1.1.1 サーバプログラムの環境設定
(1) Setup Wizardでの初期設定
一般的な利用環境での初期設定をする場合,Setup Wizardを利用できます。Setup Wizardでは,各サーバプログラムの環境に必要な項目を対話的に設定できます。この方法で設定すると,次に示す機能が利用できるようになります。
- 初期登録ユーザでのクライアントからのユーザ認証
- メールの送受信
- エージェントの利用
Setup Wizardの概要については,「1.2 Setup Wizardの概要」を参照してください。
なお,Setup Wizardは,新規導入時の設定及び同一バージョン内での設定値の変更に利用できます。導入済みのシステムのバージョンアップ後に,設定値の変更やサーバプログラムの追加はできません。また,クラスタ環境でのGroupmax環境の初期設定にも利用できません。これらの作業には,各サーバプログラムの環境設定プログラムを利用してください。
(2) 各サーバプログラムの環境設定プログラムを利用した初期設定
Groupmaxの利用環境として,一部の機能を重点的に利用する場合や,大規模な環境でより詳細な設定を初期設定の段階から実施したい場合があります。この場合はSetup Wizardを使用しないで,通信環境を設定してから,各サーバプログラムの環境設定プログラムを利用して必要な設定をします。作業の概要については,「1.3 その他の初期設定」を参照してください。
(3) 各サーバプログラムでの個別設定項目の設定
初期設定を完了すると,各サーバプログラムは起動できる状態となります。起動後に,各サーバプログラムの運用環境に合わせて必要な項目を設定します。設定項目の概要を次に説明します。
- 組織及びユーザの登録
Groupmaxでは,日本型組織に合った,階層的及び組織横断的なユーザ管理の環境を設定できます。ユーザ管理のための組織,ユーザ,グループを登録,更新及び削除するには,運転席などを利用します。
- 掲示板の利用
掲示板機能では,掲示板を目的に合わせて階層化することで検索性を向上できます。また,読み,書き,削除などのアクセス権限を設定することで,利用者別に利用範囲を制限し,運用環境に合わせた掲示板システムを構築できます。アクセス権限の単位となる最上位掲示板は運転席で作成します。それより下の掲示板は運転席で作成するか,又は権限が与えられたユーザがクライアント環境で作成します。アクセス権限は,運転席などで設定します。
- 階層化した文書管理
文書管理機能では,一般的なデータファイルを登録文書として階層化して管理できます。また,参照形態に合わせて,ドキュメント格納階層とは別の,参照用の階層を利用する環境を設定できます。登録文書の階層は,権限の与えられたユーザがクライアント環境で作成します。
- スケジュール及び施設管理
スケジュール及び施設管理では,行先区分や休日など業務に合わせて設定する項目や,管理する施設の付属設備などの関連情報を設定することで,エンドユーザにとってより使いやすい操作環境を設定できます。さらに,スケジュールの参照権限の制限など,さまざまな運用状況に合わせた利用環境を設定できます。スケジュール及び施設管理の利用環境は,管理ツールで設定します。
- ワークフロー運用環境
ワークフローでは,業務運用の前に管理者を設定します。管理者は,業務の流れを定義するビジネスプロセスを作成してサーバに登録し,業務情報(案件)の運用管理をします。また,エンドユーザの環境を整えることもできます。
管理者の設定は,ワークフローユーザ定義(Workflow Definer)などで行います。
- エージェントサーバの設定
Agent Serverに,利用するエージェントアプリケーションを設定できます。
なお,Groupmaxのサーバプログラムに関するその他の機能については,各サーバプログラムのマニュアルを参照してください。