8.2.4 ログ出力の設定方法

ログ出力の設定方法は,ログの種類によって異なります。ここでは,各ログ出力の設定方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 保守ログ,ポートレットログ,およびポートレットアクセスログの設定方法
(2) コンテナ保守ログの設定方法

(1) 保守ログ,ポートレットログ,およびポートレットアクセスログの設定方法

保守ログ,ポートレットログ,およびポートレットアクセスログの設定には,Portal Managerを使用します。Portal Managerの起動方法については,「2.4.1 Portal Managerの起動方法」を参照してください。

保守ログ,ポートレットログ,およびポートレットアクセスログの設定手順を次に示します。

  1. Portal Managerのメニュー部から[ポータルサイトの設定]-[ログ・トレースの設定]を選択します。
    次の画面が表示されます。

    図8-2 [ログ・トレースの設定]画面

    [図データ]

  2. 保守ログを設定します。
    保守ログを設定します。設定できる項目を次の表に示します。なお,J2EEサーバモードの場合は,必ず[ファイル名](ログファイルの出力先)の設定をデフォルトから変更してください。

    表8-2 設定できる項目(保守ログ)

    項目名設定内容
    トレースレベルトレースレベルを設定します。次の項目から選択します。デフォルトでは,[10]が選択されています。通常運用時は10を設定してください。
    • [出力しない]
      ログを出力しません。
    • [0]
      通常運用でのトレースレベルです。
    • [10]
      障害監視を必要とするトレースレベルです。プログラムの実行性能に影響を与えない範囲で出力します。
    • [20]
      障害調査時に設定するトレースレベルです。プログラムの動作シーケンスを把握できる内容を出力します。
    • [30]
      障害調査時に障害の個所を特定するためのトレースレベルです。プログラムの動作が完全に把握できる内容を出力します。
    トレースモードトレースモードを設定します。次の項目から選択します。デフォルトでは,[通常]が選択されています。
    • [通常]
      ポートレットにエラーメッセージだけを表示し,ログを出力します。
    • [コンパイル]
      ポートレット実行時にJSPコンパイルエラーが発生した場合,ポートレットにエラーメッセージ,およびスタックトレースを表示し,ログを出力します。
    • [デバッグ]
      ポートレット実行時にエラーが発生した場合,ポートレットにエラーメッセージ,スタックトレースを表示し,ログを出力します。
    メッセージレベル出力するメッセージのレベルを設定します。次の項目から選択します。デフォルトは[エラー]になります。
    • [エラー]
      処理を続行できないエラーが発生した場合に,エラーメッセージを出力します。
    • [ワーニング]
      処理は続行するが,問題が発生した場合に,エラーメッセージまたは警告メッセージを出力します。
    • [インフォメーション]
      システム管理者への通知メッセージです。すべてのメッセージを出力します。
    ファイル名ログ出力先ディレクトリのフルパス,およびファイル名のプレフィックスを指定します。
    ログファイル名は,ここで指定したプレフィックスの後ろに,1から始まる連番,および拡張子(.log)を付けた名称となります。また,ほかのログのファイル名(ログ出力先のフルパス+ファイル名のプレフィックス)と同じ値は指定できません。
    指定例を次に示します。
    指定例
    C:/log/portal
    上記のように指定した場合,ログファイル名は,「portal1.log」となります。
    ファイル数切り替えて使用するトレースファイルの数を設定します。1から16の整数を一つ指定してください。デフォルト値は4です。
    ファイルサイズ一つのトレースファイルの最大サイズを設定します。単位はバイトで,値の範囲は4,096~2,147,483,647です。2,097,152(約2MB)以上を推奨します。デフォルト値は,1,048,576(約1MB)です。
  3. ポートレットログを設定します。
    ポートレットログを設定します。設定できる項目を次の表に示します。なお,J2EEサーバモードの場合は,必ず[ファイル名](ログファイルの出力先)の設定をデフォルトから変更してください。

    表8-3 設定できる項目(ポートレットログ)

    項目名設定内容
    トレースレベルトレースレベルを設定します。次の項目から選択します。デフォルトでは,[10]が選択されています。通常運用時は10を設定してください。
    • [出力しない]
      ログを出力しません。
    • [0]
      通常運用でのトレースレベルです。
    • [10]
      障害監視を必要とするトレースレベルです。プログラムの実行性能に影響を与えない範囲で出力します。
    • [20]
      障害調査時に設定するトレースレベルです。プログラムの動作シーケンスを把握できる内容を出力します。
    • [30]
      障害調査時に障害の個所を特定するためのトレースレベルです。プログラムの動作が完全に把握できる内容を出力します。
    ファイル名ログ出力先ディレクトリのフルパス,およびファイル名のプレフィックスを指定します。
    ログファイル名は,ここで指定したプレフィックスの後ろに,1から始まる連番,および拡張子(.log)を付けた名称となります。また,ほかのログのファイル名(ログ出力先のフルパス+ファイル名のプレフィックス)と同じ値は指定できません。
    指定例を次に示します。
    指定例
    C:/log/application
    上記のように指定した場合,ログファイル名は,「application1.log」となります。
    ファイル数切り替えて使用するトレースファイルの数を設定します。1から16の整数を一つ指定してください。デフォルト値は4です。
    ファイルサイズ一つのトレースファイルの最大サイズを設定します。単位はバイトで,値の範囲は4,096~2,147,483,647です。2,097,152(約2MB)以上を推奨します。デフォルト値は,1,048,576(約1MB)です。
  4. ポートレットアクセスログを設定します。
    ポートレットアクセスログを設定します。設定できる項目を次の表に示します。なお,J2EEサーバモードの場合は,必ず[ファイル名](ログファイルの出力先)の設定をデフォルトから変更してください。

