8.7.1 ポータル業務画面の処理の設計

開発するポータル業務画面の処理の内容および流れを設計します。処理の内容および流れの設計イメージを次の図に示します。なお,図中の番号は,処理が流れる順序を示します。

図8-8 処理の内容および流れの設計イメージ

[図データ]

図の説明
  1. <リンク集>ポートレットの画面作成
    <リンク集>ポートレットの画面を作成します。このとき,各リンクにLinkActionModuleに対するインタフェースとして,次のようなリクエストパラメタを設定します。

    「識別名+ポートレット名称1」=「表示するJSPファイル名1」,...,「識別名+ポートレット名称n」=「表示するJSPファイル名n」

    なお,「識別名」とは,ほかのポートレットのリクエストパラメタと値が競合しないために必要な設定です。
  2. ポータル画面の表示
    ユーザに,処理1.で作成した<リンク集>ポートレットを含むポータル画面を表示します。
  3. ユーザのリンク選択
    ユーザが,ポータル画面の<リンク集>ポートレットでリンクを選択することで,uCosminexus Portal Frameworkに対してコンテンツの取得を要求します。
  4. ポートレットアクションイベントの呼び出し
    処理3.でユーザがリンクをクリックすることで,<デスクトップ>ポートレットおよび<ヘルプ>ポートレットのポートレットアクションモジュール(ViewActionModule.java)が呼び出されます。
  5. <リンク集>ポートレットへの情報の取得要求
    <デスクトップ>ポートレットおよび<ヘルプ>ポートレットは,<リンク集>ポートレットとの間で取り決めたインタフェースに基づいて,<リンク集>ポートレットに対して「画面に表示するJSPファイル名」の取得を要求するメッセージを送信します。
  6. ポートレット間通信イベントの受信
    <リンク集>ポートレットのポートレットアクションモジュール(LinkActionModule.java)が,<デスクトップ>ポートレットおよび<ヘルプ>ポートレットからメッセージを受信します。このとき,処理1.で取得したリクエストパラメタの内容を解析し,「ポートレット名称n」が「メッセージ送信元のポートレット名称」と一致しているかどうかを確認します。
  7. 取得要求に対する回答の送信
    処理6.で「ポートレット名称n」が「メッセージ送信元のポートレット名称」と一致していれば,「画面に表示するJSPファイル名n」を<デスクトップ>ポートレットおよび<ヘルプ>ポートレットのポートレットアクションモジュール(ViewActionModule.java)に返却します。
  8. ポートレット間通信イベントの受信およびJSPインタフェースの設定
    <デスクトップ>ポートレットおよび<ヘルプ>ポートレットのポートレットアクションモジュール(ViewActionModule.java)は,<リンク集>ポートレットからのメッセージを受信します。受信したメッセージに格納されている,「画面に表示するJSPファイル名n」を自分自身のJSPに対するリクエストインタフェースとして設定します。
  9. ポートレットコンテンツの表示
    <デスクトップ>ポートレットおよび<ヘルプ>ポートレットのポートレットコンテンツ(view.jsp)で,処理8.で指定されたリクエストインタフェースの情報を取り出し,そのJSPファイルの内容を表示します。
  10. <リンク集>ポートレットの画面作成
    <リンク集>ポートレットの画面を再度作成し,処理9.で設定された<デスクトップ>ポートレットおよび<ヘルプ>ポートレットの画面と統合して,ユーザにポータル画面を表示します。