Groupmax Version 6導入ガイド
- <この項の構成>
- (1) メール機能の管理について
- (2) 掲示板機能の管理について
Groupmaxのメール機能は,Mail Serverによって実現できます。次に,メール機能を運用するときの管理で,検討が必要となる代表的な項目について説明します。
メール機能で,クライアントにインターネットクライアントを使用する場合,又は他メールシステムとSMTPを利用して連携する場合,宛先としてユーザごとにE-Mailアドレスが必要になります。このE-Mailアドレスの付与については,利用目的によって指定の方式が異なります。代表的な方式を表2-2に示します。
表2-2 E-Mailアドレス指定の代表的な方式
方式 目的 長所 短所 ユーザ属性の「E-Mailアドレス」を使用 E-Mailアドレス未設定のユーザに対し,他システムとのメール送受信を制限できる ニックネームとは別のアドレス付与ルールが必要 「ニックネーム@ドメイン名」を使用 ユーザにとって,アドレスとして認識する名称が単一のイメージとなり,覚えやすい ニックネームに全角文字を使用できない なお,Mail Serverのメール交換に使われている汎用的なプロトコル「X.400」でのアドレス定義であるO/R名をもとに,E-Mailアドレスとすることもできます。ただし,次に示す理由から表2-2の方式から付与するのが一般的です。
- ユーザのホームサーバの変更などに伴いE-Mailアドレスが変化する。
- O/R名は英語姓名などから自動生成できるが,同姓同名のユーザでのアドレス付与を念頭に英語姓名の付与ルールを検討する必要がある。
- 最上位組織の組織略称への適用文字が,大文字英数字及び一部の記号に限定される。
Mail Serverでは,送受信済みのメール通数や蓄積量によるメールの受信制限はありません。ただし,サーバディスクの容量を確保するために,受信済みのメールを削除する機能があります。メールの削除方法は,次に示す二つの方法があり,両方を組み合わせて運用できます。ただし,同時には実行できないので,運用では実施時間帯の検討が必要です。
- 送信メール及び開封済みの受信メールを,通数や容量を条件として削除
ユーザや組織ごとに指定した通数や容量をもとに,条件が満たされるまで古い順に削除されます。この方法では,受信メールのうち,既読メールだけが削除の対象になります。運転席から設定操作をしておくと,自動的に削除されます。
- 送信メール及び受信メールを,保存期間を条件として削除
指定した期間を過ぎたメールが,未読・既読に関係なく削除されます。手動で削除する場合は,コマンドを実行します。自動的に削除する場合は,JP1などの運用管理ツールやWindows NTで提供されているatコマンドで実行を制御します。
これらの削除機能を使用しない場合,メールボックスへの送受信メールの滞留によって,サーバディスクが容量不足になることがあります。したがって,削除機能の使用及び実行間隔について検討する必要があります。
Groupmaxの掲示板機能は,Mail Serverによって実現できます。次に,掲示板機能を運用するときの管理で,検討が必要となる代表的な項目について説明します。
掲示板で情報共有をする場合,掲示する情報と今後掲示する情報の分類を整理し,ユーザから見やすく,操作性のよい体系(水平及び階層的な体系)を検討する必要があります。
また,掲示板は記事の掲示期間を設定できるので,分類に応じて期間を設定することをお勧めします。
掲示物へのアクセス権限の設定は,不適切な情報の参照や書き込みを防止するため,掲示板の利用目的に応じて,アクセス権限(書き込み,読み込み,削除,及び下位掲示板の作成)の設定を検討する必要があります。アクセス権限の検討で,留意する点を次に示します。
- アクセス権限の設定単位
アクセス権限は,最上位掲示板に対して設定するので,下位掲示板のアクセス権限は所属する最上位掲示板の設定内容と同じになります。したがって,最上位掲示板の構成を検討する際,与えるアクセス権についても考える必要があります。
- 掲示板の階層管理
部署ごとに固有の掲示板を作成する場合,各部署以下の階層の構成を,該当する部署に委任する場合があります。このケースで不要に掲示板の階層が深くなることを制限したい場合,下位掲示板の作成権限を一部のユーザに制限することで,掲示板の階層を適度な構成にできる場合があります。
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