7.11.2 アクセス履歴として取得できる情報

ここでは,アクセス履歴の出力形式,出力される項目,出力例について説明します。

<この項の構成>
(1) 出力形式と出力される項目
(2) 出力例

(1) 出力形式と出力される項目

アクセス履歴は,アクセス履歴ファイルに1行ずつ出力されます。

各項目は半角スペースで区切って出力されます。また,出力される値に半角スペースを含む場合は,「"」(引用符)で囲んで出力されます。

アクセス履歴の形式を次の図に示します。

図7-4 アクセス履歴の出力形式

[図データ]

出力される各項目の詳細を次の表7-11に示します。図7-4の番号と表7-11の項番が対応しています。

表7-11 アクセス履歴として出力される項目の詳細

項番項目内容
1番号アクセス履歴の通番が4けたで出力されます。
2日付アクセス履歴の出力日付がyyyy/mm/ddの形式で出力されます。
yyyy:西暦年号(4けた)
mm:月(2けた)
dd:日(2けた)
3時刻アクセス履歴の出力時刻がhh:mm:ss.sssの形式で出力されます。
hh:時(2けた)
mm:分(2けた)
ss:秒(2けた)
sss:ミリ秒(3けた)
4アプリケーション識別子「CFS」が出力されます。
5プロセスIDプロセスIDが出力されます。
6スレッド識別子スレッド識別子が出力されます。
7メッセージIDメッセージIDが出力されます。
アクセス履歴ファイルに出力されるメッセージの詳細は,マニュアル「Collaboration - File Sharing ユーザーズガイド」を参照してください。
8アプリケーションサーバ識別子アプリケーションサーバのホスト名またはIPアドレスが出力されます。
9コミュニティID操作または処理対象がコミュニティフォルダのファイルまたはフォルダの場合,コミュニティIDが出力されます。
操作または処理対象が個人フォルダ,グループフォルダのファイルまたはフォルダの場合は「-」が出力されます。
10ワークプレースID操作または処理対象がコミュニティフォルダのファイルまたはフォルダの場合,ワークプレースIDが出力されます。
操作または処理対象が次に示すファイルまたはフォルダの場合は,「-」が出力されます。
  • 個人フォルダのファイルまたはフォルダ
  • グループフォルダのファイルまたはフォルダ
  • コミュニティルートフォルダ
11ユーザID操作を実行したユーザのユーザIDが出力されます。
12操作識別子ユーザが実行した操作またはシステムが実行した処理を示す識別子が出力されます。操作識別子の詳細は,表7-12を参照してください。
13操作元識別子ユーザが操作を実行した方法またはシステムが処理を実行した方法として,次に示す値が出力されます。
  • P:[ファイル共有]ポートレットでの操作を示します。
14グループID操作または処理対象がグループフォルダのファイルまたはフォルダの場合,グループIDが出力されます。
操作または処理対象が個人フォルダ,コミュニティフォルダのファイルまたはフォルダの場合は「-」が出力されます。
15付加情報付加情報が出力されます。付加情報の内容は,ユーザが実行した操作またはシステムが実行した処理によって異なります。付加情報の詳細は,表7-12を参照してください。
注※
操作元識別子が[ファイル共有]ポートレットの場合,次に示す画面でコミュニティルートフォルダを操作したときだけ「-」が出力されます。それ以外の画面でコミュニティルートフォルダを操作した場合は,ワークプレースIDが出力されます。
  • [フォルダへ移動]画面
  • [フォルダへコピー]画面
  • [フォルダ選択]画面
各画面については,マニュアル「Collaboration - File Sharing ユーザーズガイド」を参照してください。

