7.11 アクセス履歴の取得

アクセス履歴を取得し,運用する方法について説明します。

アクセス履歴とは,[ファイル共有]ポートレットで,ファイルまたはフォルダに対してユーザが実行した操作やシステムが実行したファイルの削除処理の履歴を記録した情報のことです。ファイルまたはフォルダに対して,「いつ」,「だれが」,「どんな操作をしたか」をアクセス履歴として取得できます。アクセス履歴が出力されるファイルのことをアクセス履歴ファイルといいます。

アクセス履歴を取得することで,次のような運用ができます。

ユーザの1回の操作またはシステムの1回の処理に対して,1個のアクセス履歴が出力されます。

アクセス履歴を出力するユーザの操作を次の表に示します。

表7-9 アクセス履歴を出力するユーザの操作

分類操作操作方法
フォルダの参照系の操作開くP
プロパティを参照するP
アクセス権を参照するP
ファイルとフォルダを検索するP
フォルダの更新系の操作作成するP
コピーするP
移動するP
削除するP
プロパティを更新するP
アクセス権を更新するP
ファイルの参照系の操作ダウンロードするP
プロパティを参照するP
アクセス権を参照するP
ファイルを添付するP
ファイルの更新系の操作登録するP
更新するP
コピーするP
移動するP
削除するP
ロックするP
アンロックし更新を反映するP
ロック前に戻すP
プロパティを更新するP
アクセス権を更新するP
(凡例)
P:[ファイル共有]ポートレットでの操作を示します。
注※
フォルダまたはファイルを削除する場合,ごみ箱を使用しているかどうかやフォルダまたはファイルの場所によって,操作の区分が次のように異なります。
ごみ箱の使用の有無フォルダまたはファイルの場所操作
使用するごみ箱の下位フォルダまたは下位ファイル削除する
ごみ箱以外のフォルダの下位フォルダまたは下位ファイル移動する
使用しない削除する

(凡例)-:該当しません。


また,アクセス履歴には,ユーザが操作したファイルやフォルダ,またはシステムが削除したファイルを示す情報としてOIIDが出力されます。OIIDからユーザが操作したファイルやフォルダ,またはシステムが削除したファイルの名前や情報を取得するには,アクセス履歴ファイルを入力ファイルに指定してFile Sharingクライアント運用コマンドを実行します。File Sharingクライアント運用コマンドについては,「8.7 File Sharingクライアント運用コマンドの概要」を参照してください。

なお,アクセス履歴を取得するためには,必要なディスク容量の確保とFile Sharingクライアントでの環境設定が必要です。ディスク容量の見積もりについては,「2.3.2(3) アクセス履歴を取得する場合のディスク容量」を参照してください。File Sharingクライアントでの環境設定については,「4.6 アクセス履歴を取得するための設定」を参照してください。

<この節の構成>
7.11.1 アクセス履歴ファイルの出力先ディレクトリとファイル名
7.11.2 アクセス履歴として取得できる情報
7.11.3 アクセス履歴の運用例
7.11.4 注意事項