3.3.1 容量の見積もり

HiRDBのディスク容量の見積もりについて説明します。

<この項の構成>
(1) データベース接続数
(2) レコード件数

(1) データベース接続数

HiRDBのシステム定義(pd_max_usersオペランド)に設定する,データベースへの最大同時接続数を見積もります。最大同時接続数は,実際の同時接続数よりも余裕を持たせる必要があるため,次の式のとおりに見積もってください。

(uCosminexus Message Service for ebXMLでビジネスメッセージを同時に送信・受信処理する数)+ 5

(2) レコード件数

作成する各テーブルの最大レコード件数を見積もります。レコード件数を見積もるために,次の値を見積もる必要があります。

送信・受信メッセージの蓄積数
各テーブルに蓄積される送信メッセージおよび受信メッセージの数です。見積もるときは,システムの運用に応じて次の点を考慮してください。
  • トランザクション量
  • ビジネスメッセージの永続期限
  • 永続化メッセージ削除コマンドの実行タイミング
ビジネスメッセージの分割比率
分割比率とは,送受信されるビジネスメッセージが平均で何分割されるかを表す比率です。
ビジネスメッセージは送受信のとき,MSH実行環境定義ファイル(PERSISTコンテナのMESSAGE_ARCHIVE_DIVISION_SIZEキー)に指定したサイズで分割されます。分割されない場合の比率を1として分割比率を見積もります。例えば,平均で1.3分割されるならば分割比率は1.3になります。

送信・受信メッセージの蓄積数,およびビジネスメッセージの分割比率を見積もったら,それらを基に作成する各テーブルの最大レコード件数を見積もります。作成する各テーブルの最大レコード件数の求め方を,次に示します。

表3-1 レコード件数の見積もり式

項番テーブル名用途テーブルの最大レコード件数
高信頼配信をする場合※1高信頼配信をしない場合※2
1MshMessagingビジネスメッセージの情報を格納(送信メッセージの蓄積数)+(受信メッセージの蓄積数)
2MshMsgArchiveビジネスメッセージの実体を格納((送信メッセージの蓄積数)+(受信メッセージの蓄積数))×(分割比率)×2((送信メッセージの蓄積数)+(受信メッセージの蓄積数))×(分割比率)
3MshSendTimer送信タイマーの情報を格納(送信メッセージの蓄積数)+(受信メッセージの蓄積数)(送信メッセージの蓄積数)
4MshNotifyApTimerAP通知タイマーの情報を格納(送信メッセージの蓄積数)+(受信メッセージの蓄積数)
5MshAdminシステム管理者の情報を格納システム管理者の数

注※1 QoSレベルにOnce and Only OnceまたはAt Least Onceを選択する場合です。

注※2 QoSレベルにBest Effortを選択する場合です。