5.3.1 スケジューラーサービスに関する環境設定について検討する

JP1/AJS2 - Managerホストのスケジューラーサービスの環境設定項目について説明します。

Windowsの場合,[マネージャー環境設定]ダイアログボックスで値を設定します。UNIXの場合,Schedule.conf(スケジューラーサービス環境設定ファイル)に値を設定してから,jbssetcnfコマンドで設定を反映してください。

なお,Windowsの場合でダイアログボックスの表示項目にないパラメーターについては,任意のファイル名の構成定義ファイルに環境設定情報を記述し,jbssetcnfコマンドを実行してシステムに反映します。設定方法の手順については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 4.1.6 環境設定パラメーターで定義する」を参照してください。

以降の表に示す,設定値を決定する理由や推奨値を参考にして,設定値を検討してください。

<この項の構成>
(1) 論理ホスト共通の情報を定義する
(2) スケジューラーサービスの制御を定義する
(3) スケジューラーサービスのログを定義する
(4) スケジューラーサービスのオプションを定義する
(5) スケジューラーサービスのファイルの構成を定義する
(6) その他の設定を定義する

(1) 論理ホスト共通の情報を定義する

表5-7 [論理ホスト共通]タブの設定項目(Schedule.conf)

設定内容とパラメーター(表示項目)設定値を決定する理由
(設定を変更する
必要がある場合)
推奨値設定が有効
になる時期
デフォルトスケジューラーサービス名
Windows
[デフォルトスケジューラーサービス名]
UNIX
DEFAULTSERVICENAME
デフォルトとなるスケジューラーサービス名を指定します。
複数のスケジューラーサービスがある環境で,ジョブネットワーク要素を操作するコマンドを使用する場合,このパラメーターに指定したスケジューラーサービスに対しては,「-F スケジューラーサービス名」のオプションの指定を省略することができます。
運用によって決定してください。プロセス起動時
リモートジョブネットを実行するスケジューラーサービス名
Windows
[リモートジョブネットスケジューラーサービス名]
UNIX
REMNETSERVICENAME
リモートジョブネットを実行する場合に指定します。リモートジョブネットの運用は推奨していません。即時(リモートジョブネット処理の動作時)
文字コード
Windows
[文字コード種別]
UNIX
AJSCHARCODE
スケジューラーサービスのデータベースに記録されているジョブ定義情報などの文字コードを指定します。文字コードが実際のデータの種別と合っていない場合,JP1/AJS2 - Viewで正しく表示されません。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
スケジューラーサービスの再起動回数
Windows
[スケジューラーサービスの再起動回数]
UNIX
AUTORESTARTCOUNT
スケジューラーサービスが異常終了した場合に,JP1/AJS2でのジョブの実行を直ちに終了したいとき,0にします。
また,スケジューラーサービスの異常を,jajs_spmd_statusコマンドやプロセスで監視する場合に,MASTERDABENDパラメーターの指定と合わせて,0にします。
デフォルト(3回)で使用してください。スケジューラーサービス起動時
再起動回数をクリアーするまでの時間
Windows
[再起動回数をクリアするまでの時間]
UNIX
RESTARTCLRTIME
次の場合に値を増加させてください。
スケジューラーサービスの起動に3分以上掛かる場合で,スケジューラーサービスの異常終了時に再起動を繰り返したくないとき。
デフォルト(180秒)で使用してください。スケジューラーサービス起動時
スケジューラーサービス異常時の処理
Windows
[スケジューラーサービス異常時の処理]
UNIX
MASTERDABEND
jajs_spmd_statusでJP1/AJS2の動作を監視する場合に,yesを指定します。デフォルト(スケジューラーサービスを終了しない(no))で使用してください。JP1/AJS2の再起動後
