プロンプト「smtpmng>」にサブコマンドのedit_optionを入力すると,次のようなメニューメッセージが表示されて,プロンプトが「edit_option>」に変わります。メニュー番号「5」またはサブコマンドの省略形「eo」を入力しても同じ結果になります。
次にedit_optionの実行例を示します。
smtpmng> edit_option
設定する項目の番号を入力してください。
0.設定項目一覧の表示
1.現在の設定値表示
2.ゲートウェイの監視時間(gw_poll_time)
3.smtp_gw用ログ出力パラメタ(log_parameter)
4.smtp_dm用ログ出力パラメタ(log_parameter_daemon)
5.dbmap用ログ出力パラメタ(log_parameter_dbmap)
6.稼動ログのしきい値(log_status_limit)
7.エラーログレベル(error_level)
8.送信プロセスのリトライ処理間隔(daemon_retry_interval)
9.送信プロセスのリトライ処理回数(daemon_retry_count)
10.送信プロセスのSMTPコマンドのタイムアウト時間(daemon_alarm_intervel)
11.送信プロセスの起動制御(daemon_sendmail_restart_num)
12.送信プロセスの終了制御(services_stop_wait_time)
13.送信制限を行うメールのサイズと時間帯(send_body_size_limit)
14.エラーメール返信先アドレスの優先順位(error_mail_to)
15.ループメールのアドレスチェック(loop_mail_address_check)
16.エラーメールを返信抑制するアドレス
17.ディスクフル状態でのサービス制御(diskfull_services_control)
18.エラーメールの主題カスタマイズ
99.edit_optionサブコマンドの終了
edit_option>
プロンプト「edit_option>」の状態でメニュー番号「2」から「12」のどれかを入力してください。メニュー番号を入力すると,現在の設定値を表示してから,変更値と確認(Yes/No)の入力を求めてきます。また,設定項目によっては続けて関連項目を設定します。
メニュー番号「2」を入力した場合を次に示します。
edit_option> 2 [ゲートウェイの監視時間]
現在の設定値(GW_POLL_TIME) -> 10
変更する値 (GW_POLL_TIME) -> 20
設定しますか?(Yes/No) y
edit_option>
プロンプト「edit_option>」に「99」を入力するとサブコマンドを終了し,メインメニューが表示されプロンプトが「smtpmng>」に変わります。
edit_optionで設定できる値は次の12種類です。
- ゲートウェイの監視時間(gw_poll_time)
ゲートウェイ受信用のキューディレクトリ(gwq)に受信メールがない状態,およびMail Serverからの送信メールがない状態で,smtp_gwが処理を休止する間隔を設定します。デフォルトは,10秒です。(設定可能範囲:10~180秒)
- smtp_gw用ログ出力パラメタ(log_parameter)
smtp_gwの出力するログファイルのファイルサイズとバックアップ数を指定します。
運用開始後,定期的にログのバックアップ状況を確認し,バックアップ数を調節してください。1週間程度のログが残るようにすることを推奨いたします。
- 注意
- ログのサイズは2000Kバイト,バックアップ数は15~200万個で設定することを推奨します。ディスク容量を考慮して設定してください。新規インストール時のデフォルト値は,以下のようになります。
- ログファイルの最大サイズ:2000Kバイト
- バックアップ数:15
なお,ファイルサイズまたはバックアップ数として0を指定した場合には,バックアップ処理が実施されません。
- smtp_dm用ログ出力パラメタ(log_parameter_daemon)
smtp_daemonの出力するログファイルのファイルサイズとバックアップ数を指定します。このパラメタが設定されない場合には,log_parameterの値をデフォルト値として使用します。
運用開始後,定期的にログのバックアップ状況を確認し,バックアップ数を調節してください。1週間程度のログが残るようにすることを推奨いたします。
- 注意
- ログのサイズは2000Kバイト,バックアップ数は15~200万個で設定することを推奨します。ディスク容量を考慮して設定してください。新規インストール時のデフォルト値は,以下のようになります。
