メールアーカイブ運用を行う場合の前提環境は以下のとおりです。
- メールアーカイブサーバを別途構築してください。メールアーカイブサーバに必要となる連携(接続)要件は以下のとおりです。
- 特定のE-mailアドレスへのメールを破棄する機能
Groupmaxのメールアーカイブ対応機能では自動転送機能として特定のE-mailアドレスにメールを自動転送します。このため,メールアーカイブ後に特定のE-mailアドレス宛のメールはアーカイブ用のメールとして破棄する必要があります。特定の宛先を含むメールを破棄する機能がない場合,Groupmaxユーザおよび外部のE-mail送信先に2通メールが届くことになりメールアーカイブ対応機能は適用できません。
- エンベロープ受信者の参照・検索機能
Groupmaxから送信されるアーカイブ用のメールにはBCC宛先がエンベロープ受信者として指定されます。このため,アーカイブされたメールのBCC宛先を確認するにはエンベロープ受信者のアーカイブ機能,およびエンベロープ受信者の参照機能や検索機能が必要です。
- TO:ヘッダの検索機能
Groupmaxから返信されるエラーメールのコピーには,エラーメールの返信先がエンベロープ受信者に含まれません。エラーメールの返信先を確認するにはTO:ヘッダを参照する必要があります。このため,メールアーカイブ後のメールについてTO:ヘッダの参照機能・検索機能が必要です。
- MIMEフォーマットの解析およびデコード機能
Groupmaxから送信されるアーカイブ用のメールはMIMEフォーマットとなっています。メールの主題・本文・添付ファイル・添付ファイル名を参照するには,MIMEフォーマットの解析機能やMIMEデコード機能(base64デコード機能は必須)が必要です。また,Groupmax代行受信機能を使用して社外にメールを転送する場合には,uuencodeフォーマットのデコードや,quoted-printableおよびBinHexのデコードにも対応している必要があります。
- 文字コード
Groupmaxから送信されるアーカイブ用のメールは,主題と本文はJISコード,添付ファイル名はSJISコードでメール送信されます。また,Groupmax Collaboration 07-30の国際化メール送信機能をご使用になる場合には,UTF-8,GB2312などの文字コードでメール送信されるため,これらの文字コードにも対応している必要があります。
- 注意
- Groupmax Collaboration 07-30の国際化対応機能では,GB2312,UTF-8,ISO-8859-1,EUC-JPのメールが送信可能となっております。
また,Groupmax代行受信機能を使用して社外にメールを転送する場合には,E-mailで受信した状態の文字コードでE-mail転送される場合があります。この場合には送受信されるメールの文字コードに対応している必要があります。
- エラーメールのフォーマット
メールアーカイブサーバからエラーメールが返信される場合には,返信するエラーメールのフォーマットはRFC1891形式である必要があります。Groupmaxでは,アーカイブできなかった際にエラーメールが返信された場合には,エラーメールからオリジナルのメールを復旧するようにしています。この場合,オリジナルのメールを復旧可能とするために,エラーメールのフォーマットがRFC1891形式であり,オリジナルのメールが含まれている必要があります。なお,メールアーカイブサーバからエラーメールが返信されない場合には,この要件は必須ではありません。
- アーカイブ用のMail - SMTPと同居するSendmailはDSNに対応したSendmailである必要があります。御使用のSendmailがDSNに対応していない場合には,DSNに対応したSendmailにバージョンアップする必要があります。運用中のSendmailがDSNに対応しているかどうかは,以下の手順で確認することができます。
telnet アーカイブ用Mail - SMTPのIPアドレス 25
上記コマンドを入力後Sendmailが応答メッセージを出力しますので,”ehlo 自ドメイン名”を入力してください。Sendmailの応答結果の中に”250-DSN”が含まれていれば,DSN機能に対応しています。確認後”quit”コマンドで終了してください。
- 注意
- Sendmailの設定によりDSN機能の使用を禁止することができます。ehloに対し250番の正常コードを返却するにも関わらず”DSN-250”が返却されない場合には,DSNの使用を禁止している可能性があります。この場合には,DSNを使用できるようSendmailの設定を実施してください。また,Sendmailにエラーメールに元の本文を含めない設定(sendmail.cfに「O PrivacyOptions=nobodyreturn」を指定)をしている場合には,設定を削除してください。
- 注意
- アーカイブ用のMail - SMTPと同居するSendmailはSendmailのローカルユーザのメールボックスを作成しないでください。