2.1.2 メール機能と掲示板機能について

<この項の構成>
(1) メール機能の管理について
(2) 掲示板機能の管理について

(1) メール機能の管理について

Groupmaxのメール機能は,Mail Serverによって実現できます。次に,メール機能を運用するときの管理で,検討が必要となる代表的な項目について説明します。

(a) E-Mailアドレスの付与

メール機能で,クライアントにインターネットクライアントを使用する場合,又は他メールシステムとSMTPを利用して連携する場合,宛先としてユーザごとにE-Mailアドレスが必要になります。このE-Mailアドレスの付与については,利用目的によって指定の方式が異なります。代表的な方式を表2-2に示します。

表2-2 E-Mailアドレス指定の代表的な方式

方式目的
長所短所
ユーザ属性の「E-Mailアドレス」を使用E-Mailアドレス未設定のユーザに対し,他システムとのメール送受信を制限できるニックネームとは別のアドレス付与ルールが必要
ニックネーム@ドメイン名」を使用ユーザにとって,アドレスとして認識する名称が単一のイメージとなり,覚えやすいニックネームに全角文字を使用できない

なお,Mail Serverのメール交換に使われている汎用的なプロトコル「X.400」でのアドレス定義であるO/R名をもとに,E-Mailアドレスとすることもできます。ただし,次に示す理由から表2-2の方式から付与するのが一般的です。

(b) メールボックスの容量制限

Mail Serverでは,送受信済みのメール通数や蓄積量によるメールの受信制限はありません。ただし,サーバディスクの容量を確保するために,受信済みのメールを削除する機能があります。メールの削除方法は,次に示す二つの方法があり,両方を組み合わせて運用できます。ただし,同時には実行できないので,運用では実施時間帯の検討が必要です。

これらの削除機能を使用しない場合,メールボックスへの送受信メールの滞留によって,サーバディスクが容量不足になることがあります。したがって,削除機能の使用及び実行間隔について検討する必要があります。

(2) 掲示板機能の管理について

Groupmaxの掲示板機能は,Mail Serverによって実現できます。次に,掲示板機能を運用するときの管理で,検討が必要となる代表的な項目について説明します。

(a) 掲示板の体系

掲示板で情報共有をする場合,掲示する情報と今後掲示する情報の分類を整理し,ユーザから見やすく,操作性のよい体系(水平及び階層的な体系)を検討する必要があります。

また,掲示板は記事の掲示期間を設定できるので,分類に応じて期間を設定することをお勧めします。

(b) 掲示板のアクセス権限

掲示物へのアクセス権限の設定は,不適切な情報の参照や書き込みを防止するため,掲示板の利用目的に応じて,アクセス権限(書き込み,読み込み,削除,及び下位掲示板の作成)の設定を検討する必要があります。アクセス権限の検討で,留意する点を次に示します。