3.1.7 仮想ホストの定義

業務管理者が管理対象としている論理システムを構成する論理サーバの,1台以上の物理ホストから成り立つ仮想的なホストの定義について説明します。仮想ホストの定義には,新規作成,変更,および削除の機能があります。

<この項の構成>
(1) 仮想ホストの定義機能と定義方法
(2) 仮想ホストの定義

(1) 仮想ホストの定義機能と定義方法

プロセスの定義機能と定義方法を次の表に示します。

表3-22 仮想ホスト定義機能一覧

項番機能定義方法
GUI情報収集インポート
1仮想ホストの新規作成
2仮想ホストの変更
3仮想ホストの削除
(凡例)
○:定義できる
-:定義できない

注※ GUI,情報収集,インポートの定義方法については,「3.1.2 構成情報の定義方法」を参照してください。


(2) 仮想ホストの定義

仮想ホストの新規作成,変更,および削除の定義機能について説明します。

(a) 仮想ホストの作成

仮想ホストの新規作成について説明します。

[図データ]

アクセス権限
次の操作権限を持つユーザーは,アクセス権限が設定された範囲で論理サーバの配下に仮想ホストを新規に作成できます。また,プロセスの配下にも仮想ホストを新規に作成できます。
  • 業務管理者権限
  • システム管理者権限
アクセス権限が設定された範囲とは,ユーザーに設定されているJP1資源グループ名と同じJP1資源グループ名が設定されている論理システムの配下にある仮想ホスト,またはJP1資源グループ名が設定されていない論理システムの配下にある仮想ホストです。
作成した仮想ホストのアクセス権限は,論理システムのアクセス権限を継承します。
アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
新規作成規則
  • 一つのプロセスの配下に,一つの仮想ホストを定義できます。
  • 一つの論理サーバの配下に,複数の仮想ホストを定義できます。
  • 複数のプロセスの配下または複数の論理サーバの配下に,一つの仮想ホストを定義できます(プロセスまたは論理サーバ:仮想ホストが,n:1となります)。
  • 仮想ホストの配下に,論理システム,論理グループ,論理サーバ,プロセス,および仮想ホストは定義できません。
  • 同一論理システム内に同一名称の仮想ホスト,論理グループ,論理サーバ,およびプロセスの定義はできません(仮想ホストの名称は,業務用ホスト名が該当します)。
次に,仮想ホストの作成時に設定する項目とその内容を示します。

表3-23 仮想ホストの設定項目

項番設定項目内容必須/任意
1業務用ホスト名仮想ホストの業務用のホスト名を設定します。必須
2業務用IPアドレス仮想ホストの業務用のIPアドレスを設定します。必須
3業務用サブネットマスク仮想ホストの業務用のサブネットマスクを設定します。必須
4管理用ホスト名仮想ホストの管理用のホスト名を設定します。必須
5管理用IPアドレス仮想ホストの管理用のIPアドレスを設定します。必須
6管理用サブネットマスク仮想ホストの管理用のサブネットマスクを設定します。必須
7Cosminexus連携用ホスト名仮想ホストのCosminexus用ホスト名を設定します。任意
8要求仕様仮想ホストに要求される仕様を設定します。
物理ホストとマッピングするときの参考情報となります。
設定できるプロパティ項目については,表3-24を参照してください。
任意
9説明仮想ホストに対する説明を設定します。任意
10冗長構成仮想ホストをクラスタ構成などの冗長構成にするかどうかの情報を指定します。必須
11Tier種別CosminexusのTier種別を設定します。
このプロパティは,Web推奨モデルによる論理構成の定義時に設定します。
任意

注※ 上位の論理システムのテンプレート種別が「Web推奨モデル」であり,かつCosminexus Smart ComposerのXMLファイルを出力する場合だけ必須となります。テンプレートの種別が「フリーパターン」の場合は指定できません。


表3-24 要求仕様一覧

項番設定項目内容必須/任意
1CPU種別CPUの種別を設定します。任意
2CPUクロック数CPUクロック数を設定します。任意
3CPU搭載数CPU搭載数を設定します。任意
4メモリ容量メモリ容量を設定します。任意
5ディスク容量ディスク容量を設定します。任意
6OS名称OS名称を設定します。任意
7OSバージョンOSバージョンを設定します。任意

(b) 仮想ホストの変更

仮想ホストの変更について説明します。

アクセス権限
次の操作権限を持つユーザーは,アクセス権限が設定された範囲で仮想ホストの業務用ホスト名などを変更できます。
  • 業務管理者権限
  • システム管理者権限
アクセス権限が設定された範囲とは,ユーザーに設定されているJP1資源グループ名と同じJP1資源グループ名が設定されている論理システムの配下にある仮想ホスト,またはJP1資源グループ名が設定されていない論理システムの配下にある仮想ホストです。
アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。

(c) 仮想ホストの削除

仮想ホストの削除について説明します。

アクセス権限
次の操作権限を持つユーザーは,アクセス権限が設定された範囲で仮想ホストを削除できます。
  • 業務管理者権限
  • システム管理者権限
アクセス権限が設定された範囲とは,ユーザーに設定されているJP1資源グループ名と同じJP1資源グループ名が設定されている論理システムの配下にある仮想ホスト,またはJP1資源グループ名が設定されていない論理システムの配下にある仮想ホストです。
アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
削除規則
  • 仮想ホストを削除した場合は,その仮想ホストに関連する物理ホストとのマッピング情報も削除されます。
  • 同時に複数の仮想ホストは削除できません。
仮想ホストの削除時の削除対象範囲を次に示します。
[図データ]