メールアーカイブ運用の環境設定について,設定手順を以下に示します。付録L.3のシステム構成例1~3について実施する作業内容を以下に示します。
作業内容 | システム構成例1 | システム構成例2 | システム構成例3 |
---|---|---|---|
(1) DNSの設定 | ○ | ○ | △※1 |
(2) sendmail.cfの設定 | ○ | △※2 | △※3 |
(3) Mail Serverの環境設定 | ○ | ○ | - |
(4)ルーティンググループの設定 | ○ | - | - |
(5) Mail - SMTPの環境設定 | ○ | ○ | - |
(6)メールアーカイブサーバの設定 | ○ | ○ | - |
※1:(1)メールアーカイブサーバのドメイン名をDNSに登録する場合に必要です。
※2:アーカイブ用のMail - SMTPと同居するSendmailのsendmail.cfのみ設定が必要です。
※3:通常運用のMail - SMTPと同居するSendmailのsendmail.cfのみ設定が必要です。
以下のドメイン名をDNSに登録します。
(a)メールアーカイブサーバのドメイン名をDNSのMXレコードに登録します。
(b)メールアーカイブ用のMail - SMTP専用のメール受信ドメイン名をDNSのMXレコードに登録します。このドメイン名は,MAILARCHIVE_SEND_ENVELOPE_FROMに設定するE-mailアドレスのドメイン名と同じドメイン名になります。
メールアーカイブ用のMail - SMTPと同居するSendmailの設定として通常運用のMail - SMTPと同居するSendmailの設定との相違点を以下に示します。以下に記載の設定以外は通常運用と同じ設定を実施してください。
設定項目名 | 通常運用のMail - SMTPと同居するSendmailのsednmail.cf | アーカイブ用のMail - SMTPと同居するSendmailのsednmail.cf |
---|---|---|
CX | GroupmaxユーザのE-mail受信ドメイン名 | MAILARCHIVE_SEND_ENVELOPE_FROMに指定したE-mailアドレスのドメイン名※1 |
スマートホスト | メールアーカイブサーバのドメイン名※2,または,Internetへ送信するSendmailのドメイン名 | メールアーカイブサーバのドメイン名※2 |
※1:(1)DNSの設定の(b)で登録したドメイン名を指定します。
※2:(1)DNSの設定の(a)で登録したドメイン名を指定します。メールアーカイブサーバをDNSで管理しない場合には,メールアーカイブサーバのIPアドレスを指定します。
メールユーザが登録されている全てのMail Server(ホームサーバ)で,「全ての送信メールを自動転送する」機能を使用してメールアーカイブサーバへの転送設定を行います。AUTO_FORWARDにメールの転送先を指定します。また,FORWARD_GATEWAYにメールアーカイブ用のMail - SMTPのX400DOMAINの設定内容と同じ値を設定してください。設定手順については,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編」(Windows用)を参照してください。なお,設定後はMail Serverを再起動してください。
アーカイブ用のMail - SMTPがあるMail Serverのみルーティンググループを分けるように設定してください。他のMail Serverがアーカイブ用のMail - SMTPがあるMail Serverと同じルーティンググループである場合,通常運用メールがアーカイブ用のMail - SMTPに送信される可能性があります。ルーティンググループの設定手順については,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編」(Windows用)を参照してください。
通常運用のMail - SMTPとメールアーカイブ運用のMail - SMTPは同じ設定値を指定してください。なお,以下の設定値は運用によりメールアーカイブ用のMail - SMTPで調節してください。
設定項目名 | 推奨値 | 推奨値の説明 |
---|---|---|
DAEMON_ALARM_INTERVAL | 5[分] | Sendmailへの送信処理のタイムアウト時間 |
DAEMON_RETLY_COUNT | 2[回] | メールの再送回数 |
DAEMON_RETLY_INTERVAL | 60[分] | メールの再送間隔 |
DAEMON_SENDMAIL_RESTART_NUM | 1[通] | Sendmailへ渡すメールの処理単位 |
DISKFULL_SERVICES_CONTROL | down | ディスクフルを検知したらMail - SMTPサービスを停止する。サービスを継続するとメール消失の可能性があるため,サービスを止めておき復旧してからサービス再開することを推奨します。 |
KANA_MODE | convert | 半角仮名文字を全角文字に変換する |
LOG_PARAMETER | 「2.3.6 edit_option(3)」参照 | smtp_gwのログファイルのサイズとバックアップ数を指定します。※ |
LOG_PARAMETER_DAEMON | 「2.3.6 edit_option(3)」参照 | smtp_daemonのログファイルのサイズとバックアップ数を指定します。※ |
LOG_PARAMETER_DBMAP | 「2.3.6 edit_option(3)」参照 | dbmapのログファイルのサイズとバックアップ数を指定します。 |
LOG_STATUS_LIMIT | メール流通量を見積もって設定してください | メール送受信数およびエラーメールの送受信数およびsmtp_gwの休止に関するしきい値を指定します。※ |
MAILARCHIVE_ERROR_MAIL | create | エラーメールを返信する場合に,アーカイブ用のエラーメールを生成する |
MAILARCHIVE_MAPPING_MODE | nickname | E-mailアドレスが未登録のGroupmaxユーザをニックネームマッピングする |
MIME_SUBJECT | no_split | 主題を分割せず1行で送信します。主題を複数行で生成するとメールアーカイブサーバでMIMEデコードできない場合があります。 |
MSGID_MODE | rfc1327 | Message-IDをrfc1327フォーマットで生成する |
SEND_CODE | mime | メールアーカイブサーバの仕様によりMIME形式のメールに対応していない場合には,他の設定値を選択してください。 |
SEND_BASE64_ENCODE | all | 主題や添付ファイル名の先頭から末尾までをBase64エンコードする |
SEND_BODY_SIZE_LIMIT | 設定しない | 設定しないことを推奨します。設定する場合には,全ての時間帯で送信サイズの制限をしないでください。 |
SEND_HEADER_RECIPIENTS_DISCLOSURE | false | Groupmax Mailクライアントから受信者非公開のオプションが指定された場合,Groupmax内で受信したユーザも自分以外の宛先は参照できないため実質BCC扱いで送信したのと同等になります。 |
SERVICES_STOP_WAIT_TIME | 0[秒] | サービス停止時にSendmailプロセスを待つ待機時間 |
SPLIT_FNAME | no_split | 添付ファイル名を分割せず1行で送信します。添付ファイル名を複数行で生成するとメールアーカイブサーバでMIMEデコードできない場合があります。 |
メールアーカイブの環境構築,およびアーカイブ後のメールの破棄(フィルタリング)設定について実施してください。