Mail - SMTPの環境設定を行う前に,HACMPが正常に動作する環境を作成する必要があります。
Mail - SMTPのデータディレクトリを格納する共用ディスク環境を,最初に作成する必要があります。共用ディスク環境の作成方法についてはAIXのマニュアル等を参照してください。
共用ディスクのボリューム・グループのディスク構成を下記に示します。また,環境設定の例を図J-2に示します。
作成項目 | 値 |
---|---|
ボリューム・グループ名 | /HACMPvg |
ボリューム・グループのファイル・システム名 | /HACMPdata |
Mail - SMTPデータディレクトリ用シンボリックリンク先ディレクトリ | /HACMPdata/smtpgw |
Mail - SMTPのデータディレクトリ用リンクファイル | /var/opt/smtpgw |
図J-2 ディスク構成概要図
シンボリックリンクの設定手順を示します。
varyonvg HACMPvg
mount /HACMPdata
mkdir /HACMPdata/smtpgw
ln -s /HACMPdata/smtpgw /var/opt/smtpgw
umount /HACMPdata
varyoffvg HACMPvg
varyonvg HACMPvg
mount /HACMPdata
ln -s /HACMPdata/smtpgw /var/opt/smtpgw
umount /HACMPdata
varyoffvg HACMPvg
各ノードのIPアドレスとは別にクラスタで使用するサービスIPアドレスを設定する必要があります。すべてのノードがサービスIPアドレスを解決できるように,DNS定義ファイル又はhostsファイルに設定してください。設定内容の例を下記に示します。
作成項目 | 値 |
---|---|
ノード1のIPアドレス | 172.1.1.1 |
ノード1のドメイン名又はホスト名 | node1 |
ノード2のIPアドレス | 172.1.1.2 |
ノード2のドメイン名又はホスト名 | node2 |
クラスタで使用するサービスIPアドレス | 172.1.1.3 |
クラスタで使用するドメイン名又はホスト名 | hacmphost |
ノード1のIPアドレス | 172.1.1.1 |
ノード1のドメイン名又はホスト名 | node1 |
HACMP連携を行う場合,システム管理者はrootユーザにしてください。また,ノード1とノード2のrootユーザは,同じユーザIDでかつ同じグループIDを持つグループに所属させてください。
Mail - SMTPの環境設定を行う前に,Mail Serverのクラスタ環境(リソース・グループの追加およびアプリケーション・サーバの追加)を設定してください。その後,Mail Serverから「ゲートウェイの追加」を行ってください。