インターネットアドレスで指定した宛先のメールが,ネットワーク障害やサーバ障害等により,通常使用しているゲートウェイへのメール転送に失敗した時に,別のゲートウェイに自動的に再転送する場合は,バックアップゲートウェイを指定します。バックアップゲートウェイを指定する場合は,次の点に注意してください。
- バックアップゲートウェイを指定する場合は,システムに2つ以上のゲートウェイが設定されている必要があります。
- バックアップゲートウェイへの再転送が行われるタイミングは,通常使用しているゲートウェイのあるメールサーバへのサーバ間転送でのリトライが終わった時点です。
- システムに07-20以前のメールサーバが混在している場合は,07-20以前のメールサーバから送信したメールが,宛先に届いているにもかかわらず配信中のままになる場合があります。
- バックアップゲートウェイへの再転送が行われる最大回数は各メール1回です。
- 全ての送信メールを自動転送する機能により自動転送されたメールは,バックアップゲートウェイへの再転送は行われません。
- ゲートウェイを設定するサーバにはユーザを登録しないでください。
- Mail - SMTPやSendmailの障害には対応できません。
- MTAを複数のルーティンググループに分けた構成でバックアップゲートウェイを設定する場合は,ルーティングマスタにはゲートウェイを設定しないでください。
バックアップゲートウェイは,通常使用するゲートウェイとは別のゲートウェイを指定します。システムに複数のゲートウェイを設定している場合は,通常使用するゲートウェイは次の優先順位で選択されます。
- メール送信者のホームサーバに設定されたゲートウェイ
- メール送信者のホームサーバと同じルーティンググループに設定されたゲートウェイ(同じルーティンググループに複数のゲートウェイを設定した場合はシステムが自動的に選択します)
- メール送信者のホームサーバとは別のルーティンググループに設定されたゲートウェイ(別のルーティンググループに複数のゲートウェイを設定した場合はシステムが自動的に選択します)
通常使用するゲートウェイを確認する場合は,mlgwinfoコマンドを実行します。mlgwinfoコマンドの詳細は「16.24 mlgwinfo」を参照してください。バックアップゲートウェイは,各メールサーバに次の手順で設定します。
- 手順
- gmpublicinfoファイルに次の記述を追加します。
BACKUP_GATEWAY=Y
- バックアップゲートウェイ指定ファイルを作成して,自動的に再転送する先のゲートウェイの国名,ADMD,PRMDを1行目にテキスト形式で記述します。
バックアップゲートウェイ指定ファイル:<インストールディレクトリ>¥x400¥config¥backupgw.txt
記述形式:/C=<国名>/A=<ADMD>/P=<PRMD>
記述例:/C=JP/A=smtpgw/P=smtpgw
- 注意
- 行末の半角スペースもゲートウェイ情報として認識しますので,余計な半角スペースを含めないでください。
- メールサーバを再起動します。