JP1/AJS2 Monitorサービスおよびモニターサーバの開始・終了メッセージを,Windowsイベントログまたはsyslogファイルへ出力
Windows
[JP1/AJS2 - Monitorサービスの開始・終了ログ出力(イベントログ)]
UNIX
MONSYSLOG
JP1/AJS2 - Viewからの接続状態を,Windowsイベントログまたはsyslogファイルで確認する必要がない場合に変更します。なお,この設定を変更すると,問題発生時にJP1/AJS2 - Viewの接続状態が確認できなくなります。「すべて(all)」
JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「すべて(all)」が設定されます。
即時(次回のJP1/AJS2 - Viewログイン時)
JP1/AJS2 - ViewまたはJP1/AJS2 - Scenario Operationからの接続要求に対する,モニターサーバの開始・終了メッセージのスケジューラーログへの出力
Windows
[JP1/AJS2 - Monitorサービスの開始・終了ログ出力(スケジューラーログ)]
UNIX
MONLOG
JP1/AJS2 - View,JP1/AJS2 - Scenario Operationからの接続状態をスケジューラーログに出力する場合に変更します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
ユーザー認証に関するメッセージのWindowsイベントログまたはsyslog,および統合トレースログへの出力
Windows
[JP1/AJS2 - Monitorサービスの認証ログ出力(イベントログ)]
UNIX
AUTHSYSLOG
ユーザー認証に関するメッセージを,Windowsイベントログまたはsyslog,および統合トレースログに出力する場合に変更します。運用によって決定してください。即時(次回の認証要求受け付け時)
ユーザー認証に関するメッセージのスケジューラーログへの出力
Windows
[JP1/AJS2 - Monitorサービスの認証ログ出力(スケジューラーログ)]
UNIX
AUTHLOG
ユーザー認証に関するメッセージを,スケジューラーログに出力する場合に変更します。運用によって決定してください。即時(次回の認証要求受け付け時)
最大同時セション数
Windows
[最大同時セション数]
UNIX
MAXSESSION
JP1/AJS2 - Viewの最大接続数が50を超える場合,その数に応じた値を設定します。また,リソース上の制約がある場合,値を小さくしてJP1/AJS2 - Viewの接続を制限したいときに値を変更します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
ログオンセションのプロセス起動方法
Windows
[ログオンセションのプロセス起動方法]
同一のOSユーザーへマッピングし実行されるセションが同時に多数あり,デスクトップヒープ領域が不足してプロセスが起動できない場合に「ログオンの再利用を行う」を指定します。
次に示すプロセスの起動を対象としてログオンの再利用を行います。
  • JP1/AJS2 - Viewの接続
  • コマンドのリモート実行
  • リモートジョブネットの実行
  • JP1/AJS2 - Definition Assistantからの操作
  • JP1/AJS2 - Scenario Operationからの操作
デスクトップヒープ領域が不足する場合「ログオンの再利用を行う」JP1/AJS2 Monitorサービス起動時
ログオン共有セション数
Windows
[ログオン共有セション数]
ログオンの再利用を行うとき,ログオン情報を共有するセション数を変更したい場合に指定します。
デスクトップヒープ領域が不足する場合は,次に示す範囲で調整してください。非対話型プロセスに割り当てられるデスクトップヒープの大きさについては,OSのドキュメントを参照してください。
ログオン共有セション数 <
非対話型プロセスに割り当てられるデスクトップヒープの大きさ(キロバイト) / 10(キロバイト)
デフォルトで使用してください。JP1/AJS2 Monitorサービス起動時

(2) スケジューラーサービスの制御を定義する

表5-8 [スケジューラーサービスの制御]タブの設定項目(Schedule.conf)

