7.36 拡張子が4バイト以上の実行ファイルのジョブを実行するための設定
ジョブ※の詳細定義で,実行ファイル名に拡張子が4バイト以上のファイルを指定した場合,拡張子の先頭から3バイトまでの文字列に関連づけられた実行可能ファイル(.EXE)を使用してジョブを実行します。そのため,本来の4バイト以上の拡張子に関連づけられた実行可能ファイルではないファイルを使用してジョブを実行したり,ジョブが起動失敗したりするおそれがあります。
拡張子が4バイト以上の実行ファイルに関連づけられた実行可能ファイルを使用してジョブを実行するには,次の設定を行ってください。
なお,この設定はジョブの実行先ホスト上で行ってください。
- 注※
- PCジョブ,およびWindows版のJP1/AJS2上で実行されるQUEUEジョブが該当します。また,jpqjobsubコマンドまたはJpqSubmitJob関数で実行するサブミットジョブも含まれます。
設定手順を次に示します。
- <この節の構成>
- (1) 定義手順
- (2) 定義パラメーター一覧
- (3) 定義内容
- (4) 注意事項
(1) 定義手順
- Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次のサービスを停止する。
- ジョブの実行先サービスに[JP1/AJS2]を指定している場合
JP1/AJS2サービス
- ジョブの実行先サービスに[JP1/AJS2 Queueless Agent]を指定している場合
JP1/AJS2 Queueless Agentサービス
クラスタシステムの場合は,クラスタの設定を確認し,論理ホストのJP1/AJS2サービスも停止してください。
- メモ帳などのテキストエディターで,「(2) 定義パラメーター一覧」の定義パラメーターを記述した設定ファイルを作成する。
設定ファイルのファイル名は任意です。
- ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。
jbssetcnf 設定ファイル名
jbssetcnfコマンドのパスは,「JP1/Baseのインストール先フォルダ¥bin¥jbssetcnf」です。
jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
- 手順1で停止したサービスを再起動する。
設定ファイルに記述した内容が反映されます。
(2) 定義パラメーター一覧
表7-37 拡張子が4バイト以上の実行ファイルのジョブを実行するためのパラメーター一覧
定義キー | 環境設定パラメーター | 定義内容 |
---|
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQAGENT¥Job]※1 | "ENABLE_LONG_EXT"= | ジョブの実行先サービスに[JP1/AJS2]を指定している場合に,拡張子が4バイト以上の実行ファイルに関連づけられた実行可能ファイルでジョブを実行するかどうかの設定 |
[JP1_DEFAULT¥JP1QLAGENT]※2 | "ENABLE_LONG_EXT"= | ジョブの実行先サービスに[JP1/AJS2 Queueless Agent]を指定している場合に,拡張子が4バイト以上の実行ファイルに関連づけられた実行可能ファイルでジョブを実行するかどうかの設定 |
- 注※1
- {JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
- 注※2
- この設定は,物理ホストと論理ホストの両方に有効です。
(3) 定義内容
- "ENABLE_LONG_EXT"=dword:設定値
- 拡張子が4バイト以上の実行ファイルに関連づけられた実行可能ファイルでジョブを実行するかどうかを指定します。
- 0
- 拡張子が4バイト以上の実行ファイルを実行する場合,拡張子の先頭から3バイトまでの文字列に関連づけられた実行可能ファイルを使用してジョブを実行します。
- なお,先頭から3バイトまでの文字列に関連づけられた実行可能ファイルがない場合,ジョブは起動失敗になります。
- 1
- 拡張子が4バイト以上の実行ファイルを実行する場合,4バイト以上の拡張子に関連づけられた実行可能ファイルを使用してジョブを実行します。
- なお,ジョブの実行先サービスに[JP1/AJS2]を指定している場合で,拡張子が4バイト以上の実行ファイルを実行するときは,実行ファイル名をロングファイル名のままで実行します。
- デフォルトは「0」です。
(4) 注意事項
- このオプションを有効にした場合は,ジョブの詳細定義で,実行ファイル名に続けて実行ファイルに対するパラメーターを指定できません。指定した場合,ジョブが異常終了するおそれがあります。
- このオプションを有効にするには,該当する拡張子(4バイト以上の拡張子)に,適切なアプリケーションを関連づけておく必要があります。
該当する拡張子とアプリケーションを関連づける手順は次のとおりです。
- Windows Server 2008の場合
- ftypeコマンドを実行し,関連づけるアプリケーションを登録する。
- assocコマンドを実行し,手順1で登録したアプリケーションと拡張子を関連づける。
- OSを再起動する。
ftypeコマンドとassocコマンドの詳細については,Windowsのヘルプを参照してください。
- Windows Server 2003以前の場合
- Windowsの[コントロールパネル]の[フォルダオプション]で[ファイルの種類]タブを選択する。
- 設定する拡張子を選択して[詳細設定]ボタンをクリックし,[ファイルの種類の編集]ダイアログボックスの[アクション]に「open」を指定して関連づけるアプリケーションを登録する。
- OSを再起動する。