrupd
     [-mh 論理ホスト名]
     [-F スケジューラーサービス名]
     [-id セットアップ識別子]
     [-i 組み込みDB運用ディレクトリ]

機能

バージョン7の組み込みDB環境を08-00以降にバージョンアップしたあと,組み込みDBを操作するコマンド実行するために,必要な情報を構成定義に登録します。

なお,このコマンドは,JP1/AJS2および組み込みDBが停止している状態で実行してください。

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限

UNIXの場合:スーパーユーザー権限

格納先ディレクトリ

Windowsの場合
JP1/AJS2 - Managerのインストール先フォルダ¥tools¥
UNIXの場合
/opt/jp1ajs2/tools/

引数

-mh 論理ホスト名

-iオプションで指定する組み込みDBを使用するスケジューラーサービスの論理ホスト名を指定します。指定できる文字数は,1~32(単位:バイト)です。このオプションが省略された場合は,環境変数JP1_HOSTNAMEが参照されます。また,このオプションが省略され,かつ,環境変数JP1_HOSTNAMEが設定されていない場合は,物理ホスト(JP1_DEFAULT)が仮定されます。

-mhオプション××
環境変数JP1_HOSTNAME××
コマンドの解釈指定値が有効になります。環境変数JP1_HOSTNAMEに設定されている値が有効になります。物理ホスト(JP1_DEFAULT)を仮定します。
(凡例)
○:指定する
×:指定しない

-F スケジューラーサービス名

-iオプションで指定する組み込みDBを使用するスケジューラーサービス名を指定します。

なお,すでに組み込みDB運用ディレクトリとの関連づけが行われているスケジューラーサービスが指定された場合は,エラーとなります。

このオプションが省略された場合,環境変数AJSCONFに設定されているスケジューラーサービス名が仮定されています。また,オプションが省略され,かつ,環境変数AJSCONFが設定されていない場合は,デフォルトスケジューラーサービス名が仮定されます。

-Fオプション×××
環境変数AJSCONF×××
デフォルトスケジューラーサービス×××
コマンドの解釈指定値が有効になります。環境変数AJSCONFに設定されている値が有効になります。デフォルトスケジューラーサービスに設定されている値が有効になります。スケジューラーサービス未指定のエラーになります。
(凡例)
○:指定する
×:指定しない

-id セットアップ識別子

組み込みDBを識別するセットアップ識別子を「_JAn」(nは0~9またはA~Z)の4文字で指定します。

Windowsの場合は,組み込みDBをインストールするときに指定したセットアップ識別子と同じ値を指定してください。UNIXの場合は,規定値の範囲内で任意です。

このオプションを省略した場合は,_JA0が仮定されます。

なお,登録済みのセットアップ識別子を指定した場合,登録されているセットアップ識別子に関連づけられている組み込みDB運用ディレクトリと-iオプションで指定された組み込みDB運用ディレクトリが同じディレクトリの場合は,そのまま情報を登録する処理が行われます。異なるディレクトリの場合は,KAVS2116-Eのメッセージを出力して終了します。

例えば,スケジューラーサービスAJSROOT1とAJSROOT2が同じ組み込みDB運用ディレクトリを使用する場合,次のように-iオプションに同じ値を指定してajsembdbvrupdコマンドを実行します。

ajsembdbvrupd -F AJSROOT1 -id _JA0 -i C:¥win32app¥hitachi¥hirdb_e_JA0
ajsembdbvrupd -F AJSROOT2 -id _JA0 -i C:¥win32app¥hitachi¥hirdb_e_JA0

ただし,次のように-iオプションに指定する値が異なった場合は,KAVS2116-Eのエラーとなります。

ajsembdbvrupd -F AJSROOT1 -id _JA0 -i C:¥win32app¥hitachi¥hirdb_e_JA0
ajsembdbvrupd -F AJSROOT2 -id  JA0 -i C:¥win32app¥hitachi¥hirdb_~1

登録済みのセットアップ識別子および組み込みDB運用ディレクトリは,ajsembdbidlistコマンドで確認できます。ajsembdbidlistコマンドの詳細は,「20. セットアップ時に使用するコマンド ajsembdbidlist」を参照してください。

-i 組み込みDB運用ディレクトリ

-mhオプション,-Fオプションで指定したスケジューラーサービス,および-idオプションで指定したセットアップ識別子に関連づける組み込みDB運用ディレクトリを指定します。

組み込みDB運用ディレクトリは,絶対パスで指定してください。また,空白を含むパスを指定する場合は,パス全体を「"(ダブルクォーテーションマーク)」で囲んでください。

なお,UNIXの場合は,このオプションを省略できます。省略した場合は,/opt/HiRDB_Jが仮定されます。

注意事項

戻り値

0正常終了。構成定義の登録に成功。
4異常終了。オプション不正。
8異常終了。構成定義の登録に失敗。

エラー発生時の対処

このコマンド実行時に発生するエラーとその対処方法を次に示します。

メッセージID・メッセージ原因対処方法
KAVS2116-E There is an error in the specified option. Options(オプション) are needed.指定したオプションに誤りがあります。必須または必要なオプションがありません。オプションを確認して再度実行してください。
KAVS2116-E There is an error in the specified option. Illegal option(オプション) exists.指定したオプションに誤りがあります。不正なオプションが指定されています。オプションを確認して再度実行してください。
KAVS2116-E There is an error in the specified option. Value of option (オプション) is not specified.指定したオプションに誤りがあります。オプションの値が指定されていません。オプションを確認して再度実行してください。
KAVS2116-E There is an error in the specified option. Option(オプション) appears twice or more.指定したオプションに誤りがあります。オプションが2回以上指定されています。オプションを確認して再度実行してください。
KAVS2116-E There is an error in the specified option. Invalid value for option(オプション).指定したオプションに誤りがあります。オプションの値に誤りがあります。オプションを確認して再度実行してください。
オプションに「-i」が表示された場合,-iオプションに指定された組み込みDB運用ディレクトリが不正です。-iオプションに正しい組み込みDB運用ディレクトリを指定してください。
オプションに「-id」が表示された場合,-idオプションに指定されたセットアップ識別子の指定が誤っています。セットアップ識別子は,「_JAn」(nは0~9またはA~Z)の4文字で指定します。または,指定したセットアップ識別子は,すでに異なる組み込みDB運用ディレクトリで登録されています。-idオプションに正しいセットアップ識別子を指定してください。また,登録済みのセットアップ識別子は,ajsembdbidlistコマンドで確認してください。
オプションに「-mh,-F」が表示された場合,次の要因が考えられます。
  • -mh,-Fオプションで指定した論理ホスト名またはスケジューラーサービス名がない
  • データベース種別が組み込みDBではない
  • すでに組み込みDB運用ディレクトリが関連づけられている
-mh,-Fオプションに正しい論理ホスト名またはスケジューラーサービス名を指定してください。または,組み込みDB運用ディレクトリと関連づけられていないスケジューラーサービス名を指定してください。
KAVS0903-E System error occurred. : Set Conf NG構成定義の登録に失敗しました。コマンド実行権限を確認して再度実行してください。再度実行しても発生する場合は,システム管理者に連絡してください。