4.1.4 スケジューラーログを定義する

ジョブネット定義およびスケジュール定義に関するログについては,[マネージャー環境設定]ダイアログボックスの[スケジューラーログの設定]タブで定義してください。

マネージャー環境で設定する[スケジューラーログの設定]タブを次に示します。

図4-5 [スケジューラーログの設定]タブ([マネージャー環境設定]ダイアログボックス)

[図データ]

各項目の定義内容を説明します。

ログファイルの設定
スケジューラーログファイルのサイズや名称を設定します。
スケジューラーログファイルのサイズ
ログファイルのサイズを0または4~2,000,000(単位:キロバイト)の間で指定します。デフォルトは「5120」です。
この項目は,JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「10240」が設定されます。
「0」を指定した場合,ログファイルは作成されません。
ジョブやジョブネットの実行状況を確認するためのログであるため,最低でも1日分のログを保存できるサイズを指定してください。
スケジューラーログファイルのサイズの見積もり手順については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 4.4.1 スケジューラーログファイルのサイズを見積もる」を参照してください。
JP1/AJS2 - Managerをエージェントとして使用するなどスケジューラーログが不要な場合は,「0」を指定してスケジューラーログ出力プロセス(ajslogd.exe)を起動しないようにしてください。
スケジューラーログファイル1の名称
ログファイルの名称を255バイト以内で指定します。ファイル名はフルパスで指定します。デフォルトは「JP1/AJS2 - Managerのインストール先フォルダ¥log¥ajs-log1.log」です。
スケジューラーログファイル2とは異なるファイル名を指定してください。
このログファイルに指定したサイズ以上の情報が書き込まれると,それ以降はログファイル2に情報が書き込まれるようになります。
別の論理ホストに指定したファイル名と重複しない名称を指定してください。
スケジューラーログファイル2の名称
ログファイルの名称を255バイト以内で指定します。ファイル名はフルパスで指定します。デフォルトは「JP1/AJS2 - Managerのインストール先フォルダ¥log¥ajs-log2.log」です。
別の論理ホストに指定したファイル名と重複しない名称を指定してください。
スケジューラーログの年号出力
スケジューラーログの日付に「年」を出力するかどうかを選択します。
スケジューラーログを,年号を含めて管理したい場合に変更します。
  • [しない]
    「年」を出力しません。日付には「月日」が表示されます。
  • [する]
    「年」を出力します。日付には「年月日」が表示されます。
デフォルトは[しない]です。
スケジューラーログの拡張出力
スケジューラーログに出力する,ユニットの実行ログや操作ログを出力する場合の出力形式を選択します。
  • [しない]
    操作ユーザー種別などの詳細な情報がない形式で出力します。
  • [する]
    [しない]選択時に出力されるメッセージに,操作ユーザー種別などの詳細な情報を追加した形式で出力します。
    メッセージに追加される情報を次に示します。
    ・操作ユーザー種別
    ・要求元ホストIPアドレス
    ・要求元識別情報
    ・コマンド操作のオプション
    ・ユニット名
デフォルトは[しない]です。
この項目に[する]を設定すると,ユニットの実行や操作時にスケジューラーログに詳細な情報が出力され,操作の正当性を検証できます。機能および追加される情報の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 付録F.1 JP1/AJS2での操作の正当性を検証するための機能」を参照してください。
また,ログが出力される条件および出力されるときに追加される情報は,ログ種別によって異なります。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 付録E.1 スケジューラーサービスが出力するログ」を参照してください。
スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了ログ出力
スケジューラーログ出力プロセス(ajslogd.exe)の開始・終了メッセージを,Windowsイベントログ,統合トレースログ,およびスケジューラーログに出力するかどうかについて設定します。
イベントログ
スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了メッセージを,Windowsイベントログおよび統合トレースログに出力するかどうかを選択します。
  • [しない]
    スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了メッセージを出力しません。
  • [すべて]
    スケジューラーログ出力プロセスの開始(KAVS0220-I)・終了メッセージ(KAVS0221-I)を出力します。
デフォルトは[しない]です。
スケジューラーログ
スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了メッセージを,スケジューラーログに出力するかどうかを選択します。
  • [しない]
    スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了メッセージを出力しません。
  • [すべて]
    スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了メッセージを出力します。
