3.1.4 論理グループの定義
システムの構成を論理的にグループ化する「論理グループ」の定義について説明します。論理グループには,ロードバランシンググループとユニットグループの2種類があります。また,論理グループの定義には,新規作成,変更,および削除機能があります。
- <この項の構成>
- (1) 論理グループの定義機能と定義方法
- (2) ロードバランシンググループの定義
- (3) ユニットグループの定義
(1) 論理グループの定義機能と定義方法
論理グループの定義機能と定義方法を次に示します。なお,ロードバランシンググループとユニットグループでは,定義機能および定義方法は同じです。
表3-5 論理グループ定義機能一覧
項番 | 定義機能 | 定義方法※ |
---|
GUI | 情報収集 | インポート |
---|
1 | 論理グループの新規作成 | ○ | ○ | ○ |
2 | 論理グループの変更 | ○ | ○ | ○ |
3 | 論理グループの削除 | ○ | - | - |
- (凡例)
- ○:定義できる
- -:定義できない
注※ GUI,情報収集,インポートの定義方法については,「3.1.2 構成情報の定義方法」を参照してください。
(2) ロードバランシンググループの定義
ロードバランシンググループの新規作成,変更,および削除の定義機能について説明します。
(a) ロードバランシンググループの新規作成
ロードバランシンググループ(論理グループ)の新規作成について説明します。
![[図データ]](figure/sy030114.gif)
- アクセス権限
- 次の操作権限を持つユーザーは,アクセス権限が設定された範囲で論理システムの直下に,ロードバランシンググループを新規に作成できます。また,ユニットグループの直下にも,ロードバランシンググループを新規に作成できます。
- アクセス権限が設定された範囲とは,ユーザーに設定されているJP1資源グループ名と同じJP1資源グループ名が設定されている論理システムの配下にあるロードバランシンググループ,またはJP1資源グループ名が設定されていない論理システムの配下にあるロードバランシンググループです。
- 作成したロードバランシンググループのアクセス権限は,論理システムのアクセス権限を継承します。
- アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
- 新規作成規則
- ロードバランシンググループの直下には,複数のユニットグループまたは複数の論理サーバを定義できます。論理システム,プロセス,仮想ホスト,およびロードバランシンググループは定義できません。
- ユニットグループの直下には,ロードバランシンググループを定義できます。
- 同一の論理システム内に,同一名称のロードバランシンググループ,ユニットグループ,論理サーバ,プロセス,および仮想ホストは定義できません。
次に,ロードバランシンググループの作成時に設定する項目とその内容を示します。
表3-6 ロードバランシンググループの設定項目
項番 | 設定項目 | 内容 | 必須/任意 |
---|
1 | 名称 | ロードバランシンググループの名称を設定します。 | 必須 |
2 | Cosminexus管理名 | ロードバランシンググループのCosminexusでの管理名を設定します。 | 任意※1 |
3 | 説明 | ロードバランシンググループに対する説明を設定します。 | 任意 |
4 | 仮想IPアドレス | ロードバランシンググループの仮想IPアドレスを設定します。 | 任意※1 |
5 | 種別 | ロードバランシンググループの種別を選択します。選択できる種別については表3-7を参照してください。 | 必須 |
6 | ロードバランシング方式 | ロードバランシング方式を設定します。 | 任意 |
7 | 多重度 | 定義するロードバランシンググループが,負荷分散の対象とするユニットグループの数を指定します。 Web推奨モデルによる論理システムの新規作成のときだけ指定できます。 | 必須※2 |
8 | ポート情報 | ポートの情報を設定します。ポート情報に設定できる情報については,表3-8を参照してください。 | 任意 |
注※1 Web推奨モデルによる論理システム定義時,ロードバランシンググループの種別に「ロードバランサ」を指定した場合は必須となります。
注※2 上位の論理システムのテンプレート種別が「Web推奨モデル」の場合だけ必須となります。テンプレートの種別が「フリーパターン」の場合は指定できません。
表3-7 ロードバランシンググループの種別一覧
項番 | 種別 | 説明 |
---|
1 | ロードバランサ | ロードバランサを使用する場合に指定します。 |
2 | その他 | そのほかのロードバランシンググループ。または,ロードバランサを使用しないでロードバランシングを実現する場合に指定します。 |
注 Web推奨モデルによる論理システム定義時には,「ロードバランシンググループ」を必ず定義しなければなりません。また,「ロードバランサ」を選択した場合,ロードバランシンググループとロードバランサのマッピング定義は,Cosminexus Smart ComposerのXMLファイルを出力するときに自動的に割り当てられます。
表3-8 ポート情報一覧
項番 | 設定項目 | 詳細 | 必須/任意 |
---|
1 | ポート名称 | ポートの名称(サービス名)を設定します。 | 任意 |
2 | ポート番号 | 仮想ホストのポート番号を設定します。 | 任意※ |
3 | ポート種別 | ポート種別を設定します。 | 任意 |
注※ Web推奨モデルによる論理システムの定義時に,種類で「ロードバランサ」を選択した場合だけ必須となります。
(b) ロードバランシンググループの変更
ロードバランシンググループの変更について説明します。
- アクセス権限
- 次の操作権限を持つユーザーは,アクセス権限が設定された範囲でロードバランシンググループの名称,説明,種別,IPアドレスなどを変更できます。
