6.1.3 Sendmail送信のトレース情報の項目

Sendmailへの送信時のトレース情報は,ログファイル名logfile.daemonおよびバックアップファイルとしてlogfile.daemon.Xに収集されます。収集されるトレース情報の各項目を次に示します。

キューファイル情報
送信するメールをsmqから取得したときのファイル名です。次の書式で表示されます。

queue file=ファイルパス名

Sendmailからの応答データ
Sendmailから返信される応答情報です。次の書式で表示されます。

<XX>YYY information

XXは,データ長です。YYYは応答コードで,200番台300番台は正常終了を示し継続して処理を実行します。400番台は一時的失敗を示しリトライ処理のため,再度キューイングします。500番台は異常終了を示しエラーレポートを返信します。
smtp_daemonからの送信データ
smtp_daemonからSendmailに対し送信されるSMTPコマンドの内容です。次の書式で表示されます。

[XX]SMTP command

XXは,データ長です。以降SMTPコマンドの記述です。
Report情報
smtp_daemonからMail Serverに送信されるReportメッセージの情報をSMTPヘッダ形式で出力しています。次の書式で表示されます。

HEADER  (RFCtoX400) :
 Message-Type: Multiple Part
 To: <受信者アドレスのO/R>
 From: <送信者アドレスのO/R>
 X400-MTS-Identifier: <メッセージID>

同報メールの場合,To:の受信者アドレスはインターネットで受信する受信者全員のO/R名が出力されます。
トレースメッセージ
(1)Sendmailへの送信が正常終了した場合
  Sendmailへの送信が正常終了した場合,以下のメッセージが出力されます。

     Success to send the RFC822 message.

(2)配信通知の送信が正常終了した場合
  Mail Serverへの配信通知(Report)メッセージの送信が正常終了した場合,以下のメッセージが出力されます。

     Success to send the X.400 report.

(3)メールをキューイングした場合
  Sendmailへの送信で,Sendmailからリトライ要求があった場合や,タイムアウトが発生した場合,メールはキューに保存され再送信のためにキューイングされます。このとき以下のメッセージが出力されます。

     Retry queueing the RFC822 message.

(4)メールをキューイングした場合
  Mail - SMTPからエラーメールを返信する場合,Mail Serverにエラーレポートを返信しません。このときReport情報は出力されず,以下のメッセージが出力されます。

     a-file nothing. No send Report-message.