JP1/Integrated Management - Manager リファレンス
機能
JP1/IM - Managerのシステム環境を設定,または設定値を参照します。このコマンドで設定した値は,次の契機で有効になります。
- JP1/IM - Managerを再起動したとき
- -iオプションを指定してこのコマンドを実行したあと
- jco_spmd_reloadコマンドを実行したあと
また,このコマンドを実行すると設定内容が標準出力に出力されます。
形式
jcoimdef [-r EXE | OUTPUT | OFF] [-b イベント取得位置] [-s ON | OFF] [-n ON | OFF] [-egs ON | OFF] [-rulehost ホスト名] [-ruleuser ユーザー名] [-rule ON | OFF] [-resevent ON | OFF] [-e リトライ間隔] [-t タイムアウト時間] [-c リトライ回数:リトライ間隔] [-o リトライ回数:リトライ間隔] [-i] [-h 論理ホスト名]-reseventオプションは,BJEXと連携した場合に使用するオプションです。-reseventオプションの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド 23.6.1 jcoimdef」を参照してください。
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
Consoleパス\bin\
- UNIXの場合
/opt/jp1cons/bin/
引数
引数なし
現在の設定内容が,標準出力に一覧表示されます。
表示形式を,次に示します。
設定項目名=設定値デフォルトの値が設定されている場合にこのコマンドを実行したときの出力内容を次に示します。各設定項目名の設定値は引数指定によって変更ができます。
図2-2 jcoimdefコマンドの出力形式
-r EXE | OUTPUT | OFF
自動アクションサービス起動時に状態が「送信待機」,「送信中」,「キューイング」,および「実行中」となっているアクションに対する動作を指定します。自動アクションサービスに対する設定です。
- EXEを指定すると,状態が「送信待機」,「送信中」,「キューイング」,および「実行中」となっているアクションを再実行します。該当アクションの状態をjcashowaコマンド,アクション結果画面などで表示した場合,状態名に「-R」が付きます。
- OUTPUTを指定すると,状態が「送信待機」,「送信中」,「キューイング」,および「実行中」となっているアクションの一覧をアクション再実行用ファイル(actreaction)に出力します。
該当アクションの状態をjcashowaコマンド,アクション結果画面などで表示した場合,状態名は「終了-R」と表示されます。
- アクション再実行用ファイルには,次の形式でアクションごとに繰り返し出力されます。
注※ 日付と時刻は再実行機能が動作した時の日付と時刻になります。
### 日付※△時刻※△イベントID△イベントDB内通し番号 ###[改行] [u=実行ユーザー名△][e=環境変数ファイル名][d=実行先ホスト名] 実行コマンド[改行]
- OFFを指定すると,状態が「送信待機」,「送信中」,「キューイング」,および「実行中」となっているアクションに対して処理を行わず,その状態のままになります。
-b イベント取得開始位置
JP1/IM - Managerを起動した時に取得するイベントをいつから取得するかを指定します。指定できる値は,-1〜144です。
- -1を指定すると,JP1/IM - Managerが前回停止したときの状態から処理を続行します。デフォルトでは,-1が設定されています。
例えば-1が指定されている状態で,JP1/IM - ManagerがイベントDB内通し番号12000のイベントまで受信しており,イベントがイベントバッファーにイベントDB内通し番号10001〜12000(2,000件)のイベントが格納されているときにJP1/IM - Managerを再起動したときの動作は以下のようになります。
- JP1/IM - Managerのイベントバッファー
- 前回停止したときにイベントバッファーに入っていたイベント(イベントDB内通し番号10001〜12000)を再度イベントバッファーに格納します。
- 自動アクション
- イベントDB内通し番号12000の次のイベント(イベントDB内通し番号12001)から自動アクション処理の対象になります。自動アクション処理とは,イベントとアクション定義とのマッチング処理のことです。
- 0を指定すると,JP1/IM - Managerの起動後に登録されたイベントから,取得処理を開始します。
- JP1/IM - Managerのイベントバッファー
- 起動後にイベントDBに登録されたイベントがイベントバッファーに格納されます。
- 自動アクション
- 起動後にイベントDBに登録されたイベントが自動アクション処理の対象になります。
- 1〜144を指定すると,JP1/IM - Managerの起動前に登録されたイベントを,指定された時間分さかのぼってイベントDBから取得します。
1〜144の単位は時間です。例えば,JP1/IM - Managerが起動する1時間前にさかのぼって,イベントDBからイベントを取得したい場合,1を指定します。
- JP1/IM - Managerのイベントバッファー
- 起動時刻から指定された時刻さかのぼり,その時刻以降にマネージャー上のイベントDBに登録されたイベントがイベントバッファーに格納されます。
- 自動アクション
- 起動時刻から指定された時刻さかのぼり,その時刻以降にマネージャー上のイベントDBに登録されたイベントが自動アクション処理の対象になります。
- ただし,一度自動アクション処理を行ったイベントは,自動アクション処理の対象にはなりません。つまり,一つのイベントに対して,アクションのマッチング処理は一度しか行いません。
上記のどの場合でも,セントラルスコープサービスへ配信するイベントは自動アクションと同じになります。
-s ON | OFF
セントラルスコープサービスを起動し,かつセントラルスコープサービスにイベントを配信するようにするかどうかを指定します。
