ここでは,「1.4.1 ファイルとディレクトリの構成」の構成要素のうち主なファイルおよびディレクトリの内容について説明します。
- インストールディレクトリ(smtpdir)
Mail - SMTPで使用するファイルとディレクトリが,このディレクトリに含まれています。
- 注意
- Windows 版は,インストール時にインストールディレクトリを指定することができます。
- 注意
- HP-UX版およびAIX版は,/opt/smtpgw/下に実行ファイルディレクトリ(bin)を作成します。bin以外のサブディレクトリは全て/var/opt/smtpgwの下に作成します。
- 実行ファイルディレクトリ(smtpdir下のbin。以降smtpbinと略します)
Mail - SMTPを構成するsmtpmng,mhs_mailer,smtp_gw,smtp_dm,gw_setupおよびdbmapの五つのプログラムは,このディレクトリに含まれています。
- DBマッピングファイル用ディレクトリ(smtpdir下のGmaxAddrDB。以降GmaxAddrDBと略します。)
このディレクトリには,DBマッピングやニックネームマッピングを実行するときに必要となる次の三つのファイルが作成されます。
- Sendmailへの送信用のキューディレクトリ(smtpdir下のsmq。以降smqと略します。)
smtp_gwがX.400からSMTPに変換したメールをキューイング(一時的に保管)処理する場合に使用するディレクトリです。キューイングされたメールはsmtp_daemonによってSendmailへ送信されます。キューイング中のファイルは,次の4種類のファイルに保存されます。
- 「A」+7けたの半角英数字による追番 レポートファイル
- 「H」+7けたの半角英数字による追番 SMTPヘッダファイル
- 「B」+7けたの半角英数字による追番 メールボディファイル
- 「O」+7けたの半角英数字による追番 Sendmail送信用ファイル
送信制限サイズを超えたメールは,上記の「Sendmail送信用ファイル」に拡張子「.lmt」を付けたファイルがキューイングされます。
- ゲートウェイ受信用のキューディレクトリ(smtpdir以下のgwq。以降gwqと略します。)
Mail - SMTPがインターネットから受信したメールをキューイング処理(一時的に保管)する場合に使用するディレクトリです。キューイング中のファイルは,次の3種類のファイルに保存されます。
- 「A」+7けたの半角英数字による追番 アドレスファイル
- 「H」+7けたの半角英数字による追番 SMTPヘッダファイル
- 「B」+7けたの半角英数字による追番 メールボディファイル
- ゲートウェイアンデリバリキューディレクトリ(smtpdir下のgwuq。以降gwuqと略します。)
このディレクトリには,ゲートウェイが配信に失敗したメールが,次の4種類のファイル名によって保存されます。
- 「O」+7けたの半角英数字による追番 Sendmail送信用ファイル
- 「A」+7けたの半角英数字による追番 アドレスファイル
- 「H」+7けたの半角英数字による追番 SMTPヘッダファイル
- 「B」+7けたの半角英数字による追番 メールボディファイル
これらのファイルに保存されたメールデータは自動的に削除されないので,システム管理者は一定期間ごとにファイルを削除するようにしてください。
- Sendmailアンデリバリキューディレクトリ(smtpdir下のsmuq。以降smuqと略します。)
このディレクトリはメールアーカイブ機能を使用する場合のみ作成されます。このディレクトリには,ゲートウェイが配信に失敗したメールアーカイブ用のメールが,次の4種類のファイル名によって保存されます。
- 「O」+7けたの半角英数字による追番 Sendmail送信用ファイル
- 「A」+7けたの半角英数字による追番 アドレスファイル
- 「H」+7けたの半角英数字による追番 SMTPヘッダファイル
- 「B」+7けたの半角英数字による追番 メールボディファイル
これらのファイルに保存されたメールデータは自動的に再送されないので,システム管理者はリカバリコマンド(smuq2smq)でsmqにリカバリする必要があります。詳細については,「2.5 smuq2smq」を参照してください。
- ログディレクトリ(smtpdir下のlogdir。以降logdirと略します。)
Mail - SMTPから出力されるトレース情報,エラー情報が格納されます。トレース情報については「6.1 トレース情報」を,エラー情報については「6.2 エラーメッセージ」をそれぞれ参照してください。
- コンフィグレーションファイル(smtpdir下のsmtpgw.cfg)
Mail - SMTPの環境を設定するための情報(環境変数)を格納するファイルです。
- ドメインファイル(smtpdir下のdomain.dat)
Mail - SMTPのドメインアドレスを定義するファイルです。
- テーブルマッピングファイル
(smtpdir下のrfc1327-mapping1,rfc1327-mapping2)
テーブルマッピングでSMTPとX.400のアドレスを変換(マッピング)するためのファイルです。テーブルマッピングファイルには,X.400のアドレスをSMTPのアドレスに変換するためのファイル(rfc1327-mapping1)と,SMTPのアドレスをX.400のアドレスに変換するためのファイル(rfc1327-mapping2)があります。
- Content-Typeマッピングファイル
(smtpdir下のsend-cont.csv)
メールを送信する際に,添付ファイルの拡張子からContent-Typeをマッピングするための設定ファイルです。
- エラーメールを返信抑制するアドレスファイル
(smtpdir下のnoreply_from.dat)
受信エラーが発生した場合に,エラーメールを返信しない送信者のアドレスを設定するファイルです。
- テンプレートファイル用ディレクトリ(smtpdir下のenv_tmp)
このディレクトリには,環境設定に必要なデフォルトのデータを含んだファイルが格納されています。格納されているのは次のファイルです。
- smtpgw.cfg.tmp
- domain.dat.tmp
- rfc1327-mapping1.tmp
- rfc1327-mapping2.tmp
- item.def.tmp
- sendmail.cf.tmp
- 注意
- UNIX版のみ提供しています。提供しているsendmail.cfは次に示すSendmailのバージョンに対応しています。
- 上記以外バージョンのSendmailを使用している場合には,テンプレートを参考にして,sendmail.cfを修正してください。