設定内容とパラメーター(表示項目)設定値を決定する理由
(設定を変更する
必要がある場合)
推奨値設定が有効
になる時期
スケジューラーサービスの自動起動
Windows
[JP1/AJS2 - Manager起動時の自動起動]
UNIX
AUTOSTART
テスト専用のスケジューラーサービスがあるなど,通常運用中に起動する必要がないスケジューラーサービスについては,いいえ(no)を指定します。運用によって決定してください。JP1/AJS2の再起動後
スケジューラーサービスの識別番号
Windows
[スケジューラーサービスの識別番号]
UNIX
AJSSERVICEID
マシン内で重複しない数値を指定してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
ジョブ状態取得ポートのサービス名
Windows
[ジョブ状態通知ポートのサービス名]
UNIX
JOBSTATUSPORT
一つのJP1/AJS2サービス(物理ホスト/論理ホスト)に複数のスケジューラーサービスを設定する場合に,必ず指定します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
キューレスジョブリクエスト多重度
Windows
[キューレスジョブリクエスト多重度]
UNIX
QUEUELESSMULTIREQ
キューレスジョブの配送が性能ネックとなっているとき,この性能ネックを解消するため,キューレスエージェントと通信するプロセスを増やす場合に指定します。ただし,現状のキューレスジョブシステムでは,キューレスジョブの配送が,性能ネックとなることはありませんので,デフォルトのまま使用してください。デフォルトで使用してください。スケジューラーサービス起動時

(3) スケジューラーサービスのログを定義する

表5-9 [スケジューラーログの設定]タブの設定項目(Schedule.conf)

設定内容とパラメーター(表示項目)設定値を決定する理由
(設定を変更する
必要がある場合)
推奨値設定が有効
になる時期
スケジューラーログファイルのサイズ
Windows
[スケジューラーログファイルのサイズ]
UNIX
LOGSIZE
ジョブやジョブネットの実行状況を確認するためのログですので,最低でも1日分のログが保存できるサイズを指定します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
スケジューラーログファイル1の名称
Windows
[スケジューラーログファイル1の名称]
UNIX
AJSLOGFILE1
運用によって決定してください。デフォルトで使用してください。スケジューラーサービス起動または停止時
スケジューラーログファイル2の名称
Windows
[スケジューラーログファイル2の名称]
UNIX
AJSLOGFILE2
運用によって決定してください。デフォルトで使用してください。スケジューラーサービス起動または停止時
スケジューラーログの年号出力
Windows
[スケジューラーログの年号出力]
UNIX
AJSLOGOUTPUTYEAR
スケジューラーログを年号を含めて管理したい場合に変更します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
スケジューラーログの拡張出力
Windows
[スケジューラーログの拡張出力]
UNIX
AJSLOGOUTPUTEXTEND
スケジューラーログに,操作ユーザー種別,要求元情報,コマンド操作の詳細オプションを出力したい場合に変更します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了メッセージのスケジューラーログへの出力
Windows
[スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了ログ出力(スケジューラーログ]
UNIX
LOGDLOG
スケジューラーログに,スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了ログを出力したい場合に変更します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了メッセージのWindowsイベントログまたはsyslog,および統合トレースログへの出力
Windows
[スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了ログ出力(イベントログ)]
UNIX
LOGDSYSLOG
Windowsイベントログまたはsyslog,および統合トレースログに,スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了ログを出力したい場合に変更します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
スケジューラーサービスの起動・終了メッセージを,Windowsイベントログまたはsyslogファイルへ出力
Windows
[スケジューラーサービスログのイベントログ出力]
UNIX
AJSSYSLOG
スケジューラーサービスの起動・終了状態を,Windowsイベントログまたはsyslogファイルに出力したい場合に指定します。デフォルト(しない(none))で使用してください。スケジューラーサービス起動時
ログの出力形式
Windows
[スケジューラーログとイベントログの出力情報]
UNIX
LOGINFOALL
「実行ID」や「ジョブ番号」などの追加情報を含めた形式で出力したくない場合に変更します。「完全(yes)」
JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「完全(yes)」が設定されます。
スケジューラーサービス起動または停止時
スケジューラーログの情報用ログの出力
Windows
[スケジューラーログの情報用ログ出力]
UNIX
INFOLOG
コマンドの処理時間や多重度などの性能評価を行わない場合などに変更します。「すべて(all)」
JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「すべて(all)」が設定されます。
スケジューラーサービス起動または停止時
ユニットを参照するコマンドの実行ログ出力
Windows,UNIX
REFLOG
ajsprintコマンドなどの参照系コマンドの履歴を残したい場合に指定します。デフォルト(all)で使用してください。スケジューラーサービス起動または停止時
ログの出力形式
Windows
[スケジューラーログのプロセスID出力]
UNIX
LOGHEADER
「プロセスID」の追加情報を含めた形式で出力したくない場合に変更します。「する(PID)」
JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「する(PID)」が設定されます。
スケジューラーサービス起動または停止時
ジョブネット起動・終了メッセージを,Windowsイベントログまたはsyslogファイルへ出力
Windows
[ジョブネットログのイベントログ出力]
UNIX
NETSYSLOG
ジョブネットの起動・終了状態を,Windowsイベントログまたはsyslogファイルに出力したい場合に指定します。デフォルト(しない(none))で使用してください。スケジューラーサービス起動時
ジョブネット中のジョブの開始・終了メッセージを,Windowsイベントログまたはsyslogファイルへ出力
Windows
[ジョブログのイベントログ出力]
UNIX
JOBSYSLOG
ジョブネット中のジョブの起動・終了状態を,Windowsイベントログまたはsyslogファイルに出力したい場合に指定します。デフォルト(しない(none))で使用してください。スケジューラーサービス起動時

