MSH実行環境の定義を記述します。
XML形式です。記述形式の詳細については,「7.2 定義ファイルの形式」を参照してください。
<MSH実行環境ディレクトリ>¥mshenv.xml
<MSH実行環境ディレクトリ>/mshenv.xml
<MSH実行環境ディレクトリ>は,実行環境参照定義ファイル(EXEC_ENV_REF_DEFコンテナのEXEC_ENV_IO_DIR_PATHキー)で指定した値です。
なお,次のディレクトリにサンプルファイルがあります。サンプルファイルを定義ファイルの格納ディレクトリにコピーして編集してください。
<uCosminexus Message Service for ebXMLインストールディレクトリ>¥sample¥conf¥mshenv.xml
/opt/ebxml/msh/sample/conf/mshenv.xml
MSH実行環境定義ファイルで定義できるキー要素の一覧を,次の表に示します。
表7-5 MSH実行環境定義ファイルのキー要素一覧
項番 | コンテナ | キー | 説明 | デフォルト値 | 必須/任意 |
---|---|---|---|---|---|
1 | システム情報 SYSTEM_INFO | ドメイン名 DOMAIN_NAME | MSH実行環境が構築されたシステムのドメイン名を128バイト以内で指定します。 | MSH実行環境が構築されているuCosminexus Message Service for ebXMLシステムのホスト名称 | 任意 |
2 | サーバ識別子 SERVER_ID | MSH実行環境が構築されたマシンを識別するためのIDを8文字以下の英数文字列で指定します。 複数のebXMLサーバで同一のデータベースを共有する場合,それぞれのebXMLサーバで異なる値を指定してください。 | MSHSV | 任意 | |
3 | 文字コード種別 ENCODING | MSH実行環境がデータのサイズチェックに使用する文字コード種別を指定します。 指定できる値は,"MS932"または"UTF-8"です。HiRDBシステムをOSに登録したときに指定した文字コード種別と同じになるように指定してください。 | プラットフォームのデフォルト文字コード | 任意 | |
4 | エンドポイント END_POINT | 送信タイマー登録先 TIMER_SEND | 送信タイマーがuCosminexus Message Service for ebXMLからの追加・削除要求を受け付けるためのエンドポイントを指定します。 この指定値は,デフォルトのポート番号(1099)でRMIレジストリを起動しない場合に限って指定してください。uCosminexus Message Service for ebXMLでは,通常デフォルトポート番号(1099)でRMIレジストリを起動するので,通常はユーザーが指定する必要はありません。 ポート番号を変更する場合の指定方法を,次に示します。 rmi://localhost:<ポート番号>/MSH_SEND_TIMER なお,ここで指定したポート番号は,RMIレジストリ起動コマンドを実行するときに,引数として指定します。 | rmi://localhost/MSH_SEND_TIMER | 任意 |
5 | AP通知タイマー登録先 TIMER_NOTIFY_AP | AP通知タイマーがuCosminexus Message Service for ebXMLからの追加・削除要求を受け付けるためのエンドポイントを指定します。 この指定値は,デフォルトのポート番号(1099)でRMIレジストリを起動しない場合に限って指定してください。uCosminexus Message Service for ebXMLでは,通常デフォルトポート番号(1099)でRMIレジストリを起動するので,通常はユーザーが指定する必要はありません。 ポート番号を変更する場合の指定方法を,次に示します。 rmi://localhost:<ポート番号>/ MSH_NOTIFYAP_TIMER なお,ここで指定したポート番号は,RMIレジストリ起動コマンドを実行するときに,引数として指定します。 | rmi://localhost/MSH_NOTIFYAP_TIMER | 任意 | |
6 | メッセージサービス MESSAGE_SERVICE | メッセージサービスのエンドポイントを指定します。 ebXMLサーバのデフォルト名称は"ebxml"です。サーバ名称を"ebxml"以外にする場合,デフォルト値"HITACHI_EJB/SERVERS/ebxml/EJB/MSH/MessageService"の"ebxml"を,指定するサーバ名称に変更してください。 ebXMLサーバの名称がデフォルトのままの場合は,ユーザーが指定する必要はありません。 | HITACHI_EJB/SERVERS/ ebxml/EJB/MSH/MessageService | 任意 | |
7 | 永続化 PERSIST | メッセージ分割サイズ MESSAGE_ARCHIVE_DIVISION_SIZE | ビジネスメッセージ本体の分割サイズを100~15999で指定します。単位はKBです。 | 1024※1 | 任意 |
8 | ペイロード最大サイズ PAYLOAD_MAX_SIZE | ペイロードの最大サイズを1~1024で指定します。単位はMBです。 ペイロードが複数ある場合,ペイロードの合計サイズの最大値を指定します。 | 10 | 任意 | |
