17.1.1 使用できない機能

64bit版PC(x64) COBOL2002と32bit版PC(x86) COBOL2002とでは,使用できる機能が異なります。ここでは,32bit版PC(x86) COBOL2002の機能のうち,64bit版PC(x64) COBOL2002で使用できない機能について説明します。

<この項の構成>
(1) 使用できない機能
(2) ファイル編成
(3) サービスルーチン
(4) MIOS7 COBOL85互換機能

(1) 使用できない機能

64bit版PC(x64) COBOL2002では使用できない機能を次に示します。

表17-1 64bit版PC(x64) COBOL2002で使用できない機能

機能名説明
XMAP3を使用して書式印刷する機能書式と行データを重ね合わせる印刷(書式オーバレイ印刷)や,印刷制御付きの行データの印刷を行う。
リモートファイルアクセス機能接続されているほかのワークステーションやPC上に存在する,ISAMを使用する索引編成ファイルにアクセスする。
Visual Basic連携機能Visual Basicプログラムから,DLLとして作成されたCOBOLプログラムを呼び出す。
OLE2オートメーションサーバ機能COBOLプログラムを使ってOLE2サーバを作成する。
CGIプログラム作成支援機能COBOL2002で作成したプログラムをCGIプログラムとして利用するための機能である。

(2) ファイル編成

64bit版PC(x64) COBOL2002では使用できないファイル編成を次に示します。

(3) サービスルーチン

64bit版PC(x64) COBOL2002では使用できないサービスルーチンを次に示します。

表17-2 64bit版PC(x64) COBOL2002で使用できないサービスルーチン

サービスルーチン名説明
CBLADDPAIRCGIリストの最後に「名前」と「値」の対を追加する。
CBLCGIINIT受け取ったフォーム情報からCGIリストを作成する。
CBLCGITRACECGIプログラムの作成を支援する。サービスルーチンのトレース情報をファイルに出力する。
CBLCONVERTTEXTテキスト文字列を実体参照形式に変換し,出力する。
CBLCREATELISTCGIリストを新たに作成する。
CBLDELETEPAIRCGIリストの現在のポイント位置の「名前」と「値」の対を削除する。
CBLDESTROYLISTCGIリストを削除し,領域を解放する。
CBLDISPLAYTEXTテキスト文字列を出力する。
CBLENDREPEATCGIリストにHTML拡張言語で使用する。終端インジケータを追加する。
CBLFILLTEMPLATEHTMLテンプレートをインタプリットし,動的なWebページを出力する。
CBLFINDNEXTPAIRCGIリストの,次のポイント位置から「名前」をキーにして検索し,「値」を取得する。
CBLFINDPAIRCGIリストの先頭ポイント位置から「名前」で検索し,「値」を取得する。
CBLGETENV環境変数の値を取得する。
CBLGETPAIRCGIリストの現在のポイント位置から「名前」と「値」の対を取得する。
CBLGETPAIRNEXTCGIリストの現在のポイント位置から「名前」と「値」の対を取得し,ポイント位置を進める。
CBLHTMLBEGINHTMLの先頭部分を出力する。
CBLHTMLENDHTMLの終端部分を出力する。
CBLLISTCOUNTCGIリストから「名前」と「値」の対の数を取得する。
CBLPRINTENVCGI環境変数の値をHTML形式で出力する。
CBLPRINTLISTCGIリストの内容をHTML形式で出力する。
CBLSENDERRORエラーメッセージをHTML形式で出力する。

(4) MIOS7 COBOL85互換機能

64bit版PC(x64) COBOL2002では,MIOS7 COBOL85との互換機能を有効にする-CompatiM7オプションは使用できません。使用できる機能を次に示します。

(a) 言語仕様

-CompatiM7オプションを指定しなくても使用できる言語仕様を,次に示します。

環境部の入出力管理記述項(I-O-CONTROL)
  • APPLY FILE-SHARE句
環境部のファイル管理記述項
  • 相対編成ファイルに対するSYMBOLIC KEY句
  • ISAMによる索引編成ファイルに対するSYMBOLIC KEY句
(b) 実行時環境変数

-CompatiM7オプションを指定しなくても使用できる実行時環境変数を,次に示します。