16.19 マクロ変数の展開失敗時の動作の設定
ジョブの実行時にマクロ変数の引き継ぎ情報の展開が失敗した場合,そのジョブネットの状態を「起動失敗」にするか,マクロ変数を文字列として扱いそのままジョブネットを実行させるかを設定できます。
ジョブ実行時にマクロ変数の引き継ぎに失敗した場合の動作を設定するための方法を次に示します。
- <この節の構成>
- (1) 定義手順
- (2) 環境設定パラメーター一覧
- (3) 定義内容
(1) 定義手順
- JP1/AJS2のサービスを停止する。
次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。
# /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop※
# /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
- 注※
- 自動停止の設定が行われていることを確認してください。
- 次のファイルをviなどのエディターで開く。
/etc/opt/jp1ajs2/conf/Common.conf
- 環境設定パラメーターを次に示すとおり変更する。
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1AJS2COMMON¥]
"MACROCHANGEFAIL"="yes"
(環境設定パラメーターの詳細については(2)を参照)
- ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。
jbssetcnf /etc/opt/jp1ajs2/conf/Common.conf
jbssetcnfコマンドのパスは,「/opt/jp1base/bin/jbssetcnf」です。
jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
- JP1/AJS2を再起動する。
変更した構成定義の内容が反映されます。
(2) 環境設定パラメーター一覧
表16-22 環境設定パラメーター一覧
定義キー | 環境設定パラメーター | 定義内容 |
---|
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1AJS2COMMON]※ | "MACROCHANGEFAIL"= | イベントジョブ,および実行登録時に指定したマクロ変数の展開失敗時の動作 |
- 注※
- {JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
(3) 定義内容
- "MACROCHANGEFAIL"="{yes|no}"
- ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗した場合に,状態を「起動失敗」にするかどうかを指定します。
- yes
- ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗した場合に,状態を「起動失敗」にし,展開に失敗したマクロ変数が確認できるエラーメッセージを日立統合ログおよび実行結果詳細に出力します。
- no
- ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗しても,マクロ変数に定義した情報をそのまま文字列として扱い,処理を続行します。
- デフォルトは「no」です。