15.13.3 システムの日時を変更する

JP1/AJS2の運用中にシステムの日時を変更する手順について説明します。

ここで説明する手順は,テストなどで日時を進めたり戻したりする手順です。時刻を合わせるためにホストのシステム時刻をNTP(Network Time Protocol)などで少しずつ変更する場合は,サービスの停止やコールドスタートの手順は必要ありません。NTPなどで時刻を合わせる場合は,同一時刻を発生しないようにミリ秒単位で補正してください。

なお,JP1/AJS2サービスを起動したあとにテストなどでシステムの日時を大幅に変更すると,ジョブネットの実行スケジュールに影響を与えます。そのため,JP1/AJS2サービスを起動したあとは,システムの日時を変更しないようにしてください。また,JP1/AJS2の運用を開始したあとは,システムの日時を元に戻さないでください。元に戻す必要がある場合は,データベース環境を再構築してください。JP1/AJS2サービスが停止している状態で時刻を戻した場合は,スケジューラーサービスをコールドスタートするか,または戻す前の時刻になるまで待ってから起動してください。

<この項の構成>
(1) システムの日時を変更して確認テストを実施する
(2) システムの時刻が遅れているため時刻を進める
(3) システムの時刻が進んでいるため時刻を戻す

(1) システムの日時を変更して確認テストを実施する

システムの日時を進ませて確認テストを実施したあと,現在日時に戻す手順を次に示します。

  1. JP1/AJS2サービスを終了する。
  2. JP1/AJS2 Consoleを使用している場合は,次のサービスを終了する。
    • JP1/AJS2 Console Managerサービス
    • JP1/AJS2 Console Agentサービス
  3. システムの日時を進ませる。
  4. JP1/AJS2サービスを開始する。
  5. JP1/AJS2 Consoleを使用している場合は,次のサービスを開始する。
    • JP1/AJS2 Console Managerサービス
    • JP1/AJS2 Console Agentサービス
  6. 確認テストを実施する。
    システムの日時を現在日時に戻す前であれば,手順1~6を繰り返すことができます。ただし,日時は遅らせないでください。
  7. JP1/AJS2サービスを終了する。
  8. JP1/AJS2 Consoleを使用している場合は,次のサービスを終了する。
    • JP1/AJS2 Console Managerサービス
    • JP1/AJS2 Console Agentサービス
  9. システムの日時を現在日時に戻す。
  10. データベース環境を再構築する。
  11. JP1/AJS2サービスをコールドスタートする。
    Windowsの場合
    [サービス]ダイアログボックス,または[サービス]ウィンドウで,JP1/AJS2サービスをコールドスタートしてください。
    UNIXの場合
    「jajs_spmd -cold」コマンドを実行し,JP1/AJS2サービスをコールドスタートしてください。
    詳細は,「15.4.1 JP1/AJS2起動時の動作を一時的に変更する」を参照してください。
  12. JP1/AJS2 Consoleを使用している場合は,次のサービスを開始する。
    • JP1/AJS2 Console Managerサービス
    • JP1/AJS2 Console Agentサービス

(2) システムの時刻が遅れているため時刻を進める

システムの時刻を現在時刻まで進める手順を次に示します。

  1. JP1/AJS2サービスを終了する。
  2. JP1/AJS2 Consoleを使用している場合は,次のサービスを終了する。
    • JP1/AJS2 Console Managerサービス
    • JP1/AJS2 Console Agentサービス
  3. システムの時刻を進ませる。
  4. JP1/AJS2サービスを開始する。
  5. JP1/AJS2 Consoleを使用している場合は,次のサービスを開始する。
    • JP1/AJS2 Console Managerサービス
    • JP1/AJS2 Console Agentサービス

(3) システムの時刻が進んでいるため時刻を戻す

システムの時刻を現在時刻に戻す手順を次に示します。

  1. JP1/AJS2サービスを終了する。
  2. JP1/AJS2 Consoleを使用している場合は,次のサービスを終了する。
    • JP1/AJS2 Console Managerサービス
    • JP1/AJS2 Console Agentサービス
  3. システムの時刻を戻す。
  4. システムの時刻が時刻を戻す前の時刻に達したら,JP1/AJS2サービスを開始する。
    例えば,手順3で「02:00」を「01:00」に戻した場合,システムの時刻が「02:00」になってから,JP1/AJS2サービスを開始します。
  5. JP1/AJS2 Consoleを使用している場合は,次のサービスを開始する。
    • JP1/AJS2 Console Managerサービス
    • JP1/AJS2 Console Agentサービス