7.6.2 コミュニティルートフォルダの削除

コミュニティルートフォルダの削除は,コミュニティ管理者によるコミュニティの削除操作のあとに,セキュリティ管理者がオブジェクト操作ツールのコマンドを使用して実施します。

コミュニティルートフォルダを削除するときに実行する必要があるのは,次の操作です。

削除の手順は次のとおりです。なお,この操作は,新規にコミュニティを作成されない状態にしてから,実行してください。

また,この操作は単独で実行してください。同時に実行しないでください。

  1. コミュニティ管理者が,コミュニティ管理者以外のメンバをコミュニティから削除します。
    コミュニティで生成したファイルなどを残しておきたい場合は,この時点で取得しておいてください。これ以降は,File Sharingで管理するファイルやフォルダにはアクセスできなくなります。
  2. コミュニティ管理者が,コミュニティを削除します。
    手順3.以降の操作は,File Sharingのセキュリティ管理者が実施します。
  3. セキュリティ管理者が,削除するコミュニティルートフォルダのOIIDをdbrexqueryコマンドで取得します。
    dbrexqueryコマンドの実行例を次に示します。

    dbrexquery 問い合わせファイル > 実行結果ファイル

    実行結果ファイルの名称は任意に指定してください。dbrexqueryコマンドに指定する問い合わせファイルの内容を次に示します。

    SELECT dmaProp_OIID FROM cfsClass_Folder
    WHERE cfsProp_EntityName = 'コミュニティID'
    AND cfsProp_Type = 1

    コミュニティIDには,コミュニティルートフォルダのプロパティに表示されているフォルダ名を指定してください。

    [図データ]

  4. 削除するコミュニティ情報のOIID,最大許容サイズおよびベースパスをdbrexqueryコマンドで取得します。
    dbrexqueryコマンドの実行例を次に示します。

    dbrexquery 問い合わせファイル

    dbrexqueryコマンドに指定する問い合わせファイルの内容を次に示します。

    SELECT dmaProp_OIID,cfsProp_TotalAvailableSize,cfsProp_ContentBasePath FROM cfsClass_Community
    WHERE cfsProp_CommunityId = 'コミュニティID'

    コミュニティIDには,コミュニティルートフォルダのプロパティに表示されているフォルダ名を指定してください。

    [図データ]

    実行結果は,「'OIID','最大許容サイズ','ベースパス'」の順序で,「,」(コンマ)で区切られて出力されます。
  5. 手順4.で取得したベースパスと手順3.で取得した実行結果ファイル(OIIDファイル)をdbrdelcntrコマンドに指定してコミュニティルートフォルダを削除します。
    このコマンドの実行によって,コミュニティルートフォルダおよびその下位にあるファイルおよびフォルダがまとめて削除されます。ベースパスには,手順4.で取得した値を,実行結果ファイルには,手順3.で取得した実行結果ファイルの名称を指定してください。
    dbrdelcntrコマンドの実行例を次に示します。

    dbrdelcntr -l DCR -R -k Reference -b ベースパス -y ベースパス 実行結果ファイル

    注意
    ベースパスを指定するときには,手順4.で出力されたベースパスの前後の「'」(シングルクォーテーション)を削除して指定してください。
    また,データベースに登録したベースパスに「'」が含まれている場合,手順4.で出力されるベースパス内の「'」には「'」が一つ追加されて出力されます。ベースパス内に複数の「'」が含まれる場合は,それぞれの「'」に対して一つずつ追加されて出力されます。dbrdelcntrのオプション引数には,追加された「'」を削除して指定してください。
    例えば,データベースに登録されている値が「C:¥user's」の場合,出力されるベースパスは「'C:¥user''s'」になります。この場合,dbrdelcntrのオプション引数には「C:¥user's」と指定してください。
  6. 手順4.で取得したOIIDをdbrdeldataコマンドに指定してコミュニティ情報を削除します。
    dbrdeldataコマンドの実行例を次に示します。OIIDには,手順4.で取得した値を指定してください。

    dbrdeldata OIID

  7. 削除するコミュニティ用パブリックACLのOIIDをdbrexqueryコマンドで取得します。
    dbrexqueryコマンドの実行例を次に示します。

    dbrexquery 問い合わせファイル > 実行結果ファイル

    実行結果ファイルの名称は任意に指定してください。dbrexqueryコマンドに指定する問い合わせファイルの内容を次に示します。

    SELECT dmaProp_OIID FROM edmClass_PublicACL
    WHERE cfsProp_Name= 'コミュニティID'

    コミュニティIDには,コミュニティルートフォルダのプロパティに表示されているフォルダ名を指定してください。

    [図データ]

  8. 手順7.で取得した実行結果ファイル(OIIDファイル)をdbrdelaclコマンドに指定してコミュニティ用パブリックACLを削除します。
    dbrdelaclコマンドの実行例を次に示します。実行結果ファイルには,手順7.で取得した実行結果ファイルの名称を指定してください。

    dbrdelacl実行結果ファイル

  9. 手順4.で取得したベースパスを基に,削除するコミュニティに属しているワークプレースルートフォルダのベースパス情報を検索して,OIID,空き容量および使用数を取得します。
    dbrexqueryコマンドの実行例を次に示します。

    dbrexquery 問い合わせファイル

    dbrexqueryコマンドに指定する問い合わせファイルの内容を次に示します。

    SELECT dmaProp_OIID, cfsProp_FreeSpace, cfsProp_UsedCount
    FROM cfsClass_AssignableDrive
    WHERE cfsProp_Path= 'ベースパス' AND cfsProp_Type=2

    ベースパスには,手順4.で取得した値を指定してください。実行結果は,「'OIID','空き容量',使用数」の順序で,「,」(コンマ)で区切られて出力されます。
  10. 手順9.で取得したベースパス情報のOIIDをdbrsetpropコマンドに指定して,ベースパス情報を変更します。
    dbrsetpropコマンドの実行例を次に示します。

    dbrsetprop OIID プロパティ情報ファイル

    OIIDには,手順9.で取得したOIIDを指定してください。
    dbrsetpropコマンドに指定するプロパティ情報ファイルの内容を次に示します。なお,最大許容サイズを設定している運用の場合と設定していない運用の場合で,指定する項目が異なります。

    [cfsClass_AssignableDrive]
    cfsProp_FreeSpace = '空き容量'
    cfsProp_UsedCount = 使用数
     
    注※ 最大許容サイズを設定しない運用の場合は,この行の指定は不要です。

    空き容量には,手順9.で取得した空き容量の値に,手順4.で取得した最大許容サイズの値を加えたものを指定してください。使用数には,手順9.で取得した使用数から,1を引いた値を指定してください。