4.2.1 ネットワーク上を流れるデータ量を見積もる

次のデータ量の見積もりについて説明します。

<この項の構成>
(1) JP1/AJS2 - ManagerとJP1/AJS2 - Agent間のデータ量を見積もる
(2) JP1/AJS2 - ViewとJP1/AJS2 - Manager間のデータ量を見積もる
(3) JP1/AJS2 Console ViewとJP1/AJS2 Console Manager間のデータ量を見積もる

(1) JP1/AJS2 - ManagerとJP1/AJS2 - Agent間のデータ量を見積もる

ジョブの実行と,実行結果の転送に関するデータについて見積もります。

JP1/AJS2 - ManagerとJP1/AJS2 - Agent間のデータ量の見積もりを次の表に示します。なお,キューレスジョブを使用する場合も同様のデータ量を見積もってください。

表4-3 JP1/AJS2 - ManagerとJP1/AJS2 - Agent間のデータ量の見積もり

情報の種類1ジョブ当たりの転送データ量の見積もり(単位:バイト)
ジョブの実行要求転送
ジョブネットから実行する場合
2,300
+ UNIX/PCジョブ定義情報で定義した内容※1
+(8 * 指定した環境変数の数
+ ユニット完全名長 * 2
+ エージェントホスト名サイズ * 2
+ マネージャーホスト名サイズ * 3
+ 転送ファイルのサイズ※2
jpqjobsubコマンドから実行する場合
2,300
+ jpqjobsubコマンドの各オプションとオプションに指定した値の合計サイズ
+(8 * 指定した環境変数の数
+ エージェントホスト名サイズ * 2
+ マネージャーホスト名サイズ * 3
+ 転送ファイルのサイズ※2
ジョブの結果転送600
+ マネージャーホスト名サイズ
+ エージェントホスト名サイズ
+ 結果ファイル(標準出力,標準エラー出力)のサイズ※3
イベントジョブの
実行要求転送
最小:256
最大:25,600
イベントジョブの
結果転送
最小:512
最大:7,168
注※1
UNIX/PCジョブ定義情報で定義した内容については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1. コマンド ajsprint」,およびマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 2.2.6 UNIX/PCジョブ定義情報の記述方法」を参照してください。
また,該当ジョブにイベントジョブで受信した情報を引き継ぐ場合には,上記の値にマクロ変数のサイズを追加してください。各イベントジョブで引き継ぐ情報のサイズについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 解説 付録A イベントジョブで引き継ぐ情報」を参照してください。
注※2
転送ファイルのサイズの見積もり式は次のとおりです。

ファイル数
 Σ(ファイル名長+ファイルサイズ+(12 * ファイル行数)+100)

注※3
結果ファイルのサイズの見積もり式は次のとおりです。

ファイル数
 Σ(結果ファイルサイズ+(12 * ファイル行数)+116)

また,上記以外に障害が発生しているエージェントホストを監視したり,実行登録したジョブをポーリング監視したりする場合にも,JP1/AJS2 - ManagerとJP1/AJS2 - Agent間でデータのやり取りが発生します。これらの1回のポーリング当たりのデータ量を次に示します。ただし,キューレスジョブの場合は,ポーリング監視は行われません。

表4-4 JP1/AJS2 - ManagerとJP1/AJS2 - Agent間のポーリング監視でのデータ量の見積もり

情報の種類1回のポーリング当たりの転送データ量の
見積もり(単位:バイト)
障害中のエージェントホストの状態確認要求転送300
実行中ジョブの状態確認要求転送350 + エージェントホスト名サイズ

(2) JP1/AJS2 - ViewとJP1/AJS2 - Manager間のデータ量を見積もる

ジョブネットの定義などに関するデータ量を見積もります。操作のための通信などは,データサイズが比較的小さいため,ここでは見積もりません。

JP1/AJS2 - ViewとJP1/AJS2 - Manager間のデータ量の見積もりを次の表に示します。

表4-5 JP1/AJS2 - ViewとJP1/AJS2 - Manager間のデータ量の見積もり

表示ウィンドウ転送データ量の見積もり(単位:バイト)
メインユニット数*250
ジョブネットエディタユニット数*250 + 関連接続線の数*50
ジョブネットモニタユニット数*300 + 関連接続線の数*50
デイリースケジュール,またはマンスリースケジュール全スケジュール数*150
注※
ルートジョブネット下のすべてのユニットの,実行予定および実行結果の数です。

データ量の見積もり例を次に示します。

JP1/AJS2 - Viewは,指定された間隔で自動的にJP1/AJS2 - Managerから情報を取得します(デフォルトは[ジョブネットモニタ]ウィンドウでは30秒,その他のウィンドウでは300秒です。30秒から設定できます)。ネットワークを流れるデータ量を見積もる必要がある場合には,JP1/AJS2 - Viewの更新間隔と,それぞれのウィンドウに必要なデータサイズから算出します。

(3) JP1/AJS2 Console ViewとJP1/AJS2 Console Manager間のデータ量を見積もる

JP1/AJS2 Console ViewとJP1/AJS2 Console Manager間のデータ量の見積もりについて説明します。

表4-6 JP1/AJS2 Console ViewとJP1/AJS2 Console Manager間のデータ量の見積もり

見積もるデータ量の種類見積もり(単位:バイト)
AJS2ユニット監視オブジェクトを定義(新規作成,更新)する,または定義情報を表示する際のデータ量250 + (監視先ホスト名に指定したホスト名長 + AJS2ユニット監視オブジェクトに指定したユニット完全名長)
複数のオブジェクトをコピーして貼り付けする際のデータ量貼り付けするオブジェクト数 * 150
複数のオブジェクトを削除する際のデータ量削除するオブジェクト数 * 100
画面を表示する際のデータ量定義されている監視オブジェクト数 * 200 + 100
注※
指定文字列の中に「"」や「#」がある場合は2バイトとして見積もってください。