- ログファイルの最大サイズ:2000Kバイト
- バックアップ数:5
なお,ファイルサイズまたはバックアップ数として0を指定した場合には,バックアップ処理が実施されません。
- dbmap用ログ出力パラメタ(log_parameter_dbmap)
dbmapコマンドおよびGroupmaxユーザの変更情報を取得した時に出力するログファイルのファイルサイズとバックアップ数を指定します。このパラメタが設定されない場合には,log_parameterの値をデフォルト値として使用します。
設定値の目安は,ログファイルのサイズが1M程度,バックアップ数が3程度です。
ユーザ情報の更新ルール(modifying_dbfile)にmanualを設定している場合には,dbmapを実行した時に取得された全ユーザ情報がログファイルに出力されることを確認してください。
ユーザ情報の更新ルール(modifying_dbfile)にautoを設定している場合には,運用開始後,定期的にログのバックアップ状況を確認し,バックアップ数を調節してください。定期的なユーザ異動がある場合,過去2回程度の取得ログが残るようにすることを推奨いたします。
- 注意
- ログのサイズは2000Kバイト,バックアップ数は15~200万個で設定することを推奨します。ディスク容量を考慮して設定してください。新規インストール時のデフォルト値は,以下のようになります。
- ログファイルの最大サイズ:1000Kバイト
- バックアップ数:3
なお,ファイルサイズまたはバックアップ数として0を指定した場合には,バックアップ処理が実施されません。
- 稼動ログのしきい値(log_status_limit)
Mail - SMTP単位時間あたりにどの程度のメール数を送受信しているのかを稼動ログとして採取します。この時,採取した稼動ログのうち設定されているしきい値を超えた場合に特別なログファイル(logdir/event.log)にログ出力します。この設定パラメタはログ出力する契機となるしきい値を設定します。設定できるしきい値の内容と,デフォルト値は以下のとおりです。
- 受信メール数:3000通
- 送信メール数:1000通
- 受信エラーメール数:100通
- 送信エラーメール数:100通
- 休止回数:0回(Mail - SMTPでは送信キューと受信キューが空の場合にCPU負荷を下げるためにプロセスを休止しています。この休止状態が発生しない状態であるとMail - SMTPが過負荷状態にあると判断できます)休止回数は200回を推奨します。
- 注意
- システム設計としてメールの単位時間あたりの受信数が判明している場合にはその値より少し大目の値を設定してください。稼動ログは約3ヶ月間分が保持されますので定期的に運用状態を確認して設定値を見直してください。なお,しきい値が低すぎるとログの出力量が増えて稼動ログの保持期間が短くなる場合があります。また,event.logへの通知頻度が多くなりイベントログとしては適切な利用ができません。
- エラーログレベルの設定(error_level)
Mail - SMTP運用時に発生したエラーメッセージをログファイルとは別のエラーメッセージ専用の別ファイル(logdir下のerrlog)へ出力する場合に指定します。
本設定は,エラーメッセージが出力されたタイミングでユーザプログラムを起動したい場合などに,検出したいメッセージのレベルを指定します。出力されるレベルは,level1~level3を指定します。この設定値をスペースで区切ると,複数指定できます。noneとほかの値を同時に指定した場合は,none以外の値が優先されます。デフォルトは,errlogファイルに出力しない(none)です。
- none
- errlogファイルにエラーメッセージを出力しません。
- level1
- Mail - SMTPがサービス停止を伴う場合に出力するエラーメッセージを出力します。
- level2
- Mail Serverとインターネット間でメールの送受信ができなかったことを示すエラーメッセージを出力します。
- level3
- コンフィグレーションファイル不正,プロトコル不正などのエラーメッセージを出力します。
- 注意
- 本設定は,必須ではありません。この設定にnoneを設定しても,Mail - SMTPのログファイルにはすべてのエラーメッセージが出力されます。新規導入の場合や通常の運用においてはnoneを設定することを推奨します。
- 送信プロセスのリトライ処理間隔(daemon_retry_interval)
smtp_daemonがメールを送信するときに,一時送信を保留したメールを再度送信する間隔を設定します。デフォルトは,60分です。(設定可能範囲:30~180分)
