3.3 共通情報の検討

共通情報とは,運用中の全ポータルサーバで共通の情報のことです。複数のポータルサーバが存在する場合に共通情報を定義すると,全ポータルサーバでその情報を共通で利用できるようになります。共通情報として定義できるのは,運用管理者が編集する次の情報です。

複数のポータルサーバが存在する場合にこれらの情報を共有する場合は,共通情報を定義してください。なお,ポータルサーバを複数台で構成する場合,共通情報を設定することを推奨します。また,標準画面レイアウト情報,ポータル管理グループ情報,ポートレットグループ情報,およびWebコンテンツポートレットのパラメタ値情報は,どれか一つだけを共通情報とすることはできません。共通情報を定義する場合は,四つとも共通情報として設定されますのでご注意ください。

共通情報を使用する場合の前提条件
共通情報のリポジトリにはDBを使用します。ディレクトリサーバは使用できません。
リポジトリのDBと,共通情報の関係を次の図に示します。

図3-7 DBと共通情報の関係

[図データ]
共通情報の更新時の処理
共通情報が格納されるリポジトリ(共通リポジトリ)は,別サーバから同時に更新を要求されるおそれがあります。このとき単純に上書きすると,別のサーバで設定した内容が消されてしまう場合があります。
これを回避するため,共通情報を利用する場合は更新時に排他制御が行われます。
排他制御の処理を次の図に示します。

図3-8 共通リポジトリの更新時の排他制御

[図データ]
共通情報を更新した内容は,即時に各サーバに反映されるのではなく,使用するポータルサーバに利用者がログインしたタイミング,または更新処理をしようとしたタイミングに,それぞれのサーバに反映されます。

共通情報で使用するリポジトリの設定については,「3.7 共通情報用DBの設定」を参照してください。