付録J.5 Mail - SMTPの環境の作成
(1) 新規に設定する場合
Mail - SMTPの環境を新規作成する場合のインストールとセットアップの手順を説明します。
- 注意
- 作業はrootユーザで行ってください。なお,説明は2ノード構成でノード1を現用系ノード,ノード2を待機系ノードと想定して記述しています。
- ノード1で共用ディスクのボリューム・グループを活動化します。
- ノード1で共用ディスクのファイル・システムをマウントします。
- ノード1でMail - SMTPデータディレクトリ (/var/opt/smtpgw)が共用ディスク上に存在するか確認してください。共用ディスク以外に存在した場合は,共用ディスク上に再作成してください。
- 例えば,以下のように作成します。
- 共用ディスク上にディレクトリを作成
mkdir /HACMPdata/smtpgw
- 共用ディスクにシンボリックリンクを設定
ln -s /HACMPdata/smtpgw /var/opt/smtpgw
- ノード1でMail - SMTPをインストールします。
- ノード1で共用ディスクのファイル・システムをアンマウントします。
- ノード1で共用ディスクのボリューム・グループを非活動化します。
- ノード2で共用ディスクのボリューム・グループを活動化します。
- ノード2で共用ディスクのファイル・システムをマウントします。
- ノード2でMail - SMTPデータディレクトリ(/var/opt/smtpgw)以下が共用ディスク上に存在するか確認してください。共用ディスク以外に存在した場合は,共用ディスク上に再作成してください。
- 例えば,以下のように作成します。
ln -s /HACMPdata/smtpgw /var/opt/smtpgw
- ノード2でMail - SMTPをインストールします。
- ノード2で共用ディスクのファイル・システムをアンマウントします。
- ノード2で共用ディスクのボリューム・グループを非活動化します。
- HACMPクラスタをノード1で起動してください。
- ノード1でMail - SMTPの環境設定(gw_setupコマンド,smtpmngコマンド,dbmapコマンド)を実行してください。
- HACMPクラスタをノード1で停止してください。
- ノード1およびノード2でアプリケーション・サーバの設定で登録されている,始動/停止/監視スクリプトに,Mail - SMTPの起動/停止/監視スクリプトを追加してください(追加内容については,「付録J.6 始動/停止/監視スクリプト」を参照してください)。
- HACMPクラスタをノード1およびノード2で起動してください。
- ノード1とノード2の/var/opt/smtpgw/logdir/logfile,および/var/opt/smtpgw/logdir/logfile.daemonでMail - SMTPが起動したことを確認してください。起動していれば正常です。
(2) 既存の環境を設定する場合
Mail - SMTPデータディレクトリ以下を共用ディスク上に移行することが主な作業です。
- 注意
- 作業はrootユーザで行ってください。なお,説明は2ノード構成を想定し,既存のマシンをノード1と設定して記述しています。
- ノード1でMail - SMTP環境をバックアップしてください。バックアップ方法については「6.5.11 環境の移行を行いたい」を参照してください。
- ノード1でMail - SMTPデータディレクトリ(/var/opt/smtpgw)の名称を変更してください。
- (例えば,/var/opt/smtpgwディレクトリを/var/opt/smtpgw_tmpに変更します)
- ノード2で共用ディスクのボリューム・グループを活動化します。
- ノード2で共用ディスクのボリューム・グループをマウントします。
- ノード2で共用ディスク上にMail - SMTPデータディレクトリを作成します。
mkdir /HACMPdata/smtpgw
- ノード2で4.で作成したMail - SMTPデータディレクトリのシンボリックリンクを設定します。
ln -s /HACMPdata/smtpgw /var/opt/smtpgw
- ノード2でMail - SMTPをインストールします。
- ノード2で共用ディスクのファイル・システムをアンマウントします。
- ノード2で共用ディスクのボリューム・グループを非活動化します。
- ノード1で共用ディスクのボリューム・グループを活動化します。
- ノード1で共用ディスクのファイル・システムをマウントします。
- ノード1で共用ディスクのシンボリックリンクを設定します。
ln -s /HACMPdata/smtpgw /var/opt/smtpgw
- ノード1で1.で名称を変更したディレクトリ以下の内容を共用ディスク上のディレクトリにそれぞれコピーします。
cp /var/opt/smtpgw_tmp/* /var/opt/smtpgw/.
- ノード1の1.で名称を変更したディレクトリの内容を削除します。
- ノード1の共用ディスクのファイル・システムをアンマウントします。
- ノード1の共用ディスクのボリューム・グループを非活動化します。
- ノード1およびノード2でアプリケーション・サーバの設定で登録されている,始動/停止/監視スクリプトに,Mail - SMTPの起動/停止/監視スクリプトを追加してください(追加内容については,「付録J.6 始動/停止/監視スクリプト」を参照してください)。
- HACMPクラスタをノード1およびノード2の両方で起動してください。
- ノード1とノード2の/var/opt/smtpgw/logdir/logfile,および/var/opt/smtpgw/logdir/logfile.daemonでMail - SMTPが起動したことを確認してください。起動していれば正常です。