- 注意
- 再送処理は,送信プロセスのリトライ処理間隔(daemon_retry_interval)で指定された間隔を空けて,送信プロセスのリトライ処理回数(daemon_retry_count)で指定された回数だけ実施されます。指定されたリトライ処理が実施できなかった場合には,エラーレポートを返信します。Groupmax Mailクライアントの場合には,送信一覧で該当メールの送信失敗を確認することができます。
- 送信プロセスのリトライ処理回数(daemon_retry_count)
smtp_daemonがメールを送信するときに,一時送信を保留したメールを再度送信処理する回数を設定します。0を設定した場合,再送信処理は行いません。デフォルトは,2回です。(設定可能範囲:0~9)
- 注意
- 再送処理は,送信プロセスのリトライ処理間隔(daemon_retry_interval)で指定された間隔を空けて,送信プロセスのリトライ処理回数(daemon_retry_count)で指定された回数だけ実施されます。指定されたリトライ処理が実施できなかった場合には,エラーレポートを返信します。Groupmax Mailクライアントの場合には,送信一覧で該当メールの送信失敗を確認することができます。
- 送信プロセスのSMTPコマンドのタイムアウト時間(daemon_alarm_interval)
smtp_daemonがSendmailに対してメールを送信するとき,Sendmailからの通信が途絶えた場合にタイムアウトする時間を設定します。タイムアウトした場合には,sendmail.exeプロセスを強制終了させます。デフォルトは,5分です。(設定可能範囲:1~10分)なお,”.”コマンドのみ設定値×12がタイムアウト時間となります。
- 送信プロセスの起動制御(daemon_sendmail_restart_num)
smtp_daemonがメールを送信するときに,起動したSendmailプロセスを複数通のメール送信に使用するかどうかを設定します。設定値はSendmailプロセスを起動する毎に何通のメールを処理するかを指定します。デフォルトは,1回です。(設定可能範囲:1~100)
- 注意
- ご使用の環境により2以上の値を設定すると送信処理のスループットが向上します。ただし,全ての環境で性能向上を保証するものではありません。
- 送信プロセスの終了制御(services_stop_wait_time)
smtp_daemonがサービスを停止する時に,sendmail.exeプロセスが起動中であった場合,sendmail.exeプロセスの終了を待つ時間を秒単位で設定します。デフォルトは,0秒です。0秒が設定されている時には,sendmail.exeプロセスが起動中である場合,強制終了させます。なお,待機時間を経過してもsendmail.exeプロセスが終了しない場合にもsendmail.exeを強制終了させます。(設定可能範囲:0~1800)
- 注意
- HP-UX版およびAIX版では,本機能を使用できません。設定値を変更しても0(従来互換)で動作します。
- 注意
- 送信プロセスのSMTPコマンドのタイムアウト時間(daemon_alarm_interval)の設定により,SMTPコマンドのタイムアウトを検知した場合にはsendmail.exeプロセスを強制終了させます。この場合,sendmail.exeプロセスが終了することにより待機時間より早くサービス停止します。
- 注意
- 管理ツールのサービス画面から,「Mail - SMTP」サービスが依存している以下のサービスを停止した場合,SERVICES_STOP_WAIT_TIMEの設定によって「Mail - SMTP」のサービスの停止時間が長くなることにより以下のサービスが停止しない場合があります(Windows版)。
- 「Address Server」
- 「Object Server」
- この場合,「Address Server」「Object Server」サービスを再度停止してください。
- 注意
- 管理ツールのサービス画面の「Mail - SMTP」のサービスが停止しているにもかかわらず「smtp_daemon.exe」プロセスが終了しない場合があります。この場合,smtp_daemon.exeはサービス停止開始後SERVICES_STOP_WAIT_TIMEに設定された時間でタイムアウトして終了します。サービスの再起動や,サービス停止後の処理は,SERVICES_STOP_WAIT_TIMEで設定した時間を考慮してから実施してください。(Windows版)
