トラブルが発生したときに資料を採取する方法を次に示します。
(1) プロセスの状態を確認する
Windowsのタスクマネージャーを使用して,プロセスの動作状態を確認してください。正常に動作している場合に表示されるプロセスを次に示します。
(a) JP1/IM - CM
JP1/IM - CMのプロセスを次に示します。なお,表内の括弧( )内の数値は同時に実行するプロセス数です。
表13-9 JP1/IM - CMのプロセス
親プロセス名 | 機能 | 子プロセス名 | 機能 |
---|---|---|---|
jcm_spmd.exe (1) | JP1/IM - CMのプロセス管理 | jcmmain.exe (1) | JP1/IM - CMサービス (プロセス管理表示名:jcmmain) |
jcm_service.exe (1) | JP1/IM - CMのWindowsサービス制御 | - | - |
クラスタシステムで運用する場合,物理ホストおよび論理ホストごとに,上記のプロセスを実行します。同時に実行するプロセス数は,実行している物理ホストおよび論理ホストの数に,上記のプロセス数を掛けた数になります。
表中で,親プロセスがjcm_spmd.exeであるプロセスはプロセス管理が制御しており,jcm_spmd_statusコマンドでプロセスの状態を確認できます。
正常に動作している場合の表示例を次に示します。
c:¥>jcm_spmd_status
KAVB3690-I JP1_IMCM の状態通知処理を開始します
稼働中のプロセスを表示します
プロセス名称 プロセスID
jcmmain 2325
KAVB3691-I プロセスはすべて起動しています
(b) JP1/IM - View
JP1/IM - Viewのプロセスを次に示します。なお,表内の括弧( )内の数値は同時に実行するプロセス数です。
表13-10 JP1/IM - Viewのプロセス
親プロセス名 | 機能 | 子プロセス名 | 機能 |
---|---|---|---|
jcoview.exe (3) | JP1/IM - Viewのプロセス管理 | jcoview_evt.exe (3) | スレッドダンプ出力イベントの送信 |
java.exe (3) | JP1/IM - Viewの画面制御 |
(2) JP1/IM - View用スレッドダンプを出力する
次の手順に従いダンプファイルを出力してください。
jcothreaddmpコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager リファレンス」のjcothreaddmpコマンドを参照してください。
(3) 資料採取ツールを実行する
資料採取ツール(jcm_log.batまたはjcoview_log.bat)を実行します。
JP1/IM - CMで提供しているjcm_log.batを実行すれば,同ホスト上のJP1/IM - CMの障害調査に必要な資料を採取できます。また,JP1/IM - Viewで提供しているjcoview_log.batを実行すれば,同ホスト上のJP1/IM - Viewの障害調査に必要な資料を採取できます。jcoview_log.batについては,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager リファレンス」のトラブルシューティングの資料の採取方法を参照してください
なお,資料採取ツールで採取する資料の総容量は膨大になるため,実行する前に容量を見積もり,使用しているマシンの空き容量を確認する必要があります。
a:CMasterパス¥JP1CMaster¥log¥以下のデータサイズ(最大60MB)
b:CMasterパス¥JP1CMaster¥DB¥以下のデータサイズ(最大2GB)
c:CMasterパス¥JP1CMaster¥conf¥以下のデータサイズ(最大1MB)
d:CMasterパス¥JP1CMaster¥default¥以下のデータサイズ(最大1MB)
e:Baseパス¥JP1Base¥log¥以下のデータサイズ(最大187MB)
f:Baseパス¥JP1Base¥sys¥以下のデータサイズ(最大55MB※1)
g:Baseパス¥JP1Base¥conf¥以下のデータサイズ(最大1MB)
h:Baseパス¥JP1Base¥default¥以下のデータサイズ(最大1MB)
i:ワトソンログ・クラッシュダンプのデータサイズ
j:以下のファイルの合計値
システムルート(c:¥WINNT¥など)¥system32¥config¥AppEvent.evt
システムルート(c:¥WINNT¥など)¥system32¥config¥SysEvent.evt
注※1 デフォルト値です。イベントDBのサイズを変更した場合,データサイズは増加または減少します。
k:共有ディスク¥JP1CMaster¥log¥以下のデータサイズ(最大60MB)
l:共有ディスク¥JP1CMaster¥DB_論理ホスト名¥以下のデータサイズ(最大2GB)
m:共有ディスク¥JP1CMaster¥conf¥以下のデータサイズ(最大1MB)
n:共有ディスク¥JP1Base¥log¥以下のデータサイズ(最大187MB)
o:共有ディスク¥JP1Base¥event¥以下のデータサイズ(最大55MB※1)
p:共有ディスク¥JP1Base¥conf¥以下のデータサイズ(最大1MB)
注※1 デフォルト値です。イベントDBのサイズを変更した場合には増加します。
次に,ツールの実行例を示します。
C:¥>"C:¥Program Files¥HITACHI¥JP1CMaster¥tools¥jcm_log.bat" 資料格納フォルダ
資料格納フォルダはフルパスで指定してください。また,資料格納フォルダが空白を含むフォルダの場合,"で囲んで指定してください。
ツールを実行すると,資料格納フォルダに指定したフォルダ下にjp1_defaultフォルダができ,そこに採取した資料がコピーされます。なお,採取した資料は,圧縮ツールを使用して圧縮してください。
(4) オペレーション内容を確認する
トラブル発生時のオペレーション内容を確認し,記録しておいてください。確認が必要な情報を次に示します。
(5) 画面上のエラー情報を採取する
画面にエラーが表示された場合は,その情報も採取します。次に示すハードコピーを採取してください。
(6) ユーザーダンプを採取する(Windows Vista限定)
Windows VistaでJP1/IM - Viewのプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合,エラーダイアログが表示されている状態で,次の手順でユーザーダンプを採取してください。
(7) 問題レポートを採取する(Windows Vista限定)
Windows VistaでJP1/IM - Viewのプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合,次の手順で問題レポートを採取してください。