4.7.10 JP1/AJS2定義内容の事前チェック機能の設定

JP1/AJS2では,本番運用時に障害の発生を抑えるため,ジョブの定義内容に不正がないかどうかを本番運用の開始前にチェックできます。このチェック機能を使用できるように設定します。

<この項の構成>
(1) JP1/AJS2定義内容の事前チェック機能の設定手順
(2) JP1/AJS2定義内容の事前チェック機能の設定変更
(3) 定義パラメーター一覧
(4) 定義内容

(1) JP1/AJS2定義内容の事前チェック機能の設定手順

JP1/AJS2定義内容の事前チェック機能を使用するための手順を次に示します。

  1. 次のコマンドを実行する。
    JP1/AJS2 - Managerの場合

     ajschksetup -m -a

    JP1/AJS2 - Agentの場合

     ajschksetup -a

    ajschksetupコマンドの詳細については,「20. セットアップ時に使用するコマンド ajschksetup」を参照してください。
  2. Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]から[サービス]を選択し,次に示すサービスを起動する。
    • JP1/AJS2 Check Managerサービス
    • JP1/AJS2 Check Agentサービス

(2) JP1/AJS2定義内容の事前チェック機能の設定変更

JP1/AJS2定義内容の事前チェック機能の設定を変更する手順を次に示します。

  1. Windowsの[コントロールパネル]の管理ツールから[サービス]を選択し,次に示すサービスを停止する。
    • JP1/AJS2 Check Managerサービス
    • JP1/AJS2 Check Agentサービス
  2. メモ帳などのテキストエディターで,「(3) 定義パラメーター一覧」に示したパラメーターを記述した設定ファイルを作成する。
  3. ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。

    jbssetcnf 設定ファイル名

    jbssetcnfコマンドのパスは,「JP1/Baseのインストール先フォルダ¥bin¥jbssetcnf」です。
    jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
  4. 手順1で停止したサービスを再起動します。
    設定ファイルに記述した内容が反映されます。

(3) 定義パラメーター一覧

表4-14 JP1/AJS2定義内容の事前チェック機能の設定するための定義パラメーター一覧

定義キー定義パラメーター定義内容
[JP1_DEFAULT¥JP1AJS2¥CHECK]"AJSCHK_CHECKFILE"=定義内容の事前チェック結果格納ファイル名
"AJSCHK_LOGDIR"=定義チェックログフォルダ名
"AJSCHK_LOGSIZE"=定義チェックログファイルのサイズ
"AJSCHK_TRACELOGFILE"=定義内容の事前チェック機能のトレースログファイル名
"AJSCHK_CHARCODE"=ジョブ情報や定義内容の事前チェック結果を表示する文字コードを指定
注※
JP1/AJS2 - Managerでだけ設定できます。

(4) 定義内容

"AJSCHK_CHECKFILE"="定義内容の事前チェック結果格納ファイル名"
定義内容の事前チェック結果を格納するファイル名を255バイト以内で指定します。
ファイル名はフルパスで指定します。
デフォルトは「JP1/AJS2 - Managerのインストール先フォルダ¥log¥ajscheckfile.txt」です。
"AJSCHK_LOGDIR"="定義チェックログフォルダ名"
定義内容の事前チェックプロセスがログ出力するログフォルダ名を180バイト以内で指定します。
フォルダ名はフルパスで指定します。
デフォルトは「JP1/AJS2 - ManagerまたはJP1/AJS2 - Agentのインストール先フォルダ¥log」です。
このフォルダ配下のajscheck1.logにログが書き込まれます。ajscheck1.logにAJSCHK_LOGSIZEで指定したサイズまでログが書き込まれるとajscheck2.logにログが書き込まれるようになります。
"AJSCHK_LOGSIZE"=dword:ログファイルサイズ
定義内容の事前チェックプロセスがログ出力するファイルのサイズを16進数で指定します。
0または4~1E8480(10進数で0または4~2,000,000)(単位:キロバイト)の間で指定します。
デフォルトは「dword:00001000」(10進数で4,096)です。
指定したサイズが,定義チェックログファイル1(ajscheck1.log),および2(ajscheck2.log)のファイルサイズになります。
注意事項
ここで指定したサイズの上限までファイル1に情報が書き込まれると,それ以上の情報はファイル2に書き込まれます。さらに,ファイル2でもサイズの上限まで情報が書き込まれると,再びファイル1に戻って情報を書き込みます。ファイル1→ファイル2→ファイル1→ファイル2を繰り返し,古い情報から上書きされるため,サイズの指定には注意が必要です。
"AJSCHK_TRACELOGFILE"="トレースログファイル名"
定義内容の事前チェック機能のトレースログファイルの名称を指定します。
ファイル名はフルパスで指定します。
ファイル名を省略した場合,トレースログは出力されません。
セットアップ時には,次のファイル名が仮定されます。
JP1/AJS2 - ManagerまたはJP1/AJS2 - Agentのインストール先フォルダ¥log¥tracelog.ch」です。
"AJSCHK_CHARCODE"="{none|C|SJIS|EUC|UTF-8}"
ジョブ情報や定義内容の事前チェック結果を表示する文字コードを指定します。
none
7ビットASCII文字コードを指定します。JP1/AJS2 - Manager,JP1/AJS2 - Agent間で文字コード変換をしません。
C
7ビットASCII文字コードを指定します。JP1/AJS2 - Manager,JP1/AJS2 - Agent間で文字コード変換をしません。
SJIS
シフトJISコードを指定します。
EUC
EUC文字コードを指定します。
UTF-8
UTF-8文字コードを指定します。
デフォルトは「none」です。
なお,定義内容の事前チェック時の環境変数LANGは,JP1/AJS2 Check Agentサービス起動時の環境変数LANGとなります。
注意事項
次の場合,ジョブ情報や定義内容の事前チェック結果は,AJSCHARCODEに指定された文字コードで表示されます。
  • AJSCHARCODEに「SJIS」または「EUC」を指定していて,AJSCHK_CHARCODEに「none」または「C」を指定している。
  • AJSCHARCODEに「C」を指定している。