(1) メール機能の管理について
Groupmaxのメール機能は,Mail Serverによって実現できます。次に,メール機能を運用するときの管理で,検討が必要となる代表的な項目について説明します。
(a) E-Mailアドレスの付与
メール機能で,クライアントにインターネットクライアントを使用する場合,又は他メールシステムとSMTPを利用して連携する場合,宛先としてユーザごとにE-Mailアドレスが必要になります。このE-Mailアドレスの付与については,利用目的によって指定の方式が異なります。代表的な方式を表2-2に示します。
表2-2 E-Mailアドレス指定の代表的な方式
方式 | 目的 | |
---|---|---|
長所 | 短所 | |
ユーザ属性の「E-Mailアドレス」を使用 | E-Mailアドレス未設定のユーザに対し,他システムとのメール送受信を制限できる | ニックネームとは別のアドレス付与ルールが必要 |
「ニックネーム@ドメイン名」を使用 | ユーザにとって,アドレスとして認識する名称が単一のイメージとなり,覚えやすい | ニックネームに全角文字を使用できない |
なお,Mail Serverのメール交換に使われている汎用的なプロトコル「X.400」でのアドレス定義であるO/R名をもとに,E-Mailアドレスとすることもできます。ただし,次に示す理由から表2-2の方式から付与するのが一般的です。
(b) メールボックスの容量制限
Mail Serverでは,送受信済みのメール通数や蓄積量によるメールの受信制限はありません。ただし,サーバディスクの容量を確保するために,受信済みのメールを削除する機能があります。メールの削除方法は,次に示す二つの方法があり,両方を組み合わせて運用できます。ただし,同時には実行できないので,運用では実施時間帯の検討が必要です。
これらの削除機能を使用しない場合,メールボックスへの送受信メールの滞留によって,サーバディスクが容量不足になることがあります。したがって,削除機能の使用及び実行間隔について検討する必要があります。
(2) 掲示板機能の管理について
Groupmaxの掲示板機能は,Mail Serverによって実現できます。次に,掲示板機能を運用するときの管理で,検討が必要となる代表的な項目について説明します。
(a) 掲示板の体系
掲示板で情報共有をする場合,掲示する情報と今後掲示する情報の分類を整理し,ユーザから見やすく,操作性のよい体系(水平及び階層的な体系)を検討する必要があります。
また,掲示板は記事の掲示期間を設定できるので,分類に応じて期間を設定することをお勧めします。
(b) 掲示板のアクセス権限
掲示物へのアクセス権限の設定は,不適切な情報の参照や書き込みを防止するため,掲示板の利用目的に応じて,アクセス権限(書き込み,読み込み,削除,及び下位掲示板の作成)の設定を検討する必要があります。アクセス権限の検討で,留意する点を次に示します。