7.3 転送元ファイルの検索パスを定義する

転送元ファイルの検索パスを定義すると,相対パス指定でもパス解決ができます。

検索パスの定義方法を次に示します。

<この節の構成>
(1) 定義手順
(2) 定義パラメーター一覧
(3) 定義内容
(4) 定義例

(1) 定義手順

  1. Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次に示すサービスを停止する。
    • JP1/AJS2サービス
    • JP1/AJS2 Monitorサービス
    • JP1/AJS2 Queueless File Transferサービス
    注※
    キューレスジョブを使用している場合だけ停止する必要があります。
  2. メモ帳などのテキストエディターで,「(2) 定義パラメーター一覧」の定義パラメーターを記述した検索パス定義ファイルを作成する。
  3. ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。

    jbssetcnf 検索パス定義ファイル名

    jbssetcnfコマンドのパスは,「JP1/Baseのインストール先フォルダ¥bin¥jbssetcnf」です。
    jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
  4. 手順1で停止したサービスを再起動する。
    設定した内容が反映されます。

(2) 定義パラメーター一覧

表7-4 転送元ファイルの検索パスの定義パラメーター一覧

定義キー環境設定パラメーター定義内容
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQCLIENT¥PathEnv]"All Users"=転送元ファイルの検索パス
"JP1ユーザー名"=転送元ファイルの検索パス
注※
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。

(3) 定義内容

"JP1ユーザー名"=検索パス名
ジョブを実行するJP1ユーザーごとに検索パス名を指定します。
"All Users"=検索パス名
すべてのJP1ユーザーに対して検索パス名を指定します。

JP1ユーザーごとの設定と,すべてのJP1ユーザーに対する設定の順序は任意です。

検索パス名を複数記述するときは,パス間を「::(コロン二つ)」で区切ります。また,「=」より後ろのパス名全体を「"」で囲みます。

設定が重複した場合の優先度は次のとおりです。

(4) 定義例

条件
ジョブを実行するJP1ユーザーの名称:user1
user1専用の検索パス:¥home¥user1¥trans1,¥home¥user1¥trans2
JP1ユーザー共通の検索パス:¥tmp,¥usr¥tmp
転送元ファイル名:¥home¥user1¥trans1¥TransFile1
定義例
  • ジョブ中の転送元ファイルの定義

    転送元ファイル名=TransFile1

  • サブミット要求元での検索パスの定義

    [{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQCLIENT¥PathEnv]
    "user1"="¥home¥user1¥trans1::¥home¥user1¥trans2"
    "All Users"="¥tmp::¥usr¥tmp"

    {JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
この定義によって,サブミット要求元ホストでは,転送元ファイルとして「¥home¥user1¥trans1¥TransFile1」が設定されます。