(4) スケジューラーサービスのオプションを定義する

表5-10 [スケジューラーオプション]タブの設定項目(Schedule.conf)

設定内容とパラメーター(表示項目)設定値を決定する理由
(設定を変更する
必要がある場合)
推奨値設定が有効
になる時期
サービスの起動方法
Windows
[サービス起動モード]
UNIX
STARTMODE
異常発生時のサービス再起動時に,前回サービスが異常終了したときの状態を引き継いで続行させたい場合に,hotを指定します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
ジョブネットのスキップ方法
Windows
[ジョブネットのスキップ]
UNIX
OVERSCHEDULE
スケジューラーサービスを起動した日に実行予定があるジョブネットの,スケジューラーサービス起動時に,すでに実行開始予定時刻を過ぎていた場合の実行方法を変更したい場合に指定します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
抑止機能の設定
Windows
[抑止機能の設定]
UNIX
SUPPRESS
ジョブネットとジョブの実行を抑止したい場合に変更してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
ジョブネットの繰り越し方法
Windows
[繰り越し方法]
UNIX
EXECDEFER
実行登録したルートジョブネットが開始予定日時を過ぎても実行されなかった場合の繰り越し方法を変更したい場合に指定します。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
ルートジョブネットのスケジュールの有効範囲
Windows
[ルートジョブネットのスケジュール]
UNIX
ROOTJOBNETSCHEDULERANGE
ルートジョブネットのスケジュールの有効範囲を48時間にしたい場合に変更します。
なお,一度指定した内容を変更する場合,変更前と変更後ではルートジョブネットの実行スケジュールが異なるため,コールドスタートおよびジョブネットのスケジュールを見直す必要があります。
運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
JP1/AJS2 - Viewに状態を表示する場合の,状態取得の基にする世代情報の範囲
Windows
[Viewの状態取得範囲]
UNIX
VIEWSTATUSRANGE
基準時刻の範囲で,当日分の世代情報から表示する状態を決定したい場合に変更してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
ジョブネット定義変更の即時反映の有無
Windows
[ユニット定義変更の即時適用]
UNIX
UNITDEFINERELOAD
定義してあるユニット情報を変更した場合に即時に反映させたくない場合に変更します。「する(yes)」
JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「する(yes)」が設定されます。
スケジューラーサービス起動時
起動条件付きジョブネット保留属性の実行世代への引き継ぎ動作
Windows
[起動条件付きジョブネットの保留属性を引き継がない]
UNIX
INHERITCONDHOLD
通常は,保留動作を制御するために「no」を設定することを推奨します。
前バージョンで,監視中状態となっているジョブネットに対して保留属性変更を行った場合に,起動条件待ち状態のジョブネットが,監視中状態ジョブネットの保留属性を引き継ぐ運用を行っていたときは「V6」を指定します。
「引き継がない(no)」
JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「引き継がない(no)」が設定されます。
スケジューラーサービス起動時
JP1/AJS2 - Viewのスケジューラーサービス表示
Windows
[Viewのスケジューラーサービス表示]
UNIX
HIDEOTHERLHOST
JP1/AJS2 - ViewからログインしたJP1/AJS2 - Manager上にある,すべての論理ホストのスケジューラーサービスにアクセスしたい場合に「no」を指定します。「この論理ホストのスケジューラーサービスのみ(yes)」即時(次回のJP1/AJS2 - Viewログイン時)

