9.4.2 UNIX版のJP1/AJS2 06-00,JP1/AJS2 06-00-/Aからバージョンアップした場合
JP1/AJS2 06-00,またはJP1/AJS2 06-00-/AからJP1/AJS2 06-00-/E以降にバージョンアップした場合のジョブ実行環境の差異を次に示します。
- ジョブ実行時のカレントディレクトリ
ジョブ実行先エージェントホストの実行OSユーザーのホームディレクトリ(/etc/passwdファイルの内容)を仮定します。ホームディレクトリが未定義の場合は,「/」を仮定します。ただし,[環境設定]ダイアログボックスの[ジョブ実行環境]タブの「エージェントプロセス実行時のワークディレクトリ名」にディレクトリを指定すると,指定したディレクトリがカレントディレクトリになります。
- ジョブ実行時のシェル
ジョブ実行先エージェントホストの実行OSユーザーのデフォルトログインシェル(/etc/passwdファイルの内容)を仮定します。ログインシェルが定義されていない場合は/bin/shを仮定します。ただし,スクリプトファイルやコマンド文の先頭行にシェルを記載すると,実行時のシェルは記載されたシェルになります。
- ジョブ起動時に読み込まれるプロファイル情報
ジョブ実行先エージェントホストの実行OSユーザーのデフォルトログインシェルに対応したプロファイル情報が読み込まれます。プロファイル情報が格納されているファイルは次のとおりです。
- ログインシェルがsh,kshの場合
実行OSユーザーのホームディレクトリにある.profileファイル
- ログインシェルがcshの場合
.loginファイル,および.cshrcファイル
- 環境変数HOME
ジョブ実行先エージェントホストの,実行OSユーザーのホームディレクトリを設定します。ただし,ユーザーのプロファイル情報での定義が優先されます。
- 環境変数SHELL
実行されるシェルを設定します。ただし,実行OSユーザーのプロファイル情報での定義が優先されます。
- 環境変数PATH
「:/bin:/usr/bin」を設定します。ただし,実行OSユーザーのプロファイル情報での定義が加味されます。
- 環境変数JP1_USERNAME
JP1ユーザーが設定されます。
- 環境変数JP1_HOSTNAME
ジョブ実行先エージェントのホスト名が設定されます。
- ジョブの標準出力および標準エラー出力ファイルの所有者
所有者が実行OSユーザーとなります。
- ジョブの標準出力および標準エラー出力ファイル作成時のumask値
ジョブ実行エージェントホストのジョブ実行環境ファイルで定義されているumask値が反映されます。設定されていない場合は,JP1/AJS2起動時のumaskが反映されます。
- 標準出力,標準エラー出力ファイル作成先のアクセス権
ジョブ実行先エージェントホストの実行OSユーザーに書き込み権限がない場合は,ファイルが作成されないで,ジョブは起動失敗となります。
- スクリプトファイル,コマンド文が共に指定された場合の実行アクセス権
ジョブ実行先エージェントホストの実行OSユーザーに読み込み権限がない場合は,ジョブは起動失敗となります。
- 環境変数ファイルのアクセス権限
ジョブ実行先エージェントホストの実行OSユーザーに読み込み権限がない場合は,ジョブは起動失敗となります。
- スクリプトファイルの検索パス
ジョブ実行先エージェントホストの実行OSユーザーの環境変数PATHを使用して検索されます。
- ワークパスに相対パスを指定した場合の動作
ジョブは起動失敗となります。