- 送信制限を行うメールのサイズと時間帯(send_body_size_limit)
smtp_daemonがSendmailに対してメールを送信するとき,一定サイズを超えるメールを送信制限する場合に送信制限するメールのサイズと制限を行う時間帯を設定します。(設定可能範囲[制限サイズ]:0~100000キロバイト,[制限時間帯]:0~24時)
プロンプト「edit_option>」で「13」を入力してください。メニュー番号を入力すると以下のメニューが表示されます。
edit_option> 13
現在の設定値(SEND_BODY_SIZE_LIMIT) -> 0/0-24 (送信制限されていません)
設定する項目の番号を入力してください。
1.制限値の設定・変更
2.送信制限の解除
99.送信制限の設定の終了
edit_option>
1を入力すると,送信制限が設定できます。「2」を入力するとすべての送信制限を解除します。「99」を入力すると,送信制限の設定を終了してedit_optionのメニューに戻ります。
- (a) 送信制限を行う場合は,次のように設定します。
edit_option> 1
'制限サイズ/送信制限開始時間-送信制限終了時間'
の形式で設定してください。
制限サイズはキロバイト単位で設定してください。
設定例)8:00時から20:00時までの間,ボディサイズ 1000Kバイトを
越えるメールを送信制限する場合 -> 1000/8-20
変更する値 (SEND_BODY_SIZE_LIMIT) ->
のプロンプトが表示されますので,次の内容を設定します。
- 制限サイズ:制限サイズはキロバイト単位で指定します。制限の対象はエンコード後のメール本文+添付ファイルのサイズです(具体的には,送信時にsmqにキューイングされるBXXXXXXXファイルのサイズ)。例えばSEND_CODE=mimeが設定されている場合,エンコード後のメールのサイズは,約1.3倍になることにご注意ください。
- (例)
- 1000Kバイトを超えるメールを送信制限する場合,制限サイズは1000です。
- 1000Kバイトを超えるメールでエンコード後のサイズで送信制限する場合,制限サイズは1333です。
- 注意
- 制限サイズを超えたメールは,smqに引き続きキューイングされます。このとき,送信制限によってキューイングされているファイルはOXXXXXXX.lmtの形式になっています。
- 制限開始時間-制限終了時間:制限を開始する時間と終了する時間を,24時間単位で指定します。
- (例)
- 8:00時から17:00時(16時59分59秒)まで,1000Kバイトを超えるメールを送信制限する場合,以下のように1000/8-17を設定します。
変更する値 (SEND_BODY_SIZE_LIMIT) ->1000/8-17
8:00時から17:00時まで,1000 Kバイトを越えるメールを
送信制限します。
設定後の送信制限スケジュールは次のようになります。
8:00時から17:00時まで 1000 Kバイトを越えるメールは
送信制限されます。
設定しますか?(Yes/No) y
- 注意
- 終日指定(0:00~24:00)した場合には,制限サイズを超えるメールについてエラーレポートを返信します。
- (b) 時間帯によって異なる制限サイズを設定したい場合は,次のように設定します。
- (例)
- 8:00時から15:00時までは,1000Kバイトを超えるメールを送信制限する。15:00時から20:00時までは,2000Kバイトを超えるメールを送信制限する。
- 以下のように1000/8-15を設定した後,2000/15-20を設定します。
変更する値 (SEND_BODY_SIZE_LIMIT) -> 1000/8-15
8:00時から15:00時まで,1000 Kバイトを越えるメールを
送信制限します。
設定後の送信制限スケジュールは次のようになります。
8:00時から17:00時まで 1000 Kバイトを越えるメールは
送信制限されます。
設定しますか?(Yes/No) y
続けて送信制限の設定を行いますか?(Yes/No)y
'制限サイズ/送信制限開始時間-送信制限終了時間'
の形式で設定してください。
制限サイズはキロバイト単位で設定してください。
設定例)8:00時から20:00時までの間,ボディサイズ
1000Kバイトを越えるメールを
送信制限する場合 -> 1000/8-20
変更する値 (SEND_BODY_SIZE_LIMIT) -> 2000/15-20
15:00時から20:00時まで,2000 Kバイトを越えるメールを
送信制限します。
設定後の送信制限スケジュールは次のようになります。
