付録C.2 電子データ交換ツールからの移行上の注意

Interschemaと電子データ交換ツールとの機能差異,及び電子データ交換ツールからの移行上の注意について説明します。

<この項の構成>
(1) 電子データ交換ツールとの機能差異

(1) 電子データ交換ツールとの機能差異

Interschemaと電子データ交換ツールには,次のような機能差異があります。なお,機能差異は電子データ交換ツールが持つ機能について,Interschemaと比較しています。

表C-2 電子データ交換ツールとの機能差異

項番分類電子データ交換ツールInterschema
1トランスレータ次の機能をサポートしています。
  • CII対応トランスレータ互換機能
    (/EDIFT)
  • ISO8859互換オプション
左記の機能をサポートしていません。
※2
2エディタ全般チェック時の異種属性代入チェックオプションがあります。左記の機能をサポートしていません(常に異種属性間の代入式を許す)。
3コンポーネント名最大64バイト。英数字,1バイト仮名文字,及び2バイト文字から構成されます。
先頭が数字又は数字だけの名称は使用できません。
フォーマット名は,256バイト以内です。そのほかは,4,096バイトまでです。
使用できる文字は,XMLに従います。ただし,2バイト文字の制限はありませんが,範囲はシフトJISに限ります。
4API
  • ETtransExec
  • ETtransExecS
  • ETtransErrorInfo
左記APIをETtransExecに統合しました。※3
5日付時刻型※1i_num型,及び10進整数として処理します。中間型はi_dtm,演算時に10進数化して処理します。
パート値の定義は数値型と同じだが,型全体としては文字列型と同じに扱われます。
6ユーザ組み込み関数名64バイト以内。半角英数字,先頭英字で指定します。システム関数との重複を避けるため,先頭文字は下記のとおりとします。
U,u,W,w,X,x,Y,y,Z,z
7サイズ決定式入力フォーマットだけ有効となります。入力/出力フォーマットの両方で有効となります。
8トランスレータ及び戻り値
  • コマンド及びAPI:(0x)0nxx
  • テスト用データ:0x0108(ワーニング)
  • コマンド及びAPI:(0x)0n0000xx
  • テスト用データ:0x00000008(インフォメーション)
9実行時オプション/xxx(Windows版だけ)-xxx
10ログファイルの初期値電子データ交換ツールのインストールディレクトリ¥bin」下へ出力(Windows版だけ)Interschemaのインストールディレクトリ/log」下へ出力
11不要文字削除指定入力フォーマットでは無視され,入力文字列の埋め字を除いてデータと見なされます。入力フォーマットの文字列に対して不要文字削除指定がある場合は,埋め字を除いてデータと見なし,不要文字削除指定がない場合は埋め字を含めてデータとして扱います。
電子データ交換ツールで作成されたMDLファイルの読み込み時,入力フォーマットは不要文字削除指定ありと見なします。
12Unicode文字列のバイトオーダマーク型(文字列)ごとに付けて出力します。型(文字列)のデータとして付けないで出力します。ただし,出力がXML文書の場合は,文書の先頭にバイトオーダマークが出力されます。
エンディアンはフォーマットの指定に従います。
注※1
電子データ交換ツールの日付型と時刻型は,数値属性です。Interschemaでは,数値型とは別に日付時刻型をサポートしています。
電子データ交換ツールの日付型と時刻型は,数値属性のため,埋め字は0又はスペース,1バイト文字コードで表しましたが,Interschemaの日付型,時刻型,及び日付時刻型は,文字列型の属性を持ちます。埋め字は任意で,混在文字コードが使用できます。
日付型と時刻型を使用した電子データ交換ツールのMDLに従って,Interschemaで変換を実行した場合,電子データ交換ツールの日付型と時刻型は,自動的にInterschemaの日付時刻型に置き換わるため,変換した結果が異なることがあります。サイズ,左右寄せなどの要素の属性を確認した上で,変換してください。
注※2
Interschemaは,CII対応トランスレータの互換機能をサポートしていません。CII対応トランスレータの定義情報による変換は,電子データ交換ツールで実行してください。
注※3
注意事項の詳細は,「付録C.4 デ-タ変換処理APIを使用したプログラムの移行上の注意」を参照してください。