8.1.13 JP1/AJS2 Console運用上の注意事項

JP1/AJS2 Consoleを運用する場合の,[詳細定義-[AJS2ユニット監視オブジェクト]]ダイアログボックスで監視対象として指定するホスト名,システム日時の変更,および日英混在システムに関する注意事項について説明します。

<この項の構成>
(1) [詳細定義-[AJS2ユニット監視オブジェクト]]ダイアログボックスで監視対象として指定するホスト名に関する注意事項
(2) 文字列の定義に関する注意事項
(3) システム日時の変更に関する注意事項
(4) 日英混在システムに関する注意事項
(5) 更新中の定義データの回復に関する注意事項
(6) 関連プログラムの環境設定が有効になる契機についての注意事項
(7) JP1/AJS2 Console ViewからJP1/AJS2 - Viewを起動するときの注意事項
(8) [詳細定義]ダイアログボックスで指定するアイコンファイル名に関する注意事項
(9) [表示]-[最新情報に更新]を行う場合の注意事項
(10) 環境設定変更時の注意事項

(1) [詳細定義-[AJS2ユニット監視オブジェクト]]ダイアログボックスで監視対象として指定するホスト名に関する注意事項

(2) 文字列の定義に関する注意事項

定義する文字列には丸付き数字や絵文字などの機種依存文字を使用しないでください。

(3) システム日時の変更に関する注意事項

JP1/AJS2 Consoleを使用している間はテストなどでシステム日時を大幅に変更しないでください。システム日時を変更する場合には,変更するホスト上で動作するJP1/AJS2 Consoleを終了させておく必要があります。システム日時を変更前には次の作業を実施してください。

  1. JP1/AJS2 Console Managerサービスを停止する。
  2. JP1/AJS2 Console Agentサービスを停止する。
  3. JP1/AJS2 Console Viewを終了させる。

(4) 日英混在システムに関する注意事項

JP1/AJS2 Console Managerのデータディレクトリの文字コードが英語の場合は,AJS2ユニット名は英数字(ASCII)でしか指定できません。そのため,日英混在環境の業務を監視する場合には,JP1/AJS2 Console Managerのデータディレクトリの文字コードには日本語の文字コードを指定してください。

また,JP1/AJS2 Console Managerの環境設定で文字コードが「C」(英語)で,監視対象とするユニット完全名に日本語が含まれているユニットに対して監視オブジェクトの自動作成機能を使用すると,「KAVC4635-E 自動作成する監視オブジェクト情報が記憶されていません。」のエラーメッセージが表示されます。また,自動作成の対象となるユニットが複数ある場合には,ユニット完全名に日本語を含まないユニットに対しても,自動作成されない場合があります。

ユニット完全名に日本語を含まないユニットだけを選択して,操作してください。

(5) 更新中の定義データの回復に関する注意事項

定義データを更新中にJP1/AJS2 Console Managerを正常に終了させなかった場合,定義データが更新中の状態のまま残ってしまうことがあります。その場合は次回ログイン時に定義データを更新前の状態に回復する処理が実行されます。

(6) 関連プログラムの環境設定が有効になる契機についての注意事項

JP1/Base,JP1/AJS2 - Managerで変更した設定は,JP1/AJS2 Console Viewをログアウトするまで有効になりません。設定を有効にするには,一度JP1/AJS2 Console Viewをログアウトし,再びログインしてください。

(7) JP1/AJS2 Console ViewからJP1/AJS2 - Viewを起動するときの注意事項

JP1/AJS2 Console ViewからJP1/AJS2 - Viewを起動する場合で,監視対象のユニットが存在しないとき,通常,KAVV257-Eのエラーメッセージが表示されます。

ただし,AJS2ユニット監視オブジェクトに指定されたAJS2ユニット名が,ユニット完全名の最大長を超える場合には,存在しないユニットであるにもかかわらず,JP1/AJS2 - View起動時に,「KAVV296-E コマンドラインパラメーターが長すぎます。」のエラーメッセージが表示されることがあります。

