gmaxsetコマンドの移動処理では,移動するユーザ,組織を一度削除した後,移動後のデータでユーザ,組織を再登録します。このため,削除の時点でユーザ,組織に設定されていた兼任ユーザ,グループや掲示板のメンバ,および権利組織の設定が失われてしまいます。これらの設定が失われることを防ぐ方法について説明します。
兼任ユーザが存在するユーザ(主体ユーザ)を移動した場合,兼任ユーザの設定は削除されます。これを防ぐためには,主体ユーザの移動前にgmaxexpコマンドで兼任ユーザ情報を出力して,移動後にそのデータを基に兼任ユーザを再登録してください。兼任ユーザにユーザ任意情報を設定している場合,主体ユーザの移動前にadpdaexpコマンドで兼任ユーザのユーザ任意情報を保存して,移動後にそのデータを基に再登録してください。ユーザ任意情報やユーザ任意情報のコマンドの詳細については「15. ユーザ任意情報の概要」を参照してください。
再登録の手順の例を次に示します。「5.7 サーバ構成の変更の例」も参照してください。
u,兼任ユーザID
gmaxexp -f フィルタファイル -s M u 出力ファイル
adpdaexp -f 出力ファイル -e adpdaexp.log -p A 保存ファイル
gmaxchk 出力ファイル
gmaxset m 出力ファイル
adpdaset -f 保存ファイル -e adpdaset.log
gmaxexpコマンド,gmaxchkコマンド,およびgmaxsetコマンドの詳細は,「4. 一括登録ユティリティのコマンド」を参照してください。
グループや掲示板のメンバに直接登録されていたユーザ,組織を移動した場合,ユーザ,組織はグループや掲示板のメンバから削除されます。これを防ぐためには,移動前にグループや掲示板のメンバ情報を出力して,移動後に出力したメンバ情報を基に再登録してください。
再登録の手順の例を次に示します。「5.7 サーバ構成の変更の例」も参照してください。
gmaxgexp -s U tb 出力ファイル
gmaxgchk 出力ファイル
gmaxgset 出力ファイル
gmaxgexpコマンド,gmaxgchkコマンド,およびgmaxgsetコマンドの詳細は,「11. グループ・掲示板メンバ一括登録ユティリティのコマンド」を参照してください。
権利組織を追加していたユーザを移動した場合,権利組織の設定は削除されます。ユーザの移動が完了した後で,運転席から権利組織を追加してください。
運転席の操作方法については,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編」(Windows用)を参照してください。
ユーザ,組織が代行受信者を設定していた場合,代行受信者(自分の代わりにメールを受信するユーザ,組織)が移動すると代行受信の設定が無効になります。このため,ユーザ,組織の移動が完了した時点で,クライアントから代行受信者を再設定してください。代行受信者の再設定を回避するには,すべてのメールサーバのgmpublicinfoファイルにSUBSTITUTE=SUCCEEDを設定してから代行受信者を指定してください。この場合,代行受信の設定は無効になりません。詳細はマニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編」(Windows用)を参照してください。
逆に,代行受信者を設定したユーザ,組織が移動する(代行受信者は移動しない)場合,SAVE_MBコマンドにオプション-iを指定して実行すると,メールボックスと一緒に代行受信者の設定も保存できます。保存した代行受信者の設定は,LOAD_MBコマンドで回復できます。
SAVE_MBコマンドの詳細は,「4.3 メールボックスの保存 SAVE_MBコマンド」を参照してください。