cblcsaコマンド − バッチモードでCOBOLソース解析を実行する
cblcsaコマンドは,COBOLソース解析をコマンドプロンプトから操作するときに使います。
コマンドの実行が完了すると,解析状況,生成状況,および実行結果が標準エラー出力に出力されます。
形式
バッチモードでCOBOLソース解析を実行する場合
cblcsa -Project プロジェクト名 〔-Analyzer {ALL|AUTO}〕 〔-LogFolder 出力先フォルダパス〕
コマンドヘルプを表示する場合
cblcsa または cblcsa -? または cblcsa -Help
オプション
-Project プロジェクト名
[解析対象プロジェクト]画面で作成した解析対象プロジェクトの名称を指定します。なお,プロジェクト名の大文字小文字は区別しません。
組み込みデータベース内にプロジェクト名で指定された解析対象プロジェクトが存在しない場合はエラーになります。
-Analyzer {ALL|AUTO}
COBOLソースファイルの解析および生成の対象範囲を指定します。このオプションを省略すると,-Analyzer AUTOが仮定されます。
ALL:すべてのCOBOLソースファイル
AUTO:解析および生成が必要なCOBOLソースファイルを自動的に選出して解析および生成の対象とします。
次のCOBOLソースファイルが解析対象となります。
-
COBOLソースファイルのうち,COBOLソースファイルの更新日付,または直接的もしくは間接的に取り込んでいる登録集原文ファイルの更新日付が,前回の解析日時より新しいもの。
次のCOBOLソースファイルが生成対象となります。
-
解析対象となったCOBOLソースファイル。
-
COBOLソースファイルのうち,前回の生成日時が前回の解析日時より古いもの。
なお,解析済みのCOBOLソースファイルは,[COBOLソース解析−ステップ1/3]画面で確認できます。
-LogFolder 出力先フォルダパス
解析ログおよび操作ログの出力先フォルダを絶対パスまたはカレントフォルダからの相対パスで指定します。
省略すると,COBOLソース解析の環境定義ファイル(CBLANALYZER.INI)に定義されている解析ログおよび操作ログの出力先フォルダに出力されます。
解析ログおよび操作ログの詳細は,それぞれ,「9.2.1 解析ログを参照する」および「9.2.2 操作ログを参照する」を参照してください。
-? または -Help
コマンドヘルプが表示されます。ほかのオプションはすべて無視されます。cblcsaコマンドの引数をすべて省略した場合も,コマンドヘルプが表示されます。
出力例
> cblcsa [2015/11/28 15:56:05],[情報],[システム],KEDL1231A-I プロジェクト(新しいプロジェクト)の解析処理を開始しました。 [2015/11/28 15:56:05],[情報],[解析],KEDL1261A-I 'D:\SAMPLE\オプション処理1.cbl'を解析中... [2015/11/28 15:56:05],[情報],[解析],KEDL1261A-I 'D:\SAMPLE\オプション処理2.cbl'を解析中... [2015/11/28 15:56:05],[情報],[解析],KEDL1261A-I 'D:\SAMPLE\オプション処理3.cbl'を解析中... … [2015/11/28 15:56:07],[情報],[システム],KEDL1232A-I プロジェクト(新しいプロジェクト)の解析処理を終了しました。 [2015/11/28 15:56:07],[情報],[システム],KEDL1233A-I プロジェクト(新しいプロジェクト)の生成処理を開始しました。 [2015/11/28 15:56:16],[情報],[生成], 生成開始: システム固有:プログラム階層図 [2015/11/28 15:56:16],[情報],[生成], 生成開始: プログラム固有: プログラム名=OPTPROC1 [2015/11/28 15:56:16],[情報],[生成], 生成開始: プログラム固有: プログラム名=OPTPROC2 [2015/11/28 15:56:16],[情報],[生成], 生成開始: プログラム固有: プログラム名=OPTPROC3 … [2015/11/28 15:56:16],[情報],[生成], 生成開始: システム固有:表(DB)参照関係CSV [2015/11/28 15:56:16],[情報],[生成], 生成開始: プロジェクト固有:プロジェクトサマリ [2015/11/28 15:56:16],[情報],[システム],KEDL1234A-I プロジェクト(新しいプロジェクト)の生成処理を終了しました。 [2015/11/28 15:56:16],[情報],[実行結果], 解析 生成 [2015/11/28 15:56:16],[情報],[実行結果], 成功: 10 10 [2015/11/28 15:56:16],[情報],[実行結果], 警告: 0 0 [2015/11/28 15:56:16],[情報],[実行結果], 失敗: 0 0 [2015/11/28 15:56:16],[情報],[実行結果], 合計: 10 / 10 10 / 10
終了コード
終了コード |
意味 |
メッセージとの対応 |
---|---|---|
0 |
正常終了しました。 |
解析/生成エラーはありません。 |
1 |
エラーが発生して終了しました。 |
解析/生成エラーが1つ以上あります。 |
注意事項
-
同じオプションが複数指定された場合,あとに指定されたものだけ有効になります。
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オプション名の大文字小文字は区別しません。
-
オプションの引数に空白文字,半角アンパサンド文字(&),半角キャレット文字(^),半角右丸括弧文字(cblcsaコマンド名の左に,半角左丸括弧文字を書いたとき)を含む場合は,ダブルクォーテーション(")で囲む必要があります。
-
DBユティリティまたはCOBOLソース解析が組み込みデータベースにアクセスしている場合,およびほかのユーザが組み込みデータベースにアクセスしている場合,エラーメッセージを出力してコマンドが終了します。
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cblcsaコマンドは同時に複数起動できません。複数起動した場合,エラーメッセージが出力されてコマンドが停止することがあります。cblcsaコマンドを実行する場合は,並列で動作しないようにバッチファイルなどを使用して実行してください。
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cblcsaコマンドの実行中にDBユティリティやCOBOLソース解析を起動した場合,エラーメッセージが出力されてコマンドが停止することがあります。このため,cblcsaコマンドを実行する場合は,DBユティリティやCOBOLソース解析を起動しないでください。
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オプションの指定順序は問いません。
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Windowsの環境変数TEMPが定義されていない場合,エラーメッセージが出力されます。
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[Ctrl]+[C]キーを使ってコマンドの実行を強制終了した場合,解析中であれば解析中のソースファイルの解析処理がロールバックされ,その直前のCOBOLソースファイルの解析情報までがデータベースに格納されます。また,生成中の場合は,生成中のドキュメントはエラー扱いとして出力が中断され,コマンドが終了します。再度,解析または生成を実施してエラー状態が解消されるまでは,システム固有ドキュメントの妥当性は保証しません。
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-Analyzer ALLによる解析および生成を[Ctrl]+[C]キーを使って中断した場合,その解析および生成を中断した位置から再開することはできません。-Analyzer ALLで再実行して,最初から解析および生成をやり直す必要があります。
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-Analyzer AUTOによる解析および生成を[Ctrl]+[C]キーを使って中断した場合,その解析および生成は-Analyzer AUTOによる再実行で中断したCOBOLソースファイルから再開できます。
-
-Analyzer AUTOによる解析および生成では,プロジェクトの解析オプションや生成オプションが変更されていても,すべてのCOBOLソースファイルが自動的に解析対象や生成対象になることはありません。解析オプションや生成オプションを変更した場合は,必ず-Analyzer ALLですべてのCOBOLソースファイルを解析対象と生成対象としてください。