マルチサーバ構成でメールサーバ環境を構築する方法について,具体的な構築例を示して説明します。
ここで示す構築例に従って作業すれば,必要最小限のマルチサーバ構成でのメールサーバ環境を構築できます。急いでマルチサーバ構成でのメールサーバ環境を構築したい,調査,評価などのためにマルチサーバ構成でのメールサーバ環境を構築したいなどのときにお読みください。構築例での各作業の詳細については,「4. システムの環境設定」及び「5. システムの運用設定」を参照してください。
なお,ここではSetup Wizardを利用した環境構築については説明しません。Setup Wizardを利用した環境構築については,マニュアル「Groupmax Version 6i サーバ環境設定ガイド」(Windows用)を参照してください。
ここでは,図3-1に示す構築例に沿って説明を進めます。
図3-1 メールサーバ環境の構築例
マルチサーバ構成としては最小規模の2台のマシンで構築しています。OSにはWindows 2000を,データベースにはObject Serverを使用しています。
なお,ここで説明する構築方法は,Windows 2000のセットアップ,及びTCP/IP環境が整っていることを前提にしています。
図3-1の環境を構築する場合,表3-1に示す作業を順番に実行します。
表3-1 メールサーバ環境構築の作業項目
作業の分類 | 項番 | 作業内容 | 操作対象 | |
---|---|---|---|---|
host1 | host2 | |||
事前準備 | 1 | システム管理者のアカウントをWindows NTへ登録 | ○ | ○ |
2 | hostsファイルの設定 | ○ | ○ | |
3 | プログラム(Object Server,Address Server及びMail Server)のインストール | ○ | ○ | |
4 | システムのリブート | ○ | ○ | |
5 | servicesファイルの設定 | ○ | ○ | |
6 | データベース定義ファイルの作成 | ○ | ○ | |
7 | データベースの初期化 | ○ | ○ | |
8 | Object Serverの起動 | ○ | ○ | |
アドレス・メール | 9 | Address Server,Mail Serverのセットアップ | ○ | ○ |
アドレスサーバ | 10 | マスタ管理サーバのアドレスサービスの開始 | ○ | - |
11 | メールサーバのアドレスサービスの開始 | - | ○ | |
12 | 運転席の起動 | ○ | - | |
13 | サイトの登録 | ○ | - | |
14 | アドレスサーバの登録 | ○ | - | |
メールサーバ | 15 | メールサーバの設定 | ○ | - |
16 | 運転席の停止 | ○ | - | |
17 | 運転席の起動 | ○ | - | |
18 | メールサーバの起動 | ○ | - |
作業の分類が「事前準備」になっている項目は,Address Serverをインストールし,設定する前に作業する必要があることを示します。
作業の分類が「アドレスサーバ」になっている項目は, Address Serverの機能を使用して作業することを示しています。
「メールサーバ」になっている項目は, Mail Serverの機能を使用して作業することを示しています。
「アドレス・メール」になっている項目は, Address ServerとMail Serverの両方の機能を使用して作業することを示しています。