14.1.1 配布の形態

配布の形態は,目的によって「レプリカ配布」「複製配布」「オリジナル配布」の三つに分けられます。なお,SEWB+で推奨する配布形態は「レプリカ配布」です。

<この項の構成>
(1) レプリカ配布
(2) 複製配布
(3) オリジナル配布

(1) レプリカ配布

複数のリポジトリを使用してシステム開発をする場合,それぞれのリポジトリがほかのリポジトリに参照目的で資源を配布できます。参照目的で資源を配布するため,他リポジトリでの資源の変更を抑止します。

自リポジトリにオリジナルの資源を所有し,他リポジトリに参照目的の資源をエクスポートすることをレプリカ配布といいます。

レプリカ配布を次の図に示します。

図14-1 レプリカ配布

[図データ]

(2) 複製配布

あるリポジトリ上にある開発資源を,ほかのリポジトリに複製します。資源を複製した場合,複製先の資源と複製元の資源は,それぞれオリジナルとして別々に運用されます。

複製配布を次の図に示します。

図14-2 複製配布

[図データ]

(3) オリジナル配布

あるリポジトリの資源を,ほかのリポジトリで修正したいときや,配布元のリポジトリに更新権を与えたくないときなどに適用します。また,個々のリポジトリで開発した資源を一つのリポジトリに統合するときにも利用できます。

この場合,配布元のリポジトリからオリジナル配布された資源への権限は配布先のリポジトリに移り,配布元のリポジトリでは参照目的でだけ使用できます。なお,配布先と配布元のリポジトリ間での相互配布はできません。

オリジナル配布を次の図に示します。

図14-3 オリジナル配布

[図データ]