(5) スケジューラーサービスのファイルの構成を定義する

(a) スケジューラーファイルの構成

表5-11 [スケジューラーファイルの構成]タブの設定項目(Schedule.conf)

設定内容とパラメーター(表示項目)設定値を決定する理由
(設定を変更する
必要がある場合)
推奨値設定が有効
になる時期
データベースディレクトリ名
Windows
[データベースディレクトリ名]
UNIX
AJSDBDIRECTORY
デフォルトのディレクトリのディスク容量に空きがない場合や,クラスタで共有ディスク上のディレクトリに変更する必要がある場合。
複数のスケジューラーサービスを使用する場合は,ディレクトリが競合しないようにしてください。
デフォルト値または運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
データベース種別
Windows
[データベース種別]
UNIX
AJSDBTYPE
性能・信頼性・運用方法によって,適切なデータベースを選択してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
テーブル名プリフィックス
Windows
[テーブル名プリフィックス]
UNIX
TABLENAMEPREFIX
ISAMの場合は,デフォルトの「AJS」から変更する必要はありません。
組み込みDBを使用する場合で,同一スキーマ内に複数のスケジューラーサービスを使用する場合は,重複しないようにしてください。
デフォルト値または運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
ISAMファイル更新時の書き込み方法
Windows
[データファイル更新モード]
UNIX
ISAMWRITEMODE
ISAM使用時に,性能・信頼性・運用方法によって,適切な書き込み方法を選択してください。物理ホストの場合「フラッシュ(flush)」
クラスタの場合「同期(sync)」
スケジューラーサービス起動または停止時
RDB認可識別子
Windows
[RDB認可識別子]
UNIX
RDBAUTHID
組み込みDBのスキーマ所有者(認可識別子)を変更する場合。
セットアップ後は変更しないことをおすすめします。
連携プログラムの設定に従ってください。スケジューラーサービス起動または停止時
RDBアクセスユーザー名
Windows
[RDBアクセスユーザー]
UNIX
RDBUSER
組み込みDBへのアクセスユーザーを変更する場合。
セットアップ後は変更しないことをおすすめします。
特に推奨値はありません。連携プログラムで指定できる文字列を指定します。スケジューラーサービス起動または停止時
RDBユーザーパスワード
Windows
[パスワード]
UNIX
RDBPASSWORD
組み込みDBのアクセスユーザーのパスワードを変更した場合および変更しようとする場合。デフォルト(指定なし)で使用してください。スケジューラーサービス起動または停止時
RDBサーバ接続確認機能使用有無
Windows
[切断検知する間隔]
UNIX
RDBCHECKINTERVAL
組み込みDBのサーバ接続確認間隔を設定する場合。300
JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時に300が設定されます。
スケジューラーサービス起動時
RDB接続先ホスト名
Windows
[RDB接続先ホスト]
UNIX
RDBHOST
組み込みDB(ローカルホスト限定)の接続先ホストまたはホスト名称を変更する場合。
セットアップ後は変更しないことをおすすめします。
データベース接続環境に従って設定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
RDB接続ポート番号
Windows
[接続ポート番号]
UNIX
RDBPORT
組み込みDBの接続ポートを変更する場合。
セットアップ後は変更しないことをおすすめします。
データベース接続環境に従って設定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
RDBサーバとの通信方式
Windows
[ローカルRDBサーバとの通信方式]
UNIX
RDBIPC
組み込みDBとの通信方式を変更する場合。スケジューラーデータベースのアクセス性能が改善できるので,「プロセス間メモリ通信(MEMORY)」にすることを強く推奨します。スケジューラーサービス起動または停止時
RDBプロセス間メモリー通信使用時の,送信用メモリーサイズ
Windows
[送信用メモリサイズ]
UNIX
RDBSENDMEMSIZE
組み込みDBとメモリー通信する際の送信用メモリーサイズを変更する場合。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
RDBプロセス間メモリー通信使用時の,受信用メモリーサイズ
Windows
[受信用メモリサイズ]
UNIX
RDBRECVMEMSIZE
組み込みDBとメモリー通信する際の受信用メモリーサイズを変更する場合。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
RDB接続待ち合わせを打ち切る時間
Windows
[最大待ち合わせ時間]
UNIX
RDBCONNECTWAITTIME
スケジューラーサービスがRDBに接続できなかった際の,RDBとの接続を待ち合わせる最大時間を変更する場合。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
注※
このパラメーターを変更した場合,スケジューラーデータベースの再作成が必要です。

