17.1 ログ情報の採取方法

<この節の構成>
(1) 環境設定手順
(2) 注意事項

(1) 環境設定手順

UNIXの場合,ログ情報を採取するための「資料採取ツール」をJP1/AJS2 - ManagerおよびJP1/AJS2 - Agentで提供します。

資料採取ツールは,JP1/AJS2 - Manager,JP1/AJS2 - Agentをインストールしたあと,別のディレクトリにコピーしてから使用してください。

注意
JP1/AJS2 Consoleを使用する場合,JP1/AJS2 - Managerの資料採取ツールの環境設定をしていれば,JP1/AJS2 Console AgentおよびJP1/AJS2 Console Viewでの設定は不要です。
資料採取ツールの環境設定をしていない場合は,次の手順に従って設定をしてください。

資料採取ツールを使用するための環境設定手順を次に示します。

  1. 資料採取ツールを任意のディレクトリにコピーする。
    コマンド指定例を次に示します。

     cp /opt/jp1ajs2/lib/sample_script/_04  /home/jp1ajs2/trouble.sh

  2. コピーした資料採取ツールを編集するための権限を設定する。
    コマンド指定例を次に示します。

     chmod  +rw  /home/jp1ajs2/trouble.sh

  3. 資料採取ツールを編集して,ユーザー固有のファイル名に変更する。
    資料採取ツールの編集には,エディターを使用してください。
    次に資料採取ツールに記述されているデフォルト値を示します。このデフォルト値と異なる場合,資料採取ツールの記述を変更してください。
    • 統合トレースログファイル格納ディレクトリ
      HNTRLOG="/opt/hitachi/HNTRLib/spool"
      HNTR2LOG="/var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool"
    • ユーザーマッピング・認証設定ファイル格納ディレクトリ
      AUTHSV="/etc/opt/jp1base/conf/user_acl"
    • syslogファイルおよびsyslogファイル格納ディレクトリ※1
      SYSLOGFILE="/var/adm/syslog/syslog.log":HP-UXの場合
      SYSLOGFILE="/var/adm/messages":Solarisの場合
      SYSLOGFILE="/var/adm/syslog":AIXの場合
      SYSLOGFILE="/var/log/messages*":Linuxの場合
    • OSシステムファイル
      SYSTEMFILES="./etc/hosts ./etc/services ./etc/passwd"※2,※3
    • 組み込みDB運用ディレクトリPDDIR
      #PDDIR="/opt/HiRDB_J"※4
    • データベース格納ディレクトリ
      DATABASE="./var/opt/jp1ajs2/database[sq]*"※3,※5
    • ジョブエラー情報ディレクトリ
      JOBINF="./var/opt/jp1ajs2/jobinf"※3※6
    • JP1/AJS2 Console Manager用データディレクトリ
      JP1AJS2CMDB="/var/opt/jp1ajs2cm/database"※3,※7
    注※1
    syslogファイルおよびsyslogファイル格納ディレクトリはシステムによって設定が変更されているおそれがあります。システムの設定に合ったsyslogファイルまたはsyslogファイルだけが格納されているディレクトリを必ず設定してください。
    注※2
    OSシステムファイルを採取しない場合は,採取しないファイルの名称を削除してください。
    注※3
    ファイル名を変更する場合は,先頭に「.(ピリオド)」を付けて,ルートディレクトリからの相対パスで指定してください。
    注※4
    スケジューラーデータベースに組み込みDBを使用している場合,組み込みDBのトレース情報を採取するには,コメントを削除し,組み込みDB運用ディレクトリ(PDDIR)を記述してください。デフォルトは「/opt/HiRDB_J」です。組み込みDB運用ディレクトリを変更している場合は,該当ディレクトリに変更してください。
    注※5
    デフォルト設定のディレクトリ名は削除しないでください。物理ホストでスケジューラーサービスを追加し,このディレクトリ下にないデータベースディレクトリを指定している場合は,そのディレクトリの名称を先頭に「.(ピリオド)」を付けて追記してください。
    (例)
     
      DATABASE="./var/opt/jp1ajs2/database ./adddir/database2"
     
    論理ホストだけで運用している場合で,デフォルトで設定されるディレクトリより変更を加えている場合は,手順4で,ADDFILEに共有ディスク上のデータベースディレクトリが含まれるディレクトリの名称を記述してください。DATABASEは変更しないでください。
    注※6
    物理ホストのスケジューラーサービスの設定で,ジョブエラー情報ディレクトリを変更または追加している場合は修正してください。論理ホストだけで運用している場合で,デフォルトで設定されるディレクトリより変更を加えている場合は,手順4で,ADDFILEに共有ディスク上のジョブエラー情報ディレクトリが含まれるディレクトリの名称を記述してください。
    注※7
    物理ホストのJP1/AJS2 Console Managerのデータディレクトリの設定を変更している場合は,修正してください。論理ホストのデータディレクトリについては,手順4でADDFILEに指定してください。
    資料採取ツールにデフォルトで記述されている各ログファイルの格納ディレクトリについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 17.2.4 ログファイルおよびディレクトリ一覧」および「JP1/Base 運用ガイド」の付録に記載されている,ファイルおよびディレクトリ一覧を参照してください。
  4. クラスタ運用時,論理ホストの出力ディレクトリの設定をデフォルトから変更した場合や,そのほかの情報を採取したい場合は,資料採取ツールをカスタマイズする。
    資料採取ツールをエディターで開き,「変更後の共有ディレクトリ」の情報を採取できるようにします。

       :
       :
    ADDFILE="/変更後の共有ディレクトリ/jp1ajs2"
    ADDFILE="$ADDFILE /変更後の共有ディレクトリ/jp1base/log /変更後の共有ディレクトリ/jp1base/conf"
       :
       :

(2) 注意事項