6.7.3 ポータルで取得するHTTPヘッダー情報

SiteMinder連携時にuCosminexus Portal Frameworkで取得するHTTPヘッダー情報を次に示します。HTTPヘッダーの名称,およびヘッダーの名称に対応するポータルのリポジトリ情報の属性値は,JAASコンフィグレーションファイル(jaas.conf)で指定するSiteMinder連携ログインモジュールのプロパティで設定してください。

表6-11 ポータルで取得するHTTPヘッダー

項目説明必須
ユーザIDユーザを表す一意の値です。
ユーザ表示名ユーザの表示名です。必要に応じて取得してください。×
パーソナライズ情報を表すキーパーソナライズ情報が格納されている属性名(LDAP)またはカラム名(DB)です。
パーソナライズ情報を使用するときは必ず取得してください。なお,SiteMinder連携時にパーソナライズ情報を使用するには,パーソナライズ情報を格納するリポジトリとしてLDAPまたはDBが必要です。
×
役職情報ユーザの役職名です。
役職識別子を使用する場合は,必ず取得してください。
×
所属情報ユーザの所属組織単位IDです。
組織単位識別子を使用する場合は,必ず取得してください。なお,SiteMinder連携時にアクセス制御・レイアウト選択を実施するには,組織情報を格納するリポジトリとしてLDAPまたはDBが必要です。
×
上記以外のユーザ定義項目ユーザ環境に依存します。×

(凡例) 必須:○ 任意:×


<この項の構成>
(1) HTTPヘッダーとCGI環境変数

(1) HTTPヘッダーとCGI環境変数

HTTPヘッダーはRFC2616で定義されており,「名前」+「:(コロン)」+「フィールド値」で構成されています。ヘッダー名にはseparators(「,」「;」空白など)が含まれてはなりません。

CGI環境変数とは,CGI対応のWebサーバがクライアントから送られてきたHTTPヘッダーを基に生成する変数です。CGI環境変数には,次に示す3種類のものがあります。

  1. リクエストに関係なく,常に設定されるもの
  2. リクエストに応じて設定されるもの
  3. 1.および2.のほかに,クライアントから受信されたもの

このうち3.は次の手順で生成されます。

HTTP_で始まるCGI環境変数の生成規則
  1. ヘッダー名の前に,HTTP_ を付ける。
  2. ハイフン(-)をすべてアンダーバー(_)に変える。
  3. 文字をすべて大文字にする。

CGI/1.0 中に定義されたHTTP_ACCEPT変数とUser-Agentヘッダーから作成された環境変数の例を次に示します。

表6-12 HTTPヘッダーとCGI環境変数の例

HTTPヘッダーCGI環境変数
Accept: */*
User-Agent: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)
HTTP_ACCEPT=*/*
HTTP_USER_AGENT=Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)

SiteMinderポリシーで設定しているのは,CGI環境変数名とその値です。したがって,uCosminexus Portal Frameworkに送られてくるリクエストヘッダーは,表6-13の生成規則を逆にしたものになります。次の表にその例を示します。

表6-13 SiteMinderポリシーで設定された変数とHTTPヘッダー

SiteMinderポリシーで設定する変数Cosminexus Portal Frameworkに送られるHTTPヘッダー
HTTP_UID=123456
HTTP_TITLE_JP=bucho
uid: 123456
title-jp: bucho

表6-13の場合,uCosminexus Portal FrameworkではHTTPヘッダー名「uid」と「title-jp」でユーザIDと役職の値を取得できます。