12.2.1 インストール時の注意事項
ここでは,JP1/AJS2 - Managerをインストールするホストについての注意事項,および上書きインストールについての注意事項について説明します。また,JP1/NETM/DMを使ったリモートインストール(ソフトウェアの配布)についても説明します。
- <この項の構成>
- (1) JP1/AJS2 - Managerをインストールするホストについての注意事項
- (2) 上書きインストールについての注意事項
- (3) JP1/NETM/DMを使ったリモートインストール(ソフトウェアの配布)
(1) JP1/AJS2 - Managerをインストールするホストについての注意事項
JP1/AJS2 - Managerをインストールしたホストには,JP1/AJS2 - Agentはインストールできません。
(2) 上書きインストールについての注意事項
(a) カスタマイズできるファイルの扱い
JP1/AJS2で提供しているファイルには,ユーザーがカスタマイズできるファイルがあります。ユーザーによるカスタマイズを考慮し,上書きインストール後も,これらのファイルは置き換えられません。
また,カスタマイズ前のファイルは,モデルファイルとして同一ディレクトリに格納されています(ファイル名の末尾に,「.model」が付いています)。アップデートはこのモデルファイルに対して行われます。このため,バージョンアップ後は次に示すファイルのカスタマイズ状況を確認し,カスタマイズしている場合は,モデルファイルをコピーし,再度カスタマイズしてください。カスタマイズしていない場合は,コピーだけしてください。
- /etc/opt/jp1ajs2/jajs_killall.cluster
- /etc/opt/jp1ajs2/jajs_start.cluster
- /etc/opt/jp1ajs2/jajs_start
- /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop.cluster
- /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop
- /etc/opt/jp1ajs2/jajsca_start
- /etc/opt/jp1ajs2/jajsca_stop
- /etc/opt/jp1ajs2cm/jajscm_start
- /etc/opt/jp1ajs2cm/jajscm_stop
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/ajs2ca.conf
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/ajs2cfa.conf
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/Common.conf
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/EVAction.conf
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/jp1ajs_param_V7.conf
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/jp1ajs_service_0700.conf
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/jp1ajs_spmd.conf
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/jpqsetup.conf
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/Queue.conf
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/Queueless.conf
- /etc/opt/jp1ajs2/conf/Schedule.conf
- /etc/opt/jp1ajs2cm/conf/ajs2cm.conf
- 注意事項
- モデルファイルのアップデートは共有ディレクトリのjp1ajs2の下にあるモデルファイルに対しては行われません。
- 論理ホストのconfファイルは,共有ディレクトリのjp1ajs2の下にあるconfディレクトリのファイルになります。
(b) JP1/AJS2 - ManagerおよびJP1/AJS2 - Agentを使用する場合
JP1/AJS2のすべてのサービスおよびプロセスを停止させてからインストールしてください。必要に応じて,定義ファイルをバックアップしてから製品をバージョンアップすることをお勧めします。
次の場合はJP1/AJS2 - ManagerおよびJP1/AJS2 - Agentのインストールは失敗しますので注意してください。
- すでにインストールされているJP1/AJS2 - ManagerまたはJP1/AJS2 - Agentのプロセスが稼働中の場合
- JP1/Baseがインストールされていないか,前提バージョンのJP1/Baseがインストールされていない場合
- 共存できない製品がインストールされている場合
(c) JP1/AJS2 - Light Editionを使用している場合
06-71以前のJP1/AJS2 - Light Editionを使用している場合は,JP1/AJS2のすべてのサービスおよびプロセスを停止させてから,JP1/AJS2 - Managerを上書きインストールすることで,そのまま使用できます。JP1/AJS2 - Light Editionをアンインストールする必要はありません。
(d) クラスタ構成で上書きインストールする場合
クラスタ構成のUNIXホストにJP1/AJS2シリーズプログラムをバージョンアップでインストールする手順を次に示します。
なお,この手順では論理ホストが通常動作している系を実行系,論理ホストが通常動作していないで待機している系を待機系と呼びます。
- 待機系で論理ホストが動作していないことを確認する。
待機系で論理ホストのJP1/AJS2が動作していないことを確認してください。
なお,実行系で論理ホストのJP1/AJS2が動作していても問題ありません。
- 待機系でバージョンアップインストールする。
- 実行系で論理ホストが動作していないことを確認する。
実行系から待機系にフェールオーバーさせる,または論理ホストを停止して,実行系で論理ホストのJP1/AJS2が動作していないことを確認してください。
なお,手順2でバージョンアップした待機系に論理ホストをフェールオーバーさせても問題ありません。
- 実行系でバージョンアップインストールする。
- 注意
- 待機系をバージョンアップしたあと,待機系で論理ホストを稼働させている場合,実行系のバージョンアップが完了するまでは実行系にフェールオーバーさせないでください。
(3) JP1/NETM/DMを使ったリモートインストール(ソフトウェアの配布)
JP1/AJS2は,JP1/NETM/DMを使ったリモートインストールに対応しています。
JP1/AJS2の場合,次に示すインストールに対応しています。
- 新規インストール
インストール対象ホストにJP1/AJS2を新規にインストールできます。
- 上書きインストール
リモートインストールすることで,JP1/AJS2インストール済みホストのJP1/AJS2を上書きインストールできます。
JP1/NETM/DMを使った実際のリモートインストール方法については,マニュアル「JP1/NETM/DM Client (UNIX(R)用)」を参照してください。