jpqimport

形式

jpqimport
    -dt {isam|replication}
    -ci ジョブ実行環境構成定義ファイル名
    [-mh 論理ホスト名]
    [-dp データベース格納ディレクトリ名]

機能

ジョブ実行環境構成定義ファイル(jpqsetup.conf)使用して,ジョブ実行環境(ジョブ実行エージェント,キュー,および排他実行リソース)を一括定義します。

他ホストのエージェントでジョブを実行する場合は,ジョブ実行環境のジョブ実行エージェントを定義する必要があります。

また,次の場合は,キューを作成する必要があります。

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限

UNIXの場合:スーパーユーザー権限

引数

-dt {isam|replication}

使用するデータベースを宣言します。

-ci ジョブ実行環境構成定義ファイル名

使用するジョブ実行環境構成定義ファイル名(jpqsetup.conf)を指定します。

指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。

なお,ジョブ実行環境構成定義ファイルの定義方法については,後述の「ジョブ実行環境構成定義ファイル(jpqsetup.conf)の定義方法」を参照してください。

-mh 論理ホスト名

論理ホスト名として,マネージャーホスト名を指定します。

指定できる文字数は,1~255(単位:バイト)です。

省略した場合,物理ホスト名が仮定されます。

-dp データベース格納ディレクトリ名

ジョブ実行用構成定義情報データベースである,ISAMファイルを格納するディレクトリ名を指定します。

指定できる文字数は,1~511(単位:バイト)です。

省略した場合,環境設定時にジョブ実行環境のデータベース格納ディレクトリとして定義したディレクトリ名が仮定されます。

注意事項

戻り値

0正常終了。
1引数の指定が不適切である。
130ジョブ実行環境構成定義ファイル,またはパスがない。
132ジョブ実行環境構成定義ファイルの記述内容が不適切である。
133ジョブ実行環境構成定義ファイルへのアクセス権限がない。
135システム資源が不足しているため,データベースを作成できない。
136データベースがすでに作成されている。
137データベース格納ディレクトリがない。
138データベースへのアクセス権限がない。
140ジョブ実行環境を一括定義する権限(Administrators権限(Windowsの場合),またはスーパーユーザー権限(UNIXの場合))がない。
141環境設定が不適切である。または,論理ホスト名が不適切である。
142同じ論理ホスト上のマネージャーホストが起動している。
145メモリーが不足している。
146ディスク容量が不足している。
147内部的要因エラーが発生した。
149データベースのサイズが2GBを超えているため処理が行えない。
150データベースへ接続できない。
151RDAREA不正,もしくはRDAREAがない。
152JP1/AJS2 - Datareplicatorの状態の取得に失敗した。
153コマンドを実行できる状態でない。

補足事項

ジョブ実行環境構成定義ファイル(jpqsetup.conf)の定義方法

ジョブ実行環境構成定義ファイルには,次に示す3種類の情報を定義します。

次に,各情報の定義方法を説明します。

エージェント定義

形式

$agent $エージェントID {エージェントホスト名|$system}
[exec_jobs 多重度設定開始時刻 多重度設定終了時刻
    ジョブ実行多重度]...
def_queue $デフォルトキューのID
[max_jobs キュー内のジョブ数の最大値]
[warn_jobs キュー内のジョブ数の警告値]
[queue_ent {open|close}]
[queue_exit {open|close}]
[connect $エージェントID 優先順位]...
$end

