付録D.5 RDエリアの拡張

運用状況によっては,旧バージョンで構築したRDエリアのままでは容量が不足する場合があります。必ず現在使用しているRDエリアの容量を確認して,不足している場合はRDエリアを拡張してください。

RDエリアの再見積もりと拡張の手順を次に示します。

手順

  1. 各RDエリアで必要なセグメント数を計算します。
    計算方法の詳細は,「2.3.2(1) データベース容量の見積もり」を参照してください。
    なお,次に示すRDエリアは,RDエリアのセグメント数だけでなくAvailable Work Areaの容量も確認する必要があります。
    • CFRRDLOBI10
    • CFRRDLOBI20
    Available Work Areaの容量が不足している場合は拡張してください。
    Available Work Areaの容量の確認方法,および拡張方法については,「(1) 全文検索用テキストデータの容量計算」を参照してください。
  2. セグメント数を計算したRDエリアに対して,現在のRDエリア内のセグメント情報を,pddblsコマンドなどを使用して出力します。
    pddblsコマンドを使用した場合の例を次に示します。

    >pddbls -r CFRRDDATA10 -a

  3. 必要となるセグメント数がRDエリア内に十分に用意されていない場合は,pdmodコマンドを実行してRDエリアを拡張します。
    pdmodコマンドの実行例を次に示します。

    >pdmod -a D:¥work¥expand.txt

    D:¥work¥expand.txtの内容を次に示します。

    expand rdarea CFRRDDATA10
          file name "D:¥Hitachi¥hirdb_s¥area¥cfr¥CFRRDDATA10-2"
          initial 500 segments ;

<この項の構成>
(1) 全文検索用テキストデータの容量計算

(1) 全文検索用テキストデータの容量計算

次の見積もり式を使用して,本文テーブル(全文検索用テキストデータ)(tbl_contents)のインデクス(idx_contents2),および添付ファイル(全文検索用テキストデータ)(tbl_apdfile)のインデクス(idx_apdfile2)のAvailable Work Areaの容量を算出します。なお,Available Work Areaの容量の単位はバイトです。

本文テーブル(全文検索用テキストデータ)(tbl_contents)のインデクス(idx_contents2のAvailable Work Areaの見積もり式
200×1024×1024+CMN×RRN×(CSB+CTX+UNJ+UNE+4)×PUU×7
添付ファイル(全文検索用テキストデータ)(tbl_apdfile)のインデクス(idx_apdfile2)のAvailable Work Areaの見積もり式
200×1024×1024+PFN×PFP×CMN×RRN×PTS×PUU×7
見積もり式で使用している記号の意味
PUU:本文,主題,人の名前,および添付ファイルの内容に含まれるWindows Vistaで拡張された文字(JIS X0213)の割合(範囲:0.0~1.0 例:12.3%の場合は0.123)
これ以外の記号の詳細は,「付録C.2 値の説明で使用する記号」を参照してください。

算出した値より現在使用しているAvailable Work Areaの容量の方が少ない場合は,pdmodコマンドを実行して,次に示すRDエリアを不足している分だけ拡張してください。

pdmodコマンドの実行例を次に示します。

>pdmod -a D:¥work¥expandlob.txt

D:¥work¥expandlob.txtの内容を次に示します。

expand rdarea CFRRDLOBI10
      file name "D:¥Hitachi¥hirdb_s¥area¥cfrlob¥CFRRDLOBI10-2"
      initial 500 segments ;
expand rdarea CFRRDLOBI20
      file name "D:¥Hitachi¥hirdb_s¥area¥cfrlob¥CFRRDLOBI20-2"
      initial 500 segments ;

拡張した値は,すべてAvailable Work Areaに割り当てられます。

なお,現在使用しているAvailable Work Areaの容量を確認するには,インデクス情報の取得ユティリティ(phnidxls)を使用します。

phnidxlsのオプションは,次のように指定します。

-d オプション
Available Work Areaの容量を確認したいインデクスのインデクス識別子を指定します。idx_contents2,またはidx_apdfile2を指定してください。
-r オプション
-d オプションに指定したインデクスが存在するRDエリア名を指定します。CFRRDLOBI10,またはCFRRDLOBI20を指定してください,
指定例
  • 本文テーブル(全文検索用テキストデータ)(tbl_contents)のインデクス(idx_contents2)の場合
    phnidxls -d idx_contents2 -r CFRRDLOBI10
  • 添付ファイル(全文検索用テキストデータ)(tbl_apdfile)のインデクス(idx_apdfile2)の場合
    phnidxls -d idx_apdfile2 -r CFRRDLOBI20

インデクス情報の取得ユティリティ(phnidxls)の詳細は,マニュアル「HiRDB 全文検索プラグイン HiRDB Text Search Plug-in Version 9」を参照してください。