Microsoft Cluster Serverのクラスタアドミニストレータで,グループおよびリソースを設定します。作成した複数のリソースのうち,あるリソースがオンラインになるために,ほかのリソースがオンラインになっている必要がある場合,リソース間に依存関係を設定する必要があります。
汎用サービスリソースに対しては,次の図に示す依存関係を設定します。
図B-2 リソース間の依存関係
![[図データ]](figure/zu0b0200.gif)
クラスタアドミニストレータでのグループおよびリソースの設定の手順を次に示します。
- グループを定義します。
グループを定義する手順については,「(a) グループの定義」を参照してください。
- 物理ディスクリソースを作成します。
物理ディスクリソースを作成する手順については,「(b) 物理ディスクリソースの作成」を参照してください。
- IPアドレスリソースを作成します。
IPアドレスリソースを作成する手順については,「(c) IPアドレスリソースの作成」を参照してください。
- ネットワーク名リソースを作成します。
ネットワーク名リソースを作成する手順については,「(d) ネットワーク名リソースの作成」を参照してください。
- File Sharingサーバの汎用サービスリソースを作成します。
File Sharingサーバの汎用サービスリソースを作成する手順については,「(e) File Sharingサーバの汎用サービスリソースの作成」を参照してください。
- 各リソースのプロパティを設定します。
各リソースのプロパティを設定する手順については,「(f) プロパティの設定」を参照してください。
(a) グループの定義
クラスタアドミニストレータで,グループを定義する手順を次に示します。
- クラスタアドミニストレータの[ファイル]メニューの[新規作成]から[グループ]を選択します。
- 「名前」および「説明」を入力します。
「名前」および「説明」の設定例を次に示します。
- 設定例
- 「名前」:CollaborationFileSharing
- 「説明」:CollaborationFileSharingグループ
- 優先所有者を定義します。
グループのフェールバック許可を設定した場合,優先所有者に設定された順序でフェールバックされます。優先所有者を設定していない場合は,フェールバックされません。
例えば,node-Aとnode-Bのうち,node-Aを優先的に所有者にしたい場合は,node-A,node-Bの順序で設定してください。
(b) 物理ディスクリソースの作成
物理ディスクリソースを作成します。すでに作成している場合は,「(a) グループの定義」で作成したグループに移動させてください。作成していない場合は,クラスタアドミニストレータで作成したあと,「(a) グループの定義」で作成したグループに移動させてください。
(c) IPアドレスリソースの作成
クラスタアドミニストレータで,IPアドレスリソースを作成する手順を次に示します。
- クラスタアドミニストレータの[ファイル]メニューの[新規作成]から[リソース]を選択します。
- 「名前」,「説明」,「リソースの種類」,および「グループ」を設定します。
「名前」,「説明」,「リソースの種類」,および「グループ」の設定例を次に示します。
- 設定例
- 「名前」:CollaborationFileSharing_IP
- 「説明」:汎用サービスリソースと依存関係を設定するIPアドレスリソース
- 「リソースの種類」:IPアドレス
- 「グループ」:CollaborationFileSharing
「(a) グループの定義」で作成したグループを設定します。
- 「実行所有者」画面では,デフォルトで実行できる所有者にすべてのノードがすでに設定されているので,そのまま次に進みます。
- 「依存関係」画面では,何も設定する必要はないので,そのまま次に進みます。
- 「TCP/IPアドレスパラメタ」画面で,「ネットワーク」,「アドレス」,および「サブネットマスク」を設定します。
「ネットワーク」,「アドレス」,および「サブネットマスク」の設定例を次に示します。
- 設定例
- 「ネットワーク」:Service_Network
IPアドレスをバインドするネットワークカードを設定します。
なお,「ネットワーク」には,インストール時に設定した名称が,プルダウンメニューに表示されます。
- 「アドレス」:192.0.0.2
アクティブノードおよびスタンバイノードで共通して使用する仮想IPアドレスを設定します。
