1.3 開発マネージャのウィンドウ

開発マネージャのウィンドウは,プロジェクトの定義やコンパイルの作業時に使用したり,実行支援やテストデバッガなどのツールを起動したりするときに使用します。

ここでは,開発マネージャのウィンドウ構成とメニューの一覧について説明します。

<この節の構成>
(1) ウィンドウの構成
(2) メニューバー
(3) ツールバー
(4) ツリービューウィンドウ
(5) メッセージウィンドウ
(6) 開発マネージャのウィンドウの注意事項

(1) ウィンドウの構成

開発マネージャのウィンドウを次に示します。

図1-1 開発マネージャのウィンドウ

[図データ]

(2) メニューバー

開発マネージャのウィンドウのメニュー一覧を次に示します。

表1-2 開発マネージャのウィンドウのメニュー一覧

メニューバーメニュー項目機能
プロジェクトマスタ(M)新規作成(N)プロジェクトマスタを新規に作成する。
開く(O)編集やコンパイルの対象となるプロジェクトマスタを開く。
閉じる(C)編集中のプロジェクトマスタを閉じる。
保存(S)開発マネージャで編集中のプロジェクトマスタ情報を,プロジェクトマスタファイルに保存する。
デフォルトオプションの設定(D)1プロジェクトを作成したときに仮定されるオプションを設定する。
プロパティ(P)プロジェクトマスタの情報を表示する。
最新のファイル(最新のプロジェクトマスタファイル名が4個まで表示される)指定したプロジェクトマスタを開く。
開発マネージャの終了(X)開発マネージャを終了し,ウィンドウを閉じる。
ファイル(F)新規作成(N)プロジェクトに登録するファイルを新規に作成する。
開く(O)ツリービューウィンドウで選択しているファイルを,関連づけられたツールで開く。
削除(D)ツリービューウィンドウで選択しているファイルを削除する。
チェックアウト(T)2構成管理ツールと連携して,ファイルをチェックアウトする。
チェックイン(I)2構成管理ツールと連携して,ファイルをチェックインする。
最新を取得(G)2構成管理ツールと連携して,最新のファイルを取得する。
チェックアウト状態の変更(H)2構成管理ツールと連携して,チェックアウトされていない場合は,チェックアウト状態にする。また,チェックアウトされている場合は,チェックアウトされていない状態にする。
ファイルの設定(S)コンパイラオプション,およびコンパイラ環境変数を,ファイルごとに設定する。
出力ファイルの編集(E)ツリービューウィンドウで選択しているファイルの出力ファイルを編集する。
出力ファイルの変更(U)定義ファイルをコンパイルしたときに出力先となるファイルを指定する。
外部ツールを操作するメニュー外部ツールとの連携で登録済みのメニューを表示する。
COBOL2002 Professional Tool Kitがインストールされていない,または[外部ツールの設定]ダイアログボックスにメニュー名が指定されていない場合は,このメニューは表示されない。
プロパティ(P)ツリービューウィンドウで選択しているファイルの情報を表示する。
プロジェクト(P)3プロジェクトの作成(A)プロジェクトを新規に作成し,編集中のプロジェクトマスタに追加する。
プロジェクト名の変更(N)プロジェクトの名称を変更する。
プロジェクトのエクスポート(X)プロジェクトの情報をファイルに出力する。
プロジェクトのインポート(I)プロジェクトの情報をファイルから取り込む。
作業中プロジェクトの設定(W)4作業中プロジェクトを切り替える。
プロジェクトの削除(E)4プロジェクトを削除する。
プロジェクトの関係設定(R)4プロジェクトの親子関係を定義する。
ソースファイルの追加(F)
[ファイルの追加(C)]:
プロジェクトにファイルを追加する。
[フォルダ指定によるファイルの追加(D)]:
フォルダを指定して,プロジェクトにファイルを追加する。
プロジェクトの設定(S)コンパイラオプション,およびコンパイラ環境変数を,プロジェクトごとに設定する。
依存ファイルの設定(D)ソースファイルに対する依存ファイルを,依存ファイルの仮登録から選ぶ。
依存ファイルの仮登録(T)依存ファイルをプロジェクトマスタに登録する。
カバレージ(O)カバレージを起動する。
プロパティ(P)プロジェクトの情報を表示する。
ビルド(B)3ビルド(B)作業中プロジェクト,およびその子プロジェクトに属するソースファイルをコンパイル,リンケージする。また,定義ファイルからはソースを生成する。このとき,コンパイルの不要なプログラムや生成の不要な定義ファイルはビルドの対象としない。