(b) スケジューラーファイルの構成2

表5-12 [スケジューラーファイルの構成2]タブの設定項目(Schedule.conf)

設定内容とパラメーター(表示項目)設定値を決定する理由
(設定を変更する
必要がある場合)
推奨値設定が有効
になる時期
テンポラリーファイル用ディレクトリ名
Windows
[一時ファイル用ディレクトリ名]
UNIX
AJSTMPDIR
特に理由はありません。ディスク占有量見積もりと合わせ,運用によって決定してください。デフォルトで使用してください。スケジューラーサービス起動または停止時
ジョブエラー情報ディレクトリ名
Windows
[ジョブエラー情報ディレクトリ名]
UNIX
JOBINFDIR
特に理由はありません。ディスク占有量見積もりと合わせ,運用によって決定してください。デフォルトで使用してください。スケジューラーサービス起動または停止時
退避情報ディレクトリ名
Windows
[退避情報ディレクトリ名]
UNIX
AJSBKUROOT
特に理由はありません。ディスク占有量見積もりと合わせ,運用によって決定してください。デフォルトで使用してください。スケジューラーサービス起動または停止時

(6) その他の設定を定義する

表5-13 その他の設定項目

設定内容とパラメーター(表示項目)設定値を決定する理由
(設定を変更する
必要がある場合)
推奨値設定が有効
になる時期
スケジューラートレースログファイルの名称
Windows,UNIX
TRACELOGFILE
運用によって決定してください。デフォルト(Windows:JP1/AJS2 - Managerのインストール先フォルダ¥log¥tracelog,UNIX:/var/opt/jp1ajs2/log/tracelog)で使用してください。プロセス起動時
リモート通信タイムアウト時間
Windows,UNIX
IPC_TIMEOUT
OSのタイムアウト時間でなく,明示的にタイムアウト時間を決定したい場合に,0以外の値を指定します。デフォルト(0)で使用してください。プロセス起動時
ローカル通信タイムアウト時間
Windows,UNIX
IPC_LOCALTIMEOUT
OSのタイムアウト時間でなく,明示的にタイムアウト時間を決定したい場合に,0以外の値を指定します。デフォルト(0)で使用してください。プロセス起動時
リトライ間隔
Windows,UNIX
IPCRETRYINTERVAL
通信エラー発生状況に応じて,「リトライ回数」と組み合わせて変更します。デフォルト(1)で使用してください。プロセス起動時
リトライ回数
Windows,UNIX
IPCRETRYCOUNT
通信エラー発生状況に応じて,「リトライ間隔」と組み合わせて変更します。デフォルト(3),または運用によってデフォルトより大きい値を使用してください。プロセス起動時
イベントサービス接続失敗時の処理
Windows,UNIX
EVENTRETRY
JP1イベント出力の契機で毎回接続させたい場合に変更します。
スケジューラーサービスの出力するJP1イベント(4100~4142)を参照しない運用ではnoでかまいません。
yes即時
ジョブネットの中断・強制終了時の即時停止の可否
Windows,UNIX
VRSHIFT_IMMINT
スケジューラーサービスがジョブの実行を抑止している間に,ルートジョブネットを中断,または強制終了したとき,ジョブの実行抑止解除後に,ジョブネットの状態を変化させたい場合に変更します。デフォルト(V5)で使用してください。スケジューラーサービス起動時
中断したジョブネットの,後続ユニットの再実行の可否
Windows,UNIX
VRSHIFT_INTRERUN
中断したジョブネットの,後続ユニットを再実行させたくない場合に変更します。V5
JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時にV5が設定されます。
スケジューラーサービス起動時
接続打ち切り時間
Windows,UNIX
SESSIONTIMEOUT
特に理由はありません。デフォルト(120)で使用してください。スケジューラーサービス起動または停止後,JP1/AJS2 - View接続時
ログファイル出力時の文字コード
UNIX
SYSLOGCODE
OSがSolarisの場合で,スケジューラーサービスが出力するsyslogメッセージを日本語にしたい場合に指定します。デフォルトで使用してください。JP1/AJS2の再起動後
起動条件待ち世代の繰り越し未実行への遷移の可否