ONを指定すると,JP1/IM - Managerの起動時にセントラルスコープサービスが起動し,さらにセントラルスコープサービスにイベントが配信されるようになります。また,[イベントコンソール]画面の[セントラルスコープ起動]ボタンおよびメニューが活性となります。
OFFを指定すると,JP1/IM - Managerの起動時にセントラルスコープサービスが起動しないため,セントラルスコープサービスにイベントが配信されるようになりません。また,[イベントコンソール]画面の[セントラルスコープ起動]ボタンおよびメニューが非活性となります。デフォルトはOFFです。
-sの設定を有効にするには,接続中のJP1/IM - Viewも再起動が必要です。
-n ON | OFF
JP1/IM - Incident Master連携用のオプションです。インシデント登録サービスを起動するかどうかを指定します。
ONを指定すると,JP1/IM - Manager起動時にインシデント登録サービスが起動します。
OFFを指定すると,JP1/IM - Manager起動時にインシデント登録サービスが起動しません。デフォルトはOFFです。
-egs ON | OFF
相関イベント発行サービスを起動するかどうかを指定します。
ONを指定すると,JP1/IM - Managerの起動時に相関イベント発行サービスが起動します。
OFFを指定すると,JP1/IM - Managerの起動時に相関イベント発行サービスが起動しません。デフォルトはOFFです。
-rulehost ホスト名
連携するJP1/IM - Rule Operationのホスト名を指定します。システム構成の定義で管理対象ホストに設定したホスト名を指定してください。255文字以内で,スペース,タブ,および制御文字を除くASCII文字で指定してください。また,ホストグループの指定はできません。ホスト名に「""」を指定した場合,空文字(なし)が設定されます。この場合,コマンドを実行しているホストを仮定します。
-ruleuser ユーザー名
連携するJP1/IM - Rule Operationを実行するJP1ユーザー名を指定します。31文字以内で,「* " ' / \ [ ] { } ( ) : ; | = , + ? < >」,スペース,タブ,制御文字を除くASCII文字で指定してください。ユーザー名に「""」を指定した場合,空文字(なし)が設定されます。この場合,次の順に優先して仮定されます。
- 自動アクション環境定義ファイル(action.conf)の"ACTIONEXECUSER"で指定したJP1ユーザー
- jp1admin
-rule ON | OFF
JP1/IM - ViewにJP1/IM - Rule Operation連携用の項目を表示するかどうかを指定します。
ONを指定すると,JP1/IM - Managerの起動時に,JP1/IM - ViewにJP1/IM - Rule Operation連携用の項目を表示する機能が有効になります。
OFFを指定すると,JP1/IM - Managerの起動時に,JP1/IM - ViewにJP1/IM - Rule Operation連携用の項目を表示する機能が無効になります。デフォルトはOFFです。
-ruleの設定を有効にするには,接続中のJP1/IM - Viewも再起動が必要です。
-e リトライ間隔
イベントフロー制御サービスからイベントサービスへのイベント取得時に,イベントサービスに接続ができなかった,または接続が切断された場合に,自動的に再接続するリトライ間隔を指定します。指定できる値は,1〜86,400(単位:秒)です。イベントフロー制御サービスに対する設定です。
-t タイムアウト時間
イベントフロー制御サービスからセントラルスコープサービスまたはイベントコンソールサービスへのイベント配信処理が失敗した場合に,自動的に再配布するリトライ処理のタイムアウト時間を指定します。指定できる値は,1〜3,600(単位:秒)です。イベントフロー制御サービスは,セントラルスコープサービスまたはイベントコンソールサービスにイベント配信要求を行い,このオプションで指定された時間内に応答がない場合は,応答がない制御に対してイベント配信を停止します。イベントフロー制御サービスに対する設定です。
-c リトライ回数:リトライ間隔
イベントフロー制御サービスからセントラルスコープサービスまたはイベントコンソールサービスへのイベント配信時に,セントラルスコープサービスまたはイベントコンソールサービスに接続ができなかった,または接続が切断された場合に,自動的に再接続するリトライ処理のリトライ回数とリトライ間隔を指定します。リトライ回数に指定できる値は0〜100(単位:回),リトライ間隔に指定できる値は0〜3600(単位:秒)です。イベントフロー制御サービスに対する設定です。
-o リトライ回数:リトライ間隔
イベントフロー制御サービスからセントラルスコープサービスまたはイベントコンソールサービスへのイベント配信処理が失敗した場合に,自動的に再配布するリトライ処理のリトライ回数とリトライ間隔を指定します。リトライ回数に指定できる値は0〜100(単位:回),リトライ間隔に指定できる値は0〜3600(単位:秒)です。イベントフロー制御サービスに対する設定です。
-i
各オプションで指定した値を有効にするために,有効にしたいオプションと一緒にこのオプションを指定します。このオプションを指定すると,一緒に指定したオプションで設定された値がイベントフロー制御サービスおよび自動アクションサービスに読み込まれて,有効になります。
-h 論理ホスト名
クラスタシステムで運用している場合に,論理ホスト名を指定します。指定した論理ホストのJP1/IM - Managerのシステム環境を設定,または設定値を参照します。このオプションを省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,物理ホスト名が仮定されます。クラスタシステムを使用していない場合には指定は不要です。
戻り値
0 正常終了 1 異常終了
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