3.8.3 フォーム文書を操作する

ここでは,共用キャビネットのフォーム文書データベースで管理されているフォーム文書の操作について説明します。フォーム文書データベースは,システム管理者などが計画的に設計して,構築することをお勧めします。なお,操作方法の詳細については,Integrated Desktopの文書管理のオンラインヘルプを参照してください。また,フォーム文書データベースの定義と運用については,マニュアル「Groupmax Document Manager Version 6 システム管理者ガイド」(Windows用)又は「Groupmax Document Manager Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。

<この項の構成>
(1) フォーム文書を作成する
(2) 目的別一覧を利用してフォーム文書の一覧を表示する
(3) 集計フォームを利用する
(4) フォーム文書を編集する
(5) フォーム文書を削除する

(1) フォーム文書を作成する

フォーム文書データベースには,用途に合わせて一つ以上のフォームが定義できます。フォーム文書は,フォーム文書データベースに定義されているフォームを基に作成して登録します。

例えば,営業活動を支援するために定義したフォーム文書データベースには,営業日報作成用に定義したフォームを利用して作成した文書を登録します。このように,フォーム文書データベースには業務の目的別にフォームを定義できるので,フォームに必要事項を入力するだけでフォーム文書を作成して登録できます。フォーム文書の作成について,次の図に示します。

図3-34 フォーム文書の作成

[図データ]

フォーム文書を作成する手順を次に説明します。

  1. Desktop主画面で,フォーム文書を作成するフォーム文書データベースを選択します。
  2. [ファイル]-[新規作成]を選択して,続いて使用するフォーム定義を選択します。
    選択したフォーム定義に従ったフォーム文書エディタが表示されるので,データを入力して,フォーム文書を作成します。

また,ディスカッションやQ&Aのために定義したフォーム文書データベースには,発言に対する意見や回答なども登録できます。発言に対する意見や質問に対する回答など,応答文書を作成する手順を次に示します。

  1. Desktop主画面で,応答文書を作成するフォーム文書データベースを選択します。
  2. 文書一覧から,応答文書を作成するフォーム文書を選択します。
  3. [ファイル]-[応答文書作成]を選択し,続いて使用するフォーム定義を選択します。
    選択したフォーム定義に従ったフォーム文書エディタが表示されるので,データを入力して,応答文書を作成します。
■ヘルプでのキーワード■
フォーム文書の作成,フォームの定義

(2) 目的別一覧を利用してフォーム文書の一覧を表示する

目的別一覧とは,フォーム文書データベースの文書一覧の表示形式の定義です。一つのフォーム文書データベースには複数の目的別一覧を定義できます。例えば,営業報告書を管理するフォーム文書データベースの文書一覧を,取り扱う製品をキーとして表示したり,報告書の作成者をキーとして表示したりできます。目的別一覧を使用したフォーム文書の一覧表示について,次の図に示します。

図3-35 目的別一覧を使用したフォーム文書の一覧表示

[図データ]

また,ディスカッションやQ&Aのために定義したフォーム文書データベースに登録された発言や,その発言に対する意見や回答などを階層的に表示させることもできます。目的別一覧を使用したフォーム文書の階層関係の表示について,次の図に示します。

図3-36 目的別一覧を使用したフォーム文書の階層表示

[図データ]

目的別一覧を利用してフォーム文書の一覧を表示する手順を次に示します。

  1. Desktop主画面で,文書一覧を表示するフォーム文書データベースを選択します。
  2. [表示]-[目的別一覧]を選択して,使用する目的別一覧定義を選択します。
    選択した目的別一覧の定義内容に従って,フォーム文書が一覧表示されます。目的別一覧で重複排除及び階層表示が定義されている項目は,ツリー形式で表示されます。ツリー形式で表示されているフォーム文書は,[+]ボタンや[-]ボタンを表示させて,項目ごとに折り畳んだり,展開したりして段階的に表示させることもできます。

また,目的別一覧を切り替えたフォーム文書の一覧表示に対して,更に表示条件を設定して文書を絞り込めます。例えば,営業担当者をキーにした表示に対して,更に日立太郎さんが作成した文書だけを表示するような場合に便利です。フォーム文書の絞り込みについて,次の図に示します。

図3-37 フォーム文書の絞り込み

[図データ]

