15.9 スケジューラーサービスのローカル日時を定義する

使用するホストのシステム日時以外の日時で運用したい場合に,スケジューラーサービスローカル日時を定義できます。例えば,業務運用前にシミュレーションしたい場合にスケジューラーサービスローカル日時を定義しておくと,システム日時を変更しないで運用テストが実行できます。夜間に実行する処理を昼間にテストする場合などに有効です。

この操作は,OSユーザーとしてスーパーユーザーまたはAdministrators権限を持つユーザーが実行してください。

スケジューラーサービスのローカル日時の定義は,スケジューラーサービス単位で有効になります。

スケジューラーサービスのローカル日時が定義されている場合の適用範囲を次の表に示します。

表15-9 スケジューラーサービスのローカル日時が定義されている場合の適用範囲

日時の種類適用する日時
スケジューラーサービスが制御できる日時
(ジョブネットの開始・終了日時,スケジューラーサービスの開始時刻など。ただし,JP1/AJS2 - Agentで実行するジョブ,イベントジョブ,およびアクションジョブを除く)
スケジューラーサービスローカル日時
スケジュール一時変更などで,日時指定を省略したときに仮定する日時スケジューラーサービスローカル日時
スケジューラーサービスが出力するログスケジューラーサービスローカル日時
JP1/AJS2が作成・更新したファイルのタイムスタンプシステム日時
システムロギングファイルのログ出力日時システム日時
イベント受信時刻,イベント到着時刻システム日時
「ajs」で始まる名称のコマンドの実行時スケジューラーサービスローカル日時
「ajs」以外の文字列で始まる名称のコマンドの実行時システム日時
JP1イベントのイベントIDが4100~4131のイベントスケジューラーサービスローカル日時

スケジューラーサービスのローカル日時はajslocaldateコマンドを使って定義します。ajslocaldateコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス ajslocaldate」を参照してください。

注意事項
  • スケジューラーサービスのローカル日時を変更する場合,スケジューラーサービスの停止および再起動を実行してください。日時を前に戻す場合は,ajsstopコマンドでスケジューラーサービスだけを停止したあと,日時を前に戻してから,ajsstart -cコマンドでコールドスタートしてください。
  • 一度設定したスケジューラーサービスローカル日時は,再起動後も有効になります。
  • ローカル日時はシステム時刻を基に生成されています。システム日時を変更した場合は,ローカル日時にもその変更された時間が反映されます。システム日時を変更した場合は,ローカル日時が正しい日時になっているか確認してください。
  • クラスタシステムでローカル日時を使用して運用する場合は,実行系ホストと待機系ホストの両方のホストで,ajslocaldateコマンドを実行してください。