(8) [詳細定義]ダイアログボックスで指定するアイコンファイル名に関する注意事項

(9) [表示]-[最新情報に更新]を行う場合の注意事項

JP1/AJS2 Consoleでは,JP1/AJS2 Console Viewから[表示]-[最新情報に更新]を行うと,監視状態が「状態更新中」になり,処理が完了すると「監視中」になります。

この状態更新に要する時間(「状態更新中」から「監視中」に戻るまでの時間)は長く掛かる場合がありますので注意してください。

状態更新に要する時間に影響を与える主な要因としては次のものがあります。

上記要因の詳細について説明します。

  1. JP1/AJS2 Console ManagerからJP1/AJS2 Console Agentへの接続時間
    [最新情報に更新]を行う際,JP1/AJS2 Console Managerは現状接続できていないJP1/AJS2 Console Agentに対して接続処理を行います。ただし,JP1/AJS2 Console Agentのマシンが起動していない場合は,接続不可と判断するまでに時間が掛かるので注意してください。
    マシンが起動していないJP1/AJS2 Console Agentに対して接続不可と判断するまでの所要時間(単位秒)の目安を次に示しますので,必要に応じてJP1/AJS2 Console Managerの環境設定を行ってください。なお,この時間は接続できないJP1/AJS2 Console Agentの数には比例しません。

    T=an(1+b)+bc(1+b)/2
        T1       T2

    上記の記号の意味を次の表に示します。

    表8-4 記号の説明

    記号説明環境設定パラメーターデフォルト値
    T接続不可と判断するまでの所要時間
    T1接続タイムアウトの合計時間
    T2接続リトライ間隔の合計時間
    a接続タイムアウト値IPC_CONNECTTIMEOUT20(秒)
    b接続リトライ回数IPCRETRYCOUNT3(回)
    cリトライ間隔IPCRETRYINTERVAL1(秒)
    nIPアドレス数
    (凡例)
    -:該当しません。
    注※
    JP1/AJS2 Console Agentホストに対応するIPアドレスの数です。JP1/AJS2 Console Agentホストが複数ある場合は,最もIPアドレスが多いJP1/AJS2 Console AgentホストのIPアドレス数で算出してください。
    (例)
    接続できないJP1/AJS2 Console Agent ホストに対応するIPアドレスが一つで,JP1/AJS2 Console Managerの環境設定がデフォルトの場合は約90秒掛かります。

    なお,JP1/AJS2 Console Managerの環境設定については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド」を参照してください。
  2. JP1/AJS2 Console Agentから認証サーバへの接続時間
    状態取得時に,対象ユニットに対して権限チェックが必要な場合,認証サーバに問い合わせます。認証サーバとなるマシンが起動していない場合は,認証サーバへの接続不可と判断するまでに時間が掛かるので注意してください。
    なお,この時間はJP1/AJS2 Console Agentホストで監視するユニットが属するスケジューラーサービス数に比例し,監視するユニット数には依存しません。
    次の条件が重なる場合,認証サーバに対してアクセス権限を問い合わせます。
    • JP1/AJS2 Console Agentで監視するJP1ユーザーにマッピングされているOSユーザーが一般ユーザーである。
    • 監視するユニットを含む上位ユニットに資源グループが指定されている。
  3. 一つのJP1/AJS2 Console Agentホストで監視するユニット数
    状態更新処理は,すべてのJP1/AJS2 Console Agentで監視しているユニットの状態が取得できるまで完了しません。したがって,一つのJP1/AJS2 Console Agentホストで監視するユニット数に比例して状態更新に要する時間が長くなりますので注意してください。

(10) 環境設定変更時の注意事項

JP1/AJS2 Console Managerの環境設定で環境設定パラメーターCHARCODEを変更するとき,変更前の値が「SJIS」および「EUC」の場合は,定義データに日本語(ASCII文字以外)が含まれていないことを確認してください。

定義データに日本語(ASCII文字以外)が含まれている場合は,環境設定パラメーターCHARCODEは変更しないように注意してください。