目的別一覧を切り替えたフォーム文書の一覧表示に対して,更に表示条件を設定して文書を絞り込む手順を次に示します。

  1. Desktop主画面で,フォーム文書を絞り込むフォーム文書データベースを選択します。
  2. [表示]-[目的別一覧]を選択して,使用する目的別一覧定義を選択します。
  3. [表示]-[表示条件の設定...]を選択します。
    [表示条件の設定]ダイアログが表示されます。
  4. フォーム文書を絞り込む表示条件を指定して,[追加]ボタンをクリックします。
    表示条件の設定方法
    [表示条件の設定]ダイアログの「項目」で,表示条件を設定する項目を選択します。表示条件の設定方法は,条件を設定する項目の属性型によって異なります。
    条件を設定する項目の属性型が可変長文字列の場合
    「値」にフォーム文書の絞り込み条件とする文字列を指定します。指定した値(文字列)を含むフォーム文書が絞り込まれます。
    条件を設定する項目の属性型が固定長文字列の場合
    「値」にフォーム文書の絞り込み条件とする文字列を指定します。「判定」から「と等しい」,「を含む」又は「からはじまる」のうち,どれかを選択します。指定した値(文字列)と判定条件に従ってフォーム文書が絞り込まれます。
    条件を設定する項目の属性型が数値の場合
    フォーム文書の絞り込み条件とする数値を「最小値」と「最大値」に半角数字で指定します。指定した数値条件に従ってフォーム文書が絞り込まれます。
    条件を設定する項目の属性型が日付の場合
    フォーム文書の絞り込み条件とする日付を「最小値」と「最大値」に半角数字で「yy/MM/dd-hh:mm:ss」の形式で指定します。指定した日付条件に従ってフォーム文書が絞り込まれます。
    なお,表示条件として設定する項目が,可変長文字列型及び固定長文字列型の場合は,同一属性に対して複数の条件(最大5個)を指定できます。また,これらの表示条件は,目的別一覧の定義情報の一つとして,あらかじめ設定できます。
  5. 表示条件を複数指定する場合は,「条件の接続」からAND又はOR(論理積又は論理和)のオプションボタンを選択します。
    ANDを選択した場合は,すべての表示条件を満たすフォーム文書を表示できます。ORを選択した場合は,指定した表示条件のうち,どれかを満たすフォーム文書を表示できます。
  6. [検索実行]ボタンをクリックします。
    指定した絞り込み条件でフォーム文書が表示されます。

なお,選択している目的別一覧定義で定義されている表示条件との接続方法は,[表示条件の設定]ダイアログで選択する接続方法に関係なく,ANDが仮定されます。

■ヘルプでのキーワード■
目的別一覧の定義,目的別一覧の切り替え,フォーム文書の検索

(3) 集計フォームを利用する

集計フォームを利用すると,フォーム文書データベースに登録されている複数のフォーム文書から,特定のデータを集計して表示できます。例えば,製品の受注管理をするフォーム文書データベースに対して,特定の製品の総受注数を計算する集計フォームを起動させると,集計結果が一つのフォームに表示されます。集計フォームの利用例を次の図に示します。

図3-38 集計フォーム利用例

[図データ]

集計結果として表示されたフォームは,ファイルとして保存したり,Integrated Desktop上の任意のフォルダに保存したりできます。例に挙げたような製品の受注管理をするフォーム文書データベースから,期ごとの製品別の総受注数を集計して,結果を一般文書として一つのフォルダで管理するような運用も考えられます。

集計フォームを利用するには,通常,次のような操作をします。

  1. Desktop主画面から集計対象のフォーム文書データベースを選択します。
  2. [ファイル]-[集計]を選択し,続いて使用するフォーム定義を選択します。

集計フォームが起動します。

■ヘルプでのキーワード■
集計フォームの定義

(4) フォーム文書を編集する

共用キャビネットで管理されているフォーム文書は,必要に応じて編集できます。通常は,次のような操作をします。

  1. 目的別一覧を切り替えたり,条件を指定して編集する文書を検索します。
  2. [ファイル]-[編集モードで開く]を選択します。
  3. 集計フォーム以外のフォーム定義がある場合は,[フォームの選択]ダイアログが表示されます。使用するフォームを選択して,[OK]をクリックします。
    ただし,[Document Managerの設定]ダイアログの,文書の取り出しタブの「フォーム定義が存在するときフォームの選択を表示」チェックボックスを選択状態にしておく必要があります。

これで,文書は編集できる状態になります。

例えば,営業報告書は,毎日新しい情報を追加して更新しておけば,進ちょく状況が管理できます。また,営業報告書を作成するフォームに,上司からの指示やコメント,承認などをもらうためのフィールドを定義しておけば,コミュニケーションが円滑になります。

■ヘルプでのキーワード■
フォーム文書の編集

(5) フォーム文書を削除する

不要になったフォーム文書は削除できます。Desktop主画面から削除するフォーム文書を選択して,[ファイル]-[削除]を選択してください。

■ヘルプでのキーワード■
フォーム文書の削除