Address/Mail運転席を使用したシステムを構築する前に,それらのサーバを実行するマシンの環境を設定しなければなりません。
Address/Mail運転席になるマシン上で必要な,環境設定の準備について説明します。
- システム管理者のユーザアカウントの登録
- TCP/IPの設定
- LAN(Local Area Network)環境の設定
(a) システム管理者のユーザアカウントの登録
Address/Mail運転席のシステム管理者のユーザアカウントを登録します。
システム管理者のユーザアカウントを登録するときは,次のようにしてください。
- Administratorsグループに所属させます。
- 運転席のログインIDと一致させる場合は8文字以内にします。
- 運転席メールを使用する場合,Address ServerのユーザIDに使用できる,ユーザアカウントにします(運転席メールについては,「付録E 運転席メールの使用」を参照してください)。
- システム管理者はWindows NTのドメインも含めます。同じユーザ名でもドメインが違えばシステム管理者ではありません。
登録が完了した後,システム管理者のユーザアカウントでログオンし直してください。
なお,サーバにシステム管理者が登録されるタイミングは,初めてサーバの環境設定(運転席サーバセットアップ)を実行したときです。環境設定後はシステム管理者のユーザアカウントは変更できません。システム管理者だけが,今後のサーバの環境の設定,サーバの操作,及び運転席を使用するサーバの場合は運転席の操作ができます。
(b) TCP/IPの設定
Address/Mail運転席にドメイン名又はホスト名を登録します。指定できる最大文字長は255バイトです。登録には,hostsファイルを使用する場合とDNS(Domain Name System)を利用する場合があります。
- hostsファイルを使用する場合
ホスト名は,次のファイルに登録します。
<Windows NTインストール先ディレクトリ>¥system32¥drivers¥etc¥hosts
このファイルに,Address/Mail運転席,マスタ管理サーバ,アドレスサーバ及びメールサーバのすべてのホスト名を登録してください。ホスト名は,既に登録されているホスト名と重複しないようにしてください。
- 注意
- 最後のエントリ(行)にも,必ず改行を入れてください。
- DNSを利用する場合
DNSを利用する場合,DNS定義に,Address/Mail運転席,マスタ管理サーバ,アドレスサーバ及びメールサーバのすべてのドメイン名(ホスト名)を登録してください。ドメイン名(ホスト名)は,既に登録されているドメイン名(ホスト名)と重複しないようにしてください。以降,DNS定義に記述するドメイン名(ホスト名)のことを,単にドメイン名と記述します。
(c) servicesファイルの作成
Address/Mail運転席で使用するサービス名称とポート番号を登録します。
<インストール先ディレクトリ>¥sample¥servicesというテンプレートファイルには,既にサービス名称とポート番号が提供されています。このテンプレートファイルのデータをほかのプログラムの情報と重複しないように修正して,<Windows NTインストール先ディレクトリ>¥system32¥drivers¥etc¥servicesに追加してください。このとき,次のことに注意してください。
- マスタ管理サーバ及び全アドレスサーバのAddress_Mail Serverポート番号は,同じになるようにしてください。
- 追加するAddress_Mail Serverポート番号が,既に<Windows NTインストール先ディレクトリ>¥system32¥drivers¥etc¥servicesファイルに登録されている場合,Address_Mail Serverポート番号を変更してください。
(d) 環境変数の設定
コントロールパネル("日付と時刻")で設定しているタイムゾーンと同じ設定値を,システム環境変数TZに明示的に指定して,ご使用ください。
例えば,Windows 2008の場合,タイムゾーンを日本語Windows 2008標準の"(UTC+09:00)大阪,札幌,東京"に設定しているときは,コントロールパネル("システム")を開き,システム環境変数に"TZ=JST-9"を設定後,リブートしてください。
Address/Mail運転席のインストール方法について説明します。
インストールは,CD-ROM「Address/Mail運転席」からINSTALL.EXEを起動してインストールを開始します。
インストールする前に下記の注意事項を確認してください。
- インストールするマシンにAddress Serverがインストールされていない。
- マスタ管理サーバと同一なバージョン/レビジョンのAddress/Mail運転席をインストールしてください。
次の手順に従ってインストールします。
- インストールを実行できるユーザアカウントでログオンします。
- インストーラ(INSTALL.EXE)を起動します。
- 最初のインストール時にだけ会社名及び個人名を入力するためのダイアログボックスが表示されます。
![[図データ]](figure/zu0g0100.gif)
- 会社名及び個人名を入力して[開始]ボタンをクリックします。
Address Serverのインストールオプションを選択するダイアログボックスが表示されます。
![[図データ]](figure/zu0g0200.gif)
![[図データ]](figure/zu0g0300.gif)
- 「新規」
- Address/Mail運転席を新規にインストールする場合に有効になります。通常これを指定してください。
- 「更新」
- Address/Mail運転席を現在のバージョンに更新します。
- 「削除」
- Address/Mail運転席のソフトウェアを削除します。ディレクトリ,ファイル,及びレジストリエントリが削除されます。詳細は「(5) Address/Mail運転席のアンインストール」を参照してください。
- [続行]ボタン
- 選択した種類のインストールが始まります。
- [中止]ボタン
- インストールしないでインストールプログラムを終了します。
- インストールオプションを選択して,[続行(G)]ボタンを選択します。
インストールオプションが「更新」の場合は,確認のダイアログボックスを表示してから,インストールを開始します。それ以外の場合は,インストール先のディレクトリ設定ダイアログボックスが表示されます。
- インストール先のディレクトリを次のように指定してください。
<ディスクのドライブ名>:ディレクトリ名
デフォルト値として,<Windows NTがインストールされているドライブ>:¥Groupmax¥WSが設定されています。ディレクトリの変更が必要な場合は,半角なら32文字,全角なら16文字以内で指定してください。インストール先ディレクトリがない場合,ディレクトリが作成されます。
![[図データ]](figure/zu0g0400.gif)
- [続行(G)]ボタンを選択します。
インストール状況を示すダイアログボックスが表示されます。インストールが終了すると,終了確認のダイアログボックスが表示されます。
![[図データ]](figure/zu0g0500.gif)
- [終了(E)]ボタンを選択してインストールを終了します。