5.2.2 組み込みDB環境の構築

組み込みDBの環境構築手順について次に示します。

  1. 各サービスを停止する。
    物理ホストおよびすべての論理ホストで,JP1/AJS2サービス,JP1/AJS2 MonitorサービスおよびJP1/AJS2 Console Agentサービスを含め,スケジューラーデータベースにアクセスするサービスはすべて停止してください。
  2. 組み込みDB環境構築コマンドを実行する。
    ajsembdbbuildコマンドを使用して,組み込みDBの環境を構築します。
    ajsembdbbuildコマンドを実行すると,次に示す処理が実行されます。
    • 組み込みDBの定義情報作成
    • 組み込みDBの領域作成
    • 組み込みDBシステムの起動

大規模の組み込みDB環境を構築する場合のajsembdbbuildコマンドの指定例を次に説明します。表5-2および表5-3の項番の組み合わせについても示します。

指定例では次に示す設定値が設定,およびディレクトリが存在することと仮定します。

システムファイルを二重化しないで,システムログを使用した運用をしない場合(表5-2表5-3の組み合わせが5-A)

ajsembdbbuild -l
-d "d:¥EmbDB¥RDArea,e:¥EmbDB¥SYSArea1"
-i c:¥win32app¥hitachi¥hirdb_e_JA0 -id _JA0

システムファイルを二重化しないで,システムログ運用(アンロードレス運用)をする場合(表5-2表5-3の組み合わせが5-B)

ajsembdbbuild -l
-d "d:¥EmbDB¥RDArea,e:¥EmbDB¥SYSArea1" -bs
-i c:¥win32app¥hitachi¥hirdb_e_JA0 -id _JA0

システムファイルを二重化しないで,アンロードログ運用をする場合(表5-2表5-3の組み合わせが5-C)

ajsembdbbuild -l
-d "d:¥EmbDB¥RDArea,e:¥EmbDB¥SYSArea1" -bs
-bl g:¥EmbDB¥Unload_Log -i c:¥win32app¥hitachi¥hirdb_e_JA0
-id _JA0

システムファイルを二重化し,システムログ運用(アンロードレス運用)をする場合(表5-2表5-3の組み合わせが6-B)

ajsembdbbuild -l
-d "d:¥EmbDB¥RDArea,e:¥EmbDB¥SYSArea1,f:¥EmbDB¥SYSArea2"
-br -i c:¥win32app¥hitachi¥hirdb_e_JA0 -id _JA0

システムファイルを二重化し,アンロードログ運用をする場合(表5-2表5-3の組み合わせが6-C)

ajsembdbbuild -l
-d "d:¥EmbDB¥RDArea,e:¥EmbDB¥SYSArea1,f:¥EmbDB¥SYSArea2"
-br -bl g:¥EmbDB¥Unload_Log -i c:¥win32app¥hitachi¥hirdb_e_JA0
-id _JA0

ajsembdbbuildコマンドの詳細については,「20. セットアップ時に使用するコマンド ajsembdbbuild」を参照してください。

補足事項
システムファイルを二重化し,システムログを使用した運用をしない(表5-2表5-3の組み合わせが2-A,4-A,6-A)場合,環境を構築できません。
注意事項
  • 組み込みDB環境を構築するホストのホスト名を,hostsファイルまたはDNSに登録してください。
  • 組み込みDB環境を構築するホストのホスト名をjp1hosts定義ファイルに登録しても,組み込みDBで使用するホスト名として有効になりません。
  • 組み込みDB環境を構築するホストのホスト名には,エイリアス名を使用しないでください。
  • 組み込みDBが稼働できるホストのホスト名は,最大32バイトです。したがって,組み込みDB環境を構築するホストの物理ホスト名を1~32バイトで設定してください。