1.4 Integrated Desktopの使用例

この節では,Integrated Desktopを利用したグループウェア操作を,製品開発部の高橋さんの作業を例に説明します。

<この節の構成>
(1) INBOXを開いて届いている案件を見る
(2) INBOXをカスタマイズして使いやすくする
(3) 届いたメールの内容を見て処理する
(4) 共用キャビネットのデータを利用して書類を作成する
(5) OUTBOXを利用して書類をワークフローで投入する
(6) 帳票棚に書類を保存する
(7) 送信ログでメールの状態を確認する
(8) エージェント機能を利用して会議開始時間を通知する

(1) INBOXを開いて届いている案件を見る

高橋さんは出社すると,まずGroupmaxにログインし,Integrated DesktopのINBOXを開くことから一日が始まります。

[図データ]

INBOXにはメールで送られた文書やワークフローで送られた案件が一覧で表示されています。INBOXでは,メール文書やワークフロー案件を同時に見ることができます。

表示されている案件が未読又は既読かどうかは,次のアイコンの表示状態で分かります。

[図データ]

(2) INBOXをカスタマイズして使いやすくする

高橋さんは,「至急」で届いたメールだけを選別して表示するように,INBOXの案件一覧をカスタマイズしています。このような表示条件を設定しておくことで,送られた案件を振り分けて表示できます。

INBOXのカスタマイズは,タブごとに設定できます。タブとは,複数あるカードのようなもので,見出しをクリックすることで,案件の一覧表示を切り替えられます。

[図データ]

(3) 届いたメールの内容を見て処理する

今日は,市場開発部の長田さんからのメールが1通届いています。メールの状態は「至急」です。メールを開いて内容を見ることにします。

長田さんからのメールは,社内発表に出品する新製品の検討会議の開催通知でした。会議は,1月21日の13:00から16:00まで開催されるようです。その日のスケジュールをSchedulerを起動して確認します。

Schedulerは,インストールされている場合,Integrated Desktopのツールバーのボタンとして表示され,そのボタンをクリックすると起動できます。そのほかにも,ツールバーには,WordやExcelなどの,毎日の業務で頻繁に使うWindowsアプリケーションをボタンとして登録しておけます。

Schedulerの画面で自分の当日のスケジュールを確認し,会議に参加する旨の返信メールを作成して,長田さん宛に送ります。

(4) 共用キャビネットのデータを利用して書類を作成する

INBOXの内容も確認したので今日の作業を開始します。今日の作業は,社内発表へ出品する新製品のパンフレットの作成です。

まず,共用キャビネットからパンフレットの帳票データを選択して表示します。そして,その帳票を利用してパンフレットを作成します。

(5) OUTBOXを利用して書類をワークフローで投入する

パンフレットを作成し終わったところで,その内容について,製品開発プロジェクトのメンバに相談することにします。プロジェクトのメンバに内容を確認してもらうための処理の流れは,Workflow Definer(ビジュアル定義)で定義済みです。ツリービューのOUTBOXに,確認を依頼したい書類をドラッグ&ドロップして,ワークフロー案件として投入します。

[図データ]

今回は,書類をワークフローで送りましたが,同じ書類をメールで送ることもできます。メールの宛先には,個人宛のほかに組織宛も選べます。

(6) 帳票棚に書類を保存する

作成した書類は,個人用の資料として後で利用できるよう,帳票棚に保存します。帳票棚の下に,業務単位に名前を付けた自分専用のローカル帳票棚を複数作成しておけば,資料やメモなどを分類して分かりやすく保存できます。ファイルは,ツリービューのローカル帳票棚にドラッグ&ドロップするだけで保存できます。

また,複数のメンバと共有して活用したい書類は,共用キャビネットに保存しておくと便利です。

(7) 送信ログでメールの状態を確認する

パンフレットの作成が一段落したので,先ほど返信したメールが長田さんに無事に届いたかどうか,送信ログで確認することにします。

送信ログを開くと,送付したメール文書やワークフロー案件が,一覧で表示されています。メールが相手に届いたかどうかは,アイコンの絵柄で分かります。

送信ログでは,送付したメールの内容も確認できます。確認したいメールを選択して開くと,内容が表示されます。

(8) エージェント機能を利用して会議開始時間を通知する

作業の途中で,「会議の5分前です」というメッセージダイアログがパーソナルコンピュータの画面に表示されました。これは,エージェント機能を利用したお知らせメッセージです。

エージェント機能は,Integrated Desktopでの作業を常に監視し,あらかじめ指定した処理を実行する機能です。エージェント機能の着信監視機能を利用すれば,メール,ワークフロー案件及びスケジュール予約の着信を通知させることもできます。

これで,Integrated Desktopを使った代表的な業務処理の流れは終了です。ここで紹介したのはIntegrated Desktopの代表的な使用例ですが,Integrated Desktopを使うことで,グループウェアの各機能が今までよりもスムーズに利用できるようになります。