5.2.10 サービスプロセス定義ファイルprocess.ini

サービスプロセス定義ファイルは,サービスプロセスごとに動作を定義するファイルです。例えば,サービスプロセスごとにポート番号を指定して,起動できるようになります。

なお,サービスプロセスごとに動作を定義しない場合,サービスプロセス定義ファイルを編集する必要はありません。また,サービスプロセス定義ファイルが存在しない場合,File Sharingサーバは,サービスプロセスごとに動作を定義しないものとして動作します。

サービスプロセス定義ファイルの格納ディレクトリとファイル名を次に示します。

{File Sharingサーバのインストールディレクトリ}¥Server¥etc¥process.ini

<この項の構成>
(1) サービスプロセス定義ファイルの記述形式
(2) サービスプロセス定義ファイルの詳細
(3) サービスプロセス定義ファイルの記述例

(1) サービスプロセス定義ファイルの記述形式

[セクション名]
   エントリ名 = 値

(2) サービスプロセス定義ファイルの詳細

サービスプロセス定義ファイルは,次に示す二つのセクションとセクションに指定するエントリによって構成されます。

以降,サービスプロセス定義ファイルを構成する各セクションとセクションごとに指定するエントリについて説明します。

(a) [Entry0001]セクション

エントリはありません。ただし,このセクション名は必ず記述してください。このセクションは,[ProcessXXXX]セクションより前に記述してください。

(b) [ProcessXXXX]セクション

XXXXは,0001~0020を示します。[ProcessXXXX]セクションでは,各サービスプロセスに固有の動作を定義します。

DocumentSpace構成定義ファイルのProcessエントリに指定した数までのセクションが有効になります。例えば,Processエントリに2を指定した場合,[Process0001]セクションおよび[Process0002]セクションの定義内容が有効になります。

[ProcessXXXX]セクションでは,次のエントリを指定できます。

VBPropertyエントリ
各サービスプロセスに固有のVisiBrokerプロパティを指定します。指定を省略した場合に仮定される値はありません。VisiBrokerプロパティ以外の値を指定した場合,File Sharingサーバの起動に失敗します。DocumentSpace構成定義ファイルのProcessVBPropertyエントリの値と,このエントリの値を連結した値が,VisiBrokerプロパティになります。指定できるVisiBrokerプロパティについては,マニュアル「Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) プログラマーズリファレンス」を参照してください。

(3) サービスプロセス定義ファイルの記述例

DocumentSpace構成定義ファイルのProcessエントリに2を指定し,個々のサービスプロセスにPOAが使用するポート番号を定義する場合の,サービスプロセス定義ファイルの記述例を次に示します。

[Entry0001]

[Process0001]
VBProperty = -Dvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.port=14005

[Process0002]
VBProperty = -Dvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.port=14006