8.7 ポートレットイベント対応ポートレットの開発例

ここでは,ポートレットイベント対応ポートレットの開発例を説明します。

この開発例では,ユーザの好みに応じてヘルプ画面を表示するポータル業務画面の開発方法について説明します。

ポータル業務画面の概要を次の図に示します。

図8-7 ポータル業務画面例の概要

[図データ]

これは,あるポートレット(ここでは,<リンク集>ポートレット)から複数のポートレット(ここでは,<デスクトップ>ポートレットおよび<ヘルプ>ポートレット)に情報が送信されるポータル業務画面の例です。

ユーザが<リンク集>ポートレットから作業Aを選択すると,<デスクトップ>ポートレットおよび<ヘルプ>ポートレットに通知されます。この通知によって,作業Aの内容が<デスクトップ>ポートレットに,作業Aの解説が「ヘルプ」ポートレットに表示されます。

ユーザは,ポータルの習熟度に応じて,<ヘルプ>ポートレットの表示/非表示を切り替えたり,最小化の状態にしておいて必要に応じて復元したりするなどの使い方ができます。また,<ヘルプ>ポートレットに「作業に関する緊急のお知らせ」など,その作業をするときに必ず知っておいてほしい情報を表示するような使い方もできます。

<リンク集>ポートレットには,業務関連のリンクのほかにも,業務に関連した「経済」や「金融」などのポートレットへのリンクをそろえられます。

 

開発例の開発手順を次に示します。

手順
  1. ポータル業務画面の処理を設計します。
    処理の内容,および流れを設計します。
  2. インタフェースを設定します。
    ポートレット間のインタフェース,およびポートレットアクションモジュールとポートレットコンテンツ間のインタフェースを設定します。
  3. ポートレットアクションモジュールを開発します。
    各ポートレットの,ポートレットアクションモジュールの内容を記述します。

各開発手順の詳細を,次に説明します。

<この節の構成>
8.7.1 ポータル業務画面の処理の設計
8.7.2 インタフェースの設定
8.7.3 ポートレットアクションモジュールの開発