最大許容サイズを設定すると,個人ルートフォルダ,ワークプレースルートフォルダ,またはグループルートフォルダで使用できるフォルダサイズを制限できます。これによって,特定のユーザによって共有資源であるディスク容量を使い切ってしまうことを防げます。
最大許容サイズを設定して運用する場合は,この設定を必ず実行してください。最大許容サイズを設定しない運用の場合,この設定は不要です。
デフォルトの最大許容サイズ情報の登録は,File Sharingクライアントから,オブジェクト操作ツールの独立データの作成コマンド(dbrcrtdata)を使用して実行します。このコマンドは,セキュリティ管理者が実行します。
デフォルトの最大許容サイズ情報を登録するために,プロパティ情報ファイルを準備します。
デフォルトの最大許容サイズ情報として,次の3種類の最大許容サイズ情報を登録します。
なお,デフォルトの最大許容サイズ情報は,個人ルートフォルダ用,ワークプレースルートフォルダ用,およびグループルートフォルダ用に一つずつ登録してください。複数登録しないでください。
プロパティ情報ファイルの記述例を次に示します。記述例の太字の個所は,必ず変更してください。
記述例
; 個人ルートフォルダ用の最大許容サイズ情報 |
変更方法を次の表に示します。
表6-16 デフォルトの最大許容サイズ情報を登録するためのプロパティ情報ファイルの変更方法
項目名 | 設定する値 |
---|---|
最大許容サイズ1 | 個人ルートフォルダ用の最大許容サイズをバイト単位で指定します。指定できる範囲は,1,048,576(1MB)~1,099,511,627,776(1TB)です。ただし,1,048,576(1MB)で割り切れる値にしてください。 |
最大許容サイズ2 | ワークプレースルートフォルダ用の最大許容サイズをバイト単位で指定します。指定できる範囲は,1,048,576(1MB)~1,099,511,627,776(1TB)です。ただし,1,048,576(1MB)で割り切れる値にしてください。 |
最大許容サイズ3 | グループルートフォルダ用の最大許容サイズをバイト単位で指定します。指定できる範囲は,1,048,576(1MB)~1,099,511,627,776(1TB)です。ただし,1,048,576(1MB)で割り切れる値にしてください。 |
なお,最大許容サイズに設定する値は,ベースパス情報に設定した最大予約可能容量を考慮して決定してください。
ベースパス情報の最大予約可能容量の算出方法の詳細については,「6.3.1 最大予約可能容量の見積もり」を参照してください。
独立データの作成コマンド(dbrcrtdata)の実行例を次に示します。プロパティ情報ファイルの内容については,「6.5(1) プロパティ情報ファイルの準備」を参照してください。
実行例
dbrcrtdata プロパティ情報ファイル |
独立データの作成コマンド(dbrcrtdata)の詳細については,「8.6 オブジェクト操作ツールのコマンドの詳細」の「dbrcrtdata(独立データの作成)」を参照してください。