7.6 ユーザープロファイルを必要とするジョブを実行するための設定

ジョブを実行する際に有効となるプロセス実行環境は,システム環境で設定されているものを使用しています。ただし,ジョブによってはOSユーザーのログオンセッションに設定されているユーザー情報を読み込まないと正しく実行できないものもあります。

次に示すオプションを有効にすると,このようなユーザープロファイル情報を必要とするジョブを正しく実行することができるようになります。また,このオプションを有効にすると,指定先のエージェントホストで実行するすべてのPCジョブについてユーザープロファイルを読み込みます。

注※
ジョブの実行先サービスに[JP1/AJS2 Queueless Agent]を指定した場合を除きます。

ユーザープロファイルを必要とするジョブを実行するための設定手順を次に示します。ジョブの実行先となるエージェントホストに設定してください。

なお,キューレスジョブ環境でユーザープロファイルを必要とするジョブを実行するための設定方法については「7.10 キューレスジョブ環境でユーザープロファイルを必要とするジョブを実行するための設定」を参照してください。

<この節の構成>
(1) 定義手順
(2) 定義パラメーター一覧
(3) 定義内容
(4) 注意事項

(1) 定義手順

  1. Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次に示すサービスを停止する。
    • JP1/AJS2サービス
    • JP1/AJS2 Monitorサービス
  2. メモ帳などのテキストエディターで,「(2) 定義パラメーター一覧」の定義パラメーターを記述した設定ファイルを作成する。
    設定ファイルのファイル名は任意です。
  3. ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。

    jbssetcnf 設定ファイル名

    jbssetcnfコマンドのパスは,「JP1/Baseのインストール先フォルダ¥bin¥jbssetcnf」です。
    jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
  4. JP1/AJS2を再起動する。
    設定ファイルに記述した内容が反映されます。

注意
このオプションを無効にする設定を行った場合にはOSを再起動してください。

(2) 定義パラメーター一覧

表7-6 ユーザープロファイルを必要とするジョブを実行するための定義パラメーター

定義キー環境設定パラメーター定義内容
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQAGENT¥Job]"LoadUserProfile"=ユーザープロファイルを読み込むかどうかの定義
注※
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。

(3) 定義内容

"LoadUserProfile"=dword:設定値
ユーザープロファイルを読み込むかどうかを指定します。
0
ユーザープロファイルを読み込まない場合。
1
ユーザープロファイルを読み込む場合。
デフォルトは「0」です。

(4) 注意事項

このオプションを有効にすると,ジョブ実行時に次に示すどちらかのメッセージを統合トレースログに出力してジョブが異常終了することがあります。このオプションを有効にした場合は,これらのエラーの発生を抑えるために,「7.26 ジョブ実行時にアクセストークンを再利用するための設定」を有効にしてください。

ジョブ実行時にアクセストークンを再利用する設定の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 8.2.3 ジョブ実行時のユーザーアカウント」を参照してください。

なお,このオプションを有効にしても,ユーザー環境変数は読み込まれません。ジョブ実行時に設定される環境変数の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1.コマンド 環境変数一覧」の,JP1/AJS2から実行されるジョブ実行時に設定される環境変数について記載している個所を参照してください。