Mail - SMTPでは,DBマッピングまたはテーブルマッピングを使用することにより,複数のインターネットドメインのアドレスマッピングは可能です。ただし,テーブルマッピングは,使用する組織毎にマッピングテーブルを設定する必要があり設定が煩雑になりますのでDBマッピングの使用を推奨いたします。
- 制限となる機能:
- ニックネームマッピングの対象とするドメイン名が一つしか登録できない為,ニックネームマッピングは使用できません。
(a) DBマッピングの場合
- SendmailサービスおよびMail - SMTPのサービスを停止します。
- Sendmailのmhs_mailerの受信設定でCXの定義に受信したいドメイン名をすべて追加してください。例えば,smtpgw.hitachi.co.jpとsample.hitachi.co.jpとtest.hitachi.co.jpを定義するには
CX(タブ)smtpgw.hitachi.co.jp(半角スペース)sample.hitachi.co.jp(半角スペース)test.hitachi.co.jp
- Address Serverに上記のCX定義で追加したドメイン名のE-mailアドレスをもつユーザを登録します。または,既存のE-mailアドレスのドメイン名を変更します。
- 「Mail - SMTPアドレス取り込み」またはdbmapコマンドでDBマッピングファイルを更新します。
- 「Mail - SMTPセットアップ」またはsmtpmngコマンドで「MAPPING_MODE=db」を設定してください。既に「MAPPING_MODE=db」で運用中であれば,この手順は不要です。設定手順については「6.5.12 インターネットとのメールを送受信するGroupmaxユーザを制限したい」を参照願います。
- SendmailサービスおよびMail - SMTPのサービスを起動します。
- 注意
- MAPPING_MODEにpop_allを使用する場合には,サーバ側のマッピングの優先順位は「ユーザ属性のE-mailアドレスマッピング」を指定してください。MAPPING_MODEが正しく設定されていない場合,POP3/IMAP4クライアントから送信されたメールに対して他社メーラで返信された時にMail - SMTPでメールがアドレスマッピングに失敗する可能性があります。このため,返信メールが受信できないという現象が発生します。
(b) テーブルマッピングの場合
最上位組織単位で異なるドメイン名を使用することができます。同一組織(O/R名の国名,ADMD,PRMD,組織名(最上位組織名),部門1(ドメイン名)が同じ)の場合は異なるドメイン名に変換することができません。最上位組織単位で異なるテーブルマッピングルールを設定してください。MAPPING_MODEはtableを使用してください。Sendmailのmhs_mailerの受信設定でCXの定義に受信したいドメイン名をすべて追加してください。CXマクロについては,「3.3.2 Sendmailの定義例(2)」を参照してください。
- 注意
- テーブルマッピングを使用して複数ドメイン名を受信する場合には,MAPPING_MODEにはall,pop_allは使用できません。POPクライアントによる運用を実施している場合には,DBマッピングによる複数ドメイン名の運用を実施してください。