4.6.3 uCosminexus Portal Frameworkの構築
前提プログラムであるuCosminexus Portal Frameworkを構築します。uCosminexus Portal Frameworkでは,ログインするユーザの情報をディレクトリサーバおよびデータベースサーバに設定していることが前提となります。また,認証はディレクトリサーバ,カスタマイズ情報の格納先はデータベースサーバとして構築してください。構築方法については,マニュアル「uCosminexus Portal Framework システム管理者ガイド」を参照してください。
- 注意
- Collaborationでは,uCosminexus Portal Frameworkのポートレット並列実行を使用できません。ポートレット並列実行を無効(デフォルトの設定)にしてください。
- Collaborationではウェルカム画面を提供していません。
運用環境に応じたウェルカム画面を作成しない場合は,PortalResources.propertiesのウェルカム画面の表示,非表示を設定する属性(jp.co.hitachi.soft.portal.modules.screens.WelcomeScreen.show)の値にfalseを設定してください。
- Collaborationで使用できる言語は,日本語と英語だけです。uCosminexus Portal Frameworkの「言語およびタイムゾーンの設定」では,日本語と英語以外の言語を指定しないでください。
- Collaborationでは,uCosminexus Portal Frameworkの拡張レイアウト形式を使用できません。標準画面レイアウトの形式には,行列形式,タブ形式またはユーザ登録形式のどれかを使用してください。
- Collaborationで,uCosminexus Portal Frameworkのポートレットグループを定義する場合,ポートレットグループの階層は1階層で定義してください。2階層以上のポートレットグループを定義しても,ポートレット選択画面ではツリー形式で表示されません。
- Collaborationで,uCosminexus Portal Frameworkのポートレットグループを定義する場合,一つのポートレットを複数のポートレットグループに登録しないでください。複数のポートレットグループに登録した場合,ポートレット選択画面で正しくポートレットを表示できません。
- Collaborationで,uCosminexus Portal Frameworkのポートレットグループのポートレットグループ英語タイトルを指定できません。ポートレットグループ英語タイトルを設定しても,ポートレット選択画面では,常にポートレットグループタイトルに指定した値が表示されます。
- 標準APIポートレットは,Collaboration上では動作できません。
- <この項の構成>
- (1) ナビゲーションビューを使用するための設定
- (2) [リンク集]ポートレットを使用するための設定
- (3) パスワードの変更
- (4) ワークプレース選択リストボックスに表示できるワークプレースの数の設定
- (5) クリップボード用のウィンドウの設定
(1) ナビゲーションビューを使用するための設定
Collaborationでナビゲーションビューを使用するために,uCosminexus Portal Frameworkで次の設定が必要です。
- PortalResources.properties
<uCosminexus Portal Frameworkインストールディレクトリ>¥conf¥PortalResources.properties
表4-3 PortalResources.propertiesの設定
項番 | プロパティ名 | 値 | 説明 |
---|
1 | jp.co.hitachi.soft.portal.portal.controls.NavigationPanedPortletControl.NavigationPortletName | hptlclbcnv | ナビゲーション用ポートレットの指定 |
2 | jp.co.hitachi.soft.portal.portlets.force.tabcontroller | true | uCosminexus Portal Frameworkの処理で行列形式などタブ形式以外のレイアウトが常にタブ形式として表示されるように設定します。この設定がないと,表示するワークプレースが一つだけで,かつそれが非タブ形式の場合にナビゲーションビューが表示されないのでCollaborationを正常な状態で利用できません。 |
- 注意
- 必要に応じて,jp.co.hitachi.soft.portal.repository.db.autoaddを設定します。jp.co.hitachi.soft.portal.repository.db.autoaddについては,マニュアル「uCosminexus Portal Framework システム管理者ガイド」の「PortalResources.propertiesの詳細」を参照してください。
記述例
...
# -------------------------------------------------------------------
#
# N A V I G A T I O N S E T T I N G
#
# -------------------------------------------------------------------
# This is the parameter which specifies the portlet displayed on the navigation domain.
jp.co.hitachi.soft.portal.portal.controls.NavigationPanedPortletControl.NavigationPortletName=hptlclbcnv
jp.co.hitachi.soft.portal.portlets.force.tabcontroller=true
...
