1.1 uCosminexus Message Service for ebXMLでの電子商取引の概要

uCosminexus Message Service for ebXMLは,ebXMLのMS仕様(以降,ebMS仕様と呼びます)に準拠して,複数企業間での電子商取引を実現するプログラムです。企業間で電子商取引をするに当たって,次のような事柄が要望として挙げられます。

uCosminexus Message Service for ebXMLは,こうした要望に対応し,国際規格であるebMS仕様に準拠したXML形式でのデータ通信に対応するために,ビジネスメッセージの送受信に特化したさまざまな機能を提供しています。

ビジネスメッセージとは,ebMS仕様に準拠したシステムを適用した企業間で交換されるXML形式のデータのことです。実際の取引データは,uCosminexus Message Service for ebXMLがペイロードとしてビジネスメッセージに添付し,相手企業のシステムに送信します。

uCosminexus Message Service for ebXMLを使用した電子商取引の概要を,次の図に示します。

図1-1 uCosminexus Message Service for ebXMLを使用した電子商取引

[図データ]

この図では,uCosminexus Message Service for ebXMLを適用した自社システムと,ebMS仕様に準拠したプログラムを適用したA社・B社のシステムとで,ビジネスメッセージを交換することを想定しています。

自社システムからビジネスメッセージを送信する場合,uCosminexus Message Service for ebXMLはビジネスメッセージを生成し,インターネットを介して配信します。このとき,自社業務アプリケーションが作成した取引データは,ビジネスメッセージにペイロードとして添付されます。A社・B社のシステムでは,uCosminexus Message Service for ebXMLが配信したビジネスメッセージを受信します。

同様に,uCosminexus Message Service for ebXMLはA社・B社から配信されたビジネスメッセージを受信できます。uCosminexus Message Service for ebXMLは受信したビジネスメッセージに添付されたペイロードを取引データとして取得します。取得した取引データは,業務アプリケーションが処理します。