4.3.2 基本項目の変換規則

ここでは,SEWB3データ項目の基本項目と,SEWB+/REPOSITORYデータ項目との対応と変換規則について説明します。

<この項の構成>
(1) データ項目の名称,属性および付加情報の変換
(2) タイプから分類区分への変換
(3) タイプから言語別タイプへの変換
(4) 移行前のタイプの扱い

(1) データ項目の名称,属性および付加情報の変換

SEWB3データ項目の名称,属性,付加情報の対応関係と変換規則を次の表に示します。

表4-14 基本項目の変換

SEWB3 データ項目辞書SEWB+辞書(データ項目)
データ項目名データ項目名
日本語名標準名称(日本語)
振り仮名フリガナ
略称フィールド1 ※1
グループフィールド2 ※2
タイプ分類,タイプ ※3
けた数(整数部),けた数(小数部)けた数 ※4
けた数(小数部)小数部けた数
反復回数反復回数
初期値初期値(COBOL又はOOCOBOL)
編集文字列タイプ修飾情報(COBOL又はOOCOBOLの編集文字列)
コメントコメント(日本語)
注※1
「フィールド1」の名称が「略称」に変更されて定義情報が移行されます。
注※2
「フィールド2」の名称が「グループ」に変更されて定義情報が移行されます。
注※3
詳細は,「表4-15 タイプから分類区分への変換」,「表4-16 タイプから言語別タイプへの変換」を参照してください。
注※4
「けた数(整数部)」と「けた数(小数部)」の和が「けた数」に移行されます。

(2) タイプから分類区分への変換

SEWB3データ項目に定義されたタイプは,その内容に応じて分類区分に変換されます。タイプから分類区分への対応関係と変換規則を次の表に示します。

表4-15 タイプから分類区分への変換

SEWB3 データ項目辞書SEWB+ 辞書(データ項目)
タイプ内容分類区分
X文字データ,
固定長文字列データ
英数字文字列データ
XR可変長文字列データ英数字文字列データ
XL可変長長文字列データ英数字文字列データ
N固定長漢字文字列データ日本語文字列データ
NR可変長漢字文字列データ日本語文字列データ
NL可変長長漢字文字列データ日本語文字列データ
M固定長混在文字列データ日本語文字列データ
MR可変長混在文字列データ日本語文字列データ
ML可変長長混在文字列データ日本語文字列データ
S10進ゾーン形式データ(符号付き) ※1
910進ゾーン形式データ(符号なし) ※2
P10進パック形式データ(符号付き) ※1
U10進パック形式データ(符号なし) ※2
B2進固定小数点データ(符号付き)整数データ
BU2進固定小数点データ(符号なし)正整数データ
E外部10進浮動小数点データ実数データ
D内部10進浮動小数点データ実数データ
G集団項目分類なし
8外部ブール項目分類なし
1内部ブール項目分類なし
Tポインタデータ分類なし
Z数字編集項目英数字文字列データ
PL拡張精度固定小数点データ(10進パック数形式) ※1
XD日付型データ分類なし
XT時刻型データ分類なし
その他のタイプ分類なし
注※1
小数部けた数が0または指定されていない場合は「整数データ」となります。これ以外の場合は「実数データ」となります。
注※2
小数部けた数が0または指定されていない場合は「正整数データ」となります。これ以外の場合は「実数データ」となります。

(3) タイプから言語別タイプへの変換

SEWB3データ項目に定義されたタイプは,その内容に応じて言語別に「COBOL又はOOCOBOL」および「SQL」のタイプに変換されます。ただし,「C又はC++」のタイプには変換されません。タイプから言語別のタイプへの対応関係と変換規則を次の表に示します。

表4-16 タイプから言語別タイプへの変換

SEWB3 データ項目辞書SEWB+辞書(データ項目)※1
タイプ内容言語区分がCOBOL又はOOCOBOLのタイプ言語区分がSQLのタイプ※2
X文字データまたは固定長文字列データX:英数字項目CHAR:固定長文字列
XR可変長文字列データX:英数字項目VARCHAR2:可変長文字列
XL可変長長文字列データX:英数字項目LONG:可変長長文字列
N固定長漢字文字列データN:漢字項目CHAR:固定長文字列
NR可変長漢字文字列データN:漢字項目VARCHAR2:可変長文字列
NL可変長長漢字文字列データN:漢字項目LONG:可変長長文字列
M固定長混在文字列データフリー定義CHAR:固定長文字列
MR可変長混在文字列データフリー定義VARCHAR2:可変長文字列
ML可変長長混在文字列データフリー定義LONG:可変長長文字列
S10進ゾーン形式データ
(符号付き)
S:符号付き外部10進項目NUMBER:固定小数点数
910進ゾーン形式データ
(符号なし)
9:符号なし外部10進項目NUMBER:固定小数点数
P10進パック形式データ
(符号付き)
P:符号付き内部10進項目NUMBER:固定小数点数
U10進パック形式データ
(符号なし)
U:符号なし内部10進項目NUMBER:固定小数点数
B2進固定小数点データ
(符号付き)
B:符号付き2進項目NUMBER:固定小数点数
BU2進固定小数点データ
(符号なし)
BU:符号なし2進項目NUMBER:固定小数点数
E外部10進浮動小数点データE:外部浮動小数点項目NUMBERf:浮動小数点数
D内部10進浮動小数点データD:内部浮動小数点項目NUMBERf:浮動小数点数
G集団項目フリー定義フリー定義
8外部ブール項目8:外部ブール項目フリー定義
1内部ブール項目1:内部ブール項目フリー定義
TポインタデータT:アドレスデータ項目フリー定義
Z数字編集項目Z:数字編集項目フリー定義
PL拡張精度固定小数点データ(10進パック数形式)P:符号付き内部10進項目NUMBER:固定小数点数
XD日付型データフリー定義DATE:日付
XT時刻型データフリー定義フリー定義
その他のタイプフリー定義フリー定義
注※1
言語区分「C又はC++」,「帳票定義」および「Java」のタイプには,フリー定義が設定されます。
注※2
言語区分「SQL」にはORACLEの標準タイプが設定されます。ORACLEの標準タイプについては「表2-4 分類区分とタイプの対応(SQL)」を参照してください。

(4) 移行前のタイプの扱い

任意の利用のために用意されているフィールド「フィールド3」の名称が,「移行前のタイプ」に変更されます。このフィールドの中に変換される前のタイプの定義情報が格納されます。