2.6.11 マスタレコードの作成

HiRDBの会話型SQL実行ユティリティ(pdsql)を使用してマスタレコードを作成します。

マスタレコードを作成するには,テキストエディタなどを使用します。ただし,Windowsのメモ帳を使用してマスタレコードを作成すると,ファイルを保存したときに,ファイルの先頭に「BOM」と呼ばれる制御コードが自動的に挿入されてしまいます。このため,Windowsのメモ帳で作成したマスタレコードを使用すると,エラーになる場合があります。マスタレコードを作成する場合は,必ずWindowsのメモ帳以外のテキストエディタを使用してください。

また,マスタレコードを作成する場合は,マスタレコードファイル(Collaboration - Mailインストールディレクトリ¥sample¥hptl_clb_cml_master.sql),および次に示すシーケンスマスタレコードファイルを使用してください。

マスタレコードファイルは次のユーザ環境を想定して記述されています。これらの値を実際のユーザ環境に合わせた値に変更して,マスタレコードを作成してください。

これらの値を実際のユーザ環境に合わせて変更するには,pvalueの値を変更します。

修正する項目,および指定できる値を次に示します。ここで示した項目以外は変更しないでください。なお,修正する項目とは,pkeyの値を指します。

例えば,ユーザ数を変更する場合は,pkeyの値がmax_forumnumの行の,pvalueの値を変更します。

ただし,指定できる値の上限は使用しているデータベースの容量によって異なります。

ユーザ数
修正する項目:max_forumnum
指定できる値:1~2,147,483,647
1ユーザが保存するメールの数
修正する項目:max_opinion
指定できる値:1~2,147,483,647
添付ファイルの合計の最大サイズ1
修正する項目:max_apdfiletotalsize
指定できる値:1~20(単位:MB)
添付ファイルの1ファイル当たりの最大サイズ
修正する項目:max_apdfilesize
指定できる値:1~「max_apdfiletotalsize」で指定した値(単位:MB)
1ユーザ当たりのDABrokerのデータ受信バッファサイズ
修正する項目:dab_buffsize
指定できる値:131,072~2,147,483,647(単位:バイト)
1ユーザ当たりの,メール保存用のデータベース使用量の上限値2
修正する項目:def_limitvalue
指定できる値:-1~2,147,483,647(単位:バイト)
注※1
日本語または英語以外の言語のメールを保存すると,メールの主題のサイズが添付ファイルの合計サイズに含まれます。このことを考慮して,添付ファイルの合計の最大サイズを指定してください。
注※2
-1を指定すると,メール保存用のデータベース使用量の上限がなくなります。また,0を指定するとメールを保存できなくなります。

1ユーザ当たりの,メール保存用のデータベース使用量の上限値を変更する場合は,def_limitvalueの値を変更してください。

また,HiRDB SQL Executerがない場合は,データベース作成ユティリティ(pdload)コマンドで使用できるマスタレコードファイルを使用してください。

会話型SQL実行ユティリティ(pdsql),およびデータベース作成ユティリティ(pdload)の詳細は,マニュアル「ノンストップデータベース HiRDB Version 9 コマンドリファレンス(Windows(R)用)」を参照してください。

注意
マスタレコード作成後に各項目の上限値を変更する場合は,次のSQLを使用して変更してください。
update TBL_PARAM set PVALUE= 'pvalueの値' where PKEY = 'pkeyの値';
pvalueの値」には変更後の上限値,「pkeyの値」には上限値を変更したい項目のpkeyの値を指定してください。
マスタレコードファイル,およびシーケンスマスタレコードファイルを使用して再登録すると,シーケンス番号が初期化され,システムが正常に動作しなくなるおそれがあります。
データベースのレコードを更新する方法の詳細は,マニュアル「ノンストップデータベース HiRDB Version 9 UAP開発ガイド」を参照してください。