2.10.2 コネクションを共有する場合に必要な設定項目

コネクションを共有する場合に,次の項目の設定を切り替えます。

<この項の構成>
(1) 共通な認可識別子
(2) クライアント環境変数グループ
(3) DB Connectorの設定

(1) 共通な認可識別子

各コンポーネントで共通に使用するための認可識別子を用意します。各コンポーネントで用意しているテーブルに対して,CONNECT権限,およびアクセス権限を設定します。スキーマ名は,ほかのコンポーネントと異なる名称にしてください。

ただし,Collaboration - Mailではメール保存用のデータベースおよび宛先台帳用のデータベースという二つのデータベースを使用しているため,それぞれのテーブルを作成するスキーマが異なります。

メール保存用のテーブル
共有する認可識別子のスキーマと別のスキーマに作成します。
宛先台帳用のテーブル
共有する認可識別子のスキーマに作成します。また,別のスキーマに作成したメール保存用のテーブルにアクセスするためのアクセス権限を設定します。

それぞれの認可識別子の設定方法を次に示します。

Collaboration - Mail(メール保存用)

GRANT CONNECT TO 認可識別子(共通) IDENTIFIED BY パスワード(共通)
GRANT ALL ON CLBMAIL.TBL_FORUM TO 認可識別子(共通)

: (すべてのテーブルに対して,全アクセス権を設定します。)

Collaboration - Bulletin board

GRANT CONNECT TO 認可識別子(共通) IDENTIFIED BY パスワード(共通)
GRANT ALL  ON CLBBOARD.TBL_FORUM TO 認可識別子(共通)

: (すべてのテーブルに対して,全アクセス権を設定します。)

Collaboration - Forum

GRANT CONNECT TO 認可識別子(共通) IDENTIFIED BY パスワード(共通)
GRANT ALL ON CLBFORUM.TBL_FORUM TO 認可識別子(共通)

: (すべてのテーブルに対して,全アクセス権を設定します。)

(2) クライアント環境変数グループ

クライアント環境変数グループは,コネクションを共有するコンポーネントで同じ変数を使用します。名称は次のように変更できます。

クライアント環境変数グループ:HPTLCLBFMB

各コンポーネントで調整したクライアント環境変数グループに設定された項目がある場合,コネクションを共有するすべてのコンポーネントで問題ない値を設定してください。

(3) DB Connectorの設定

指定した認可識別子,パスワード,およびクライアント環境変数グループ名をDB Connectorの設定に指定します。

実行時プロパティとコンフィグレーションプロパティで設定する項目を次の表に示します。

表2-15 実行時プロパティの設定項目

項番実行時プロパティ名実行時プロパティの値
1User認可識別子(共通)
2Password「User」で示すユーザのパスワード(共通)

表2-16 コンフィグレーションプロパティの設定項目(ほかのシステムとコネクションを共有する場合の設定)

項番コンフィグレーションプロパティ名コンフィグレーションプロパティの値
1Description@DABENVGRP= HPTLCLBFMB
変更したクライント環境変数グループ