引数
$agent $エージェントID {エージェントホスト名|$system}
ジョブ実行エージェントホスト名を指定します。
  • $agent:固定
  • $エージェントID:「$annはマネージャーホスト内でユニークな値,0以外の値)」の形式で指定する。nは,環境設定時に指定したエージェント定義数以下の値を指定する(例えば,エージェント定義数を256とした場合,nには256以下の値を指定する。257以上の値を指定すると,エラーになる)。
  • エージェントホスト名:255バイト以内の文字列
  • $system:マネージャーホスト上のジョブ実行エージェント
exec_jobs 多重度設定開始時刻 多重度設定終了時刻 ジョブ実行多重度
ジョブ実行多重度を指定します。省略した場合,1日のジョブ実行多重度に0が仮定されます。
ジョブ実行多重度を指定することによって,このエージェントホストで同時に実行できるジョブ数を制限できます。同時実行数が制限されるジョブは,標準ジョブ(UNIXジョブ,PCジョブ,QUEUEジョブ),アクションジョブ,およびカスタムジョブです。同時に実行しようとしたジョブ数が,実行多重度に達した場合,実行多重度を超えた分のジョブは,実行中のジョブが終了するまでキューイング(実行待ち)の状態となります。
ジョブ実行多重度が0の場合,ジョブは実行できません。ジョブを実行する場合は1以上を指定してください。
  • 多重度設定開始時刻:「hhmm」の形式で指定する。hhに指定できる値は,00~23(単位:時)。mmに指定できる値は,00,または30(単位:分)。
  • 多重度設定終了時刻:「hhmm」の形式で指定する。hhに指定できる値は,00~23(単位:時)。mmに指定できる値は,00,または30(単位:分)。
  • ジョブ実行多重度:0~4,294,967,295の値
def_queue $デフォルトキューのID
デフォルトキューのIDを指定します。
デフォルトキューとは,エージェントホスト名を指定してジョブを実行する場合に必要なキューです。ジョブをサブミットする際,ジョブのサブミット先や実行先としてエージェントホスト名を指定すると,ジョブはそのエージェントホストのデフォルトキューにサブミットされます。
  • $デフォルトキューのID:デフォルトキューのIDを,「$qnnは,デフォルトキューのIDおよびデフォルトキュー以外のキューのIDを合わせてマネージャーホスト内でユニークな値,0以外の値)」の形式で指定する。nは,環境設定値のキュー定義数以下の値を指定する(例えば,キュー定義数を256とした場合,nには256以下の値を指定する。257以上の値を指定すると,エラーになる)。
max_jobs キュー内のジョブ数の最大値
デフォルトキューにためておくことができるジョブ数の最大値を指定します。省略した場合,4,294,967,295が仮定されます。ただし,この設定にかかわらず,システム内の最大ジョブ数と同数のジョブがキュー中に残っていると,サブミットに失敗します。
この設定は,実際に実行中になったジョブも含みます。ジョブ数は,jpqqueshowコマンドの-qオプションで表示される「QUEUING」と「EXECUTING」の両方を合わせた値です。
  • キュー内のジョブ数の最大値:1~4,294,967,295の値
warn_jobs キュー内のジョブ数の警告値
デフォルトキュー内のジョブ数が,デフォルトキューにためておくことができるジョブ数の最大値に近づいたことを知らせる警告値を指定します。省略した場合,4,294,967,295が仮定されます。この設定(省略時の仮定値を含む)は,デフォルトキュー内のジョブ数を対象としており,実際に実行中になったジョブも含みます。jpqqueshowコマンドの-ahオプションで確認すると「QUEUING」「EXECUTING」の両方を合わせたジョブ数になります。
ジョブ数が警告値に達すると,警告メッセージ「KAVU4516-W」が統合トレースログに出力されます。
  • キュー内のジョブ数の警告値:1~4,294,967,295の値(ただし,キュー内のジョブ数の最大値と等しいか,または小さい値)
queue_ent {open|close}
デフォルトキューの,ジョブの受付口の状態を指定します。受付口が閉じている場合,デフォルトキューにジョブを投入できません。省略した場合,openが仮定されます。
  • open:受付口を開く。
  • close:受付口を閉じる。
queue_exit {open|close}
デフォルトキューの,ジョブの取出口の状態を指定します。取出口が閉じている場合,デフォルトキューでジョブを実行できません。ジョブはデフォルトキューにたまります。省略した場合,openが仮定されます。
  • open:取出口を開く。
  • close:取出口を閉じる。
connect $エージェントID 優先順位
デフォルトキューに接続するエージェントホストのIDを指定します。エージェントIDは複数指定できます。省略した場合,エージェントホスト名を指定したジョブは実行できません。
  • $エージェントID:接続するエージェントホストのIDを,「$an」の形式で指定する。
  • 優先順位:1~16の値(優先順位がいちばん低いのが1,いちばん高いのが16)。優先順位が高いほど,ジョブが優先的に実行される。
$end
エージェント情報の終端を指定します。
  • $end:固定
記述例

$agent $a1 $system
exec_jobs 0000 0730 10
exec_jobs 0730 2000 1
exec_jobs 2000 0000 5
def_queue $q1
max_jobs 10
warn_jobs 5
queue_ent open
queue_exit open
connect $a1 1
$end