Windows,UNIX
CONDEXECDEFER
起動条件待ちの世代を繰り越し未実行にしないで,実行中の世代の終了を待つ動作にしたい場合に変更します。no
JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時にnoが設定されます。
スケジューラーサービス起動時
スケジューラーサービスのジョブ実行情報通信バッファーサイズ
Windows,UNIX
JOBEXECIPCBUFSIZE
運用によって決定してください。デフォルト(0)で使用してください。スケジューラーサービス起動時
登録解除や保存世代数管理による世代削除の処理方式
Windows,UNIX
BACKGROUNDLEAVE
ジョブネットの登録情報の削除処理で,世代管理サブプロセス(ajsschbd)を生成し,バックグラウンドで削除処理を実行したい場合に変更します。yesスケジューラーサービス起動時
JP1/AJS2 Monitorサービスの内部ログのサイズ
Windows,UNIX
AJSINETDLOGSIZE
運用によって決定してください。デフォルトで使用してください。JP1/AJS2 Monitorサービス起動時
テーブルID
Windows,UNIX
TABLENAMEPOSTFIX
スケジューラーサービスのスキーマ内に保持されるテーブル名称の最後に文字列を付けたい場合に指定します。
組み込みDBを使用して複数のスケジューラーサービスを同一スキーマ内に作成する場合,文字列およびテーブル名が重複しないようにしてください。
運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
スケジューラーサービスの起動・終了メッセージをスケジューラーログファイルへ出力
Windows,UNIX
AJSLOG
スケジューラーサービスの起動・終了メッセージをスケジューラーログファイルへ出力したくない場合に変更してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
ジョブネットの起動・終了メッセージをスケジューラーログファイルへ出力
Windows,UNIX
NETLOG
ジョブネットの起動・終了メッセージをスケジューラーログファイルに出力したくない場合に変更してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
ジョブネット中のジョブの起動・終了メッセージをスケジューラーログファイルへ出力
Windows,UNIX
JOBLOG
ジョブネット中のジョブの起動・終了メッセージをスケジューラーログファイルに出力したくない場合に変更してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
操作履歴をスケジューラーログファイルへ出力
Windows,UNIX
OPELOG
操作履歴をスケジューラーログファイルへ出力したくない場合に変更してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
最大保存世代数
Windows,UNIX
MAXSAVEGEN
保存世代数を100以上に拡張したい場合に変更してください。
ただし,保存世代数を増加すると「保存世代数*登録ユニット数」で求まるレコード数だけ増加し,登録解除などデータベースアクセスを行うあらゆる操作に多大な影響を及ぼすため,最大保存世代数を拡張する場合は,システム性能への影響を十分配慮した上で保存世代数を設定してください。
運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
ネストジョブネットのスケジュールルールの扱い
Windows,UNIX
AJSPRINTNETSCHPRF
スケジュールルールを持ったルートジョブネットをネストジョブネットにコピーして作成したジョブネットに対して,ajsprint,ajsbackup,ajsexportコマンド,およびJP1/AJS2 - Viewで「退避」を行う場合に,スケジュールルールを有効にして上位ジョブネットのスケジュールに依存したくない場合に変更してください。no
JP1/AJS2の新規のインストール時および新規のセットアップ時にnoが設定されます。
スケジューラーサービス起動時
サブミット処理でのリトライ処理間隔
Windows,UNIX
SUBMITRETRYINTERVAL
