1.7 リモートインストール機能
Groupmaxのリモートインストール機能は,ネットワーク環境を利用したソフトウェアの配布・管理によって,インストール作業を大幅に省力化するシステムです。Groupmaxのプログラムを,1台の管理者環境(Windows NT環境で稼働)から,ネットワークに接続された他の複数のホストへ同時にインストールできます。
Groupmaxのリモートインストール機能は,Remote Installation Server及びRemote Installation Clientで実現できます。
- <この節の構成>
- (1) リモートインストール機能の特徴
- (2) リモートインストール機能の概要
(1) リモートインストール機能の特徴
リモートインストール機能の特徴を次に示します。
- ソフトウェア配布
従来はホストごとに実施する必要があったインストールを一台のホストで実行できるため,作業を省力化できます。なお,インストールでは,ハードディスクの空き容量のチェックや,前提プログラムとして日立のプログラムがインストールされているかなどのチェックによって,インストールをしても動作させられないといった失敗を防止できます。
- 中継システムによる大規模システムでの配布に対応
インストール対象のホストが100台以上になる大規模なシステムでも,中継システムを設定することで,配布での負荷を分散できます。また,ネットワーク上は半角英数字で表現されているホスト名に対し,漢字(2バイトコード)によるグループ名を付与できるので,大規模なシステムでも運用が容易になります。
- ネットワーク負荷を軽減するスケジューリングが可能
インストールでのネットワークのトラフィック量を低減させるため,中継システムを設置します。これに加え,配布の実施時間が重複しないようにするスケジュール機能があります。スケジュール機能では,配布時間を分散させることによって,ネットワークの負荷を軽減できます。
(2) リモートインストール機能の概要
リモートインストール機能の概要を次に示します。
- パッケージング
リモートインストールの対象となるソフトウェアを,必要な情報と一緒に配布管理システム(サーバ)に登録します。
- リモートインストール
配布管理システムに登録したソフトウェアをクライアントに転送し,クライアントがインストール処理をします。インストール方法には,次の2種類があります。
- サーバ主導インストール
PCの電源を入れるとインストールが自動的に動作し,Groupmax製品が入れ替えられます。この方法は,クライアントを使う人が「インストールをしたことがない」場合,又は「インストール作業をする時間がない」場合に向いています。
- クライアント主導インストール
リモートインストーラのアイコンを開き,インストールするプログラムを指示すると,Groupmax製品が入れ替えられます。
- 情報管理
リモートインストールの作業に必要な情報を管理します。
クライアントの情報を取得するほか,情報の集計や印刷などもできます。クライアントの情報からは,配布の指示ごとに,実行待ち,中継システムに配布中,組み込み待ち,組み込み完了,障害発生の状態を知ることができます。
また,配布先クライアントごとに組み込まれているGroupmax製品の一覧を知ることもできます。