7.2 メンテナンスを実施する時期を見積もる

ジョブ実行環境データベースをキュージョブ(例:非キューレスPCジョブ)として使用している場合,JP1/AJS2サービスを連続運用し,400万ジョブを実行した段階で,性能劣化が20%に達します

スケジューラーデータベースにISAMを使用する場合は,定型業務であれば,大きな性能低下はありませんが,ジョブの実行数に応じてISAMファイル内のレコード不連続性に伴い若干の性能低下があります。

注※
一般的な運用の場合で,ISAMキー再利用機能を使用した場合です。業務の複雑さなどによって,性能劣化傾向に違いがあります。また,性能劣化が業務の許容範囲内かどうかも,運用にあわせて見積もる必要があります。ISAMキー再利用機能が有効になっていない場合は,数十万ジョブを実行しただけでも,性能劣化する場合があります。JP1/AJS2 06-71以前のバージョンからバージョンアップする場合は,キー再利用機能を有効にすることをお勧めします。

仮に,1日に10,000ジョブを実行した場合,約1年に1回再編成を実施する必要があります。ジョブの実行件数が倍(1日に20,000ジョブ)になれば,再編成の実施サイクルは半分(約半年に1回)という計算になります。これを一つの目安として,ファイル中の無効領域を監視し,定期的メンテナンスを実施する時期を見積もってください。

なお,JP1/AJS2サービス起動時にISAMファイルを自動的に再編成する「ISAMファイル自動再編成機能」を使用して,定期的に再編成を実施している環境では,メンテナンスモードによる再編成の必要はありません。