FDLエディタではマップ式は記述しませんが,特定の要素に対してあらかじめ決まっている値を「デフォルト値」として定義できます。MDLエディタでは,この要素の値がデフォルト値のままで問題なければ,マップ式を記述して要素の値を定義する必要はありません。
フォーマット「FIX」を例にして,デフォルト値の設定について説明します。フォーマット「FIX」の構造を図3-40に示します。
図3-40 フォーマット「FIX」の構造
![[図データ]](figure/zu043460.gif)
ヘッダ部の発信者に対して,デフォルト値として「HITACHI1」を定義します。
- コンポーネント「発信者」の[コンポーネントのプロパティ]ダイアログで[デフォルト式]ボタンをクリックします
[デフォルト式]ダイアログが表示されます。
図3-41 [デフォルト式]ダイアログ
![[図データ]](figure/zu043470.gif)
- コンポーネントに対するデフォルト式を記述します
デフォルト式に記述できるのは,定数の代入式だけです。マップ式と同様に,デフォルト式の後尾にセミコロンを付けてください。ここでは,コンポーネント「発信者」のデフォルト値を「HITACHI1」と定義します。デフォルト式を次に示します。
= "HITACHI1" ;
この場合,デフォルト式を定義したフォーマットを出力フォーマットとして使用したときは,MDLエディタでコンポーネント「発信者」に対してマップ式を記述しなければ,値として常に「HITACHI1」が出力されます。マップ式を記述した場合は,デフォルト式よりもマップ式の定義が優先されます。
以上でデフォルト式が定義できました。