2.13.4 プロパティファイルの詳細(Groupmax通信ライブラリ)

Groupmax通信ライブラリの各プロパティの詳細について説明します。

<この項の構成>
(1) トレース出力先の指定(TracePath)
(2) トレースファイル面数の指定(TraceFileNum)
(3) トレースファイルサイズの指定(TraceFileSize)
(4) トレースレベルの指定(TraceLevel)
(5) Groupmax Mail Serverのポート番号の指定(Groupmax通信ライブラリ)(MailPort)
(6) 認証サーバのポート番号の指定(AuthenticationPort)
(7) 認証サーバのホスト名の指定(AuthenticationHostName)
(8) コネクション切断時に再接続をするかどうかの指定(TryRelogin)
(9) 受信できるメール本文のサイズの上限値の指定(MaxMailBodySize)
(10)  E-mailアドレスのフォーマットをチェックするかどうかの指定(CheckAddressFormat)
(11) 通信のタイムアウト時間の指定(ServerTimeout)
(12) 兼任ユーザのニックネームから主体ユーザのE-mailアドレスを取得するかどうか(GetMainEmailAddress)

(1) トレース出力先の指定TracePath

トレースの出力先を指定します。ただし,日本語を含むディレクトリは指定できません。また,フォルダの区切りには「¥¥」を使用してください。指定したフォルダが存在していない場合は,指定した場所に,新しくフォルダが作成されます。

この値は省略できません。

なお,出力されるログファイルの名称は「hptl_clb_mrc_X.log」です。「X」にはログファイルの面数が表示されます。

デフォルト値Collaboration Portalインストールディレクトリ¥¥clb_home¥¥log

注意
Collaboration - Mailのプロパティファイルのログ出力先およびRAS用confファイルのログ出力先は,ここで指定したフォルダと同じフォルダを指定してください。
Collaboration - Mailのプロパティファイルの設定項目「hptl_clb_cml_logPath」については,「2.11.4(5) ログ出力先のフォルダの指定(hptl_clb_cml_logPath)」を参照してください。RAS用Confファイルについては,「付録G.3 RAS用Confファイルの設定」を参照してください。

(2) トレースファイル面数の指定TraceFileNum

トレースファイルの面数を指定します。2面~16面の範囲で指定してください。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「2」が設定されます。

デフォルト値:2

(3) トレースファイルサイズの指定TraceFileSize

トレースファイルのサイズを指定します。4,096~2,147,483,647バイトの範囲で指定してください。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「20971520」が設定されます。

デフォルト値:20971520

(4) トレースレベルの指定TraceLevel

トレースレベルを指定します。値は10,20,30,40のどれかを指定してください。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「30」が設定されます。

デフォルト値:30

トレースレベルと出力基準を次の表に示します。

表2-24 トレースレベルと出力基準

トレース
レベル
出力基準
10発生したすべての例外をトレースし,出力します。
20再現性のある障害に対し,障害の発生元となるコンポーネントを明確に切り分けるために使用するトレースレベルです。
30障害の個所を詳細に特定するために使用するトレースレベルです。主なメンバ関数の開始や終了の情報を取得します。
40障害の個所を詳細に特定するために使用するトレースレベルです。すべてのメンバ関数の開始や終了の情報を取得します。

(5) Groupmax Mail Serverのポート番号の指定(Groupmax通信ライブラリ)MailPort

Groupmax Mail Serverのポート番号を指定します。0~65,535の範囲で指定してください。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「9100」が設定されます。

デフォルト値:9100

(6) 認証サーバのポート番号の指定AuthenticationPort

認証サーバのポート番号を指定します。0~65,535の範囲で指定してください。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「9052」が設定されます。

デフォルト値:9052

(7) 認証サーバのホスト名の指定AuthenticationHostName

認証サーバのホスト名を指定します。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「localhost」が設定されます。

デフォルト値:localhost

(8) コネクション切断時に再接続をするかどうかの指定TryRelogin

Groupmax Mail Serverとのコネクションが切断された場合に,再接続をするかどうかを指定します。「true」または「false」を指定してください。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「true」が設定されます。

「true」を指定した場合
再接続をします。
「false」を指定した場合
再接続をしません。

デフォルト値:true

(9) 受信できるメール本文のサイズの上限値の指定MaxMailBodySize

受信できるメール本文のサイズの上限値をバイト単位で指定します。10,240~1,048,576バイトの範囲で指定してください。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「512000」が設定されます。

デフォルト値:512000

指定したサイズを超えたメールを受信した場合は,指定したサイズまでの内容を取得します。

(10)  E-mailアドレスのフォーマットをチェックするかどうかの指定CheckAddressFormat

宛先に指定したE-mailアドレスのフォーマットをチェックするかどうかを指定します。「true」または「false」を指定してください。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「true」が設定されます。

「true」を指定した場合
E-mailアドレスのフォーマットをチェックします。次の場合,間違ったフォーマットと判定されます。
  • nullまたは空文字を含む
  • 全角文字を含む
  • ピリオド(.)で始まる
  • ピリオド(.)が連続して二つ並んでいる
  • 「@.」という文字列を含む
  • @を一つも含まない
  • @を二つ以上含む
  • 次に示す文字のどれかを含む
    ",(,),:,;,<,>,[,¥,],半角スペース,制御文字,半角コンマ
  • 半角かたかなを含む
「false」を指定した場合
E-mailアドレスのフォーマットをチェックしません。

デフォルト値:true

(11) 通信のタイムアウト時間の指定ServerTimeout

認証サーバ,Groupmax Mail Serverとの通信のタイムアウト時間をミリ秒単位で指定します。0~2,147,483,647の範囲で指定してください。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「300000」が設定されます。

デフォルト値:300000

(12) 兼任ユーザのニックネームから主体ユーザのE-mailアドレスを取得するかどうかGetMainEmailAddress

兼任機能を使用している場合に,宛先台帳にユーザを登録するとき,兼任ユーザのニックネームから主体ユーザのE-mailアドレスを取得するかどうかを指定します。「true」または「false」を指定してください。

主体ユーザのE-mailアドレスを取得する設定の場合,兼任ユーザにグループ宛先台帳の参照権や変更権などの権限を設定すると,主体ユーザに権限が設定されます。

この設定は省略できます。プロパティ名もしくは値を指定しない場合,または不正な値を指定した場合は,「false」が設定されます。

「true」を指定した場合
主体ユーザのE-mailアドレスを取得します。
「true」を指定した場合は,必要に応じてGroupmax Address Serverの設定を変更します。Groupmax Address Serverの設定方法の詳細は,「付録H 兼任機能使用時のGroupmax Address Serverの設定」を参照してください。
「false」を指定した場合
主体ユーザのE-mailアドレスを取得しません。

デフォルト値:false