- アクセス権限が設定された範囲とは,ユーザーに設定されているJP1資源グループ名と同じJP1資源グループ名が設定されている論理システムの配下にあるロードバランシンググループ,またはJP1資源グループ名が設定されていない論理システムの配下にあるロードバランシンググループです。
- アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
- 変更規則
- ロードバランシンググループの情報を変更しても,そのロードバランシンググループの配下にある論理グループ,論理サーバ,仮想ホスト,およびプロセスに対しては影響を与えません。
(c) ロードバランシンググループの削除
ロードバランシンググループの削除について説明します。
- アクセス権限
- 次の操作権限を持つユーザーは,アクセス権限が設定された範囲でロードバランシンググループを削除できます。
- アクセス権限が設定された範囲とは,ユーザーに設定されているJP1資源グループ名と同じJP1資源グループ名が設定されている論理システムの配下にあるロードバランシンググループ,またはJP1資源グループ名が設定されていない論理システムの配下にあるロードバランシンググループです。
- アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
- 削除規則
- ロードバランシンググループを削除した場合は,そのロードバランシンググループの配下にある論理グループ,論理サーバ,およびプロセスが削除されます。また,それらのマッピング情報も削除されます。ただし,仮想ホストは削除されません。
- 同時に複数のロードバランシンググループを削除できません。
- 論理グループの削除時の対象範囲を次に示します。
![[図データ]](figure/sy030115.gif)
(3) ユニットグループの定義
ユニットグループの新規作成,変更,および削除の定義機能について説明します。
(a) ユニットグループの新規作成
ユニットグループ(論理グループ)の新規作成について説明します。
![[図データ]](figure/sy030116.gif)
- アクセス権限
- 次の操作権限を持つユーザーは,アクセス権限が設定された範囲で論理システムの直下にユニットグループを新規に作成できます。また,ロードバランシンググループの直下にもユニットグループを新規に作成できます。
- アクセス権限が設定された範囲とは,ユーザーに設定されているJP1資源グループ名と同じJP1資源グループ名が設定されている論理システムの配下にあるユニットグループ,またはJP1資源グループ名が設定されていない論理システムの配下にあるユニットグループです。
- 作成したユニットグループのアクセス権限は,論理システムのアクセス権限を継承します。
- アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
- 作成規則
- ユニットグループ直下に,複数のロードバランシンググループまたは複数の論理サーバを定義できます。論理システム,プロセス,仮想ホスト,およびユニットグループは定義できません。
- ロードバランシンググループの直下に,ユニットグループを定義できます。
- 同一論理システム内に,同一名称のユニットグループ,ロードバランシンググループ,論理サーバ,プロセス,および仮想ホストを定義できません。
次に,ユニットグループの作成時に設定する項目とその内容を示します。
表3-9 ユニットグループの設定項目
項番 | 設定項目 | 内容 | 必須/任意 |
---|
1 | 名称 | ユニットグループの名称を設定します。 | 必須 |
2 | Cosminexus管理名 | ユニットグループのCosminexusでの管理名を設定します。 | 任意※ |
3 | 説明 | ユニットグループに対する説明を設定します。 | 任意 |
注※ 上位の論理システムのテンプレート種別が「Web推奨モデル」であり,かつCosminexus Smart ComposerのXMLファイルを出力する場合だけ必須となります。テンプレートの種別が「フリーパターン」の場合は指定できません。
(b) ユニットグループの変更
ユニットグループの変更について説明します。
- アクセス権限
- 次の操作権限を持つユーザーは,アクセス権限が設定された範囲でユニットグループの名称,説明などを変更できます。
- アクセス権限が設定された範囲とは,ユーザーに設定されているJP1資源グループ名と同じJP1資源グループ名が設定されている論理システムの配下にあるユニットグループ,またはJP1資源グループ名が設定されていない論理システムの配下にあるユニットグループです。
- アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
- 変更規則
- ユニットグループの情報を変更しても,そのユニットグループの配下にある論理グループ,論理サーバ,仮想ホスト,およびプロセスに対しては影響を与えません。
(c) ユニットグループの削除
ユニットグループの削除について説明します。
- アクセス権限
- 次の操作権限を持つユーザーは,アクセス権限が設定された範囲でユニットグループを削除できます。
- アクセス権限が設定された範囲とは,ユーザーに設定されているJP1資源グループ名と同じJP1資源グループ名が設定されている論理システムの配下にあるユニットグループ,またはJP1資源グループ名が設定されていない論理システムの配下にあるユニットグループです。
- アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
- 削除規則
- ユニットグループを削除した場合は,そのユニットグループの配下にある論理グループ,論理サーバ,およびプロセスが削除されます。また,それらのマッピング情報も削除されます。ただし,仮想ホストは削除されません。
- 同時に複数のユニットグループを削除できません。
- 論理グループの削除時の対象範囲については,「3.1.4(2)(c) ロードバランシンググループの削除」の削除規則を参照してください。