8:00時から15:00時まで 1000 Kバイトを越えるメールは
送信制限されます。
15:00時から20:00時まで 2000 Kバイトを越えるメールは
送信制限されます。
設定しますか?(Yes/No) y
- 注意
- 制限する時間帯が重なっている場合は,制限サイズの上下にかかわらず後から指定されたものが有効となる(上書きされる)ことに注意してください。
- (例)
- 1000/8-19を設定した後に2000/15-20を設定した場合,設定時間の重なった15:00~19:00の制限サイズは後から指定した2000Kバイトが設定されます。
- (c) 深夜0時を超えて時間帯を設定したい場合は,次のように設定します。
- X時から24:00時までの設定,および0時からY時までの設定を行います。
- (例)
- 20:00時~翌日5:00時まで,1000Kバイトを超えるメールを送信制限したい場合,20:00時から24:00時までの設定と,0:00時から5:00時の設定を行います。設定方法は,1000/20-24を設定した後に1000/0-5を設定します。
- 注意
- 異なる制限サイズを終日指定にした場合には,すべての時間帯で送信することができないメールはエラーレポートを返信します。この場合,smtp_daemonのログファイルにエラーログSmtpgw210が出力されます。Groupmaxユーザは送信一覧の配信状態で配信エラーになったことを確認できます。また,後で送信できるメールについては送信できる時間帯になるまでキューイングされます。
- (例)
- 5000/0-8と1000/8-20と5000/20-24を設定した場合,
- 6000Kバイトのメールは終日送信できないのでエラーレポートが返信されます。2000Kバイトのメールは8:00時から20:00時までは送信制限されますが,20:00時から翌日8:00時の間に送信されます。
- (d) 設定したスケジュールの時間帯を指定して解除する場合は,制限サイズを0にして,制限解除する時間帯を設定します。
- (例)
- 8:00から16:00までの送信制限を解除する場合,0/8-16と指定します。
- エラーメール返信先アドレスの優先順位(error_mail_to)
Mail - SMTPがエラーメールを返信する場合に,エラーメールの返信先を取得するヘッダ名を指定します。指定したヘッダがない場合や返信先のアドレスとして使用できない場合がありますので,複数のヘッダについて優先順を指定しておきます。プロンプト「edit_option>」に「14」を入力すると,error_mail_toのサブメニューが表示されます。設定または変更を行う場合には「1」を,デフォルトの設定値にする場合には「2」を選択します。設定例を以下に示します。
edit_option> 14
設定する項目の番号を入力してください。
1.エラーメール返信先の設定・変更
2.デフォルト値に戻す
99.エラーメール返信先の設定の終了
edit_option> 1
エラーメール返信先アドレスの優先順位(error_mail_to)の設定:
エラーメールの返信先の優先順に以下の文字列を指定して下さい。
"Envelope_From" : エンベロープ送信者
"Return-Path" : 返信先
"Errors-To" : エラー送信先
"Resent-Sender" : 再送信者
"Resent-From" : 再送信者
"Reply-To" : 返信先
"Sender" : 送信者
"From" : 送信者
現在の設定値(ERROR_MAIL_TO) -> Envelope_From Errors-To Return-Path Resent-Sender Resent-From Sender From
変更する値 (ERROR_MAIL_TO) -> Envelope_From From
設定しますか?(Yes/No) y
上記の設定例では,以下の優先順でエラーメールの返信先を取得します。
(1) Envelope_From
(2) From
デフォルトの優先順は,Envelope_From Errors-To Return-Path Resent-Sender Resent-From Sender Fromです。エンベロープ送信者を返信先として指定する場合には,Sendmailの設定を考慮する必要がありますので,「3.3.2 Sendmailの定義例(3)」を参照してください。
- ループメールのアドレスチェック(loop_mail_address_check)
メール受信時にループメールの検出機能を使用するかどうかを指定します。デフォルトは,ループメールのアドレスチェックを行う(ON)です。