注 記述例の太字(ボールド)は,システム構築者が変更する個所です。
(2) [リンク集]ポートレットを使用するための設定
各コンポーネントが[リンク集]ポートレットのリンク登録機能を使用する場合,リンクを登録するリクエスト先URIと登録情報を引き渡すインタフェースが必要になります。[リンク集]ポートレットは,リンク登録用URLを生成するタグライブラリを提供します。
このタグライブラリは,[リンク集]ポートレットのparファイル内に同梱して提供されます。
- web.xml内のタグライブラリに関する要素の追加の設定例
- <Collaborationインストールディレクトリ>¥deploy_work¥WEB-INF¥web.xmlで定義されている次の設定を変更します。
- 変更前
<taglib-location>/WEB-INF/cosmi/portlets/navigationmenu/navimenu.tld</taglib-location>
- 変更後
<taglib-location>/WEB-INF/clb/tld/bookmark.tld</taglib-location>
(3) パスワードの変更
パスワードを変更するには,ログインモジュールにWebPasswordLoginModuleを使う必要があります。WebPasswordLoginModule以外のログインモジュールを使用する場合は,パスワードの変更を行うことができませんのでご注意ください。詳細は,マニュアル「uCosminexus Portal Framework システム管理者ガイド」の「パスワード変更を設定する場合の注意点」に関する記述を参照してください。
(4) ワークプレース選択リストボックスに表示できるワークプレースの数の設定
ワークプレース選択リストボックスに表示できるワークプレースの数は,標準の設定では,最大50個です。
ワークプレース選択リストボックスに表示できるワークプレースの数の上限値は,uCosminexus Portal Frameworkの下記のプロパティで,1~500の範囲で変更できます。
- プロパティ名
- jp.co.hitachi.soft.portal.layout.default.maxdisplays
- プロパティファイル名
- PortalResources.properties
詳細は,マニュアル「uCosminexus Portal Framework システム管理者ガイド」を参照してください。
(5) クリップボード用のウィンドウの設定
メールの宛先を指定するときなど,ユーザを指定する画面で一度に多数のユーザを登録しようとすると,「uCosminexus Portal Clipbord」という名称のクリップボード用のブラウザが起動して,処理が続行されます。
このクリップボード用のウィンドウの設定について考慮することを,次に示します。
- クリップボード用のウィンドウが起動するかどうかは,指定したユーザのサイズのバイト数が,jp.co.hitachi.soft.portal.csdc.datasize.thresholdプロパティと比較されて決まります。標準の設定では32,000バイトであり,約30名を指定した場合にクリップボード用のウィンドウが起動します。
- クリップボード用のウィンドウを起動したくない場合は,jp.co.hitachi.soft.portal.csdc.datasize.thresholdプロパティの値を大きくすることで軽減できます。ただし,jp.co.hitachi.soft.portal.csdc.datasize.thresholdプロパティの値を大きくすると,データ転送に要する処理時間が大きくなるため,64,000バイト以下の値を指定してください。
64,000バイトを超える値を指定した場合,メールの宛先を指定するときなど,ユーザを指定する画面で一度に多数のユーザを登録しようとすると,「データサイズが大きいため,処理に時間がかかります。続行しますか?」という確認ダイアログが表示されることがあります。
この確認ダイアログで[キャンセル]ボタンを選択すると,処理が中止されます。
この確認ダイアログで[OK]ボタンを選択すると,「uCosminexus Portal Clipbord」という名称のクリップボード用のブラウザが起動して,処理が続行されます。
- クリップボード用のウィンドウは,Collaborationからログアウトするまで残りますが,処理には影響はありません。
- HTTPS環境でCollaborationを使用している場合は,このクリップボード用のウィンドウが起動するときにセキュリティに関する次の二つの警告ダイアログが表示されます。しかし,実際にはセキュリティ上問題のある通信は発生しないため,この場合の警告ダイアログでは,必ず[はい]ボタンおよび[OK]ボタンをクリックしてください。[はい]ボタンおよび[OK]ボタンをクリックしないと,以降のデータ転送ができなくなります。
- 「セキュリティで保護された接続から保護されていない接続へ変更しようとしています。・・・」
- 「セキュリティで保護された接続でページを表示しようとしています。・・・」