オブジェクト指向機能または利用者定義関数を使用したプログラムのプロジェクトの場合,ファイルの依存関係を再構築する。
クイックビルド(Q)ビルドと同じ処理をする。ただし,オブジェクト指向機能または利用者定義関数を使用したプロジェクトの場合,ファイルの依存関係を再構築しない。
コンパイル(C)ツリービューウィンドウでソースファイルを選択している場合,そのソースファイルをコンパイルする。
ツリービューウィンドウで定義ファイルを選択している場合,その定義ファイルからソースを生成する。
リビルド(R)ビルドと同様にプロジェクトに登録したファイルをすべてコンパイル,リンケージする。
ビルドと異なり,プログラムやコンパイラオプションなどに変更がなくても,無条件にすべてのファイルをコンパイル,リンケージし,最終生成ファイルを出力する。
すべてのプロジェクトに対する操作(P)4
[ビルド(B)]:
プロジェクトマスタに登録されているすべてのプロジェクトに対して,ビルドを実行する。
[クイックビルド(Q)]:
プロジェクトマスタに登録されているすべてのプロジェクトに対して,クイックビルドを実行する。
[リビルド(R)]:
プロジェクトマスタに登録されているすべてのプロジェクトに対して,リビルドを実行する。
[依存関係更新(A)]:
プロジェクトマスタに登録されているすべてのプロジェクトに対して,依存関係の更新を実行する。
ビルドの中止(S)ビルド,クイックビルド,またはリビルドを中止する。
依存関係更新(A)作業中プロジェクト,およびその子プロジェクトに登録されているすべてのソースファイルについて,依存関係を更新する。
デバッガ(D)テストデバッガを起動する。
実行(E)実行可能ファイルを,実行環境を設定しないでそのまま実行する。
実行支援(L)実行支援を起動する。
ツール(T)3ODBC定義(D)ODBCレコード定義生成を起動する。
開発マネージャの動作オプション(O)開発マネージャの動作,およびツールバーの表示を設定する。
開発マネージャのユーザカスタマイズ(C)
[ユーザインタフェース(U)]:
キー操作,およびメッセージウィンドウの文字フォントや色を設定する。
[エディタ(E)]:
テキストファイルを編集するエディタを設定する。
[新しいファイルの種類の登録(F)]1
新しいファイルの種類を登録する。
[構成管理ツールの設定(C)]1 2
構成管理ツールの操作方法を登録する。
[外部ツールの設定(X)]1 2
外部ツールを登録する。
プロジェクトマスタ情報の入出力(P)
[CSV入力(C)]:
CSVファイルを入力する。
[CSV出力(S)]:
CSVファイルを出力する。
Tool Kit(L)※2COBOL2002 Developer Professionalの機能で使用するメニュー。※5
[設定(S)]:
[Tool Kitの設定]ダイアログボックスを表示する。
[データ影響波及分析用DB作成(D)]:
開発マネージャで開いているプロジェクトのデータ影響波及分析用データベースを作成する。
[すべてのプロジェクトのDB作成(A)]:
プロジェクトマスタにあるすべてのプロジェクトのデータ影響波及分析用データベースを作成する。
[単体テスト支援(N)]:
選択したCOBOLソースファイルの単体テスト支援を実行する。
ウィンドウ(W)新しいウィンドウを開く(N)ツリービューウィンドウを新しいウィンドウに表示する。
重ねて表示(C)ツリービューウィンドウ,およびメッセージウィンドウを重ねて表示する。
並べて表示(T)ツリービューウィンドウ,およびメッセージウィンドウを並べて表示する。
アイコンの整列(A)アイコンを整列させる。
メッセージウィンドウ(M)メッセージウィンドウを表示する。
ステータスバー(S)ステータスバーの表示/非表示を切り替える。
ヘルプ(H)目次(C)オンラインマニュアルを表示する。
バージョン情報(A)バージョン情報を表示する。
注※1
プロジェクトマスタを閉じている状態のときだけ表示されるコマンドです。
注※2
COBOL2002 Developer Professionalでだけ表示されるメニュー項目です。
注※3
開発マネージャに登録されているツールがほかにある場合は,メニュー項目が追加されます。
注※4
編集中のプロジェクトマスタに複数のプロジェクトが登録されている場合に使用できます。
注※5
使用方法については,次に示すマニュアルを参照してください。
「COBOL2002 Professional Tool Kit データ影響波及分析ガイド」
「COBOL2002 Professional Tool Kit 単体テスト支援ガイド」

