データベースの内容をほかのデータベースに反映する機能のことを,レプリケーション機能といいます。レプリケーション機能を利用することで,File Sharingが使用するデータベースのデータを抽出して,ほかのデータベースへ反映できます。
なお,使用できるデータベースシステムはHiRDBです。したがって,HiRDBのレプリケーション機能を利用します。HiRDBのレプリケーション機能を利用するには,HiRDBにHiRDB Datareplicatorを組み込む必要があります。HiRDBのレプリケーション機能については,マニュアル「HiRDB Datareplicator」を参照してください。
データベースシステムのレプリケーション機能を利用して,ほかのデータベースへデータを反映できます。レプリケーションの対象となる表やエリアなどの情報は,データベースの初期設定で使用したデータベース定義文を基に事前に用意してください。
データベースシステムの定義系SQLを利用して,クラス,プロパティとデータベースの表,列との対応が取れます。使用できるデータベースシステムは,HiRDBです。したがって,ここではHiRDBを利用する場合の対応関係について説明します。
File Sharing用データベース定義文の作成コマンド(EDMCrtSql)では,メタ情報ファイルに記述されているクラス識別子を,オブジェクトを格納するRDB表名として設定します。また,メタ情報ファイルに記述されているプロパティ識別子を表の各列名として設定します。
EDMCrtSqlコマンドを実行すると,HiRDBの定義系SQLであるCOMMENTを使用して,クラスおよびプロパティの説明を各表および列の注釈としてデータベース定義文に出力します。EDMCrtSqlコマンドの使用方法については,「8.2 File Sharingサーバのコマンドの詳細」の「EDMCrtSql(File Sharing用データベース定義文の作成)」を参照してください。ユーザはHiRDBのディクショナリのSQL_TABLES表およびSQL_COLUMNS表を検索して,表や列に付けられている注釈を参照できます。
したがって,レプリケーション機能を利用する場合は,表や列に付けられた注釈を参照して,File Sharingで作成したクラスおよびプロパティとの対応に注意してください。