9 | ペイロード最大数 PAYLOAD_MAX_NUM | 1ビジネスメッセージ当たりのペイロードの最大数を,1~64で指定します。 | 10 | 任意 | |
10 | セキュリティ SECURITY | SSL用証明書格納ファイル SSL_CERTIFICATE_FILE_NAME | クライアント証明書が格納されているKeyStoreファイル名をフルパス(相対的な内容を含まない)で指定します。 暗号化通信(SSLクライアント認証)をする場合,必ず指定します。 | なし。 | 任意 |
11 | SSL証明書アクセスパスワード SSL_CERTIFICATE_ACCESS_PASSWORD | クライアント証明書が格納されているKeyStoreファイルから証明書・秘密鍵にアクセスするためのパスワードを指定します。KeyStoreでは,KeyStoreファイルにアクセスするためのパスワード,および秘密鍵を取得するためのパスワードを使用します。二つのパスワードに同じものを指定します。 暗号化通信(SSLクライアント認証)をする場合,必ず指定します。 | なし。 | 任意 | |
12 | 電子署名用証明書格納ファイル CERTIFICATE_FILE_NAME | XML電子署名用証明書が格納されているKeyStoreファイル名をフルパス(相対的な内容を含まない)で指定します。 XML電子署名をする場合,必ず指定します。 | なし。 | 任意 | |
13 | 電子証明書用証明書アクセスパスワード CERTIFICATE_ACCESS_PASSWORD | XML電子署名用の証明書が格納されているKeyStoreファイルから証明書・秘密鍵にアクセスするためのパスワードを指定します。KeyStoreでは,KeyStoreファイルにアクセスするためのパスワード,および秘密鍵を取得するためのパスワードを使用します。二つのパスワードに同じものを指定します。 XML電子署名をする場合,必ず指定します。 | なし。 | 任意 | |
14 | トランスポート TRANSPORT | ポート番号付与 ENABLE_PORT_FOR_HOST_HEADER | HTTPプロトコルのデフォルトのポート番号を使用した場合,HTTPヘッダのHOST要素にポート番号を与えるかどうかを指定します。 指定できる値は,"TRUE"(ポート番号を与える)または"FALSE"(ポート番号を与えない)です。大文字で指定してください。 HTTPプロトコルのデフォルトのポート番号を使用しない場合,この指定に関係なく,HTTPヘッダのHOST要素にポート番号を与えます。 | FALSE | 任意 |
15 | SwAオプション ENABLE_SWA_ALWAYS | 送信メッセージをすべてSwA形式で送信することを指定します。指定しない場合,添付がないビジネスメッセージはすべてSOAP形式で送信されます。指定できる値は,"TRUE"(指定する)または"FALSE"(指定しない)です。大文字で指定してください。 | FALSE | 任意 | |
16 | HTTPプロキシホスト PROXY_HOST | HTTPプロトコルでビジネスメッセージを送信する場合に,使用するHTTPプロキシのホスト名を指定します。HTTPプロキシを使用しない場合,指定する必要はありません。 | なし。 | 任意 | |
17 | HTTPプロキシポート PROXY_PORT | HTTPプロトコルでビジネスメッセージを送信する場合に,使用するHTTPプロキシのポート番号を指定します。HTTPプロキシを使用しない場合,指定する必要はありません。 | なし。 | 任意 | |
18 | HTTPプロキシ認証ユーザー AUTH_USER | HTTPプロキシで接続ユーザー認証をする場合に使用するユーザー名を指定します。HTTPプロキシ認証をしない場合,指定する必要はありません。 | なし。 | 任意 | |
19 | HTTPプロキシ認証パスワード AUTH_PASSWORD | HTTPプロキシで接続ユーザー認証をする場合に使用するパスワードを指定します。HTTPプロキシ認証をしない場合,指定する必要はありません。 | なし。 | 任意 | |
20 | HTTPSプロキシホスト SSL_PROXY_HOST | HTTPSプロトコルを使用してメッセージを送信する場合に使用するHTTPSプロキシのホスト名を指定します。HTTPSプロキシを使用しない場合,指定する必要はありません。 | なし。 | 任意 | |
21 | HTTPSプロキシポート SSL_PROXY_PORT | HTTPSプロトコルを使用してビジネスメッセージを送信する場合に,使用するHTTPSプロキシのポート番号を指定します。HTTPSプロキシを使用しない場合,指定する必要はありません。 | なし。 | 任意 | |
22 | HTTPSプロキシ認証ユーザー SSL_AUTH_USER | HTTPSプロキシで接続ユーザー認証をする場合に使用するユーザー名を指定します。HTTPSプロキシ認証をしない場合,指定する必要はありません。 | なし。 | 任意 | |
23 | HTTPSプロキシ認証パスワード SSL_AUTH_PASSWORD | HTTPSプロキシで接続ユーザー認証をする場合に使用するパスワードを指定します。HTTPSプロキシ認証をしない場合,指定する必要はありません。 | なし。 | 任意 | |
