2.2.4 グローバルバッファの計算と目安

グローバルバッファとは,ディスク上のRDエリアに格納されているデータを入出力するためのバッファの集まりです。したがって,RDエリアとグローバルバッファは必ず対にして割り当てます。グローバルバッファの容量はユーザ環境によって異なります。グローバルバッファは共用メモリ上に確保されるため,共有メモリの上限を考慮して設定する必要があります。また,グローバルバッファのバッファページ数を必要以上に設定すると,共用メモリが増加してシステムのディスク容量およびメモリを圧迫し,グローバルバッファを検索するためのオーバヘッドも大きくなります。したがって,バッファヒット率を考慮し,必要最低限の入出力性能が得られるように設定する必要があります。

グローバルバッファの詳細は,マニュアル「ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)」を参照してください。

<この項の構成>
(1) グローバルバッファページ数の計算方法
(2) 計算結果の例

(1) グローバルバッファページ数の計算方法

データ用RDエリア(CCMRDDATA1~4)
同時データベースアクセス数の合計×12×m
(mは係数で,目安はm=2です。計算結果は小数点以下を切り上げます。)
注※ 同時データベースアクセス数とは,Collaboration - Online Community Managementのポートレットからの同時アクセス数とファイル共有サーバからの同時アクセス数の合計で,次の式で求めます。
同時データベースアクセス数=APサーバ台数×12+ファイル共有サーバ台数×20
なお,HiRDBのpd_max_usersの値が同時データベースアクセス数よりも十分大きい値であることが前提です。
インデックス用RDエリア(CCMRDIDX1~4)
CCMRDIDX1用:想定ユーザ数×3×n
CCMRDIDX2用:想定ユーザ数×1.5×n
CCMRDIDX3用:想定ユーザ数×0.02×n
CCMRDIDX4用:想定ユーザ数×0.3×n
(nは係数で,目安はn=1です。計算結果は小数点以下を切り上げます。)

(2) 計算結果の例

同時実行ユーザ数が500人,想定ユーザ数が1000人,アプリケーションサーバ2台,およびファイル共有サーバ1台の場合のグローバルバッファページ数と共有メモリサイズを次に示します。

表2-2 グローバルバッファページ数と共有メモリサイズの計算結果例

RDエリアグローバルバッファ名ページ長係数目安グローバルバッファページ数共有メモリサイズ(単位:MB)
CCMRDDATA1CCMGBUFDATA14096m=210564.13
CCMRDDATA2CCMGBUFDATA24096m=210564.13
CCMRDDATA3CCMGBUFDATA34096m=210564.13
CCMRDDATA4CCMGBUFDATA44096m=210564.13
CCMRDIDX1CCMGBUFIDX14096n=1300011.72
CCMRDIDX2CCMGBUFIDX24096n=115005.86
CCMRDIDX3CCMGBUFIDX312288n=1200.23
CCMRDIDX4CCMGBUFIDX44096n=13001.17