15.14 JP1/AJS2のデータベースを操作する

JP1/AJS2のデータベースの構成および再編成について説明します。JP1/AJS2のマネージャー(JP1/AJS2 - Manager)では,業務に関するデータをデータベースで管理しています。JP1/AJS2のデータベースの構成を次の図に示します。

図15-2 JP1/AJS2のデータベースの構成

[図データ]

JP1/AJS2のデータベースの種類や種別,および格納されている情報を次の表に示します。

表15-17 JP1/AJS2のデータベースの種類と格納されている情報

データベースの種類データベース種別データベースに格納されている情報
ジョブ実行環境データベースISAM※1
  • 実行結果・実行状態
    ・スケジューラーサービスから実行を依頼されたジョブ※2
    ・jpqjobsubコマンドで投入(サブミット)されたジョブ
    ・JP1/AJS2 - Client Toolkitから投入されたジョブ
  • エージェント・キュー・排他リソースの構成定義情報
スケジューラーデータベースISAM※1
組み込みDB
  • 定義情報
    ・ジョブネットやジョブの定義情報
    ・カレンダーやスケジュール情報
  • 実行結果・実行状態(ジョブ・ジョブネット)
注※1
ISAMはJP1/Baseで標準に提供されています。
注※2
PCジョブ・UNIXジョブ・QUEUEジョブです。イベントジョブ・キューレスジョブ・判定ジョブは含まれません。

JP1/AJS2は,ジョブ(PCジョブ・UNIXジョブ・QUEUEジョブ)の実行を依頼する機能は複数(スケジューラーサービス,ジョブ実行制御のコマンド,JP1/AJS2 - Client Toolkit機能)あります。しかし,ジョブを実行する機能(制御)は一つにまとまっており,ジョブ実行制御が次に示すジョブの実行を一元管理しています。

上記のジョブの実行状態・結果は,エージェント,キュー,および排他実行リソースの構成定義情報とともに,ジョブ実行環境データベースで管理しています。

スケジューラーサービスでは,ジョブネットの定義情報,および実行状態・結果をスケジューラーデータベースで管理しています。スケジューラーサービスからジョブネット中のジョブ(PCジョブ・UNIXジョブ・QUEUEジョブ)を実行した場合,スケジューラーサービスからジョブ実行制御にジョブの実行を要求します。このとき,ジョブの実行状態・結果は,スケジューラーデータベースとジョブ実行環境データベースの両方で管理します。スケジューラーデータベースジョブ実行環境データベースは,ジョブの状態が変わったときにそれぞれ状態を更新します。

JP1/AJS2 - Client Toolkitまたはジョブ実行制御のコマンドを使用して,ジョブの実行を依頼した場合には,スケジューラーサービスを経由しないで,直接ジョブの実行をジョブ実行制御に依頼します。ジョブの実行状態・結果は,ジョブ実行環境データベース上だけで管理します。

<この節の構成>
15.14.1 JP1/AJS2のデータベースについて
15.14.2 スケジューラーデータベースで使用するDBMSを変更する
15.14.3 ISAMデータベースを再編成する
15.14.4 組み込みDBデータベースを再編成する