(3) ツールバー

ツールバーのボタンを選ぶとメニューと同じ操作ができます。

ツールバーには,プロジェクト管理用,ビルド処理用,ツール用,およびウィンドウ用の4種類があります。これらは,通常は一つのツールバーとして表示されていますが,それぞれをマウスで選んで移動できます。

また,これらのツールバーは,[ツール]メニューの[開発マネージャの動作オプション]で表示される動作オプションの設定ダイアログボックスで表示するかどうかを指定できます。詳細は,「1.7.1 動作オプションの設定」を参照してください。

(a) プロジェクト管理用ツールバー

プロジェクト管理用ツールバーの構成と各ボタンに割り当てられているメニューを次に示します。

[図データ]

  1. [プロジェクトマスタ]メニューの[新規作成]
  2. [プロジェクトマスタ]メニューの[開く]
  3. [プロジェクトマスタ]メニューの[保存]
  4. [プロジェクト]メニューの[プロジェクトの作成]
  5. [プロジェクト]メニューの[プロジェクトの関係設定]
  6. [プロジェクト]メニューの[ソースファイルの追加]
  7. [プロジェクト]メニューの[フォルダ指定によるファイルの追加]
  8. [プロジェクト]メニューの[依存ファイルの設定]
(b) ビルド処理用ツールバー

ビルド処理用ツールバーの構成と各ボタンに割り当てられているメニューを次に示します。

[図データ]

  1. [ビルド]メニューの[ビルド]
  2. [ビルド]メニューの[クイックビルド]
  3. [ビルド]メニューの[コンパイル]
  4. [ビルド]メニューの[リビルド]
  5. [ビルド]メニューの[ビルドの中止]
  6. [ビルド]メニューの[デバッガ]
  7. [ビルド]メニューの[実行]
(c) ツール用ツールバー

ツール用ツールバーの構成と各ボタンに割り当てられているメニューを次に示します。

[図データ]

  1. [ツール]メニューの[開発マネージャの動作オプション]
  2. [ツール]メニューの[開発マネージャのユーザカスタマイズ]の[ユーザインタフェース]
(d) ウィンドウ用ツールバー

ウィンドウ用ツールバーの構成と各ボタンに割り当てられているメニューを次に示します。

[図データ]

  1. [ウィンドウ]メニューの[メッセージウィンドウ]
  2. [ウィンドウ]メニューの[ステータスバー]
  3. [ヘルプ]メニューの[バージョン情報]

(4) ツリービューウィンドウ

ツリービューウィンドウには,プロジェクトマスタに登録されているプロジェクト,ソースファイル,依存ファイルなどの情報が表示されます。ツリービューウィンドウを次に示します。

図1-2 ツリービューウィンドウ

[図データ]

