16.14 ジョブ・イベントジョブのエラーメッセージをsyslogに出力するための設定

ジョブ・イベントジョブのジョブ実行時に発生するエラーメッセージ(KAVUメッセージ,およびKAVTメッセージ)をsyslogにも出力し,JP1/AJS2のジョブ実行時のエラー監視をsyslogだけで行うことができます。

ジョブ・イベントジョブのエラーメッセージをsyslogに出力するための定義手順を次に示します。

<この節の構成>
(1) 定義手順
(2) 環境設定パラメーター一覧
(3) 定義内容

(1) 定義手順

  1. JP1/AJS2のサービスを停止する。
    次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。

    # /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop
    # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status

    注※
    自動停止の設定が行われていることを確認してください。
  2. 次のファイルをviなどのエディターで開く。

    /etc/opt/jp1ajs2/conf/Common.conf

  3. 環境設定パラメーターを次に示すとおり変更する。

    [{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1AJS2COMMON¥]
    "SYSLOGJOBMSG"="error"

    (環境設定パラメーターの詳細については(2)を参照)
  4. ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。

    jbssetcnf /etc/opt/jp1ajs2/conf/Common.conf

    jbssetcnfコマンドのパスは,「/opt/jp1base/bin/jbssetcnf」です。
    jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
  5. JP1/AJS2を再起動する。
    変更した構成定義の内容が反映されます。

(2) 環境設定パラメーター一覧

表16-15 環境設定パラメーター一覧(Common.conf)

定義キー環境設定パラメーター定義内容
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1AJS2COMMON¥]"SYSLOGJOBMSG"=ジョブ・イベントジョブのエラーメッセージをsyslogにも出力するかどうかの設定
注※
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。

(3) 定義内容

" SYSLOGJOBMSG "="{none|error}"
ジョブ・イベントジョブのジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogにも出力するかどうかを指定します。
none
ジョブ・イベントジョブのジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogに出力しません。JP1/AJS2の状態は,日立統合トレースログで監視します。
error
ジョブ・イベントジョブのジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogに出力します。JP1/AJS2のエラー状態は,syslogで監視します。なお,このオプションを指定しても,日立統合トレースログプロセスは停止しないでください。
デフォルトは「none」です。
なお,"SYSLOGJOBMSG"="error"を指定した場合は,スケジューラーサービスの設定でJOBSYSLOG(ジョブ実行開始・終了メッセージのsyslogへの出力)の指定にかかわらずジョブの異常終了メッセージ(KAVS0265-E)がsyslogへ出力されます。
SYSLOGJOBMSGとJOBSYSLOGの指定値により出力されるメッセージを次の表に示します。

表16-16  SYSLOGJOBMSGとJOBSYSLOGの指定値により出力されるメッセージ

SYSLOGJOBMSGの指定値JOBSYSLOGの指定値
noneabendwarningholdall
noneKAVS0265-EKAVS0269-WKAVS0271-IKAVS0263-I
KAVS0264-I
KAVS0265-E
KAVS0269-W
KAVS0271-I
errorKAVS0265-EKAVS0265-EKAVS0265-E
KAVS0269-W
KAVS0265-E
KAVS0271-I
KAVS0263-I
KAVS0264-I
KAVS0265-E
KAVS0269-W
KAVS0271-I