uCosminexus Portal Framework システム管理者ガイド
uCosminexus Portal Frameworkは,企業ポータルを構築および運用するフレームワークです。
情報システムが複雑になり,情報量も増加してくるにつれて,ユーザが情報へアクセスする時間や手間も増加しています。そこで,必要な情報がどこにあるかをユーザが判断するのではなく,散在する情報を1か所に集めて,情報へ効率良くアクセスする仕組みが考え出されました。これをポータルと呼びます。
ポータルのうち,企業が保有する業務システムや社外Webサービスなどの情報への入り口となり,個人に必要な情報を1か所で取得できるポータルが,企業ポータルです。
企業ポータルには,次の利点があります。
- 情報を1か所に集約できる
ユーザに必要な情報はポータル1か所に集まっているので,情報にアクセスする時間や手間を省けます。また,ユーザは情報によってアクセス先を変える必要がないので,情報の見落としも防げます。
- 必要な情報を迅速に取得できる
企業では,業務や役職が異なると,必要な情報も異なります。ユーザ一人一人がどこにアクセスすれば必要な情報が得られるかを判断していては,情報を取得するために時間を費やしてしまい,効率良く業務を進められません。企業ポータルでは,ユーザが的確な情報を迅速に取得できる枠組みを構築できます。
uCosminexus Portal Frameworkは,企業の内外にある多種多様なコンテンツ・業務システムの情報を集約する機能や,集約した情報をユーザ一人一人に対して最適な情報になるように組み合わせて提供する機能などを備えています。これらの機能によって,上記の利点を生かした効果的な企業ポータルを構築できます。
uCosminexus Portal Frameworkの機能詳細は,「1.2 uCosminexus Portal Frameworkの特長」を参照してください。
uCosminexus Portal Frameworkを利用して企業ポータルを実現する際の処理概要を次の図に示します。
図1-1 uCosminexus Portal Frameworkの処理概要
ユーザは,インターネットにアクセスするときも,メールを読むときも,uCosminexus Portal Frameworkで構築したポータルにアクセスします。uCosminexus Portal Frameworkは,Webサーバやグループウェアサーバなどから情報を取り込み,アクセスしたユーザに必要な情報をポータル画面に表示します。モバイル(携帯電話)からアクセスした場合はモバイルに合わせた表示形式で情報を表示します。
- ポータルとは
- 散在する情報を1か所に集めて,情報へ効率よくアクセスする仕組みをポータルと呼びます。また,そのような目的で構築され,幾つかのポートレットで構築されたWebサイト自身もポータルと呼びます。
- ポートレットとは
- ポートレットとは,ポータル上で動作するアプリケーションコンポーネントです。uCosminexus Portal Frameworkは,情報(コンテンツ)をWebサーバやグループウェアサーバからポートレットに取り込みます。ポートレットは,取り込んだコンテンツをポータル画面に表示します。また,取り込むコンテンツに応じた,異なる種類のポートレットが必要となります。そのため,ポータル画面に表示したいコンテンツに対応する種類のポートレットを作成して,ポータルに登録します。
- ポートレットには次の意味も含まれます。
- ポータル上で動作するアプリケーションコンポーネント
- ポータル画面内に表示される領域名
- ポートレットの種類については,「1.3 uCosminexus Portal Frameworkで使用できるポートレット」を参照してください。
- また,ポータルおよびポートレットの画面構成と画面遷移については,「1.6 uCosminexus Portal Frameworkの画面構成と遷移」を参照してください。
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