2.2.1 システムの運転について

Groupmaxの運転では,ほかの情報システムと同様,ユーザへのサービスやメンテナンスを計画的に実施します。

<この項の構成>
(1) 自動運転について
(2) 長時間運転について
(3) 稼働状況の収集について

(1) 自動運転について

Groupmaxを含めた各種情報システムでは,一般的に,システムの定常運用のときは運転を自動化します。運転を自動化する方法は,次に示す三つがあります。

Groupmaxの運転の自動化は,システムの状況に合わせた形態で実施します。

なお,Groupmax統合運転管理機能は,System Manager - TCP/IP及びSystem Agent - TCP/IPとしてオプション提供されるもので,運用管理者はSystem Manager - TCP/IPを操作し,ここでの指示内容によってSystem Agent - TCP/IPがGroupmaxの各サーバの動作を制御します。なお,System Manager - TCP/IP はWindows NTだけで動作します。Groupmax統合運転管理機能の概要を図2-1に示します。

図2-1 Groupmax統合運転管理機能の概要

[図データ]

Groupmax統合運転管理機能の概要については,マニュアル「Windows NT Groupmax System Manager - TCP/IP /System Agent - TCP/IP Version 5 システム管理者ガイド」及び「Groupmax System Agent - TCP/IP Version 5 システム管理者ガイド」を参照してください。

(2) 長時間運転について

ユーザへのサービスの停止時間帯を少なくするため,Groupmaxではユーザへのサービス時間帯でも情報のバックアップ(以降「稼働中バックアップ」と呼びます)ができます。稼働中バックアップでは,Groupmaxサーバ製品のサーバを停止しないで,クライアントからの操作中にバックアップデータを取得します。稼働中バックアップに対応したGroupmaxのサーバプログラムは次のとおりです。

バックアップ処理中は,一部機能の利用が制限されます。稼働中バックアップの概要を図2-2に示します。

図2-2 稼働中バックアップの概要

[図データ]

稼働中バックアップ実施中のクライアント環境からのユーザデータの更新は,機能ごとに制限事項があります。したがって,稼働中バックアップは,ユーザのログイン数が少ない時間帯を選んで実施してください。

ただし,稼働中バックアップを適用する場合も,Groupmaxシステム全体をすべて取得する「システムバックアップ」は,最低でも一週間ごと又はシステム環境の変更後に,Groupmaxシステムを停止した状態(サーバを停止した状態)で実施する必要があります。なお,バックアップの間隔は,業務形態やデータの重要度によって異なります。

制限事項や機能の適用方法については,製品に添付される取扱説明書「Windows NT Groupmax Enterprise Version 6 稼働中バックアップ機能」又は「Groupmax Enterprise Version 6 稼働中バックアップ機能」を参照してください。

(3) 稼働状況の収集について

実際にGroupmaxを運転すると,システムの利用状況が認識できたり,導入前に想定した利用状況との差異が確認できたりします。このような稼働状況を把握することで,システムの拡大や統合などを検討できます。Groupmaxの稼働状況を把握する方法は,次に示す二つがあります。システムの状況に合わせた形態を選択してください。

なお,サーバ別のログファイルの取得や稼働情報の収集については,各サーバのシステム管理者マニュアルを参照してください。また,Groupmax統合運転管理機能については,マニュアル「Windows NT Groupmax System Manager - TCP/IP /System Agent - TCP/IP Version 5 システム管理者ガイド」及び「Groupmax System Agent - TCP/IP Version 5 システム管理者ガイド」を参照してください。

さらに,ユーザの認証状況やメールの配信状況をリアルタイムで監視することもできます。これらの監視の実施については,マニュアル「Groupmax Address Server - Monitor/Data Collection Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。