- ON
- ループメールアドレスチェックを行います。チェック内容は次のとおりです。
- メールの受信に失敗した場合に,受信者アドレスがSEND_ENVELOPE_FROMに設定された管理者アドレスと同じ場合に,ループメールと判断しエラーメールを返信しないようにします。
- OFF
- ループメールアドレスチェックを行いません。
- エラーメールを返信抑制するアドレス
メールを受信できなかった際に,エラーメールを返信するかどうかメールの送信者アドレスをチェックします。送信者が登録されているアドレスである場合には,そのメールはエラーメールとして認識しループメールの発生を抑止するためエラーメール返信しません。この設定パラメタでは,エラーメールを返信しない送信者アドレスを登録/変更/削除作業を行います。デフォルトで登録されるアドレスは以下のとおりです。
- MAILER-DAEMON
- postmaster
- root
- administrator
- operator
- daemon
- system
プロンプト「edit_option>」に「16」を入力すると,エラーメールを返信抑制するアドレスの設定サブメニューが表示されて,プロンプトが「update_mapfile >」に変わります。
edit_option> 16
エラーメールを返信抑制するアドレスの設定
設定する項目の番号を入力してください。
0.アドレスの一覧表示
1.アドレスの追加
2.アドレスの変更
3.アドレスの削除
4.デフォルトに戻す
99.エラーメールを返信抑制するアドレスの設定の終了
update_mapfile>
表示されたメニューから,選択する処理のメニュー番号を選択してください。
(a) アドレスの一覧表示
登録されているアドレスを一覧表示するには,「0」を選択します。
最初に表示される次のメッセージに従って,表示する範囲をプロンプト(-->)から指定してください。
表示範囲指定:
範囲を指定して下さい。
"ALL"文字列 : 全設定を表示(デフォルト)
開始番号 - 終了番号: 範囲の設定を表示
番号 : 指定番目の設定を表示
-->
例えば,次のように指定します。
- すべてのアドレスを表示する場合
--> ALL
- 3番目から6番目のアドレスを表示する場合
--> 3-6
- 3番目のアドレスだけを表示する場合
--> 3
「ALL」を指定した場合の出力例を以下に示します。
表示範囲指定:
範囲を指定して下さい。
"ALL"文字列 : 全設定を表示(デフォルト)
開始番号 - 終了番号 : 範囲の設定を表示
番号 : 指定番目の設定を表示
--> ALL
00001 MAILER-DAMON
00002 postmastor
リターンキーを入力してください。>
(b) アドレスの追加
アドレスを追加するには,「1」を選択します。追加するアドレスの入力を求めますので使用可能な文字と文字長の範囲で指定してください。
使用可能文字 | 最大長 |
---|
英数字(大文字・小文字),”!”,”””,”#”,”$”,”%”,”&”,”'”,”*”,”+”,”-”,”.”,”/”,”=”,”?”,”@”,”^”,”_”,”`”,”{”,”|”,”}”,”~” | 256バイト |
次に例を示します。
update_mapfile> 1
追加するアドレスを入力してください。
追加するアドレス -> admin
設定しますか?(Yes/No)
入力が終了すると,確認メッセージが表示されます。入力値が正しければ,「Yes」を入力します。
- 注意
- 登録するアドレスは大文字・小文字を意識しません。
- 注意
- ‘@’が2個以上含まれるアドレスは登録できません。
- 注意
- ローカルパートのみ指定すると全てのドメイン名をチェック対象にします。デフォルトで登録されているアドレスも全てのドメイン名をチェック対象とするためにローカルパートのみを指定しています。
- ドメイン名を含むアドレスを指定すると厳密にドメイン名まで一致するかどうかチェックします。
- 注意
- アドレスは最大32件まで登録できます。
(c) マッピング情報の変更
登録済のアドレス変更するには,「2」を選択します。
変更するアドレスの登録番号を指定すると,現在の設定内容と入力用プロンプトが表示されます。変更する項目に値を入力してください。
なお,現在の設定値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。
update_mapfile> 2
何番目のアドレスを変更しますか? 1
現在の設定値(アドレス) -> admin
変更する値 (アドレス) -> system
設定しますか?(Yes/No)
