8.1.22 ジョブ実行所要時間による終了遅延監視機能に関する注意事項

ジョブ実行所要時間による終了遅延監視では,マネージャーホスト上でジョブが実行中になっている時間を監視するため,エージェントホストでのジョブ実行所要時間と異なることがあります。このことから,場合によって終了遅延が検知されたり,されなかったりすることがあります。

一方,ジョブの打ち切り時間はエージェントで実行中になっている時間を監視します。このため,打ち切り時間と終了遅延監視では,検出するタイミングに差異があります。

例えば,次のような場合には,マネージャーホストとエージェントホストで,ジョブの実行所要時間が異なります。

補足事項
  • 終了遅延を検知したジョブについて,エージェントホストでのジョブ実行時間を確認したい場合は,ajsshowコマンドを,フォーマット指示子「%V」,「%Q」を指定して実行し,ジョブの実行開始および終了日時を取得することで確認できます。ajsshowコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1.コマンド ajsshow」を参照してください。
  • 環境設定パラメーターJOBDELAYWARNMSGに「yes」を設定しておくと,終了遅延監視対象のジョブがスケジューラーサービス停止中に実行開始した場合,統合トレースログに「KAVS0249-W ジョブ(ジョブ名実行ID)が実行開始する前にスケジューラーサービスが停止しました」を出力します。このメッセージで該当するジョブ名および実行IDを特定できます。
    エージェント上でのジョブ実行所要時間によって終了遅延を確認したい場合は,KAVS0249-Wのメッセージで特定したジョブに対し,ajsshowコマンドでジョブの実行開始および終了日時を取得して確認してください。
    環境設定パラメーターJOBDELAYWARNMSGについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 14.1.3 スケジューラーサービス環境設定パラメーターの定義内容」のJOBDELAYWARNMSGの説明を参照してください。