4.4.2 ファイル転送機能のためのFile Sharingクライアントでの環境設定

ここでは,ファイル転送機能を使用するための,File Sharingクライアントの環境設定について説明します。次に示す手順で環境設定をしてください。

<この項の構成>
(1) ファイル転送サービスの登録
(2) 環境変数の設定
(3) ファイル転送サービス環境定義ファイルの設定
(4) ファイル転送サービスのメモリ所要量の見積もり
(5) ファイル転送サービスの開始モードの設定

(1) ファイル転送サービスの登録

ファイル転送サービスの登録について説明します。ファイル転送サービスは,プログラムをインストールしたときに,インストーラによって[Collaboration - File Sharing FTP Service]というサービス名で登録されます。スタートアップの種類は,インストール時には「手動」で登録されます。「自動」にする場合は,コントロールパネルの[管理ツール]-[サービス]の[サービス]ダイアログで変更してください。

(2) 環境変数の設定

ファイル転送サービスを使用するために,File Sharingクライアントの実行環境とファイル転送サービス実行環境に必要な環境変数を設定してください。設定が必要な環境変数について,次に説明します。

(3) ファイル転送サービス環境定義ファイルの設定

ファイル転送機能を使用するためには,ファイル転送サービス環境定義ファイルの定義が必要になります。ファイル転送サービス環境定義ファイルの詳細は,「5.3.2 ファイル転送サービス環境定義ファイル(ftpsv.ini)」を参照してください。

(4) ファイル転送サービスのメモリ所要量の見積もり

ファイル転送サービスを使用する場合のメモリ所要量を算出します。計算式を次に示します。

計算式(単位:MB)

3 + 2 × p + ( 0.02 + d ) × u
ただし,d = ( 4 × s )

p,u,およびsに設定する値の説明を次の表に示します。

表4-4 ファイル転送サービスの所要メモリの計算式で使用する変数と設定する値

変数指定する値
pファイル転送サービスプロセス数
u同時にファイル転送するセッション数
s文書空間で管理する最大文書サイズ(MB)

(5) ファイル転送サービスの開始モードの設定

File Sharingクライアントでの環境設定の際に,ファイル転送サービスの開始モードとして,「静的モード」または「動的モード」のどちらかを設定する必要があります。開始モードは,環境変数「_HIEDMS_FTPMODE」で設定します。環境変数「_HIEDMS_FTPMODE」の詳細は,「(2) 環境変数の設定」を参照してください。