File Sharingの運用開始後に実行する運用作業について説明します。File Sharingの運用には,日常的に実行する作業と,定期的に実行する作業があります。
また,File Sharingで使用する個人フォルダ,コミュニティフォルダ,およびグループフォルダは,利用者やコミュニティの増減によってメンテナンスをする必要があります。運用作業では,これらのフォルダのメンテナンス作業も実行します。
ここでは,次の運用作業について説明します。
- File Sharingサーバの起動と終了
File Sharingサーバの起動と終了は,File Sharingを使用するために日常的に実行する作業です。File Sharingサーバを構築したマシンで,サービスまたはコマンドを使用して起動,終了します。
- ファイル転送サービスの開始と停止(ファイル転送機能を使用する場合)
ファイル転送サービスの開始と停止は,File SharingサーバとFile Sharingクライアントを別マシンで運用している場合に,日常的に実行する作業です。File Sharingクライアントを構築したマシンで,サービスまたはコマンドを使用して開始,停止します。
- データベースの運用
データベースの運用では,File Sharingで管理しているフォルダとファイルの属性情報のバックアップを取得します。この作業は定期的に実行してください。
- ファイルシステムの運用
ファイルシステムの運用では,File Sharingで管理しているファイルのファイル実体のバックアップを取得します。この作業は定期的に実行してください。
また,ベースパス情報に設定する値の見積もりや,ベースパス情報の使用量の監視をします。この作業は,必要に応じて実行してください。
- 個人フォルダとコミュニティフォルダの運用
File Sharingのシステムを使用するユーザ,コミュニティの変化に応じて,不要になったフォルダを削除します。この作業は必要に応じて実行してください。
- グループフォルダの運用
グループフォルダを利用する組織やユーザに応じて,グループルートフォルダを作成したり,グループフォルダの運用者を設定したりします。この作業は必要に応じて実行してください。
- 運用開始後のベースパス情報の設定
- 運用開始後の最大許容サイズ情報の設定
File Sharingのシステムを使用するユーザ数が増えた場合の容量拡張やそのほかの変化に応じて,ベースパス情報や最大許容サイズ情報の設定を参照,追加および削除します。
- 運用開始後のごみ箱の設定
ごみ箱を使用するかどうかの設定を変更します。この作業は,必要に応じて実行してください。
- アクセス履歴の取得
アクセス履歴を取得する運用の場合,アクセス履歴を取得してFile Sharingの利用状況を確認します。
- 監査ログの運用
監査ログを出力する運用の場合,監査ログファイルに出力された監査ログからFile Sharingのシステムに対する操作の履歴を確認できます。
このほか,障害が発生した場合には,障害情報を確認して対処する必要があります。障害発生時の対処については,「9. File Sharingの障害対策」を参照してください。