変更する値の入力が終了したら,確認メッセージが表示されます。入力値が正しければ,「Yes」を入力します。
(d) アドレスの削除
登録済のアドレスを削除するには,「3」を選択します。
削除するアドレスの登録番号を指定すると,現在の設定内容が表示され,削除するかどうかを問い合わせてきますので,「Yes」か「No」を入力してください。
update_mapfile> 3
何番目のアドレスを削除しますか? 5
00005 root
削除しますか?(Yes/No)
(e) デフォルトに戻す
設定をデフォルトの状態に戻すには,メニューから「4」を選択します。デフォルトに戻すかどうか確認のメッセージが表示されますので,「Yes」か「No」を入力してください。
update_mapfile> 4
エラーメールを返信抑制するアドレスの設定をデフォルトに戻しますか?(Yes/No) y
エラーメールを返信抑制するアドレスの設定をデフォルトに戻しました。
(f) エラーメールを返信抑制するアドレスの設定の終了
設定を終了するには,メニューから「99」を選択します。
エラーメールを返信抑制するアドレスの設定
設定する項目の番号を入力してください。
0.アドレスの一覧表示
1.アドレスの追加
2.アドレスの変更
3.アドレスの削除
4.デフォルトに戻す
99.エラーメールを返信抑制するアドレスの設定の終了
update_mapfile> 99
- ディスクフル時のサービス制御(diskfull_services_control)
Mail - SMTP運用中にディスクフルによりメール送受信処理が実施できなくなった場合に,サービスを停止させるかどうか指定します。デフォルトは,normalです。
- normal
- ディスクフルが発生した場合でも,継続してメール送受信処理を行います。メール送信処理に失敗した場合には,可能であればMail Serverに配信報告を返します。また,メール受信処理に失敗した場合には,可能であればエラーメールを返信します。
- down
- ディスクフルが発生した場合,Mail - SMTPのサービスを停止します。本設定は,メールアーカイブ運用等で,メール送受信サービスの継続よりもメール消失を防止したい場合に設定してください。
- エラーメールの主題カスタマイズ
メールを受信できなかった際に,Mail - SMTPが返信するエラーメールの主題をカスタマイズします。この設定パラメタでは,エラーメールの主題の変更作業を行います。デフォルトで登録されるエラーメールの主題は以下のとおりです。
- 本来受信者情報が不正な場合:
- Conversion failure : Recipients-Information is not available.
- 分割メールを受信拒否している場合:
- Conversion failure : Content-Type is not available.
- 送信者情報が不正な場合:
- Conversion failure : OriginatorName is not available.
- Mail - SMTPの環境設定が不正な場合:
- Conversion failure : BilateralInformation is not available.
- メールの内容が不正な場合:
- Conversion failure : RFC822 MailBody Format Error.
- Mail Serverで配信エラーが発生した場合:
- Delivery Report (failure)
- その他のエラーの場合:
- Returned mail: smtp_gw conversion fail.
プロンプト「edit_option>」に「18」を入力すると,エラーメールの主題カスタマイズサブメニューが表示されて,プロンプトが「edit_errsubject>」に変わります。
edit_option> 18
エラーメールの主題カスタマイズ:
設定する項目の番号を入力してください。
0.エラーメールの主題一覧表示
1.エラーメールの主題変更
2.エラーメールの主題を選択し,デフォルトに戻す
99.エラーメールの主題カスタマイズの終了
edit_errsubject>
表示されたメニューから,選択する処理のメニュー番号を選択してください。
- (a) エラーメールの主題一覧表示
- 登録されているエラーメールの主題を一覧表示するには,「0」を選択します。
- 出力例を以下に示します。
001 本来受信者情報が不正な場合:
Conversion failure : Recipients-Information is not available.
