付録D 制限値一覧

<この節の構成>
(1) 製品の接続数に関する制限値
(2) JP1/AJS2全体に関する制限値
(3) ジョブネットワーク要素の制限値
(4) スケジューラーサービスの制限値
(5) ジョブ実行環境の制限値
(6) イベント・アクション制御の制限値
(7) JP1/AJS2 Consoleの制限値
(8) 定義内容を事前チェックする場合の制限値
(9) キューレスジョブ実行制御の制限値

(1) 製品の接続数に関する制限値

JP1/AJS2 - Managerに接続できるJP1/AJS2 - Agentの数と,JP1/AJS2 - Managerに接続できるJP1/AJS2 - Viewの数を次の表に示します。

表D-1 接続できるJP1/AJS2 - ViewおよびJP1/AJS2 - Agentの制限値

定義内容接続できる最大値
1台のJP1/AJS2 - Managerに接続できるJP1/AJS2 - Agent1,024
1台のJP1/AJS2 - Managerに接続できるJP1/AJS2 - View128
注※
64台以上のJP1/AJS2 - Viewを接続すると,JP1/AJS2 - Manager,およびネットワークに対する負荷が非常に大きくなります。このため,64台以上のJP1/AJS2 - Viewを接続する場合は,各JP1/AJS2 - Viewの画面を自動更新しないように設定するか,自動更新間隔を600秒以上に設定してください。また,JP1/AJS2 - Managerと,データの転送量が多い[マンスリースケジュール]ウィンドウは同時に使用しないでください。

JP1/AJS2 - Agentに接続できるJP1/AJS2 - Managerの数を次の表に示します。

表D-2 接続できるJP1/AJS2 - Managerの制限値

運用内容接続できる最大数
1台のJP1/AJS2 - Agentに接続できるJP1/AJS2 - Manager16
注※
エージェントとエージェントに接続するすべてのマネージャー間で円滑に通信できる環境を前提とします。この値より少ない場合でも,エージェントからマネージャーへの通信で名前解決に時間が掛かったり,接続でタイムアウトが発生したりするマネージャーがあると,ほかのマネージャーからのジョブの実行が遅延するなど運用に影響を与えることがあります。
また,エージェントが同時に処理するジョブ数によっても運用に影響を与えることがあります。ピーク時の運用を想定した検証を十分に実施してください。
なお,キューレスジョブの実行環境としては,接続できるJP1/AJS2 - Managerの制限値はありません。