24 | DB情報 DB_INFO | データベース接続先 DB_CONNECT_URL | 接続先となるデータベースを特定するJDBCのURLを指定します。
| なし。 | 必須 |
25 | データベース接続ユーザー DB_USER | データベースへ接続するためのユーザー名を指定します。 | なし。 | 必須 | |
26 | データベース接続パスワード DB_PASSWORD | データベースへ接続するためのパスワードを指定します。 | なし。 | 必須 | |
27 | 送信タイマー MSH_SEND_TIMER AP通知タイマー MSH_NOTIFYAP_TIMER | 同時通知数 NOTIFICATION_VALUE | タイマーからuCosminexus Message Service for ebXMLへ同時に通知する件数を指定します。 指定できる値は,1~100の範囲です。 | 10 | 任意 |
28 | タイマー用エンドポイント DESTINATION_NAME | MSH実行環境が提供するタイマーのエンドポイント(EJBのルックアップ名)を指定します。 ebXMLサーバのデフォルト名称は"ebxml"です。サーバ名称を"ebxml"以外にする場合,デフォルト値"HITACHI_EJB/SERVERS/ebxml/EJB/MSH/MessageService"の"ebxml"を,指定するサーバ名称に変更してください。 ebXMLサーバの名称がデフォルトのままの場合は,ユーザーが指定する必要はありません。 | HITACHI_EJB/SERVERS/ ebxml/EJB/MSH/ SendTimerAdapterEJB (MSH_SEND_TIMERコンテナの場合) HITACHI_EJB/SERVERS/ ebxml/EJB/MSH/ NotifyApTimerAdapterEJB (MSH_NOTIFYAP_TIMERコンテナの場合) | 任意 | |
29 | トレースファイル名 TRACE_FILE_NAME | タイマーが出力するトレースファイル名をフルパス(相対的な内容を含まない)で,かつ120バイト以内で指定します。実際のトレースファイル名は,"<TRACE_FILE_NAMEで指定した名称>_[番号].log"となります。トレースファイル名の指定を省略した場合は,MSH実行環境ディレクトリ下のlogディレクトリに出力されます。 | MshSendTimer (MSH_SEND_TIMERコンテナの場合) MshNotifyApTimer (MSH_NOTIFYAP_TIMERコンテナの場合) | 任意 | |
30 | トレースファイル数 OUTPUT_FILE_MAX_VALUE | トレースファイルの出力ファイル数を指定します。出力ファイル数が指定値になった場合,トレースファイルはラップアラウンドされます。指定できる値の範囲は,1~16です。 | 4 | 任意 | |
31 | トレースファイルサイズ FILE_SIZE_MAX_VALUE | 個々のトレースファイルの最大サイズを指定します。単位はバイトです。 トレースファイルのサイズが指定したサイズを超過した場合,新しいトレースファイルが作成され,出力されます。 指定できる値は,4096~2147483647の範囲です。 | 8388608※2 | 任意 | |
32 | トレース出力レベル TRACE_OUTPUT_LEVEL | トレースファイルに出力する情報のレベルを指定します。 指定できる値は,0,10,20,または30です。 | 20 | 任意 | |
33 | 文字エンコーディング ENCODELANG | Stringクラスで文字変換に使用するエンコード文字形態を指定します。 Javaがサポートしている文字エンコーディング(MS932など),または"OFF"(Java VMがサポートしている標準エンコードを使用する)を指定します。省略した場合,"OFF"が設定されます。なお,大文字と小文字は区別されます。 | OFF | 任意 | |
34 | トレース定義 TRACE | トレースファイル名 TRACE_FILE_NAME | MSH実行環境が出力するトレースファイル名をフルパス(相対的な内容を含まない)で,かつ120バイト以内で指定します。実際のトレースファイル名は,"<TRACE_FILE_NAMEで指定した名称>_[番号].log"となります。 トレースファイル名を省略した場合は,MSH実行環境ディレクトリ下のlogディレクトリに出力されます。 | MshTrace | 任意 |
35 | トレースファイル数 OUTPUT_FILE_MAX_VALUE | トレースファイルの出力ファイル数を指定します。指定できる値は,1~16の範囲です。 | 16 | 任意 | |
36 | トレースファイルサイズ FILE_SIZE_MAX_VALUE | 個々のトレースファイルの最大サイズを指定します。単位はバイトです。 指定できる値は,4096~2147483647の範囲です。 | 16777216※3 | 任意 | |
37 | トレース出力レベル TRACE_OUTPUT_LEVEL | トレースファイルに出力する情報のレベルを指定します。0,10,20,または30です。 | 20 | 任意 | |
38 | メッセージ交換定義 MSGDEF | キャッシュサイズ CACHE_NUM | メモリ上で保持するメッセージ交換定義ファイルの最大数を指定します。 指定できる値は,10~1024の範囲です。 | 100 | 任意 |
