3.4 構成情報の収集
JP1/IM - CMと連携するプログラムから論理構成の定義情報や物理構成の定義情報を収集し,構成管理DBに情報を格納します。ここでは,構成情報収集機能について説明します。
次にJP1/IM - CMと連携するプログラムと収集する情報の一覧を示します。
表3-41 連携するプログラムと収集する情報
項番 | 連携するプログラム | 収集する情報 |
---|
1 | Cosminexus | 論理構成定義 |
2 | JP1/SC/Control Manager | 物理構成定義 |
3 | JP1/NETM/AIM | 物理構成定義 |
4 | JP1/Cm2/NC | 物理構成定義 |
5 | HiRDB | 論理構成定義 |
- <この節の構成>
- (1) 構成情報収集の流れ
- (2) 構成情報収集時の注意事項
(1) 構成情報収集の流れ
JP1/IM - CMでは,JP1/Baseが提供するプラグインサービス機能とアダプタコマンド実行機能を使用して,連携対象のプログラムが管理するオブジェクト情報を取得します。
次にJP1/IM - CMと連携するプログラムのプラグインサービスおよびアダプタコマンド利用時の流れを図に示します。例として,JP1/SC/Control Managerとの連携で説明します。
![[図データ]](figure/sy030400.gif)
図中の番号に従って説明します(図中の丸付き番号は,下記番号にそれぞれ対応しています)。
- ユーザーが情報収集コマンド(jcmgetinfo)を実行します。
情報収集コマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management - Central Information Master リファレンス jcmgetinfo」(2. コマンド)を参照してください。
- JP1/BaseのプラグインAPIを使用して連携するプログラムの構成情報収集アダプタコマンドを起動します。
- 構成情報収集アダプタコマンドの出力結果と構成管理DB内の情報との比較をします。
- 比較結果を変更レポートとしてファイルに出力します。また,アダプタコマンドの出力結果は,jcmimportコマンドで使用できるXML形式ファイルで出力します。
- ユーザーは,変更レポートで変更内容を確認し,構成情報の収集結果を構成管理DBに反映するかどうかを判断します。
判断基準:
論理構成定義の場合,Web推奨モデルのウィザードで定義した論理システムとCosminexusから収集した情報に差異があれば,論理構成定義に反映させるか,またはCosminexusでシステムを構築し直してから再度情報収集をします。
物理構成定義の場合は無条件に反映します。
- ユーザーは,情報収集コマンドが出力したXMLファイルをjcmimportコマンドを使用して,構成情報を構成管理DBに反映します。
jcmimportコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management - Central Information Master リファレンス jcmimport」(2. コマンド)を参照してください。
(2) 構成情報収集時の注意事項
構成情報収集時の注意事項について説明します。
- 構成情報収集で収集した構成情報をJP1/IM - Viewで変更する場合,収集元のオブジェクト情報と整合性を保って変更してください。整合性が保たれていない場合,JP1/AJS2 - SOのシナリオ実行時などにエラーとなるときがあります。構成情報収集で収集した情報を変更する場合は,収集元のプログラムで構成情報を変更したあとで,再度,構成情報収集を実行してください。
- CosminexusのWebシステム名は,システム内にあるすべてのドメインでユニークになっている必要があります。異なるドメイン間で同一のWebシステム名がある場合,先に収集されたWebシステム名が有効となります。
- Cosminexusから論理構成を収集する場合,Cosminexus側の定義でWebシステム名,ユニット名,仮想サーバ名,および運用ホスト名は,Webシステム内でユニークとなるようにしてください。これらの名称がユニークでない場合,情報収集時にエラーとなり,情報収集ができません。
- JP1/SC/Control ManagerおよびJP1/NETM/AIMの両方のプログラムから物理ホストの情報を収集する場合,同一の物理ホストには同一のサーバ名を設定してください。サーバ名が異なっている場合,JP1/IM - CMでは,それぞれを別の物理ホストとして扱います。また,「3.2.4(2) 使用できない名称」が,サーバ名に設定されている場合,構成情報収集時にエラーとなり,情報収集できません。
- JP1/IM - CMで管理するデータモデルと,連携対象のプログラムが管理するオブジェクト情報は文字数の制限が異なる場合があります。このため,構成情報収集を実行する前に,連携対象のプログラムが管理するオブジェクトが以下の制限値を満たしていることを確認してください。特に,オブジェクトに日本語などのマルチバイト文字を含んでいる場合は,注意が必要です。次の表に示す制限値を超えている場合,構成情報収集時にエラーとなり,情報収集できません。
表3-42 収集対象オブジェクトの制限値
項番 | 連携するプログラム | 対象オブジェクト | 制限値 |
---|
1 | Cosminexus | Webシステム名 | 30バイト |
Webシステム表示名 | 511バイト |
ロードバランサ名 | 32バイト |
ロードバランサ表示名 | 511バイト |
ユニット名 | 32バイト |
ユニット表示名 | 511バイト |
仮想サーバ名 | 32バイト |
仮想サーバ表示名 | 511バイト |
運用ホスト名 | 32バイト |
運用ホスト表示名 | 511バイト |
2 | JP1/SC/Control Manager | サーバ名 | 511バイト |
モデル名 | 255バイト |
シャーシの製造番号 | 255バイト |
OSの名称 | 255バイト |
OSのバージョン | 255バイト |
N+1グループ名 | 255バイト |
3 | JP1/NETM/AIM | サーバ名 | 511バイト |
モデル | 255バイト |
OSの名称 | 255バイト |
OSのバージョン | 255バイト |
ソフトウェアの名称 | 255バイト |
ソフトウェアのバージョン | 255バイト |
4 | JP1/Cm2/NC | スイッチ名 | 255バイト |
モデル名 | 255バイト |
5 | HiRDB | HiRDBニックネーム | 127バイト |
サーバ名 | 511バイト |
ホスト名 | 127バイト |