(2) JP1/AJS2全体に関する制限値

JP1/AJS2で使用できる言語種別および文字コード種別は,「5.6.1 システムで使用する言語種別を検討する」を参照してください。

(3) ジョブネットワーク要素の制限値

JP1/AJS2で定義するジョブネットワーク要素の制限値を次の表に示します。

表D-3 ジョブネットワーク要素の制限値

定義内容定義できる最大数
ユニットのコメント長80(単位:バイト)
1階層に定義できるジョブネットワーク要素数※710,000
定義できるルートジョブネット数制限なし
ジョブグループ名※1(完全名)930(単位:バイト)※6
ジョブネット名1(完全名)930(単位:バイト)※6
ジョブ名1(完全名)930(単位:バイト)
ジョブネットワーク要素の最大ネスト数※730
ジョブネットワーク要素名30(単位:バイト)
ジョブネットの実行登録数2,147,483,6472
保存世代数99(または9993,※4
退避ボックスに作成できる退避ファイル数1,024
スケジューラーログファイル容量2,048,000,000(単位:バイト)
最終年月日2036/12/31
同一ジョブネットの最大予定世代数7,6804
一回の監視世代での起動条件待ち世代の最大世代数7,680※5
同時に実行できるジョブ数制限なし2
起動条件内に定義できるイベントジョブ数32
環境変数TZの長さ95(単位:バイト)
ホスト名の長さ255(単位:バイト)
環境変数LANGの長さ58(単位:バイト)
注※1
これらのユニットの名称を定義するときには,半角英数字,全角文字,および次の記号を使用できます。
! # $ % + @ -(ハイフン) .(ピリオド) _(アンダーバー)
上記以外に使用できる記号として次のものがあります。ただし,これらの記号は前製品(JP1/AJS)からの移行時のために用意されていますので,その他の用途では使用しないでください。
" & ' * < > ? [ ¥ ] ^‘ {|} ~
これらの記号を使用したユニットを,ジョブネットワーク要素を操作するコマンドの実行する際にコマンドラインに指定する場合は,ユニット名称全体を「"(ダブルクォート)」で囲み,記号の前に「¥」文字を置いてキャストしてください(例:ajsprintコマンドで,ユニット/net[1]を指定する場合:ajsprint "/net¥[1¥]")。
また,記号はUNIXのシェルなどのコマンドインタープリターで特別な意味を持つ場合があり,ユニット名に記号を使うと誤動作することがありますので,できるだけ使用しないでください。
ユニット名の先頭に,.(ピリオド)および@は使用できません。ただし,起動条件のユニット名称として使用する「.CONDITION」の場合だけは,先頭に.(ピリオド)を使用できます。
また,機種依存文字は使用できません。ユニット名以外の定義項目でも機種依存文字を使用しないでください。機種依存文字を使用した場合,文字化けするおそれがあります。
注※2
ディスクやメモリーなどの資源や,実行性能に依存しない場合で算出した値です。
注※3
保存世代数の拡張機能を使用した場合に定義できる最大値です。
注※4
保存世代数と予定世代数の合計値は,データベースの制限によって8,000を超えることはできません。保存世代拡張機能を使用すると最大で999の保存世代数を拡張できますが,予定世代数の最大値である7680まで設定していると,実際に保存できる世代数は最大で320になります。これは,世代が保存されることによって,確定登録済みの予定が削除されることを防ぐためです。保存世代拡張機能を使用して最大で999の保存世代数を確保したい場合は,未来予定が7001を超えないような運用をする必要があります。
注※5
1回の監視世代で起動条件待ち状態の最大同時保持世代数です。通常の起動条件であれば,起動条件待ちから実行中に遷移した時点で,その世代はこの制限値から外れます。
注※6
最大数に達した場合,配下にユニットを作成できません。
注※7
一つのルートジョブネット配下に作成するジョブネットワーク要素数が多くなると,処理対象となる情報量が多くなるのでメモリー不足が発生するなど,運用に影響を与えるおそれがあります。一つのルートジョブネット配下に作成するジョブネットワーク要素数は,40,000個以下にしてください。

(4) スケジューラーサービスの制限値

スケジューラーサービスの制限値を次の表に示します。

表D-4 スケジューラーサービスの制限値

定義内容定義できる最大数
スケジューラーサービスの最大定義数20
注※
スケジューラーサービスは,1台のマシンにつき物理ホストと論理ホストを合わせて20個まで定義できます。