39 | メッセージ制御 MESSAGING | 不正メッセージ退避フラグ INVALIDMESSAGE_KEEP_FLAG | 不正なebXMLメッセージを受信した場合にそのメッセージをファイル保存するかどうかを指定します。指定できる値は,"TRUE"(保存する)または"FALSE"(保存しない)です。大文字で指定してください。 "TRUE"時のファイルの保存場所は,MSH実行環境のディレクトリ下のngmsgディレクトリです。 | FALSE | 任意 |
40 | 実行環境閉塞フラグ MSH_ENV_CLOSE_FLAG | イベント処理中に致命的エラーが発生した場合に,MSH実行環境を閉塞するかどうかを指定します。指定できる値は,"TRUE"(閉塞する)または"FALSE"(閉塞しない)です。大文字で指定してください。 | TRUE | 任意 |
注※1 デフォルト値は1MBです。
注※2 デフォルト値は8MBです。
注※3 デフォルト値は16MBです。
<?xml version="1.0" encoding="Shift_JIS"?>
<Configuration
xmlns="http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/ebxml/msh/common/configuration/config/config.xsd"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance">
<Container id="SYSETM_INFO">
<Key id="SERVER_ID">SV01</Key>
</Container>
<Container id="SECURITY">
<Key id="SSL_CERTIFICATE_FILE_NAME">C:¥Program Files¥HITACHI¥ebxml¥msh¥mshenv¥keypairs¥.keystore</Key>
<Key id="SSL_CERTIFICATE_ACCESS_PASSWORD">changeit</Key>
</Container>
<Container id="TRANSPORT">
<Key id="ENABLE_PORT_FOR_HOST_HEADER">TRUE</Key>
<Key id="ENABLE_SWA_ALWAYS">FALSE</Key>
</Container>
<Container id="DB_INFO">
<Key id="DB_CONNECT_URL">jdbc:hitachi:dbplib://DB=hirdb,DBID=@DABENVGRP=MSHGRP</Key>
<Key id="DB_USER">ebxmlmsh</Key>
<Key id="DB_PASSWORD">mshpass</Key>
</Container>
<Container id="TRACE">
<Key id="TRACE_FILE_NAME">C:¥Program Files¥HITACHI¥ebxml¥msh¥mshenv¥log¥MshTrace</Key>
</Container>
</Configuration>
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<Configuration
xmlns=" http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/ebxml/msh/common/configuration/config/config.xsd "
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance">
<Container id="SYSETM_INFO">
<Key id="SERVER_ID">SV01</Key>
</Container>
<Container id="SECURITY">
<Key id="SSL_CERTIFICATE_FILE_NAME">/opt/ebxml/msh/mshenv/keypairs/keystore
<Key id="SSL_CERTIFICATE_ACCESS_PASSWORD">changeit</Key>
</Container>
<Container id="TRANSPORT">
<Key id="ENABLE_PORT_FOR_HOST_HEADER">TRUE</Key>
<Key id="ENABLE_SWA_ALWAYS">FALSE</Key>
</Container>
<Container id= "DB_INFO">
<Key id="DB_CONNECT_URL">
jdbc:hitachi:hirdb://DBID=@HIRDBENVGRP=/HiRDB/Client/HiRDB.ini</Key>
<Key id="DB_USER">ebxmlmsh</Key>
<Key id="DB_PASSWORD">mshpass</Key>
</Container>
<Container id="TRACE">
<Key id="TRACE_FILE_NAME">/opt/ebxml/msh/mshenv/log/MshTrace
</Key>
</Container>
</Configuration>