4.8 ユーザ移動時の注意事項

一括登録ユティリティ及びGroupmax Address - Assistを使用して,最上位組織を跨るユーザ移動及びサーバ間移動を行った場合,以下に示す影響と注意事項があります。

  1. Groupmax Address/Mail Server
    (1)代行設定されているユーザを移動すると代行設定情報が削除されます。代行受信者の再設定を行う必要があります。
    (2)掲示板へのアクセス権が削除されます。移動対象ユーザに設定されていた掲示板アクセス権が削除されますので,再設定を行う必要があります。
    (3)グループ情報から対象ユーザの情報が削除されます。グループメンバの再登録を行う必要があります。
    (4)兼任情報が削除されます。兼任情報の再設定を行う必要があります。
    (5)一括登録ユティリティを使用してシステム管理者の移動を行うとユーザ管理権限が削除されます。運転席を使用してユーザ管理権限の再設定を行う必要があります。
    注意
    ユーザ管理権限は,Groupmax Address - Assistや16ビットクライアントを使用していない場合は,設定する必要はありません。
    (6)送信回覧または受信回覧を保持したユーザを移動する場合は,送信回覧は回収または破棄をした後に,また,受信回覧は回送及び削除をした後に行ってください。
    (7)受信メール参照時,当該メールの宛先に移動対象ユーザが含まれている場合,移動対象ユーザの宛先がO/R名になります。そのため,返信できません。拡張宛先解決機能を設定することでニックネームとなり,返信可能となります。
    (8)送信済みメール一覧において,送信先宛先として移動対象ユーザが表示される場合,O/R名で表示されます。拡張宛先解決機能を設定することでニックネームで表示されます。
    (9)送信済みメールを開き,当該メールの宛先に移動対象ユーザが含まれている場合,移動対象ユーザの宛先がO/R名になります。そのため,再送できません。拡張宛先解決機能を設定することでニックネームとなり,再送可能となります。
    (10) Groupmax World Wide Web Desktopの送信済みメール一覧において送信先宛先で検索した場合,移動前のメールがヒットしません。
    (11)配信日時指定により配信が保留されている送信メールを保持しているユーザや,そのメールの宛先となっている受信者を移動した場合,次の影響があります。
    • 送信しているユーザを移動すると,指定日時になっても送信ログは配信中のままになります。指定日時になるとメールは受信者に届きますが,宛先がE-mailアドレスの場合,メールは届きません。
    • 宛先となっている受信者を移動すると,指定日時になってもメールは届きません。また,送信ログは配信エラーになります。
    • 送信しているユーザと,宛先となっている受信者の両方を移動すると,指定日時になってもメールは届きません。また,送信ログは配信中のままになります。
      配信を保留している配信日時指定メールを移動対象者が保持しているかどうかについては,mllstdfqコマンドで確認できます。該当するメールがある場合は,移動対象者にメールの再送を依頼してください。mllstdfqコマンドについては,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編」(Windows用)の「16.25 mllstdfq」を参照してください。
    (12)ユーザを大量に移動した場合は,データベースの断片化によりパフォーマンスが劣化することがありますので,速やかにデータベースの再編成を実施してください。データベースの再編成の詳細はマニュアル「Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド」(Windows用)を参照してください。
  2. Groupmax Agent - Mail Server
    (1)メールが新着してもエージェントが動作しません。
    (2)エージェントを定義していないユーザでエージェントが動作する事があります。
    (3)ユーザ移動を行ったあと,LOAD_MB実行前にメールエージェントを登録すると,LOAD_MBで移行したすべてのメールがメールエージェントの処理対象となるため,LOAD_MBで移行したあとにエージェントを登録してください。
    (4)SAVE_MB実行前にエージェントによる自動転送/返信/UP起動できなかったメール,および移行作業中(SAVE_MB~LOAD_MB~エージェントの登録)に移行対象ユーザが受信したメールは自動転送/返信/UP起動の対象外となります(移行作業時にメールボックス閉塞によって受信できなかったメールを含みます)。移行期間にエージェント処理対象となっている受信メールがある場合には個別に転送/返信していただくようエンドユーザに依頼してください。UPは個別に起動してください。
  3. Groupmax Mail - SMTP
    (1)メールを送受信できません。
    (Mail - SMTPアドレス取り込みを実施することで回避できます)
  4. Groupmax Server - Scan
    (1)ユーザ移動前にチェック依頼されていたメールが,ウイルスに感染していた場合,管理者への通知メールが配信されません。
  5. Groupmax Address Server - Data Collection
    (1)ユーザ移動前の履歴情報がO/R名のまま表示されます。
    O/R名のまま表示される稼動情報CSVファイルは以下の通りです。
    • mlsend.csv(メール送信履歴)
    • mlrecv.csv(メール受信履歴)
    • mlsvcom.csv(サーバ間メール転送履歴情報)
    • mluser.csv(ユーザ操作日単位情報)

上記製品の詳細及び上記以外の関連製品については,各製品のマニュアルを参照願います。