16.23.3 JP1/AJS2起動時にジョブ情報削除処理を抑止する設定
ジョブ情報の保存日数を1日以上設定している場合に,JP1/AJS2サービス起動時にジョブ情報の削除処理を抑止するように設定します。
- <この項の構成>
- (1) 定義手順
- (2) 定義パラメーター一覧
- (3) 定義内容
- (4) JP1/AJS2起動時にジョブ情報削除処理を抑止する設定と動作
(1) 定義手順
- JP1/AJS2のサービスを停止する。
次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。
# /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop※
# /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
- 注※
- 自動停止の設定が行われていることを確認してください。
- viなどのテキストエディターで,「(2) 定義パラメーター一覧」の定義パラメーターを記述した設定ファイルを作成する。
設定ファイルのファイル名は任意です。
- ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。
jbssetcnf 設定ファイル名
jbssetcnfコマンドのパスは,「/opt/jp1base/bin/jbssetcnf」です。
jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
- JP1/AJS2を再起動する。
設定ファイルに記述した内容が反映されます。
(2) 定義パラメーター一覧
表16-28 JP1/AJS2起動時にジョブ情報削除処理を抑止する設定の定義パラメーター
定義キー | 環境設定パラメーター | 定義内容 |
---|
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQMANAGER¥Database]※ | "StartUpDelete"= | JP1/AJS2起動時にジョブ情報削除処理を抑止する定義 |
- 注※
- {JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
(3) 定義内容
- "StartUpDelete"=dword:設定値
- JP1/AJS2起動時にジョブ情報削除処理を抑止するかどうかを指定します。
- 0
- JP1/AJS2サービス起動時にジョブ情報削除の基準時刻を基点として,保存日数を超えているジョブ情報を削除する場合に指定します。
- JP1/AJS2サービス起動時,ジョブ情報削除の基準時刻からJP1/AJS2サービス起動時刻までの間に保存日数を超えたジョブ情報については削除しません。
- 前回のジョブ情報削除の基準時刻にJP1/AJS2サービスが停止していてジョブ情報削除処理が実施されなかった場合に,ジョブ情報削除の基準時刻を基点として保存日数を超えているジョブ情報が残っていることがあります。その場合は,JP1/AJS2サービス起動時に,これらのジョブ情報だけを削除します。
- 1
- JP1/AJS2サービス起動時にJP1/AJS2サービス起動時刻を基点として,保存日数を超えているジョブ情報をジョブ情報削除処理で削除する場合に指定します。
- JP1/AJS2サービス起動時,ジョブ情報削除の基準時刻からJP1/AJS2サービス起動時刻までの間に保存日数を超えたジョブ情報がある場合,これらのジョブ情報を削除します。
- 前回のジョブ情報削除の基準時刻にJP1/AJS2サービスが停止していてジョブ情報削除処理が実施されなかった場合に,ジョブ情報削除の基準時刻を基点として保存日数を超えているジョブ情報が残っていることがあります。その場合は,JP1/AJS2サービス起動時に,これらのジョブ情報も削除します。
- 2
- JP1/AJS2サービス起動時のジョブ情報削除処理を抑止する場合に指定します。
- ただし,ジョブ情報削除の基準時刻にJP1/AJS2サービスを停止する運用の場合はこの設定をしないでください。
- ジョブ情報削除の基準時刻にJP1/AJS2サービスが停止していると,ジョブ情報削除の基準時刻を基点として保存日数を超えているジョブ情報が削除されません。そのため,ジョブ実行環境データベースのディスク占有量が増加し続けます。ジョブ実行環境データベースのディスク占有量が増加すると,JP1/AJS2サービスの起動に失敗したり,ジョブが実行できなくなったりするといった影響が出るおそれがあります。
- デフォルトは「1」です。
- このパラメーターは,JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「0」が設定されます。
(4) JP1/AJS2起動時にジョブ情報削除処理を抑止する設定と動作
JP1/AJS2起動時にジョブ情報削除処理を抑止する設定と,削除処理を行うかどうかの関係について次に示します。
表16-29 JP1/AJS2起動時にジョブ情報削除処理を抑止する設定と削除処理を行うかどうかの関係
JP1/AJS2起動時にジョブ情報削除処理を抑止する設定 | JP1/AJS2起動時のジョブ情報削除処理 | 削除対象のジョブ情報の基点となる時刻 |
---|
0 | ○※ | 基準時刻 |
1 | ○ | JP1/AJS2サービス起動時刻 |
2 | × | - |
- (凡例)
- ○:削除処理を行う
- ×:削除処理を行わない
- -:該当なし
- 注※
- 前回のジョブ情報削除の基準時刻にジョブ情報が削除されていれば,JP1/AJS2サービス起動時のジョブ情報削除処理ではジョブ情報を削除しません。