4.2.3 ODBC入力コマンド(RPOdbcin)の使い方
(1) ODBC入力コマンドが格納されているディレクトリ
コマンドは,次のディレクトリに格納されています。
サーバのSEWB+ 基本開発環境の組み込み先パス名¥Repository¥bin
SEWB+ 基本開発環境の組み込み先パス名は,デフォルトでは次のように設定されています。システムドライブとは,Windows Serverが組み込まれているドライブです。
システムドライブ:¥Program Files¥HITACHI¥Sewb |
- 注意
- 64ビット版のWindowsでの,デフォルトの組み込み先パス名を次に示します。
- システムドライブ:¥Program Files (x86)¥HITACHI¥Sewb
(2) コマンド実行時の注意事項
(a) コマンドを実行する前に
コマンドを実行するサーバでは,SEWB+/REPOSITORYからログアウトしておいてください。
(b) コマンド実行時にほかの作業をする場合
ODBC入力コマンドでは,実行時に排他制御を行っていません。したがって,コマンドの実行中でもほかの作業ができます。ただし,次に示す点に注意してください。
- コマンドの実行中に対象となっている資源や関連情報を,更新または削除してはいけません。不整合が検出され,正常に終了しない場合があります。この場合には,ODBC入力コマンドの再実行が必要です。
- コマンドの実行中に,更新の対象となっている資源を変更してはいけません。ODBC入力コマンドが正常に終了しても,資源の内容が更新されていない場合があります。
(3) ODBC入力コマンド(RPOdbcin)の指定
サーバのコマンドラインに,次に示す構文に従ってコマンドと引数を指定して実行します。実行中には,データ項目の登録件数が表示されます。また,詳細情報がログファイルに出力されます。
(a) 形式
- RPOdbcin /S データソース名 〔〔 /T 表名 〕... 〕
- 〔 /U ユーザID 〕〔 /P パスワード 〕
- /D 辞書フォルダ名
- 〔 /O 所有者名 〕〔 /G グループ名 〕
- 〔 /C 登録先国語別 〕
- 〔 /Q SQLタイプ 〕
- 〔 /R 外部キー関連付けの有無 〕
- 〔 /N 辞書への登録方法 〕
- 〔 /L ログファイル名 〕
- 〔 /? 〕
(b) 引数
- /S データソース名
- ODBCコントロールパネルを使って追加およびセットアップしたデータソースの名称を指定します。
- /T 表名
- データソースの中から結合項目を生成する表名を指定します。省略すると,データソース中にあるすべての表から結合項目が生成されます。
- /U ユーザID
- データソースとなるデータベースに接続するため,必要に応じてユーザIDを指定します。
- /P パスワード
- データソースとなるデータベースに接続するため,必要に応じてパスワードを指定します。
- /D 辞書フォルダ名
- 入力した情報の登録先となる辞書フォルダ名を指定します。
- /O 所有者名※1
- 作成する辞書の所有者名を指定します。省略時はシステム管理者が仮定されます。
- /G グループ名※1
- 作成する辞書のグループ名を指定します。省略時はシステム管理者が所属するグループが仮定されます。
- /C 登録先国語別
- 登録する国語区分を指定します。環境構築ユティリティで設定した国語区分の順序に対応して1~4の数字で指定します。省略時は,データソースから得られた値がすべての国語別に登録されます。
- /Q SQLタイプ
- 言語別SQLに登録するタイプを指定します。省略時は「ora」が仮定されます。
- ora:言語別SQLに,ORACLEのタイプを登録
- hir:言語別SQLに,HiRDBのタイプを登録
- /R 外部キー関連付けの有無
- 外部キーの構成項目を,主キーとなるデータ項目に関連づけるかどうかを指定します。省略時は「nouse」が仮定されます。
- nouse:外部キーでも新規にデータ項目を作成する
- use:外部キーは主キーのデータ項目に関連づける
- /N 辞書への登録方法
- 辞書フォルダへデータ項目を新規に登録するか,データ項目名で更新するかどうかを指定します。省略時は「new」が仮定されます。
- new:すべてのデータ項目を新規に登録する
- name:登録先の辞書フォルダに同じデータ項目名のデータ項目がある場合,定義情報を更新する
- /L ログファイル名※2
- ログファイルの出力先を指定します。省略時は,次のファイルがログファイルとして作成されます。
- パス:環境変数「TEMP」または「TMP」に代入されている値
- ファイル名:rpodbcin.log
- /?
- コマンドの構文と引数の指定方法を表示します。
- 注※1
- 新しい辞書フォルダまたはデータ項目を登録するときに指定します。ここで指定した所有者名とグループ名は辞書フォルダ,データ項目に共通に設定されます。引数に指定する名称は,辞書登録するサーバに登録されているユーザ,グループの名称を使用してください。ユーザ,グループの登録についてはマニュアル「SEWB+/REPOSITORY 運用ガイド」を参照してください。なお,この指定では,既存の辞書情報に設定されている所有者名およびグループ名は変更できません。
- 注※2
- ログファイルはコマンドの実行ごとに上書きされます。残しておきたい場合は異なるログファイル名を指定してください。
(c) リターン値
コマンドの実行が終了すると,次のリターン値が返されます。
- 0:正常終了した
- 1:その他のエラーが発生した
- 2:メモリが確保できない
- 3:引数が不正である
- 4:ログファイルが作成できない
- 5:辞書に対するアクセス権がない
- 6:データソースが開けない
- 7:表が開けない