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COBOL2002 Professional Tool Kit データ影響波及分析ガイド


1.2.1 プログラム情報収集(影響2項関係の抽出)

プログラムを修正した場合の影響は,実行文を通して波及します。作用対象(データ名,一意名,定数など)を複数持つ実行文では「影響を与える作用対象」と「影響を受ける作用対象」の関係にある作用対象の組が存在します。これを影響2項関係といいます。例えば,MOVE文の場合の送り出し作用対象と受け取り作用対象の関係が該当します。次の図では,送り出しデータ項目Sと受け取りデータ項目Rの組が影響波及2項関係であり,送り出しデータ項目Sが何らかの影響を受けると,その影響は受け取りデータ項目Rにも波及します。

図1‒2 MOVE文での影響2項関係

[図データ]

影響2項関係の情報は,プログラム情報収集ステップでユーザシステムのすべてのソースプログラムから抽出され,ほかのソースプログラムの解析情報とともにデータ影響波及分析用データベースに蓄積されます。

図1‒3 データ影響波及分析用データベースに蓄積された影響2項関係情報の集合のイメージ

[図データ]