3.2.1 リソースプールの定義

リソースプールは,インフラ管理者が管理対象としているハードウェア(サーバ,ロードバランサ,ストレージ,スイッチなど)を物理リソースとして定義します。または,物理リソースを特定の条件でグルーピングしたカテゴリとして定義します。

<この項の構成>
(1) リソースプールの定義機能と定義方法
(2) 物理ホストの新規作成
(3) ロードバランサの新規作成
(4) カテゴリの作成

(1) リソースプールの定義機能と定義方法

リソースプールの定義機能と定義方法を次の表に示します。

表3-25 リソースプール機能一覧

項番機能定義方法
GUI情報収集インポート
1物理ホストの新規作成
2物理ホストの変更
3物理ホストの削除
4ロードバランサの新規作成
5ロードバランサの変更
6ロードバランサの削除
7カテゴリの作成
(凡例)
○:定義できる
-:定義できない

注※ GUI,情報収集,インポートの定義方法については,「3.1.2 構成情報の定義方法」を参照してください。


(2) 物理ホストの新規作成

物理ホストの新規作成について説明します。

[図データ]

アクセス権限
次の操作権限を持つユーザーは,リソースプールに物理ホストを新規に作成できます。
  • インフラ管理者権限
  • システム管理者権限
アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
新規作成規則
  • リソースパックには物理ホストを定義できません。
次に,物理ホストの作成時に設定する項目とその内容を示します。

表3-26 物理ホストの設定項目一覧

項番設定項目内容必須/任意
1名称物理ホストの名称を設定します。必須
2説明任意の情報を設定します(本番機または予備機などの情報を設定しておくことを推奨します)。任意
3共有物理リソースをリソースパックに割り当てる際に共有できるかどうかの状態を設定します。必須
4CPU種別CPUの種別を設定します。任意
5CPUクロック数CPUクロック数を設定します。任意
6CPU搭載数CPU搭載数を設定します。任意
7メモリ容量メモリ容量を設定します。任意
8ディスク容量ディスク容量を設定します。任意
9OS名称OS名称を設定します。任意
10OSバージョンOSバージョンを設定します。任意
11N+1グループ名JP1/SC/Control Managerからの取得情報にN+1モデルの情報が存在した場合のクラスタ名が設定されます。ユーザーの指定はできません。任意
12系種別JP1/SC/Control Managerからの取得情報にN+1モデルの情報が存在した場合,現用系または待機系の種別が設定されます。ユーザーの指定はできません。任意
13資産IDJP1/NETM/AIMからの取得情報のAssetIDが設定されます。ユーザーの指定はできません。任意
14シャーシIDBladeSymphonyのシャーシIDを設定します。任意
15スロット番号BladeSymphonyのスロット番号を設定します。任意
16NIC情報NICの情報を設定します(複数指定できます)。
設定できるプロパティ項目については,表3-27を参照してください。
任意
17ソフトウェア情報物理ホストにインストールされているソフトウェア情報を設定します。
設定できるプロパティ項目については,表3-28を参照してください。
任意

表3-27 NIC情報の属性項目一覧

項番設定項目内容必須/任意
1NIC名NIC名を設定します。任意
2MACアドレスMACアドレスを設定します。任意
3NIC情報NICに設定されているネットワーク情報を設定します(複数指定できます)。
複数設定されている場合,物理ホストの一覧には,先頭エントリのネットワーク情報を使用します。
設定できるプロパティ項目については,表3-29を参照してください。
任意

表3-28 ソフトウェア情報の属性項目一覧

項番設定項目内容必須/任意
1ソフトウェア名ソフトウェア名を設定します。任意
2バージョン情報バージョン情報を設定します。任意

表3-29 ネットワーク情報の属性項目一覧

項番設定項目内容必須/任意
1IPアドレスIPアドレスを設定します。任意
2サブネットマスクサブネットマスクを設定します。任意
3デフォルトゲートウェイデフォルトゲートウェイを設定します。任意

(a) 物理ホストの変更

物理ホストの変更について説明します。

アクセス権限
次の操作権限を持つユーザーは,リソースプールまたはリソースパックのカテゴリから物理ホストのプロパティ情報を変更できます。
  • インフラ管理者権限
  • システム管理者権限
アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
変更規則
  • ユーザーが変更できる物理ホストの情報は,ユーザーが定義した物理ホストの情報だけです。
  • 連携する管理ミドルウェアから収集した情報について変更した場合,Link & Launch機能などで管理ミドルウェアとの連携が正常に動作しないときがあります。

