2.2.1 Collaborationシステム構成

Collaborationのシステムは,Collaborationの各機能を持つアプリケーションサーバを中心に,各機能が動作する場合に必要な関連製品を持つディレクトリサーバや,データベースサーバなどの各種サーバで構成します。

Collaborationのシステム構成例を次の図に示します。

図2-1 Collaborationシステム構成例

[図データ]

また,システム構成には幾つかのパターンがあります。それぞれのサーバに共有ディスクを接続するクラスタ構成,メールサーバ,スケジュールサーバ,ファイル共有サーバなどをサーバ分割して,負荷分散やリソース分散する拡張構成などがあります。機能ごとのシステム構成については,各機能のシステム管理者ガイドを参照してください。このように,Collaborationは多様なニーズにこたえることができます。

注意
複数のアプリケーションサーバを構築する場合は,負荷分散機の適用を検討してください。
複数のアプリケーションサーバを構築する場合に,負荷分散機を利用するときは,ヘルスチェックURLを使用するための設定が必要です。詳細は,「付録G 負荷分散機を利用する場合の注意事項」を参照してください。

 

参考
Collaborationでは,利用者による各種操作の記録を監査ログとして出力できます。監査ログを出力する場合のCollaborationのシステム構成については,「7.2.1 監査ログを出力するシステムの構成例」を参照してください。

次に,Collaborationのシステムを構成する各種サーバについて説明します。

<この項の構成>
(1) アプリケーションサーバ
(2) ディレクトリサーバ
(3) データベースサーバ
(4) メールサーバ
(5) エージェントサーバ
(6) スケジュールサーバ
(7) ファイル共有サーバ
(8) Collaborationのクライアント

(1) アプリケーションサーバ

アプリケーションサーバは,Collaborationの各ポートレットを使用するポータルの運用サーバです。アプリケーションサーバでは,uCosminexus Application Server StandardやuCosminexus Portal Frameworkを基盤として,メールやスケジュールなどのポートレットが動作します。

アプリケーションサーバは,ディレクトリサーバ,データベースサーバ,メールサーバ,スケジュールサーバおよびファイル共有サーバと連携します。

(a) アプリケーションサーバを構成するプログラム

アプリケーションサーバを配置するマシンには,導入目的に応じて選択したCollaborationの製品をインストールする必要があります。また,必要に応じて,Collaborationのオプション製品をインストールします。Collaborationの各製品については,「2.1 Collaborationの製品構成」を参照してください。

参考
Collaborationの前提製品であるuCosminexus Portal Frameworkは,Collaborationの製品に含まれています。uCosminexus Portal Frameworkの構築方法については,「4.6.3 uCosminexus Portal Frameworkの構築」,およびマニュアル「uCosminexus Portal Framework システム管理者ガイド」を参照してください。
(b) アプリケーションサーバ前提プログラム

アプリケーションサーバに必要な前提プログラムを次に示します。

Groupmax Collaboration - Serverは,次の製品で構成されています。

各製品の詳細は,製品のマニュアルを参照してください。各製品の参照先マニュアルを次に示します。

製品名参照先マニュアル
uCosminexus Application ServerCosminexus アプリケーションサーバ V9 概説
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 ファーストステップガイド
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 システム設計ガイド
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 システム構築・運用ガイド
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 機能解説 基本・開発編(EJBコンテナ)
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 機能解説 拡張編
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 機能解説 運用/監視/連携編
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 機能解説 保守/移行/互換編
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 アプリケーション設定操作ガイド
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 運用管理ポータル操作ガイド
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 リファレンス コマンド編
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 リファレンス 定義編(サーバ定義)
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 リファレンス API編
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 メッセージ 1 KDAL-KDCGおよびHitachi Web Server編
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 メッセージ 2 KDJE-KDJW編
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 メッセージ 3 KECX-KEDT/KEOS02000-29999/KEUC-KFRM編
Cosminexus アプリケーションサーバ V9 メッセージ 4 監査ログ編
uCosminexus Interschema - Parsing KituCosminexus Interschema - Parsing Kit ユーザーズガイド

(2) ディレクトリサーバ

LDAP認証に必要なユーザID,メールアドレスなどのユーザ情報を格納します。

ディレクトリサーバに必要な前提プログラムを次に示します。

Collaborationでは,Groupmax Address Serverとディレクトリサーバとの間で,ユーザ情報の整合性を保ちながら運用する必要があります。ユーザ情報の整合性を保つためには,ユーザ情報整合性確保ユティリティを利用します。ユーザ情報整合性確保ユティリティを利用する場合には,Groupmax Collaboration - Directory Converterを使用します。Groupmax Collaboration - Directory Converterについては,Groupmax Collaboration - Directory Converterのドキュメントを参照してください。

注※
Groupmax Address Serverは,Groupmaxサーバに必要な前提プログラムです。このマニュアルでは,GroupmaxのMailおよびSchedulerが利用できる環境を持つサーバをGroupmaxサーバといいます。Groupmax Address Serverについては,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編」を参照してください。

