拡張レイアウト形式とは,行列形式(列ベースまたは行ベース)を組み合わせて表示できるレイアウト形式のことです。拡張レイアウトのレイアウト概要図を次の図に示します。
図2-15 拡張レイアウトのレイアウト概要図
拡張レイアウトの特長を次に示します。
なお,拡張レイアウトはHTMLの場合だけ使用できます。
拡張レイアウトに設定できるエリアおよびポートレットの属性について次に説明します。
(1) エリア
エリアとは,拡張レイアウト内のポートレットを配置する一つの行または列のことです。
エリアの特長を次に示します。
表2-3 エリアの区分ごとに変更できるポートレットの配置内容
項番 | エリアの区分 | 利用者によるポートレット配置変更 | 管理者によるポートレット配置変更 | ||
---|---|---|---|---|---|
並べ替え | 表示・非表示の切り替え | ポートレットの強制表示 | 自動追加ポートレットの配置 | ||
1 | 変更可能エリア | ○ | ○ | × | ○ |
2 | 変更不可エリア | × | × | ○ | × |
次に,変更可能エリア,および変更不可エリアについて説明します。
(a) 変更可能エリア
変更可能エリアとは,利用者がポートレットを配置できるエリアのことです。変更可能エリアの初期状態は,管理者が設定します。なお,利用者が変更可能エリアをカスタマイズしたあとに管理者が変更可能エリア内のポートレットの配置を設定し直した場合,利用者の画面には反映されません。利用者の画面にポートレットを強制的に表示したい場合は,自動追加ポートレットを使用する必要があります。自動追加ポートレットについては,「2.6.1(2)(b) 自動追加ポートレット」を参照してください。
(b) 変更不可エリア
変更不可エリアとは,利用者がポートレットの配置を変更できないエリアのことです。変更不可エリアのポートレットの配置を変更できるのは,管理者だけです。
利用者のログイン中に,管理者が変更不可エリアのポートレットの配置を変更した場合,その変更は利用者が次回ログインしたときに反映されます。
また,管理者が拡張レイアウト内で変更不可エリアを移動した場合,同一エリアIDのエリアのポートレット表示属性※を反映します。
注※ ポートレット表示属性とは,拡張レイアウトごとにポートレット単位で設定できるポートレットのデザインおよび編集可否の設定のことです。ポートレット表示属性については,「7.5.3(3) ポートレット表示属性の設定」を参照してください。
(2) ポートレットの属性
拡張レイアウトでは,次に示す属性を持ったポートレットも使用できます。これらのポートレットを使用することによって,拡張レイアウトでポートレットの強制表示ができるようになります。
次に,変更不可エリアでだけ選択できるポートレット,および自動追加ポートレットについて説明します。
(a) 変更不可エリアでだけ選択できるポートレット
変更不可エリアでだけ選択できるポートレットとは,管理者(運用管理者または部門管理者)が変更不可エリアでポートレットを追加するときにだけ[ポートレットの選択]画面で選択できるポートレットのことです。このポートレットを使用すると,利用者の画面にポートレットを強制表示できます。
変更不可エリアでだけ選択できるポートレットに設定すると,変更不可エリアでポートレットを追加するときにだけ[ポートレットの選択]画面で選択できます。なお,変更不可エリア以外のすべてのエリア,および拡張レイアウト形式以外のすべてのレイアウト形式では,選択できなくなります。
このポートレットの配置については,「7.5.3(2) 変更不可エリアでだけ選択できるポートレットの配置」を参照してください。
(b) 自動追加ポートレット
自動追加ポートレットは,利用者の画面に強制的に表示でき,利用者が自由に移動・削除できるポートレットです。そのため,新規に追加されたポートレットを紹介したい場合などに有効です。自動追加ポートレットを配置できるのは,管理者(運用管理者または部門管理者)だけです。また,表示できるエリアは,変更可能エリアだけです。
自動追加ポートレットの特長を次に示します。
このポートレットの配置については,「7.5.4 自動追加ポートレットの配置」を参照してください。