- 「サブネットマスク」:255.255.255.0
サブネットに使用するサブネットマスクを設定します。
(d) ネットワーク名リソースの作成
クラスタアドミニストレータで,ネットワーク名リソースを作成する手順を次に示します。
- クラスタアドミニストレータの[ファイル]メニューの[新規作成]から[リソース]を選択します。
- 「名前」,「説明」,「リソースの種類」,および「グループ」を設定します。
「名前」,「説明」,「リソースの種類」,および「グループ」の設定例を次に示します。
- 設定例
- 「名前」:CollaborationFileSharing_Network
- 「説明」:汎用サービスリソースと依存関係を設定するネットワーク名リソース
- 「リソースの種類」:ネットワーク名
- 「グループ」:CollaborationFileSharing
「(a) グループの定義」で作成したグループを設定します。
- 「実行所有者」画面では,デフォルトで実行できる所有者にすべてのノードがすでに設定されているので,そのまま次に進みます。
- 「依存関係」画面で,ネットワーク名リソースがオンラインになる前に,オンラインにする必要があるリソースを登録します。
ここでは,IPアドレスリソースを登録する必要があります。
- 「ネットワーク名パラメータ」画面で,クライアントから接続する名前を設定します。この名前は,クライアントから通常のサーバ名と同じようにアクセスできます。
「名前」の設定例を次に示します。
- 設定例
(e) File Sharingサーバの汎用サービスリソースの作成
クラスタアドミニストレータで,File Sharingサーバの汎用サービスリソースを作成する手順を次に示します。
- クラスタアドミニストレータの[ファイル]メニューの[新規作成]から[リソース]を選択します。
- 「名前」,「説明」,「リソースの種類」,および「グループ」を設定します。
「名前」,「説明」,「リソースの種類」,および「グループ」の設定例を次に示します。
- 設定例
- 「名前」:CollaborationFileSharingリソース
- 「説明」:CollaborationFileSharing
- 「リソースの種類」:汎用サービス
- 「グループ」:CollaborationFileSharing
「(a) グループの定義」で作成したグループを入力します。
- 「実行所有者」画面では,デフォルトで実行できる所有者にすべてのノードがすでに設定されているので,そのまま次に進みます。
- 「依存関係」画面で,File Sharingサーバの汎用サービスリソースがオンラインになる前に,オンラインにする必要があるリソースを登録します。
ここでは,次のリソースを登録する必要があります。
- 物理ディスクリソース
- IPアドレスリソース
- ネットワーク名リソース
- 「汎用サービスパラメータ」画面で,「起動パラメータ」および「サービス名」を設定します。
「サービス名」の設定例を次に示します。
- 設定例
- 「起動パラメータ」:空白
- 「サービス名」:Collaboration - File Sharing Server
- 「レジストリの複製」画面で,File Sharingサーバサービスのルートレジストリキーを設定します。
ここでは,「SOFTWARE¥HITACHI¥Collaboration - File Sharing Server」と設定します。
(f) プロパティの設定
プロパティでは,異常が発生した場合の処理方法および連続異常終了の監視方法を設定します。
- 異常が発生した場合の処理方法の設定
- 異常が発生した場合に,アクティブノードで再実行するか,すぐにスタンバイノードに処理を移すかの設定ができます。クラスタアドミニストレータで,File Sharingサーバの各リソースを選択して,[プロパティ]-[詳細設定]で設定します。すぐにスタンバイノードに処理を移すときは,「グループに適用する」チェックボックスをオンにして,「しきい値」を「0」にします。
- 連続異常終了の監視方法の設定
- File Sharingサーバの連続異常終了の監視方法を,グループのリソースのプロパティで設定できます。クラスタアドミニストレータで,CollaborationFileSharingグループのリソースを選択して,[プロパティ]-[詳細設定]で,「グループに適用する」チェックボックスをオンにして,「しきい値」および「期間」に適当な値を設定してください。