ユーザが実行する操作ごとに,操作識別子の詳細を次の表に示します。また,出力される付加情報の内容についても説明します。

表7-12 アクセス履歴の操作識別子の詳細

分類操作操作識別子付加情報※1
[ファイル共有]ポートレット 
フォルダの参照系の操作開くFROPEN
  • 付加情報1:フォルダのOIID
プロパティを参照するFRPROPREF
  • 付加情報1:フォルダのOIID
アクセス権を参照するFRPERMREF
  • 付加情報1:フォルダのOIID
ファイルとフォルダを検索するSEARCH
  • 付加情報1:検索する場所に指定したフォルダのOIID
フォルダの更新系の操作作成するFRCREATE
  • 付加情報1:作成したフォルダのOIID
  • 付加情報2:作成先フォルダのOIID
コピーするFRCOPY
  • 付加情報1:コピーしたフォルダのOIID
  • 付加情報2:コピー元フォルダのOIID
  • 付加情報3:コピー先フォルダのOIID
移動するFRMOVE
  • 付加情報1:移動したフォルダのフォルダ名
  • 付加情報2:移動元フォルダのOIID
  • 付加情報3:移動先フォルダのOIID
削除するFRDELETE
  • 付加情報1:削除したフォルダのフォルダ名
  • 付加情報2:削除元フォルダのOIID
プロパティを更新するFRPROPMOD
  • 付加情報1:フォルダのOIID
アクセス権を更新するFRPERMMOD
  • 付加情報1:フォルダのOIID
ファイルの参照系の操作ダウンロードするFLDOWNLOAD
  • 付加情報1:ファイルのOIID
プロパティを参照するFLPROPREF
  • 付加情報1:ファイルのOIID
アクセス権を参照するFLPERMREF
  • 付加情報1:ファイルのOIID
ファイルを添付するFLATTACH
  • 付加情報1:ファイルのOIID
ファイルの更新系の操作登録するFLREGISTER
  • 付加情報1:登録したファイルのOIID
  • 付加情報2:登録先フォルダのOIID
更新するFLMODIFY
  • 付加情報1:ファイルのOIID
コピーするFLCOPY
  • 付加情報1:コピーしたファイルのOIID
  • 付加情報2:コピー元フォルダのOIID
  • 付加情報3:コピー先フォルダのOIID
移動する※2FLMOVE
  • 付加情報1:移動したファイルのファイル名またはOIID※3
  • 付加情報2:移動元フォルダのOIID
  • 付加情報3:移動先フォルダのOIID
削除する※2FLDELETE
  • 付加情報1:削除したファイルのファイル名
  • 付加情報2:削除元フォルダのOIID
  • 付加情報3:削除したファイルのOIID
ロックするFLLOCK
  • 付加情報1:ファイルのOIID
アンロックし更新を反映するFLUNLOCK
  • 付加情報1:ファイルのOIID
ロック前に戻すFLRETURN
  • 付加情報1:ファイルのOIID
プロパティを更新するFLPROPMOD
  • 付加情報1:ファイルのOIID
アクセス権を更新するFLPERMMOD
  • 付加情報1:ファイルのOIID
(凡例)
-:該当する操作はありません。
注※1
操作がエラーになり付加情報を出力できない場合は,「-」を出力します。
注※2
hptl_clb_cfs_AccessDataFilteringOption,hptl_clb_cfs_AccessDataFilteringOption2,AccessDataFilteringOptionまたはAccessDataFilteringOption2にCT_FL_SYS_DELを指定している場合,システムが削除した次のファイルの情報も出力されます。
  • ユーザが削除したフォルダの下位ファイル
  • ユーザがファイルまたはフォルダを移動する場合,システムが削除したファイル
  • ごみ箱を使用する場合,ごみ箱に格納するファイルと格納済みのファイルのサイズの合計がごみ箱の最大サイズを超えたときに,システムが削除したファイル
注※3
同一のルートフォルダ内で移動する場合は,OIIDが出力されます。
異なるルートフォルダ間で移動する場合は,ファイル名が出力されます。

(2) 出力例

アクセス履歴ファイルの出力例を次に示します。なお,…は,途中の省略を示します。

0091 2007/01/17 14:12:04.779 CFS 00000C08 000012B0 KDCF00100-I hostname COM01 WPL01 10333000 FROPEN P - 8d3280b9-0f25-…50C
0092 2007/01/17 14:12:04.936 CFS 00000C08 000012B0 KDCF00100-I hostname COM01 WPL01 10333000 FLDOWNLOAD P - 8d3280b9-0f25-…42F
0093 2007/01/17 14:12:04.936 CFS 00000C08 000012B0 KDCF00100-I hostname - - 10333000 FROPEN P 0000000000AA067B 8d3280b9-0f25-…51C

出力例の説明
この例は,[ファイル共有]ポートレットのアクセス履歴が3件出力されています。それぞれのアクセス履歴について説明します。
  • 1件目のアクセス履歴は,コミュニティフォルダのフォルダを開く操作を実行したことを示します。
  • 2件目のアクセス履歴は,コミュニティフォルダのファイルをダウンロードする操作を実行したことを示します。
  • 3件目のアクセス履歴は,グループフォルダのフォルダを開く操作を実行したことを示します。