デフォルトは[しない]です。
(スケジューラーサービス名)の設定
スケジューラーログを設定したいスケジューラーサービス名を選択します。リストには,環境設定開始時に指定した論理ホストに登録されているスケジューラーサービスがすべて表示されます。
スケジューラーログとイベントログの出力情報
スケジューラーログファイルやWindowsイベントログに出力するメッセージの出力形式を次のどちらかから選択します。
  • [通常]
    実行IDやジョブ番号などの情報がない形式でメッセージを出力します。
  • [完全]
    [通常]選択時に出力されるメッセージに,実行IDやジョブ番号などの詳細な情報を追加した形式でメッセージを出力します。
    メッセージに追加される情報を次に示します。
    ・ジョブネットやジョブの開始・終了などのログに「実行ID」が追加されます。
    ・ジョブの開始・終了のログに「ジョブ番号」が追加されます。
    ・Windowsイベントログのジョブの開始のログに「ホスト名」が追加されます。ジョブの終了のログには,設定に関係なく「ホスト名」が出力されます。
    ・ジョブの正常終了ログに「戻り値」が追加されます。
デフォルトは[通常]です。
この項目は,JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に[完全]が設定されます。スケジューラーログファイルに出力されるログの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 付録E.1 スケジューラーサービスが出力するログ」を参照してください。
スケジューラーログの情報用ログ出力
スケジューラーサービスの情報用履歴を出力するかどうかを選択します。
  • [しない]
    コマンドの実行開始履歴(ログ種別:I001)およびサービス要求履歴(ログ種別:I002)を出力しません。
  • [開始]
    コマンドの実行開始履歴(ログ種別:I001)を出力します。
  • [処理要求]
    コマンドからサービスへの処理要求開始履歴(ログ種別:I002)を出力します。
  • [すべて]
    コマンドの実行開始履歴(ログ種別:I001)およびサービス要求履歴(ログ種別:I002)を出力します。
デフォルトは[しない]です。
この項目は,JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に[すべて]が設定されます。
スケジューラーログのプロセスID出力
スケジューラーサービスの履歴情報にプロセスIDを付加して出力するかどうかを指定します。
  • [しない]
    履歴にプロセスIDを付加して出力しません。
  • [する]
    履歴にプロセスIDを付加して出力します。
デフォルトは[しない]です。
この項目は,JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に[する]が設定されます。
スケジューラーサービスログのイベントログ出力
スケジューラーサービスの開始(KAVS0200-I)・終了メッセージ(KAVS0201-I)をWindowsイベントログに出力するかどうかを選択します。デフォルトは[しない]です。
ジョブネットログのイベントログ出力
ジョブネットの開始・終了に関するメッセージをWindowsイベントログに出力するかどうかを次の三つから選択します。
  • [しない]
    ジョブネットの開始・終了に関するメッセージを出力しません。
  • [すべて]
    ジョブネットの開始・終了に関するメッセージを出力します(開始(KAVS0260-I),正常終了(KAVS0261-I)および[選択]で選択できるすべての状態のメッセージを出力します)。
  • [選択]
    ジョブネットの開始・終了に関するメッセージを出力します。ジョブネットの終了状態名を次の中から選択します。状態名は複数選択できます。
    ・異常終了(KAVS0262-E)
    ・警告終了(KAVS0268-W)
    ・保留通知(KAVS0270-I)
    ・開始遅延(KAVS0275-I)
    ・終了遅延(KAVS0276-I)
    ・起動条件監視開始・終了(KAVS0240-IおよびKAVS0241-I)
    ・繰り越し未実行(KAVS0279-E)
    ・ジョブネットコネクタ接続エラー(KAVS0243-E,KAVS0244-E,およびKAVS4700-E~KAVS4707-E)
デフォルトは[しない]です。
なお,[すべて]以外を指定した場合は,ジョブネットの開始メッセージ(KAVS0260-I)・正常終了メッセージ(KAVS0261-I)は出力されません。
ジョブログのイベントログ出力
ジョブネット中のジョブの開始・終了に関するメッセージをWindowsイベントログに出力するかどうかを次の三つから選択します。
  • [しない]
    ジョブの開始・終了に関するメッセージを出力しません。
  • [すべて]
    ジョブの開始・終了に関するメッセージを出力します(開始(KAVS0263-I),正常終了(KAVS0264-I)および[選択]で選択できる四つの状態のメッセージを出力します)。
  • [選択]
    ジョブの終了に関するメッセージを出力します。ジョブの終了状態名を次の中から選択します。状態名は複数選択できます。
    ・異常終了(KAVS0265-E)
    ・警告終了(KAVS0269-W)
    ・保留通知(KAVS0271-I)
    ・終了遅延(KAVS0248-I)
デフォルトは[しない]です。
なお,[すべて]以外を指定した場合は,ジョブの開始メッセージ(KAVS0263-I)・正常終了メッセージ(KAVS0264-I)は出力されません。