(5) ジョブ実行環境の制限値

JP1/AJS2でジョブを実行するときの制限値を次の表に示します。

表D-5 ジョブ実行環境の制限値

定義内容定義できる最大数
キューの最大定義数8,192
接続できるエージェント数1,024
排他実行リソース数8,192

(6) イベント・アクション制御の制限値

JP1/AJS2でイベントジョブを実行する場合の制限値を次の表に示します。

表D-6 イベント・アクション制御の制限値

対象項目最大値
一度に実行登録できるイベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)の数1,000※1
一度に強制終了できるイベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)の数1,000※1
イベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)を実行したまま,マネージャーホストのJP1/AJS2サービスまたはスケジューラーサービスをウォームスタートまたはホットスタートする場合の,スケジューラーサービス当たりのイベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)の上限数1,300※1
イベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)を実行したまま,マネージャーホストのJP1/AJS2サービスをウォームスタートまたはホットスタートする場合の,マネージャーホスト当たりのイベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)の上限数4,000※1
イベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)を実行したまま,エージェントホストのJP1/AJS2サービスを再起動する場合の,エージェントホスト当たりのイベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)の上限数1,300※1
イベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)を実行したまま,複数のエージェントホストのJP1/AJS2サービスを同時に再起動する場合の,それら複数エージェントホストの合計のイベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)の上限数4,000※1
イベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)を実行したまま,jajs_maintainコマンドの引数に-Fを指定して実行する場合の,スケジューラーサービス当たりのイベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)の上限数1,300※1
イベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)を実行したまま,jajs_maintainコマンドの引数に-Fを指定しないで実行する場合の,マネージャーホスト当たりのイベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)の上限数4,000※1,※2
イベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)に対してajskillまたはajsintrptコマンドを連続実行できる数1,300※1,※3
同時に実行できるログファイル監視ジョブの数150※4
注※1
イベントが発生していない場合の値です。同時期にイベントが発生する場合は,発生するイベントの数も含めて最大値を超えないようにしてください。
最大値を超えた場合に,イベントジョブ(起動条件内のものを含む)の操作をしたり,監視しているイベントが発生したりすると,次に示す現象が発生することがあります。
  • 実行登録したイベントジョブ(起動条件内のものを含む)の状態が,キューイングのままとなる。
  • 実行中のイベントジョブや監視中の起動条件付きジョブネットを強制終了しても終了しない。
  • イベントジョブ(起動条件内のものを含む)がイベントを検知しない。
マシン性能が高いなど,環境によってはこれらの最大値を超えた運用でも問題が発生しない場合がありますので,目安としてご使用ください。
なお,これらの現象は,大量ジョブの処理に伴った大量の通信に起因して発生しますが,現象が発生する理由や現象発生後の回復策などの詳細については,「8.3.9 イベントジョブを実行したままサービスを再起動する場合の注意事項」を参照してください。
注※2
すでに実行されているもの以外に,メンテナンス中の時間帯に開始されるようにスケジュールされたイベントジョブ(起動条件に設定しているものを含む)の数も含みます。
注※3
短時間にコマンドを連続実行すると,大量の通信が発生するため,最大値を超えた場合は注※1の現象が発生することがあります。現象が発生する理由や現象発生後の回復策などの詳細については,「8.3.9 イベントジョブを実行したままサービスを再起動する場合の注意事項」を参照してください。
注※4
次に示す条件が重なる場合の値です。
  • ログファイル監視ジョブの実行ホストのOSがWindowsである。
  • 各ログファイル監視ジョブでは,ログファイルを一つだけ監視する。
  • ログファイル監視ジョブだけでログファイルを監視し,JP1/Baseのログファイルトラップ機能を併用しない。
UNIXの場合,一つのログファイル監視ジョブで複数のログファイルを監視するとき,またはJP1/Baseのログファイルトラップ機能を併用するときは,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照し,ログファイルトラップ機能で監視できるログファイル数から,実行できるログファイル監視ジョブの数を見積もってください。

(7) JP1/AJS2 Consoleの制限値

JP1/AJS2 Consoleを使用する場合の制限値を次の表に示します。

表D-7 JP1/AJS2 Consoleの制限値

定義内容最大値
JP1/AJS2 Console Managerに接続できるJP1/AJS2 Console Viewの数64(単位:台)
一台のJP1/AJS2 Console Agentを監視できるJP1/AJS2 Console Managerの数64(単位:台)
一つのルート業務スコープで監視できるJP1/AJS2 Console Agent(マネージャーホスト)の数50(単位:台)
業務スコープの最大階層数(ネスト業務スコープを3階層まで作成できる)3(単位:階層)
ルート業務スコープのマップエリアに定義できる,AJS2ユニット監視オブジェクトとネスト業務スコープ(配下にあるAJS2ユニット監視オブジェクトも含む)の総数500(単位:個)
業務スコープ,AJS2ユニット監視オブジェクトの名称※130(単位:バイト)
業務スコープ,AJS2ユニット監視オブジェクトのコメント長80(単位:バイト)
監視対象先ホスト名255(単位:バイト)
監視対象のユニット名※22,047(単位:バイト)
マップサイズの縦方向と横方向への拡大幅100(単位:個)
表示倍率200(単位:%)
注※1
これらの名称を定義するときには,半角英数字,全角文字,および次の記号を使用できます。
! # $ % + @ -(ハイフン) .(ピリオド) _(アンダーバー)
ただし,機種依存文字は使用できません。これらの名称以外の定義項目でも機種依存文字を使用しないでください。機種依存文字を使用した場合,文字化けするおそれがあります。
入力できない半角文字を次に示します。
  • スペース
  • , (コンマ)
  • : (コロン)
  • ; (セミコロン)
  • /
  • =
注※2
入力できない半角文字を次に示します。
  • スペース
  • , (コンマ)
  • ; (セミコロン)
  • =

(8) 定義内容を事前チェックする場合の制限値

JP1/AJS2の定義内容を事前チェックする場合の制限値を次の表に示します。

表D-8 定義内容を事前チェックする場合の制限値

定義内容最大数
定義内容の事前チェックの同時実行数1

(9) キューレスジョブ実行制御の制限値

JP1/AJS2でキューレスジョブを実行する場合の制限値を次の表に示します。

表D-9 キューレスジョブ実行制御の制限値

定義内容最大数
キューレスエージェントサービスへ同時にアタッチできる論理ホストの数9