ここでは,アーカイブ環境構築後に発生しやすいトラブルの対処方法について説明します。
(a) smuqにファイルが溜まる
- 現象
- smuqにファイルが溜まる。event.logに次のメッセージが出力される。
smuqへ送信失敗メールを退避しました。
- 要因
- アーカイブサーバへのメール送信に失敗した。または,Sendmailからアーカイブサーバへのメール配信に失敗しエラーメールを受信した。
- 対処
- 「付録L.8 smuqに退避されたメールの復旧手順」に従いメール復旧作業を実施してください。
(b) Mail - SMTPのサービスが停止する1
- 現象
- Mail - SMTPのサービスが停止している。event.logに以下のログが出力されている。
ディスクフル状態です。
- または,logfileやlogfile.daemonに以下のログが出力されている。
Smtpgw262:ディスク容量が不足しているため,プロセス(XXXXX)を停止しました。
- 要因
- ディスクフルが発生しています。
- 対処
- ディスクの空き容量を確保し,Mail - SMTPサービスの再起動を行ってください。なお,ディスク消費の原因がSendmailのメール滞留やsmqのメール滞留やsmuqへのメール退避である場合には,メールアーカイブサーバ側でメールが受付できない状態である可能性があります。メールアーカイブサーバの状態も確認してからMail - SMTPのサービスを再起動してください。
(c) Mail - SMTPのサービスが停止する2
- 現象
- Mail - SMTPのサービスが停止している。event.logに以下のログが出力されている。
XXXXXのドメイン名と一致するドメイン名を持つGroupmaxユーザが登録されました。
- サービスを再起動しても以下のログがlogfileに出力される。
Smtpgw259:XXXXXのドメインとGroupmaxに登録されているユーザのドメインが一致したため,Mail - SMTPサービスを起動しませんでした。
- 要因
- GroupmaxユーザのE-mailアドレスが,メールアーカイブ運用に使用するドメイン名を使用しています。GroupmaxユーザのE-mailアドレスは,メールアーカイブ運用に使用するドメイン名(具体的には,MAILARCHIVE_ADDRESSやMAILARCHIVE_SEND_ENVELOPE_FROMに設定されるE-mailアドレスのドメイン名)と同じドメイン名を使用することはできません。
- 対処
- Groupmaxユーザに割り当てたE-mailアドレスのドメイン名を変更して,dbmapコマンドを実行してください。その後,Mail - SMTPのサービスを再起動してください。
(d) smuq2smqコマンドの実行で復旧に失敗するメールがある。
- 現象
- smuq2smqを実行したときに復旧に失敗し,smuq下にO,Hで始まるファイルが残る。
- 要因
- Sendmailから返信されるエラーメールに本文や添付ファイルが含まれていない。
- 対処
- Sendmailの設定で「DSNとともにメッセージの本文を返送しない」の設定が行われていないか確認してください。設定が行われている場合には,設定を解除してください。