3.8.1 共用キャビネットを利用するには

<この項の構成>
(1) 共用キャビネットとは
(2) 共用キャビネットで管理する文書
(3) 共用キャビネットを便利に使用するための準備

(1) 共用キャビネットとは

共用キャビネットとは,Groupmaxで扱う文書を関係者間で共有して活用するための文書管理機能です。共用キャビネットを利用して文書を管理すると次のような利点があります。

送信されたメール,回覧及びワークフロー案件を効率的に管理できます
メール,回覧及びワークフロー案件などの管理は煩雑になりがちです。大切な文書を共用キャビネットに保存すれば,名前や作成者名など様々な情報を付けて整然と管理できます。メール,回覧及びワークフロー案件などに添付されてくる複数のファイルをまとめて,一つの文書として管理できます。メールや回覧自体を一つの文書として管理することもできます。この場合は,Groupmaxの設定によって,メールや回覧の本文をテキストファイルに変換して管理することもできます。
また,共用キャビネットで管理されている文書を,メール,回覧及びワークフロー案件の添付ファイルとして利用できます。
様々なWindowsアプリケーションで作成したファイルを文書として登録できます
現在,業務で利用されているWordやExcelなどのWindowsアプリケーションで作成,編集したファイルを文書として登録できます。
業務に合わせたデータベースを設計して高度な文書の共有ができます
業務に合わせたデータベース(フォーム文書データベース)を定義すれば,利用者間の情報共有と業務効率の改善が図れます。例えば,製品開発のための情報収集用のデータベースやQ&Aなどのディスカッション用データベースの定義と運用などが考えられます。
様々な検索機能が利用できます
共用キャビネットで管理されている文書には,文書名や作成者などの属性が付けられています。これらの属性を検索条件として,文書を検索できます。また,文章中の単語を検索条件として文書を検索できます。

(2) 共用キャビネットで管理する文書

共用キャビネットで管理する文書は一般文書フォーム文書の2種類があります。次に,一般文書とフォーム文書について説明します。

(a) 一般文書

Windowsアプリケーションで作成したファイルに,様々な属性値を付けて管理されている文書を一般文書といいます。例えば,Wordで作成した「gijiroku.doc」に「7/23予算会議議事録」という任意の名前を付けて,一般文書として管理します。

また,メール,回覧及びワークフロー案件などに添付されてくるファイルをまとめて,一つの一般文書として管理したり,メールや回覧自体を文書として管理したりできます。

通常,一つ以上のファイルをまとめて一般文書として管理できます。例えば,画像ファイルの読み込みが指定されているHTMLファイルの場合,HTMLファイルと画像ファイルをまとめて一つの文書として管理できます。複数のファイルを一つの文書として管理する場合,その文書を開いたときに,アプリケーションを介して開くファイルを「主ファイル」といいます。それ以外のファイルを「関連ファイル」といいます。

一般文書は,一般文書データベースで管理されます。また,必ず共用キャビネットの下のフォルダに格納されます。フォルダは,一般文書が共用キャビネットのどこに格納されているかを明確にするために定義する分類体系です。管理する一般文書の種類や業務体系に合わせて,体系的に定義すると便利です。共用キャビネットへの一般文書の登録について,次の図に示します。

図3-29 共用キャビネットへの一般文書の登録

[図データ]

また,フォルダとは別に,一般文書を分類して管理するために貼り付けるインデクスとして分類索引を定義できます。

分類索引とは
例えば,会社の組織は,一般的に部,課,係などから構成されます。また,電気製品には様々な種類があり,種類別にたくさんの製品があります。分類索引とは,このような様々な観点で文書を分類するために使用するインデクスです。分類索引を使えば,共用キャビネットに登録した一般文書を,業務に合わせて様々な観点から分類して管理できます。例えば,ユーザの所属する組織や,何の仕事に関係しているかなどで分類できます。
共用キャビネットで管理されている一般文書を分類索引に登録する(リンクさせる)ことは,一般文書に対してインデクスを付ける作業に当たります。一般文書を分類索引に登録しておけば,具体的な検索条件が分からなくても検索できます。
例えば,「営業1課の鈴木さんが作成した,今期のビデオの売り上げの展望を示した資料」という一般文書を考えてみます。この一般文書は,次のように分類索引にリンク付けておくと便利です。
  • 組織を表した分類索引
  • この会社で販売している電気製品を体系化した分類索引
■ヘルプでのキーワード■
一般文書の作成,一般文書データベースの作成,フォルダの作成,
分類索引の作成

(b) フォーム文書

共用キャビネットには,Groupmaxを使ってディスカッションをしたり,営業報告などの情報をタイムリーに交換したりするために利用する業務指向の文書データベースを定義できます。このデータベースを「フォーム文書データベース」といいます。フォーム文書データベースには,Formで作成した「フォーム」を定義します。このフォームを基に作成された文書をフォーム文書といいます。共用キャビネットへのフォーム文書の登録について,次の図に示します。

図3-30 共用キャビネットへのフォーム文書の登録

[図データ]

■ヘルプでのキーワード■
フォーム文書データベースの作成,フォーム文書の作成,フォーム文書の検索

(3) 共用キャビネットを便利に使用するための準備

共用キャビネットを便利に使用するためには,必要に応じてフォルダ,分類索引,一般文書データベース及びフォーム文書データベースを定義する必要があります。フォルダ,分類索引,一般文書データベース及びフォーム文書データベースは,システム管理者などが管理する文書の種類や適用業務などを考慮して,計画的に設計,定義することをお勧めします。

共用キャビネットを便利に使うための操作環境の設計については,マニュアル「Groupmax Document Manager Version 6 システム管理者ガイド」(Windows用)又は「Groupmax Document Manager Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。

また,操作方法については,Integrated Desktopの文書管理のオンラインヘルプを参照してください。

■ヘルプでのキーワード■
フォルダの作成,分類索引の作成,一般文書データベースの作成,
フォーム文書データベースの作成