物理構成定義をする際の各オブジェクト作成時の注意事項について説明します。
(1) 名称のユニーク性
物理構成の各オブジェクトは,オブジェクトの種類が異なっていても同一の名称を与えられません。このため,次に示す名称付与規則でオブジェクトのユニーク性を保持します。
●物理ホスト
情報収集機能で作成された物理ホストのオブジェクトには,次の形式で名称が設定されます。
情報収集で与えられた名称を変更すると,次回の情報収集時に別オブジェクトとして同一の物理ホストの情報が作成されます。そのため次の注意が必要となります。ユーザーが物理ホストの定義を作成する場合,ユニークなホスト名を指定しなければなりません。
●NIC
情報収集機能で作成されたNICのオブジェクトには,次に示す形式で名称が設定されています。
情報収集で与えられた名称を変更すると,次回の情報収集時に別オブジェクトとして同一のNICの情報が作成されます。そのため次の注意が必要となります。ユーザーがNICの定義を作成する場合,ユニークなMACアドレスを指定しなければなりません。
●ネットワーク情報
情報収集機能で作成されたネットワーク情報のオブジェクトには,次に示す形式で名称が設定されています。
JP1/IM - Viewでネットワーク情報のIPアドレスを変更すると,情報収集で与えられた名称も変更されます。この場合,次回の情報収集時に別オブジェクトとしてネットワーク情報が作成されてしまうため,次の注意が必要となります。ユーザーがネットワーク情報の定義を作成する場合,NIC内でユニークなIPアドレスを指定しなければなりません。
●ロードバランサ
情報収集機能で作成されたロードバランサのオブジェクトには,次に示す形式で名称が設定されています。
情報収集で与えられた名称を変更すると,次回の情報収集時に別オブジェクトとして同一のロードバランサの情報が作成されてしまうため,次の注意が必要となります。ユーザーがロードバランサの定義を作成する場合,ユニークなスイッチ名を指定しなければなりません。
●ソフトウェア
情報収集機能で作成されたソフトウェアのオブジェクトには,次に示す形式で名称が設定されています。
JP1/IM - Viewでソフトウェア名称およびバージョン情報を変更すると,情報収集で与えられた名称も変更されます。この場合,次回の情報収集時に別オブジェクトとしてソフトウェアの情報が作成されてしまうため,次の注意が必要となります。ユーザーがソフトウェアの定義を作成する場合,ソフトウェア名称とバージョン情報の組でユニークとなる値を指定しなければなりません。
(2) 使用できない名称
物理構成の各オブジェクトをグルーピングするために,JP1/IM - CMは標準で次のグループオブジェクト群を用意しています。
上記の各グループオブジェクトは,JP1/IM - CMのインストール時に次の名称で自動的に作成されます。そのため,これらの名称は物理構成のオブジェクト名に使用できません。
また,次に示す値も,物理構成のオブジェクト名には使用できません。
上記の名称を持つサブグループのオブジェクトは,情報収集およびJP1/IM - ViewのGUIでの物理リソースの作成時にシステムで自動的に作成されます。