    表8-4 設定できる項目(ポートレットアクセスログ)

    項目名設定内容
    ログ出力ポートレットアクセスログを出力するかどうかを設定します。次の項目から選択します。デフォルトでは,[出力しない]が選択されています。
    • [出力しない]
      ログを出力しません。
    • [出力する]
      ログを出力します。
    オプションアクセスログファイルに出力したい項目をチェックします。
    • 利用者名称
      ポートレットにアクセスした利用者の名称を出力します。
    • 取得時間
      ポートレットコンテンツの取得時間を出力します。
    • 障害コード
      障害コードを出力します。
    ファイル名ログ出力先ディレクトリのフルパス,およびファイル名のプレフィックスを指定します。
    ログファイル名は,ここで指定したプレフィックスの後ろに,1から始まる連番,および拡張子(.log)を付けた名称となります。また,ほかのログのファイル名(ログ出力先のフルパス+ファイル名のプレフィックス)と同じ値は指定できません。
    指定例を次に示します。
    指定例
    C:/log/access
    上記のように指定した場合,ログファイル名は,「access1.log」となります。
    ファイル数切り替えて使用するトレースファイルの数を指定します。1から16の整数を一つ指定してください。デフォルト値は4です。
    ファイルサイズ一つのトレースファイルの最大サイズを設定します。単位はバイトで,値の範囲は4,096~2,147,483,647です。2,097,152(約2MB)以上を推奨します。デフォルト値は,1,048,576(約1MB)です。
  5. [登録]ボタンをクリックします。
    保守ログ,ポートレットログ,およびポートレットアクセスログの設定が登録されます。

(2) コンテナ保守ログの設定方法

コンテナ保守ログは,PortletApp.propertiesで設定します。PortletApp.propertiesは{設定ファイル格納ディレクトリ}に格納されています。デフォルトの格納ディレクトリは次のとおりです。

格納ディレクトリ
{uCosminexus Portal Frameworkインストールディレクトリ}¥conf

PortletApp.propertiesで設定を変更した場合,ポータルサーバおよびポートレットが登録されているWebコンテナサーバを再起動したときに,変更が反映されます。

コンテナ保守ログで設定できる項目を,次の表に示します。なお,PortletApp.propertiesの詳細は,「10.1.4 PortletApp.propertiesの詳細」を参照してください。

表8-5 設定できる項目(コンテナ保守ログ)

プロパティ名設定内容
jp.co.hitachi.soft.portal.util.log.container.TraceLevelトレースレベルを設定します。デフォルト値は,10です。
各レベルの出力内容は次のとおりです
  • -1
    ログを出力しません。
  • 0
    エラーメッセージ,およびスタックトレースを出力します。
  • 10
    ポートレットが登録されているWebコンテナの起動,終了などの動作を出力します。
  • 20
    各種パラメタの誤設定値の情報や,ポートレットが登録されているWebコンテナの主要処理の状況を出力します。
  • 30
    各種パラメタの設定値や,Javaライブラリメソッドの呼び出しの状況を出力します。
  • 40
    内部メソッドの動作や,デバッグ情報を出力します。
jp.co.hitachi.soft.portal.util.log.container.TraceFileログ出力先ディレクトリのフルパス,およびファイル名のプレフィックスを指定します。null値は指定できません。また,ほかのログのファイル名(ログ出力先のフルパス+ファイル名のプレフィックス)と同じ値は指定できません。
デフォルトでは,次の値が設定されています。

${portal.install.dir}/log/portletContainer

jp.co.hitachi.soft.portal.util.log.container.TraceNum切り替えて使用するログファイルの数を,1~16の整数で設定します。範囲外の値を設定した場合は,ログが出力されません。
デフォルト値は,8です。
jp.co.hitachi.soft.portal.util.log.container.TraceSize一つのログファイルの最大サイズを設定します。単位はバイトで,値の範囲は4,096~2,147,483,647です。範囲外の値を設定した場合は,デフォルト値を使用します。
デフォルト値は,10,485,760(10MB)です。
注※
表中の数値以外の整数を設定してもエラーにはなりません。0~1,000を設定した場合は,設定値以下のいちばん高いレベルでログを出力します。例えば,100を設定した場合は40レベルでログを出力します。また,-2以下または1,001以上を設定した場合は,-1レベルとみなされます。