Collaboration - File Sharing システム管理者ガイド
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6.2.3 ファイルシステムの運用の考え方
File Sharingで管理するルートフォルダとファイル実体を格納するファイルシステム上のディレクトリとの関連づけは,ベースパス情報として設定します。これに,最大許容サイズ情報の設定を組み合わせることで,ファイル実体の格納先として適切なファイルシステムを割り当て,運用開始後の拡張に備えることができます。
ここでは,運用の考え方として,最大許容サイズを設定する場合と設定しない場合について説明します。
- <この項の構成>
- (1) 最大許容サイズを設定した運用の考え方
- (2) 最大許容サイズを設定しない運用の考え方
(1) 最大許容サイズを設定した運用の考え方
最大許容サイズを設定すると,次のような運用ができます。
- 個人ルートフォルダ,ワークプレースルートフォルダ,またはグループルートフォルダごとに,使用できるフォルダサイズを制限する。
- 個人ルートフォルダまたはコミュニティルートフォルダの場合,ルートフォルダを作成するユーザが所属する組織または役職に応じて,使用できるフォルダサイズを調整する。
- グループルートフォルダの場合,グループルートフォルダを作成するときに指定する代表組織,または代表ユーザが所属する組織に応じて,使用できるフォルダサイズを調整する。
- 個人ルートフォルダまたはワークプレースルートフォルダの場合,容量を多く使用するルートフォルダに対しては容量にゆとりのある特定のディスクのファイルシステムを割り当て,それ以外のルートフォルダに対してはすべてデフォルトのファイルシステムを割り当てる。
- デフォルト以外のベースパス情報を設定するルートフォルダを作成する場合に,ベースパス情報の最大予約可能容量に対する空き容量がないときにエラーにすることで,ベースパス情報の空き容量不足を確認できる。
- ルートフォルダに設定したデフォルト以外のベースパス情報の使用数が上限に達した場合にエラーにすることで,ベースパス情報の使用数が上限に達したことを認知できる。
- ベースパス情報の最大使用可能容量にしきい値を設定し,使用量がしきい値に達したときに警告が通知されるように設定して,使用量を監視することで,使用量が最大使用可能容量に達する前に確認できる。
- ベースパス情報の予約量および使用量を監視することで,計画的なディスクの運用ができる。
(2) 最大許容サイズを設定しない運用の考え方
File Sharingのシステムを試験的に運用したい場合などには,最大許容サイズを設定しない運用もできます。この場合は,個人ルートフォルダ,ワークプレースルートフォルダ,およびグループルートフォルダのデフォルトのベースパス情報だけを設定すれば,運用を開始できます。
最大許容サイズを設定しない運用の場合,ベースパス情報で割り当てられたディスク容量がいっぱいになるまで使用できます。
ただし,ベースパス情報に設定したパスのディスクの容量がいっぱいになると,ファイルを格納できなくなります。このような場合は,ベースパス情報を追加し,ディスクの空き容量を確保して対処する必要があります。ディスクの空き容量を確保する対処については,「6.2.4(3)(b) 運用例」を参照してください。
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