付録F.1 JP1/AJS2での操作の正当性を検証するための機能

JP1/AJS2での操作の正当性を検証するための機能を次に示します。

<この項の構成>
(1) スケジューラーログ出力内容の拡張機能
(2) ユニット定義の最新更新日付出力機能
(3) JP1/AJS2での操作に対する検証に必要なログ情報の抽出機能
(4) キューレスジョブ/即時実行のログ出力機能

(1) スケジューラーログ出力内容の拡張機能

環境設定を行うことで,スケジューラーログの出力内容を拡張し,JP1/AJS2での操作の正当性を検証するための情報を出力できます。

環境設定によって拡張されるスケジューラーログの出力内容を次の表に示します。

表F-1 拡張できるスケジューラーログの出力内容と環境設定の内容

機能環境設定の内容
JP1/AJS2 - ViewおよびJP1/AJS2 - Scenario Operationからスケジューラーサービスへの接続開始・終了ログを出力する
Windowsの場合
[マネージャー環境設定]ダイアログボックスの[論理ホスト共通]タブで,[JP1/AJS2 - Monitorサービスの開始・終了ログ出力]の設定(イベントログ・スケジューラーログ)を[すべて]にする。
UNIXの場合
スケジューラーログに出力する場合は,環境設定パラメーターのMONLOGの値をallにする。
syslogに出力する場合は,環境設定パラメーターのMONSYSLOGの値をallにする。
ユーザー認証に関するログを出力する
Windowsの場合
[マネージャー環境設定]ダイアログボックスの[論理ホスト共通]タブで,[JP1/AJS2 - Monitorサービスの認証ログ出力]の設定(イベントログ・スケジューラーログ)を[すべて]にする。
UNIXの場合
スケジューラーログに出力する場合は,環境設定パラメーターのAUTHLOGの値をallにする。
syslogに出力する場合は,環境設定パラメーターのAUTHSYSLOGの値をallにする。
ユニットの実行ログや操作ログの出力内容を拡張し,次の内容を追加する※1
  • 操作ユーザー種別
    マッピングされたOSユーザーの種別
  • 要求元ホストIPアドレス※2
    操作の要求元となるホストのIPアドレス
  • 要求元識別情報※2
    要求元の製品または機能を識別するための情報
  • コマンド操作のオプション
    コマンド実行時に指定したオプション
  • ユニット名
    操作対象のユニット名
Windowsの場合
[マネージャー環境設定]ダイアログボックスの[スケジューラーログの設定]タブで,[スケジューラーログの拡張出力]の設定を[する]にする。
UNIXの場合
環境設定パラメーターのAJSLOGOUTPUTEXTENDの値をyesにする。
スケジューラーログの日付を「年月日」形式で出力する(デフォルトは「月日」形式)
Windowsの場合
[マネージャー環境設定]ダイアログボックスの[スケジューラーログの設定]タブで,[スケジューラーログの年号出力]の設定を[する]にする。
UNIXの場合
環境設定パラメーターのAJSLOGOUTPUTYEARの値をyesにする。
スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了のログを出力する
Windowsの場合
[マネージャー環境設定]ダイアログボックスの[スケジューラーログの設定]タブで,[スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了ログ出力]の設定(イベントログ・スケジューラーログ)を[する]にする。
UNIXの場合
スケジューラーログに出力する場合は,環境設定パラメーターのLOGDLOGの値をallにする。
syslogに出力する場合は,環境設定パラメーターのLOGDSYSLOGの値をallにする。
注※1
環境設定パラメーターのREFLOGにnone以外の値を指定している場合は,この機能を有効にすることで,ユニットの異常終了時に実行した参照操作関連のログについても出力されます。
注※2
ローカルマシンで実行した場合およびJP1/AJS2 Consoleから実行した場合,要求元ホストIPアドレスおよび要求元識別情報はログに出力されません。

環境設定については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 4.1 スケジューラーサービス環境の設定」(Windowsの場合),またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 14.1 スケジューラーサービス環境の設定」(UNIXの場合)を参照してください。

また,スケジューラーログに出力される内容の詳細については,「付録E.1 スケジューラーサービスが出力するログ」を参照してください。

(2) ユニット定義の最新更新日付出力機能

ユニット定義の最新更新日付を出力できます。ユニット定義の最新更新日付の出力方法には,次の二とおりがあります。

ajsprintコマンドの-fオプションを使用することによって,指定したユニットの,配下のユニットすべてを含めた最終更新日時を取得できます。

ajsprintコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1. コマンド ajsprint」を参照してください。

JP1/AJS2 - Definition Assistantでユニット定義情報をインポートすると,インポート結果の[最終更新日時]欄にユニットごとの最終更新日時が出力されます。

出力された最終更新日時は編集できます。ただし,インポートしたユニット定義情報をエクスポートする際,[最終更新日時]欄は対象外となります。

JP1/AJS2 - Definition Assistantでのユニット定義情報のインポート方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 - Definition Assistant」を参照してください。

なお,インポート結果の[最終更新日時]欄を非表示にしておくこともできます。デフォルトは「表示」です。非表示にしたい場合は,次の方法で設定してください。

  1. 次のファイルをエディターなどで開く。

    JP1/AJS2 - Definition Assistantのインストール先フォルダ¥conf¥ajs2da.conf

  2. パラメーター「TYPE-LASTUPDATE=」の値を「N」にする。
  3. 設定内容を保存する。

(3) JP1/AJS2での操作に対する検証に必要なログ情報の抽出機能

ajslogprintコマンドを使用することによって,JP1/AJS2での操作に対する検証に必要な情報をスケジューラーログから抽出し,出力できます。

ajslogprintコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1. コマンド ajslogprint」を参照してください。

(4) キューレスジョブ/即時実行のログ出力機能

jpqendjobshowコマンドを使用することによって,キューレスジョブまたは即時実行の操作ログを取得できます。

jpqendjobshowコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1. コマンド jpqendjobshow」を参照してください。