$agent $a2 agent1
exec_jobs 0000 0000 10
def_queue $q2
max_jobs 10
warn_jobs 5
queue_ent open
queue_exit open
connect $a1 1
connect $a2 2
$end

キュー定義

形式

$queue $キューID キュー名
[max_jobs キュー内のジョブ数の最大値]
[warn_jobs キュー内のジョブ数の警告値]
[queue_ent {open|close}]
[queue_exit {open|close}]
[connect $エージェントID 優先順位]...
$end

引数
$queue $キューID キュー名
キュー名を指定します。
エージェント名は大文字・小文字が区別されませんが,キュー名は大文字・小文字が区別されますので注意してください。
  • $queue:固定
  • $キューID:「$qnnは,デフォルトキューのIDおよびデフォルトキュー以外のキューのIDを合わせてマネージャーホスト内でユニークな値,0以外の値)」の形式で指定する。nは,環境設定時に指定したキュー定義数以下の値を指定する(例えば,キュー定義数を256とした場合,nには256以下の値を指定する。257以上の値を指定すると,エラーになる)。
  • キュー名:63バイト以内の文字列
max_jobs キュー内のジョブ数の最大値
キューにためておくことができるジョブ数の最大値を指定します。省略した場合,4,294,967,295が仮定されます。ただし,この設定にかかわらず,システム内の最大ジョブ数と同数のジョブがキュー中に残っていると,サブミットに失敗します。
この設定は,実際に実行中になったジョブも含みます。ジョブ数は,jpqqueshowコマンドの-qオプションで表示される「QUEUING」と「EXECUTING」の両方を合わせた値です。
  • キュー内のジョブ数の最大値:1~4,294,967,295の値
warn_jobs キュー内のジョブ数の警告値
キュー内のジョブ数が,キューにためておくことができるジョブ数の最大値に近づいたことを知らせる警告値を指定します。省略した場合,4,294,967,295が仮定されます。
この設定は,実際に実行中になったジョブも含みます。ジョブ数は,jpqqueshowコマンドの-qオプションで表示される「QUEUING」と「EXECUTING」の両方を合わせた値です。
ジョブ数が警告値に達すると,警告メッセージ「KAVU4516-W」が統合トレースログに出力されます。
  • キュー内のジョブ数の警告値:1~4,294,967,295の値(ただし,キュー内のジョブ数の最大値と等しいか,または小さい値)
queue_ent {open|close}
キューの,ジョブの受付口の状態を指定します。受付口が閉じている場合,キューにジョブを投入できません。省略した場合,openが仮定されます。
  • open:受付口を開く。
  • close:受付口を閉じる。
queue_exit {open|close}
キューの,ジョブの取出口の状態を指定します。取出口が閉じている場合,キューでジョブを実行できません。ジョブはキューにたまります。省略した場合,openが仮定されます。
  • open:取出口を開く。
  • close:取出口を閉じる。
connect $エージェントID 優先順位
キューに接続するエージェントホストのIDを指定します。エージェントIDは複数指定できます。省略した場合,キュー名を指定したジョブは実行できません。
  • $エージェントID:接続するエージェントホストのIDを,「$an」の形式で指定する。
  • 優先順位:1~16の値(優先順位がいちばん低いのが1,いちばん高いのが16)。優先順位が高いほど,ジョブが優先的に実行される。
$end
キュー情報の終端を指定します。
  • $end:固定
記述例

$queue $q3 queue1
max_jobs 10
warn_jobs 5
queue_ent open
queue_exit close
connect $a1 1
connect $a2 2
$end

排他実行リソース定義

形式

$res $排他実行リソースID 排他実行リソース名
$end

引数
$res $排他実行リソースID 排他実行リソース名
排他実行リソース名を指定します。
  • $res:固定
  • $排他実行リソースID:「$rnnはマネージャーホスト内でユニークな値,0以外の値)」の形式で指定する。nは,環境設定時に指定した排他実行リソース定義数以下の値を指定する(例えば,排他実行リソース定義数を256とした場合,nには256以下の値を指定する。257以上の値を指定すると,エラーになる)。
  • 排他実行リソース名:63バイト以内の文字列
$end
排他実行リソース情報の終端を指定します。
  • $end:固定
記述例

$res $r1 DAT_System
$end

$res $r2 Temp_File01
$end