14.5.2 JP1/AJS2 Console Agent環境の設定
JP1/AJS2 Console Agent環境のセットアップに使用する構成定義ファイル(JP1/AJS2 Console Agent環境設定ファイル(ajs2ca.conf))には,環境設定に必要な情報が定義されています。情報を変更したい場合は,構成定義ファイルの内容(環境設定パラメーターの定義内容)を書き換えてください。
各パラメーターの推奨値と設定が有効になる時期については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 5.3.5(2) JP1/AJS2 Console Agentの環境設定」を参照してください。
この項では,JP1/AJS2 Console Agent環境の設定手順および設定内容を説明します。
- <この項の構成>
- (1) JP1/AJS2 Console Agent環境の設定手順
- (2) JP1/AJS2 Console Agent環境で設定する内容
(1) JP1/AJS2 Console Agent環境の設定手順
構成定義ファイル(環境設定パラメーター)は,初期状態では推奨値で定義されています。必要に応じて,JP1/AJS2 Console Agentの環境を設定し直してください。
JP1/AJS2 Console Agent環境の設定手順を次に示します。
- JP1/AJS2 Console Agentのサービスを停止する。
次のコマンドを実行して,psコマンドなどでプロセスがすべて停止していることを確認します。
# /etc/opt/jp1ajs2/ajscainetd_startstop stop
- 次のファイルをviなどのエディターで開く。
/etc/opt/jp1ajs2/conf/ajs2ca.conf
- 必要に応じて,JP1/AJS2 Console Agentの環境を変更する。
- ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。
jbssetcnf ファイル名
jbssetcnfコマンドのパスは,「/opt/jp1base/bin/jbssetcnf」です。
jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
- JP1/AJS2 Console Agentのサービスを再起動する。
次のコマンドを実行します。
# /etc/opt/jp1ajs2/ajscainetd_startstop start
変更した内容が構成定義に反映されます。
- 注意
- JP1/Baseを前提製品とするJP1シリーズのプログラムが稼働中の場合には,jbssetcnfコマンドを実行する前に,JP1シリーズのプログラムを終了させてください。
(2) JP1/AJS2 Console Agent環境で設定する内容
(a) JP1/AJS2 Console Agentの環境設定パラメーター一覧
JP1/AJS2 Console Agentは,定義キー[JP1_DEFAULT¥JP1AJS2CONSOLEAGENT]に構成定義情報を設定できます。論理ホストのオブジェクトを監視する場合でも,構成定義パラメーターはJP1_DEFAULTホストキーの下に設定してください。
JP1/AJS2 Console Agent環境設定ファイルで定義する環境設定パラメーターの一覧を次の表に示します。
表14-11 環境設定パラメーター一覧(ajs2ca.conf)
環境設定パラメーター | 内容およびデフォルト値 |
---|
"MAXSESSION"= | 最大同時セション数 デフォルトは「dword:00000010」(10進数で16)。 |
"SYSLOGCODE"= | ログファイル出力時の文字コード |
"HNTRLOGLEVEL"= | 統合トレースログに出力するメッセージレベル デフォルトは「error」。 |
"TRACELOGFILE"= | JP1/AJS2 Console Agentのトレースログファイル名 デフォルトは「/var/opt/jp1ajs2/log/tracelog.ca」。 |
"ENABLEOPERATION"= | 操作機能の許可 デフォルトは「yes」。 |
- 注意
- 構成定義パラメーターの指定に誤りがある場合は,JP1/AJS2 Console Agentの標準設定で動作します。
(b) JP1/AJS2 Console Agentの環境設定パラメーターの定義内容
環境設定パラメーターの定義内容の詳細を次に示します。
- "MAXSESSION"=dword:最大同時セション数
- JP1/AJS2 Console Managerの最大接続数を16進数で指定します。
- 指定できる範囲は,0~40(10進数で0~64)です。
- デフォルトは「dword:00000010」(10進数で16)です。
- JP1/AJS2 Console Managerからの接続数がここで指定した値を超える場合は,エラーになります。
- "SYSLOGCODE"="{C|環境変数LANG }"
- UNIX環境で,JP1/AJS2 Console Agentがsyslogファイルに出力するメッセージの言語種別を指定します。
- C
- 英語ASCIIコードで出力されます。
- 環境変数LANG(「C」以外の文字列)
- JP1/AJS2 Console Agentサービスを起動したときの環境変数LANGの設定に従います。ただし,JP1/AJS2 Console Agentサービスの環境変数LANGに対応する言語種別のメッセージがsyslogファイルに出力されないシステムもあります。その場合は,このパラメーターには必ず「C」を指定してください。使用しているシステムで日本語出力ができるかどうかについては,loggerコマンドなどで日本語メッセージを出力し,syslogファイルに正しく出力されているかどうかを確認してください。
- 環境変数LANGの値はOSによって異なります。
- 指定できる環境変数LANGの値を次の表に示します。
表14-12 指定できる環境変数LANG(JP1/AJS2 Console Agent)
OS | シフトJISを設定する 環境変数の値 | EUCを設定する 環境変数の値 | UTF-8を設定する 環境変数の値 |
---|
HP-UX | ja_JP.SJIS | ja_JP.eucJP | 使用できません |
Solaris | ja_JP.PCK | ja | 使用できません |
AIX | Ja_JP | ja_JP | 使用できません |
Linux | 使用できません | ja_JP.eucJP | ja_JP.UTF-8 |
- "HNTRLOGLEVEL"="{none|error|warn|info}"
- JP1/AJS2 Console Agentサービスが統合トレースログに出力するメッセージレベルを次の中から選択して指定します。
- none
- どのメッセージも出力されません。
- error
- エラーメッセージが出力されます。
- warn
- 警告メッセージが出力されます。
- info
- 情報メッセージが出力されます。
- デフォルトは「error」です。
- "TRACELOGFILE"="トレースログファイル名称"
- トレースログファイル名称を完全名,かつ255バイト以内で指定します。トレース情報を確実に記録できるように必ずローカルディスク上のファイル名として指定してください。
- なお,ファイルはトレース情報が出力されたときに新規作成されます。したがって,既存のファイル名と同じ名称は指定しないでください。
- デフォルトは「/var/opt/jp1ajs2/log/tracelog.ca」です。
- "ENABLEOPERATION"="{yes|no}"
- JP1/AJS2 Console Viewによる操作機能を許可するかどうかを指定します。
- yes
- JP1/AJS2 Console Viewによる操作機能を許可します。
- no
- JP1/AJS2 Console Viewによる操作機能を許可しません。
- デフォルトは「yes」です。