16.8 ファイル監視ジョブの状態引き継ぎオプションの設定

ファイル監視ジョブが監視対象ファイルを監視している間の情報を随時退避しておき,JP1/AJS2サービスが一時的に停止した場合でもジョブの状態を引き継ぐことができます。

なお,監視状態を引き継ぐには,ファイル監視ジョブが継続して動作している必要があります。ファイル監視ジョブが継続して動作するか,終了するかによって監視状態が引き継がれるかどうかが異なります。

監視状態が引き継がれる条件については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 8.3.2 ファイル監視ジョブの注意事項」を参照してください。

ファイル監視ジョブの状態を引き継ぐ機能は,デフォルトでは無効になっていますが,JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に有効になります。オプションを変更する手順を次に示します。

<この節の構成>
(1) 定義手順
(2) 定義パラメーター一覧
(3) 定義内容

(1) 定義手順

  1. JP1/AJS2のサービスを停止する。
    次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。

    # /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop
    # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status

    注※
    自動停止の設定が行われていることを確認してください。
  2. viなどのエディターで,「(2) 定義パラメーター一覧」の定義パラメーターを記述した設定ファイルを作成する。
    設定ファイルのファイル名は任意です。
  3. ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。

    jbssetcnf 設定ファイル名

    jbssetcnfコマンドのパスは,「/opt/jp1base/bin/jbssetcnf」です。
    jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
  4. JP1/AJS2を再起動する。
    設定ファイルに記述した内容が反映されます。

(2) 定義パラメーター一覧

表16-7 ファイル監視ジョブの状態引き継ぎオプション設定の定義パラメーター

定義キー環境設定パラメーター定義内容
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1AOMAGENT]"FilewatchinfContinue"=ファイル監視ジョブの状態引き継ぎオプション
注※
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。

(3) 定義内容

" FilewatchinfContinue "="{Y|N}"
ファイル監視ジョブの状態を引き継ぐかどうかを指定します。
Y
ファイル監視ジョブの状態を引き継ぐ場合に指定します。
N
ファイル監視ジョブの状態を引き継がない場合に指定します。