8.8 ウイルス対策ソフト実行時の注意事項
ウイルス対策ソフトの影響で,JP1/AJS2が使用しているファイルおよびフォルダに対するファイルアクセスに排他制御によるロックが掛かることがあります。この影響で,次のような現象が発生するおそれがあります。
- JP1/AJS2が起動できない。
JP1/AJS2の起動時に参照する定義ファイルに排他制御によるロックが掛かることによって,JP1/AJS2の起動に失敗することがあります。
- ジョブが実行できない,または遅延する。
ジョブの実行に必要なファイルに排他制御によるロックが掛かることによって,ジョブの起動失敗や異常終了,またはジョブの実行が遅延することがあります。
この現象は,JP1/AJS2で定義できるすべてのジョブで発生するおそれがあります。
- 実行予定のスケジュールが生成されない。
スケジューラーデータベース,およびジョブエラー情報ディレクトリ配下のファイルに排他制御によるロックが掛かることによって,スケジュールの生成に失敗し,ジョブがスケジュールどおりに実行されないことがあります。
- 定義の変更ができない。
JP1/AJS2の定義ファイルに排他制御によるロックが掛かることによって,ジョブ定義の追加や変更などが失敗することがあります。
- ログが出力されない。
JP1/AJS2のログファイルに排他制御によるロックが掛かることによって,ログが出力できなくなり,トラブル発生時に調査できなくなることがあります。
- JP1/AJS2のコマンドが異常終了する。
JP1/AJS2のコマンドが使用するファイルに排他制御によるロックが掛かることによって,コマンドが異常終了することがあります。
JP1/AJS2の稼働中にウイルスチェックをする場合は,次のファイルおよびフォルダを対象から外してください。また,JP1/AJS2の停止中にウイルスチェックをしてJP1/AJS2を再起動する場合は,次のファイルおよびフォルダに対してウイルスチェックが完了したことを確認してください。
- JP1/AJS2 - Managerのファイルおよびフォルダ
- Windowsの場合
- JP1/AJS2 - Managerのログファイルおよびフォルダ
JP1/AJS2 - Managerのログファイルおよびフォルダについては,「17.2.4(1) Windowsの場合」を参照してください。
- JP1/AJS2 - Managerの共通のファイルおよびフォルダのうち,次に該当するもの
・ユーザーが参照できるファイルおよびフォルダ
・ユーザーが参照または変更する必要のないファイルおよびフォルダ
・組み込みDBのファイルおよびフォルダ
・JP1/Cm2またはhp OpenView連携使用時のファイル
・メール連携時に使用するファイルおよびディレクトリのうち,ユーザーが参照,および運用時に削除管理する必要のあるファイルおよびフォルダ
これらのファイルおよびフォルダについては,「付録A.1(1)(a) 共通のファイルおよびフォルダ」,「付録A.1(1)(b) JP1/Cm2またはhp OpenView連携使用時のファイル」,および「付録A.1(1)(c) メール連携使用時のファイルおよびフォルダ」を参照してください。
- JP1/AJS2 Console Managerのファイルおよびフォルダのうち,次に該当するもの
・ユーザーが参照できるファイルおよびフォルダ
・ユーザーが参照または変更する必要のないファイルおよびフォルダ
これらのファイルおよびフォルダについては,「付録A.4(1) Windowsの場合」を参照してください。
- ジョブの定義で指定したファイルおよびフォルダ
- ajsembdbbuildコマンドの-d,-a,-ld,または-blオプションに指定したフォルダ以下すべて
ajsembdbbuildコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 20. セットアップ時に使用するコマンド ajsembdbbuild」を参照してください。
- 環境設定パラメーターAJSTMPDIRで指定したフォルダ以下すべて
環境設定パラメーターAJSTMPDIRの詳細については「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 14.1.3 スケジューラーサービス環境設定パラメーターの定義内容」を参照してください。
- UNIXの場合
- JP1/AJS2 - Managerのログファイルおよびディレクトリ
JP1/AJS2 - Managerのログファイルおよびディレクトリについては,「17.2.4(2) UNIXの場合」を参照してください。
- JP1/AJS2 - Managerの共通のファイルおよびディレクトリのうち,次に該当するもの
・ユーザーが参照できるファイルおよびディレクトリ
・ユーザーが参照または変更する必要のないファイルおよびディレクトリ
・組み込みDBのファイルおよびディレクトリ
・JP1/Cm2またはhp OpenView連携使用時のファイル
・メール連携時に使用するファイルおよびディレクトリのうち,ユーザーが参照,および運用時に削除管理する必要のあるファイルおよびフォルダ
これらのファイルおよびディレクトリについては,「付録A.1(2)(a) 共通のファイルおよびディレクトリ」,「付録A.1(2)(b) JP1/Cm2またはhp OpenView連携使用時のファイルおよびディレクトリ」,および「付録A.1(2)(c) メール連携使用時のファイルおよびディレクトリ」を参照してください。
- JP1/AJS2 Console Managerのファイルおよびディレクトリのうち,次に該当するもの
・ユーザーが参照できるファイルおよびディレクトリ
・ユーザーが参照または変更する必要のないファイルおよびディレクトリ
これらのファイルおよびフォルダについては,「付録A.4(2) UNIXの場合」を参照してください。
- ジョブの定義で指定したファイルおよびディレクトリ
- ajsembdbbuildコマンドの-d,-a,-ld,または-blオプションに指定したディレクトリ以下すべて
ajsembdbbuildコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 20. セットアップ時に使用するコマンド ajsembdbbuild」を参照してください。
- 環境設定パラメーターAJSTMPDIRで指定したディレクトリ以下すべて
環境設定パラメーターAJSTMPDIRの詳細については「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 14.1.3 スケジューラーサービス環境設定パラメーターの定義内容」を参照してください。
- JP1/AJS2 - Agentのファイルおよびフォルダ
- Windowsの場合
- UNIXの場合
- JP1/AJS2 - Viewのファイルおよびフォルダ
また,ウイルスチェックの実施中に資料採取ツール(Windowsの場合「_04.bat」,UNIXの場合「_04」)を実行する場合は,ここに記載されているファイルおよびフォルダのほかに,次のファイルおよびフォルダを対象から外してください。