JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド

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16.3.1 JP1/AJS2のプロセス監視

JP1/AJS2では,スケジューラーサービスを単体で起動したり停止したりできます。そのため,スケジューラーサービスのプロセスが終了していても,JP1/AJS2のプロセス全体の状態は,起動状態になります。

JP1/AJS2サービスの代表的なプロセスは,jajs_spmd_statusコマンドで監視できます。jajs_spmd_statusコマンドでは,次の表に示すプロセスの状態を監視できます。

表16-3 jajs_spmd_statusコマンド実行時に表示されるプロセス

Windowsホストのプロセス UNIXホストのプロセス
qlcltd※1 なし
queue jpqmon
evactionm※2 jpomanager※2
evactiona jpoagent
ajsovstatd※2,※3 ajsovstatd※2,※3
schedule※2 ajsmasterd※2
gatewayd※2,※4 ajsgwmasterd※2,※4

注※1
キューレスジョブ実行環境をセットアップした場合に表示されます。

注※2
JP1/AJS2 - Managerホストだけに存在します。

注※3
JP1/Cm2またはhp OpenViewと連携している場合に表示されます。

注※4
異なるスケジューラーサービス間のルートジョブネットの実行順序を制御するための設定を行った場合に表示されます。

また,スケジューラーサービスのプロセスは,ajsstatusコマンドで監視できます。

注意事項
  • スケジューラーサービスのプロセス群は,ajsstart,ajsstopコマンドを実行するとスケジューラーサービス単体で起動,停止できます。そのため,スケジューラーサービス単体で起動,停止する場合は,プロセス監視で異常と判断されないようにしてください。
  • スケジューラーサービスのajsschd,ajsflowdプロセスで異常が発生し,スケジューラーサービスが停止すると,ajsmasterdプロセスが自動的にサービスを再起動します。この場合,スケジューラーサービスの停止から再起動まではプロセスが存在しません。また,スケジューラーサービスの再起動後はプロセスIDが変わります。そのため,スケジューラーサービスの自動再起動で運用を継続できる場合を考慮し,ajsschd,ajsflowdプロセスおよびその下のプロセスは監視対象外とすることをお勧めします。
    なお,プロセス起動から3分以内に再度サービスが停止する動作が3回以上繰り返された場合には,スケジューラーサービスの自動再起動が止まります。
  • スケジューラーサービスのajsschd,ajsflowdプロセスで異常が発生し,スケジューラーサービスが停止した場合でも,scheduleプロセス(Windowsホストの場合),またはajsmasterdプロセス(UNIXホストの場合)は,ajsstartコマンドを受け付けるために,停止しないで待機しています。そのため,スケジューラーサービスだけが異常停止している場合,jajs_spmd_statusコマンドでは異常を検知できません。ajsstatusコマンドでプロセスの状態を確認してください。
  • JP1/AJS2のスケジューラーデータベースとして組み込みDBを使用している環境で,組み込みDBサービスの停止を検知して系切り替えを行うには,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 セットアップガイド 18.3.5(2) スケジューラーサービスのデータベースに組み込みDBを使用している場合」を参照し,クラスタ運用時の監視方法を設定します。この設定によって,組み込みDBの停止をJP1/AJS2で検知するとJP1/AJS2サービスが停止するため,JP1/AJS2のプロセスを監視することで系切り替えができます。

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