5.4.4 ジョブの実行に関するオプションについて検討する

ジョブを実行するときに,オプションとして設定できる項目の検討について説明します。運用する環境に合わせて設定を検討してください。

<この項の構成>
(1) ジョブ実行時のワークパスを変数として定義する
(2) ジョブをロングファイル名で実行させる(Windows限定)
(3) エージェントのパイプ通信タイムアウト値を設定する(UNIX限定)

(1) ジョブ実行時のワークパスを変数として定義する

JP1/AJS2のインストール先フォルダがジョブ実行ホストごとに異なる場合,またはジョブ実行ホストでJP1/AJS2のインストール先フォルダが環境変数PATHに定義されていない場合,ジョブ実行ホストでインストール先フォルダを変数として定義すると,インストール先を意識しないでジョブを実行できます。

ジョブとして実行する実行ファイルの保存先が,ある実行ホストではCドライブ,ある実行ホストではDドライブと異なっている環境でJP1/AJS2を運用する場合は,ジョブ実行時のワークパスを変数として定義することをお勧めします。

設定については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 7.1 ジョブ実行時のワークパスを変数として定義する」(Windowsの場合),または「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 16.1 ジョブ実行時のワークパスを変数として定義する」(UNIXの場合)を参照してください。

(2) ジョブをロングファイル名で実行させる(Windows限定)

ジョブ実行時,ジョブの実行ファイルの名称は,通常,NTFS(NT File System)およびFAT(File Allocation Table)ボリューム上のファイル用に生成されたショートファイル名に変換されます。ジョブの実行ファイルをショートファイル名に変換しないでロングファイル名で実行したい場合は,このオプションを有効にすることをお勧めします。

設定については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 7.2 ジョブをロングファイル名で実行するための設定」を参照してください。

(3) エージェントのパイプ通信タイムアウト値を設定する(UNIX限定)

ジョブ実行制御のエージェントプロセス間通信でパイプ通信のタイムアウトエラーが発生することがあります。その原因として,次のことが考えられます。

これらの発生条件が解消されずにパイプ通信のタイムアウトエラーが頻繁に発生するような状況が考えられる場合は,エージェントプロセスが実行されるホスト上のパイプ通信タイムアウト時間を長めに変更して運用することをお勧めします。

注意
パイプ通信タイムアウト時間に長い時間を設定すると,ジョブの障害検知が遅くなることがありますので注意してください。

設定については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 16.4 エージェントのパイプ通信タイムアウト値の変更」を参照してください。