タイトルバー
プロジェクトマスタファイル名が表示されます。また,ツリービューウィンドウを複数開いている場合,「:(コロン)」に続いてウィンドウの番号が表示されます。
プロジェクトマスタ
プロジェクトマスタを表します。
プロジェクト
プロジェクトマスタに登録されているプロジェクトを表します。名称が太字で表示されているプロジェクトは,作業中プロジェクトを表します。
ソースファイルノード
プロジェクトに登録されているソースファイルのグループを表します。
プロジェクトに登録したソースファイルは,このノードの下位に表示されます。
ソースファイルとして登録されるファイルの種類を,次に示します。
  • COBOLソースファイル
  • ファイル定義ファイル
  • レコード定義ファイル
  • 画面定義ファイル
  • HTMLファイル
  • XMLデータ定義ファイル
ソースファイルの状態は,ツリービューのアイコンでわかります。詳細は「1.3(4)(b) ツリービューウィンドウのアイコン」を参照してください。
依存ファイルノード
プロジェクトに登録されている依存ファイルのグループを表します。
プロジェクトに登録した依存ファイルは,このノードの下位に表示されます。
依存ファイルとして登録されるファイルの種類を,次に示します。
  • COBOL登録集原文
  • stdcall呼び出し指示ファイル(プロジェクトに関連づける場合)
  • stdcall呼び出し指示ファイル(ファイルごとに関連づける場合)
  • リポジトリファイル
  • XML文書型定義ファイル
リンケージ用ファイルノード
プロジェクトに登録されているリンケージ用ファイルのグループを表します。
プロジェクトに登録したリンケージ用ファイルは,このノードの下位に表示されます。
リンケージ用ファイルとして登録されるファイルの種類を,次に示します。
  • アイコンファイル
  • オブジェクトファイル
  • ライブラリファイル
  • OLE定義ファイル
単体テスト支援プロジェクトファイルノード
COBOL2002 Developer Professionalの単体テスト支援を使用した場合に作成されます。
単体テスト支援のテストプロジェクトファイルのグループを表します。
テストプロジェクトファイルは,このノードの下位に表示されます。
単体テスト支援については,マニュアル「COBOL2002 Professional Tool Kit 単体テスト支援ガイド」を参照してください。
その他ファイルノード
プロジェクトに登録されている一般のファイルのグループを表します。
ソースファイル,依存ファイル,およびリンケージ用ファイル以外のファイルをプロジェクトに登録した場合,このノードの下位に表示されます。
注意事項
プロジェクト名,およびファイル名は,259バイトまでツリービューウィンドウに表示されます。
(a) コメントの設定

開発マネージャのツリービューウィンドウでは,登録されているプロジェクト,およびファイルにコメントを設定できます。ファイルにコメントを設定する手順を次に示します。プロジェクトにコメントを設定する手順については,「1.5.4 プロジェクトの定義内容の確認」を参照してください。

  1. 開発マネージャのウィンドウのツリービューウィンドウで,コメントを登録したいファイルを選ぶ。
  2. 開発マネージャのウィンドウの[ファイル]メニューから[プロパティ]を選ぶ。
    プロパティダイアログボックスが表示されます。
  3. プロパティダイアログボックスの[コメント]タブを選ぶ。
    コメントを入力するテキストボックスが表示されます。

    [図データ]

  4. コメントを入力して[閉じる]ボタンを選ぶ。
    ファイルにコメントが設定されます。動作オプションの設定ダイアログボックスで,「ツリービューウィンドウにコメントを表示する」が設定されている場合だけ,ツリービューウィンドウに,次のようにコメントが表示されます。

    [図データ]

コメントは,128バイトまでツリービューウィンドウに表示されます。また,128バイト未満で改行を入力した場合は,改行までの文字が表示されます。

(b) ツリービューウィンドウのアイコン

次の条件で,ツリービューのアイコンが切り替わります。

ソースファイルの状態とツリービューのアイコンの対応を次に示します。

[図データ] 通常(上記の条件に該当しない)

[図データ] ファイル単位のオプション設定あり

[図データ] チェックアウト時

[図データ] ファイル単位のオプション設定ありで,かつチェックアウト時

オプションが設定してあるソースファイルを含むプロジェクトのメイン画面を次に示します。

[図データ]

(c) コメントの表示

ツリービューウィンドウのコメントは,表示/非表示を切り替えられます。

コメントの表示方法は,動作オプションの設定ダイアログボックスで設定します。詳細は,「1.7.1 動作オプションの設定」を参照してください。

(5) メッセージウィンドウ

図1-3 メッセージウィンドウ

[図データ]

メッセージウィンドウには,ビルド処理の状況が表示されます。

テキストエディタにエラージャンプ時の起動オプションが設定されている場合,メッセージウィンドウに表示されているエラーメッセージをダブルクリックすると,エラーの発生したファイルをエディタで参照できます。詳細は,「1.7.3 テキストエディタの設定」および「2.6.1 ビルド」の「(5) コンパイルエラーの修正」を参照してください。

メッセージウィンドウの文字フォントや配色は,ユーザが使いやすいように変更できます。詳細は,「1.7.2 ユーザインタフェースの設定」の「(2) メッセージウィンドウの表示の設定」を参照してください。

(6) 開発マネージャのウィンドウの注意事項

プロジェクトマスタ,プロジェクト,およびファイルのプロパティダイアログボックスで表示される日付と時刻の形式は,Windowsのシステムの設定に従います。詳細は,Windowsのマニュアルを参照してください。