ここでは,運用開始前の最大許容サイズ情報の設定について,設定する画面,最大許容サイズの割り当てられ方,設定規則および設定例について説明します。
最大許容サイズを設定する運用の場合,デフォルトの最大許容サイズ情報を登録したあと,運用開始前に最大許容サイズ情報を設定します。運用開始前の最大許容サイズ情報の設定では,次に示す画面を使用します。
これらの画面では,次の表に示す最大許容サイズ情報の操作ができます。
表6-20 運用開始前に画面からできる最大許容サイズ情報の操作
項番 | 操作 | 操作する画面 | |
---|---|---|---|
1 | 最大許容サイズ情報の参照 |
| |
2 | 最大許容サイズ情報の追加 | デフォルトの追加 | × |
デフォルト以外の追加 | [最大許容サイズ情報の追加]画面 | ||
3 | 最大許容サイズ情報の削除 | デフォルトの削除 | × |
デフォルト以外の削除 | [最大許容サイズ情報操作]画面 |
なお,最大許容サイズ情報を変更したい場合は,変更したい最大許容サイズ情報を削除してから,変更した最大許容サイズ情報を新しく追加してください。
各画面の操作方法,および画面の詳細については,マニュアル「Collaboration - File Sharing ユーザーズガイド」を参照してください。
個人ルートフォルダ,コミュニティルートフォルダまたはグループルートフォルダを作成するときに,どのように最大許容サイズが割り当てられるかについて説明します。
個人フォルダを使用するユーザが,ポータルを経由して初めてFile Sharingにアクセスしたときに,個人ルートフォルダが作成され,最大許容サイズが割り当てられます。条件種別ごとの割り当てられ方を次に示します。
ユーザがコミュニティを作成するときに,コミュニティルートフォルダおよびワークプレースルートフォルダが作成され,ワークプレースルートフォルダに最大許容サイズが割り当てられます。条件種別ごとの割り当てられ方を次に示します。
グループルートフォルダの作成コマンド(cfscrtgrpfldr)を実行してグループルートフォルダを作成したときに,最大許容サイズが割り当てられます。コマンド実行時の指定で代表組織の組織IDを指定するか,代表ユーザのユーザIDを指定するかで,割り当てられ方が異なります。コマンド実行時の指定ごとの割り当てられ方を次に示します。
最大許容サイズ情報に設定する割り当て条件の指定規則について説明します。
割り当て条件には,種別ごとに条件種別,条件値,および最大許容サイズを指定します。最大許容サイズ情報の指定規則については,デフォルトの最大許容サイズ情報を登録する場合の指定方法と同じです。デフォルトの最大許容サイズ情報を登録する方法については,「6.5 デフォルトの最大許容サイズ情報の登録」を参照してください。
条件種別および条件値を指定する場合の規則を次に示します。
運用開始前の最大許容サイズ情報の設定例について説明します。
デフォルトの最大許容サイズ情報を次のように登録している場合を考えます。デフォルトの最大許容サイズ情報の登録方法については,「6.5 デフォルトの最大許容サイズ情報の登録」を参照してください。
表6-21 デフォルトの最大許容サイズ情報を登録する例
項番 | 種別 | 条件種別 | 条件値 | 最大許容サイズ |
---|---|---|---|---|
1 | 個人フォルダ | デフォルト | 10MB | |
2 | コミュニティフォルダ | デフォルト | 100MB | |
3 | グループフォルダ | デフォルト | 50MB |
デフォルトの最大許容サイズ情報を登録したあと,[最大許容サイズ情報の追加]画面を使用して,デフォルト以外の最大許容サイズ情報を追加します。
表6-22 運用開始前に最大許容サイズ情報を追加する例
項番 | 種別 | 条件種別 | 条件値 | 最大許容サイズ |
---|---|---|---|---|
1 | 個人フォルダ | 役職 | 課長 | 30MB |
2 | 個人フォルダ | 役職 | 主任 | 20MB |
3 | グループフォルダ | 組織ID | A事業所の組織ID | 80MB |
4 | グループフォルダ | 組織ID | B事業所の組織ID | 40MB |
個人フォルダの場合,役職が課長であれば30MB,主任であれば20MB,課長または主任以外であればデフォルトの10MBが,個人ルートフォルダの最大許容サイズとして割り当てられます。グループフォルダの場合,A事業所に所属するユーザのユーザIDまたは組織の組織IDを指定して作成するグループルートフォルダには80MBが,B事業所に所属するユーザのユーザIDまたは組織の組織IDを指定して作成するグループルートフォルダには40MBが,最大許容サイズとして割り当てられます。なお,コミュニティフォルダ下のワークプレースルートフォルダについては,デフォルトの最大許容サイズだけを設定して使用することになります。
このように設定した場合の運用例については,「6.2.3(1) 最大許容サイズを設定した運用の考え方」を参照してください。