3.5 使用するデータベースを検討する

この節では,JP1/AJS2で使用するデータベースの検討について説明します。

JP1/AJS2 - Managerは,ジョブ実行を制御するためのデータをデータベースで管理しています。

JP1/AJS2で利用できるデータベースは,次の2種類です。

(1) JP1/AJS2標準データベース
ISAM(Indexed Sequential Access Method)方式で,データに索引を付けて管理するデータベースです。JP1/Baseに標準で添付されています。
JP1/AJS2インストール時にデフォルトで設定され,セットアップは必要ありません。
(2) リレーショナルデータベース(RDB:Relational DataBase)
信頼性など要求されるシステム,扱う情報量の多い大規模なシステムに適したデータベースです。また,障害発生時などでもJP1/AJS2の管理情報を確実に保持したい場合に使用します。
JP1/AJS2では,組み込みDBをリレーショナルデータベースとして使用できます。
組み込みDBは,JP1/AJS2 - Managerに添付されているデータベースサーバです。組み込みDBは,JP1/AJS2と合わせてインストールできますが,データベースを使用するにはセットアップが必要です。
JP1/AJS2でリレーショナルデータベースを利用する場合のインストールおよびセットアップの方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 5. スケジューラーデータベースに組み込みDBを使用する場合のセットアップ」(Windowsの場合),またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 15. スケジューラーデータベースに組み込みDBを使用する場合のセットアップ」(UNIXの場合)を参照してください。

JP1/AJS2の各機能と,その機能で使用されるデータの格納先を次の表に示します。

表3-16 JP1/AJS2の各機能が使用するデータベース

機能格納するデータデータの格納先
スケジュール制御スケジュール定義
実行スケジュール
ジョブネット定義
ジョブネット状態
ISAMデータベースまたは
組み込みDB
ジョブ実行制御キュー/エージェント構成
ジョブ実行状態
ISAMデータベース
イベント・アクション制御受信イベントやアクション実行の状態通常のファイル
(データベースは使用していません)
キューレスエージェント機能実行されたジョブ情報通常のファイル
(データベースは使用していません)
JP1/AJS2 Console機能業務スコープやAJS2ユニット監視オブジェクトの定義情報通常のファイル
(データベースは使用していません)

次に,JP1/AJS2で使用するデータベースの概要について説明します。

<この節の構成>
3.5.1 ISAMを使用する場合
3.5.2 ISAMデータベースの再作成
3.5.3 組み込みDBを使用する場合
3.5.4 組み込みDBの運用方法
3.5.5 システムログを使用しない運用
3.5.6 システムログ運用
3.5.7 アンロードログ運用