個人ルートフォルダは,セキュリティ管理者がオブジェクト操作ツールのコマンドを使用して削除します。
個人ルートフォルダを削除するときに実行する必要があるのは,次の操作です。
- 個人ルートフォルダおよびその下位に作成されているフォルダとファイルの削除
- 個人情報の削除
- 個人用に使用していたパブリックACLの削除
- ベースパス情報に設定されている空き容量および使用数の変更
ただし,最大許容サイズを設定しない運用の場合は,空き容量の変更は不要です。
削除の手順は次のとおりです。なお,この操作は,[ファイル共有]ポートレット経由で新規に個人ルートフォルダが作成されない状態にしてから,実行してください。
また,この操作は単独で実行してください。同時に実行しないでください。
- 削除する個人ルートフォルダのOIIDをdbrexqueryコマンドで取得します。
dbrexqueryコマンドの実行例を次に示します。
dbrexquery 問い合わせファイル > 実行結果ファイル
実行結果ファイルの名称は任意に指定してください。dbrexqueryコマンドに指定する問い合わせファイルの内容を次に示します。
SELECT dmaProp_OIID FROM cfsClass_Folder
WHERE cfsProp_EntityName = 'ユーザID'
AND cfsProp_Type = 8
ユーザIDには,個人ルートフォルダのプロパティに表示されているフォルダ名を指定してください。
![[図データ]](figure/zu070400.gif)
- 削除する個人情報のOIID,最大許容サイズ,およびベースパスをdbrexqueryコマンドで取得します。
dbrexqueryコマンドの実行例を次に示します。
dbrexquery 問い合わせファイル
dbrexqueryコマンドに指定する問い合わせファイルの内容を次に示します。
SELECT dmaProp_OIID, cfsProp_TotalAvailableSize, cfsProp_ContentBasePath
FROM cfsClass_Personal
WHERE cfsProp_UserId = 'ユーザID'
ユーザIDには,個人ルートフォルダのプロパティに表示されているフォルダ名を指定してください。
![[図データ]](figure/zu070400.gif)
実行結果は,「'OIID','最大許容サイズ','ベースパス'」の順序で,「,」(コンマ)で区切られて出力されます。
- 手順2.で取得したベースパスと手順1.で取得した実行結果ファイル(OIIDファイル)をdbrdelcntrコマンドに指定して個人ルートフォルダを削除します。
このコマンドの実行によって,個人ルートフォルダおよびその下位にあるファイルおよびフォルダがまとめて削除されます。ベースパスには手順2.で取得した値を,実行結果ファイルには手順1.で取得した実行結果ファイルの名称を指定してください。
dbrdelcntrコマンドの実行例を次に示します。
dbrdelcntr -l DCR -R -k Reference -b ベースパス -y ベースパス 実行結果ファイル
- 注意
- ベースパスを指定するときには,手順2.で出力されたベースパスの前後の「'」(シングルクォーテーション)を削除して指定してください。
- また,データベースに登録したベースパスに「'」が含まれている場合,手順2.で出力されるベースパス内の「'」には「'」が一つ追加されて出力されます。ベースパス内に複数の「'」が含まれる場合は,それぞれの「'」に対して一つずつ追加されて出力されます。dbrdelcntrのオプション引数には,追加された「'」を削除して指定してください。
- 例えば,データベースに登録されている値が「C:¥user's」の場合,出力されるベースパスは「'C:¥user''s'」になります。この場合,dbrdelcntrのオプション引数には「C:¥user's」と指定してください。
- 手順2.で取得したOIIDをdbrdeldataコマンドに指定して個人情報を削除します。
dbrdeldataコマンドの実行例を次に示します。OIIDには,手順2.で取得した値を指定してください。
dbrdeldata OIID
- 削除する個人用パブリックACLのOIIDをdbrexqueryコマンドで取得します。
dbrexqueryコマンドの実行例を次に示します。
dbrexquery 問い合わせファイル > 実行結果ファイル
実行結果ファイルの名称は任意に指定してください。dbrexqueryコマンドに指定する問い合わせファイルの内容を次に示します。
SELECT dmaProp_OIID FROM edmClass_PublicACL
WHERE cfsProp_Name= 'ユーザID'
ユーザIDには,個人ルートフォルダのプロパティに表示されているフォルダ名を指定してください。
![[図データ]](figure/zu070400.gif)
- 手順5.で取得した実行結果ファイル(OIIDファイル)をdbrdelaclコマンドに指定して個人用パブリックACLを削除します。
dbrdelaclコマンドの実行例を次に示します。実行結果ファイルには,手順5.で取得した実行結果ファイルの名称を指定してください。
dbrdelacl実行結果ファイル
- 手順2.で取得したベースパスを基に,削除する個人ルートフォルダが使用しているベースパス情報を検索して,OIID,空き容量および使用数を取得します。
dbrexqueryコマンドの実行例を次に示します。
dbrexquery 問い合わせファイル
dbrexqueryコマンドに指定する問い合わせファイルの内容を次に示します。
SELECT dmaProp_OIID, cfsProp_FreeSpace, cfsProp_UsedCount
FROM cfsClass_AssignableDrive
WHERE cfsProp_Path= 'ベースパス' AND cfsProp_Type=8
ベースパスには,手順2.で取得したベースパスを指定してください。
実行結果は,「'OIID','空き容量',使用数」の順序で,「,」(コンマ)で区切られて出力されます。
- 手順7.で取得したベースパス情報のOIIDをdbrsetpropコマンドに指定して,ベースパス情報を変更します。
dbrsetpropコマンドの実行例を次に示します。
dbrsetprop OIID プロパティ情報ファイル
OIIDには,手順7.で取得したOIIDを指定してください。
dbrsetpropコマンドに指定するプロパティ情報ファイルの内容を次に示します。なお,最大許容サイズを設定している運用の場合と設定していない運用の場合で,指定する項目が異なります。
[cfsClass_AssignableDrive]
cfsProp_FreeSpace = '空き容量'※
cfsProp_UsedCount = 使用数
注※ 最大許容サイズを設定しない運用の場合は,この行の指定は不要です。
空き容量には,手順7.で取得した空き容量の値に,手順2.で取得した最大許容サイズの値を加えたものを指定してください。使用数には,手順7.で取得した使用数から1を引いた値を指定してください。