002 分割メールを受信拒否している場合:
Conversion failure : Content-Type is not available.
003 送信者情報が不正な場合:
Conversion failure : OriginatorName is not available.
004 Mail-SMTPの環境設定が不正な場合:
Conversion failure : BilateralInformation is not available.
005 メールの内容が不正な場合:
Conversion failure : RFC822 MailBody Format Error.
006 Mail Serverで配信エラーが発生した場合:
Delivery Report (failure)
007 その他のエラーの場合:
Returned mail: smtp_gw conversion fail.
リターンキーを入力してください。>
- (b) エラーメールの主題変更
- エラーメールの主題を変更するには,「1」を選択します。
- エラーメールの主題の項番とエラーメールを返信する条件を表示します。変更するエラーメールの主題の項番入力を求めますので項番を指定してください。
- 変更するエラーメールの主題の項番を指定すると現在の設定内容と入力用プロンプトが表示されます。その後,変更するエラーメールの主題の入力を求めますので使用可能な文字と文字長の範囲で指定してください。
- なお,現在の設定値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。
使用可能文字 | 最大長 |
---|
英数字(大文字・小文字),” ”(半角スペース),”!”,”””,”#”,”$”,”%”,”&”,”'”,”(”,”)”,”*”,”+”,”,”,”-”,”.”,”/”,”:”,”;”,”<”,”=”,”>”,”?”,”@”,”[”,”¥”,”]”,”^”,”_”,”`”,”{”,”|”,”}”,”~”(記号はすべて半角) | 80バイト |
- 次に例を示します。
edit_errsubject> 1
001 本来受信者情報が不正な場合:
002 分割メールを受信拒否している場合:
003 送信者情報が不正な場合:
004 Mail-SMTPの環境設定が不正な場合:
005 メールの内容が不正な場合:
006 Mail Serverで配信エラーが発生した場合:
007 その他のエラーの場合:
何番目のエラーメールの主題を変更しますか?1
001 本来受信者情報が不正な場合:
現在の設定値(エラーメールの主題)-> Conversion failure : Recipients-Information is not available.
変更する値(エラーメールの主題)->Returned mail: see transcript for details
設定しますか?(Yes/No)
入力が終了すると,確認メッセージが表示されます。入力値が正しければ,「Yes」を入力します。
- (c) エラーメールの主題を選択し,デフォルトに戻す
- エラーメールの主題をデフォルトに戻すには,「2」を選択します。
- エラーメールの主題の項番とエラーメールを返信する条件を表示します。デフォルトに戻すエラーメールの主題の項番を指定すると,指定したエラーメールの主題を返信する条件と現在の設定内容とデフォルトの設定内容が表示されます。
edit_errsubject> 2
001 本来受信者情報が不正な場合:
002 分割メールを受信拒否している場合:
003 送信者情報が不正な場合:
004 Mail-SMTPの環境設定が不正な場合:
005 メールの内容が不正な場合:
006 Mail Serverで配信エラーが発生した場合:
007 その他のエラーの場合:
何番目のエラーメールの主題をデフォルトに戻しますか?1
001 本来受信者情報が不正な場合:
現在の設定値(エラーメールの主題)-> Returned mail: see transcript for details
デフォルト値(エラーメールの主題)-> Conversion failure : Recipients-Information is not available.
設定しますか?(Yes/No)
確認メッセージが表示されます。デフォルトに戻すのであれば,「Yes」を入力します。
- (d) エラーメールの主題カスタマイズの終了
- カスタマイズを終了するには,メニューから「99」を選択します。
エラーメールの主題カスタマイズ:
設定する項目の番号を入力してください。
0.エラーメールの主題一覧表示
1.エラーメールの主題変更
2.エラーメールの主題を選択し,デフォルトに戻す
99.エラーメールの主題カスタマイズの終了
edit_errsubject>99