同時に多量のジョブが実行されると,ジョブのサブミットは行われるが,実際にはジョブがキューイング状態にならないことがあります(滞留したサブミット)。この滞留したサブミットのリトライ間隔を変更したい場合に指定してください。リトライ間隔に小さな値を指定すると,ジョブのサブミットが滞留している状態では何度もリトライされることになるため,システム負荷が増大するので注意が必要です。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
スケジューラーサービスをウォームスタートで起動させたときに,実行中であったジョブまたはジョブネットの終了メッセージ,および終了イベントの出力有無
Windows,UNIX
WARMSTARTMSG
スケジューラーサービスをウォームスタートで起動させたときに,実行中であったジョブまたはジョブネットの終了メッセージ,および終了イベントを出力したい場合に変更してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
監視中状態の起動条件付きジョブネットに対する保留属性の設定時の動作
Windows,UNIX
MONITORINGINVALIDHOLD
監視中状態の起動条件付きジョブネットに対して,保留属性の設定または解除の操作を行ったときにエラーとしたくない場合に変更してください。
なお,起動条件成立後,起動条件待ち世代のジョブネットに対して保留属性の設定をしたい場合は,このパラメーターに「yes」を設定し,INHERITCONDHOLDパラメーターに「no」を設定した上で,起動条件待ち世代に対して保留属性の設定をしてください。
デフォルト(yes)で使用してください。スケジューラーサービス起動時
保留中状態のユニット定義再読み込み動作設定
Windows,UNIX
NONRELOADHOLDING
保留中状態のユニット定義の保留を「する」から「しない」に変更することで,保留を解除したくない場合に変更してください。yesスケジューラーサービス起動時
統合トレースログに出力するメッセージレベル
Windows,UNIX
HNTRLOGLEVEL
どのレベルのメッセージを出力するかによって決定してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
ジョブネットコネクタで異なるスケジューラーサービス間のルートジョブネットの実行順序を制御するかどうか
Windows,UNIX
RJCUSE
異なるスケジューラーサービス間のルートジョブネットの実行順序を制御する場合に変更してください。運用によって決定してください。JP1/AJS2のサービス起動時
スケジューラーサービスの停止中に,実行所要時間によって終了遅延を監視しているジョブがエージェントで実行開始した場合のメッセージを,スケジューラーサービス起動時に統合トレースログに出力するかどうか
Windows,UNIX
JOBDELAYWARNMSG
スケジューラーサービス起動時に統合トレースログに出力する場合に変更してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動時
フロー制御プロセスとスケジューラーサービス間通信制御プロセスが通信接続できなかった場合の再接続回数
Windows,UNIX
FGRECONLMT
フロー制御プロセスとスケジューラーサービス間通信制御プロセスの再接続回数を変更したい場合に指定してください。デフォルト(3)で使用してください。スケジューラーサービス起動時
コマンドまたはJP1/AJS2 - Viewから操作したときに,JP1イベントを発行するかどうか
Windows,UNIX
COMMANDEVENT
コマンドの実行,またはJP1/AJS2 - Viewの操作をJP1イベントで監視したい場合に変更してください。運用によって決定してください。スケジューラーサービス起動または停止時
キューレスエージェントへの通信タイムアウト時間
Windows,UNIX
REQDAGTREQCONNECTTIMEOUT
特に問題がない場合は,変更しないでください。デフォルト(15)で使用してください。スケジューラーサービス起動時
キューレスエージェントとの通信回復処理の通信タイムアウト時間
Windows,UNIX
REQDAGTRECONNECTTIMEOUT
特に問題がない場合は,変更しないでください。デフォルト(90)で使用してください。スケジューラーサービス起動時
注※
このパラメーターを変更した場合,スケジューラーデータベースの再作成が必要です。