(b) 物理ホストの削除

物理ホストの削除について説明します。

アクセス権限
次の操作権限を持つユーザーは,リソースプールのカテゴリから物理ホストを削除できます。
  • インフラ管理者権限
  • システム管理者権限
アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
削除規則
  • リソースプールのカテゴリから物理ホストを削除した場合,その物理ホストに関連するすべての論理オブジェクトとのマッピング情報が削除されます。また,その物理ホストに関連するリソースパックとのマッピング情報についても削除されます。
  • 同時に複数の物理ホストを削除できません。
物理ホストの削除時の削除対象範囲を次に示します。
[図データ]

(3) ロードバランサの新規作成

ロードバランサの新規作成について説明します。

[図データ]

アクセス権限
次の操作権限を持つユーザーは,リソースプールにロードバランサを新規に作成できます。
  • インフラ管理者権限
  • システム管理者権限
アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
新規作成規則
  • ロードバランサには物理リソースを定義できません。

次に,ロードバランサの作成時に設定する項目とその内容を示します。

表3-30 ロードバランサの設定項目一覧

項番設定項目内容必須/任意
1名称ロードバランサの名称を設定します。必須
2説明任意の情報を設定します(本番機または予備機などの情報を設定しておくことを推奨します)。任意
3デバイス名称ロードバランサのデバイス名を設定します。任意
4モデル名ロードバランサのモデルを設定します。任意
5管理IPアドレスロードバランサの管理IPアドレスを設定します。任意
6共有ロードバランサをリソースパックに割り当てる際に共有できるかどうかの状態を設定します。必須
7バインドリストバインドリストの情報を設定します。
バインドリストの情報については,表3-31を参照してください。
任意

表3-31 バインドリスト情報の属性項目一覧

項番設定項目内容必須/任意
1論理サービス情報JP1/Cm2/NCから収集した論理サービスの情報が設定されます。ユーザーは設定できません。
論理システムのロードバランシンググループの仮想ホストIPアドレス,ポート番号に該当します。
任意
2物理サービスリストJP1/Cm2/NCから収集した物理サービス情報が設定されます。
物理サービスリストの情報については,表3-32を参照してください。
任意
3ロードバランシング方式ロードバランシング方式を設定します。任意

表3-32 物理サービスリスト情報の属性項目一覧

項番設定項目内容必須/任意
1物理サービス情報JP1/Cm2/NCから収集した物理サービスの情報を設定します。ユーザーは設定できません。
論理システムの仮想ホストの業務用IPアドレス,プロセスのポート番号に該当します。
任意

(a) ロードバランサの変更

ロードバランサの変更について説明します。

アクセス権限
次の操作権限を持つユーザーは,リソースプールまたはリソースパックのカテゴリから,ロードバランサのプロパティ情報を変更できます。
  • インフラ管理者権限
  • システム管理者権限
アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
変更規則
  • ユーザーが変更できるのは,ユーザーが定義したロードバランサの情報だけです。
  • 連携する管理ミドルウェアから収集した情報について変更した場合,Link & Launch機能などで管理ミドルウェアとの連携が正常に動作しないときがあります。

(b) ロードバランサの削除

ロードバランサの削除について説明します。

アクセス権限
次の操作権限を持つユーザーは,リソースプールのカテゴリからロードバランサを削除できます。
  • インフラ管理者権限
  • システム管理者権限
アクセス権限については,「5.1 ユーザーの管理機能」を参照してください。
削除規則
  • リソースプールのカテゴリからロードバランサを削除した場合,そのロードバランサに関連するすべての論理オブジェクトとのマッピング情報は削除されます。また,ロードバランサに関連するリソースパックとのマッピング情報についても削除されます。
  • 同時に複数のロードバランサを削除できません。
ロードバランサの削除時の削除対象範囲を次に示します。
[図データ]

(4) カテゴリの作成

JP1/SC/Control Manager,JP1/NETM/AIM,またはJP1/Cm2/NCからの物理構成情報の収集時に,リソースプール内にカテゴリを自動的に作成します。また,ユーザーがハードウェアを追加した場合も,自動的にリソースプール内にカテゴリを作成します。作成されるカテゴリは次の3種類です。

次に,カテゴリの作成時に設定する項目とその内容を示します。

表3-33 カテゴリの設定項目一覧

項番設定項目内容必須/任意
1名称カテゴリの名称を設定します。
システムが自動的に設定するものであり,ユーザーは設定できません。
必須
2条件グルーピングするための条件を設定します。
システムが自動的に設定するものであり,ユーザーは設定できません。
必須