5.1.3 フィールドの生成規則

辞書のレコード定義(最上位結合項目)を構成するデータ項目の定義情報から,レポートの設計に必要なフィールド定義情報が生成されます。EURを利用したレポート出力アプリケーション用の辞書のレコード定義(最上位結合項目)を登録する際には,ここで説明するフィールドの生成規則を考慮することをお勧めします。

<この項の構成>
(1) フィールドの生成
(2) フィールド定義情報の生成規則
(3) フィールドの反復生成

(1) フィールドの生成

辞書のレコード定義(最上位結合項目)の結合関係で構成項目に相当するデータ項目から,フィールドが生成されます。結合項目からは,フィールドは生成されません。構成項目に結合項目が定義されている場合には,さらにその結合項目の構成項目が生成対象となります。フィールドが生成される順番は,構成項目が定義された順番に対応します。

(例)
レコード定義「商品名一覧」からは,次のようにフィールドが生成されます。
[図データ]

(2) フィールド定義情報の生成規則

フィールド定義情報として,フィールド名称,データ種別およびサンプルデータが生成されます。この生成規則を次の表に示します。

表5-1 フィールド定義情報の生成規則

フィールド定義情報データ項目の定義
フィールド名称言語区分「帳票定義」の言語別の名前から生成される。言語別の名前が定義されていない場合には,データ項目名から生成される。
データ種別言語区分「帳票定義」のタイプから変換される(表5-2を参照)
サンプルデータ変換されたデータ種別に対応するサンプルデータが生成される(表5-2を参照)

また,言語区分「帳票定義」に定義したタイプからデータ種別およびサンプルデータが生成される規則を次の表に示します。

表5-2 データ種別とサンプルデータの生成規則

データ項目の定義項目生成される情報備考
分類区分タイプデータ種別記号※1:サンプルデータ
英数字文字列データ文字データC:A~Zをけた数分繰り返し 
画像データM:sample.bmp※2
フリー定義ユーザ指定:ユーザが指定したデータ※3
日本語文字列データ文字データC:あ~んまでけた数分繰り返し 
画像データM:サンプル.bmp※2
フリー定義ユーザ指定:ユーザが指定したデータ※3
整数データ数値データI:1~0をけた数分繰り返し 
集計対象外数値データB:1~0をけた数分繰り返し 
特殊編集レベルデータSP:1※2
フリー定義ユーザ指定:ユーザが指定したデータ※3
正整数データ数値データI:1~0をけた数分繰り返し 
集計対象外数値データB:1~0をけた数分繰り返し 
特殊編集レベルデータSP:1※2
フリー定義ユーザ指定:ユーザが指定したデータ※3
実数データ数値データI:1~0をけた数分繰り返し※4
集計対象外数値データB:1~0をけた数分繰り返し※4
フリー定義ユーザ指定:ユーザが指定したデータ※3
日付データ年次データCY:1996※2,※5
月次データMO:199603※2,※6
日次データDA:19960331​※2,※7
日付・時刻データHS:1996/03/31 12:42:07※2,※8
文字データC:19960331​※2
フリー定義ユーザ指定ユーザが指定したデータ※3
時刻データ文字データC:12:42:07※2
フリー定義ユーザ指定:ユーザが指定したデータ※3
分類なし文字データC:A~Zをけた数分繰り返し 
数値データI:1~0をけた数分繰り返し※4
集計対象外数値データB:1~0をけた数分繰り返し※4
年次データCY:1996※2,※5
月次データMO:199603※2,※6
日次データDA:19960331​※2,※7
日付・時刻データHS:1996/03/31 12:42:07※2,※8
画像データM:sample.bmp※2
特殊編集レベルデータSP:1※2
フリー定義ユーザ指定:ユーザが指定したデータ※3
注※1
データ種別記号とデータ種別の対応は,表5-3を参照してください。
注※2
データ項目に定義されたけた数に関係なく,固定のサンプルデータが生成されます。
注※3
タイプに「フリー定義」を指定した場合は,表5-3に示したデータ種別記号か,またはEURで新たに追加されたデータ種別記号をフリー定義に指定します。例えば,バーコードデータにしたい場合は「R」を指定すると,フィールド定期情報の生成時にバーコードとして生成されます。
注※4
小数部のけた数が1以上の場合,'.'を付けた形式のサンプルデータが生成されます。
注※5
年次データの場合,けた数は4を指定します。
注※6
月次データの場合,けた数は6を指定します。
注※7
日次データの場合,けた数は8を指定します。
注※8
時刻・日付データの場合,けた数は4~19を指定します。

表5-3 データ種別記号とデータ種別

データ種別記号データ種別データの例
C文字列ABCD,あいう,12:42:07,19960331​
I数値1234
B集計対象外数値1234
DA日付(日次)19960331​
MO日付(月次)199603
CY日付(年次)1996
HS日付(日付・時刻)1996/03/31 12:42:07
M画像sample.bmp,サンプル.bmp
SP特殊編集レベル1

(3) フィールドの反復生成

フィールドの生成対象に当たるデータ項目の反復回数に2以上を定義している場合には,反復回数分,フィールドが繰り返して生成されます。

(例)
データ項目「品目」の反復回数に「2」が定義されている場合,次のようにフィールドが生成されます。
[図データ]