ここでは,例として「12.3 掲示板のメンバ追加の例」で追加した「課長連絡用掲示板」のメンバを更新します。
更新とは,既存のメンバ構成を,新しいメンバ構成と置換する操作です。例えば,ある掲示板の既存のメンバ構成がユーザA,ユーザB,ユーザCであったのを,新しいメンバ構成であるユーザB,ユーザC,ユーザDに変更する必要が発生したとします。この場合は,既存のメンバ構成からユーザAを削除,ユーザDを追加して,新しいメンバ構成にすることもできます。しかし,この方法では削除と追加で2回の処理が必要です。更新を使えば,既存のメンバ構成と新しいメンバ構成を置換するだけなので一回の処理でメンバ構成の変更を完了させることができます。
掲示板のメンバを更新する場合には,メンバを更新する掲示板のIDと更新後のメンバ(最上位組織,組織,ユーザ,グループ)のIDを調べる必要があります。
「課長連絡用掲示板」(掲示板ID:a1289)の更新前のメンバは,次に示すとおりです。
- 更新前のメンバ
- 社長
- 田中一郎(ユーザID:A0001)
- グループ
- 課長グループ(グループID:katyou)
更新後のメンバは,社長を削除,営業部長と総務部長の二人を追加して,次に示すようにします。
- 更新後のメンバ
- 営業部長
- 佐藤佑一(ユーザID:A0101)
- 総務部長
- 小川亮三(ユーザID:A0201)
- グループ
- 課長グループ(グループID:katyou)
「課長連絡用掲示板」のメンバを更新する手順を次に示します。
なお,この例ではインストール先ディレクトリをc:¥Groupmax¥Addrと仮定しています。また,グループ定義ファイルをc:¥temp¥Buteigi.csvとします。
- コマンドプロンプトを起動して,<インストール先ディレクトリ>¥binディレクトリにカレントディレクトリを変更します。
次のように実行してください。
cd c:¥Groupmax¥Addr¥bin
- gmaxgexpコマンドで現在の「課長連絡用掲示板」のメンバだけを出力します。
「課長連絡用掲示板」のメンバだけを出力するためには,掲示板のIDを定義したフィルタファイルc:¥temp¥filter.csvを作成します。次のように作成してください。
![[図データ]](figure/h1204010.gif)
作成したc:¥temp¥filter.csvを使って,つぎのようにコマンドを実行します。オプション-sを指定して,出力するファイルの処理区分にU(更新)を設定しています。
gmaxgexp -f c:¥temp¥filter.csv -s U b c:¥temp¥Buteigi.csv
コマンドを実行した結果のButeigi.csvの内容を次に示します(コメントによる見出しは省略しています)。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
---|
L | U | | | | | | | a1289 | c:¥temp¥usrXXXXX.csv | | | c:¥temp¥grpXXXXX.csv |
10番目のセルのusrXXXXX.csvと13番目のセルのgrpXXXXX.csvのXXXXXには数字が入ります。この二つのファイルには掲示板のメンバのIDが設定されます。
usrXXXXX.csvの内容を次に示します(コメントによる見出しは省略しています)。このファイルには社長(田中一郎)のユーザIDが設定されています。
grpXXXXX.csvの内容を次に示します(コメントによる見出しは省略しています)。このファイルには課長グループのグループIDが設定されています。
- 表計算ソフトでユーザ用のグループデータファイル(c:¥temp¥usrXXXXX.csv)を編集します。
次に示すように社長のユーザIDを削除して,営業部長(佐藤佑一)と総務部長(小川亮三)のユーザIDと掲示板のアクセス権(ここではDにしています)を入力します。
ファイルを保存するときに保存形式を「CSV形式(コンマ区切り形式)」にしてください。
- gmaxgchkコマンドを実行します。
グループ定義ファイルc:¥temp¥Buteigi.csv,グループデータファイルc:¥temp¥usrXXXXX.csvとc:¥temp¥grpXXXXX.csvをチェックします。次のように実行してください。
gmaxgchk -v c:¥temp¥Buteigi.csv
- gmaxgsetコマンドを実行します。
掲示板のメンバ更新をマスタ管理サーバに登録します。次のように実行してください。
gmaxgset -v c:¥temp¥Buteigi.csv
- nxsrepstatコマンドを実行します。
掲示板のメンバ更新がレプリケーションされたかを確認します。次のように実行してください。
nxsrepstat