15.13.4 夏時間対応のタイムゾーンでJP1/AJS2を運用する

夏時間対応のタイムゾーンでJP1/AJS2を運用すると,次に示す開始時間に影響があります。

次に,標準時間帯から夏時間帯への切り替え,および夏時間帯から標準時間帯への切り替えに伴う影響について説明します。各処理の開始時間は,時間帯の切り替えに伴う影響を考慮して設定してください。夏時間対応のタイムゾーンの例として1994年のアメリカ東海岸のタイムゾーン(TZ=EST5EDT)を次の図に示します。

図15-1 標準時間と夏時間の切り替え

[図データ]

<この項の構成>
(1) 標準時間帯から夏時間帯への切り替え
(2) 夏時間帯から標準時間帯への切り替え

(1) 標準時間帯から夏時間帯への切り替え

標準時間帯から夏時間帯へ運用が切り替わる場合,各処理の開始設定時間,および標準時間帯から夏時間帯への切り替え時間によって,開始時間が決まります。各処理の開始時間について図15-1を例に説明します。標準時間帯の4/7 2:00:00になると夏時間帯の4/7 3:00:00へ切り替わるため(図15-1の(1) 4/7 1:59:59 → 4/7 3:00:00),標準時間帯の2:00:00から2:59:59は省略されることになります。この間に処理を開始するようにように設定した場合,夏時間帯の3:00:00に開始することになります。また,標準時間帯の3:00:00以降に開始するように設定した場合,切り替え後の夏時間でも3:00:00以降に開始します。この場合,実際の相対的な開始時間よりも1時間早く開始することになります。標準時間帯から夏時間帯への切り替え時のスケジュールを次の表に示します。

表15-15 標準時間帯から夏時間帯への切り替え時スケジュール

開始時間設定~ 1:59:592:00:00 ~
2:59:59
3:00:00 ~
実際の開始時刻標準時間帯
~ 1:59:59 で実行
夏時間帯
3:00:00で実行
夏時間帯
3:00:00 ~で実行

(2) 夏時間帯から標準時間帯への切り替え

夏時間帯から通常時間帯へ運用が切り替わる場合,関連する各処理の開始時間は,各処理の開始設定時間,および夏時間帯から標準時間帯への切り替え時間によって決まります。各処理の開始時間について図15-1を例に説明します。夏時間帯の10/27 2:00:00になると標準時間帯の10/27 1:00:00に切り替わるため(図15-1の(2) 10/27 1:59:59 → 10/27 1:00:00),標準時間帯の1:00:00~2:00:00の時間帯が増えることになりますが,夏時間帯の1:00:00~1:59:59に開始を設定した処理は,夏時間帯の時間帯で処理が開始されるため,標準時間帯で再度開始することはありません。夏時間帯の2:00:00以降に処理を開始するように設定した場合,切り替え後の標準時間帯でも2:00:00以降に開始します。この場合,実際の相対的な開始時間よりも1時間遅く開始することになります。夏時間帯から標準時間帯への切り替え時のスケジュールを次の表に示します。

表15-16 夏時間帯から標準時間帯への切り替え時スケジュール

開始時間設定~ 0:59:591:00:00 ~
1:59:59
2:00:00 ~
実際の開始時刻夏時間帯
~ 0:59:59 で実行
夏時間帯
1:00:00 ~ 1:59:59で実行
標準時間帯
2:00:00 ~で実行
注意事項
  • JP1/AJS2 - ViewとJP1/AJS2 - Managerを異なるホストで運用する場合,JP1/AJS2 - ManagerとJP1/AJS2 - Viewのタイムゾーンを合わせるようにしてください。詳細については,「3.2.2(2) 複数の業務管理ホストを使用する場合」および「5.2.1 JP1/AJS2のサービスの種類」の注意事項を参照してください。
  • ajsentryコマンドによりジョブネットを実行登録した場合,ajsentryコマンド実行時のタイムゾーンの時間帯に従います。詳細については,「3.2.2(2) 複数の業務管理ホストを使用する場合」を参照してください。
  • jpqjobsubコマンドの-stオプションを指定してサブミットジョブを登録した場合,ジョブの実行開始時間はジョブを登録するマネージャーホストのタイムゾーンに従います。