(3) データベースサーバ

ポータル,コミュニティ管理,電子会議室,メール,電子掲示板,ファイル共有の情報を格納します。

データベースサーバに必要な前提プログラムを次に示します。

Groupmax Collaboration - Data Serverは,次の製品で構成されています。

各製品の詳細は,製品のマニュアルを参照してください。各製品の参照先マニュアルを次に示します。

製品名参照先マニュアル
HiRDB Server Version 9ノンストップデータベース HiRDB Version 9 解説(Windows(R)用)
HiRDB Server Version 9(32)
HiRDB Text Search Plug-in Version 9HiRDB 全文検索プラグイン HiRDB Text Search Plug-in Version 9
HiRDB Text Search Plug-in Version 9(32)
HiRDB Text Search Plug-in Index GeneratorHiRDB Text Search Plug-in Index Generator
Document Filter for Text Search Version 3Document Filter for Text Search Version 3

(4) メールサーバ

ユーザが送受信するメール,および各コンポーネント(電子会議室など)が配信するメールを格納します。

メールサーバに必要な前提プログラムを次に示します。メールサーバに必要な前提プログラムは,Groupmax Groupware ServerまたはGroupmax Agent - Application Version 6に含まれています。

注※
エージェントを使用してメールの自動転送または自動返信を行う場合に必要です。

各製品の詳細は,製品のマニュアルを参照してください。各製品の参照先マニュアルを次に示します。

製品名参照先マニュアル
Groupmax Mail Server Version 7Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編
Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド ユティリティ編
Groupmax Mail - SMTP Version 7Groupmax Mail - SMTP Version 7 運用ガイド
Groupmax Address Server Version 7Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編
Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド ユティリティ編
Groupmax Object Server Version 6Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド
Groupmax Agent - Mail Server Version 6Groupmax Agent Version 5 エージェント作成ガイド

(5) エージェントサーバ

メールサーバと連携して,特定の条件のメールに対して,自動的に転送したり,返信したりできます。メールの自動転送または自動返信を行う場合にだけ必要となります。

エージェントサーバに必要な前提プログラムを次に示します。エージェントサーバに必要な前提プログラムは,Groupmax Groupware ServerまたはGroupmax Agent - Application Version 6に含まれています。

各製品の詳細は,製品のマニュアルを参照してください。各製品の参照先マニュアルを次に示します。

製品名参照先マニュアル
Groupmax Agent Server Version 5Windows NT Groupmax Agent Version 5 システム管理者ガイド
Groupmax Agent - Mail Function Version 6Groupmax Agent Version 5 エージェント作成ガイド

(6) スケジュールサーバ

ユーザのスケジュール,タスクを格納します。

スケジュールサーバに必要な前提プログラムを次に示します。スケジュールサーバに必要な前提プログラムは,Groupmax Groupware Serverに含まれています。

注※
Groupmax Scheduler ServerのDBモードで運用する場合は,不要なプログラムです。

各製品の詳細は,製品のマニュアルを参照してください。各製品の参照先マニュアルを次に示します。

製品名参照先マニュアル
Groupmax Scheduler Server Version 7Groupmax Scheduler/Facilities Manager Version 7 システム管理者ガイド
Groupmax Facilities Manager Version 7
Groupmax Address Server Version 7Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編
Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド ユティリティ編
Groupmax Object Server Version 6Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド
Groupmax Scheduler_Facilities 管理ツール Version 7Groupmax Scheduler/Facilities Manager Version 7 システム管理者ガイド

また,スケジュールサーバをGroupmax Scheduler ServerのDBモードで運用する場合は,スケジュールの管理データ,およびスケジュールデータを一元管理するデータベースサーバ(HiRDB)が別途必要になります。このデータベースサーバは,Collaborationの各コンポーネントが使用するデータベースサーバとは別に構築してください。DBモード,およびDBモードでスケジュールサーバを運用する場合に必要なプログラムについては,マニュアル「Groupmax Scheduler/Facilities Manager Version 7 システム管理者ガイド」を参照してください。

注意
Groupmax Scheduler ServerとGroupmax Facilities ManagerがDBモードをサポートしているバージョンかどうか,Collaborationのリリースノートを参照して確認してください。

(7) ファイル共有サーバ

Collaborationのユーザが共有するファイルを格納します。ファイル共有サーバは,ファイル共有の情報を格納するCollaboration - File Sharingのデータベースサーバと接続する必要があります。Collaboration - File Sharingのデータベースサーバについては,マニュアル「Collaboration - File Sharing システム管理者ガイド」を参照してください。

ファイル共有サーバに必要な前提プログラムを次に示します。

Groupmax Collaboration - File Serverは,次の製品で構成されています。

各製品の詳細は,製品のマニュアルを参照してください。各製品の参照先マニュアルを次に示します。

製品名参照先マニュアル
Collaboration - File Sharing ServerCollaboration - File Sharing システム管理者ガイド
Collaboration - File Sharing メッセージ
Collaboration - File Sharing ユーザーズガイド
TPBrokerトランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker ユーザーズガイド
Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド
Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) プログラマーズリファレンス

なお,DABroker Libraryの詳細は,DABroker Libraryのドキュメントを参照してください。

(8) Collaborationクライアント

Collaborationのユーザが操作するクライアントです。Webブラウザを使用してCollaborationのシステムにアクセスします。